JPH08323669A - 部品供給方法およびその装置 - Google Patents

部品供給方法およびその装置

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JPH08323669A
JPH08323669A JP3518896A JP3518896A JPH08323669A JP H08323669 A JPH08323669 A JP H08323669A JP 3518896 A JP3518896 A JP 3518896A JP 3518896 A JP3518896 A JP 3518896A JP H08323669 A JPH08323669 A JP H08323669A
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Kouji Aketo
甲志 明渡
Satoru Tsuji
哲 辻
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速で確実に部品を取り出して供給できる部
品供給方法の提供。 【解決手段】 パーツフィーダー66からコンベアー1上
に投入した部品50をロボット36によって取り出して次工
程へ供給し、一部の取り出し不能の部品50をパーツフィ
ーダー66に返還する部品供給方法において、視覚認識装
置によって、一定の視覚エリア内における部品50の個
数、位置または姿勢を部品情報として認識し、これらの
部品情報に基づいて、取り出し可能な部品50を判別する
とともに、コンベアー1の移動速度をロボット36の取り
出しに適するように、また画像の取り込みを効率よく行
うように制御しつつ、ロボット36によって取り出し可能
な位置または姿勢の部品50をコンベアー1から取り出
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンベアー上を搬送
される部品の位置、姿勢を視覚認識装置によって認識
し、ロボットにより部品のハンドリングを行う部品供給
方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の部品供給方法は、パーツフィーダ
上で部品の種別、位置、姿勢の認識を行い、ロボットに
より取り出しを行う方法(特開昭64−5742号公
報)、またはパーツフィーダ上よりコンベアー上に移載
し、コンベアー上で認識を行い、部品が供給位置に移動
したらコンベアーを停止させ、ハンドリングを行う方法
(特開平2−201111号公報)があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例にあっては、一時停止して視覚認識、または部品
のハンドリングを行っていたため、パーツフィーダやコ
ンベアーの停止に要する時間がかかり、高速化すること
が難しかった。また、ロボットによってハンドリングで
きない姿勢の部品、視覚認識できなかった部品は、その
ままコンベアー上を流し、一端蓄積した後再度流すとい
う手間のかかる作業が必要であった。
【0004】また、認識された部品の個数、位置または
姿勢などの部品情報に基づいて、コンベアーの移動速度
または視覚認識装置による画像の取り込みが、部品の取
り出しに適するように制御されていないので、効率のよ
い部品の取り出しがなされ難いものであった。
【0005】つまり、コンベアーを等速で動かしている
場合、コンベアー上の部品が少ないとロボットの待ち時
間が増加し、逆に、部品が多すぎると取り出せない部品
が出たり、再循環によって部品が傷つくという問題があ
る。また、画像の取り込みに関しても、たとえば、コン
ベアーが一定距離移動した場合に画像を取り込むような
一定の制御を行っていると、画像の一定エリアに掛かっ
ている部品が認識できなかったり、一定距離の範囲に部
品が存在しない場合に、無駄な画像の取り込みを行う問
題がある。
【0006】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、 視覚認識または部品のハンドリングを、部品の搬送を
停止させずに連続して行うとともに、視覚認識装置から
の部品情報に基づいたコンベアーの移動速度、または視
覚認識装置への画像の取り込みの制御を行って、高速で
確実に部品を取り出して次工程に供給でき、さらに、 重なった部品、近接した部品を効率よく取り出すこと
ができ、 種々の姿勢の部品に対応して取り出すことができ、 パーツフィーダの部品供給量を自動設定できる、など
の特徴を有する部品供給方法およびその装置の提供にあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明に係る部品供給方法は、パーツフィーダ
ーからコンベアー上に複数の部品を投入し、搬送されて
くる部品をロボットによって取り出して次工程へ供給
し、一部の取り出し不能の部品をパーツフィーダーに返
還する部品供給方法において、コンベアー上に一定の視
覚幅を有する視覚エリアを、画像として順次取り込んで
認識する視覚認識装置によって、前記視覚エリア内にお
ける部品の個数、位置または姿勢を部品情報として認識
し、これらの部品情報に基づいて、取り出し可能な部品
を判別するとともに、コンベアーの移動速度をロボット
の取り出しに適するように、また画像の取り込みを効率
よく行うように制御しつつ、ロボットによって取り出し
可能な位置または姿勢の部品をコンベアーから取り出す
ことを特徴として構成している。
【0008】このような部品供給方法によれば、パーツ
フィーダから部品がコンベアーに投入され、この投入さ
れた部品のコンベアー上の画像を、視覚認識装置によっ
てコンベアー上に一定の視覚幅を有する視覚エリアの画
像として、順次取り込んでいる。そして、この画像に基
づいて、視覚エリア内における部品の個数、位置または
姿勢を部品情報として認識している。これらの部品情報
に基づいて、取り出し可能な状態の部品を判別し、ロボ
ットによってこの取り出し可能な位置または姿勢の部品
を取り出している。また、取り出せない部品は再度コン
ベアー上流側に返還され、循環するようになっている。
【0009】以上のような部品の供給方法において、コ
ンベアーの移動速度または画像の取り込みが、部品を取
り出すに適するように制御されるので、部品の取り出し
が確実に行われる。また、ロボットの待ち時間などのロ
ス時間が少なく、効率よく部品の取り出しが行われる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、視覚エリア内の取り出し可能な部品の個数
を、視覚認識装置の認識結果から判別し、この取り出し
可能な部品の個数に対応させてコンベアーの移動速度を
制御することを特徴として構成している。
【0011】このような部品供給方法では、取り出し可
能な部品の個数に対応させてコンベアーの移動速度を制
御しているので、ロボットの待ち時間が少なく効率よく
部品の取り出しが行われる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、視覚エリアの境界線上に部品を検出した場
合、次回の画像取り込みをこの境界線上の部品を含んで
行うことを特徴として構成している。
【0013】このような部品供給方法では、視覚エリア
の境界線上に部品を検出した場合、次回の画像取り込み
がこの境界線上の部品を含んで行われ、この部品が次回
の取り出し対象の部品として画像認識される。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、部品の到着を連続して検出するとともに、
コンベアーが前回の画像取り込みから視覚幅移動しても
部品が到着しない場合は、部品が到着するまで画像の取
り込みを見送ることを特徴として構成している。
【0015】このような部品供給方法では、コンベアー
が前回の画像取り込みから視覚幅移動しても部品が到着
しない場合には、部品が到着するまで画像の取り込みが
見送られるので、画像の取り込みと取り出す部品の判別
を余分に行うことがなく、ロスタイムを減らして効率よ
く部品の取り出しが行われる。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、姿勢に関する部品情報に基づいて、取り出
す部品を判別するとともに、位置に関する部品情報に基
づいて部品間距離を算出し、この部品間距離に基づいて
各々の部品を、分離部品、近接部品または重なり部品に
分類し、分離部品を最初に取り出し、次に近接部品を取
り出し、重なり部品は取り出さずに見送ることを特徴と
して構成している。
【0017】このような部品供給方法では、近接部品を
取り出す場合、一方の部品の取り出しが他方の部品の状
態を変える可能性があり、一方の部品を取り出したのち
の他方の部品の取り出し方を変更する必要がある。この
ため、近接部品の取り出しには時間がかかるので、その
取り出しが他の部品に影響を与えることのない分離部品
を最初に取り出し、次に近接部品を所定の方法によって
取り出すことによって、効率のよい部品の取り出しがな
される。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、近接部品を取り出す場合、一方の部品を取
り出した後、他方の部品の位置を調べて位置がずれてい
る場合、この他方の部品の取り出しを見送ることを特徴
として構成している。
【0019】このような部品供給方法では、近接部品を
取り出す場合、一方の部品を取り出した後、他方の部品
の位置がずれている可能性がある。しかし、位置がずれ
ている場合にはこの部品の取り出しが見送られるので、
この部品を取り出そうとして失敗することがなく、確実
な部品の取り出しがなされるとともに、ロス時間を生じ
ることもない。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明において、部品情報として、部品の回転角度を調べ、
この回転角度に対応させてロボットのハンドの回転角度
を制御して、部品の取り出しと供給とを行うことを特徴
として構成している。
【0021】このような部品供給方法では、部品が傾い
たり、倒れたり、または裏返しになっている場合におい
ても、それぞれの部品の倒れ角に合わせてロボットのハ
ンドの回転角度を制御しているので、部品の取り出しが
可能であり、また、所定の状態に直して次工程に部品を
供給することができる。
【0022】請求項8記載の発明は、請求項1記載の発
明において、パーツフィーダーからの部品投入量を、部
品情報に基づいて決定される取り出し可能な部品の割合
に比例させて決定することを特徴として構成している。
【0023】このような部品供給方法では、パーツフィ
ーダーからの部品投入量が、取り出し可能な部品の数を
最大にするように決定されるので、効率のよい部品の取
り出しが行われる。
【0024】請求項9記載の発明に係る部品供給装置
は、連続して移動し部品を循環させるループ状のコンベ
アーと、コンベアー上に部品を投入するパーツフィーダ
ーと、部品をコンベアー上に分散させて、この部品の位
置または姿勢を更新し、取り出し可能な部品とする分離
促進装置と、コンベアー上に一定の視覚幅を有する視覚
エリアを画像として順次取り込んで、部品の個数、位置
または姿勢を部品情報として認識する視覚認識装置と、
この部品情報に基づいて取り出し可能な部品とその取り
出し順序とを判別する判別装置と、同様に部品情報に基
づいてコンベアーの駆動を制御するコンベアー制御装置
と、視覚認識装置への画像の取り込みタイミングを、コ
ンベアー移動量およびコンベアー上の部品の有無に基づ
いて制御する画像取り込み制御装置と、判別装置の判別
結果に基づいて部品を取り出し、次工程へ供給するロボ
ットおよびそのハンドとから成ることを特徴として構成
している。
【0025】このような部品供給装置では、ループ状の
コンベアーに部品を循環させるとともに、パーツフィー
ダーから部品を投入し、コンベアー上に分散させた部品
を取り出すことができる。また、取り出せなかった部品
は、分離促進装置によってその分散状態を更新されて、
位置、姿勢が新たな状態となって再度コンベアー上を循
環する。
【0026】分散した状態の部品は、視覚認識装置によ
って、コンベアー上に一定の視覚幅を有する視覚エリア
が画像として順次取り込まれ、その個数、位置または姿
勢が部品情報として認識され、判別装置によって、この
部品情報に基づいて取り出し可能な部品とその取り出し
順序とが判別される。また、この部品情報に基づいてコ
ンベアーの駆動がコンベアー制御装置によって制御され
る。そして、この判別結果に基づいて、ロボットおよび
そのハンドによって、部品が取り出されて次工程に供給
される。
【0027】また、画像取り込み制御装置によって、視
覚認識装置への画像の取り込みタイミングが、コンベア
ー移動量およびコンベアー上の部品の有無に基づいて制
御される。
【0028】以上のコンベアーの移動は連続して行わ
れ、視覚認識または部品のハンドリングを部品の搬送を
停止させずに行うものである。そして、視覚認識装置か
らの部品情報に基づいたコンベアーの移動速度、または
視覚認識装置への画像の取り込みの制御が行われている
ので、高速で確実に部品の取り出しができる。
【0029】さらに、判別装置が視覚認識装置からの部
品情報を得て、重なった部品、近接した部品を判別し、
部品の状態に対応して最適な取り出し手順を決定するの
で、効率よく部品を取り出すことができる。
【0030】請求項10記載の発明は、請求項9記載の発
明において、メッシュコンベアーとこのメッシュコンベ
アー下方よりエアーを吹きつけるエアー吹きつけ装置と
によって、分離促進装置を構成して成ることを特徴とし
て構成している。
【0031】このような部品供給装置では、メッシュコ
ンベアー下方からエアーが吹きつけられて、部品の位置
または傾きなどの分散状態が更新されて、取り出し可能
な部品が得られる。
【0032】請求項11記載の発明は、請求項9記載の発
明において、部品の重量または形状などの部品特性値に
基づく分離手段によって、分離促進装置を構成して成る
ことを特徴として構成している。
【0033】このような部品供給装置では、部品の重量
または形状などの部品特性値に基づいて、部品がコンベ
アー上に重量区分ごと、または形状区分ごとに分けて再
配置される。したがって、位置姿勢が更新されて、取り
出し可能な部品が得られるとともに、区分けされるので
取り出しやすくなっている。
【0034】請求項12記載の発明は、請求項9記載の発
明において、間隔が大から小に異なる分離棒をコンベア
ー上に一列に垂下並設させ、これらの分離棒の列をコン
ベアーの搬送方向に対して傾斜させて分離促進装置を構
成して成ることを特徴として構成している。
【0035】このような部品供給装置では、分離棒の間
隔より小さい部品がこの分離棒の間を通過し、大きい部
品はこの傾斜した分離棒の列に沿って移動して、コンベ
アー上に大きさによって部品を区分けすることができ
る。したがって、位置姿勢が更新されて、取り出し可能
な部品が得られるとともに、区分けされるので取り出し
やすくなっている。
【0036】請求項13記載の発明は、請求項9記載の発
明において、コンベアーの振動装置によって分離促進装
置を構成して成ることを特徴として構成している。
【0037】このような部品供給装置では、コンベアー
の振動装置によって、コンベアー上の部品が振動し、そ
の位置または傾きなどの分散状態が更新され、取り出し
可能な部品が得られる。
【0038】請求項14記載の発明は、請求項9記載の発
明において、コンベアーを多段に設けるとともに各コン
ベアー間を部品が循環するように、ループ状のコンベア
ーを構成して成ることを特徴として構成している。
【0039】このような部品供給装置では、コンベアー
が上下に多段となって、空間が有効に利用されている。
【0040】請求項15記載の発明は、請求項1記載の発
明において、取り込んだ画像から部品情報を得るまでに
要する時間を画像処理時間とし、連続して取り込まれた
複数個の画像の平均画像処理時間を求め、この平均画像
処理時間と供給判定しきい値とを比較して、ホッパーか
らパーツフィーダーに部品供給を行うことを特徴として
構成している。
【0041】このような部品供給方法では、コンベアー
上に巡回し、取り出されようとする位置の部品量を平均
画像処理時間から推定して、この部品量に対応する量の
部品をホッパーから供給することができる。
【0042】請求項16記載の発明は、請求項1記載の発
明において、部品が巡回する経路の部品取り出し位置よ
りも下流側に、部品の有無を判定する部品センサーを設
け、この部品センサーによって一定の判定時間内におけ
る部品存在確率を調べ、この部品存在確率と供給判定し
きい値とを比較して、ホッパーからパーツフィーダーに
部品供給を行うことを特徴として構成している。
【0043】このような部品供給方法では、コンベアー
上に巡回し、取り出された後の位置の部品量を部品存在
確率から推定して、この部品量に対応する量の部品をホ
ッパーから供給することができる。
【0044】請求項17記載の発明は、請求項15記載の発
明において、ループ状にコンベアーを形成し、このコン
ベアーのホッパーから部品が投入される部分をリターン
パーツフィーダーとし、このリターンパーツフィーダー
に部品の有無を判定する部品センサーを設けるととも
に、この部品センサーによって一定の判定時間内におけ
る部品存在確率を調べ、この部品存在確率と平均画像処
理時間とをそれぞれの供給判定しきい値と比較して、ホ
ッパーからの部品供給を行うことを特徴として構成して
いる。
【0045】このような部品供給方法では、平均画像処
理時間から取り出し前の部品量を、部品存在確率率から
取り出し後の部品量を推定し、これらの部品量に対応す
る量の部品をホッパーから供給することができる。
【0046】請求項18記載の発明は、請求項15または17
記載の発明において、ホッパーから部品供給を継続して
いる状態で、画像内に取り出し可能な部品が認識されな
い状態が連続する場合であって、平均画像処理時間が報
知判定しきい値よりも小さいときに、この結果を報知す
ることを特徴として構成している。
【0047】このような部品供給方法では、ホッパーが
空になって、実際には部品が供給されない状態が判定さ
れ、報知される。
【0048】請求項19記載の発明は、請求項15または17
記載の発明において、ホッパーからの部品供給を停止し
ている状態で、画像内に部品は認識されるが、取り出し
可能な部品がない状態が連続する場合であって、平均画
像処理時間が部品詰まり判定しきい値よりも大きいとき
に、この部品供給方法を行っている装置全体の稼働を停
止することを特徴として構成している。
【0049】このような部品供給方法では、部品取り出
し位置の上流側において部品詰まりが発生している状態
が判定され、このような状態のときに装置全体の稼働が
停止される。
【0050】請求項20記載の発明は、請求項1記載の発
明において、画像からその一部がはみ出して認識される
部品を、ロボットによる取り出し不可能な部品と判別す
ることを特徴として構成している。
【0051】このような部品供給方法では、画像からそ
の一部がはみ出して認識される部品が、他の部品と重な
って存在する場合に、このその一部がはみ出して認識さ
れる部品を取り出して、この取り出した部品に他の部品
が絡まって一緒に取り出される可能性がなくなってい
る。
【0052】
【発明の実施の形態】本発明の一つの実施の形態を以下
に添付図を参照して説明する。
【0053】図1ないし図3を参照して、この実施の形
態の部品供給方法およびその装置の基本的な部分につい
て以下に説明する。
【0054】図1はこの実施の形態の部品供給方法を実
施する部品供給装置を示す斜視図であり、図2は同部品
供給装置の各構成要素の制御を示す制御ブロック図であ
り、図3は同部品供給装置の構成要素を概略示した斜視
図である。
【0055】図1に示すように、この実施の形態の部品
供給装置は、コンベアー1上に部品50を投入するパーツ
フィーダ66として、移動方向の違う振動フォーダ31、32
を連結した形で使用しており、振動フィーダ31と振動フ
ィーダ32とには段差がつけられており、振動フィーダ32
で移動する部品50が振動フィーダ31に移れるようになっ
ている。また、コンベアー1は、第一コンベアー34と反
転機構37と第二コンベアー38とを有している。部品50は
これらのコンベアー1および振動フィーダー31、32の形
成するループを循環することができる。
【0056】この部品供給装置では、振動型のホッパー
33より供給された部品50を振動フィーダ31、32で運び、
第一コンベアー34上に分散させて移すことができる。ま
た、図2または図3に示されるように、第一コンベアー
34上で部品50の画像をカメラ35から視覚認識装置2に取
り込み、視覚認識処理を行って、部品50の個数、位置ま
たは姿勢を部品情報3として認識する。そして、この部
品情報3に基づいてロボット36を動かし、このロボット
36のハンドによって部品50を取り出し、パレット40に供
給できる。
【0057】ロボット36によって取り出し困難な部品50
は、第一コンベアー34上に取り付けられた反転機構37よ
り、第二コンベアー38上に移され、さらに振動フィーダ
ー32に戻して循環させるようになっている。このとき、
この振動フィーダ32は、部品50をコンベアー1上に分散
させて、この部品50の位置または姿勢を更新し、取り出
し可能な部品50とする分離促進装置25として機能してい
る。
【0058】また、この図の39は制御装置であって、以
下の機能を有するそれぞれの装置が収容されている。す
なわち、コンベアー1上に一定の視覚幅Hを有する視覚
エリア20を、画像として取り込むカメラ35を含めた視覚
認識装置2、この視覚認識装置2からの部品情報3に基
づいて取り出し可能な部品50とその取り出し順序とを判
別する判別装置4、同様に部品情報3に基づいてコンベ
アー1、特に第一コンベアー34の駆動を制御するコンベ
アー制御装置14、さらに、視覚認識装置2への画像の取
り込みタイミングを、コンベアー移動量およびコンベア
ー1上の部品50の有無に基づいて制御する画像取り込み
制御装置5などである。
【0059】図2および図3に基づいて、上記した部品
供給装置の各要素の制御の様子を以下に説明する。
【0060】これらの図に示すように、カメラ35で取り
込まれ、視覚認識装置2によって処理された部品情報3
は判別装置4に送られ、この判別装置4により、ロボッ
ト36によって取り出し可能かどうかを判別され、各々の
部品50の取り出し順序が決定され、この取り出し順序デ
ータと部品情報3とから、取り出し部品データ13が作成
される。なお、Hは一定の視覚幅、20は視覚エリアを示
し、このように限定された範囲の画像がカメラ35から取
り込まれている。
【0061】また、部品情報3は画像取り込み制御装置
5にも送られ、部品50の到着を検知している部品到着検
知センサー6からのセンサー信号7と、コンベアー1の
移動量測定装置10からのコンベアー移動量データ11とよ
り、最適な画像取り込みタイミングが決定されている。
そして、このタイミング信号12は視覚認識装置2に送ら
れ、次の画像の取り込みが行われる。なお、コンベアー
1の移動量は、コンベアー1に取り付けられたエンコー
ダ9によって測定されている。
【0062】判別装置4で作成された取り出し部品デー
タ13は、コンベアー制御装置14に送られ、ロボット36が
ロスタイムなしに部品50を取り出せるような最適なコン
ベアー移動速度として決定される。このような移動速度
のデータはコンベアー駆動装置15に速度指令16として送
られ、コンベアーモーター17がこの速度指令16によって
制御される。
【0063】また、取り出し部品データ13はロボット制
御装置18に送られ、コンベアー移動量データ11ととも
に、ロボット座標に変換され、ロボット36およびハンド
36a によって部品50の取り出しが行われる。また、ハン
ド36a は部品把持センサーを有し、部品50の取り出しが
確実に行われているかどうかを判断している。
【0064】以上のようにこの実施の形態では、コンベ
アー1の移動が連続して行われ、視覚認識または部品50
のハンドリングを、部品50の搬送を停止させずに行って
いるので、効率のよい部品50の取り出しを行うことがで
きる。そして、視覚認識装置2からの部品情報3に基づ
いて、取り出す部品50の数が多い場合にはコンベアー1
の移動速度を遅くするようにしてロボット36の待ち時間
が少なく、また、視覚認識装置2への画像の取り込みの
制御を行っているので、余分な視覚認識を行うことがな
く、したがって、高速で確実に部品50の取り出しを行う
ことができる。
【0065】図4ないし図5に基づいて以下に、視覚認
識装置2による部品情報3の認識、およびコンベアー1
の移動速度の制御について、さらに具体的に説明する。
【0066】図4はコンベアー1と視覚エリア20との位
置関係を示す概略斜視図であり、図5はコンベアー1の
移動速度の制御を示すフローチャートである。
【0067】図4において、区間k−1〜区間k+4と
は、コンベアー1を視覚エリア20ごとに分割して付番し
たものである。視覚認識装置2による画像の取り込み
は、区間k+3の視覚エリア20が、カメラ35下方の視覚
エリア20内に入ったときに行われる。そして判別装置4
によって取り出し可能な部品50の判別を行って、以下の
表1に示すような、取り出し部品データー13となる取り
出し部品テーブルが作成される。
【0068】
【表1】
【0069】ロボット36による部品50の取り出しは、区
間kの視覚エリア20がロボット36下方の取り出し可能な
領域に入った時に行われ、ロボット36はコンベアー1と
同期しながら部品50の取り出しを行っている。また、表
1に示す部品取り出しテーブルでは、ロボット36によっ
て部品50が全て取り出された時点で消去され、新たなデ
ーターが書き込まれる方式となっており、メモリーが有
効に利用されている。
【0070】以下に、図5に基づいてコンベアー1の移
動速度の制御について説明する。区間kのエリアにおけ
る部品50の取り出しの次に、区間k+1の部品50の数を
表1の取り出し部品テーブルから読み取り(ステップ
1)、以下の表2に示す速度参照テーブルから、部品個
数に対応する移動速度を読み取る。(ステップ2)
【0071】
【表2】
【0072】そして、コンベアー1の移動量を監視し
(ステップ3)、図4に示す区間k+1の左側境界線
が、取り出し可能エリア手前の速度変更開始位置に達し
た時点で速度の変更を開始し(ステップ5)、区間k+
1がロボット36によって取り出し可能な領域に入った時
点で、速度変更を完了するようにしている。
【0073】また、コンベアー1を停止させるには、コ
ンベアー1停止後(ステップ6)、ロボット36によっ
て、その区間の部品50の取り出しを行い、最後の部品50
一個を残した時点でロボット制御装置18からコンベアー
移動開始信号が出され、コンベアー1の移動を開始する
(ステップ8)。なお、最後の部品50は、移動を開始し
たコンベアー1と同期したロボット36によって取り出さ
れる。
【0074】図6ないし図8に基づいて、以下に部品50
の姿勢に関する部品情報3の認識について具体的に説明
する。
【0075】図6は,一端に端子ピンを有する円筒形の
部品A、および円盤形状の部品Bに関する、それぞれの
安定姿勢およびその安定姿勢に対応する登録パターンを
示した説明図である。図7は部品Aの姿勢データーを示
す説明図である。図8は認識画像についての説明図であ
る。
【0076】図6に示すように、部品Aでは三種類の安
定姿勢が考えられる。つまり、1の欄に示すように端子
ピンを上に向けたもの、2の欄に示すように斜めに倒れ
て安定したもの、3の欄に示すように端子ピンをコンベ
アー1側に向けて安定したものであって、これらの三種
類の安定姿勢に対する登録パターンがそれぞれ登録され
ている。また、部品Bの場合は、分離された状態と、分
離されずに重なった状態との二種類の安定姿勢が考えら
れ、これらの安定姿勢に対して、図に示す二種類の登録
パターンが登録されている。
【0077】これらの登録パターンに対応させて、回転
を含むマッチングを行い、それぞれの部品50を認識する
のである。認識される部品情報3としては、品種、位置
(x,y,z)および姿勢(Θ,α,Γ)を出力してい
る。
【0078】図7に示すように、姿勢データーとして
は、Θは部品主軸が垂直時の回転角、αは部品主軸の垂
直面における回転角、すなわち部品倒れ角を表し、Γは
部品主軸の水平面での回転角、すなわち部品の倒れた方
向を表している。
【0079】図8に示すように、認識画像から姿勢デー
ターの認識は以下のようになされる。つまり、この図に
示す部品A2 は、γ0 回転した部品Aの2の欄に示すよ
うに斜めに倒れて安定したものの登録パターンにマッチ
ングし、このときの座標値よりx,yが求められ、Γの
値はγ0 となる。また、高さzと倒れ角αは部品Aの形
状から定まった値となっている。Θの値は部品Aの特徴
点である端子ピンの位置関係から求めることができる。
また、他の二種類の安定状態における各部品情報値も、
同様にして求めることができる。
【0080】また、部品B1 、B2 の部品情報値も、同
様にして求めることができる。なお、部品B1 について
は、重なっているので登録パターンとの一致度が低い場
合もあるが、マッチング時の一致度のレベルを低めに設
定することで、認識に支障を生じることがないのであ
る。
【0081】図9ないし図11に基づいて、以下に視覚エ
リア20の境界線上に部品50を検出した場合の処理につい
て具体的に説明する。
【0082】図9に示すように、視覚エリア20の画像に
おいて、四個の部品50が存在し、この内二個はコンベア
ー移動開始側の境界に存在している。このような画像の
コンベアー移動開始側よりy軸の座標ごとにx軸方向に
部品50の像を、その長さとともに検索する。図10のグラ
フは、このような検索結果を示すものであって、像があ
る位置には、それぞれの像に対応した山ができる。この
結果をもとに、各山ごとの重心位置および最大長を、以
下の表3に示すような検索結果として出力する。
【0083】
【表3】
【0084】つぎに、この検索結果に基づいて、図11に
示すフローチャートに従って、画像取り込みを制御する
のである。つまり、部品到着検知センサー6によりカメ
ラ35の視野内すなわち視覚エリア20内に部品50が到着し
たことを検知し(ステップ1)、画像取り込みのための
タイミング信号12を視覚認識装置2へ出力する(ステッ
プ2)。また、この時のコンベアー移動量を読み取る
(ステップ3)。さらに、視覚認識装置2の部品情報3
となる認識結果データを受け取り(ステップ4)、認識
された部品個数を調べ、部品個数が0の場合はステップ
1に戻る。つぎに、視覚エリア20の像の検索結果より、
境界にあって認識できなかった部品50があるかどうかを
調べる(ステップ6)。境界にかかる部品50がない場合
は、視覚エリア20の視覚幅Hだけ移動した時点で、次の
画像取り込みを行う。ある場合には次の画像の取り込み
位置を、この境界にある部品50の像の最大長さ分少なく
して次の画像にこの部品50の像が入るようにする。
【0085】このような制御によって、認識できずに取
り出せない部品50がなくなり、取り出し可能な部品50が
増加するので、効率のよい部品50の取り出しが行われる
とともに、循環する部品50を減らして、循環による部品
50の損傷を防ぐことができる。
【0086】図12ないし図14に基づいて、以下に取り出
し可能な部品50の判別および取り出し順序の判別につい
て具体的に説明する。
【0087】図12は判別装置4の制御を示すフローチャ
ートであり、図13は近接した部品50の干渉距離Dを示す
説明図であり、図14は近接状態の具体例を示す説明図で
あって、(A)、(B)、(C)にそれぞれ異なる近接
状態の近接部品を示している。
【0088】図12に示すように、判別装置4では、視覚
認識装置2による部品50の位置データーから、各部品50
の部品間距離を計算する。そして、この部品間距離より
他の部品50から十分に分離された部品50、近接している
部品50、または重なった部品50を、それぞれ、分離部
品、近接部品または重なり部品の三種類に分類し、以下
の表4に示す分類テーブルを作成する。
【0089】
【表4】
【0090】そして、分類テーブルの中の分離部品につ
いてその姿勢を調べ、取り出し対象となっている姿勢の
部品50のみについて、前述の表1に示した取り出し部品
データーテーブルに書き込む。つぎに、分類テーブル中
の近接部品に関して、以下の表5に示すような近接部品
取り出し方法参照テーブルを参照し、その部品50の取り
出し方法を調べ、取り出し部品データーテーブルに部品
情報3を書き込む。
【0091】
【表5】
【0092】以上の手順において、部品間距離によっ
て、それぞれの部品50の分類を行う場合、図13に示すよ
うに、品種、安定姿勢またはどの方向に隣接する部品50
があるかによって、一つの部品50の取り出しが他の部品
50に影響するかどうかの限界となる干渉距離Dが異なる
ことになる。そこで、以下の表6に示すような部品間距
離参照テーブルをあらかじめ作成して、分類を行うよう
にする。
【0093】
【表6】
【0094】たとえば、図13の部品50a と部品50b との
部品間距離がLである場合であって、かつそれぞれの部
品50b の方向が部品50a の主軸に対して、30度であった
場合、部品50a と部品50b との干渉距離Dは表6からそ
れぞれLL0、LLlと読み取れ、L−(LL0+LLl)を計
算し、この値がほぼ0となる場合に、近接していると判
断し、+の場合分離しており、−の場合重なっていると
判断するようにしている。図14は近接部品の具体例を示
し、(A)に示すように、同じ方向を向いて安定してい
る場合、どちらから取り出しても問題がない。しかし、
(B)のように互いに寄り掛かるように重なって安定し
ている場合は、一方を取り出すと、他方が動かされる可
能性が高い。このため、動いた部品50を取りにいくロス
タイムを考慮すると、どちらか一方を取り出して、他方
は取り出さない方が好ましい。また、(C)のように、
上下逆に近接している場合、部品50b を先に取り出す
と、この部品50b の下方の出っ張りが、部品50a 上方の
出っ張りに接触して、この部品50a を動かしてしまう可
能性がある。したがって、部品50a を先に取り出した方
が、効率よく確実に部品50の取り出しを行うことができ
る。
【0095】このように近接した部品50の姿勢によっ
て、効率のよい取り出し順序が異なるので、表5に示し
たような近接部品取り出し方法参照テーブルを作成し
て、部品50の取り出し方法を決定することが特に好まし
い。なお、この表5では、姿勢の差異のみで部品50の取
り出し方法を決定しているが、異なる品種、または三個
以上の部品50が近接した場合にも、同様の考え方によっ
て取り出しを決定することができる。
【0096】以上説明したように、分離部品から取り出
し、つぎにあらかじめ定めた方法で近接部品を取り出す
ことによって、他の部品50に影響を与えにくい取り出し
ができ、取り出し効率を高めることができる。
【0097】図15ないし図16に基づいて、上記した近接
部品の取り出し方法において、一方の部品50の取り出し
によって発生する、他方の部品50の位置ズレの検出方法
について、具体的に説明する。
【0098】図15は、上記方法の説明図であってカメラ
35a 、35b 、ロボット36およびコンベアー1の配置を示
したものである。図16は画像処理を示す説明図であり、
(A)、(B)、(C)はそれぞれの処理状態の画像を
示している。
【0099】図15に示すように、二台のカメラ35a とカ
メラ35b とを用い、コンベアー移動方向手前側のカメラ
35a で部品50の取り出しのための部品情報3を得るよう
にしている。そして、カメラ35b はロボット36の部品取
り出しエリアにおいて、カメラ35a と同じ認識幅Hの認
識エリア20を画像として取り込んでいる。
【0100】図16の(A)はカメラ35a の認識画像を示
し、(B)は近接部品の一方の部品50を取り出したあと
の、カメラ35b の認識画像を示している。(C)は前記
(A)と(B)との認識画像の差分画像を示したもので
ある。
【0101】一方の部品50を取り出して他方の部品50の
位置がズレていない場合には、差分画像内の面積は取り
出した部品50の面積と等しくなり、他方の部品50の位置
がズレていた場合は、取り出した部品50の面積より大き
くなるので、位置ズレを検出できるのである。このよう
に位置ズレを簡単確実に検知できるので、近接部品の取
り出しの効率化を容易に実現できる。
【0102】図17に基づいて、以下に種々の姿勢の部品
50の取り出し方法を具体的に説明する。この図は、ロボ
ット36のハンド36a を示す図であって、(A)は同ハン
ド36a の概略正面図、(B)は同ハンド36a の一方の回
転体36a1の斜視図、(C)は同ハンド36a の他方の回転
体36a2の斜視図である。
【0103】ハンド36a は、チャック36a3に二本の爪36
a4を対向させて設けて成り、それぞれの爪36a4に、モー
ター36a5によって駆動されて回転する回転体36a1と回転
体36a2とをそれぞれ装着している。一方の回転体36a1
は、先端部が窪んでつかんだ部品50を中央に誘い込むよ
うになっている。また、他方の回転体36a2はガイド溝を
有している。
【0104】ロボット制御装置18では、視覚認識装置2
の部品情報3のα(部品50の倒れ角を表す)に従って、
モーター36a5を制御し、回転体36a2のガイド溝を部品50
の姿勢に合わせる。そして、x,y,z,Γの値に従っ
て、ロボット36を制御し、部品50を取り出す。つぎに、
再度モーター36a5を制御し、部品50を供給時の姿勢に合
わせ、さらにΘの値に従って、部品50を回転させて次工
程に供給している。
【0105】以上のようにして、倒れたり、表裏が反転
した部品50をも取り出し、正常な状態にして供給するこ
とができ、取り出し可能な部品50の割合が増加し、効率
のよい部品50の取り出しを行うことができる。
【0106】図18ないし図19に基づいて、以下にパーツ
フィーダー66における部品投入量の設定方法について具
体的に説明する。
【0107】図18はコンベアー1およびカメラ35を含む
パーツフィーダー66周辺を示す斜視図であり、図19はこ
のパーツフィーダー66の制御を示すフローチャートであ
る。
【0108】これらの図に示すように、ロボット36によ
る部品50の取り出しに先立って、部品50をコンベアー1
上に循環させ、取り出し可能な部品個数の平均値を調べ
る。この平均値をパーツフィーダー66の振幅と搭載され
た部品量を変化させながら、以下の表7に示すようなデ
ーターテーブルの各場合について調べる。
【0109】
【表7】
【0110】この結果より、取り出し可能な部品個数の
平均値を最大とする振幅値および部品搭載量を求めて、
実際にロボット36を稼働させて、部品供給を行うように
するのである。そして、ロボット36によって取り出され
た部品数量を、ホッパー65から補給しながら連続して部
品供給を行うようにしている。
【0111】以上のようなパーツフィーダー66の自動調
整がなされるので、省人化が図れ、取り出し部品数量の
最も多い状態で部品50を循環させることができるので、
部品50の取り出し効率を上げることができる。
【0112】以下に、図20ないし図28を参照して、上記
の説明とは異なる構成を有する部品供給装置について説
明する。
【0113】図20ないし図28は、これらの部品供給装置
を概略示す説明図であり、図20、21、22、23、図24およ
び図25、または図27は、それぞれ異なる分離促進装置25
を有するものを示し、図28はコンベアー1の異なる構造
を有するものを示している。
【0114】なお、以下に説明する分離促進装置25の機
能は、前述の図1ないし図19に説明した装置では、振動
フィーダー31、32の振動によって、部品50の位置または
姿勢が変わって、再分散されている。
【0115】図20に示すように、この部品供給装置は、
ループ状のコンベアー1とこのコンベアー1上に部品50
を投入するホッパー65を有し、回転するブラシである分
離促進装置25を有する点で、前述の図1ないし図19に説
明した装置とは異なるものである。この分離促進装置25
はホッパー65の下流側に設けられ、ロボット36によって
取り出されなかった部品50は、ループ状のコンベアー1
を循環し、このブラシによって、再分散させられて取り
出し可能な状態になったものが、ロボット36によって取
り出されるのである。
【0116】その他に、コンベアー1上に一定の視覚幅
Hを有する視覚エリア20を画像として順次取り込んで、
部品50の個数、位置または姿勢を部品情報3として認識
する視覚認識装置2と、この部品情報3に基づいて取り
出し可能な部品50とその取り出し順序とを判別する判別
装置4と、同様に部品情報3に基づいてコンベアー1の
駆動を制御するコンベアー制御装置15と、視覚認識装置
2への画像の取り込みタイミングを、コンベアー移動量
およびコンベアー1上の部品50の有無に基づいて制御す
る画像取り込み制御装置5と、判別装置4の判別結果に
基づいて部品50を取り出し次工程へ供給するロボット36
およびそのハンドとから成る点は、前述の図1ないし図
19に説明した装置と全く同様であり、以降の図のものに
おいても全く同様である。
【0117】図21に示す分離促進装置25は、コンベアー
1の揺動装置であって、この揺動装置によるコンベアー
1の揺動によって、図20のものと同様に部品50を再分散
させている。
【0118】図22に示す分離促進装置25は、コンベアー
1をメッシュコンベアーとし、このメッシュコンベアー
下方のエアー吹きつけ装置25b よりエアーを吹きつける
ように構成している。
【0119】図23に示す分離促進装置25は、部品50の重
量または形状などの部品特性値に基づく分離手段によっ
て構成されるものであって、ループ状のコンベアー1の
回転による遠心力によって、比較的重い部品50を外側に
分離させるものである。したがって、部品50が重量によ
って、コンベアー1上に区分けされるので、取り出しを
スムーズに行うことができるものである。
【0120】図24ないし図25に示す分離促進装置25は、
部品50の重量または形状などの部品特性値に基づく分離
手段によって構成されるものであって、高さの異なるガ
イドバー25b 、25b とによって、部品50の高さに従って
コンベアー1上に区分けするものである。つまり、高さ
の異なるガイドバー25b 、25b をコンベアー1上に設
け、低い方のガイド25a が上流側かつコンベアー1の一
端部側となり、高いほうのガイド25b が他の端部側とな
るように配し、部品50が一端部から他の端部にガイドさ
れるように、各々のガイド25a 、25b をコンベアー1の
搬送方向に対して傾けて設けて分離促進装置を構成して
いるのである。
【0121】図25の(A)はコンベアー1の進行方向手
前側からこのガイドバー25a 、25bを示した正面図であ
り、(B)は上面図を示している。これらの図に示すよ
うに、ガイドバー25a はほぼコンベアー1表面すれすれ
に配設されている。したがって、(B)示すように、こ
の図の下方に流れる部品50は一端左側に寄せられたの
ち、高い方のガイドバー25b によって、○で示した低い
方の部品50a はそのままこのガイドバー25b を通過し、
□で示した高い方の部品50b は再度反対側に寄せられ
て、コンベアー1上に区分けされる。
【0122】高さの異なる部品50が混合していると、高
さの低い部品50a の取り出しが、高さに高い部品50b の
取り出しに影響を与える可能性が大きいので、このよう
に、高さに対応させて部品50を区分けすることによっ
て、取り出しが確実に行われるようになる。
【0123】図26に示す分離促進装置25は、間隔が大か
ら少に異なる分離棒を、コンベアー1上に一列に垂下並
設させ、これらの分離棒の列をコンベアー1の搬送方向
に対して傾斜させて分離促進装置を構成しているもので
ある。
【0124】したがって、このような構成によって、こ
の分離棒の間隔より小さい部品50がこの分離棒の間を通
過し、大きい部品50はこの傾斜した分離棒50の列に沿っ
て移動して、コンベアー1上に大きさによって部品50を
区分けすることができる。したがって、位置姿勢が更新
されて、取り出し可能な部品50が得られるとともに、区
分けされるので取り出しやすくなっているのである。
【0125】図27に示す分離促進装置25は、コンベアー
1の下部に取り付けられた振動装置によって、コンベア
ー1上の部品50が振動し、その位置または傾きなどの分
散状態が更新され、取り出し可能な部品50が得られるも
のである。
【0126】また、図28に示す部品供給装置では、コン
ベアー1が上下に多段となって、空間が有効に利用され
るものを示し、この図では特に二段のものを示してい
る。
【0127】すなわち、上下二段のコンベアー1a、1bを
有し、上段のコンベアー1a一端に供給された部品50は、
他端より下段のコンベアー1bに落下し、ホッパー65に戻
り、このホッパー65から再度コンベアー1a上に供給され
るように構成されている。
【0128】また、図29に示す部品供給装置は、上記図
28のものと同様に上下二段のコンベアー1a、1bを有する
ものであるが、以下の点で異なる構成のものである。こ
の図は、同部品供給装置の概略側面図である。
【0129】すなわち、カメラによる視覚エリア20を下
段の送りコンベアー1b前端の位置とし、この送りコンベ
アー1bの後端部で部品50を取り出すようにしている。そ
して、取り出せなかった部品50は、上段のリターンコン
ベアー1aに送られる。この上段のリターンコンベアー1a
の後端部はリターンパーツフィーダー66a に連結され、
リターンパーツフィーダー66a の下段側にはストレート
パーツフィーダー66bが配されている。そして、このス
トレートパーツフィーダー66b は下段のコンベアー1bに
接続されている。また、リターンパーツフィーダー66a
の上方には、部品50を適宜補給供給するホッパー66が配
設されている。
【0130】また、このような部品供給装置では、カメ
ラによって取り込んだ画像から部品50の位置、姿勢など
の部品情報を得るまでに要する時間を画像処理時間と
し、連続して取り込まれた複数個の画像の平均画像処理
時間を求め、この平均画像処理時間と供給判定しきい値
とを比較して、ホッパー65からパーツフィーダー66a 、
66b に部品供給を行うようにしている。
【0131】図30および図31に基づいて、上記部品供給
の一例をより具体的に説明する。図30は上記の部品供給
の仕方を示す説明図であり、図31は部品の循環個数と画
像処理時間との関係を示すグラフ図である。
【0132】つまり、まず図30の上枠内に示すように、
最新の連続する1〜10の画像のそれぞれについて、部品
50の認識個数N1〜N10 および対応する画像処理時間T1〜
T10のデータを得るようにしている。そして、下枠内に
示すように、T1〜T10 の合計を画像数10で割って、平均
画像処理時間を求める。また、あらかじめ、循環してい
る部品50の数と、前記の平均画像処理時間との対応関係
を、図31に示すグラフ図に循環個数テーブルとして求め
ておく。そして、この循環個数テーブルを用いて、対応
する部品50の循環個数を求め、供給判定しきい値と比較
して部品50の供給可否を判定している。つまり、循環個
数が供給判定しきい値より大きいときは、循環する部品
50の数が十分にあり、効率のよい取り出しがなされてい
るので、ホッパー66からの部品50の供給を行わないよう
にしている。また、逆に少ないときには、無駄な画像処
理を行うことになり、取り出しを行うロボットの待ち時
間が増加したりするので、部品50の供給を行うようにし
ている。例えば、この図31に示す場合は、平均画像処理
時間が約2.9秒であり、供給判定しきい値の130個
より大であり、コンベアー1上に循環している部品50の
数は十分に多いので、部品50をホッパー66から供給しな
いように制御している。
【0133】なお、供給判定しきい値より平均画像処理
時間が小さいほど、部品50の供給量を増やすようにする
ことも好ましい。
【0134】図29において、70はリターンパーツフィー
ダー66a 上に設けられる部品センサーであり、この部品
センサー70はその下方に部品50が存在するか否かを判定
するものである。前記の平均画像処理時間によらず、こ
のような部品センサー70によって一定の判定時間内にお
ける部品存在確率を調べ、この部品存在確率と供給判定
しきい値とを比較して、ホッパー65からリターンパーツ
フィーダー66a 上に部品供給を行うようにすることもで
きる。
【0135】なお、この部品センサー70は、部品50が巡
回する経路の部品取り出し位置よりも下流側であれば、
いずれの位置に設けてもよいものである。
【0136】このような部品センサー70の具体的な一例
およびその動作を、図32ないし図35に基づいて以下に説
明する。図32はこの部品センサー70を示す斜視図であ
り、図33はこの部品センサー70の動作を示す説明図であ
り、図34はこの部品センサー70の設定距離を示す説明図
である。また、図35は部品存在確率の測定例を示す説明
図であり、(A)は部品供給を行う場合、(B)は部品
供給を行わない場合を示している。
【0137】これらの図に示すように、この部品センサ
ー70は汎用のビームセンサーであって、二眼測距式の限
定距離反射型のものである。図33に示すように、対象物
にビームを照射し、対象物が設定距離よりも近い位置に
あれば、この部品センサー70はON状態になり、遠い位
置にあればOFF状態になる。したがって、図34に示す
ように、部品50の略中心位置に距離設定すれば、想像線
にて示すように、この部品センサー70下方に部品50が存
在するときにON状態となって、部品50の有無を調べる
ことができる。
【0138】したがって、実際の稼働状態では、図35の
(A)に示すように、リターンパーツフィーダー66a 上
に部品50が少なく、部品センサー70がOFF状態になっ
ている一定の判定時間内の時間割合が、供給判定しきい
値であるα%以上となったときに、部品50が供給される
のである。逆に、図35の(B)に示すように、部品50が
多く、部品センサー70がOFF状態になっている時間割
合が、供給判定しきい値であるα%以下であるときに
は、部品50は供給されないのである。
【0139】このような部品供給方法では、前述した平
均画像処理時間による方法が、取り出される前の部品量
に基づいているのに対して、取り出された後の部品量に
基づいてホッパー65からの部品供給量を決定しようとし
ている点で相違している。
【0140】また、部品センサー70による部品存在確率
と平均画像処理時間とのそれぞれの判定結果のアンドを
取るようにして、より精度よく部品供給を行うようにす
ることも好ましい。
【0141】また、以上のような部品供給装置では、ホ
ッパー65から部品供給を継続している状態で、認識エリ
ア20の画像内に取り出し可能な部品50が認識されない状
態が連続する場合であって、平均画像処理時間が報知判
定しきい値よりも小さいときに、この結果をランプまた
は音などによって報知するように構成されている。この
報知判定しきい値は、部品50を供給しているにしては、
平均画像処理時間が小さ過ぎるような値に設定される。
【0142】図36は、このような報知判定しきい値によ
って報知がなされるような稼働状態の装置を示し、ホッ
パー65が空になって、実際には部品50が供給されない状
態となっている。したがって、作業者はこの報知結果に
基づいて、ホッパー65に部品50を供給するなどの処置を
行うことができる。
【0143】また、以上のような部品供給装置では、ホ
ッパー65からの部品供給を停止している状態で、認識エ
リア20の画像内に部品50は認識されるが、取り出し可能
な部品50がない状態が連続する場合であって、平均画像
処理時間が部品詰まり判定しきい値よりも大きいとき
に、この部品供給方法を行っている装置全体の稼働を停
止するように構成されている。この部品詰まり判定しき
い値は、部品50が正常に取り出されているにしては、平
均画像処理時間が大き過ぎるような値に設定される。
【0144】図37は、このような部品詰まり判定しきい
値によって装置全体の稼働が停止されるような稼働状態
の装置を示している。このように、部品50の取り出し位
置付近において部品詰まりが発生しているので、この状
態では部品供給を停止しても画像処理時間が極めて大き
くなっている。
【0145】また、図36の(A)および(B)は、認識
エリア20の画像内に認識される部品50が絡まっている状
態を示し、(B)は(A)の部分拡大図である。このよ
うに絡み合った状態では、取り出そうとする部品50に絡
み合った部品50が絡み合った状態のまま付着して取り出
されることがある。したがって、部品50を取りだすロボ
ットは、取り出した部品50を一つづつ所定の位置に供給
できないことになるので具合が悪く、このような部品50
は取り出さないように判定している。
【0146】このような絡まり状態の判定は、部品50の
周辺を走査し、この周辺の走査線と部品50とが重なる部
分の画素数をチェックすることによって行っている。と
ころが、絡まった部分が認識エリア20外にあると以上の
ようなチェックができないのである。
【0147】したがって、画像からその一部がはみ出し
て認識される部品50を、ロボットによる取り出し不可能
な部品50と判別することによって、以上のような不具合
を回避するようにしている。
【0148】
【発明の効果】請求項1記載の発明の部品供給方法で
は、コンベアーの移動速度または画像の取り込みが、部
品を取り出すに適するように制御されるので、部品の取
り出しが確実に行われる。また、ロボットの待ち時間な
どのロス時間が少なく、効率よく部品の取り出しが行わ
れる。したがって、この発明の方法は、高速かつ確実に
部品を取り出して、次工程にこの部品を供給できる部品
供給方法であって、部品の取り出し効率が上がることか
ら、取り出せずに循環させることが少なくなり、部品を
傷める可能性も少なくなっている。
【0149】請求項2記載の発明では、ロボットの待ち
時間が少なく効率よく部品の取り出しを行うことができ
る。
【0150】請求項3記載の発明では、視覚エリアの境
界線上の部品も、次回の画像取り込みにおける取り出し
対象とすることができ、部品を取り出せずに循環させる
可能性が少なくなっている。
【0151】請求項4記載の発明では、画像を取り込ん
で、取り出し部品の判別を余分に行うことがなく、ロス
タイムを減らして効率よく部品の取り出しを行うことが
できる。
【0152】請求項5記載の発明では、分離部品の次に
近接部品を取り出すことによって、効率のよい部品の取
り出しを行うことができる。
【0153】請求項6記載の発明では、近接部品を取り
出す場合、一方の部品を取り出した後、他方の部品の位
置ずれがある場合、この部品の取り出しが見送られる。
したがって、この部品を取り出そうとして失敗すること
がなく、確実な部品の取り出しがなされるとともに、ロ
ス時間を生じることもなく、効率のよい部品の取り出し
を行うことができる。
【0154】請求項7記載の発明では、部品が傾いた
り、倒れたり、または裏返しになっている場合において
も、ロボットのハンドの回転角度を制御して、この部品
の取り出しが可能であり、また、所定の状態に直して次
工程に部品を供給することができる。
【0155】請求項8記載の発明では、パーツフィーダ
ーからの部品投入量を、取り出し可能な部品の数を最大
にするように決定しているので、効率のよい部品の取り
出しを行うことができる。
【0156】請求項9記載の発明では、コンベアーの移
動が連続して行われ、視覚認識または部品のハンドリン
グを部品の搬送を停止させずに行っているので、効率の
よい部品の取り出しを行うことができる。そして、視覚
認識装置からの部品情報に基づいてコンベアーの移動速
度、または視覚認識装置への画像の取り込みの制御を行
っているので、高速で確実に部品の取り出しを行うこと
ができる。
【0157】さらに、判別装置が視覚認識装置からの部
品情報を得て、それぞれの部品の状態に対応して最適な
取り出し手順を決定するので、効率よく部品を取り出す
ことができる。
【0158】請求項10記載の発明では、メッシュコンベ
アー下方からエアーを吹きつけることによって、取り出
せなかった部品の位置または傾きなどの分散状態を更新
して、取り出し可能な部品を得ることができる。
【0159】請求項11記載の発明では、部品がコンベア
ー上に重量区分ごと、または形状区分ごとに分けて配置
され、それぞれの区分ごとに適切な取り出し手順を行う
ことができて、部品の取り出しを効率よく行うことがで
きる。
【0160】請求項12記載の発明では、分離棒によっ
て、コンベアー上に大きさにしたがって部品を区分けす
ることができ、それぞれの区分ごとに適切な取り出し手
順を行うことができて、部品の取り出しを効率よく行う
ことができる。
【0161】請求項13記載の発明では、コンベアーの振
動装置によって、コンベアー上の部品の位置または傾き
などの分散状態が更新され、取り出し可能な部品を得る
ことができる。
【0162】請求項14記載の発明では、コンベアーが上
下に多段になって、空間が有効に利用され、省スペース
の部品供給装置とすることができる。
【0163】請求項15記載の発明では、平均画像処理時
間からコンベアー上の取り出し手前の部品量を推定し
て、この部品量に対応する量の部品をホッパーから供給
することができる。したがって、取り出しが最も効率よ
く行われるような量の部品をコンベアー上を巡回させる
ことができ、部品取り出し効率が向上する。
【0164】請求項16記載の発明では、部品存在確率か
らコンベアー上に取り出されずに巡回する部品量を推定
して、この部品量に対応する量の部品をホッパーから供
給することができる。したがって、取り出しが最も効率
よく行われるような量の部品をコンベアー上に巡回させ
ることができ、部品取り出し効率が向上する。
【0165】請求項17記載の発明では、取り出し前の部
品量および取り出し後の部品量の両推定値に基づいてい
るので、ホッパーからの部品供給量をきめ細かに決定す
ることができ、部品取り出し効率がより向上する。
【0166】請求項18記載の発明では、ホッパーが空に
なって、部品が供給されない状態が判定され報知される
ので、この報知結果に基づいてホッパーが部品を供給す
るなどのように、ホッパーが空の状態に対応することが
できる。
【0167】請求項19記載の発明では、部品取り出し位
置の上流側において、部品詰まりが発生している状態が
判定される。そして、このような状態のときに装置全体
の稼働が停止されるので、部品を供給し続けてさらに部
品詰まりを悪化させることもなく、部品詰まりを排除し
て復帰させる作業が行いやすくなっている。
【0168】請求項20記載の発明では、画像からその一
部がはみ出して認識される部品が、他の部品と重なって
存在する場合に、この一部がはみ出して認識される部品
の取り出し時に他の部品を絡めて一緒に取り出すような
不具合がなくなり、ロボットによる部品取り出しが確実
になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態における部品供給装
置を示す斜視図である。
【図2】同上部品供給装置の各構成要素の制御を示す制
御ブロック図であ
【図3】同上部品供給装置の各構成要素を概略示した斜
視図である。
【図4】同上部品供給装置のコンベアーと視覚エリアと
の位置関係を示す概略斜視図である。
【図5】同上部品供給装置のコンベアー移動速度の制御
を示すフローチャートである。
【図6】同上部品供給装置の視覚認識装置における部品
の安定姿勢およびその登録パターンを示した説明図であ
る。
【図7】同上視覚認識装置における部品の姿勢データー
を示す説明図である。
【図8】同上視覚認識装置における姿勢に関する認識画
像についての説明図である。
【図9】同上視覚認識装置における視覚エリア内の部品
像を示す平面図である。
【図10】同上視覚認識装置における視覚エリアの画像
の検索結果を示すグラフである。
【図11】同上部品供給装置の画像取り込み制御装置の
制御を示すフローチャートである。
【図12】同上部品供給装置の判別装置の制御を示すフ
ローチャートである。
【図13】同上部品供給装置の視覚認識装置における近
接部品の干渉距離を示す説明図である。
【図14】同上部品供給装置の視覚認識装置における近
接部品の近接状態の具体例を示す説明図であって、
(A)、(B)、(C)はそれぞれ異なる近接状態を示
している。
【図15】同上部品供給装置の近接部品の取り出し方法
における部品の位置ズレの検出方法についての説明図で
あってカメラ、ロボットおよびコンベアーの配置を示し
たものである。
【図16】同上の方法における画像処理を示す説明図で
あり、(A)、(B)、(C)はそれぞれ異なる処理状
態の画像を示している。
【図17】同上部品供給装置のロボットのハンドを示す
図であって、(A)は同ハンドの概略正面図、(B)は
同ハンドの一方の回転体の斜視図、(C)は同ハンドの
他方の回転体の斜視図である。
【図18】同上部品供給装置のコンベアーおよびカメラ
を含むパーツフィーダー周辺を示す斜視図である。
【図19】同上部品供給装置のパーツフィーダーの制御
を示すフローチャートである。
【図20】本発明の異なる実施の形態である部品供給装
置を概略示す説明図である。
【図21】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
を概略示す説明図である。
【図22】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
を概略示す説明図である。
【図23】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
を概略示す説明図である。
【図24】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
を概略示す説明図である。
【図25】同上部品供給装置における分離促進装置を示
す別な説明図であり、(A)は正面図を、(B)は上面
図を示している。
【図26】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
を概略示す説明図である。
【図27】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
を概略示す説明図である。
【図28】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
を概略示す説明図である。
【図29】さらに異なる実施の形態である部品供給装置
の概略側面図である。
【図30】同上の部品供給装置におけるホッパーからの
部品供給の仕方を示す説明図である。
【図31】同上の部品供給装置における部品の循環個数
と画像処理時間との関係を示すグラフ図である。
【図32】同上の部品供給装置における部品センサーを
示す斜視図である。
【図33】同上の部品供給装置における部品センサーの
動作を示す説明図である。
【図34】同上の部品供給装置における部品センサーの
設定距離を示す説明図である。
【図35】同上の部品供給装置の部品センサーによる部
品存在確率の測定例を示す説明図であり、(A)は部品
供給を行う場合、(B)は部品供給を行わない場合を示
している。
【図36】同上の部品供給装置におけるホッパーが空に
なった稼働状態を示す概略側面図である。
【図37】同上の部品供給装置に部品詰まりが発生した
稼働状態を示す概略側面図である。
【図38】本発明のいずれかの実施の形態における部品
供給装置の認識エリアの画像内に認識される部品が絡ま
っている状態を示し、(B)は(A)の部分拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 コンベアー 2 視覚認識装置 3 部品情報 4 判別装置 5 画像取り込み制御装置 6 部品到着センサー 7 センサー信号 8 コンベアー 9 エンコーダー 10 移動量測定装置 11 コンベアー移動量データー 12 タイミング信号 13 取り出し部品データー 14 コンベアー制御装置 15 コンベアー駆動装置 16 速度指令 17 コンベアーモーター 18 ロボット制御装置 31 振動フィーダー 32 振動フィーダー 34 第一コンベアー 35 カメラ 36 ロボット 37 反転装置 38 第二コンベアー 39 制御装置 40 パレット 50 部品 65 ホッパー 66 パーツフィーダー 70 部品センサー 71 走査線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】
【表6】

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーツフィーダーからコンベアー上に複
    数の部品を投入し、搬送されてくる部品をロボットによ
    って取り出して次工程へ供給し、一部の取り出し不能の
    部品をパーツフィーダーに返還する部品供給方法におい
    て、コンベアー上に一定の視覚幅を有する視覚エリア
    を、画像として順次取り込んで認識する視覚認識装置に
    よって、前記視覚エリア内における部品の個数、位置ま
    たは姿勢を部品情報として認識し、これらの部品情報に
    基づいて、取り出し可能な部品を判別するとともに、コ
    ンベアーの移動速度をロボットの取り出しに適するよう
    に、また画像の取り込みを効率よく行うように制御しつ
    つ、ロボットによって取り出し可能な位置または姿勢の
    部品をコンベアーから取り出すことを特徴とする部品供
    給方法。
  2. 【請求項2】 視覚エリア内の取り出し可能な部品の個
    数を、視覚認識装置の認識結果から判別し、この取り出
    し可能な部品の個数に対応させてコンベアーの移動速度
    を制御することを特徴とする請求項1記載の部品供給方
    法。
  3. 【請求項3】 視覚エリアの境界線上に部品を検出した
    場合、次回の画像取り込みをこの境界線上の部品を含ん
    で行うことを特徴とする請求項1記載の部品供給方法。
  4. 【請求項4】 部品の到着を連続して検出するととも
    に、コンベアーが前回の画像取り込みから視覚幅移動し
    ても部品が到着しない場合は、部品が到着するまで画像
    の取り込みを見送ることを特徴とする請求項1記載の部
    品供給方法。
  5. 【請求項5】 姿勢に関する部品情報に基づいて、取り
    出す部品を判別するとともに、位置に関する部品情報に
    基づいて部品間距離を算出し、この部品間距離に基づい
    て各々の部品を、分離部品、近接部品または重なり部品
    に分類し、分離部品を最初に取り出し、次に近接部品を
    取り出し、重なり部品は取り出さずに見送ることを特徴
    とする請求項1記載の部品供給方法。
  6. 【請求項6】 近接部品を取り出す場合、一方の部品を
    取り出した後、他方の部品の位置を調べて位置がずれて
    いる場合、この他方の部品の取り出しを見送ることを特
    徴とする請求項5記載の部品供給方法。
  7. 【請求項7】 部品情報として、部品の倒れ角を調べ、
    この倒れ角に対応させてロボットのハンドの回転角度を
    制御して、部品の取り出しと供給とを行うことを特徴と
    する請求項1記載の部品供給方法。
  8. 【請求項8】 パーツフィーダーからの部品投入量を、
    部品情報に基づいて決定される、取り出し可能な部品の
    割合に比例させて決定することを特徴とする請求項1記
    載の部品供給方法。
  9. 【請求項9】 連続して移動し部品を循環させるループ
    状のコンベアーと、コンベアー上に部品を投入するパー
    ツフィーダーと、コンベアーの移動量測定装置と、部品
    をコンベアー上に分散させて、この部品の位置または姿
    勢を更新し、取り出し可能な部品とする分離促進装置
    と、コンベアー上に一定の視覚幅を有する視覚エリアを
    画像として順次取り込んで、部品の個数、位置または姿
    勢を部品情報として認識する視覚認識装置と、この部品
    情報に基づいて取り出し可能な部品とその取り出し順序
    とを判別する判別装置と、同様に部品情報に基づいてコ
    ンベアーの駆動を制御するコンベアー制御装置と、視覚
    認識装置への画像の取り込みタイミングを、コンベアー
    移動量およびコンベアー上の部品の有無に基づいて制御
    する画像取り込み制御装置と、判別装置の判別結果に基
    づいて部品を取り出し、次工程へ供給するロボットおよ
    びそのハンドとから成ることを特徴とする部品供給装
    置。
  10. 【請求項10】 メッシュコンベアーと、このメッシュコ
    ンベアー下方よりエアーを吹きつけるエアー吹きつけ装
    置とによって分離促進装置を構成して成ることを特徴と
    する請求項9記載の部品供給装置。
  11. 【請求項11】 部品の重量または形状などの部品特性値
    に基づく分離手段によって、分離促進装置を構成して成
    ることを特徴とする請求項9記載の部品供給装置。
  12. 【請求項12】 間隔が大から小に異なる分離棒を、コン
    ベアー上に一列に垂下並設させ、これらの分離棒の列を
    コンベアーの搬送方向に対して傾斜させて分離促進装置
    を構成して成ることを特徴とする請求項9記載の部品供
    給装置。
  13. 【請求項13】 コンベアーの振動装置によって分離促進
    装置を構成して成ることを特徴とする請求項9記載の部
    品供給装置。
  14. 【請求項14】 コンベアーを多段に設けるとともに、各
    コンベアー間を部品が循環するように、ループ状のコン
    ベアーを構成して成ることを特徴とする請求項9記載の
    部品供給装置。
  15. 【請求項15】 取り込んだ画像から部品情報を得るまで
    に要する時間を画像処理時間とし、連続して取り込まれ
    た複数個の画像の平均画像処理時間を求め、この平均画
    像処理時間と供給判定しきい値とを比較して、ホッパー
    からパーツフィーダーに部品供給を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の部品供給方法。
  16. 【請求項16】 部品が巡回する経路の部品取り出し位置
    よりも下流側に、部品の有無を判定する部品センサーを
    設け、この部品センサーによって一定の判定時間内にお
    ける部品存在確率を調べ、この部品存在確率と供給判定
    しきい値とを比較して、ホッパーからパーツフィーダー
    に部品供給を行うことを特徴とする請求項1記載の部品
    供給方法。
  17. 【請求項17】 ループ状にコンベアーを形成し、このコ
    ンベアーのホッパーから部品が投入される部分をリター
    ンパーツフィーダーとし、このリターンパーツフィーダ
    ーに部品の有無を判定する部品センサーを設けるととも
    に、この部品センサーによって一定の判定時間内におけ
    る部品存在確率を調べ、この部品存在確率と平均画像処
    理時間とをそれぞれの供給判定しきい値と比較して、ホ
    ッパーからの部品供給を行うことを特徴とする請求項15
    記載の部品供給方法。
  18. 【請求項18】 ホッパーからの部品供給を継続している
    状態で、画像内に取り出し可能な部品が認識されない状
    態が連続する場合であって、平均画像処理時間が報知判
    定しきい値よりも小さいときに、この結果を報知するこ
    とを特徴とする請求項15または17記載の部品供給方法。
  19. 【請求項19】 ホッパーからの部品供給を停止している
    状態で、画像内に部品は認識されるが、取り出し可能な
    部品がない状態が連続する場合であって、平均画像処理
    時間が部品詰まり判定しきい値よりも大きいときに、こ
    の部品供給方法を行っている装置全体の稼働を停止する
    ことを特徴とする請求項15記または17記載の品供給方
    法。
  20. 【請求項20】 画像からその一部がはみ出して認識され
    る部品を、ロボットによる取り出し不可能な部品と判別
    することを特徴とする請求項1記載の部品供給方法。
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