JPH08326194A - 建物の防火床構造および床パネル - Google Patents
建物の防火床構造および床パネルInfo
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- JPH08326194A JPH08326194A JP16151695A JP16151695A JPH08326194A JP H08326194 A JPH08326194 A JP H08326194A JP 16151695 A JP16151695 A JP 16151695A JP 16151695 A JP16151695 A JP 16151695A JP H08326194 A JPH08326194 A JP H08326194A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 木質系パネルを主体として建築する建物にお
ける床の充分な耐火性能を確保しつつ、施工性の向上を
図ることができる技術を提供する。 【構成】 建物の上階と下階とを床Ｆによって充分な耐
火性能を得るに際し、前記床の構造として、上階側に位
置する第１の耐火ボードＢ１と、その第１の耐火ボード
から距離をおき、前記下階側に位置する第３の耐火ボー
ドＢ３と、それら第１および第３の耐火ボードの間に位
置する第２の耐火ボードＢ２とを含んでいる。第１およ
び第２の両耐火ボードは、床を構成するための床パネル
Ｐとして一体化している。
ける床の充分な耐火性能を確保しつつ、施工性の向上を
図ることができる技術を提供する。 【構成】 建物の上階と下階とを床Ｆによって充分な耐
火性能を得るに際し、前記床の構造として、上階側に位
置する第１の耐火ボードＢ１と、その第１の耐火ボード
から距離をおき、前記下階側に位置する第３の耐火ボー
ドＢ３と、それら第１および第３の耐火ボードの間に位
置する第２の耐火ボードＢ２とを含んでいる。第１およ
び第２の両耐火ボードは、床を構成するための床パネル
Ｐとして一体化している。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、建物の床として必要
な充分な耐火性能を得るための技術、特に、木質系パネ
ルを主体として建築する建物の上階と下階との間に位置
させる防火床構造として、およびその防火床構造の施工
に用いた場合に好適な床パネルの技術に関するものであ
る。
な充分な耐火性能を得るための技術、特に、木質系パネ
ルを主体として建築する建物の上階と下階との間に位置
させる防火床構造として、およびその防火床構造の施工
に用いた場合に好適な床パネルの技術に関するものであ
る。
【０００２】
【発明の背景】近年、建築基準法においては、建築物に
ついて、耐火建築物および準耐火建築物という防耐火性
能のグレードを設定し、建築物の用途、階数、規模、立
地等に応じて建築可能な範囲を規定している。それに伴
い、木造建築物に係る防火関連規定も大きな合理化が図
られた。例えば、木造を含む耐火構造以外の構造で、耐
火構造に準ずる耐火性能を有するものが新たに準耐火構
造として位置づけられた。この準耐火構造の有する耐火
性能は、建築物の部分の種類毎に、通常の火災時の加熱
に一定時間以上耐える性能であり、その性能を有すると
認められる構造を準耐火構造として指定することとして
いる。
ついて、耐火建築物および準耐火建築物という防耐火性
能のグレードを設定し、建築物の用途、階数、規模、立
地等に応じて建築可能な範囲を規定している。それに伴
い、木造建築物に係る防火関連規定も大きな合理化が図
られた。例えば、木造を含む耐火構造以外の構造で、耐
火構造に準ずる耐火性能を有するものが新たに準耐火構
造として位置づけられた。この準耐火構造の有する耐火
性能は、建築物の部分の種類毎に、通常の火災時の加熱
に一定時間以上耐える性能であり、その性能を有すると
認められる構造を準耐火構造として指定することとして
いる。
【０００３】この準耐火構造とすべき建築物の部分の種
類には、壁、柱、床、梁、屋根などがある。それらのう
ち、床については、建物が二階以上の場合、上下階の延
焼を防止する上で重要である。しかも、その上下階の延
焼防止を図るという点からすれば、上下階の間に位置す
る床だけでなく、下階の天井部分も含まれることにな
る。したがって、こうした床および天井部分について
も、上下階を区切る部分として、当然のことながら充分
な耐火構造とすることが要求される。そこで、上下階の
ある木造建築においては、天井部分に対し、耐火ボード
としての石膏ボードを配置することが行われている。ま
た、その上の床の構造材についてもこれを必要に応じて
石膏ボードで覆うことが行われている。
類には、壁、柱、床、梁、屋根などがある。それらのう
ち、床については、建物が二階以上の場合、上下階の延
焼を防止する上で重要である。しかも、その上下階の延
焼防止を図るという点からすれば、上下階の間に位置す
る床だけでなく、下階の天井部分も含まれることにな
る。したがって、こうした床および天井部分について
も、上下階を区切る部分として、当然のことながら充分
な耐火構造とすることが要求される。そこで、上下階の
ある木造建築においては、天井部分に対し、耐火ボード
としての石膏ボードを配置することが行われている。ま
た、その上の床の構造材についてもこれを必要に応じて
石膏ボードで覆うことが行われている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにし
て必要な耐火性能を付与する木造建築物では、必要な箇
所へ石膏ボードを張り付けるための作業に手間取り、き
わめて施工性が悪いという問題がある。特に、天井に設
ける耐火ボードに加え、床の構造材を覆う耐火ボードの
施工作業の何れも上向き作業となることから、現場での
施工性が非常に悪い。この点は、在来の軸組工法に限ら
ず、パネルを主体として建築するパネル工法においても
同様の課題である。パネル工法においては、特に現場で
の施工性向上を図るための、いわゆる工業化の点からし
ても、この課題を解決すべき必要がある。
て必要な耐火性能を付与する木造建築物では、必要な箇
所へ石膏ボードを張り付けるための作業に手間取り、き
わめて施工性が悪いという問題がある。特に、天井に設
ける耐火ボードに加え、床の構造材を覆う耐火ボードの
施工作業の何れも上向き作業となることから、現場での
施工性が非常に悪い。この点は、在来の軸組工法に限ら
ず、パネルを主体として建築するパネル工法においても
同様の課題である。パネル工法においては、特に現場で
の施工性向上を図るための、いわゆる工業化の点からし
ても、この課題を解決すべき必要がある。
【０００５】
【発明の目的】この発明は、以上のような点を考慮して
なされたものであり、特に、木質系パネルを主体として
建築する建物における床の充分な耐火性能を確保しつ
つ、施工性の向上を図ることができる技術を提供するこ
とを目的とする。
なされたものであり、特に、木質系パネルを主体として
建築する建物における床の充分な耐火性能を確保しつ
つ、施工性の向上を図ることができる技術を提供するこ
とを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段および作用】この発明で
は、建物の上階と下階とを床によって充分な耐火性能を
得るに際し、その床の構造として、上階側に位置する第
１の耐火ボードと、その第１の耐火ボードから距離をお
き、下階側に位置する第３の耐火ボードと、それら第１
および第３の耐火ボードの間に位置する第２の耐火ボー
ドとを含み、しかも、第１および第２の両耐火ボード
は、床を構成するための床パネルとして一体化させてい
る。床の構造材となる床パネルは、第１の耐火ボードと
第２の耐火ボードによってその上下から包みこまれるよ
うに被覆され、構造体として要求される耐火性能が得ら
れる構造となる。その場合、第２の耐火ボードは、床パ
ネル内へのファイヤーストップ機能を発揮する。そし
て、第１および第２の耐火ボードが床パネルとして一体
化しているので、建築現場では、床の施工時にその床パ
ネルどうしを平面的に連結して組み立てることによっ
て、同時に第１および第２の耐火ボードを施工すること
ができる。
は、建物の上階と下階とを床によって充分な耐火性能を
得るに際し、その床の構造として、上階側に位置する第
１の耐火ボードと、その第１の耐火ボードから距離をお
き、下階側に位置する第３の耐火ボードと、それら第１
および第３の耐火ボードの間に位置する第２の耐火ボー
ドとを含み、しかも、第１および第２の両耐火ボード
は、床を構成するための床パネルとして一体化させてい
る。床の構造材となる床パネルは、第１の耐火ボードと
第２の耐火ボードによってその上下から包みこまれるよ
うに被覆され、構造体として要求される耐火性能が得ら
れる構造となる。その場合、第２の耐火ボードは、床パ
ネル内へのファイヤーストップ機能を発揮する。そし
て、第１および第２の耐火ボードが床パネルとして一体
化しているので、建築現場では、床の施工時にその床パ
ネルどうしを平面的に連結して組み立てることによっ
て、同時に第１および第２の耐火ボードを施工すること
ができる。
【０００７】ここで、前記第３の耐火ボードは、下階の
天井の少なくとも一部をなす構成、通常、天井の下地材
を兼ねる構成とすることが多い。したがって、第３の耐
火ボードの裏面（天井裏）側には、その面を覆う断熱材
が必要に応じて配置される。この断熱材を配置するか否
かは、第３の耐火ボードの耐熱性との関係、あるいは要
求される耐火性能もしくは天井の存在する部位等によっ
て決まるものである。また、この断熱材は天井裏の天井
支持用の野縁等の木材を覆う防火被覆の機能を発揮す
る。
天井の少なくとも一部をなす構成、通常、天井の下地材
を兼ねる構成とすることが多い。したがって、第３の耐
火ボードの裏面（天井裏）側には、その面を覆う断熱材
が必要に応じて配置される。この断熱材を配置するか否
かは、第３の耐火ボードの耐熱性との関係、あるいは要
求される耐火性能もしくは天井の存在する部位等によっ
て決まるものである。また、この断熱材は天井裏の天井
支持用の野縁等の木材を覆う防火被覆の機能を発揮す
る。
【０００８】前記床パネルとしては、縦枠材および横枠
材からなる枠体と、その枠体内に配置した芯材と、前記
上階側に位置し前記枠体に固定した面材と、その面材上
の前記第１の耐火ボードと、前記下階側に位置し前記枠
体に固定した第３の耐火ボードとを含む。もちろん、他
の必要な構成材料、たとえば第１の耐火ボードの上に床
張りの下地材となる合板あるいは遮音マットなどを含ま
せることもできる。しかし、床パネルの施工性やその上
で作業を行う点を考慮した場合、仕上材等はできるだけ
現場施工とするのが望ましい。なお、床パネルそのもの
については、上階と下階との間に配置するものに限ら
ず、一階の床パネルとしてもこれを利用することができ
る。
材からなる枠体と、その枠体内に配置した芯材と、前記
上階側に位置し前記枠体に固定した面材と、その面材上
の前記第１の耐火ボードと、前記下階側に位置し前記枠
体に固定した第３の耐火ボードとを含む。もちろん、他
の必要な構成材料、たとえば第１の耐火ボードの上に床
張りの下地材となる合板あるいは遮音マットなどを含ま
せることもできる。しかし、床パネルの施工性やその上
で作業を行う点を考慮した場合、仕上材等はできるだけ
現場施工とするのが望ましい。なお、床パネルそのもの
については、上階と下階との間に配置するものに限ら
ず、一階の床パネルとしてもこれを利用することができ
る。
【０００９】一方、この床パネルは、その下の階の天井
の位置に第３の耐火ボードを支持するための構造材とし
ての機能を担う。第３の耐火ボードについては、その全
体厚さが、第１の耐火ボードのそれよりも厚いものを用
いることが多い。なぜなら、第３の耐火ボードが防火構
造上において重要な天井の一部を兼ねる構成とすること
が多いからである。その場合、第３の耐火ボードは、複
数の耐火ボードを積層した構造とするのも好適である。
そうすることによって、既存の耐火ボードを使用できる
利点が得られる。
の位置に第３の耐火ボードを支持するための構造材とし
ての機能を担う。第３の耐火ボードについては、その全
体厚さが、第１の耐火ボードのそれよりも厚いものを用
いることが多い。なぜなら、第３の耐火ボードが防火構
造上において重要な天井の一部を兼ねる構成とすること
が多いからである。その場合、第３の耐火ボードは、複
数の耐火ボードを積層した構造とするのも好適である。
そうすることによって、既存の耐火ボードを使用できる
利点が得られる。
【００１０】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を、添付の図
１〜図７を参照して説明する。これらの図に示す実施例
は、この発明をパネル組み立て式の木質系プレハブ住宅
の防火床構造に適用した例を示すものであり、図１は二
階の床２Ｆと一階の天井１Ｔ部分を示すモデル図、図２
はこの発明の第１実施例を示す縦断面図である。
１〜図７を参照して説明する。これらの図に示す実施例
は、この発明をパネル組み立て式の木質系プレハブ住宅
の防火床構造に適用した例を示すものであり、図１は二
階の床２Ｆと一階の天井１Ｔ部分を示すモデル図、図２
はこの発明の第１実施例を示す縦断面図である。
【００１１】この実施例による防火床構造Ｆは、準耐火
構造４５分に適した例であり、二階側に位置する第１の
耐火ボードＢ１と、その第１の耐火ボードＢ１から距離
をおき、一階側に位置する第３の耐火ボードＢ３と、そ
れら第１および第３の耐火ボードＢ１、Ｂ３の間に位置
する第２の耐火ボードＢ２とを含む構成である。そし
て、第１および第２の両耐火ボードＢ１、Ｂ２は、床を
構成するための床パネルＰとして一体化している構成で
ある。第３の耐火ボードＢ３は、ここでは一階の天井材
を兼ねている。
構造４５分に適した例であり、二階側に位置する第１の
耐火ボードＢ１と、その第１の耐火ボードＢ１から距離
をおき、一階側に位置する第３の耐火ボードＢ３と、そ
れら第１および第３の耐火ボードＢ１、Ｂ３の間に位置
する第２の耐火ボードＢ２とを含む構成である。そし
て、第１および第２の両耐火ボードＢ１、Ｂ２は、床を
構成するための床パネルＰとして一体化している構成で
ある。第３の耐火ボードＢ３は、ここでは一階の天井材
を兼ねている。
【００１２】床パネルＰの構成については、図７がより
明かに示している。すなわち、ここで用いている床パネ
ルＰは、互いに並行に配置した一対の縦枠材１１および
横枠材１２からなる枠体１０と、その枠体１０内に配置
した縦芯材１３、および横芯材１４と、前記二階側に位
置し前記枠体１０に固定した面材１５と、その面材１５
上の前記第１の耐火ボードＢ１と、前記下階側に位置し
前記枠体１０に固定した第２の耐火ボードＢ２とを含む
構成である。したがって、第１の耐火ボードは面材１５
の上に張り付けているが、第２の耐火ボードＢ２は下面
側の面材を兼ねている。
明かに示している。すなわち、ここで用いている床パネ
ルＰは、互いに並行に配置した一対の縦枠材１１および
横枠材１２からなる枠体１０と、その枠体１０内に配置
した縦芯材１３、および横芯材１４と、前記二階側に位
置し前記枠体１０に固定した面材１５と、その面材１５
上の前記第１の耐火ボードＢ１と、前記下階側に位置し
前記枠体１０に固定した第２の耐火ボードＢ２とを含む
構成である。したがって、第１の耐火ボードは面材１５
の上に張り付けているが、第２の耐火ボードＢ２は下面
側の面材を兼ねている。
【００１３】第１の耐火ボードＢ１の上には、現場施
工、あるいは工場施工により、床の下地材となる厚さ
５．５ｍｍ程度の合板２０を張り付けている。この合板
２０は第１の耐火ボードＢ１を保護する機能も受け持
つ。第１の耐火ボードＢ１には、厚さ９ｍｍ程度の石膏
ボードを用い、第２の耐火ボードＢ２には、厚さ１２ｍ
ｍ程度の石膏ボードを、第３の耐火ボードＢ３には、厚
さ１２ｍｍ程度の網なしの強化石膏ボードを用いてい
る。また、第３の耐火ボードＢ３の裏面には、厚さ５５
ｍｍ程度のロックウール、あるいはグラスウール等から
なる断熱材Ｄを配置している。そして、この断熱材によ
って、天井裏の野縁３０等を被覆している。
工、あるいは工場施工により、床の下地材となる厚さ
５．５ｍｍ程度の合板２０を張り付けている。この合板
２０は第１の耐火ボードＢ１を保護する機能も受け持
つ。第１の耐火ボードＢ１には、厚さ９ｍｍ程度の石膏
ボードを用い、第２の耐火ボードＢ２には、厚さ１２ｍ
ｍ程度の石膏ボードを、第３の耐火ボードＢ３には、厚
さ１２ｍｍ程度の網なしの強化石膏ボードを用いてい
る。また、第３の耐火ボードＢ３の裏面には、厚さ５５
ｍｍ程度のロックウール、あるいはグラスウール等から
なる断熱材Ｄを配置している。そして、この断熱材によ
って、天井裏の野縁３０等を被覆している。
【００１４】このような防火床構造Ｆとすることで、床
の構造材となる床パネルＰは、第１の耐火ボードＢ１と
第２の耐火ボードＢ２によってその上下から包みこまれ
るように被覆され、構造体として要求される耐火性能が
得られる構造となる。そして、第１および第２の耐火ボ
ードＢ１、Ｂ２が床パネルＰとして一体化しているの
で、建築現場では、床２Ｆの施工時にその床パネルＰど
うしを平面的に連結して組み立てることによって、同時
に第１および第２の耐火ボードＢ１、Ｂ２を施工するこ
とができる。したがって、第３の耐火ボードＢ３を除
く、第１および第２の耐火ボードＢ１、Ｂ２の現場での
施工が不要になり、これにより耐火ボードの現場におけ
る施工性を格段に向上させることができる。特に、耐火
ボードＢ２については、これを現場施工する場合、作業
性がきわめて悪い上向き作業となるが、その作業がなく
なる利点がある。
の構造材となる床パネルＰは、第１の耐火ボードＢ１と
第２の耐火ボードＢ２によってその上下から包みこまれ
るように被覆され、構造体として要求される耐火性能が
得られる構造となる。そして、第１および第２の耐火ボ
ードＢ１、Ｂ２が床パネルＰとして一体化しているの
で、建築現場では、床２Ｆの施工時にその床パネルＰど
うしを平面的に連結して組み立てることによって、同時
に第１および第２の耐火ボードＢ１、Ｂ２を施工するこ
とができる。したがって、第３の耐火ボードＢ３を除
く、第１および第２の耐火ボードＢ１、Ｂ２の現場での
施工が不要になり、これにより耐火ボードの現場におけ
る施工性を格段に向上させることができる。特に、耐火
ボードＢ２については、これを現場施工する場合、作業
性がきわめて悪い上向き作業となるが、その作業がなく
なる利点がある。
【００１５】図３は、この発明の第２実施例を示すもの
である。この例は準耐火構造４５分のものについて、た
とえば玄関ホール、廊下、洗面所等の部位の防火床構造
に適用した例である。こうした部位の天井裏には、一般
に資材の節約のために断熱材を配置しないのが通例であ
るから、この例では、断熱材を配置しない代わりに、第
３の石膏ボードＢ３として、厚さ１２ｍｍのものを２枚
重ね張りした強化石膏ボードを用いている。
である。この例は準耐火構造４５分のものについて、た
とえば玄関ホール、廊下、洗面所等の部位の防火床構造
に適用した例である。こうした部位の天井裏には、一般
に資材の節約のために断熱材を配置しないのが通例であ
るから、この例では、断熱材を配置しない代わりに、第
３の石膏ボードＢ３として、厚さ１２ｍｍのものを２枚
重ね張りした強化石膏ボードを用いている。
【００１６】図４は、例えば重ね建て住宅における１時
間耐火とする場合の防火床構造Ｆの例（第３実施例）を
示すものである。この例では、第１の耐火ボードＢ１に
１２ｍｍの石膏ボードを、その上に９ｍｍの遮音マット
４０を、さらにその上に９ｍｍの合板２０を張り付けて
いる。また、第２の耐火ボードＢ２に厚さ１２ｍｍの石
膏ボードを、さらに、第３の耐火ボードＢ３に厚さ１５
ｍｍの網なし強化石膏ボードを用いている。この場合、
玄関ホールや廊下、洗面所等の部位の床構造としては、
図５の第４実施例に示すように、やはり天井裏の断熱材
は配置していない。その代わり、第３の耐火ボードＢ３
には、網なしの厚さ１５ｍｍの強化石膏ボードを２枚重
ね張りした構造としている。
間耐火とする場合の防火床構造Ｆの例（第３実施例）を
示すものである。この例では、第１の耐火ボードＢ１に
１２ｍｍの石膏ボードを、その上に９ｍｍの遮音マット
４０を、さらにその上に９ｍｍの合板２０を張り付けて
いる。また、第２の耐火ボードＢ２に厚さ１２ｍｍの石
膏ボードを、さらに、第３の耐火ボードＢ３に厚さ１５
ｍｍの網なし強化石膏ボードを用いている。この場合、
玄関ホールや廊下、洗面所等の部位の床構造としては、
図５の第４実施例に示すように、やはり天井裏の断熱材
は配置していない。その代わり、第３の耐火ボードＢ３
には、網なしの厚さ１５ｍｍの強化石膏ボードを２枚重
ね張りした構造としている。
【００１７】図６は、この発明を界床に適用した場合の
実施例（第５実施例）を示すものある。この例でも、図
４に示す第３実施例とその基本的構造においては同様で
ある。しかし、第３の耐火ボードＢ３については、厚さ
１２ｍｍの網なし石膏ボードを２枚重ね張りしている点
で相違する。このように、第３の耐火ボードＢ３につい
ては、その全体厚さが、第１の耐火ボードＢ１、あるい
は第２の耐火ボードＢ２のそれよりも厚いものを用いて
いるのは、第３の耐火ボードＢ３が防火構造上において
重要な天井の一部を兼ねる構成とすることが多いからで
ある。また、第３の耐火ボードＢ３は、実施例のように
複数の石膏ボードを積層した構造とするのが好適であ
る。そうすることによって、既存の石膏ボードを使用で
きる利点が得られることになる。
実施例（第５実施例）を示すものある。この例でも、図
４に示す第３実施例とその基本的構造においては同様で
ある。しかし、第３の耐火ボードＢ３については、厚さ
１２ｍｍの網なし石膏ボードを２枚重ね張りしている点
で相違する。このように、第３の耐火ボードＢ３につい
ては、その全体厚さが、第１の耐火ボードＢ１、あるい
は第２の耐火ボードＢ２のそれよりも厚いものを用いて
いるのは、第３の耐火ボードＢ３が防火構造上において
重要な天井の一部を兼ねる構成とすることが多いからで
ある。また、第３の耐火ボードＢ３は、実施例のように
複数の石膏ボードを積層した構造とするのが好適であ
る。そうすることによって、既存の石膏ボードを使用で
きる利点が得られることになる。
【００１８】なお、以上の各実施例において、第１の耐
火ボードＢ１上の合板２０、第１の耐火ボードＢ１と合
板２０との間の遮音マット４０等は床パネルＰとして一
体化しておき、その上の仕上げ材のみを現場施工しても
良い。そうすれば、床全体の施工性をさらに高めること
ができる。
火ボードＢ１上の合板２０、第１の耐火ボードＢ１と合
板２０との間の遮音マット４０等は床パネルＰとして一
体化しておき、その上の仕上げ材のみを現場施工しても
良い。そうすれば、床全体の施工性をさらに高めること
ができる。
【図１】 この発明を適用した建物の例を示すモデル図
である。
である。
【図２】 この発明の第１実施例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図３】 この発明の第２実施例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図４】 この発明の第３実施例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図５】 この発明の第４実施例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図６】 この発明の第５実施例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図７】 この発明の床パネルの実施例を示す一部切り
欠き斜視図である。
欠き斜視図である。
Ｂ１ 第１の耐火ボード Ｂ２ 第２の耐火ボード Ｂ３ 第３の耐火ボード Ｐ 床パネル １０ 枠体 １５ 面材 ２０ 合板 ４０ 遮音マット Ｄ 断熱材
Claims (8)
- 【請求項１】 建物の上階と下階とを床によって充分な
耐火性能を得るに際し、前記床の構造として、次のＡお
よびＢの各特徴点を含む、建物の防火床構造。 Ａ 前記床は、上階側に位置する第１の耐火ボードと、
その第１の耐火ボードから距離をおき、前記下階側に位
置する第３の耐火ボードと、それら第１および第３の耐
火ボードの間に位置する第２の耐火ボードとを含んでい
ること。 Ｂ 前記第１および第２の両耐火ボードは、床を構成す
るための床パネルとして一体化していること。 - 【請求項２】 前記第２の耐火ボードと第３の耐火ボー
ドとの間に位置し、しかも、第３の耐火ボードの一面を
覆う断熱材がある、請求項１の建物の防火床構造。 - 【請求項３】 前記第３の耐火ボードは、下階の天井の
少なくとも一部をなしている、請求項１あるいは２の建
物の防火床構造。 - 【請求項４】 前記床パネルは、縦枠材および横枠材か
らなる枠体と、その枠体内に配置した芯材と、前記上階
側に位置し前記枠体に固定した面材と、その面材上の前
記第１の耐火ボードと、前記下階側に位置し前記枠体に
固定した第３の耐火ボードとを含む、請求項１〜３の建
物の防火床構造。 - 【請求項５】 前記第３の耐火ボードの全体厚さが、前
記第１の耐火ボードのそれよりも厚い、請求項１〜４の
建物の防火床構造。 - 【請求項６】 前記第３の耐火ボードは、複数のボード
を積層した構造である、請求項１〜５の建物の防火床構
造。 - 【請求項７】 建物の床を構成するための床パネルであ
って、縦枠材および横枠材からなる枠体と、その枠体内
に配置した芯材と、前記枠体を上下から挟む形態で互い
に並行に配置した一対の面材とを含み、前記一対の面材
のうち、上側の面材が合板からなり、その合板の上に耐
火ボードがあり、下側の面材が耐火ボードからなる、床
パネル。 - 【請求項８】 前記上側の面材上の耐火ボードの上に合
板を配置した、請求項７の床パネル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16151695A JPH08326194A (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | 建物の防火床構造および床パネル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16151695A JPH08326194A (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | 建物の防火床構造および床パネル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08326194A true JPH08326194A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15736564
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16151695A Pending JPH08326194A (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | 建物の防火床構造および床パネル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08326194A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2301363A1 (es) * | 2006-05-23 | 2008-06-16 | Metazinco Aislant, S.A. | Panel para forjados y su procedimiento de instalacion. |
| JP2020165211A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 大和ハウス工業株式会社 | 天井構造 |
-
1995
- 1995-06-05 JP JP16151695A patent/JPH08326194A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2301363A1 (es) * | 2006-05-23 | 2008-06-16 | Metazinco Aislant, S.A. | Panel para forjados y su procedimiento de instalacion. |
| JP2020165211A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 大和ハウス工業株式会社 | 天井構造 |
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