JP2008233743A - カラーフィルター用インクセット、カラーフィルター、画像表示装置、および、電子機器 - Google Patents

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Hiroshi Kiguchi
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Abstract

【課題】吐出雰囲気の温度が変化した場合であっても、複数種のインクでの吐出の均一性に優れ、カラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができる、インクジェット方式のカラーフィルター用インクセットを提供すること、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターを提供すること。
【解決手段】本発明のインクセットは、着色剤と、該着色剤が分散、溶解する液性媒体とを含むインクを複数種備え、インクジェット方式によるカラーフィルターの製造に用いられるものであり、20〜30℃でのインクの1℃当たりの平均体積膨張率をTE[%]としたとき、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種のインクのうち、体積膨張率が最大であるインクの体積膨張率TEmax[%]と、前記体積膨張率が最小である前記インクの体積膨張率TEmin[%]との差が0.05%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルター用インクセット、カラーフィルター、画像表示装置、および、電子機器に関するものである。
カラー表示を行う液晶表示装置(LCD)等には、一般に、カラーフィルターが用いられている。カラーフィルターには、一般に、光の三原色である赤、緑、青に対応する3色の着色部が設けられており、カラーフィルターを備えた液晶表示装置では、これら各色の着色部の光の透過量を調整することにより、カラー表示を行っている。
カラーフィルターは、従来、着色剤、感光性樹脂、官能性モノマー、重合開始剤等を含む材料(着色層形成用組成物)で構成された塗膜を基板上に形成し、その後、フォトマスクを介して光を照射する感光処理、現像処理等を行う、いわゆるフォトリソグラフィー法を用いて製造されてきた。このような方法では、通常、基板のほぼ全面に、各色に対応する塗膜を形成し、その一部のみを硬化させ、それ以外の大部分を除去するという操作を繰り返すことにより、各色が重なり合わないようにカラーフィルターを製造する。このため、カラーフィルターの製造において形成される塗膜は、最終的に得られるカラーフィルターには、その一部のみが着色層として残存するのみで、その大部分が製造工程において除去されることとなる。このため、カラーフィルターの製造コストが上昇するばかりでなく、省資源の観点からも好ましくない。
一方、近年、インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)を用いて、カラーフィルターの着色層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような方法は、着色層形成用の材料(着色層形成用組成物)の液滴の吐出位置等の制御が容易で、着色層形成用組成物の無駄を少なくすることができるため、環境への負荷を低減することができ、また、製造コストも抑制することができる。そして、一般に、カラーフィルター用のインクセットでは、各色のインクで、同一の組成の液性媒体が用いられている。
ところで、カラーフィルターにおいては、各色の着色部の濃度バランスをとり、光源に対して最適な発色条件にする必要があるが、一般に、着色剤は色相が色や顔料種の構成によって異なるため、表現しようとする色によって、インクに含まれる着色剤の含有量が異なるものとなる。また、着色剤の安定性が色毎に異なっているため、安定化のための添加剤をインクにさらに加える場合もある。しかしながら、各インク中の材料の含有率を、それぞれ異なるものとした場合、各インク毎に、液滴の吐出量を調整する必要がある。また、液滴の吐出量を調整した場合であっても、インクが温度変化を受けた場合に、色によってインクの吐出量が異なってしまう。
また、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置(産業用)は、プリンターに適用されるもの(民生用)とは全く異なるものであり、例えば、大量生産を行ったり、大型のワーク(基板)への液滴吐出に用いたりするため、大量の液滴を長時間にわたって高い精度を保ちつつ吐出することが求められる。このような過酷な条件で用いられるため、一般に、インクの温度変化を防ぐ目的で、液滴吐出装置の周囲の温度を空調等の温度制御装置によって一定に制御し、上述したような各インク間での吐出量の変化を防止する。しかしながら、液滴吐出装置中に備え付けられた回路基板等から熱が発生する。また、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置は、一般に、民生用のものと比較して大型であり、前述した温度制御装置を作動させた場合であっても、液滴吐出装置の各部位において、微妙な温度のむらが発生する。これらの理由により、インクの温度を一定にすることは難しく、温度を計測しつつ測定温度に対して温度変化を抑制する対策やインク量を調節するためのフィードバックを行う必要性があった。インク量を調節するためのフィードバックとしては、実際に吐出されるインクの重量を計測した結果に基づいて吐出条件である波形を調整することなどがこれにあたるが、これは非常に手間がかかり、各色に対してこの作業を行うことは苦労を伴う。また、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置(産業用)は、本来、民生用のものに比べて多くのヘッドを備えており、また長時間の連続使用をおこなうため、液滴吐出量の変動をより厳密に管理する必要性があるが、このような吐出量の変動が少しでも生じると、製造される多数のカラーフィルター間での特性のばらつきや、カラーフィルターの各部位での着色濃度のばらつきを生じてしまい、製品としてのカラーフィルターの信頼性を著しく低下させてしまう。
特開2002−372613号公報
本発明の目的は、吐出環境の温度が変化した場合であっても、複数種のインクでの吐出の均一性に優れ、カラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができる、インクジェット方式のカラーフィルター用インクセットを提供すること、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターを提供すること、また、該カラーフィルターを備えた画像表示装置、電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のカラーフィルター用インクセットは、着色剤と、当該着色剤が分散および/または溶解する液性媒体とを含むインクを複数種備え、インクジェット方式によるカラーフィルターの製造に用いられるカラーフィルター用インクセットであって、
前記インクの20℃での単位重量当たりの体積をV20[cm/g]、30℃での単位重量当たりの体積をV30[cm/g]とし、下記式(i)で表される20〜30℃での前記インクの1℃当たりの平均の体積膨張率をTE[%]としたとき、
カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクのうち、前記体積膨張率が最大である前記インクの体積膨張率(TEmax[%])と、前記体積膨張率が最小である前記インクの体積膨張率(TEmin[%])との差(TEmax−TEmin)[%]が0.05%以下であることを特徴とする。
TE[%] = [(V30−V20)/V20/10]×100 ・・・ (i)
これにより、吐出雰囲気の温度が変化した場合であっても、複数種のインクでの吐出の均一性に優れ、カラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができる、インクジェット方式のカラーフィルター用インクセットを提供することができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクは、前記体積膨張率TE[%]が、いずれも、0.16%以下であることが好ましい。
これにより、インクは、温度変化があった場合においても、単位重量当たりの体積の変化が十分に少ないものとなる。このため、周囲の温度が変化した場合であっても、液滴の吐出量の変化が特に少ないものとなる。このため、製造されるカラーフィルターの各部位での着色濃度のばらつきを特に少ないものとすることができる。また、製造される多数のカラーフィルター間での特性のばらつきを特に少ないものとすることができ、製品としてのカラーフィルターの信頼性を特に高いものとすることができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクは、23℃における比重が、いずれも、0.90〜1.20g/cmであることが好ましい。
これにより、インクの温度が変化した場合であっても、液滴の吐出性を特に安定したものとすることができ、製造されるカラーフィルターの個体間での特性差を特に少ないものとすることができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクは、25℃における粘度が、いずれも、5.0〜15mPa・sであることが好ましい。
これにより、インクの温度が変化した場合であっても、吐出されるカラーフィルター用インクの液滴量、液滴吐出のタイミングのばらつきを特に小さいものとしつつ、液滴吐出ヘッドにおける目詰まりの発生等をより確実に防止することができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクの25℃での表面張力は、いずれも、25〜40dyn/cmであることが好ましい。
これにより、インクの温度が変化した場合であっても、液滴の吐出性を特に安定したものとすることができ、製造されるカラーフィルターの個体間での特性差を特に少ないものとすることができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクのうち、少なくとも1種の前記インクの前記液性媒体は、2種以上の液体を含むものであり、前記液性媒体に含まれる複数の前記液体のうち25℃での表面張力が最大であるものの25℃での表面張力(γLmax[dyn/cm])と、前記液性媒体に含まれる複数の前記液体のうち25℃での表面張力が最小であるものの25℃での表面張力(γLmin[dyn/cm])との差(γLmax−γLmin)が13.0dyn/cm以下であることが好ましい。
これにより、液滴吐出ヘッド等の液滴吐出装置内で気泡等が発生することを確実に防止することができる。このため、インクの温度が変化した場合であっても、気泡によってインクの見かけの体積が大きく変化することを確実に防ぐことができる。この結果、インクの液滴の吐出性(吐出量、吐出のタイミング等)を特に均一なものとすることができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、複数種の前記インクを構成する前記液性媒体の大気圧下における沸点は、いずれも、170〜300℃であることが好ましい。
これにより、カラーフィルターの製造時において、液性媒体が揮発し、インクの粘度が変化することを好適に防止することができ、液滴吐出ヘッドの目詰まりが発生するのを確実に防止しつつ、生産性良く着色部を形成することができる。
本発明のカラーフィルター用インクセットでは、前記液性媒体は、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、トリエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、1,3−ブチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、オクタン酸エチルから選択される1種または2種以上を含むものであることが好ましい。
これにより、インクの吐出を特に長期にわたって安定させることができる。
本発明のカラーフィルターは、本発明のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、各部位での色むら、濃度むらが抑制されたカラーフィルターを提供することができる。
本発明の画像表示装置は、本発明のカラーフィルターを備えたことを特徴とする。
これにより、表示部の各部位での色むら、濃度むらが抑制された画像表示装置を提供することができる。
本発明の画像表示装置は、液晶パネルであることが好ましい。
これにより、表示部の各部位で色むら、濃度むらが抑制された画像表示装置を提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明の画像表示装置を備えたことを特徴とする。
これにより、表示部の各部位での色むら、濃度むらが抑制された電子機器を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
《インクセット》
本発明のカラーフィルター用インクセットは、カラーフィルターの製造(カラーフィルターの着色部の形成)に用いられるインクセットであり、特に、インクジェット方式によるカラーフィルターの製造に用いられるものである。
また、本発明のカラーフィルター用インクセットは、複数種のインク(カラーフィルター用インク)を備えるものである。
本発明のカラーフィルター用インクセットは、光の三原色を構成する3色である緑色のインク(グリーンインク)と、赤色のインク(レッドインク)と、青色のインク(ブルーインク)とを備えるものであるのが好ましい。以下の説明では、代表的に、カラーフィルター用インクセットが、「グリーンインク(Gインク)」、「レッドインク(Rインク)」、「ブルーインク(Bインク)」の3種のインクを備えるものとして説明する。
[インク(カラーフィルター用インク)]
カラーフィルター用インクセットを構成する各インク(カラーフィルター用インク)は、着色剤、当該着色剤が分散および/または溶解する液性媒体、樹脂材料等を含むものである。
ところで、カラーフィルターにおいては、各色の着色部の濃度バランスをとり、光源に対して最適な発色条件にする必要があるが、一般に、着色剤は色相が色や顔料種の構成によって異なるため、表現しようとする色によって、インクに含まれる着色剤の含有量が異なるものとなる。また、着色剤の安定性の色毎に異なっているため、安定化のための添加剤をインクにさらに加える場合もある。しかしながら、各インク中の材料の含有率を、それぞれ異なるものとした場合、各インク毎に、液滴の吐出量を調整する必要がある。また、液滴の吐出量を調整した場合であっても、インクが温度変化を受けた場合に、色によってインクの吐出量が異なってしまう。
また、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置(産業用)は、プリンターに適用されるもの(民生用)とは全く異なるものであり、例えば、大量生産を行ったり、大型のワーク(基板)への液滴吐出に用いたりするため、大量の液滴を長時間にわたって吐出することが求められる。このような過酷な条件で用いられるため、一般に、インクの温度変化を防ぐ目的で、液滴吐出装置の周囲の温度を空調等の温度制御装置によって一定に制御し、上述したような各インク間での吐出量の変化を防止する。しかしながら、液滴吐出装置中に備え付けられた回路基板等から熱が発生し、インクに熱が与えられる。また、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置は、一般に、民生用のものと比較して大型であり、前述した温度制御装置を作動させた場合であっても、液滴吐出装置の各部位において、微妙な温度のむら(例えば、0.1〜5.0℃程度)が発生する。このため、インクの温度を一定にすることは難しく、インクの吐出量の変動を防止することが困難であった。また、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置(産業用)は、本来、民生用のものに比べて、液滴の吐出量の変動が生じやすいが、このような吐出量の変動が生じると、製造される多数のカラーフィルター間での特性のばらつきや、カラーフィルターの各部位での着色濃度のばらつきを生じてしまい、製品としてのカラーフィルターの信頼性を著しく低下させてしまう。
そこで、本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本発明では、カラーフィルター用インクセットを構成するインクの体積膨張率に着目し、各色のインク間での体積膨張率を一定範囲内とすることで、上記の問題を解決することができ、インクの温度が変化した場合であっても、複数種のインクでの吐出の均一性に優れ、カラーフィルターの製造に安定的に好適に用いることができるカラーフィルター用インクセットを提供できる。以下、詳細に説明する。
液滴吐出装置での吐出環境の温度が変化した場合、インクの温度も変化し、インクの単位重量当たりの体積は、変化する。一般に、各色のインクにおいて、カラーフィルター用インクに用いる液性媒体は、同一のものであり、また、各色のインクにおいて、固形分は異なるものである。このような場合、インクの温度が変化した場合、各色のインクにおいて、単位重量当たりの体積の変化の割合が異なるものとなる。このため、従来のインクを用いた場合、装置周囲の温度が変化した場合、液滴の吐出する重量が変化してしまい、各インク間で吐出量が異なってしまう。これに対し、本発明では、インクの温度変化による、各色のインク間での体積膨張率を一定範囲内とすることで、各インク間での吐出量のばらつきを一定範囲内に抑えることができる。このため、カラーフィルターの各部位での着色濃度のばらつきを抑えることができる。また、インクの温度変化があった場合でも、液滴の吐出量を容易にコントロールでき、製造される多数のカラーフィルター間での特性のばらつきを抑え、製品としてのカラーフィルターの信頼性を高いものとすることができる。
本発明において、カラーフィルター用インクセットは、具体的には、インクの20℃での単位重量当たりの体積をV30[cm/g]、30℃での単位重量当たりの体積をV30[cm/g]とし、下記式(i)で表される20〜30℃での前記インクの1℃当たりの平均の体積膨張率をTE[%]としたとき、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種のインクのうち、体積膨張率が最大であるインクの体積膨張率(TEmax[%])と、体積膨張率が最小であるインクの体積膨張率(TEmin[%])との差(TEmax−TEmin)[%]が0.05%以下となるようにする。
TE[%] = [(V30−V20)/V20/10]×100 ・・・ (i)
このように、各色のインク間での体積膨張率を十分に均一にすることで、各インク間での吐出量のばらつきを一定範囲内に抑えることができる。このため、カラーフィルターの各部位での着色濃度のばらつきを抑えることができる。また、温度変化があった場合でも、液滴の吐出量を容易にコントロールでき、製造される多数のカラーフィルター間での特性のばらつきを抑え、製品としてのカラーフィルターの信頼性を高いものとすることができる。これに対し、各色のインク間での体積膨張率が、十分に均一でない場合、装置周囲の温度が変化した場合、液滴の吐出する重量が変化してしまい、各インク間で吐出量が異なってしまう。このため、製造される多数のカラーフィルター間での特性のばらつきや、カラーフィルターの各部位での着色濃度のばらつきを生じてしまい、製品としてのカラーフィルターの信頼性を著しく低下させてしまう。各インク間での体積膨張率の差は、上述したような範囲内であれば良いが、(TEmax−TEmin)[%]は、0.04%以下であるのが好ましく、0.03%以下であるのがより好ましい。これにより、上述したような効果はさらに顕著なものとなる。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種のインクは、体積膨張率TE[%]が、いずれも、0.16%以下であるのが好ましく、0.13%以下であるのがより好ましい。これにより、インクは、温度変化があった場合においても、単位重量当たりの体積の変化が十分に少ないものとなる。このため、周囲の温度が変化した場合であっても、液滴の吐出量の変化が特に少ないものとなる。このため、製造されるカラーフィルターの各部位での着色濃度のばらつきを特に少ないものとすることができる。また、製造される多数のカラーフィルター間での特性のばらつきを特に少ないものとすることができ、製品としてのカラーフィルターの信頼性を特に高いものとすることができる。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種のインクは、23℃における比重が、いずれも、0.90〜1.20g/cmであるのが好ましく、0.95〜1.15g/cmであるのがより好ましい。これにより、インクの温度が変化した場合であっても、液滴の吐出性を特に安定したものとすることができ、製造されるカラーフィルターの個体間での特性差を特に少ないものとすることができる。なお、本発明において、インクの密度は、JIS K 5600に準拠して測定することができる。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクの25℃での表面張力は、いずれも、25〜38dyn/cmであるのが好ましく、基板へのぬれ性の観点から25〜35dyn/cmであるのがより好ましく、25〜32dyn/cmであるのがさらに好ましい。これにより、インクの温度が変化した場合であっても、液滴の吐出性を特に安定したものとすることができ、製造されるカラーフィルターの個体間での特性差を特に少ないものとすることができる。なお、本発明において、表面張力は、JIS K 3362に準拠して測定される値を採用することができる。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する各カラーフィルター用インクの25℃における粘度は、いずれも、4.0〜15.0mPa・sであるのが好ましく、4.0〜10.0mPa・sであるのがより好ましい。これにより、後述するようなインクジェット方式による液滴吐出において、インクの温度が変化した場合であっても、吐出されるカラーフィルター用インクの液滴量、液滴吐出のタイミングのばらつきを特に小さいものとしつつ、液滴吐出ヘッドにおける目詰まりの発生等をより確実に防止することができる。なお、本発明において、粘度の値としては、振動式粘度計を用いて25℃で測定して求められる値を採用することができ、特に、JIS Z8809に準拠して25℃で測定して求められる値を採用することができる。
また、カラーフィルター用インクセットを構成する各カラーフィルター用インクの25℃における、カラーフィルター用の基板(ワーク)表面に対する接触角は、3〜15゜であることが好ましく、5〜10゜であることがより好ましい。これにより、吐出されて基板に着弾したカラーフィルター用インクが、好適に濡れ広がることができ、製造されるカラーフィルターは、セル内での着色濃度のむらの特に少ないものとなる。なお、カラーフィルター用インクのカラーフィルター用の基板表面に対する接触角は、JIS R 3257に準拠して測定される値を採用することができる。
<着色剤>
カラーフィルターは、異なる複数色の着色部(一般に、RGBに対応する3色の着色)を有している。そして、カラーフィルター用インクセットを構成する各インク(カラーフィルター用インク)は、それぞれ、形成すべき着色部の色調に応じた着色剤を含むものである。カラーフィルター用インクを構成する着色剤としては、例えば、各種顔料、各種染料を用いることができる。
(グリーンインク)
グリーンインクは、通常、緑色の着色剤を含むものである。
グリーンインクに中に含まれる着色剤としては、特に限定されず、例えば、C.I.ピグメントグリーン7,36,15,17,18,19,26,50等の顔料や、C.I.アシッドグリーン16等の染料が挙げられる。
グリーンインクを構成する着色剤としては、上記のようなものが挙げられるが、中でも、C.I.ピグメントグリーン36を主とするものであるのが好ましい。カラーフィルター用インクセットが、C.I.ピグメントグリーン36を含むグリーンインクを備えるものであると、カラーフィルターの色再現域を特に広いものとすることができる。
また、グリーンインクが、C.I.ピグメントグリーン36を含むものである場合、グリーンインク中におけるC.I.ピグメントグリーン36の含有率は、6.0〜12wt%であるのが好ましく、7.0〜10wt%であるのがより好ましい。着色剤の含有率が前記範囲内の値であると、カラーフィルター製造用の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)からの、グリーンインクの吐出性を優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度、透過率を確保することができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、異なる色の着色部間における着色濃度の均一性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。また、確実にカラーフィルターの色再現域をより広いものとすることができる。
グリーンインク中に含まれるC.I.ピグメントグリーン36の平均粒径は、20〜200nmであるのが好ましく、30〜180nmであるのがより好ましい。これにより、カラーフィルター用インクを用いて製造されるカラーフィルターの耐光性を十分に優れたものとしつつ、カラーフィルターにおける発色性や消偏性(コントラスト)等を特に優れたものとすることができる。また、カラーフィルター用インク中におけるC.I.ピグメントグリーン36の分散安定性を特に優れたものとすることができる。
(レッドインク)
レッドインクは、通常、赤色の着色剤を含むものである。
レッドインク中に含まれる着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2,3,5,17,22,23,38,81,48:1,48:2,48:3,48:4,49:1,52:1,53:1,57:1,63:1,112,122,144,146,149,166,170,176,177,178,179,185,202,207,209,254,101,102,105,106,108,108:1等の顔料や、C.I.ダイレクトレッド2,4,9,23,26,28,31,39,62,63,72,75,76,79,80,81,83,84,89,92,95,111,173,184,207,211,212,214,218,221,223,224,225,226,227,232,233,240,241,242,243,247、C.I.アシッドレッド35,42,51,52,57,62,80,82,111,114,118,119,127,128,131,143,145,151,154,157,158,211,249,254,257,261,263,266,289,299,301,305,319,336,337,361,396,397、C.I.リアクティブレッド3,13,17,19,21,22,23,24,29,35,37,40,41,43,45,49,55、C.I.ベーシックレッド12,13,14,15,18,22,23,24,25,27,29,35,36,38,39,45,46等の染料が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
レッドインクを構成する着色剤としては、上記のようなものが挙げられるが、中でも、C.I.ピグメントレッド254を主とするものであるのが好ましい。カラーフィルター用インクセットが、C.I.ピグメントレッド254を含むレッドインクを備えるものであると、カラーフィルターの色再現域を特に広いものとすることができる。
レッドインクが、C.I.ピグメントレッド254を含むものである場合、レッドインク中におけるC.I.ピグメントレッド254の含有率は、3.0〜10wt%であるのが好ましく、4.0〜8.0wt%であるのがより好ましい。C.I.ピグメントレッド254の含有率が前記範囲内の値であると、カラーフィルター製造用の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)からの、レッドインクの吐出性を優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度、透過率を確保することができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、異なる色の着色部間における着色濃度の均一性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。
レッドインク中に含まれるC.I.ピグメントレッド254の平均粒径は、20〜200nmであるのが好ましく、30〜180nmであるのがより好ましい。これにより、カラーフィルター用インクを用いて製造されるカラーフィルターの耐光性を十分に優れたものとしつつ、カラーフィルターにおける発色性や消偏性(コントラスト)等を特に優れたものとすることができる。また、カラーフィルター用インク中におけるC.I.ピグメントレッド254の分散安定性を特に優れたものとすることができる。
(ブルーインク)
ブルーインクは、通常、青色の着色剤を含むものである。
ブルーインク中に含まれる着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,17:1,18,27,28,29,35,36,60,80等の顔料や、C.I.アシッドブルー9,45,80,83,90,185等の染料が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ブルーインクを構成する着色剤としては、上記のようなものが挙げられるが、中でも、C.I.ピグメントブルー15:6を主とするものであるのが好ましい。カラーフィルター用インクセットが、C.I.ピグメントブルー15:6を含むブルーインクを備えるものであると、カラーフィルターの色再現域を特に広いものとすることができる。
ブルーインクが、C.I.ピグメントブルー15:6を含むものである場合、ブルーインク中におけるC.I.ピグメントブルー15:6の含有率は、3.0〜10wt%であるのが好ましく、4.0〜8.0wt%であるのがより好ましい。C.I.ピグメントブルー15:6の含有率が前記範囲内の値であると、カラーフィルター製造用の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)からの、ブルーインクの吐出性を優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度、透過率を確保することができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、異なる色の着色部間における着色濃度の均一性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。
ブルーインク中に含まれるC.I.ピグメントブルー15:6の平均粒径は、20〜200nmであるのが好ましく、30〜180nmであるのがより好ましい。これにより、カラーフィルター用インクを用いて製造されるカラーフィルターの耐光性を十分に優れたものとしつつ、カラーフィルターにおける発色性や消偏性(コントラスト)等を特に優れたものとすることができる。また、カラーフィルター用インク中におけるピグメントブルー15:6の分散安定性を特に優れたものとすることができる。
また、各インク(カラーフィルター用インク)には、それぞれの色に対応する色以外の着色剤を含むものであってもよい。例えば、グリーンインク中には、緑色以外の着色剤が含まれていてもよいし、レッドインク中には、赤色以外の着色剤が含まれていてもよいし、ブルーインク中には、青色以外の着色剤が含まれていてもよい。これにより、例えば、カラーフィルター用インクにより形成される着色部の色調の調整(調色)を行うことができ、カラーフィルター用インクセットを用いて製造されるカラーフィルターの色再現域をより広いものとすることができる。このような着色剤としては、例えば、すでに例示した材料に加え、C.I.ピグメントイエロー1,3,12,13,14,17,34,35,35:1,37,37:1,42,43,53,55,73,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,129,138,139,150,151,153,154,157,168,184,185、C.I.ピグメントバイオレット1,3,14,16,19,23,50、C.I.ピグメントオレンジ5,13,16,20,20:1,36,43,104、C.I.ピグメントブラウン7,11,25,33等の顔料や、C.I.ダイレクトバイオレット7,9,47,48,51,66,90,93,94,95,98,100,101、C.I.アシッドバイオレット5,9,11,34,43,47,48,51,75,90,103,126、C.I.リアクティブバイオレット1,3,4,5,6,7,8,9,16,17,22,23,24,26,27,33,34、C.I.ベーシックバイオレット1,2,3,7,10,15,16,20,21,25,27,28,35,37,39,40,48、C.I.ダイレクトイエロー8,9,11,12,27,28,29,33,35,39,41,44,50,53,58,59,68,87,93,95,96,98,100,106,108,109,110,130,142,144,161,163、C.I.アシッドイエロー17,19,23,25,39,40,42,44,49,50,61,64,76,79,110,127,135,143,151,159,169,174,190,195,196,197,199,218,219,222,227、C.I.リアクティブイエロー2,3,13,14,15,17,18,23,24,25,26,27,29,35,37,41,42、C.I.ベーシックイエロー1,2,4,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,39,40、C.I.ベーシックオレンジ21,23等の染料等が挙げられる。
また、着色剤(顔料)は、上記のような材料で構成された粉末に、例えば、親液化処理(後述する液性媒体に対する親和性を向上させる処理)等の表面処理が施されたものであってもよい。これにより、例えば、カラーフィルター用インク中における着色剤粒子(顔料粒子)の分散性、分散安定性を特に優れたものとすることができる。着色剤に対する表面処理としては、例えば、着色剤粒子表面をポリマーで改質する処理等が挙げられる。着色剤の粒子表面を改質するポリマーとしては、例えば、特開平8−259876号公報等に記載されたポリマーや、市販の各種の顔料分散用のポリマーまたはオリゴマー等が挙げられる。
<液性媒体>
液性媒体(液状媒質)は、上述したような着色剤を、分散および/または溶解する機能を有するものである。すなわち、液性媒体は、分散媒および/または溶媒として機能するものである。そして、通常、液性媒体は、カラーフィルターを製造する過程において、その大部分が除去されるものである。
カラーフィルター用インクセットを構成する複数種のインクのうち、少なくとも1種のインクの液性媒体は、2種以上の液体を含むものであってもよい。これにより、容易かつ確実にインクの体積膨張率を調整することができる。このため、インクの温度が変化した場合であっても、インクの液滴の吐出性(吐出量、吐出のタイミング等)を特に均一なものとすることができる。
また、上記のような場合、インクの液性媒体に含まれる複数の液体のうち25℃での表面張力が最大であるものの25℃での表面張力(γLmax[dyn/cm])と、液性媒体に含まれる複数の液体のうち25℃での表面張力が最小であるものの25℃での表面張力(γLmin[dyn/cm])との差(γLmax−γLmin)が13.0dyn/cm以下であることが好ましく、10.0dyn/cm以下であることがより好ましい。これにより、液滴吐出ヘッド等の液滴吐出装置内で気泡等が発生することを確実に防止することができる。このため、インクの温度が変化した場合であっても、気泡によってインクの見かけの体積が大きく変化することを確実に防ぐことができる。この結果、インクの液滴の吐出性(吐出量、吐出のタイミング等)を特に均一なものとすることができる。また、ワーク(基板)に着弾した液滴に気泡が特に少ないものとなっているので、ワークを加熱して液性媒体を除去する際に、気泡がはじけてしまい、セル内で色むらが発生するのを確実に防止することができる。また、気泡がはじけた際に、セル内の着色剤が他のセルに飛散し、他の着色部の着色剤と混色してしまうのを確実に防止することができる。
また、インクを構成する液性媒体の25℃における表面張力は、特に限定されないが、いずれも、25〜41dyn/cmであるのが好ましく、25〜35dyn/cmであるのがより好ましい。これにより、インクの吐出性(吐出量、吐出のタイミング)を特に優れたものとすることができる。また、吐出して着弾したインクがワーク(基板)へ特に好適に濡れ広がることができる。また、後述するような基板と基板上に設けられた隔壁(バンク)との境界付近にも好適にインクが濡れ広がることができる。
カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクは、いずれも、前記液性媒体の含有率が50〜95wt%であるのが好ましく、75〜92wt%であるのがより好ましく、80〜90wt%であるのがさらに好ましい。各色のインク中の液性媒体の含有率が上記範囲内であると、インクの粘度、表面張力等を特に均一にすることができ、各インクの液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとすることができる。
インクを構成する液性媒体の大気圧下における沸点は、いずれも、170〜280℃であるのが好ましく、190〜270℃であることがより好ましい。これにより、カラーフィルターの製造時において、液性媒体が揮発し、インクの粘度が変化することを好適に防止することができ、液滴吐出ヘッドの目詰まりが発生するのを確実に防止しつつ、生産性良く着色部を形成することができる。
複数種のインクを構成する液性媒体の25℃における蒸気圧は、いずれも、0.10mmHg以下であるのが好ましく、0.07mmHg以下であることがより好ましい。これにより、カラーフィルターの製造時において、液性媒体が揮発することを好適に防止することができ、液滴吐出ヘッドの目詰まりが発生するのを確実に防止しつつ、生産性良く着色部を形成することができる。
液性媒体を構成する液体としては、例えば、エステル化合物、エーテル化合物、ヒドロキシケトン、炭酸ジエステル、環状アミド化合物等を用いることができ、中でも、(1)多価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等)の縮合物としてのエーテル(多価アルコールエーテル)や、多価アルコールまたは多価アルコールエーテルのアルキルエーテル(例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル等)、エステル(例えば、ホルメート、アセテート、プロピオネート等)、(2)多価カルボン酸(例えば、こはく酸、グルタル酸等)のエステル(例えば、メチルエステル等)、(3)分子内に少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つのカルボキシル基とを有する化合物(ヒドロキシ酸)のエーテル、エステル等、(4)多価アルコールとホスゲンとの反応で得られるような化学構造を有する炭酸ジエステルが好ましい。液性媒体を構成する液体として用いることのできる化合物としては、例えば、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、グルタル酸ジメチル、エチレングリコールジn−ブチレート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、1,6−ジアセトキシヘキサン、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブトキシプロパノール、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、オクタン酸エチル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸シクロヘキシル、こはく酸ジエチル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、こはく酸ジメチル、1−ブトキシ−2−プロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−n−ブチルアセテート、ジアセチン、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ブチルグリコレート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ビス(2−プロポキシエチル)エーテル、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルプロピルエーテル、トリエチレングリコールメチルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、n−ノニルアルコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル等が挙げられる。
上述した中でも、液性媒体は、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、トリエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、1,3−ブチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、オクタン酸エチルから選択される1種または2種以上を含むことが好ましい。これにより、インクの吐出を特に長期にわたって安定させることができる。また、これらの化合物を用いた場合、液滴吐出装置の部材の膨潤等の劣化を、過酷な条件下であっても、極めて長期間にわたって、確実に防ぐことができる。
また、特に、液性媒体が2種の液体を含むものである場合、液性媒体を構成する液体として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、オクタン酸エチル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートから選択される1種または2種以上の液体を用いた場合、各色のインクの体積膨張率を特に低いものとしつつ、各色のインク間での体積膨張率を特に用意に上述した範囲内とすることができる。
また、特に、液性媒体が2種の液体を含むものである場合、液性媒体を構成する液体として、例えば、オクタン酸エチルまたはエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートと、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテートまたはビス(2−ブトキシエチル)エーテルまたは4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンとを組み合わせて用いた場合、インクの粘度を特に好適な範囲としつつ、インクの体積膨張率を特に容易に上述した範囲内とすることができる。このため、カラーフィルター用インクセットを構成するインクは、インクの温度が変化した場合であっても、吐出量が特に安定し、吐出性が特に優れたものとなる。
また、各インクに用いる液性媒体の組成は、インク毎に異なるものであっても良いし、同様であっても良い。
(グリーンインク)
グリーンインクを構成する液性媒体の体積膨張率TE[%]は、特に限定されないが、0.09〜0.14%であるのが好ましく、0.09〜0.12%であるのがより好ましい。これにより、インク間の体積膨張率ばらつきを特に容易に均一にすることができる。このため、インクの温度が変化した場合であっても、各インク間で、吐出量がばらつくのを確実に防ぐことができる。なお、本明細書において、液性媒体の体積膨張率は、インクと同様にして、前記式(I)を用いて求めることができる。
グリーンインクを構成する液性媒体の25℃における粘度は、特に限定されないが、1.0〜3.1mPa・sであるのが好ましく、1.0〜2.6mPa・sであるのがより好ましい。これにより、各インク間での吐出量のばらつきが発生するのを効果的に防止することができる。
グリーンインク中における液性媒体の含有率は、上述の範囲内であるのが好ましいが、60〜92wt%であるのがより好ましく、75〜90wt%であるのがさらに好ましい。これにより、カラーフィルター用の液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。
(レッドインク)
レッドインクを構成する液性媒体の体積膨張率TE[%]は、特に限定されないが、0.09〜0.14%であるのが好ましく、0.09〜0.12%であるのがより好ましい。これにより、インク間の体積膨張率ばらつきを特に容易に均一にすることができる。このため、インクの温度が変化した場合であっても、各インク間で、吐出量がばらつくのを確実に防ぐことができる。
レッドインクを構成する液性媒体の25℃における粘度は、特に限定されないが、1.1〜3.4mPa・sであるのが好ましく、1.3〜3.2mPa・sであるのがより好ましい。これにより、各インク間での吐出量のばらつきが発生するのを効果的に防止することができる。
レッドインク中における液性媒体の含有率は、上述の範囲内であるのが好ましいが、62〜94wt%であるのがより好ましく、77〜92wt%であるのがさらに好ましい。これにより、カラーフィルター用の液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。
(ブルーインク)
ブルーインクを構成する液性媒体の体積膨張率TE[%]は、特に限定されないが、0.09〜0.14%であるのが好ましく、0.09〜0.13%であるのがより好ましい。これにより、インク間の体積膨張率ばらつきを特に容易に均一にすることができる。このため、インクの温度が変化した場合であっても、各インク間で、吐出量がばらつくのを確実に防ぐことができる。
ブルーインクを構成する液性媒体の25℃における粘度は、特に限定されないが、1.1〜3.4mPa・sであるのが好ましく、1.3〜3.2mPa・sであるのがより好ましい。これにより、各インク間での吐出量のばらつきが発生するのを効果的に防止することができる。
ブルーインク中における液性媒体の含有率は、上述の範囲内であるのが好ましいが、62〜94wt%であるのがより好ましく、77〜92wt%であるのがさらに好ましい。これにより、カラーフィルター用の液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。
<分散剤>
カラーフィルター用インク中には、分散剤が含まれていてもよい。これにより、例えば、カラーフィルター用インクが、分散性の低い顔料を含む場合等であっても、顔料の分散安定性を優れたものとすることができ、カラーフィルター用インクの保存安定性を優れたものとすることができる。
分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類等のほか、以下商品名で、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)、Disperbyk(ビックケミー・ジャパン(株)製)、ソルスパース3000,5000,11200,12000,13240,13650,13940,16000,17000,18000,20000,21000,22000,24000SC,24000GR(日本ルブリゾール(株)製)等が挙げられる。
また、分散剤としては、例えば、シアメリド環を有する化合物を用いることができる。このような化合物を分散剤として用いることにより、カラーフィルター用インク中における着色剤(顔料)の分散性を特に優れたものとすることができるとともに、カラーフィルター用インクの吐出安定性を特に優れたものとし、各インク間での吐出量のばらつきが発生するのをより効果的に防止することができる。
また、分散剤としては、例えば、下記式(I)および下記式(II)で表される部分構造を有する化合物を用いることができる。このような化合物を分散剤として用いることにより、カラーフィルター用インク中における着色剤(顔料)の分散性を特に優れたものとすることができるとともに、カラーフィルター用インクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
Figure 2008233743
(式中、R、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表すか、R、R及びRのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成する。Rは水素原子又はメチル基を表す。Xは2価の連結基を表し、Yは対アニオンを表す。)
Figure 2008233743
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
カラーフィルター用インク中における分散剤の含有率は、0.1〜10.0wt%であるのが好ましい。
なお、カラーフィルター用インクセットを構成する各インクで、分散剤の種類、含有率等の条件は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
<樹脂材料>
カラーフィルター用インクは、通常、樹脂材料(バインダー樹脂)を含むものである。これにより、製造されるカラーフィルターにおいて、着色層を基板との密着性に優れたものとすることができ、カラーフィルターの耐久性を優れたものとすることができる。
カラーフィルター用インクを構成する樹脂材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂等、いかなる樹脂材料を用いてもよいが、エポキシ系樹脂であるのが好ましい。エポキシ系樹脂は、透明性が高く、硬度が高いものであるとともに、熱収縮量が小さい。このため、着色部の基板への密着性を特に優れたものとすることができる。また、カラーフィルター用インクを構成する樹脂材料としては、エポキシ系樹脂の中でも、特に、シリルアセテート構造(SiOCOCH)と、エポキシ構造とを有するエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。これにより、インクジェット方式による液滴吐出を好適に行うことができるとともに、着色層と基板との密着性を特に優れたものとすることができ、カラーフィルターの耐久性を特に優れたものとすることができる。
カラーフィルター用インク中における樹脂材料の含有率は、1.0〜8.0wt%であるのが好ましく、1.5〜6.5wt%であるのがより好ましい。樹脂材料の含有率が前記範囲内の値であると、インクの粘度上昇を抑制しつつ塗膜強度(着色部の物理的強度)を優れたものとすることができる。また、カラーフィルター用の液滴吐出ヘッドからの吐出性を特に優れたものとしつつ、製造されるカラーフィルターの耐久性を特に優れたものとすることができる。また、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な色濃度を確保することができる。これに対し、樹脂材料の含有率が低すぎると、カラーフィルター用インクの吐出性が低下したり、形成される着色部の硬度が低下し製造されるカラーフィルターの耐久性が低下する。一方、樹脂材料の含有率が高すぎると、製造されるカラーフィルターにおいて、十分な耐熱性を確保するのが困難となり、その結果、色変化が大きくなる可能性がある。
なお、カラーフィルター用インクセットを構成する各インクで、樹脂材料の種類、平均分子量、含有率等の条件は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
<その他の成分>
カラーフィルター用インクは、必要に応じて、種々の他の成分を含むものであってもよい。このような成分(他の添加剤)としては、例えば、各種架橋剤;各種重合開始剤;銅フタロシアニン誘導体等の青色顔料誘導体や黄色顔料誘導体等の分散助剤;ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の高分子化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;メタノール、エタノール、i−プロパノール、n−ブタノール、グリセリン等のインクジェット吐出性能安定化剤;以下商品名で、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、新秋田化成(株)製)、メガファックF171、同F172、同F173、同F178K(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子(株)製)、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社油脂化学工業(株)製)等の界面活性剤等が挙げられる。
また、カラーフィルター用インクは、熱酸発生剤や酸架橋剤を含有するものであってもよい。前記熱酸発生剤は、加熱により酸を発生する成分であり、その例としては、スルホニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩等が挙げられ、特に、スルホニウム塩およびベンゾチアゾリウム塩が好ましい。
なお、カラーフィルター用インクセットを構成する各インクで、これらの「その他の成分」の種類、含有率等の条件は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
《カラーフィルター》
次に、上述したようなカラーフィルター用インクセットを用いて製造されるカラーフィルターの一例について説明する。
図1は、本発明のカラーフィルターの好適な実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、カラーフィルター1は、基板11と、上述したカラーフィルター用インクセットを用いて成形された着色部12とを備えている。着色部12としては、互いに異なる種類のインクを用いて形成された第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12Cが設けられている。そして、隣接する着色部12の間には、隔壁13が設けられている。なお、第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12Cは、互いの異なる種類のインクを用いて形成されたものであればよいが、以下の説明では、第1の着色部12Aがレッドインクを用いて形成され、第2の着色部12Bがグリーンインクを用いて形成され、第3の着色部12Cがブルーインクを用いて形成された場合について、中心的に説明する。
<基板>
基板11は、光透過性を有する板状の部材で、着色部12、隔壁13を保持する機能を有している。
基板11は、実質的に透明な材料で構成されたものであるのが好ましい。これにより、カラーフィルター1を透過する光により、より鮮明な画像を形成することができる。
また、基板11は、耐熱性、機械的強度に優れたものであるのが好ましい。これにより、例えば、カラーフィルター1の製造時に加わる熱による変形等を確実に防止することができる。このような条件を満足する基板11の構成材料としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ノルボルネン系開環重合体やその水素添加物等が挙げられる。
<着色部>
着色部12は、上述したようなカラーフィルター用インクセットを用いて形成されたものである。
各着色部12(第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12C)は、上述したようなカラーフィルター用インクセットを用いて形成されたものであるため、各色間、各画素間での特性のばらつきが小さい。このため、カラーフィルター1は、色再現域が十分に広く、また、色むら、濃度むらの発生が抑制され、信頼性が高いものとなっている。
各着色部12は、後述する隔壁13により囲まれた領域であるセル14内に設けられている。
第1の着色部12A、第2の着色部12B、および第3の着色部12Cは、互いに異なる色のものである。例えば、第1の着色部12Aを赤色フィルター領域(R)、第2の着色部12Bを緑色フィルター領域(G)、第3の着色部12Cを青色フィルター領域(B)とすることができる。そして、一組の異なる色の着色部12A、12B、12Cで1画素を構成している。そして、カラーフィルター1においては、その横方向および縦方向に、着色部12が所定数配置されている。例えば、カラーフィルター1が、ハイビジョン用のカラーフィルターである場合には1366×768個の画素が配置されており、フルハイビジョン用のカラーフィルターである場合には1920×1080個の画素が配置されており、スーパーハイビジョン用のカラーフィルターである場合には7680×4320個の画素が配置されている。なお、カラーフィルター1は、例えば、有効領域外に予備の画素を備えたものであってもよい。
<隔壁>
隣接する着色部12の間には、隔壁(バンク)13が設けられている。これにより、隣接する着色部12同士が混色してしまうのを確実に防止することができ、その結果、鮮明な画像を確実に表示することができる。
隔壁13は、透明な材料で構成されたものであってもよいが、遮光性を有する材料で構成されたものであるのが好ましい。これにより、コントラストに優れた画像を表示することができる。隔壁(遮光部)13の色は、特に限定されないが、黒色であるのが好ましい。これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
隔壁13の高さは、特に限定されないが、着色部12の膜厚よりも大きいものであるのが好ましい。これにより、隣接する着色部12の間での混色を確実に防止しつつ、保護膜15により着色部12を確実に保護することができる。隔壁13の具体的な厚さは、0.1〜10μmであるのが好ましく、0.5〜3.0μmであるのがより好ましい。これにより、隣接する着色部12の間での混色を確実に防止しつつ、保護膜15により着色部12を確実に保護することができるとともに、カラーフィルター1を備えた画像表示装置、電子機器における視野角特性を優れたものとすることができる。
隔壁13は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、例えば、主として樹脂材料で構成されたものであるのが好ましい。これにより、後述するような方法で、隔壁13を容易に所望の形状を有するものとして形成することができる。また、隔壁13が遮光部としての機能を有するものである場合、その構成材料として、カーボンブラック等の光吸収性の材料を含むものであってもよい。
《カラーフィルターの製造方法》
次に、カラーフィルター1の製造方法の一例について説明する。
図2は、カラーフィルターの製造方法を示す断面図、図3は、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置を示す斜視図、図4は、図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出手段をステージ側から観察した図、図5は、図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドの底面を示す図、図6は、図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドを示す図であり、(a)は断面斜視図、(b)は断面図である。
図2に示すように、本実施形態では、基板11を準備する基板準備工程(1a)と、基板11上に隔壁13を形成する隔壁形成工程(1b、1c)と、インクジェット方式によりカラーフィルター用インク2を隔壁13で囲まれた領域に付与するインク付与工程(1d)と、カラーフィルター用インク2から液性媒体を除去し、固形状の着色部12とする着色部形成工程(1e)と、着色部12が設けられた面側に保護膜15を被覆する保護膜形成工程(1f)とを有している。
<基板準備工程>
まず、基板11を準備する(1a)。本工程で準備する基板11は、洗浄処理が施されたものであるのが好ましい。また、本工程で準備する基板11は、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理が施されたものであってもよい。
<隔壁形成工程>
次に、基板11の隔壁形成用の感放射線性組成物を基板11の一方の面のほぼ全体に付与し、塗膜3を形成する(1b)。なお、基板11上に感放射線性組成物を付与した後、必要に応じて、プリベーク処理を行ってもよい。プリベーク処理は、例えば、加熱温度:50〜150℃、加熱時間:30〜600秒という条件で行うことができる。
その後、フォトマスクを介して、放射線を照射して、ポストエキスポジャーベーク処理(PEB)を行い、さらに、アルカリ現像液を用いた現像処理を行うことにより、隔壁13が形成される(1c)。PEBは、例えば、加熱温度:50〜150℃、加熱時間:30〜600秒、放射線照射強度:1〜500mJ/cmという条件で行うことができる。また、現像処理は、例えば、液盛り法、ディッピング法、振動浸漬法等により行うことができ、現像処理時間は、例えば、10〜300秒とすることができる。また、現像処理の後、必要に応じて、ポストベーク処理を行ってもよい。ポストベーク処理は、例えば、加熱温度:150〜280℃、加熱時間:3〜120分という条件で行うことができる。
<インク付与工程>
次に、インクジェット方式により、上述したカラーフィルター用インクセットを構成するカラーフィルター用インク(インク)2を、隔壁13で囲まれたセル14内に付与する(1d)。
本工程は、形成すべき複数色の着色部12に対応する複数種のカラーフィルター用インク2を備えたカラーフィルター用インクセットを用いて行う。この際、隔壁13が設けられているため、2種以上のカラーフィルター用インク2が混ざり合うことが確実に防止される。
カラーフィルター用インク2の吐出は、図3〜図6に示すような液滴吐出装置を用いて行う。
図3に示すように、本工程で用いる液滴吐出装置100は、カラーフィルター用インク2を保持するタンク101と、チューブ110と、チューブ110を介してタンク101からカラーフィルター用インク2が供給される吐出走査部102とを備える。吐出走査部102は、複数の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)114をキャリッジ105に搭載してなる液滴吐出手段103と、液滴吐出手段103の位置を制御する第1位置制御装置104(移動手段)と、前記工程で隔壁13が形成された基板11(以下、単に「基板11」とも言う。)を保持するステージ106と、ステージ106の位置を制御する第2位置制御装置108(移動手段)と、制御手段112とを備えている。タンク101と、液滴吐出手段103における複数の液滴吐出ヘッド114とは、チューブ110で連結されており、タンク101から複数の液滴吐出ヘッド114のそれぞれにカラーフィルター用インク2が圧縮空気によって供給される。
第1位置制御装置104は、制御手段112からの信号に応じて、液滴吐出手段103をX軸方向、およびX軸方向に直交するZ軸方向に沿って移動させる。さらに、第1位置制御装置104は、Z軸に平行な軸の回りで液滴吐出手段103を回転させる機能も有する。本実施形態では、Z軸方向は、鉛直方向(つまり重力加速度の方向)に平行な方向である。第2位置制御装置108は、制御手段112からの信号に応じて、X軸方向およびZ軸方向の双方に直交するY軸方向に沿ってステージ106を移動させる。さらに、第2位置制御装置108は、Z軸に平行な軸の回りでステージ106を回転させる機能も有する。
ステージ106は、X軸方向とY軸方向との双方に平行な平面を有する。また、ステージ106は、カラーフィルター用インク2を付与すべきセル14を有する基板11をその平面上に固定、または保持できるように構成されている。
上述のように、液滴吐出手段103は、第1位置制御装置104によってX軸方向に移動させられる。一方、ステージ106は、第2位置制御装置108によってY軸方向に移動させられる。つまり、第1位置制御装置104および第2位置制御装置108によって、ステージ106に対する液滴吐出ヘッド114の相対位置が変わる(ステージ106に保持された基板11と、液液滴吐出手段103とが相対的に移動する)。
制御手段112は、カラーフィルター用インク2を吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置から受け取るように構成されている。
図4に示すように、液滴吐出手段103は、それぞれほぼ同じ構造を有する複数の液滴吐出ヘッド114と、これらの液滴吐出ヘッド114を保持するキャリッジ105とを有している。本実施形態では、液滴吐出手段103に保持される液滴吐出ヘッド114の数は8個である。それぞれの液滴吐出ヘッド114は、後述する複数のノズル118が設けられた底面を有している。それぞれの液滴吐出ヘッド114のこの底面の形状は、2つの長辺と2つの短辺とを有する多角形である。液滴吐出手段103に保持された液滴吐出ヘッド114の底面はステージ106側を向いており、さらに、液滴吐出ヘッド114の長辺方向と短辺方向とは、それぞれX軸方向とY軸方向とに平行である。
図5に示すように、液滴吐出ヘッド114は、X軸方向に並んだ複数のノズル118を有する。これら複数のノズル118は、液滴吐出ヘッド114におけるX軸方向のノズルピッチHXPが所定の値となるように配置されている。ノズルピッチHXPの具体的な値は、特に限定されないが、例えば、50〜90μmとすることができる。ここで、「液滴吐出ヘッド114におけるX軸方向のノズルピッチHXP」は、液滴吐出ヘッド114におけるノズル118のすべてをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。
本実施形態では、液滴吐出ヘッド114における複数のノズル118は、ともにX軸方向に延びるノズル列116Aと、ノズル列116Bとをなす。ノズル列116Aと、ノズル列116Bとは、間隔を空けて並行に配置されている。そして、本実施形態においては、ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれにおいて、90個のノズル118が一定間隔LNPでX軸方向に一列に並んでいる。LNPの具体的な値は、特に限定されないが、100〜180μmとすることができる。
ノズル列116Bの位置は、ノズル列116Aの位置に対して、ノズルピッチLNPの半分の長さだけX軸方向の正の方向(図5の右方向)にずれている。このため、液滴吐出ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPは、ノズル列116A(またはノズル列116B)のノズルピッチLNPの半分の長さである。
したがって、液滴吐出ヘッド114のX軸方向のノズル線密度は、ノズル列116A(またはノズル列116B)のノズル線密度の2倍である。なお、本明細書において「X軸方向のノズル線密度」とは、複数のノズルをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像の単位長さ当たりの数に相当する。もちろん、液滴吐出ヘッド114が含むノズル列の数は、2つだけに限定されない。液滴吐出ヘッド114はM個のノズル列を含んでもよい。ここで、Mは1以上の自然数である。この場合には、M個のノズル列のそれぞれにおいて複数のノズル118は、ノズルピッチHXPのM倍の長さのピッチで並ぶ。さらに、Mが2以上の自然数の場合には、M個のノズル列のうちの一つに対して、他の(M−1)個のノズル列は、ノズルピッチHXPのi倍の長さだけ重複無くX軸方向にずれている。ここで、iは1から(M−1)までの自然数である。
さて、本実施形態では、ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれが90個のノズル118からなるため、1つの液滴吐出ヘッド114は180個のノズル118を有する。ただし、ノズル列116Aの両端のそれぞれ5ノズルは「休止ノズル」として設定されている。同様に、ノズル列116Bの両端のそれぞれ5ノズルも「休止ノズル」として設定されている。そして、これら20個の「休止ノズル」からはカラーフィルター用インク2が吐出されない。このため、液滴吐出ヘッド114における180個のノズル118のうち、160個のノズル118がカラーフィルター用インク2を吐出するノズルとして機能する。
図4に示すように、液滴吐出手段103においては、複数個の上記液滴吐出ヘッド114がX軸方向に沿って2列に配置されている。一方の列の液滴吐出ヘッド114と他方の列の液滴吐出ヘッド114とは、休止ノズル分を考慮して、Y軸方向から見て一部重なるように配置されている。これにより、液滴吐出手段103においては、基板11のX軸方向の寸法分の長さに渡り、カラーフィルター用インク2を吐出するノズル118が前記ノズルピッチHXPでX軸方向に連続するように構成されている。
本実施形態の液滴吐出手段103では、基板11のX軸方向の寸法分の長さ全体をカバーするように液滴吐出ヘッド114を配置しているが、液滴吐出手段は、基板11のX軸方向の寸法分の長さの一部をカバーするようにものでもよい。
図6(a)および(b)に示すように、それぞれの液滴吐出ヘッド114は、インクジェットヘッドである。より具体的には、それぞれの液滴吐出ヘッド114は、振動板126と、ノズルプレート128とを備えている。振動板126と、ノズルプレート128との間には、タンク101から孔131を介して供給されるカラーフィルター用インク2が常に充填される液たまり129が位置している。
また、振動板126と、ノズルプレート128との間には、複数の隔壁122が位置している。そして、振動板126と、ノズルプレート128と、1対の隔壁122とによって囲まれた部分がキャビティ120である。キャビティ120はノズル118に対応して設けられているため、キャビティ120の数とノズル118の数とは同じである。キャビティ120には、1対の隔壁122間に位置する供給口130を介して、液たまり129からカラーフィルター用インク2が供給される。
振動板126上には、それぞれのキャビティ120に対応して、振動子124が位置する。振動子124は、ピエゾ素子124Cと、ピエゾ素子124Cを挟む1対の電極124A、124Bとを含む。この1対の電極124A、124Bとの間に駆動電圧を与えることで、対応するノズル118からカラーフィルター用インク2が吐出される。なお、ノズル118からZ軸方向にカラーフィルター用インク2が吐出されるように、ノズル118の形状が調整されている。
制御手段112(図3参照)は、複数の振動子124のそれぞれに互いに独立に信号を与えるように構成されていてもよい。つまり、ノズル118から吐出されるカラーフィルター用インク2の体積が、制御手段112からの信号に応じてノズル118毎に制御されてもよい。また、制御手段112は、塗布走査の間に吐出動作を行うノズル118と、吐出動作を行わないノズル118とを設定することでもできる。
本明細書では、1つのノズル118と、ノズル118に対応するキャビティ120と、キャビティ120に対応する振動子124とを含んだ部分を「吐出部127」と表記することもある。この表記によれば、1つの液滴吐出ヘッド114は、ノズル118の数と同じ数の吐出部127を有する。
上記のような液滴吐出装置100を用いて、カラーフィルター1が有する複数色の着色部12に対応するカラーフィルター用インク2を、セル14内に付与する。上記のような装置を用いることにより、セル14内に、効率よくかつ選択的にカラーフィルター用インク2を付与することができる。なお、図示の構成では、液滴吐出装置100は、カラーフィルター用インク2を保持するタンク101、チューブ110等を1色分しか有していないが、これらの部材を、カラーフィルター1が有する複数色の着色部12に対応する複数色分有するものであってもよい。また、カラーフィルター1の製造においては、複数色のカラーフィルター用インク2に対応する複数の液滴吐出装置100を用いてもよい。
また、液滴吐出装置100には、図示しない、温度制御装置が備え付けられており、液滴吐出装置周囲の雰囲気の温度を一定に保っている。しかしながら、液滴吐出装置の部分によっては、備え付けられた回路基板等から熱が発生し、インクに熱が与えられる。また、カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置は、一般に、民生用のものと比較して大型であり、温度制御装置を作動させた場合であっても、液滴吐出装置の各部位において、微妙な温度のむら(例えば、0.1〜5.0℃)が発生する。このため、従来のインクを用いた場合、インクの温度を一定にすることは難しく、インクの単位重量当たりの体積が、各色のインク間で大きく異なってしまう。このため、液滴吐出時における、インクの温度変化による、インクの吐出量の変動を防止することが困難であった。これに対し、本発明のカラーフィルター用インクセットのインク2は、各色のインク2間での体積膨張率を一定範囲内とすることで、インク2の温度が変化した場合であっても、複数種のインク2での吐出の均一性に優れ、カラーフィルター1の製造に安定的に好適に用いることができる。また、カラーフィルター1の各部位での着色濃度のばらつきを抑えることができる。また、インク2の温度変化があった場合でも、液滴の吐出量を容易にコントロールでき、製造される多数のカラーフィルター1間での特性のばらつきを抑え、製品としてのカラーフィルター1の信頼性を高いものとすることができる。
なお、本発明では、液滴吐出ヘッド114は、駆動素子として、ピエゾ素子の代わりに静電アクチュエータを用いるものでもよい。また、液滴吐出ヘッド114は、駆動素子として電気熱変換素子を用い、この電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用してカラーフィルター用インクを吐出する構成であってもよい。
<脱液性媒体除去工程>
次に、セル14内のカラーフィルター用インク2から液性媒体を除去し、固形状の着色部12とする(1e)。これにより、カラーフィルター1が得られる。また、本工程においては、必要に応じて、樹脂材料を架橋成分等と反応させてもよい。液性媒体の除去は、例えば、加熱により行うことができる。また、この際、カラーフィルター用インク2が付与された基板11を、減圧環境下に置いてもよい。これにより、基板11等への悪影響の発生を防止しつつ、液性媒体の除去をより効率よく進行させることができる。また、本工程においては、紫外線や電子線、もしくは放射線等のエネルギー照射を行ってもよい。これにより、樹脂材料の架橋成分等との反応を効率よく進行させることができる。
《画像表示装置》
次に、カラーフィルター1を有する画像表示装置(電気光学装置)である液晶表示装置の好適な実施形態について説明する。
図7は、液晶表示装置の好適な実施形態を示す断面図である。同図に示すように、液晶表示装置60は、カラーフィルター1と、カラーフィルター1の着色部12に対向するように設けられた基板(対向基板)62と、カラーフィルター1と基板62との間の空隙に封入された液晶よりなる液晶層61と、カラーフィルター1の基板11の図7中下側に設けられた偏光板63と、基板62の図7中上側に設けられた偏光板64とを有している。基板62は、可視光に対して光透過性を有する基板であり、例えばガラス基板である。
また、液晶表示装置60は、マトリクス状に配置され、可視光に対して光透過性を有する複数の画素電極と、各画素電極に対応する複数のスイッチング素子(例えば、TFT:薄膜トランジスタ)と、可視光に対して光透過性を有する共通電極とを有している(いずれも図示せず)。
そして、この液晶表示装置60は、図示しないバックライトから発せられた光が、カラーフィルター1側(図7中下側)から入射するようになっている。そして、カラーフィルター1の各着色部12(12A、12B、12C)に入射した光は、各着色部12(12A、12B、12C)に対応する色の光として、反対の面側から出射する。
上述したように、着色部12は、本発明のカラーフィルター用インクセットを用いて形成されたものであるため、各色間、各画素間での特性のばらつきが抑制されたものである。その結果、液晶表示装置60において、色再現域が十分に広く、また、色むら、濃度むらが抑制された画像を安定的に表示することができる。
《電子機器》
前述したようなカラーフィルター1を有する液晶表示装置等の画像表示装置(電気光学装置)1000は、各種電子機器の表示部に用いることができる。
図8は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100においては、表示ユニット1106が画像表示装置1000を備えている。
図9は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、画像表示装置1000を表示部に備えている。
図10は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、画像表示装置1000が表示部に設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
なお、本発明の電子機器は、上述したパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、携帯電話機、ディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビ(例えば、液晶テレビ)や、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。中でも、テレビは、近年の表示部の大型化の傾向が顕著であるが、このような大型の表示部(例えば、対角線長80cm以上の表示部)を有する電子機器では、従来のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されるカラーフィルターを適用した場合、色むら、濃度むらの問題を特に生じやすかったが、本発明を適用すれば、このような問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、上記のような大型の表示部を有する電子機器に適用した場合に、本発明の効果は、より顕著に発揮される。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態においては、各色の着色部に対応するカラーフィルター用インクを、セル内に付与した後に、一括で、セル内の各色のカラーフィルター用インクから液性媒体を除去するもの、すなわち、着色部形成工程を1回のみ行うものとして説明したが、インク付与工程および着色部形成工程は、各色に対応して、繰り返し行うものであってもよい。
また、本発明のカラーフィルターにおいては、着色部の基板に対向する面とは反対の面側に、着色部を被覆する保護膜が設けられていてもよい。これにより、着色部の損傷や劣化等をより効果的に防止することができる。
また、カラーフィルター、画像表示装置、電子機器を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、前述した実施形態では、カラーフィルター用のインクセットが、光の三原色に対応する3種(3色)のカラーフィルター用インクを備える場合について中心的に説明したが、カラーフィルター用インクセットを構成するカラーフィルター用インクの数、種類(色)は、上述したものに限定されない。例えば、本発明のカラーフィルター用インクセットは、4種以上のカラーフィルター用インクを備えるものであってもよい。
[1]カラーフィルター用インクセットの調製
(実施例1)
まず、樹脂材料としての樹脂aを以下のようにして合成した。
四つ口フラスコに、n−ヘキサン:320重量部、メタアクリル酸:86重量部、トリエチルアミン:111重量部を投入した後、この四つ口フラスコに、温度計、還流冷却器、撹拌機および窒素ガス導入口を取り付けた。この四つ口フラスコを、氷水で冷却しつつ、トリメチルクロルシラン:120重量部を滴下した。この際、反応系内の温度が25℃以下となるようにした。その後、25℃で1時間反応を続けた。次に、トリエチルアミンの塩酸塩を濾別し、得られたろ液から減圧下でn−ヘキサンを除去した後、減圧蒸留にて精製し、シリルアセテート構造を有するエチレン性不飽和単量体を得た。
次に、温度計、還流冷却器、撹拌機および窒素ガス導入口が取り付けられ、溶媒としてのオクタン酸エチル:100重量部を仕込んだ四つ口フラスコを用意した。この四つ口フラスコ内のオクタン酸エチルを攪拌しつつ60℃まで昇温した後、上記エチレン性不飽和単量体:27重量部と、メタアクリル酸グリシジル:30重量部と、スチレン:38重量部と、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル):6重量部との混合物を1時間かけて滴下した。滴下後60℃にて1時間保持した後、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル):0.08重量部を加え、さらに60℃で6時間反応させ、その後、未反応のモノマーを減圧処理により除去することにより、シリルアセテート構造とエポキシ構造とを有するエポキシ系樹脂としての樹脂aの溶液を得た。
一方、100重量部のオクタン酸エチル(液性媒体を構成する液体)を用意し、これに、分散剤としてのDisperbyk−161(ビックケミー・ジャパン社製、シアメリド環を有する化合物):4.9重量部と、C.I.ピグメントグリーン36:7.5重量部と、着色剤としてのC.I.ピグメントイエロー150:2.9重量部とを添加した。その後、ビーズミル(ジルコニアビーズ:0.65mm使用)へ導入し、顔料の粉砕を行い、顔料分散液を得た。
その後、上記樹脂aの溶液と、顔料分散液とを混合することにより、緑色のカラーフィルター用インク(グリーンインク(Gインク))を調製した。グリーンインク中におけるC.I.ピグメントグリーン36、およびC.I.ピグメントイエロー150が混在した粒子の平均粒径は、いずれも、60nmであった。
また、着色剤としてC.I.ピグメントグリーン36の代わりにC.I.ピグメントレッド254を用いるとともに、樹脂合成における溶媒、顔料分散液の調製に用いる液性媒体を変更し、さらに、各成分の配合比率を変更した以外は、グリーンインクと同様にして赤色のカラーフィルター用インク(レッドインク(Rインク))を調製した。レッドインク中におけるC.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントイエロー150が混在した粒子の平均粒径は、いずれも、60nmであった。
また、着色剤としてC.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150の代わりにC.I.ピグメントブルー15:6を用いるとともに、樹脂合成における溶媒、顔料分散液の調製に用いる液性媒体を変更し、さらに、各成分の配合比率を変更した以外は、グリーンインクと同様にして青色のカラーフィルター用インク(ブルーインク(Bインク))を調製した。ブルーインク中におけるC.I.ピグメントブルー15:6の平均粒径は、60nmであった。
これにより、上記のような3種のインク(カラーフィルター用インク)からなるカラーフィルター用インクセットが得られた。
(実施例2〜15)
着色剤、液性媒体の種類を表に示すようにするとともに、各成分の使用量を表に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして各色のカラーフィルター用インクを調製し、カラーフィルター用インクセットを得た。
(比較例1、2)
液性媒体の種類、使用量を表に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして各色のカラーフィルター用インクを調製し、カラーフィルター用インクセットを得た。
前記各実施例および各比較例について、カラーフィルター用インクセットを構成するインクの組成・特性等を、表1、表2にまとめて示した。なお、表中、C.I.ピグメントレッド254を「PR254」、C.I.ピグメントイエロー150を「PY150」、C.I.ピグメントグリーン36を「PG36」、C.I.ピグメントブルー15:6を「PB15:6」、C.I.ピグメントレッド177を「PR177」、上記樹脂aを「a」、Disperbyk−161(分散剤)を「b」、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを「A」、オクタン酸エチルを「B」、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを「C」、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテートを「D」、ビス(2−ブトキシエチル)エーテルを「E」、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンを「F」、エチレングリコールモノブチルエーテルを「G」、トリエチレングリコールジアセテートを「H」、1,3−ブチレングリコールジアセテートを「I」、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを「J」で示した。また、表中、「粘度」の欄には、振動式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定された25℃における粘度を示し、「沸点」の欄には、液性媒体の常圧(1気圧)における沸点を示した。また、前記式(i)で表される20〜30℃での前記インクの1℃当たりの平均の体積膨張率をTE[%]とし、カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクのうち、体積膨張率が最大であるインクの体積膨張率をTEmax[%]、前記体積膨張率が最小であるインクの体積膨張率をTEmin[%]で示した。また、各インクにおける、液性媒体に含まれる複数の液体のうち25℃での表面張力が最大であるものの25℃での表面張力をγLmax[dyn/cm]、液性媒体に含まれる複数の液体のうち25℃での表面張力が最小であるものの25℃での表面張力をγLmin[dyn/cm]で示した。
Figure 2008233743
Figure 2008233743
[2]液滴吐出の安定性評価(安定吐出性評価)
[2.1]各インク間での液滴吐出量のばらつき評価
図3〜図6に示すような液滴吐出装置および前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用意し、各色のインクについて同量の吐出量となるようにピエゾ素子の駆動波形を最適化し、装置周囲の雰囲気が30℃、50%RHとなるように温度制御装置を作動させ(条件1)、各インクについて、液滴吐出ヘッドの各ノズルから、10000発(10000滴)の液滴の連続吐出を行った。このとき、各色のインクについて、1つのノズルあたりの吐出重量を求めた。カラーフィルター用インクセットを構成するインクのうち、インクの液滴:1滴当たりの平均重量が最大のインクの液滴:1滴当たりの平均重量をAw[ng]、液滴:1滴当たりの平均重量が最小のインクの液滴:1滴当たりの平均重量Bw[ng]として算出し、この比率(Aw/Bw)を求め、下記の3段階の基準に従い、液滴の吐出量のばらつきの評価を行った。Aw/Bwの値が小さいほど、各インク間での液滴吐出量のばらつきが少ないと言える。
A:Aw/Bwの値が、1.03未満。
B:Aw/Bwの値が、1.03以上1.05未満。
C:Aw/Bwの値が、1.05以上。
また、ピエゾ素子の駆動波形をそのままにし、装置周囲の雰囲気が20℃、50%RHとなるように温度制御装置を作動させ(条件2)、上記と同様の連続吐出を行い、上記と同様の基準に従い、液滴の体積のばらつきの評価を行った。
[2.2]連続吐出試験
まず、図3〜図6に示すような液滴吐出装置および前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用意し、各色のインクについて同量の吐出量となるようにピエゾ素子の駆動波形を最適化した。次に、この状態で、装置周囲の雰囲気が25℃、50%RHとなるように温度制御装置を作動させながら、液滴吐出装置を24時間、連続で運転させることにより、カラーフィルター用インクセットを構成する各インクの吐出を行った。このとき、1時間毎に、各色のインクについて、1つのノズルあたりの吐出重量を求め、液滴:1滴当たりの吐出量を求めた。
最初の1時間に吐出された液滴について、各色のインク間で、インクの液滴:1滴当たりの平均重量が最大のインクの液滴:1滴当たりの平均重量[ng]と、液滴:1滴当たりの平均重量が最小のインクの液滴:1滴当たりの平均重量[ng]との差の絶対値RW1[ng]を求めた。次に、24時間目に吐出された液滴についても、同様に、インクの液滴:1滴当たりの平均重量が最大のインクの液滴:1滴当たりの平均重量[ng]と、液滴:1滴当たりの平均重量が最小のインクの液滴:1滴当たりの平均重量[ng]との差の絶対値RW24[ng]を求めた。次に、この1時間目のRW1と、24時間目のRW24についての比(RW24/RW1)を求め、下記の3段階の基準に従い、間欠吐出時における液滴の吐出のばらつきの評価を行った。RW24/RW1の値が1に近いほど、連続吐出時における、各インク間での液滴吐出量のばらつきが少ないと言える。
A:0.97≦RW24/RW1≦1.03。
B:0.94≦RW24/RW1≦1.06。(但し、0.97≦RW24/RW1≦1.03は除く。)
C:0.94>RW24/RW1または、RW24/RW1<1.06。
[3]カラーフィルターの製造
前記各実施例および各比較例で調製したカラーフィルター用インクセットを用いて、以下のようにして、カラーフィルターを製造した。
まず、両面にナトリウムイオンの溶出を防止するシリカ(SiO)膜が形成されたソーダガラス製の基板(G5サイズ:1100×1300mm)を用意し、洗浄処理を施した。
次に、カーボンブラックを含む隔壁形成用の感放射線性組成物を、洗浄済の基板の一方の面の全体に付与し、塗膜を形成した。
次に、加熱温度:110℃、加熱時間:120秒という条件でプリベーク処理を行った。
その後、フォトマスクを介して、放射線を照射して、ポストエキスポジャーベーク処理(PEB)を行い、引き続き、アルカリ現像液を用いた現像処理を行い、さらに、ポストベーク処理を行うことにより、隔壁を形成した。PEBは、加熱温度:110℃、加熱時間:120秒、放射線照射強度:150mJ/cmという条件で行った。また、現像処理は、例えば、振動浸漬法により行った。現像処理時間は、60秒とした。また、ポストベーク処理は、加熱温度:150℃、加熱時間:5分という条件で行った。形成された隔壁の厚さは、3.1μmであった。
次に、図3〜図6に示すような液滴吐出装置を用いて、隔壁で囲まれた領域としてのセル内に、カラーフィルター用インクを吐出した。この際、3色のカラーフィルター用インクを用い、各色のカラーフィルター用インクが混色しないようにした。
その後、ホットプレート上にて100℃で10分間の加熱処理を施し、さらに200℃のオーブン内で1時間加熱処理を施すことにより、3色の着色部が形成された。これにより、図1に示すようなカラーフィルターが得られた。
上記のような方法を用いて、各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用いて、それぞれ、1000枚のカラーフィルターを製造した。
[4]カラーフィルターの評価
上記のようにして得られた各カラーフィルターを用いて、以下のような評価を行った。
[4.1]色むら、濃度むら、光漏れ
前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されたカラーフィルターのうち、それぞれ、1000枚目に製造されたカラーフィルターを用いて、同条件で図7に示すような液晶表示装置を製造した。
これらの液晶表示装置を用いて、暗室で、赤色の単色表示、緑色の単色表示、青色の単色表示、白色の単色表示を行った状態で目視による観察を行い、各部位での色むら、濃度むらの発生状況を、以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:色むら、濃度むら、光漏れが全く認められない。
B:色むら、濃度むら、光漏れがほとんど認められない。
C:色むら、濃度むら、光漏れがわずかに認められる。
D:色むら、濃度むら、光漏れがはっきりと認められる。
E:色むら、濃度むら、光漏れが顕著に認められる。
[4.2]個体間での特性差
前記各実施例および各比較例のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されたカラーフィルターのうち、それぞれ、990〜999枚目に製造されたカラーフィルターを用意し、暗室で、赤色の単色表示、緑色の単色表示、青色の単色表示、白色の単色表示を行い、分光光度計(大塚電子社製、MCPD3000)を用いて測色した。その結果から、各実施例および各比較例について、それぞれ、990〜999枚目に製造されたカラーフィルターで最大となる色差(Lab表示系での色差ΔE)を求め、以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:色差(ΔE)が3未満。
B:色差(ΔE)が3以上5未満。
C:色差(ΔE)が5以上。
D:光漏れにより測定毎のばらつきが大きく、測定意味をなさない。
なお、上記の評価においては、各液晶表示装置について、同様の条件で製造し、同様の条件で表示を行い、同様の条件で観察、測定を行った。
これらの結果を表3に示す。
Figure 2008233743
表3から明らかなように、本発明のカラーフィルター用インクセットでは、吐出雰囲気が変化し、インクの温度が変化した場合であっても、各インク間で、吐出量のばらつきの少ないものであり、吐出の均一性に優れていた。また、長時間にわたって、安定した液滴吐出を行うことができた。また、本発明では、製造されたカラーフィルターにおいて、色むら、濃度むら、光漏れの発生が抑制されており、個体間での特性のばらつきも小さかった。これに対し、各比較例では、満足な結果が得られなかった。
また、市販の液晶テレビを分解し、液晶表示装置部分を、上記のようにして製造したものと交換して、上記と同様の評価を行ったところ、上記と同様な結果が得られた。
本発明のカラーフィルターの好適な実施形態を示す断面図である。 カラーフィルターの製造方法を示す断面図である。 カラーフィルターの製造に用いる液滴吐出装置を示す斜視図である。 図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出手段をステージ側から観察した図である。 図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドの底面を示す図である。 図3に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドを示す図であり、(a)は断面斜視図、(b)は断面図である。 液晶表示装置の実施形態を示す断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1…カラーフィルター 11…基板 12…着色部 12A…第1の着色部 12B…第2の着色部 12C…第3の着色部 13…隔壁 14…セル 2…カラーフィルター用インク(インク) 3…塗膜 60…液晶表示装置 61…液晶層 62…基板(対向基板) 63、64…偏光板 100…液滴吐出装置 101…タンク 102…吐出走査部 103…液滴吐出手段 104…第1位置制御装置 105…キャリッジ 106…ステージ 108…第2位置制御装置 110…チューブ 112…制御手段 114…液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド) 116A、116B…ノズル列 118…ノズル 120…キャビティ 122…隔壁 124…振動子 124A、124B…電極 124C…ピエゾ素子 126…振動板 127…吐出部 128…ノズルプレート 129…液たまり 130…供給口 131……孔 1000…画像表示装置 1100…パーソナルコンピュータ 1102…キーボード 1104…本体部 1106…表示ユニット 1200…携帯電話機 1202…操作ボタン 1204…受話口 1206…送話口 1300…ディジタルスチルカメラ 1302…ケース(ボディー) 1304…受光ユニット 1306…シャッタボタン 1308…回路基板 1312…ビデオ信号出力端子 1314…データ通信用の入出力端子 1430…テレビモニタ 1440…パーソナルコンピュータ

Claims (12)

  1. 着色剤と、当該着色剤が分散および/または溶解する液性媒体とを含むインクを複数種備え、インクジェット方式によるカラーフィルターの製造に用いられるカラーフィルター用インクセットであって、
    前記インクの20℃での単位重量当たりの体積をV20[cm/g]、30℃での単位重量当たりの体積をV30[cm/g]とし、下記式(i)で表される20〜30℃での前記インクの1℃当たりの平均の体積膨張率をTE[%]としたとき、
    カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクのうち、前記体積膨張率が最大である前記インクの体積膨張率(TEmax[%])と、前記体積膨張率が最小である前記インクの体積膨張率(TEmin[%])との差(TEmax−TEmin)[%]が0.05%以下であることを特徴とするカラーフィルター用インクセット。
    TE[%] = [(V30−V20)/V20/10]×100 ・・・ (i)
  2. カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクは、前記体積膨張率TE[%]が、いずれも、0.16%以下である請求項1に記載のカラーフィルター用インクセット。
  3. カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクは、23℃における比重が、いずれも、0.90〜1.20g/cmである請求項1または2に記載のカラーフィルター用インクセット。
  4. カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクは、25℃における粘度が、いずれも、5.0〜15mPa・sである請求項1ないし3のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセット。
  5. カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクの25℃での表面張力は、いずれも、25〜40dyn/cmである請求項1ないし4のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセット。
  6. カラーフィルター用インクセットを構成する複数種の前記インクのうち、少なくとも1種の前記インクの前記液性媒体は、2種以上の液体を含むものであり、前記液性媒体に含まれる複数の前記液体のうち25℃での表面張力が最大であるものの25℃での表面張力(γLmax[dyn/cm])と、前記液性媒体に含まれる複数の前記液体のうち25℃での表面張力が最小であるものの25℃での表面張力(γLmin[dyn/cm])との差(γLmax−γLmin)が13.0dyn/cm以下である請求項1ないし5のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセット。
  7. 複数種の前記インクを構成する前記液性媒体の大気圧下における沸点は、いずれも、170〜300℃である請求項1ないし6のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセット。
  8. 前記液性媒体は、2−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−1−メチルエチルアセテート、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、トリエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル、1,3−ブチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、オクタン酸エチルから選択される1種または2種以上を含むものである請求項1ないし7のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセット。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のカラーフィルター用インクセットを用いて製造されたことを特徴とするカラーフィルター。
  10. 請求項9に記載のカラーフィルターを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  11. 画像表示装置は、液晶パネルである請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 請求項10または11に記載の画像表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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