JP2009015081A - カラーフィルター用インクセット、カラーフィルターの製造方法、カラーフィルター、画像表示装置、および、電子機器 - Google Patents

カラーフィルター用インクセット、カラーフィルターの製造方法、カラーフィルター、画像表示装置、および、電子機器 Download PDF

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正也 柴谷
Hiroshi Takiguchi
宏志 瀧口
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光宏 磯部
Hiroshi Kiguchi
浩史 木口
Hidekazu Moriyama
英和 森山
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Abstract

【課題】各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターの製造に好適に用いることができるインクジェット方式のカラーフィルター用インクセットを提供すること、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターの製造方法を提供すること、また、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターを提供すること。
【解決手段】本発明のインクセットは、基板上に設けられた多数個のセル内に着色部を有するカラーフィルターをインクジェット方式により製造するのに用いるものであり、着色剤と着色剤が分散および/または溶解する第1の液性媒体とを含む着色インクと、着色インクと同一のセル内に吐出されることにより形成されるべき着色部の厚さを調整する膜厚調整用インクとを備え、膜厚調整用インクは樹脂材料と前記樹脂材料を分散および/または溶解する第2の液性媒体とを含むものであることを特徴とすることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルター用インクセット、カラーフィルターの製造方法、カラーフィルター、画像表示装置、および、電子機器に関するものである。
カラー表示を行う液晶表示装置(LCD)等には、一般に、カラーフィルターが用いられている。
カラーフィルターは、従来、着色剤、感光性樹脂、官能性モノマー、重合開始剤等を含む材料(着色部形成用組成物)で構成された塗膜を基板上に形成し、その後、フォトマスクを介して光を照射する感光処理、現像処理等を行う、いわゆるフォトリソグラフィー法を用いて製造されてきた。このような方法では、通常、基板のほぼ全面に、各色に対応する塗膜を形成し、その一部のみを硬化させ、それ以外の大部分を除去するという操作を繰り返すことにより、各色が重なり合わないようにカラーフィルターを製造する。このため、カラーフィルターの製造において形成される塗膜は、最終的に得られるカラーフィルターには、その一部のみが着色層として残存するのみで、その大部分が製造工程において除去されることとなる。このため、カラーフィルターの製造コストが上昇するばかりでなく、省資源の観点からも好ましくない。
一方、近年、インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)を用いて、カラーフィルターの着色部を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような方法は、着色部形成用の材料(着色部形成用組成物)の液滴の吐出位置等の制御が容易で、着色部形成用組成物の無駄を少なくすることができるため、環境への負荷を低減することができ、また、製造コストも抑制することができる。そして、一般に、カラーフィルター用のインクセットでは、各色のインクで、同一の組成の液性媒体が用いられている。
また、このようなインクジェットヘッドを用いて製造されるカラーフィルターは、特許文献1に記載されているように、透明基板上に複数色の着色部、および隣接する着色部と着色部との間に、一定の高さを有する隔壁(バンク)が設けられている。このようなバンクは、カラーフィルター製造時において、透明基板上に吐出した異色のインク同士が混色するのを防止するために設けられたものであり、バンクに囲まれた透明基板上の各部位に各色のインクを吐出、乾燥することにより、着色部が形成される。
ところが、このようなカラーフィルター製造用のインクを用いて形成されるカラーフィルターでは、以下のような問題を有していた。すなわち、このようなインクは、着色剤の種類によって発色濃度が異なるものである。したがって、各色の着色部の光透過性、色あいを調整するため、一般に、各色のインク中に含まれる着色剤の含有量が互いに異なるものである。そのため、形成される各色の着色部は、各色のインク中に含まれる着色剤の含有量に応じて、その厚さが各色間で互いに異なるものとなってしまう。このようにして形成された各色の着色部のうち、厚さが薄い着色部では、着色部の各部位において、均一な厚みとなることが難しく、色むら、濃度むらが発生する場合があり、結果として、カラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等が発生するといった問題があった。
特開2002−372613号公報
本発明の目的は、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができるインクジェット方式のカラーフィルター用インクセットを提供すること、部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができるカラーフィルターの製造方法を提供すること、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターを提供すること、また、該カラーフィルターを備えた画像表示装置、電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のカラーフィルター用インクセットは、基板上に設けられた多数個のセル内に着色部を有するカラーフィルターを、インクジェット方式により製造するのに用いるカラーフィルター用インクセットであって、
着色剤と、着色剤が分散および/または溶解する第1の液性媒体とを含む着色インクと、前記着色インクと同一のセル内に吐出されることにより、形成されるべき前記着色部の厚さを調整する膜厚調整用インクとを備え、
前記膜厚調整用インクは、樹脂材料と、前記樹脂材料を分散および/または溶解する第2の液性媒体とを含むものであることを特徴とする。
これにより、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができるインクジェット方式のカラーフィルター用インクセットを提供することができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、前記第1の液性媒体と、前記第2の液性媒体とは、いずれも、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、および、1,3−ブチレングリコールジアセテートよりなる群から選択される1種または2種以上を含むものであることが好ましい。
これにより、液滴吐出時における着色インクおよび膜厚調整用インクの液滴の吐出安定性を優れたものとすることができ、製造されるカラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等をより効果的に抑制することができるとともに、カラーフィルターの着色部の厚さを特に均一なものとすることができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、前記第2の液性媒体は、前記第1の液性媒体に含まれる成分を含むものであることが好ましい。
これにより、着色インクと膜厚調整用インクとは、特に容易に混ざり合うことができ、製造されるカラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等をより効果的に抑制することができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、複数種の前記着色インクと、少なくとも1種以上の膜厚調整用インクとを備えるものであることが好ましい。
これにより、製造されるカラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等をより効果的に抑制することができるとともに、個体間での特性の均一性を特に優れたものとすることができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、前記膜厚調整用インクにおける樹脂材料の含有率は、2.0〜30.0wt%であることが好ましい。
これにより、各部位での色むら、濃度むらが特に抑制されたカラーフィルターの製造に特に安定的に好適に用いることができるインクジェット方式のカラーフィルター用インクセットを提供できる。
本発明のカラーフィルターの製造方法は、多数個のセルが設けられた基板上に、インクをインクジェット方式で吐出して、カラーフィルターを製造する方法であって、
着色剤と樹脂材料と、着色剤および樹脂材料が分散および/または溶解する第1の液性媒体とを含む着色インクを前記セル内に吐出する着色インク付与工程と、
前記着色インクを吐出する前記セル内に、樹脂材料と、樹脂材料を分散および/または溶解する第2の液性媒体とを含む膜厚調整用インクを吐出する膜厚調整工程とを有することを特徴とする。
これにより、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができるカラーフィルターの製造方法を提供することができる。
本発明のカラーフィルターの製造方法では、前記着色インク付与工程は、複数種の前記着色インクを用いるものであり、
前記膜厚調整工程は、前記膜厚調整用インクを、前記複数種の着色インクが付与されるセルのうち、前記複数種の着色インクのうちもっとも固形分の少ない前記着色インクが付与されるべき前記セルに対し最も多く付与するものであることが好ましい。
これにより、着色部の厚さが特に均一なカラーフィルターの製造方法を提供できる。
本発明のカラーフィルターの製造方法では、前記セル内に付与された前記着色インクと前記膜厚調整用インクの混合物から、前記第1の液性媒体と、前記第2の液性媒体とを除去する液性媒体除去工程を有するものであることが好ましい。
これにより、セル内において、着色インクと膜厚調整用インクとは、より確実に混合されることができ、得られるカラーフィルターは、各部位での色むら、濃度むらが特に抑制されたものとなる。
本発明のカラーフィルターは、本発明のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターを提供することができる。
本発明のカラーフィルターは、本発明の方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターを提供することができる。
本発明の画像表示装置は、本発明のカラーフィルターを備えたことを特徴とする。
これにより、表示部の各部位での色むら、濃度むら等が抑制された画像表示装置を提供することができる。
本発明の画像表示装置は、液晶パネルであることが好ましい。
これにより、表示部の各部位での色むら、濃度むら等が抑制された画像表示装置を提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明の画像表示装置を備えたことを特徴とする。
これにより、表示部の各部位での色むら、濃度むら等が抑制された電子機器を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
《インクセット》
本発明のカラーフィルター用インクセットは、カラーフィルターの製造(カラーフィルターの着色部の形成)に用いられるインクセットであり、特に、インクジェット方式によるカラーフィルターの製造に用いられるものである。
ところで、近年検討されているインクジェット方式により着色部を形成するカラーフィルターにおいては、異なる色のインク同士が混色するのを防止するため、隣接する着色部と着色部との間に、一定の高さを有する隔壁(バンク)が設けられている。ところが、このようなカラーフィルター製造用のインクを用いて形成されるカラーフィルターでは、以下のような問題を有していた。
すなわち、このようなインクは、着色剤の種類によって発色濃度が異なるものである。したがって、各色の着色部の光透過性、色あいを調整するため、各色のインク中に含まれる着色剤の含有量が互いに異なるものである。より具体的には、形成しようとする着色部の色合い、また使用する着色剤の種類により異なるが、各色のインク中に含まれる着色剤の含有量は、一般的に、ブルーインクが最も少なく、次に、グリーンインク、もしくはレッドインクの順で少なくなる。このようなインクを用いて形成される各色の着色部は、その厚さ(高さ)が各色間で異なるものとなってしまう。また、このようにして形成される各着色部の表面は、完全に平坦なものではなく、個々の着色部において、厚さにばらつきが生じる。例えば、着色部は、製造時においてその中央が盛り上がり、いわゆるカマボコ状の断面形状となる場合がある。このような厚さのばらつきの影響は、着色部の厚さが薄いほどより顕著に現れる。したがって、厚さが薄い着色部を透過した光(着色光)は、着色部の厚さのばらつきにより、着色部の各部位において、着色濃度にむらを有するものとなる。したがって、このようなカラーフィルター製造用のインクを用いて形成されるカラーフィルターは、各部位での色むら、濃度むらが発生するといった問題があった。また、画像形成装置に用いられるこのようなカラーフィルターは、透明基板上に上述したような複数色の着色部およびバンクが設けられ、着色部およびバンクの透明基板に対向する面とは反対の面側に、共通電極(一般的には、ITO電極膜)が配されている。このような共通電極には、各着色部とバンクとの高さの差が影響し、熱や外部からの衝撃により、共通電極が断線し易く、適正に画像表示を行うことが出来なくなるという問題があった。
このため、発明者らは、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本発明のカラーフィルター用インクセットは、着色剤と、着色剤が分散および/または溶解する第1の液性媒体とを含む着色インクと、着色インクと同一のセル内に吐出されることにより、形成されるべき着色部の膜厚を調整する膜厚調整用インクとを備えるものである。また、膜厚調整用インクは、樹脂材料と、前記樹脂材料を分散および/または溶解する第2の液性媒体とを含むものである。
このように、着色インクに加え、膜厚調整用インクを有するカラーフィルター用インクセットを用いることにより、所望の色濃度で、かつ、所望の厚さの着色部を確実に形成することができる。すなわち、用いる着色インクを、着色部が所望の色濃度となるような量としてバンク内に付与し、さらに、膜厚調製インクをバンク内に付与して着色インクと混合し、バンク内の着色剤および樹脂材料等の固形分を調整することにより、確実に、着色部の色濃度と厚さを調整することができる。また、一般に、カラーフィルターの製造に用いるインクは、プリンターに適用されるもの(民生用)とは全く異なるものであり、高沸点の液体を液性媒体として用いるため、粘度が高くなりやすい。このため、インクの液滴の吐出が安定しにくい問題がある。しかしながら、本発明のカラーフィルターは、樹脂材料を含むインク(膜厚調整用インク)と、着色剤を含むインク(着色インク)とを有することにより、これらのインクは粘度が低いものとなり、吐出性が優れたものとなる。この結果、このようなカラーフィルター用インクセットを用いて製造したカラーフィルターは、形成される各着色部の厚さが均一なものとなり、製造されるカラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等が発生するのを好適に防止することができる。
また、膜厚調整用インクを用いず、着色インクに樹脂材料を含ませ、着色部の厚さを調整することも考えられる。しかしながら、このような樹脂材料は、着色剤に比べ、高分子量の成分であり、着色インク中に含まれる液性媒体との親和性が、着色剤よりも高いものである。このため、着色インク中に含まれる樹脂材料の含有量を多くするにしたがって、着色インクの粘度が高くなり、吐出性(液滴吐出ヘッドからの吐出のされやすさ、吐出量等)にばらつきが生じ、結果として、確実に各着色部の厚さを均一にすることができない。また、このように粘度が高い着色インクを、一度に必要な分量を吐出すると、形成される着色部は、その中央が盛り上がったカマボコ状の断面形状になりやすい。特に、カラーフィルター用インクセットが、着色インクを複数種備えた場合、着色剤、樹脂材料等の固形分が着色インク毎に異なるものとなる。このため、粘度等の物性が大きく着色インク毎に異なるものとなる。この結果、上述したような問題に加え、液滴吐出の条件等の制御が煩雑なものとなる。
また、このようなカラーフィルター用インクセットは、複数種の着色インクを備えるものであり、光の三原色を構成する3色である緑色の着色インク(グリーンインク)と、赤色の着色インク(レッドインク)と、青色の着色インク(ブルーインク)とを備えるものであるのが好ましい。以下の説明では、代表的に、カラーフィルター用インクセットが、「グリーンインク(Gインク)」、「レッドインク(Rインク)」、「ブルーインク(Bインク)」の3種のインクを備えるものとして説明する。
また、カラーフィルター用インクセットは、膜厚調整用インクを少なくとも1種備えるものであればよく、複数種備えるものであってもよい。以下の説明では、カラーフィルター用インクセットは、膜厚調整用インクを1種備え、全ての着色インクに対し、当該膜厚調整用インクを用いるものとして説明する。
[着色インク(カラーフィルター用インク)]
カラーフィルター用インクセットを構成する着色インクは、着色剤、当該着色剤が分散および/または溶解する液性媒体等を含むものである。
<着色剤>
カラーフィルターは、異なる複数色の着色部(一般に、RGBに対応する3色の着色)を有している。そして、カラーフィルター用インクセットを構成する各着色インクは、それぞれ、形成すべき着色部の色調に応じた着色剤を含むものである。着色インクを構成する着色剤としては、例えば、各種顔料、各種染料を用いることができる。
(グリーンインク)
グリーンインクは、通常、緑色の着色剤を含むものである。
グリーンインク中に含まれる着色剤としては、特に限定されず、例えば、C.I.ピグメントグリーン7,36,15,17,18,19,26,50、各種金属誘導体、フタロシアニン化合物等の顔料や、C.I.アシッドグリーン16等の染料が挙げられる。
グリーンインクを構成する着色剤としては、上記のようなものが挙げられるが、中でも、C.I.ピグメントグリーン36を主とするものであるのが好ましい。カラーフィルター用インクセットが、C.I.ピグメントグリーン36を含むグリーンインクを備えるものであると、カラーフィルターの色再現域を特に広いものとすることができる。
グリーンインク中における着色剤の含有率は、8.0〜15.0wt%であるのが好ましく、8.5〜13.5wt%であるのがより好ましい。これにより、カラーフィルター製造用の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)からの、グリーンインクの吐出性を優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、異なる色の着色部間における色濃度の均一性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。
グリーンインク中に含まれる着色剤の平均粒径は、20〜200nmであるのが好ましく、30〜180nmであるのがより好ましい。これにより、グリーンインクを用いて形成される着色部の耐候性を十分に優れたものとしつつ、カラーフィルターにおける発色性や消偏性(コントラスト)等を特に優れたものとすることができる。
(レッドインク)
レッドインクは、通常、赤色の着色剤を含むものである。
レッドインク中に含まれる着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2,3,5,17,22,23,38,81,48:1,48:2,48:3,48:4,49:1,52:1,53:1,57:1,63:1,112,122,144,146,149,166,170,176,177,178,179,185,202,207,209,254,101,102,105,106,108,108:1等の顔料や、C.I.ダイレクトレッド2,4,9,23,26,28,31,39,62,63,72,75,76,79,80,81,83,84,89,92,95,111,173,184,207,211,212,214,218,221,223,224,225,226,227,232,233,240,241,242,243,247、C.I.アシッドレッド35,42,51,52,57,62,80,82,111,114,118,119,127,128,131,143,145,151,154,157,158,211,249,254,257,261,263,266,289,299,301,305,319,336,337,361,396,397、C.I.リアクティブレッド3,13,17,19,21,22,23,24,29,35,37,40,41,43,45,49,55、C.I.ベーシックレッド12,13,14,15,18,22,23,24,25,27,29,35,36,38,39,45,46等の染料が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
レッドインクを構成する着色剤としては、上記のようなものが挙げられるが、中でも、C.I.ピグメントレッド177、および/または254を主とするものであるのが好ましい。カラーフィルター用インクセットが、C.I.ピグメントレッド177、および/または254を含むレッドインクを備えるものであると、カラーフィルターの色再現域を特に広いものとすることができる。
レッドインク中における着色剤の含有率は、7.0〜14.0wt%であるのが好ましく、7.5〜12.5wt%であるのがより好ましい。これにより、カラーフィルター製造用の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)からの、レッドインクの吐出性を優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、異なる色の着色部間における色濃度の均一性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。
レッドインク中に含まれる着色剤の平均粒径は、20〜200nmであるのが好ましく、30〜180nmであるのがより好ましい。これにより、レッドインクを用いて形成されるカラーフィルターの着色部の耐候性を十分に優れたものとしつつ、カラーフィルターにおける発色性や消偏性(コントラスト)等を特に優れたものとすることができる。
(ブルーインク)
ブルーインクは、通常、青色の着色剤を含むものである。
ブルーインク中に含まれる着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,17:1,18,27,28,29,35,36,60,80等の顔料や、C.I.アシッドブルー9,45,80,83,90,185等の染料が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ブルーインクを構成する着色剤としては、上記のようなものが挙げられるが、中でも、C.I.ピグメントブルー15:6を主とするものであるのが好ましい。カラーフィルター用インクセットが、C.I.ピグメントブルー15:6を含むブルーインクを備えるものであると、カラーフィルターの色再現域を特に広いものとすることができる。
ブルーインク中における着色剤の含有率は、6.0〜13.0wt%であるのが好ましく、6.5〜11.5wt%であるのがより好ましい。これにより、カラーフィルター製造用の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)からの、ブルーインクの吐出性を優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、異なる色の着色部間における色濃度の均一性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。
ブルーインク中に含まれる着色剤の平均粒径は、20〜200nmであるのが好ましく、30〜180nmであるのがより好ましい。これにより、ブルーインクを用いて形成されるカラーフィルターの着色部の耐候性を十分に優れたものとしつつ、カラーフィルターにおける発色性や消偏性(コントラスト)等を特に優れたものとすることができる。
また、各着色インクには、それぞれの色に対応する色以外の着色剤を含むものであってもよい。例えば、グリーンインク中には、緑色以外の着色剤が含まれていてもよいし、レッドインク中には、赤色以外の着色剤が含まれていてもよいし、ブルーインク中には、青色以外の着色剤が含まれていてもよい。これにより、例えば、着色インクにより形成される着色部の色調の調整(調色)を行うことができ、カラーフィルター用インクセットを用いて製造されるカラーフィルターの色再現域をより広いものとすることができる。このような着色剤としては、例えば、すでに例示した材料に加え、C.I.ピグメントイエロー1,3,12,13,14,17,34,35,35:1,37,37:1,42,43,53,55,73,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,129,138,139,150,151,153,154,157,168,184,185、C.I.ピグメントバイオレット1,3,14,16,19,23,50、C.I.ピグメントオレンジ5,13,16,20,20:1,36,43,104、C.I.ピグメントブラウン7,11,25,33等の顔料や、C.I.ダイレクトバイオレット7,9,47,48,51,66,90,93,94,95,98,100,101、C.I.アシッドバイオレット5,9,11,34,43,47,48,51,75,90,103,126、C.I.リアクティブバイオレット1,3,4,5,6,7,8,9,16,17,22,23,24,26,27,33,34、C.I.ベーシックバイオレット1,2,3,7,10,15,16,20,21,25,27,28,35,37,39,40,48、C.I.ダイレクトイエロー8,9,11,12,27,28,29,33,35,39,41,44,50,53,58,59,68,87,93,95,96,98,100,106,108,109,110,130,142,144,161,163、C.I.アシッドイエロー17,19,23,25,39,40,42,44,49,50,61,64,76,79,110,127,135,143,151,159,169,174,190,195,196,197,199,218,219,222,227、C.I.リアクティブイエロー2,3,13,14,15,17,18,23,24,25,26,27,29,35,37,41,42、C.I.ベーシックイエロー1,2,4,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,39,40、C.I.ベーシックオレンジ21,23等の染料等が挙げられる。
また、着色剤(顔料)は、上記のような材料で構成された粉末に、例えば、親液化処理(後述する液性媒体に対する親和性を向上させる処理)等の表面処理が施されたものであってもよい。これにより、例えば、着色インク中における着色剤粒子(顔料粒子)の分散性、分散安定性を特に優れたものとすることができる。着色剤に対する表面処理としては、例えば、着色剤粒子表面をポリマーで改質する処理等が挙げられる。着色剤の粒子表面を改質するポリマーとしては、例えば、特開平8−259876号公報等に記載されたポリマーや、市販の各種の顔料分散用のポリマーまたはオリゴマー等が挙げられる。
<第1の液性媒体>
第1の液性媒体(第1の液状媒質)は、上述したような着色剤を、分散および/または溶解する機能を有するものである。すなわち、第1の液性媒体は、分散媒および/または溶媒として機能するものである。そして、通常、第1の液性媒体は、カラーフィルターを製造する過程において、その大部分が除去されるものである。
第1の液性媒体を構成する液体としては、例えば、エステル化合物、エーテル化合物、ヒドロキシケトン、炭酸ジエステル、環状アミド化合物等を用いることができ、中でも、(1)多価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等)の縮合物としてのエーテル(多価アルコールエーテル)や、多価アルコールまたは多価アルコールエーテルのアルキルエーテル(例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル等)、エステル(例えば、ホルメート、アセテート、プロピオネート等)、(2)多価カルボン酸(例えば、こはく酸、グルタル酸等)のエステル(例えば、メチルエステル等)、(3)分子内に少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つのカルボキシル基とを有する化合物(ヒドロキシ酸)のエーテル、エステル等、(4)多価アルコールとホスゲンとの反応で得られるような化学構造を有する炭酸ジエステルが好ましい。第1の液性媒体を構成する液体として用いることのできる化合物としては、例えば、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、グルタル酸ジメチル、エチレングリコールジn−ブチレート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、1,6−ジアセトキシヘキサン、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブトキシプロパノール、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、オクタン酸エチル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸シクロヘキシル、こはく酸ジエチル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、こはく酸ジメチル、1−ブトキシ−2−プロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−n−ブチルアセテート、ジアセチン、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ブチルグリコレート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ビス(2−プロポキシエチル)エーテル、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルプロピルエーテル、トリエチレングリコールメチルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、n−ノニルアルコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル等が挙げられる。
上述した中でも、第1の液性媒体は、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、および、1,3−ブチレングリコールジアセテートから選択される1種または2種以上を含むものであることが好ましい。これにより、着色インクの吐出を特に長期にわたって安定させることができる。また、これらの液体を用いた場合、液滴吐出装置の部材が膨潤等の劣化を起こすのを極めて長期間にわたって、確実に防ぐことができる。
着色インクを構成する第1の液性媒体の大気圧下における沸点は、いずれも、170〜280℃であるのが好ましく、190〜270℃であることがより好ましい。これにより、液滴吐出時において、第1の液性媒体が揮発することを好適に防止することができ、液滴吐出ヘッドの目詰まりが発生するのを確実に防止しつつ、生産性良く着色部を形成することができる。
また、複数種の着色インクを構成する第1の液性媒体の25℃における蒸気圧は、いずれも、0.10mmHg以下であるのが好ましく、0.07mmHg以下であることがより好ましい。これにより、カラーフィルターの製造時において、第1の液性媒体が揮発することを好適に防止することができ、液滴吐出ヘッドの目詰まりが発生するのを確実に防止しつつ、生産性良く着色部を形成することができる。
また、着色インクにおける第1の液性媒体の含有率は、40〜99wt%であるのが好ましく、60〜95wt%であるのがより好ましい。第1の液性媒体の含有率が前記範囲内の値であると、着色インクの液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等をより効果的に抑制することができるとともに、個体間での特性の均一性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。
また、着色インクを構成する第1の液性媒体の25℃における粘度は、特に限定されないが、1.0〜4.0mPa・sであるのが好ましく、1.5〜3.5mPa・sであるのがより好ましい。第1の液性媒体の25℃における粘度が前記範囲内の値であると、カラーフィルター用の液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとし、製造されるカラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等をより効果的に抑制することができるとともに、個体間での特性の均一性を特に優れたものとすることができる。また、カラーフィルターの生産性を特に優れたものとすることができる。
<分散剤>
着色インク中には、分散剤が含まれていてもよい。これにより、例えば、着色インクが、分散性の低い顔料を含む場合等であっても、顔料の分散安定性を優れたものとすることができ、着色インクの保存安定性を優れたものとすることができる。
分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類等のほか、以下商品名で、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)、Disperbyk(ビックケミー・ジャパン(株)製)、ソルスパース3000,5000,11200,12000,13240,13650,13940,16000,17000,18000,20000,21000,22000,24000SC,24000GR(日本ルブリゾール(株)製)、ダイノール、サーフィノール(エアープロダクト社製)等が挙げられる。
また、分散剤としては、例えば、シアメリド環を有する化合物を用いることができる。このような化合物を分散剤として用いることにより、着色インク中における着色剤(顔料)の分散性を特に優れたものとすることができるとともに、着色インクの吐出安定性を特に優れたものとし、液滴吐出時において、着色インクの各液滴間での吐出量のばらつきが発生するのをより効果的に防止することができる。
また、分散剤としては、例えば、下記式(I)および下記式(II)で表される部分構造を有する化合物を用いることができる。このような化合物を分散剤として用いることにより、着色インク中における着色剤(顔料)の分散性を特に優れたものとすることができるとともに、着色インクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
Figure 2009015081
(式中、R、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表すか、R、R及びRのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成する。Rは水素原子又はメチル基を表す。Xは2価の連結基を表し、Yは対アニオンを表す。)
Figure 2009015081
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
着色インク中における分散剤の含有率は、0.1〜5.0wt%であるのが好ましい。
なお、カラーフィルター用インクセットを構成する各着色インクで、分散剤の種類、含有率等の条件は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
<樹脂材料>
本発明のカラーフィルター用インクセットを構成する各色の着色インクは、樹脂材料(バインダー樹脂)を含んでいてもよい。これにより、着色インクおよび膜厚調整用インクをバンクに付与した際に、バンク内において、着色インクは、膜厚調整用インクと混合することが特に容易になる。特に、着色インクが顔料を含む場合、着色インク中に樹脂材料が含まれることで、着色インク中の顔料は、樹脂材料が付着したものとなっている。このため、着色インクと、膜厚調整用インクを混合した際に、着色インク中の顔料は、樹脂材料が溶解または分散した膜厚調整用インク中にも好適に分散することができる。
カラーフィルター用インクセットを構成する各色の着色インク中に含まれる樹脂材料としては、特に限定されず、いかなる樹脂材料を用いてもよいが、樹脂材料は、硬化樹脂材料を含むことが好ましい。これにより、製造されるカラーフィルターの着色部の物理的強度を特に優れたものとし、カラーフィルターの耐久性を特に優れたものとすることができる。なお、硬化樹脂材料とは、熱や、光(例えば、紫外線)などにより、硬化する性質を有する樹脂材料のことを指す。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する各色の着色インク中に樹脂材料として硬化樹脂材料が含まれる場合、硬化樹脂材料としては、各種熱硬化性樹脂、各種光硬化性樹脂等を用いることができるが、多官能性分子が重合したアクリル樹脂や、エポキシ系樹脂であるのが好ましい。これらの樹脂材料は、透明性が高く、硬度が高いものであるとともに、熱収縮量が小さい。このため、着色部の基板への密着性を特に優れたものとすることができる。また、硬化樹脂材料としては、これらの樹脂材料の中でも、特に、シリルアセテート構造(SiOCOCH)と、エポキシ構造とを有するエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。これにより、インクジェット方式による液滴吐出を好適に行うことができるとともに、着色部と基板との密着性を特に優れたものとすることができ、カラーフィルターの耐久性を特に優れたものとすることができる。
このような各色の着色インク中に含まれる各樹脂材料は、同じ組成であるのが好ましい。これにより、各色のインク間での吐出性のばらつきがさらに小さくなる。また、形成される各色の着色部間での透明性、耐久性(硬度、耐熱性など)を均一なものとすることができる。すなわち、各色の着色部間での特性のばらつきが好適に抑制されたものとなる。
また、このような場合、着色インクに含まれる樹脂材料の含有率は、膜厚調整用インクに含まれる樹脂材料の含有率よりも低いことが好ましい。これにより、着色インクの液滴の吐出性を特に優れたものとすることができる。
また、着色インク中における樹脂材料の含有率は、特に限定されないが、0.5〜15wt%であるのが好ましく、1.5〜14.5wt%であるのがより好ましい。これにより着色インクの粘度上昇を抑制しつつ塗膜強度(着色部の物理的強度)を優れたものとすることができるとともに、液滴吐出ヘッドからの着色インクの吐出性を特に優れたものとすることができる。また、着色インクと、膜厚調整用インクとが特に容易に混合できるものとなる。
また、着色インク中に含まれる樹脂材料としては、上述したような硬化樹脂材料に加え、各種熱可塑性樹脂を含むものであってもよい。
<その他の成分>
着色インクは、必要に応じて、種々の他の成分を含むものであってもよい。このような成分(他の添加剤)としては、例えば、各種架橋剤;各種重合開始剤;銅フタロシアニン誘導体等の青色顔料誘導体や黄色顔料誘導体等の分散助剤;ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の高分子化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;メタノール、エタノール、i−プロパノール、n−ブタノール、グリセリン等のインクジェット吐出性能安定化剤;以下商品名で、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、新秋田化成(株)製)、メガファックF171、同F172、同F173、同F178K(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子(株)製)、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社油脂化学工業(株)製)等の界面活性剤等が挙げられる。
また、着色インクは、熱酸発生剤や酸架橋剤を含有するものであってもよい。前記熱酸発生剤は、加熱により酸を発生する成分であり、その例としては、スルホニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩等が挙げられ、特に、スルホニウム塩およびベンゾチアゾリウム塩が好ましい。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する各着色インクの25℃における粘度は、いずれも、2.0〜9.0mPa・sであるのが好ましく、3.0〜7.0mPa・sであるのがより好ましい。これにより、後述するようなインクジェット方式による液滴吐出において、吐出される着色インクの液滴量のばらつきを特に小さいものとしつつ、液滴吐出ヘッドにおける目詰まりの発生等をより確実に防止することができる。また、着色インクと、後述する膜厚調整用インクとが、特に容易に混合しやすいものとなり、着色部内において顔料等の固形分が均一に分散したものとなる。
なお、着色インクや、液体等の粘度の測定は、例えば、振動式粘度計を用いて行うことができ、特に、JIS Z8809に準拠して行うことができる。なお、他の測定方法、例えば、回転振動式、回転式(E型、B型粘度計)およびキャノンフェンスケ法も測定可能である。そして、本明細書では、特に断りのない限り、「粘度」とは、上記のようにして測定して得られる値のことを指す。
《膜厚調整用インク》
次に、カラーフィルター用インクセットを構成する膜厚調整用インクについて説明する。
膜厚調整用インクは、樹脂材料と、前記樹脂材料を分散および/または溶解する第2の液性媒体とを含むものである。バンク内に囲まれた領域(セル)内で、このような膜厚調整用インクを上述したような着色インクと混合することにより、形成する着色部の膜厚を容易に調整することができる。
<樹脂材料>
膜厚調整用インクは、樹脂材料(バインダー樹脂)を含む。これにより、着色インクおよび膜厚調整用インクによって形成される着色部の色濃度を同じものとしつつ、着色部の厚さを均一に調整することができる。
膜厚調整用インクに含まれる樹脂材料としては、特に限定されず、いかなる樹脂材料を用いてもよいが、いかなる樹脂材料を用いてもよいが、樹脂材料は、硬化樹脂材料を含むことが好ましい。これにより、製造されるカラーフィルターの着色部の物理的強度を特に優れたものとし、カラーフィルターの耐久性を特に優れたものとすることができる。なお、硬化樹脂材料とは、熱や、光(例えば、紫外線)などにより、硬化する性質を有する樹脂材料のことを指す。
また、膜厚調整用インクに樹脂材料として硬化樹脂材料が含まれる場合、硬化樹脂材料としては、各種熱硬化性樹脂、各種光硬化性樹脂等を用いることができるが、多官能性分子が重合したアクリル樹脂、または、エポキシ系樹脂であるのが好ましい。また、硬化樹脂材料としては、これらの樹脂材料の中でも、特に、シリルアセテート構造(SiOCOCH)と、エポキシ構造とを有するエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。これにより、インクジェット方式による液滴吐出を好適に行うことができるとともに、着色部と基板との密着性を特に優れたものとすることができ、カラーフィルターの耐久性を特に優れたものとすることができる。
また、膜厚調整用インク中に含まれる樹脂材料は、着色インクに含まれる樹脂材料と同じ組成であることが好ましい。これにより、着色インクと膜厚調整用インクとが混合された際において、着色インクと膜厚調整用インクとが特に容易に混ざり合い、均一な混合液となることができる。また、形成された着色部内において、異なる組成の樹脂材料が偏在し、着色部の色濃度のむら等が発生することを確実に防止することができる。
また、膜厚調整用インク中における樹脂材料の含有率は、2.0〜30.0wt%であるのが好ましく、3.0〜28.0wt%であるのがより好ましい。これにより膜厚調整用インクの粘度上昇を抑制して、液滴吐出ヘッドからの膜厚調整用インクの吐出性を特に優れたものとすることができる。また、形成される着色部の厚さを容易に調整することができる。
また、膜厚調整用インク中に含まれる樹脂材料としては、上述したような硬化樹脂材料に加え、各種熱可塑性樹脂を含むものであってもよい。
<第2の液性媒体>
第2の液性媒体(第2の液状媒質)は、上述したような樹脂材料を、分散および/または溶解する機能を有するものである。すなわち、第2の液性媒体は、分散媒および/または溶媒として機能するものである。そして、通常、第2の液性媒体は、カラーフィルターを製造する過程において、その大部分が除去されるものである。
第2の液性媒体を構成する液体としては、特に限定されないが、例えば、上述した第1の液体として用いることのできる液体が挙げられる。
上述した中でも、第2の液性媒体は、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、および、1,3−ブチレングリコールジアセテートから選択される1種または2種以上を含むものであることが好ましい。これにより、膜厚調整用インクの吐出を特に長期にわたって安定させることができる。また、これらの液体を用いた場合、液滴吐出装置の部材が膨潤等の劣化を起こすのを極めて長期間にわたって、確実に防ぐことができる。
また、第2の液性媒体は、着色インクの第1の液性媒体に含まれる成分を含むことが好ましい。これにより、着色インクと膜厚調整用インクとは、特に容易に混ざり合うことができる。また、形成された着色部内において、異なる組成の樹脂材料が偏在し、着色部の色濃度のむら等が発生することを確実に防止することができる。
第2の液性媒体の大気圧下における沸点は、170〜280℃であるのが好ましく、190〜270℃であることがより好ましい。これにより、液滴吐出時において、第2の液性媒体が揮発することを好適に防止することができ、液滴吐出ヘッドの目詰まりが発生するのを確実に防止しつつ、生産性良く着色部を形成することができる。
また、第2の液性媒体の25℃における蒸気圧は、0.10mmHg以下であるのが好ましく、0.07mmHg以下であることがより好ましい。これにより、カラーフィルターの製造時において、第2の液性媒体が揮発することを好適に防止することができ、液滴吐出ヘッドの目詰まりが発生するのを確実に防止しつつ、生産性良く着色部を形成することができる。
膜厚調整用インクにおける第2の液性媒体の含有率は、3.0〜40wt%であるのが好ましく、3.5〜38wt%であるのがより好ましい。第2の液性媒体の含有率が前記範囲内の値であると、膜厚調整用インクの液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。
第2の液性媒体の25℃における粘度は、特に限定されないが、1.0〜4.0mPa・sであるのが好ましく、1.5〜3.5mPa・sであるのがより好ましい。第2の液性媒体の25℃における粘度が前記範囲内の値であると、膜厚調整用インクの液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとし、製造されるカラーフィルターの各部位での色むら、濃度むら等をより効果的に抑制することができるとともに、個体間での特性の均一性を特に優れたものとすることができる。また、カラーフィルターの生産性を特に優れたものとすることができる。
<分散剤>
また、膜厚調整用インクは、分散剤を含むものであってもよい。これにより、例えば、樹脂材料等が第2の液性媒体中に分散している場合、樹脂材料の分散安定性を優れたものとすることができ、膜厚調整用インクは、液滴の安定吐出性を特に優れたものとすることができる。また、例えば、着色インクが顔料を含む場合、膜厚調整用インクと混合したときに、分散剤の濃度が局所的に低下することを防ぐことができ、顔料を混合物中で特に安定して分散できるものとなる。また、膜厚調整用インクが分散剤を含み、混合物中で顔料が安定して分散できることで、顔料は、混合物中で微細化した状態を確実に維持することができ、形成される着色部内でも確実に微細化された状態で分散される。この結果、得られるカラーフィルターのコントラストは、特に高いものとなる。また、着色インクに分散剤を大量に含ませると、着色インクの顔料、液性媒体等の組成によっては、着色インクの粘度が上昇してしまう場合がある。しかしながら、着色インクに分散剤を大量に含ませる代わりに、このように膜厚調整用インクに分散剤を含ませることで、着色インクおよび膜厚調整用インクの粘度を適切なものとしつつ、混合物中に含まれる分散剤の量を十分なものとすることができる。
膜厚調整用インクに用いることのできる分散剤としては、特に限定されず、例えば、上述したような着色インクに用いることのできる分散剤が挙げられる。
また、膜厚調整用インクに含まれる分散剤は、着色インクに含まれる分散剤と同じ分散剤であることが好ましい。これにより、例えば、着色インクが顔料を含む場合、膜厚調整用インクと混合したときに、顔料を混合物中で特に安定して分散できるものとなる。
また、膜厚調整用インクは、カラーフィルター製造時に混合する着色インクと、共通の分散剤を含むことが好ましい。これにより、着色インクと膜厚調整用インクは、特に容易に混合されることができるとともに、顔料等の固形分の分散安定性を特に優れたものとすることができる。
膜厚調整用インク中における分散剤の含有率は、0.1〜10.5wt%であるのが好ましい。これにより、着色インクと膜厚調整用インクは、特に容易に混合されることができるとともに、顔料等の固形分の分散安定性を特に優れたものとすることができる。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する膜厚調整用インクの25℃における粘度は、いずれも、2.0〜9.0mPa・sであるのが好ましく、3.0〜7.0mPa・sであるのがより好ましい。これにより、後述するようなインクジェット方式による液滴吐出において、吐出される膜厚調整用インクの液滴量のばらつきを特に小さいものとしつつ、液滴吐出ヘッドにおける目詰まりの発生等をより確実に防止することができる。また、着色インクと、膜厚調整用インクとが、特に容易に混合しやすいものとなり、着色部内において顔料等の固形分が均一に分散したものとなる。この結果、得られるカラーフィルターは、各部位において濃度むら、色むらが特に抑制されたものとなる。
また、膜厚調整用インクは、上述した以外の成分を含むものであってもよい。例えば、膜厚調整用インクは、着色剤を含むものであってもよい。また、この場合、膜厚調整用インクに含まれる着色剤の含有率は、着色インクに含まれる着色剤の含有率よりも少ないことが好ましい。
《カラーフィルター》
次に、上述したようなカラーフィルター用インクセットを用いて製造されるカラーフィルターの一例について説明する。
図1は、本発明のカラーフィルターの好適な実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、カラーフィルター1は、基板11と、上述したカラーフィルター用インクセットを用いて成形された着色部12とを備えている。着色部12としては、互いに異なる種類のインクを用いて形成された第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12Cが設けられている。そして、隣接する着色部12の間には、隔壁13が設けられている。なお、第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12Cは、互いに異なる種類の着色インクをを主として用いて形成されたものであればよいが、以下の説明では、第1の着色部12Aがレッドインクを主として用いて形成され、第2の着色部12Bがグリーンインクを主として用いて形成され、第3の着色部12Cがブルーインクを主として用いて形成された場合について、中心的に説明する。
<基板>
基板11は、光透過性を有する板状の部材で、着色部12、隔壁13を保持する機能を有している。
基板11は、実質的に透明な材料で構成されたものであるのが好ましい。これにより、カラーフィルター1を透過する光により、より鮮明な画像を形成することができる。
また、基板11は、耐熱性、機械的強度に優れたものであるのが好ましい。これにより、例えば、カラーフィルター1の製造時に加わる熱による変形等を確実に防止することができる。このような条件を満足する基板11の構成材料としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ノルボルネン系開環重合体やその水素添加物等が挙げられる。
<着色部>
着色部12は、上述したようなカラーフィルター用インクセットを用いて形成されたものである。
各着色部12(第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12C)は、上述したようなカラーフィルター用インクセットを用いて形成されたものである。そのため、形成される各色の着色部(12A、12B、12C)の厚さが均一なものとなる。また、各色間、各画素間での特性のばらつきが小さい。このため、カラーフィルター1は、色再現域が十分に広く、また、色むら、濃度むらの発生が抑制され、信頼性が高いものとなっている。
各着色部12は、後述する隔壁13により囲まれた領域であるセル14内に設けられている。
第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12Cは、互いに異なる色のものである。例えば、第1の着色部12Aを赤色フィルター領域(R)、第2の着色部12Bを緑色フィルター領域(G)、第3の着色部12Cを青色フィルター領域(B)とすることができる。そして、一組の異なる色の着色部12A、12B、12Cで1画素を構成している。そして、カラーフィルター1においては、その横方向および縦方向に、着色部12が所定数配置されている。例えば、カラーフィルター1が、ハイビジョン用のカラーフィルターである場合には1366×768個の画素が配置されており、フルハイビジョン用のカラーフィルターである場合には1920×1080個の画素が配置されており、スーパーハイビジョン用のカラーフィルターである場合には7680×4320個の画素が配置されている。なお、カラーフィルター1は、例えば、有効領域外に予備の画素を備えたものであってもよい。
各着色部12の厚さ(高さ)は、特に限定されないが、各着色部12の厚さをT[μm]、後述する隔壁の高さをH[μm]としたとき、0.5≦T/H≦1.5の関係を満足しているのが好ましく、0.8≦T/H≦1.2の関係を満足しているのがより好ましい。上記条件を満足するカラーフィルター1では、隣接する着色部12同士が混色するのが確実に防止されるとともに、各着色部12の厚さと隔壁13の高さとの差を十分に小さいものとすることができる。これにより、後述するような画像表示装置にこのようなカラーフィルター1を用いた際に、着色部12および隔壁13の基板11に対向する面とは反対の面側に設けられる共通電極が、各着色部12と隔壁13との段差によって、断線するなどの不具合が発生するのをより確実に防止することができる。したがって、このようなカラーフィルター1を備えた画像表示装置は、耐久性に優れたものとなり、長期間にわたって、好適に適正な画像表示を行うことができる。
<隔壁>
隣接する着色部12の間には、隔壁(バンク)13が設けられている。これにより、隣接する着色部12同士が混色してしまうのを確実に防止することができ、その結果、鮮明な画像を確実に表示することができる。
隔壁13は、透明な材料で構成されたものであってもよいが、遮光性を有する材料で構成されたものであるのが好ましい。これにより、コントラストに優れた画像を表示することができる。隔壁(遮光部)13の色は、特に限定されないが、黒色であるのが好ましい。これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
隔壁13の高さは、特に限定されないが、着色部12の膜厚よりも大きいものであるのが好ましい。これにより、隣接する着色部12の間での混色を確実に防止することができる。隔壁13の具体的な厚さは、0.1〜10μmであるのが好ましく、0.5〜3.5μmであるのがより好ましい。これにより、隣接する着色部12の間での混色を確実に防止することができるとともに、カラーフィルター1を備えた画像表示装置、電子機器における視野角特性を優れたものとすることができる。
隔壁13は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、例えば、主として樹脂材料で構成されたものであるのが好ましく、主として硬化樹脂材料で構成されたものであるのがより好ましい。これにより、後述するような方法で、隔壁13を容易に所望の形状を有するものとして形成することができる。また、隔壁13が遮光部としての機能を有するものである場合、その構成材料として、カーボンブラック等の光吸収性の材料を含むものであってもよい。
《カラーフィルターの製造方法》
次に、本発明のカラーフィルターの製造方法について説明する。
図2は、カラーフィルターの製造方法を示す断面図、図3は、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置を示す斜視図、図4は、図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出手段をステージ側から観察した図、図5は、図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドの底面を示す図、図6は、図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドを示す図であり、(a)は断面斜視図、(b)は断面図である。
本発明のカラーフィルターの製造方法は、着色インクをセル内に吐出する着色インク付与工程と、着色インクを吐出するセル内に、膜厚調整用インクを吐出する膜厚調整工程とを有するものである。このように、セル内にて着色インクと膜厚調整用インクとを混合することにより、着色部の厚さを確実に調整することができる。また、このように、着色インクと膜厚調整用インクとを分けてセル内に吐出することにより、各インクの粘度が高くなることを確実に防止することができ、各インクの吐出安定性を優れたものとすることができる。この結果、このような製造方法を用いて製造したカラーフィルターは、形成された着色部の厚さが均一なものとなり、各部位での濃度むら、色むら等の少ないものとなる。また、画像表示装置に用いた場合、各着色部の厚さが均一であるため、共通電極を設けた際にも、共通電極の断線を確実に防止するものとなり、適正で鮮明な表示が得られるものとなる。
また、図2に示すように、本実施形態では、カラーフィルターの製造方法は、基板11を準備する基板準備工程(1a)と、基板11上に隔壁13を形成する隔壁形成工程(1b、1c)と、インクジェット方式により着色インク2を隔壁13で囲まれた領域(セル)に付与する着色インク付与工程(1d)と、着色インクが吐出されたセル内に、膜厚調整用インクを吐出する膜厚調整工程(1e)と、着色インク2および膜厚調整用インクの混合物から第1の液性媒体および第2の液性媒体を除去し、固形状の着色部12とする着色部形成工程(1f)とを有している。
以下、各工程について詳細に説明する。
<基板準備工程>
まず、基板11を準備する(1a)。本工程で準備する基板11は、洗浄処理が施されたものであるのが好ましい。また、本工程で準備する基板11は、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理が施されたものであってもよい。
<隔壁形成工程>
次に、基板11の隔壁形成用の感放射線性組成物を基板11の一方の面のほぼ全体に付与し、塗膜3を形成する(1b)。なお、基板11上に感放射線性組成物を付与した後、必要に応じて、プリベーク処理を行ってもよい。プリベーク処理は、例えば、加熱温度:50〜150℃、加熱時間:30〜600秒という条件で行うことができる。
その後、フォトマスクを介して、放射線を照射して、ポストエキスポジャーベーク処理(PEB)を行い、さらに、アルカリ現像液を用いた現像処理を行うことにより、隔壁13が形成される(1c)。PEBは、例えば、加熱温度:50〜150℃、加熱時間:30〜600秒、放射線照射強度:1〜500mJ/cmという条件で行うことができる。また、現像処理は、例えば、液盛り法、ディッピング法、振動浸漬法等により行うことができ、現像処理時間は、例えば、10〜300秒とすることができる。また、現像処理の後、必要に応じて、ポストベーク処理を行ってもよい。ポストベーク処理は、例えば、加熱温度:150〜280℃、加熱時間:3〜120分という条件で行うことができる。
<着色インク付与工程>
次に、インクジェット方式により、上述したカラーフィルター用インクセットを構成する着色インク2を、隔壁13で囲まれたセル14内に付与する(1d)。
本工程は、形成すべき複数色の着色部12に対応する複数種の着色インク2を備えたカラーフィルター用インクセットを用いて行う。この際、隔壁13が設けられているため、2種以上の着色インク2が混ざり合うことが確実に防止される。
着色インク2の吐出は、図3〜図6に示すような液滴吐出装置を用いて行う。
図3に示すように、本工程で用いる液滴吐出装置100は、着色インク2を保持するタンク101と、チューブ110と、チューブ110を介してタンク101から着色インク2が供給される吐出走査部102とを備える。吐出走査部102は、複数の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)114をキャリッジ105に搭載してなる液滴吐出手段103と、液滴吐出手段103の位置を制御する第1位置制御装置104(移動手段)と、前記工程で隔壁13が形成された基板11(以下、単に「基板11」とも言う。)を保持するステージ106と、ステージ106の位置を制御する第2位置制御装置108(移動手段)と、制御手段112とを備えている。タンク101と、液滴吐出手段103における複数の液滴吐出ヘッド114とは、チューブ110で連結されており、タンク101から複数の液滴吐出ヘッド114のそれぞれに着色インク2が圧縮空気によって供給される。
第1位置制御装置104は、制御手段112からの信号に応じて、液滴吐出手段103をX軸方向、およびX軸方向に直交するZ軸方向に沿って移動させる。さらに、第1位置制御装置104は、Z軸に平行な軸の回りで液滴吐出手段103を回転させる機能も有する。本実施形態では、Z軸方向は、鉛直方向(つまり重力加速度の方向)に平行な方向である。第2位置制御装置108は、制御手段112からの信号に応じて、X軸方向およびZ軸方向の双方に直交するY軸方向に沿ってステージ106を移動させる。さらに、第2位置制御装置108は、Z軸に平行な軸の回りでステージ106を回転させる機能も有する。
ステージ106は、X軸方向とY軸方向との双方に平行な平面を有する。また、ステージ106は、着色インク2を付与すべきセル14を有する基板11をその平面上に固定、または保持できるように構成されている。
上述のように、液滴吐出手段103は、第1位置制御装置104によってX軸方向に移動させられる。一方、ステージ106は、第2位置制御装置108によってY軸方向に移動させられる。つまり、第1位置制御装置104および第2位置制御装置108によって、ステージ106に対する液滴吐出ヘッド114の相対位置が変わる(ステージ106に保持された基板11と、液液滴吐出手段103とが相対的に移動する)。
制御手段112は、着色インク2を吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置から受け取るように構成されている。
図4に示すように、液滴吐出手段103は、それぞれほぼ同じ構造を有する複数の液滴吐出ヘッド114と、これらの液滴吐出ヘッド114を保持するキャリッジ105とを有している。本実施形態では、液滴吐出手段103に保持される液滴吐出ヘッド114の数は8個である。それぞれの液滴吐出ヘッド114は、後述する複数のノズル118が設けられた底面を有している。それぞれの液滴吐出ヘッド114のこの底面の形状は、2つの長辺と2つの短辺とを有する多角形である。液滴吐出手段103に保持された液滴吐出ヘッド114の底面はステージ106側を向いており、さらに、液滴吐出ヘッド114の長辺方向と短辺方向とは、それぞれX軸方向とY軸方向とに平行である。
図5に示すように、液滴吐出ヘッド114は、X軸方向に並んだ複数のノズル118を有する。これら複数のノズル118は、液滴吐出ヘッド114におけるX軸方向のノズルピッチHXPが所定の値となるように配置されている。ノズルピッチHXPの具体的な値は、特に限定されないが、例えば、50〜90μmとすることができる。ここで、「液滴吐出ヘッド114におけるX軸方向のノズルピッチHXP」は、液滴吐出ヘッド114におけるノズル118のすべてをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。
本実施形態では、液滴吐出ヘッド114における複数のノズル118は、ともにX軸方向に延びるノズル列116Aと、ノズル列116Bとをなす。ノズル列116Aと、ノズル列116Bとは、間隔を空けて並行に配置されている。そして、本実施形態においては、ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれにおいて、90個のノズル118が一定間隔LNPでX軸方向に一列に並んでいる。LNPの具体的な値は、特に限定されないが、100〜180μmとすることができる。
ノズル列116Bの位置は、ノズル列116Aの位置に対して、ノズルピッチLNPの半分の長さだけX軸方向の正の方向(図5の右方向)にずれている。このため、液滴吐出ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPは、ノズル列116A(またはノズル列116B)のノズルピッチLNPの半分の長さである。
したがって、液滴吐出ヘッド114のX軸方向のノズル線密度は、ノズル列116A(またはノズル列116B)のノズル線密度の2倍である。なお、本明細書において「X軸方向のノズル線密度」とは、複数のノズルをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像の単位長さ当たりの数に相当する。もちろん、液滴吐出ヘッド114が含むノズル列の数は、2つだけに限定されない。液滴吐出ヘッド114はM個のノズル列を含んでもよい。ここで、Mは1以上の自然数である。この場合には、M個のノズル列のそれぞれにおいて複数のノズル118は、ノズルピッチHXPのM倍の長さのピッチで並ぶ。さらに、Mが2以上の自然数の場合には、M個のノズル列のうちの一つに対して、他の(M−1)個のノズル列は、ノズルピッチHXPのi倍の長さだけ重複無くX軸方向にずれている。ここで、iは1から(M−1)までの自然数である。
さて、本実施形態では、ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれが90個のノズル118からなるため、1つの液滴吐出ヘッド114は180個のノズル118を有する。ただし、ノズル列116Aの両端のそれぞれ5ノズルは「休止ノズル」として設定されている。同様に、ノズル列116Bの両端のそれぞれ5ノズルも「休止ノズル」として設定されている。そして、これら20個の「休止ノズル」からは着色インク2が吐出されない。このため、液滴吐出ヘッド114における180個のノズル118のうち、160個のノズル118が着色インク2を吐出するノズルとして機能する。
図4に示すように、液滴吐出手段103においては、複数個の上記液滴吐出ヘッド114がX軸方向に沿って2列に配置されている。一方の列の液滴吐出ヘッド114と他方の列の液滴吐出ヘッド114とは、休止ノズル分を考慮して、Y軸方向から見て一部重なるように配置されている。これにより、液滴吐出手段103においては、基板11のX軸方向の寸法分の長さに渡り、着色インク2を吐出するノズル118が前記ノズルピッチHXPでX軸方向に連続するように構成されている。
本実施形態の液滴吐出手段103では、基板11のX軸方向の寸法分の長さ全体をカバーするように液滴吐出ヘッド114を配置しているが、本発明における液滴吐出手段は、基板11のX軸方向の寸法分の長さの一部をカバーするようにものでもよい。
図6(a)および(b)に示すように、それぞれの液滴吐出ヘッド114は、インクジェットヘッドである。より具体的には、それぞれの液滴吐出ヘッド114は、振動板126と、ノズルプレート128とを備えている。振動板126と、ノズルプレート128との間には、タンク101から孔131を介して供給される着色インク2が常に充填される液たまり129が位置している。
また、振動板126と、ノズルプレート128との間には、複数の隔壁122が位置している。そして、振動板126と、ノズルプレート128と、1対の隔壁122とによって囲まれた部分がキャビティ120である。キャビティ120はノズル118に対応して設けられているため、キャビティ120の数とノズル118の数とは同じである。キャビティ120には、1対の隔壁122間に位置する供給口130を介して、液たまり129から着色インク2が供給される。
振動板126上には、それぞれのキャビティ120に対応して、振動子124が位置する。振動子124は、ピエゾ素子124Cと、ピエゾ素子124Cを挟む1対の電極124A、124Bとを含む。この1対の電極124A、124Bとの間に駆動電圧を与えることで、対応するノズル118から着色インク2が吐出される。なお、ノズル118からZ軸方向に着色インク2が吐出されるように、ノズル118の形状が調整されている。
制御手段112(図3参照)は、複数の振動子124のそれぞれに互いに独立に信号を与えるように構成されていてもよい。つまり、ノズル118から吐出される着色インク2の体積が、制御手段112からの信号に応じてノズル118毎に制御されてもよい。また、制御手段112は、塗布走査の間に吐出動作を行うノズル118と、吐出動作を行わないノズル118とを設定することでもできる。
本明細書では、1つのノズル118と、ノズル118に対応するキャビティ120と、キャビティ120に対応する振動子124とを含んだ部分を「吐出部127」と表記することもある。この表記によれば、1つの液滴吐出ヘッド114は、ノズル118の数と同じ数の吐出部127を有する。
上記のような液滴吐出装置100を用いて、カラーフィルター1が有する複数色の着色部12に対応する着色インク2を、セル14内に付与する。上記のような装置を用いることにより、セル14内に、効率よくかつ選択的に着色インク2を付与することができる。なお、図示の構成では、液滴吐出装置100は、着色インク2を保持するタンク101、チューブ110等を1色分しか有していないが、これらの部材を、カラーフィルター1が有する複数色の着色部12に対応する複数色分有するものであってもよい。また、カラーフィルター1の製造においては、複数色の着色インク2に対応する複数の液滴吐出装置100を用いてもよい。
上述したように、本発明のカラーフィルターの製造方法では、膜厚調整用インクを有することにより、着色インクに含まれるべき樹脂材料を減らすことができる。このため、着色インクは、粘度が低く好適なものとなり、長期間にわたって、吐出性の均一性が安定的に保持されている。このため、上記のような液滴吐出を行った場合において、各セル14に付与される着色インク2の液滴量の不本意なばらつきが発生することを確実に防止することができる。
なお、本発明では、液滴吐出ヘッド114は、駆動素子として、ピエゾ素子の代わりに静電アクチュエータを用いるものでもよい。また、液滴吐出ヘッド114は、駆動素子として電気熱変換素子を用い、この電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用してカラーフィルター用インクを吐出する構成であってもよい。
<膜厚調整工程>
次に、セル14内に膜厚調整用インクを付与して混合物4を得、形成する着色部の厚さを調整する(1e)。
膜厚調整用インクのセル14内への付与は、インクジェット方式の液滴吐出装置により行われるものであり、上記のような液滴吐出装置100を用い、着色インク2と同様の方法で行うことができる。
膜厚調整用インクは、少なくとも1色の着色部12を形成するセル14内に付与されるものであればよいが、全ての色の着色部12を形成するセル14内に付与されるものであってもよい。これにより、容易かつ確実に、着色部12の厚さを調整し、均一なものとすることができる。
また、膜厚調整用インクは、複数の着色インクが付与されるセルのうち、複数の着色インクのうちもっとも固形分の少ない着色インクが付与されるべきセルに対し最も多く付与されることが好ましい。これにより、容易かつ確実に着色部の厚さを調整することができ、着色部の厚さが特に均一なカラーフィルターを製造することができる。このため、得られるカラーフィルターは、各部位の濃度むら、色むらが特に抑制されたものとなる。また、後述するような画像表示装置にこのようなカラーフィルター1を用いた際に、着色部12および隔壁13の基板11に対向する面とは反対の面側に設けられる共通電極が、各着色部12と隔壁13との段差によって、断線するなどの不具合が発生するのを確実に防止することができる。
また、膜厚調整工程では、基板11を加熱しながら、膜厚調整用インクの付与を行うものであってもよい。これにより、付与された膜厚調整インクと、着色インクとが熱によって流動し、セル内において、これらのインクがより均一に混合された混合物4が得られる。
また、着色インク付与工程および膜厚調整工程は、どちらを先に行うものであってもよいし、同時に行うものであってもよい。すなわち、各セルに対し、着色インクを先に付与するものであってもよいし、膜厚調整用インクを先に付与するものであってもよいし、着色インクと膜厚調整用インクとを同時に付与するものであってもよい。
また、例えば、着色インクと膜厚調整用インクとを交互に付与し、セル上の混合物が所定量になるまでこれを繰り返すものであってもよい。これにより、着色インクと膜厚調整用インクとをより確実に混合し、より均一な混合物を得ることができる。
<着色部形成工程>
次に、セル14内の混合物4から第1の液性媒体と第2の液性媒体とを除去し、各色で厚さが均一となる固形状の着色部12とする(1f)。これにより、カラーフィルター1が得られる。このように、第1の液性媒体と第2の液性媒体とを同時に除去することにより、着色インクと膜厚調整用インクとは、流動しやすいものとなり、より確実に混ざり合うことができる。この結果、得られるカラーフィルター1は、各部位における濃度むら、色むらの特に抑制されたものとなる。
また、着色インクまたは膜厚調整インクに樹脂材料として硬化樹脂材料が含まれる場合、本工程においては、必要に応じて、硬化樹脂材料を架橋成分等と反応させてもよい。
液性媒体の除去は、例えば、加熱により行うことができる。また、この際、混合物4が付与された基板11を、減圧環境下に置いてもよい。これにより、基板11等への悪影響の発生を防止しつつ、液性媒体の除去をより効率よく進行させることができる。また、本工程においては、紫外線や電子線、もしくは放射線等のエネルギー照射を行ってもよい。これにより、硬化樹脂材料の架橋成分等との反応を効率よく進行させることができる。
上述したような製造方法により、各色の着色部12が均一な厚さを有するカラーフィルター1を得ることができる。
《画像表示装置》
次に、カラーフィルター1を有する画像表示装置(電気光学装置)である液晶表示装置の好適な実施形態について説明する。
図7は、液晶表示装置の好適な実施形態を示す断面図である。同図に示すように、液晶表示装置60は、カラーフィルター1と、カラーフィルター1の着色部12が設けられた面側に配された基板(対向基板)66と、カラーフィルター1と基板66との間の空隙に封入された液晶よりなる液晶層62と、カラーフィルター1の基板11の液晶層62に対向する面とは反対の面側(図7中下側)に設けられた偏光板67と、基板66の液晶層62に対向する面とは反対の面側(図7中上側)に設けられた偏光板68とを有している。そして、カラーフィルター1の着色部12および隔壁13が設けられた面(着色部12および隔壁13の基板11に対向する面とは反対の面)には、共通電極61が設けられており、基板(対向基板)66の液晶層62、カラーフィルター1に対向する面には、カラーフィルター1の各着色部12に対応する位置に、マトリクス状に、画素電極65が配されている。さらに、共通電極61と液晶層62との間には配向膜64が設けられ、基板66(画素電極65)と液晶層62との間には配向膜63が設けられている。
基板66は、可視光に対して光透過性を有する基板であり、例えば、ガラス基板である。
共通電極61、画素電極65は、可視光に対して光透過性を有する材料で構成されたものであり、例えば、ITO等で構成されている。
このように、カラーフィルター1を備えた液晶表示装置60では、カラーフィルター1を構成する各着色部12が均一な厚さを有するものである。このようなカラーフィルター1を備えた液晶表示装置60では、各着色部12と隔壁13との高さの差(段差)が、カラーフィルター1全体で均一なものとなる。したがって、画像表示装置に熱や外部からの衝撃が加わった際にも、カラーフィルター1の液晶層62側に配された共通電極61が断線するなどの不具合が発生するのを確実に防止することができ、液晶表示装置60の耐久性は優れたものとなる。また、液晶表示装置60の耐久性は優れたものであるため、長期間にわたって、好適に適正な画像表示を行うことができるものとなる。
また、図中省略しているが、各画素電極65に対応するように、複数のスイッチング素子(例えば、TFT:薄膜トランジスタ)が設けられている。そして、各着色部12に対応する各画素電極65について、共通電極61との間での電圧の印加状態を制御することにより、各着色部12(各画素電極65)に対応する領域での、光の透過性を制御することができる。
液晶表示装置60では、図示しないバックライトから発せられた光が、偏光板68側(図7中上側)から入射するようになっている。そして、液晶層62を透過し、カラーフィルター1の各着色部12(12A、12B、12C)に入射した光は、各着色部12(12A、12B、12C)に対応する色の光として、偏光板67(図7中下側)から出射する。
上述したように、着色部12は、本発明のカラーフィルター用インクセットを用いて形成されたものであるため、各色間、各画素間での特性のばらつきが抑制されたものである。その結果、液晶表示装置60において、色再現域が十分に広く、また、色むら、濃度むらが抑制された画像を安定的に表示することができる。
《電子機器》
前述したようなカラーフィルター1を有する液晶表示装置等の画像表示装置(電気光学装置)1000は、各種電子機器の表示部に用いることができる。
図8は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100においては、表示ユニット1106が画像表示装置1000を備えている。
図9は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、画像表示装置1000を表示部に備えている。
図10は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、画像表示装置1000が表示部に設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
なお、本発明の電子機器は、上述したパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、携帯電話機、ディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビ(例えば、液晶テレビ)や、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。中でも、テレビは、近年の表示部の大型化の傾向が顕著であるが、このような大型の表示部(例えば、対角線長80cm以上の表示部)を有する電子機器では、従来のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されるカラーフィルターを適用した場合、色むら、濃度むらの問題を特に生じやすかったが、本発明を適用すれば、このような問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、上記のような大型の表示部を有する電子機器に適用した場合に、本発明の効果は、より顕著に発揮される。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態においては、各色の着色部に対応する着色インクおよび膜厚調整用インクを、セル内に付与した後に、一括で、セル内の各色のカラーフィルター用インクから第1の液性媒体および第2の形成媒体を除去するもの、すなわち、着色部形成工程を1回のみ行うものとして説明したが、着色インク付与工程、膜厚調整工程および着色部形成工程は、各色に対応して、繰り返し行うものであってもよい。
また、例えば、着色インク付与工程後に第1の液性媒体の少なくとも一部を除去し、その後に膜厚調整工程を行ない、膜厚調整用インクにて着色インクを再分散させて、基板上に混合物を得るものであってもよい。
また、本発明のカラーフィルターにおいては、着色部の基板に対向する面とは反対の面側に、着色部を被覆する保護膜が設けられていてもよい。これにより、着色部の損傷や劣化等をより効果的に防止することができる。
また、カラーフィルター、画像表示装置、電子機器を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、前述した実施形態では、カラーフィルター用のインクセットが、光の三原色に対応する3種(3色)の着色インクおよび1種の膜厚調整用インクを備える場合について中心的に説明したが、カラーフィルター用インクセットを構成する着色インクの数、種類(色)は、上述したものに限定されない。例えば、本発明のカラーフィルター用インクセットは、4種以上の着色インクを備えるものであってもよい。
[1]カラーフィルターの製造
(実施例1)
[1.1]カラーフィルター用インクセットの調製
<着色インクセット1の調製>
まず、カラーフィルター用インクセットを構成する各色の着色インクの製造を行った。
まず、樹脂材料としての樹脂p(硬化樹脂材料)を以下のようにして合成した。
四つ口フラスコに、n−ヘキサン:320重量部、メタアクリル酸:86重量部、トリエチルアミン:111重量部を投入した後、この四つ口フラスコに、温度計、還流冷却器、撹拌機および窒素ガス導入口を取り付けた。この四つ口フラスコを、氷水で冷却しつつ、トリメチルクロルシラン:120重量部を滴下した。この際、反応系内の温度が25℃以下となるようにした。その後、25℃で1時間反応を続けた。次に、トリエチルアミンの塩酸塩を濾別し、得られたろ液から減圧下でn−ヘキサンを除去した後、減圧蒸留にて精製し、シリルアセテート構造を有するエチレン性不飽和単量体を得た。
次に、温度計、還流冷却器、撹拌機および窒素ガス導入口が取り付けられ、溶媒としての2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート:100重量部を仕込んだ四つ口フラスコを用意した。この四つ口フラスコ内の2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテートを攪拌しつつ60℃まで昇温した後、上記エチレン性不飽和単量体:27重量部と、メタアクリル酸グリシジル:30重量部と、スチレン:38重量部と、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル):6重量部との混合物を1時間かけて滴下した。滴下後60℃にて1時間保持した後、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル):0.08重量部を加え、さらに60℃で6時間反応させ、その後、未反応のモノマーを減圧処理により除去することにより、シリルアセテート構造とエポキシ構造とを有するエポキシ系樹脂としての樹脂pの溶液を得た。
一方、第1の液性媒体としての2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテートを用意し、これに、分散剤としてのDisperbyk−161(ビックケミー・ジャパン社製、シアメリド環を有する化合物)と、顔料としてのC.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150とを添加した。その後、ビーズミル(ジルコニアビーズ:0.65mm使用)へ導入し、顔料の粉砕を行ない、粉砕混合物を得た。得られた粉砕混合物に対して、分散剤としてのDisperbyk−161(ビックケミー・ジャパン社製、シアメリド環を有する化合物)をさらに添加し、超高圧ホモジナイザーLAB2000(エスエムテー(株)製)を用いて1000kg/cm、500cc/minの条件で分散処理を行い、顔料分散液を得た。
その後、上記樹脂pの溶液と、顔料分散液とを混合することにより緑色の着色インク(グリーンインク)を調製した。グリーンインク中におけるC.I.ピグメントグリーン36とC.I.ピグメントイエロー150との混合物の平均粒径は、100nmであった。なお、顔料の平均粒径の測定は、レーザードップラー方式の粒度分布計により行った。
次に、ブルーインク、レッドインクの調製をおこなった。
C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントイエロー150の代わりに、レッドインクにはC.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254およびC.I.ピグメントイエロー150、ブルーインクにはC.I.ピグメントブルー15:6をそれぞれ用い、さらに、第1の液性媒体、分散剤、および樹脂材料の使用量を変更した以外は、緑色の着色インク(グリーンインク)と同様にして、赤色の着色インク(レッドインク)、青色の着色インク(ブルーインク)を調製した。これにより、グリーンインクに対応する、R、G、Bの3色のインクからなる着色インクセットが得られた。グリーンインク中におけるC.I.ピグメントレッド177の平均粒径、ブルーインク中におけるC.I.ピグメントブルー15:6の平均粒径は、いずれも、100nmであった。
<膜厚調整用インクの調整>
次に、膜厚調整用インクの調製を行った。
着色インクセット1と同様にして、シリルアセテート構造とエポキシ構造とを有するエポキシ系樹脂としての樹脂pの溶液を得た。次に、この樹脂pの溶液と、第2の液性媒体としての2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテートと、分散剤としてのDisperbyk−161(ビックケミー・ジャパン社製、シアメリド環を有する化合物)を混合し、膜厚調整用インクを得た。
このようにして得られた膜厚調製インクと、着色インクセット1を組み合わせることで、カラーフィルター用インクセットを得た。
[1.2]基板準備工程
まず、両面にナトリウムイオンの溶出を防止するシリカ(SiO)膜が形成されたソーダガラス製の基板(G5サイズ:1100×1300mm)を用意し、洗浄処理を施した。
次に、カーボンブラックを含む隔壁形成用の感放射線性組成物を、洗浄済の基板の一方の面の全体に付与し、塗膜を形成した。
次に、加熱温度:110℃、加熱時間:120秒という条件でプリベーク処理を行った。
[1.3]隔壁形成工程
その後、フォトマスクを介して、放射線を照射して、ポストエキスポジャーベーク処理(PEB)を行い、引き続き、アルカリ現像液を用いた現像処理を行い、さらに、ポストベーク処理を行うことにより、隔壁を形成した。PEBは、加熱温度:110℃、加熱時間:120秒、放射線照射強度:150mJ/cmという条件で行った。また、現像処理は、例えば、振動浸漬法により行った。現像処理時間は、60秒とした。また、ポストベーク処理は、加熱温度:150℃、加熱時間:5分という条件で行った。形成された隔壁の厚さは、2.1μmであった。
[1.4]着色インク付与工程
次に、図3〜図6に示すような液滴吐出装置を用いて、隔壁で囲まれた領域としてのセル内に、着色インクを吐出した。この際、3色の着色インクを用い、各色の着色インクが混色しないようにした。また、着色インクは、形成される着色部が目的とする色濃度、光透過率となるように、吐出量を調整しながらセルに付与した。各色の着色インクの1つ載セル当たりの吐出量は、グリーンインクが1000ng、レッドインクが1000ng、ブルーインクが1000ngであった。
[1.5]膜厚調整工程
次に、図3〜図6に示すような液滴吐出装置を用いて、着色インクが吐出されたセル内に、膜厚調整用インクを吐出し、セル内に着色インクと膜厚調整用インクとを混合し、セル内に形成されるべき着色部の厚さを調整した。この結果、セル内に付与された着色インクの固形分が少ないセルに対し、最も多い量の膜厚調整用インクを付与した。各色の着色インクの1つ載セル当たりの付与量は、グリーンインクが付与されたセルに対し250ng、レッドインクが付与されたセルに対し190ng、ブルーインクが付与されたセルに対し240ngであった。
[1.6]着色部形成工程
その後、ホットプレート上にて100℃で10分間の加熱処理を施し、さらに200℃のオーブン内で1時間加熱処理を施すことにより、3色の着色部が形成された。これにより、図1に示すようなカラーフィルターが得られた。
上記のような方法を用いて、上述したようなカラーフィルター用インクセットを用いて、1000枚のカラーフィルターを製造した。
(実施例2〜11)
用いる材料の種類、含有量を表1および表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、着色インクセット1〜6および膜厚調整用インクを調製し、それぞれ、カラーフィルター用インクセットを得た。なお、第1の液性媒体の組成を変更する場合は、それにあわせて、組成が変更された溶媒を用いて樹脂pを合成し、このようにして合成された樹脂pの溶液を着色インクの調製に用いた。
次に、得られた各実施例のカラーフィルター用インクセットを用いて、前記実施例1と同様にして1000枚のカラーフィルターを製造した。
(実施例12)
着色インク付与工程と、膜厚調整工程とを同時に行った以外は、前記実施例1と同様にして、カラーフィルター用インクセットを調整し、カラーフィルターを製造した。具体的には、着色インクと、膜厚調整インクとを同じ液滴吐出ヘッド内から、吐出し、着色インクと、膜厚調整インクとが交互にセルに付与されるようにして、着色インクおよび膜厚調整インクの付与を行った。
(実施例13)
用いる材料の含有量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、各色(R、G、B)の着色インクに対応する膜厚調整用インク(R膜厚調整用インク、G膜厚調整用インク、B膜厚調整用インク)を調製し、着色インクセットに対応する膜厚調整用インクセットを得た。これにより、着色インクセットと、対応する膜厚調整インクセットからなるカラーフィルター用インクセットを得た。
次に、膜厚調整工程において、各セルに対し、付与された着色インクに対応する膜厚調整インクを付与した以外は、前記実施例1と同様にして、1000枚のカラーフィルターを製造した。なお、各膜厚調整用インクの吐出量は、各色で同様であり、各セルに対し、250ngであった。
(比較例1)
まず、前記実施例1と同様にして、着色インクセットを得、これをカラーフィルター用インクセットとした。
次に、膜厚調整工程を行わなかった以外は、前記実施例1と同様にしてカラーフィルターを製造した。
(比較例2)
まず、樹脂材料、分散剤、第1の液性媒体の含有量を表1に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、着色インクセットを得、これをカラーフィルター用インクセットとした。なお、樹脂材料、顔料の含有量は、形成すべき着色部が目的とする色濃度、光透過率である場合に、着色部形成工程後の着色部の厚さが全て均一になると考えられる含有量とした。
次に、膜厚調整工程を行わなかった以外は、前記実施例1と同様にしてカラーフィルターを製造した。
表1に、各実施例および各比較例で用いた着色インクの組成を示した。また、前記各実施例および各比較例について、カラーフィルター用インクセットを構成する膜厚調整用インクの組成・特性等を、表2にまとめて示した。なお、表中、C.I.ピグメントレッド254を「PR254」、C.I.ピグメントイエロー150を「PY150」、C.I.ピグメントグリーン36を「PG36」、C.I.ピグメントブルー15:6を「PB15:6」、C.I.ピグメントレッド177を「PR177」、上記樹脂pを「p」、Disperbyk−161(分散剤)を「d」、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテートを「L1」、ビス(2−ブトキシエチル)エーテルを「L2」、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを「L3」、1,3−ブチレングリコールジアセテートを「L4」、ジエチレングリコールジエチルエーテルを「L5」で示した。また、表中、「粘度」の欄には、振動式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定された25℃における粘度を示した。なお、表1において、液滴吐出評価の安定性の欄は、着色インクについての後述する安定吐出性評価の結果を示した。
Figure 2009015081
Figure 2009015081
[2]液滴吐出の安定性評価(安定吐出性評価)
次に、上記のようにして得られた各着色インクセット、各実施例および各比較例で用いた膜厚調整用インクについて、液滴吐出の安定性評価を行った。
[2.1]着弾位置精度評価
図3〜図6に示すような液滴吐出装置および前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、各インクについて、液滴吐出ヘッドの各ノズルから、10000発(10000滴)の液滴の連続吐出を行った。液滴吐出ヘッドの中央部付近の指定したノズルから吐出された10000発の液滴について、着弾した各液滴の中心位置の中心狙い位置からのズレ量dの平均値を求め、以下の3段階の基準に従い、評価した。なお、着色インクセットおよび実施例13の膜厚調整インクセットのズレ量dの平均値としては、それぞれ、各インクセットを構成する3色のインクについて得られた値の平均値を採用した。
A:ズレ量dの平均値が0.05μm未満。
B:ズレ量dの平均値が0.05μm以上、0.10μm未満。
C:ズレ量dの平均値が0.10μm以上。
[2.2]連続吐出試験
図3〜図6に示すような液滴吐出装置および前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用意し、25℃、50%RH環境下で、液滴吐出装置を24時間、連続で運転させることにより、カラーフィルター用インクセットを構成する各インクの吐出を行った。
連続運転後における、液滴吐出ヘッドを構成するノズルの目詰まりの発生率([(目詰まりノズル数)/(全ノズル数)]×100)を求め、ノズルの目詰まりが発生しているものについては、可塑材料で構成されたクリーニング部材により、目詰まりの解消が可能であるか否かを調べた。その結果を、以下の4段階の基準に従い、評価した。なお、着色インクセットおよび実施例13の膜厚調整インクセットのノズルの目詰まりの発生率の値としては、それぞれ、各インクセットを構成する3色のインクについて得られた値の平均値を採用した。
A:ノズルの目詰まりの発生がない。
B:ノズルの目詰まりの発生率が0.5%未満(ただし、ゼロを除く)であり、かつ、クリーニングによる目詰まりの解消が可能。
C:ノズルの目詰まりの発生率が0.5%以上、1.0%未満であり、かつ、クリーニングによる目詰まりの解消が可能。
D:ノズルの目詰まりの発生率が1.0%以上、または、クリーニングによる目詰まりの解消が不可能。
[2.3]間欠印字性能評価
図3〜図6に示すような液滴吐出装置および前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、各インクについて、液滴吐出ヘッドの各ノズルから、1000発(1000滴)の液滴の連続吐出を行い、その後、30秒間、液滴の吐出を中断した(1シーケンス目)。その後、同様に、液滴の連続吐出、および、液滴の吐出の中断の操作を繰り返し行った。液滴吐出ヘッドの中央部付近の指定したノズルについて、1シーケンス目に吐出された液滴の平均重量W[ng]と、10シーケンス目に吐出された液滴の平均重量W10[ng]とを求めた。そして、WとW10との差の絶対値の、液滴の目標吐出量W[ng]に対する比率(|W−W10|/W)を求め、以下の3段階の基準に従い、評価した。|W−W10|/Wの値が小さいほど、間欠印字性能(液滴吐出量の安定性)に優れていると言える。なお、着色インクセットおよび実施例13の膜厚調整インクセットの|W−W10|/Wの値としては、それぞれ、各インクセットを構成する3色のインクについて得られた値の平均値を採用した。
A:|W−W10|/Wの値が、0.025未満。
B:|W−W10|/Wの値が、0.025以上、0.625未満。
C:|W−W10|/Wの値が、0.625以上。
[2.4]液滴吐出量の安定性評価
図3〜図6に示すような液滴吐出装置および前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、各インクについて、液滴吐出ヘッドの各ノズルから、10000発(10000滴)の液滴の連続吐出を行った。液滴吐出ヘッドの左右両端の指定の2つのノズルについて、吐出された液滴の総重量を求め、上記2つのノズルから吐出された液滴の平均吐出量の差の絶対値ΔW[ng]を求めた。このΔWの、液滴の目標吐出量W[ng]に対する比率(ΔW/W)を求め、以下の3段階の基準に従い、評価した。ΔW/Wの値が小さいほど、液滴吐出量の安定性に優れていると言える。なお、着色インクセットおよび実施例13の膜厚調整インクセットのΔW/Wの値としては、それぞれ、各インクセットを構成する3色のインクについて得られた値の平均値を採用した。
A:ΔW/Wの値が、0.025未満。
B:ΔW/Wの値が、0.025以上、0.625未満。
C:ΔW/Wの値が、0.625以上。
なお、上記の評価は、各実施例および各比較例について、同様の条件で行った。
[3]カラーフィルターの評価
上記のようにして得られた各カラーフィルターを用いて、以下のような評価を行った。
[3.1]色むら、濃度むら、光漏れ
前記各実施例および各比較例において製造されたカラーフィルターのうち、それぞれ、1000枚目に製造されたカラーフィルターを用いて、同条件で図7に示すような液晶表示装置を製造した。
これらの液晶表示装置を用いて、暗室で、赤色の単色表示、緑色の単色表示、青色の単色表示、白色の単色表示を行った状態で目視による観察を行い、各部位での色むら、濃度むら、光漏れの発生状況を、以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:色むら、濃度むら、光漏れが全く認められない。
B:色むら、濃度むら、光漏れがほとんど認められない。
C:色むら、濃度むら、光漏れがわずかに認められる。
D:色むら、濃度むら、光漏れがはっきりと認められる。
E:色むら、濃度むら、光漏れが顕著に認められる。
なお、上記の評価においては、各液晶表示装置について、同様の条件で製造し、同様の条件で表示を行い、同様の条件で観察、測定を行った。
[3.2]個体間での特性差
前記各実施例および各比較例において製造されたカラーフィルターのうち、それぞれ、990〜999枚目に製造されたカラーフィルターを用意し、暗室で、赤色の単色表示、緑色の単色表示、青色の単色表示、白色の単色表示を行い、分光光度計(大塚電子社製、MCPD3000)を用いて測色した。その結果から、各実施例および各比較例について、それぞれ、990〜999枚目に製造されたカラーフィルターで最大となる色差(Lab表示系での色差ΔE)を求め、以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:色差(ΔE)が3未満。
B:色差(ΔE)が3以上、5未満。
C:色差(ΔE)が5以上。
D:光漏れにより測定毎のばらつきが大きく、測定意味をなさない。
なお、上記の評価においては、各カラーフィルターについて、同様の条件で観察、測定を行った。
[3.3]表面粗さ評価
前記各実施例および各比較例において製造されたカラーフィルターのうち、それぞれ、900枚目に製造されたカラーフィルターについて、触針式表面粗さ計(P−15、Tecnor社製)を用い、着色部および隔壁によって形成される段差の測定を行った。測定は、カラーフィルターの着色部および隔壁が存在する部分(1mm×1mm)を無作為に100点について選び、各部分について表面粗さ(凹凸の段差)を測定した。得られた各部分の表面粗さについて、それらの平均を求め、下記の3段階の基準に従い評価した。なお、カラーフィルターの表面粗さ(凹凸の段差)が小さければ小さいほど、隔壁と各着色部との着色部の厚さが均一であり、また、各着色部内での厚さも均一であると考えられる。このため、カラーフィルター上に、上述したような共通電極を設置することが容易であると考えられる。
A:表面粗さの平均が0.1μm未満。
B:表面粗さの平均が0.1μm以上、0.3μm未満。
C:表面粗さの平均が0.3μm以上。
また、各実施例で製造した評価に用いたカラーフィルターについて、図7に示すような液晶表示装置を製造し、所定のパターンの表示を行ったところ、鮮明な画像を表示することができた。これに対し、各比較例で製造したカラーフィルターについて図7に示すような液晶表示装置を製造し、所定のパターンの表示を行ったところ、鮮明な画像を表示することができなかった。
これらの結果を表1および表3に示す。
Figure 2009015081
表3から明らかなように、本発明のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されたカラーフィルターは、色むら、濃度むら、光漏れの発生が抑制されており、個体間での特性のばらつきも小さかった。また、本発明のカラーフィルターは、着色部および隔壁が均一な厚みを有しており、このようなカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、適正で鮮明な表示を行うことができるものであった。これに対し、各比較例では、満足な結果が得られなかった。
また、市販の液晶テレビを分解し、液晶表示装置部分を、上記のようにして製造したものと交換して、上記と同様の評価を行ったところ、上記と同様な結果が得られた。
本発明のカラーフィルターの好適な実施形態を示す断面図である。 カラーフィルターの製造方法を示す断面図である。 カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置を示す斜視図である。 図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出手段をステージ側から観察した図である。 図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドの底面を示す図である。 図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドを示す図であり、(a)は断面斜視図、(b)は断面図である。 液晶表示装置の実施形態を示す断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1…カラーフィルター 11…基板 12…着色部 12A…第1の着色部 12B…第2の着色部 12C…第3の着色部 13…隔壁 14…セル 2…着色インク 3…塗膜 4…混合物 60…液晶表示装置 61…共通電極 62…液晶層 63、64…配向膜 65…画素電極 66…基板(対向基板) 67、68…偏光板 100…液滴吐出装置 101…タンク 102…吐出走査部 103…液滴吐出手段 104…第1位置制御装置 105…キャリッジ 106…ステージ 108…第2位置制御装置 110…チューブ 112…制御手段 114…液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド) 116A、116B…ノズル列 118…ノズル 120…キャビティ 122…隔壁 124…振動子 124A、124B…電極 124C…ピエゾ素子 126…振動板 127…吐出部 128…ノズルプレート 129…液たまり 130…供給口 131……孔 1000…画像表示装置 1100…パーソナルコンピュータ 1102…キーボード 1104…本体部 1106…表示ユニット 1200…携帯電話機 1202…操作ボタン 1204…受話口 1206…送話口 1300…ディジタルスチルカメラ 1302…ケース(ボディー) 1304…受光ユニット 1306…シャッタボタン 1308…回路基板 1312…ビデオ信号出力端子 1314…データ通信用の入出力端子 1430…テレビモニタ 1440…パーソナルコンピュータ

Claims (13)

  1. 基板上に設けられた多数個のセル内に着色部を有するカラーフィルターを、インクジェット方式により製造するのに用いるカラーフィルター用インクセットであって、
    着色剤と、着色剤が分散および/または溶解する第1の液性媒体とを含む着色インクと、前記着色インクと同一のセル内に吐出されることにより、形成されるべき前記着色部の厚さを調整する膜厚調整用インクとを備え、
    前記膜厚調整用インクは、樹脂材料と、前記樹脂材料を分散および/または溶解する第2の液性媒体とを含むものであることを特徴とするカラーフィルター用インクセット。
  2. 前記第1の液性媒体と、前記第2の液性媒体とは、いずれも、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、および、1,3−ブチレングリコールジアセテートよりなる群から選択される1種または2種以上を含むものである請求項1に記載のカラーフィルター用インクセット。
  3. 前記第2の液性媒体は、前記第1の液性媒体に含まれる成分を含むものである請求項1または2に記載のカラーフィルター用インクセット。
  4. 複数種の前記着色インクと、少なくとも1種以上の膜厚調整用インクとを備えるものである請求項1ないし3のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセット。
  5. 前記膜厚調整用インクにおける樹脂材料の含有率は、2.0〜30.0wt%である請求項1ないし4のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセット。
  6. 多数個のセルが設けられた基板上に、インクをインクジェット方式で吐出して、カラーフィルターを製造する方法であって、
    着色剤と樹脂材料と、着色剤および樹脂材料が分散および/または溶解する第1の液性媒体とを含む着色インクを前記セル内に吐出する着色インク付与工程と、
    前記着色インクを吐出する前記セル内に、樹脂材料と、樹脂材料を分散および/または溶解する第2の液性媒体とを含む膜厚調整用インクを吐出する膜厚調整工程とを有することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  7. 前記着色インク付与工程は、複数種の前記着色インクを用いるものであり、
    前記膜厚調整工程は、前記膜厚調整用インクを、前記複数種の着色インクが付与されるセルのうち、前記複数種の着色インクのうちもっとも固形分の少ない前記着色インクが付与されるべき前記セルに対し最も多く付与するものである請求項6に記載のカラーフィルターの製造方法。
  8. 前記セル内に付与された前記着色インクと前記膜厚調整用インクの混合物から、前記第1の液性媒体と、前記第2の液性媒体とを除去する液性媒体除去工程を有するものである請求項6または7に記載のカラーフィルターの製造方法。
  9. 請求項1ないし5のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されたことを特徴とするカラーフィルター。
  10. 請求項6ないし8のいずれかに記載の方法を用いて製造されたことを特徴とするカラーフィルター。
  11. 請求項9または10に記載のカラーフィルターを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  12. 画像表示装置は、液晶パネルである請求項11に記載の画像表示装置。
  13. 請求項11または12に記載の画像表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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