JPH08323902A - 車輌シート用ワディング材 - Google Patents
車輌シート用ワディング材Info
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- JPH08323902A JPH08323902A JP32756795A JP32756795A JPH08323902A JP H08323902 A JPH08323902 A JP H08323902A JP 32756795 A JP32756795 A JP 32756795A JP 32756795 A JP32756795 A JP 32756795A JP H08323902 A JPH08323902 A JP H08323902A
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- wadding material
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Abstract
よび接着強度を発揮することができる廃棄公害上の問題
のない車輌シート用ワディング本体を提供すること。 【解決手段】 無数の繊維フィラメントよりなる繊維ウ
ェブが針刺加工により表裏面間にフィラメント束2が立
設するよう絡合一体化されているワディング本体1の表
面に前記フィラメント束2の先端のループ状突出部をヒ
ートセット加工した無数のかしめ頭部3aが配設されて
いるもの。
Description
ことなく優れた耐久性能および接着強度を発揮すること
ができる車輌シート用ワディング材に関するものであ
る。
は、実開平1−103400号公報などに見られるよう
に、ボリューム感とクッション性に優れたポリウレタン
フォームからなるものが広く知られており、その表面に
編地や織地などのファブリック表皮材をラミネートした
積層表皮材として使用に供されるのが普通であったが、
このような積層表皮材においてはポリウレタンフォーム
の強度が不十分なため、必然的にファブリック表皮材と
して強度的に優れた良質のものが使用されることとなり
これがコスト高になるという問題点があるとともに、ポ
リウレタンフォームは廃棄公害上或いはリサイクリング
上の問題点もあった。
ポリウレタンフォームの代わりに繊維ウェブをワディン
グ材とするものが実開昭63−189740公報や特開
平5−163659号公報などによって提案されている
が、ワディング材を構成する繊維フィラメントが横方向
に配列されて縦方向の絡合がほとんどないため、層間剥
離強度に乏しく、厚手の場合は勿論のこと薄手の場合で
も車輌シートアセンブリー品として十分な耐久性能を有
していないという問題点があるうえに、表皮材などの他
部材との接着性も劣るという問題点があり、特に、厚み
が5mm以上の厚ものとした場合には、へたりを生じ風合
いが劣るという問題点もあった。
従来の問題点を解決して、廃棄公害上或いはリサイクリ
ング上の問題があるうえに強度的にも問題のあるポリウ
レタンフォームを使用することなく繊維系のワディング
材を使用し、しかも、層間剥離強度に優れて車輌シート
アセンブリー品として必要な十分な耐久性能を発揮する
ことができ、また表皮材などの他部材との接着強度にも
優れているうえに、厚みのあるものとした場合にもへた
りを生じることなくかつ優れた風合いを確保することが
でき、更には、生産コストも極めて安価な車輌シート用
ワディング材を提供することを目的として完成されたも
のである。
めになされた本発明の車輌シート用ワディング材は、無
数の繊維フィラメントよりなる繊維ウェブが針刺加工に
より表裏面間にフィラメント束が立設するよう絡合一体
化されているワディング本体の表面に前記フィラメント
束の先端のループ状突出部をヒートセット加工した無数
のかしめ頭部が配設されていることを特徴とするもので
ある。
表皮材が積層されて自動車のシートカバー等として使用
した場合、外観上は従来のものと変わることがないもの
であるが、褥材としてポリウレタンフォームの代わりに
用いられている繊維系のワディング本体は針刺加工によ
り表裏面間にフィラメント束が立設するよう絡合一体化
されているものであって、ベース層としてポリウレタン
フォームを用いたものに比べても何等遜色のないボリュ
ーム感を発揮することとなり、また、厚みのあるワディ
ング材を用いた場合にもへたりを生ずることなく優れた
風合いを発揮することとなる。しかも、前記フィラメン
ト束の先端部が表面より無数のループ状突出部として突
出されたうえ、加圧状態でヒートセット加工によりワデ
ィング本体の表面にかしめられたかしめ頭部とされてい
るので、層間剥離強度に優れ車輌シートアセンブリー品
として必要な十分な耐久性能を発揮することとなる。
ートカバーの実施の形態を高級車のシートカバーに用い
る厚手のものと、通常の自動車用シートカバーのシート
クッション部に用いる薄手のものと、通常の自動車用シ
ートカバーのシートバック部に用いる極薄手のものにつ
いて詳細に説明する。図中1は低融点繊維フィラメント
と高融点繊維フィラメントとをウェブ状に混合してなる
繊維フィラメントを針刺加工により絡合一体化した繊維
ウェブよりなるワディング本体である。この、ワディン
グ本体1は必ずしも低融点繊維フィラメントと高融点繊
維フィラメントとが混合されたものとする必要はなく、
ヒートセット加工により後記するかしめ頭部を形成でき
るものであれば、使用目的に応じた繊維フィラメントを
適宜選択することができる。そして、このワディング本
体1には針刺加工により繊維フィラメントが表裏面間に
フィラメント束2が立設するよう絡合一体化されている
とともに、該フィラメント束2の先端部が表面より無数
のループ状をなしたループ状突出部3として突出するよ
う構成され、更に該ループ状突出部3は加圧状態でヒー
トセット加工によりワディング本体1の表面にかしめら
れたかしめ頭部3aに形成されている。
の表裏面間に立設されてワディング本体1を十分に補強
することにより、へたりが生ずることを的確に防止して
優れた風合いを保持するよう作用する。また、ワディン
グ本体1の表面に配設されたループ状突出部3をヒート
セット加工によりかしめて形成したかしめ頭部3aはワ
ディング本体1の平面方向に拡げられたように扁平状に
ヒートセットされており、先端部におけるウェブ層の抜
けを防止して層間剥離強度を向上するよう作用する。
表面側にスパンボンド型不織布シート4を積層したもの
とすることもでき、この場合にはワディング本体1の強
度がより向上するとともにフィラメント束2との絡合が
より強固になるうえにアンカー効果に抜け止め効果も発
揮するのでより好ましい。このようなスパンボンド型不
織布シート4としては、スパンボンドと称されて市販さ
れている耐摩耗性のよいポリプロピレン系繊維、ポリエ
ステル系繊維、ポリアミド系繊維などよりなる厚み0.
1〜2mm、目付5〜50g/m2程度の不織布シートを用
いるのが一般的であるが、針刺加工により前記のような
構成をとることができる材料であれば、このようなもの
に限定されることはない。
或いは針刺加工条件は使用目的に応じ任意に選択できる
ものであるが、高級車のシートカバーに用いる厚手のも
のでは、その仕上がり厚みが5〜20mm好ましくは10
〜20mm、目付150〜500g/m2の範囲で、フィラ
メント束2がペネ数5〜30本/cm2 の針刺加工により
形成されたものとし、また、通常の自動車用シートカバ
ーのシートクッション部に用いる薄手のものでは、ワデ
ィング本体1はその仕上がり厚みが3〜5mm、目付10
0〜300g/m2の範囲で、フィラメント束2がペネ数
30〜80本/cm2 の針刺加工により形成されたものと
し、同じく通常の自動車用シートカバーのシートバック
部に用いる極薄手のものでは、ワディング本体1はその
仕上がり厚みが1〜3mm、目付50〜200g/m2の範
囲で、フィラメント束(2) がペネ数50〜100本/cm
2 の針刺加工により形成されたものでよい。また、仕上
がり厚みが5mm以下の薄手または極薄手のものにおい
て、スパンボンド型不織布シート4を使用するときは、
厚みが0.1〜0.5mm程度の薄手のものを使用すれば
よい。
材の成形工程について説明すると、先ず、厚手のものを
得ようとするときは、図2に示されるように無数の繊維
フィラメントよりなる繊維ウェブの上面側のみからニー
ドルパンチ機により常法に従って針刺加工を施してワデ
ィング本体1とする。この時、バーブ数3程度のバーブ
数が比較的少ないニードルパンチ針10を用いてペネ数
を5〜30本/cm2 程度に針刺加工を行ない、ワディン
グ本体1の絡合のしすぎを防止し適度なクッション性を
備えた厚みが5〜20mm好ましくは10mm以上の厚手の
ものとする。また、ニードルパンチ針10の先端が表面
より約2mm以上突出するようにして十分な長さのループ
状突出部3をワディング本体1の表面に配設する。そし
て、針刺加工が終了したならば、任意の手段でヒートセ
ット加工を施す。ヒートセット加工を施すには、例え
ば、図3に示されるように、パンチングメタルや金あみ
のような通気孔のある金型11、11により両面側から
挟み、熱風を通過させてヒートセット加工を施せばよ
い。この時、ワディング本体1を構成する繊維フィラメ
ントが融着されると同時に所定の厚みに成形され、更に
前記のループ状突出部3がワディング本体1の表面にか
しめられた扁平なかしめ頭部3aとなって図1に示され
るようなワディング材が得られることとなる。
とするときは、バーブ数9程度の標準タイプのニードル
パンチ針10を用いてペネ数を前記した範囲として基本
的には前記と同様の手段で針刺加工を行う。なお、極薄
手のものを得ようとするとき繊維ウェブの上下両面から
ニードルパンチ機により針刺加工を施すようにすること
が好ましい。そして、針刺加工が終了したならば、前記
した厚手のものの場合と同様に任意の手段でヒートセッ
ト加工を施すこととなるが、この場合、ワディング本体
1の裏面を毛羽立ちがおさえられた平滑面に形成したい
ときには、図4に示されるように、無数の細孔が配設さ
れているサクションドラム21、21を加熱炉22内に
設置するとともに、炉外に一対の冷却ローラ23、23
を設置したヒートセット装置を用意して、針刺加工が施
されたワディング本体1が加熱炉22内のサクションド
ラム21、21の表面に沿って送られる間にサクション
ドラム21に吸引圧を加えることによりヒートセット加
工を施し、この加工直後に冷却ローラ23、23で加圧
冷却して、ワディング本体1を構成する繊維フィラメン
トが加熱炉22内で融着されると同時に所定の厚みに成
形され、更に前記のループ状突出部3がワディング本体
1の表面にかしめられた扁平なかしめ頭部3aとなると
ともに、冷却ローラ23、23による加圧冷却でワディ
ング本体1の裏面は毛羽立ちがおさえられた平滑面に形
成されるようにすればよい。
種車輌シート用ワディング材と同様、例えば、周知の手
段により任意の大きさに裁断したうえ縫製加工してシー
トカバーとしてこれをパッド材に被覆した場合、外観上
は従来のこの種車輌シート用ワディング材と変わること
がないものであるが、褥材としてポリウレタンフォーム
の代わりに用いられている繊維系のワディング本体1は
針刺加工により表裏面間にフィラメント束2が立設する
よう絡合一体化されているものであって、ベース層とし
てポリウレタンフォームを用いたものに比べても何等遜
色のないボリューム感を発揮することとなり、また厚み
のあるワディング本体1を用いた場合にもへたりを生ず
ることなく優れた風合いを発揮することとなる。
部がワディング本体1の表面より無数のループ状突出部
3として突出されたうえ各ループ状突出部3がヒートセ
ット加工によりワディング本体の表面にかしめ頭部3a
を形成してあるので、層間剥離強度に優れ車輌シートア
センブリー品として必要な十分な耐久性能を発揮するこ
ととなる。また、ワディング本体1の裏面がヒートセッ
ト加工後の加圧冷却により毛羽立ちがおさえられた平滑
面に形成されているものとすれば、裏面の摩擦抵抗が極
めて小さいためにその後における縫製や組み付け作業な
どの作業性が向上する。
に、廃棄公害上或いはリサイクリング上の問題があるう
えに強度的にも問題のあるポリウレタンフォームを使用
することなく繊維系のワディング本体を使用し、しか
も、層間剥離強度に優れて車輌シートアセンブリー品と
して必要な十分な耐久性能を発揮することができ、ま
た、表皮材などの他部材との接着強度にも優れているう
えに、厚みのあるものとした場合にもへたりを生じるこ
となくかつ優れた風合いを確保することができるもので
あり、更には生産コストも極めて安価であるという利点
も有する。よって本発明は従来の問題点を一掃した車輌
シート用ワディング材として、産業の発展に寄与すると
ころは極めて大である。
る。
示す断面図である。
程を示す断面図である。
例を示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 無数の繊維フィラメントよりなる繊維ウ
ェブが針刺加工により表裏面間にフィラメント束(2) が
立設するよう絡合一体化されているワディング本体(1)
の表面に前記フィラメント束(2) の先端のループ状突出
部をヒートセット加工した無数のかしめ頭部(3a)が配設
されていることを特徴とする車輌シート用ワディング
材。 - 【請求項2】 ワディング本体1はその仕上がり厚みが
5〜20mm、目付150〜500g/m2の範囲で、フィ
ラメント束(2) がペネ数5〜30本/cm2 の針刺加工に
より形成された厚手のものである請求項1に記載の車輌
シート用ワディング材。 - 【請求項3】 ワディング本体1はその仕上がり厚みが
3〜5mm、目付100〜300g/m2の範囲で、フィラ
メント束(2) がペネ数30〜80本/cm2 の針刺加工に
より形成された薄手のものである請求項1に記載の車輌
シート用ワディング材。 - 【請求項4】 ワディング本体1はその仕上がり厚みが
1〜3mm、目付50〜200g/m2の範囲で、フィラメ
ント束(2) がペネ数50〜100本/cm2 の針刺加工に
より形成された極薄手のものである請求項1に記載の車
輌シート用ワディング材。 - 【請求項5】 ワディング本体(1) の表面にはスパンボ
ンド型不織布シート(4) が積層されている請求項1また
は2または3または4に記載の車輌シート用ワディング
材。 - 【請求項6】 ワディング本体(1) の裏面がヒートセッ
ト加工後の加圧冷却により毛羽立ちがおさえられた平滑
面に形成されている請求項1または2または3または4
または5に記載の車輌シート用ワディング材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32756795A JP3159639B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-12-15 | 車輌シート用ワディング材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7269195 | 1995-03-30 | ||
JP7-72691 | 1995-03-30 | ||
JP32756795A JP3159639B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-12-15 | 車輌シート用ワディング材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08323902A true JPH08323902A (ja) | 1996-12-10 |
JP3159639B2 JP3159639B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=26413837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32756795A Expired - Fee Related JP3159639B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-12-15 | 車輌シート用ワディング材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3159639B2 (ja) |
-
1995
- 1995-12-15 JP JP32756795A patent/JP3159639B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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