JPH08324591A - 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 - Google Patents
易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体Info
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Abstract
シ−ルの安定性、保香性、保存安定性、易開封性等の諸
機能を充足し、その取り扱いが便利な詰め替え用洗剤等
の充填包装に適する包装用袋を提供することである。 【構成】 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィル
ムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二
層からなる積層体であって、かつ該強度に優れた樹脂の
フィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当
する箇所に開封用切れ目を刻設してなる易開封用包装材
料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包
装体である。
Description
れを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体に
関するものであり、更に詳しくは、詰め替え用洗剤等の
充填包装に適する易開封用包装材料、それを使用した易
開封性包装用袋および易開封性包装体に関するものであ
る。
する包装用袋としては、種々のものが提案されている
が、それらの一つに、最内層が線状低密度ポリエチレン
とエチレン−ブテン−1共重合体のブレンド物フィルム
であり、中間層が二軸延伸ポリオレフィンフィルムであ
り、最外層が二軸延伸ナイロンフィルムである三層積層
フィルムから製造した包装用袋が提案されている(特開
平5−193079号公報、特開平5−245990号
公報、特開平5−278747号公報等)。このもの
は、耐衝撃性と、耐環境ストレスクラッキング性に優
れ、更に易開封性の良好なものであるとして提案されて
いる。
提案されている包装用袋においては、開封時に包装用袋
を引き裂いて易開封性を保持するためにのみ中間層が存
在するものと思われるが、その中間層として使用されて
いる二軸延伸ポリオレフィンフィルムは、赤外二色法に
よる流れ方向の配向度MDと流れ方向と交叉する方向の
配向度TDの比MD/TDが2以上であることが必要で
あり、このために最内層および最外層を構成するフィル
ムとの接着強度が弱く、時間の経過と共に層間で剥離し
易くなるという問題点が存在するものである。また、上
記で提案されている包装用袋においては、包装用袋を引
き裂いて易開封性を付与するためにのみ中間層が存在す
るものと思われるが、そのためにその分だけ製造コスト
等の増加につながるものである。ところで、詰め替え用
洗剤等の充填包装に適する包装用袋としては、耐衝撃
性、耐環境ストレスクラッキング性、シ−ルの安定性、
保香性等の各種の重要な性能が要求され、保存安定性等
に富むものでなければならず、これは逆に包装用袋の開
封に際しては、その易開封性を困難にし兼ねないもので
ある。また、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する包装
用袋としては、その使用時に内容物を洗剤容器に移し替
えなければならないものであり、そのために、包装用袋
には、適度の強度、剛性等を有してその取り扱いに便利
なものでなければならず、またその開封に際しては、易
開封性であることが要求されるものである。そこで本発
明は、耐衝撃性、、耐環境ストレスクラッキング性、シ
−ルの安定性、保香性、保存安定性、易開封性等の諸機
能を充足し、その取り扱いが便利な詰め替え用洗剤等の
充填包装に適する包装用袋を提供することである。
な問題点を解決し、その目的を達成すべく鋭意研究した
結果、外層として、剛性等を有する強度に優れた樹脂の
フィルムを使用し、他方、内層として、ヒ−トシ−ル性
を有する樹脂のフィルムを使用し、而して、その両者を
積層して二層からなる積層体を製造し、更に、上記の剛
性等を有する強度に優れた樹脂のフィルムに、包装体に
なったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用切れ
目を刻設し、しかる後該積層体を使用して、その積層体
のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面を対向させ
て重ね合わせてその周辺端部をヒ−トシ−ルして包装用
袋を製造し、次いで該包装用袋の開口部から詰め替え用
洗剤を充填し、更にその開口部をシ−ルして密閉して包
装体を製造したところ、上記の技術的課題を解決し、そ
の目的を達成することができることを見出して本発明を
完成したものである。
性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた
樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該強
度に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最
適開封位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設してな
ることを特徴とする易開封用包装材料である。
有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂
のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該強度に
優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最適開
封位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設してなる易
開封用包装材料であって、その内層の面を対向させて重
ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル
部を設けてなることを特徴とする易開封性包装用袋であ
る。
性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた
樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該強
度に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最
適開封位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設してな
る易開封用包装材料を、その内層の面を対向させて重ね
合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部
を設けた易開封性包装用袋からなり、更にその開口部か
ら内容物を充填包装し、その開口部をシ−ルしてなるこ
とを特徴とする易開封性包装体である。
た樹脂のフィルムを包装用袋を構成する基本素材とし、
これに前述の詰め替え用洗剤等を充填包装する包装用袋
として要求される諸機能をできるだけ保持させ、更に、
これに開封用切れ目を刻設してこれを易開封の手段とし
て採用し、他方、これにヒ−トシ−ル性を有する樹脂の
フィルムを積層して製袋時のヒ−トシ−ル性を付与する
と共にその切れ目による開口孔を塞ぐことによって、詰
め替え用洗剤等の充填包装に適する易開封用包装材料、
易開封性包装用袋および易開封性包装体を製造するもの
である。
に詳しく説明する。まず、上記の本発明において、内層
として使用するヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム
について説明すると、かかる樹脂のフィルムとしては、
熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、
例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレ、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹
脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、
メチルペンテンポリマ−、その他等の樹脂の一種ないし
それ以上からなる樹脂のフィルムないしシ−トを使用す
ることができる。そのフィルムの厚さとしては、100
μm以上、好ましくは、130μmないし500μm位
が望ましい。特に、本発明において、ヒ−トシ−ル性を
有する樹脂のフィルムは、強度を有する樹脂のフィルム
に対して、約2ないし20倍位の厚さ、好ましくは、4
ないし10倍位の厚さを有することが望ましい。本発明
においては、上記のような厚さのフィルムを使用するこ
とによって、フィルムの剛性、強度等を増し、強度に優
れた樹脂のフィルムが有する物性等と相まって、包装用
袋を構成したときに袋としての姿勢維持性が良好とな
り、消費者の詰め替え作業等が容易となり、更に流通過
程で店頭での取り扱い等が便利になるという利点を有
し、更には内容物の保香性等も保持するものである。と
ころで、本発明においては、上記のような樹脂のフィル
ムの中でも、特に、内層として使用するヒ−トシ−ル性
を有する樹脂のフィルムとしては、線状低密度ポリエチ
レンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とする
フィルムないしシ−トを使用することが最も好ましいも
のである。すなわち、上記の線状低密度ポリエチレンま
たはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とするフィル
ムは、粘着性を有することから破断の伝搬が少なく耐衝
撃性を向上させるという利点があるものであり、また、
内層は常時洗剤に接触していることから、耐環境ストレ
スクラッキング性の劣化を防止するためにも有効なもの
である。また、本発明においては、線状低密度ポリエチ
レンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体に、他の樹脂
をブレンドすることもでき、例えば、エチレン−ブテン
共重合体等をブレンドすることにより、若干、耐熱性に
劣り高温環境下ではシ−ル安定性が劣化する傾向がある
ものの、引き裂き性が向上し、易開封性に寄与するとい
う利点がある。
して使用する剛性を有し、強度に優れた樹脂のフィルム
について説明すると、かかる樹脂のフィルムとしては、
包装用袋を構成する基本素材となることから、機械的、
物理的、化学的、その他等において優れた性質を有する
樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具
体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素
系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト
を使用することができる。而して、上記の樹脂のフィル
ムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一
軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいず
れのものでも使用することができる。また、本発明にお
いて、その樹脂のフィルムの厚さとしては、強度、剛性
等について必要最低限に保持され得る厚さであればよ
く、厚すぎると、レ−ザ加工不良等を発生して引き裂き
性が低下し、またコストを上昇するとい欠点もあり、逆
に、薄すぎると、強度、剛性等が低下して好ましくない
ものである。本発明においては、上記のような理由か
ら、約10μmないし50μm位、好ましくは、約12
μmないし25μm位が最も望ましい。ところで、本発
明においては、上記のような樹脂のフィルムの中でも、
外層としての樹脂のフィルムとしては、剛性を有し、機
械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨
耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等の諸物性に優れ、か
つ印刷適性も有している二軸延伸ポリアミドフィルムを
使用することが最も好ましいものである。また、上記の
二軸延伸ポリアミドフィルムは、その配向がフィルムの
流れ方向に近く、重ね合わせたときも引き裂きずれが非
常に小さく、かつ後述するように、炭酸ガスレ−ザの発
振波長に吸収があることから、開封用切れ目を設けると
きのレ−ザ加工を容易に行うことができるという利点を
有するものである。かかる二軸延伸ポリアミドフィルム
としては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−66、ナ
イロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6、10等
のナイロンフィルムであって、NONコ−ト二軸延伸フ
ィルム、ポリ塩化ビニリデンコ−ト二軸延伸フィルム等
を使用することができる。
としてのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムと、外
層としての強度に優れた樹脂のフィルムとを積層して二
層からなる積層体を製造する方法について説明すると、
かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ−トする
方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミ
ネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し
出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押
し出しラミネ−ション法、その他等で行うことができ
る。而して、本発明においては、上記の積層を行う際
に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の
前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イ
ソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン
系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−
ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル
系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、
セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知
のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができ
る。
外層として使用する強度に優れた樹脂のフィルムに、包
装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封
用切れ目を刻設する方法等について説明すると、かかる
方法としては、例えば、加熱した針を押し付けるニ−ド
ルパンチ法、エンボスロ−ル、研磨ロ−ル、砥石、研磨
テ−プ等を使用してフィルムを溶融し、穿孔する熱溶融
穿孔法、ナイフ、カッタ−等を使用する物理的穿孔法、
レ−ザ−ビ−ム加工、コロナ放電、プラズマ放電等の加
工法、その他等の方法によって行うことができる。而し
て、本発明において、強度に優れた樹脂のフィルムに開
封用切れ目を刻設するに当たっては、該強度に優れた樹
脂のフィルムの単体の状態、あるいは上記のように、内
層としてのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムと、
外層としての強度に優れた樹脂のフィルムとを積層した
二層からなる積層体の状態、更には該積層体を使用して
なる包装用袋の状態、また該包装用袋を使用してなる包
装体の状態等のいずれの状態において刻設してもよく、
これによって、該強度に優れた樹脂のフィルムに開封用
切れ目を設けることができる。本発明において、開封用
切れ目の形状としては、直線状、曲線状、ミシン目線
状、破線状、その他等の任意の形状でよく、その本数
は、一本ないしそれ以上でよく、また連続状あるいは不
連続状等のいずれでもよい。また、その切れ目の構造
は、貫通孔ないし透過孔の状態、あるいはハ−フカット
の状態、あるいはそれらが混在するような状態のいずれ
の状態でもよく、本発明においては、その部分が弱体化
して袋の開封用の切れ目として作用すればよいものであ
る。ところで、本発明においては、強度に優れた樹脂の
フィルムに開封用切れ目を設ける方法としては、パルス
発振タイプのレ−ザの照射を用いてミシン目状の開封用
切れ目を刻設する方法が最も好ましい方法である。特
に、レ−ザ加工で樹脂のフィルムに開封用切れ目を刻設
する場合、樹脂のフィルムにレ−ザ発振波長の吸収があ
ることが必要となることから、炭酸ガスレ−ザを用いて
開封用切れ目を刻設することが最適である。更に、本発
明においては、炭酸ガスレ−ザ光の10.6ミクロンの
波長は、ナイロンフィルムに選択的に吸収されやすく、
また線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を主体とするフィルムではそのほとんどが透
過されることから、本発明において、内層としてのヒ−
トシ−ル性を有する樹脂のフィルムとして、線状低密度
ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主
体とするフィルムを使用し、外層としての強度に優れた
樹脂のフィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムを使
用し、その両者を組み合わせて積層してなる二層からな
る積層体を使用し、これに炭酸ガスレ−ザを照射してレ
−ザ加工を行うと、上記の二軸延伸ナイロンフィルムの
みに開封用切れ目を刻設することができ、かつ該開封用
切れ目は、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢
酸ビニル共重合体を主体とするフィルムが溶融してその
孔を閉塞することがなく、開封に際しては、極めて良好
に袋を引き裂いて開封することができるという利点があ
って好ましいものである。なお、上記において、積層体
の状態で炭酸ガスレ−ザを照射してレ−ザ加工を行う代
わりに、該積層体を使用してなる包装用袋または包装体
の状態で上記と同様に炭酸ガスレ−ザを照射してレ−ザ
加工をを行っても、上記と全く同様な結果を得ることが
できた。本発明においては、上記のようにレ−ザ加工に
よって、その波長を選択することにより、外層を構成す
るフィルムのみに開封用切れ目を刻設することができる
ものである。また、本発明においては、レ−ザ加工であ
れば、前述のように、包装用袋あるいは包装体を構成し
た状態においても開封用切れ目を刻設することができ
る。
積層体を使用して易開封性包装用袋について説明する
と、かかる易開封性包装用袋は、内層がヒ−トシ−ル性
を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹
脂のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該強度
に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最適
開封位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設してなる
易開封用包装材料であって、その内層の面を対向させて
重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−
ル部を設けた構成からなるものである。而して、その製
袋方法としては、上記の易開封用包装材料を、折り曲げ
るかあるいは重ね合わせて、その内層の面を対向させ、
更にその周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−
ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル
型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−
ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−ト
シ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種
々の易開封性包装用袋を製造することができる。その
他、例えば、自立性包装用袋(スタンディングパウチ)
等も可能である。上記において、ヒ−トシ−ルの方法と
しては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベル
トシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ
−ル等の公知の方法で行うことができる。
易開封性包装用袋の開口部から、例えば、詰め替え用洗
剤(溶液または粉末)等を充填し、しかる後その開口部
をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して、本発明にかか
る易開封性包装体を製造することができる。而して、上
記の易開封性包装体は、耐衝撃性、、耐環境ストレスク
ラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定性等
の諸機能を充足し、流通段階等において包装上のトラブ
ルがなく、また、その袋は、剛性を有してその取り扱い
に便利であり、特に、開封に際しては、開封用切れ目か
ら袋を簡単に引き裂いて開封することができ、その取り
扱い易いものである。
く本発明を説明する。 実施例1 厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムと厚さ130
μmの線状低密度ポリエチレンフィルムとを用意し、こ
れらを使用して従来公知の方法であるドライラミネ−シ
ョン法で積層して二層からなる積層体を製造した。次に
該積層体を使用し、前壁と後壁と逆V字型の底壁とを用
意し、それらの線状低密度ポリエチレンフィルム面を対
向させ、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてスタンディン
グパウチ(自立性袋)を製造した。次いで上記で製造し
たスタンディングパウチ(自立性袋)の前壁と後壁との
表裏に、その最適開封位置に相当する箇所に、発振波長
10.6ミクロンの炭酸ガスレ−ザ照射機(米国、シン
ラッド社製、機種名、48−1−28W)の2機を使用
して、出力を4Wとし搬送速度30m/分でレ−ザ照射
し、その表裏に同時に連続線の開封用切れ目を刻設し
た。しかる後上記で開封用切れ目を刻設したスタンディ
ングパウチを使用し、その開口部から500mlの詰め
替え用液体洗剤を充填し、次いでその開口部をヒ−トシ
−ルし、密閉して包装体を製造した。上記と同様にし
て、包装体10袋を製造した。
し、また、刻設する開封用切れ目として、加工間隔0.
2mmでミシン目状の不連続の開封用切れ目を刻設し、
それ以外はすべて上記の実施例1と同様に行って、本発
明にかかる包装体を10袋を製造した。
は、該実施例1と同様に行って、包装体を10袋を製造
した。
を使用して、下記に示す各比較試験を行った。 (比較試験) 試験1 開封試験:上記で製造した包装体各10袋につ
いて、その開封用切れ目を利用して開封し、その時切り
口が開封用切れ目からずれた数を確認した。 試験2 落下衝撃試験:上記で製造した包装体各10袋
について、120cmの高さからコンクリ−ト面に垂直
に各包装体を20回落とし、その袋のトップおよびボト
ム等における袋の破れを調べた。 試験3 耐圧強度試験:上記で製造した包装体各10袋
について、50Kgの加重を10分間かけた時の破袋数
および加工部分のフィルムの伸びを調べた。 試験4 耐環境ストレスクラッキング試験:上記で製造
した包装体各10袋について、温度50℃の状態に4週
間保存した時のクラック、液漏れの発生を調べた。
を得た。
が開封用切れ目からずれた数)/(テスト数)を意味
し、また、落下衝撃強度の数は、(破袋数)/(テスト
数)を意味する。上記の表から明らかなように、本発明
にかかる包装体は、開封性、耐衝撃性、耐圧強度、耐環
境ストレスクラッキング性等において、極めて優れてい
るものであった。
は、外層として、剛性等を有する強度に優れた樹脂のフ
ィルムを使用し、他方、内層として、ヒ−トシ−ル性を
有する樹脂のフィルムを使用し、而して、その両者を積
層して二層からなる積層体を製造し、更に、上記の剛性
等を有する強度に優れた樹脂のフィルムに、包装体にな
ったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用切れ目
を刻設し、しかる後該積層体を使用して、その積層体の
ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面を対向させて
重ね合わせてその周辺端部をヒ−トシ−ルして包装用袋
を製造し、次いで該包装用袋の開口部から詰め替え用洗
剤を充填し、更にその開口部をシ−ルして密閉して包装
体を製造することを特徴とするものである。而して、か
かる本発明によって、耐衝撃性、、耐環境ストレスクラ
ッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定性等の
諸機能を充足し、流通段階等において包装上のトラブル
がなく、また、その袋は、剛性を有してその取り扱いに
便利であり、特に、開封に際しては、開封用切れ目から
袋を簡単に引き裂いて開封することができ、その取り扱
いが簡便な易開封性包装体を製造することができるもの
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフ
ィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムであ
る二層の積層体からなり、かつ該強度に優れた樹脂のフ
ィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当す
る箇所に開封用切れ目を刻設してなることを特徴とする
易開封用包装材料。 - 【請求項2】 ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム
が、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を主体としたフィルムからなることを特徴と
する上記の請求項1に記載する易開封用包装材料。 - 【請求項3】 強度に優れた樹脂のフィルムが、延伸し
たポリアミドフィルムからなることを特徴とする上記の
請求項1または2に記載する易開封用包装材料。 - 【請求項4】 開封用切れ目が、炭酸ガスレ−ザ−によ
る少なくとも1本の連続切れ目線ないし不連続のミシン
目状切れ目線であることを特徴とする上記の請求項1、
2または3に記載する易開封用包装材料。 - 【請求項5】 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフ
ィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムであ
る二層の積層体からなり、かつ該強度に優れた樹脂のフ
ィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当す
る箇所に開封用切れ目を刻設してなる易開封用包装材料
であって、その内層の面を対向させて重ね合わせ、更に
その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けてなる
ことを特徴とする易開封性包装用袋。 - 【請求項6】 ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム
が、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を主体としたフィルムからなることを特徴と
する上記の請求項5に記載する易開封性包装用袋。 - 【請求項7】 強度に優れた樹脂のフィルムが、延伸し
たポリアミドフィルムからなることを特徴とする上記の
請求項5または6に記載する易開封性包装用袋。 - 【請求項8】 開封用切れ目が、炭酸ガスレ−ザ−によ
る少なくとも1本の連続切れ目線ないし不連続のミシン
目状切れ目線であることを特徴とする上記の請求項5、
6または7に記載する易開封性包装用袋。 - 【請求項9】 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフ
ィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムであ
る二層の積層体からなり、かつ該強度に優れた樹脂のフ
ィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当す
る箇所に開封用切れ目を刻設してなる易開封用包装材料
を、その内層の面を対向させて重ね合わせ、更にその周
辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けた易開封性包
装用袋からなり、更にその開口部から内容物を充填包装
し、その開口部をシ−ルしてなることを特徴とする易開
封性包装体。 - 【請求項10】 内容物が、詰め替え用洗剤からなるこ
とを特徴とする上記の請求項9に記載する易開封性包装
体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15711595A JP3789513B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 |
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JP15711595A JP3789513B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08324591A true JPH08324591A (ja) | 1996-12-10 |
JP3789513B2 JP3789513B2 (ja) | 2006-06-28 |
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ID=15642555
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JP15711595A Expired - Fee Related JP3789513B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3789513B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10296887A (ja) * | 1997-04-28 | 1998-11-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装体、その製造方法および製造装置 |
JP2002370749A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 自立性袋 |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP15711595A patent/JP3789513B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10296887A (ja) * | 1997-04-28 | 1998-11-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装体、その製造方法および製造装置 |
JP2002370749A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 自立性袋 |
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