JPH08320716A - 再現位置決め制御方法 - Google Patents

再現位置決め制御方法

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JPH08320716A
JPH08320716A JP12799895A JP12799895A JPH08320716A JP H08320716 A JPH08320716 A JP H08320716A JP 12799895 A JP12799895 A JP 12799895A JP 12799895 A JP12799895 A JP 12799895A JP H08320716 A JPH08320716 A JP H08320716A
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JP12799895A
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Yasuaki Mimuro
泰明 三室
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バックラッシによるヒステリシス誤差の生ず
る制御機構でも速やかに且つ精度良く所望の位置や姿勢
を再現できるようにする。 【構成】 バックラッシを伴って制御対象物の位置を検
出する位置検出手段と制御対象物の移動方向を検出する
移動方向検出手段とを備える制御機構における再現位置
決め制御方法であって、再現位置の記憶時にあっては、
移動方向検出手段の出力する移動方向と位置検出手段の
出力する位置出力Sとを記憶するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルクローズドループ
制御による再現位置決め制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータによる制御技術の発達した
今日にあっては、制御対象物の位置を制御したり姿勢を
制御したりする機構として、デジタルサーボ機構が随所
に利用されている。このようなデジタルサーボ機構は、
コンピュータを利用しているが故に、制御対象物が所望
する位置や姿勢になったときに、サーボ機構のそれぞれ
の軸の位置を、それぞれの位置検出手段の出力する位置
出力を位置データとして瞬時に読み取るとともに記憶部
に記憶させることが可能である。
【0003】そこで、デジタルサーボ機構は、記憶した
位置データを記憶部から読み出し、所望する位置や姿勢
を必要なときに再現させるという、再現位置決め制御に
良く利用される。
【0004】しかしながら、サーボ機構の中の機械系の
部分にあっては、ギアなどの歯車系に起因するバックラ
ッシ(機械的な遊びとかガタツキなどと称される場合も
ある)を有する。従って、位置や姿勢を決定するサーボ
機構のそれぞれの軸の実際の位置と、それぞれの軸の位
置検出手段の出力する位置出力との間には、位置制御や
姿勢制御の際の移動方向の異なり(収束方向の異なり)
によって生ずる、いわゆるヒステリシス誤差を生ずる。
【0005】そこで、従来にあては、デジタルサーボ機
構などの制御機構におけるバックラッシのために生じる
ヒステリシス誤差を無くす方法として、制御時には予め
定められた定点位置に一旦復帰した後に、この定点位置
から再現位置つまり目標位置に向かって移動して位置決
め制御を行うようにし、再現位置への収束を常に同一方
向から行わせる、定点復帰方法などが採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の定点復帰方法による再現位置決め制御方法
にあっては、移動距離が長くなることから、所望の位置
や姿勢を再現させるまでに時間がかかるとともに制御対
象物の往復動作が多くなり、スポットライトなどの照明
装置の方向制御動作として、好ましくないという問題点
があった。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
成されたもので、その目的とするところは、バックラッ
シによるヒステリシス誤差の生ずるような制御機構であ
っても、速やかに且つ精度良く所望の位置や姿勢を再現
させることの可能な、優れた再現位置決め制御方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題点を
解決するため、請求項1記載の発明にあっては、バック
ラッシを伴って制御対象物の位置を検出する位置検出手
段と制御対象物の移動方向を検出する移動方向検出手段
とを備える制御機構における再現位置決め制御方法であ
って、再現位置の記憶時にあっては、移動方向検出手段
の出力する移動方向と位置検出手段の出力する位置出力
とを記憶するようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明にあっては、バックラ
ッシを伴って制御対象物の位置を検出する位置検出手段
と制御対象物の移動方向を検出する移動方向検出手段と
を備える制御機構における再現位置決め制御方法であっ
て、再現位置の記憶時にあっては、移動方向検出手段の
出力する移動方向と位置検出手段の出力する位置出力と
を記憶し、位置の再現時にあっては、再現位置の記憶時
に記憶した位置出力と位置検出手段の現在の位置出力と
の関係から求めた移動方向と再現位置の記憶時に記憶し
た移動方向とが反対であるときは、位置検出手段の位置
出力を、再現位置の記憶時に記憶した位置出力を通過さ
せてから再現位置の記憶時に記憶した位置出力に向かわ
せるようにし、制御対象物の再現位置決めを行うことを
特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明にあっては、バックラ
ッシを伴って制御対象物の位置を検出する位置検出手段
と制御対象物の移動方向を検出する移動方向検出手段と
を備える制御機構における再現位置決め制御方法であっ
て、再現位置の記憶時にあっては、移動方向検出手段の
出力する移動方向と位置検出手段の出力する位置出力と
を記憶し、位置の再現時にあっては、再現位置の記憶時
に記憶した位置出力と位置検出手段の現在の位置出力と
の関係から求めた移動方向と再現位置の記憶時に記憶し
た移動方向とが反対であるときは、再現位置決め目標
を、再現位置の記憶時に記憶した位置出力からバックラ
ッシに相当する位置出力分だけ位置検出手段の現在の位
置出力側へ補正した訂正位置出力に変更するようにし、
制御対象物の再現位置決めを行うことを特徴とする。
【0011】
【作用】以上のように構成したことにより、請求項1記
載の発明にあっては、再現位置を記憶するとき、移動方
向と位置検出手段の出力する位置出力とをセットにして
記憶するので、バックラッシによるヒステリシス誤差の
生ずるような制御機構であっても、記憶データから制御
対象物の位置を一意的に決定できる。
【0012】請求項2記載の発明にあっては、再現位置
を記憶するとき、移動方向と位置検出手段の出力する位
置出力とをセットにして記憶する。そして、記憶に基づ
いて位置を再現するとき、再現位置の記憶時に記憶した
位置出力と位置検出手段の現在の位置出力との関係から
求めた移動方向と、再現位置の記憶時に記憶した移動方
向とが反対であるときは、位置検出手段の位置出力を、
再現位置の記憶時に記憶した位置出力を通過させてから
再現位置の記憶時に記憶した位置出力に向かわせるよう
にし、また、再現位置の記憶時に記憶した位置出力と位
置検出手段の現在の位置出力との関係から求めた移動方
向と、再現位置の記憶時に記憶した移動方向とが同じで
あるときは、位置検出手段の位置出力を、再現位置の記
憶時に記憶した位置出力に直接向かわせるようにし、制
御対象物の再現位置決めを行う。従って、位置決め完了
直前の移動方向は、現在位置のいかんに関わらず再現位
置の記憶時に記憶した移動方向と同一になり、バックラ
ッシによるヒステリシス誤差の生ずるような制御機構で
あっても速やかに且つ精度良く再現位置決め制御を行う
ことができる。
【0013】請求項3記載の発明にあっては、再現位置
を記憶するとき、移動方向検出手段の検出する移動方向
と位置検出手段の出力する位置出力とをセットにして記
憶する。そして、記憶に基づいて位置を再現するとき、
再現位置の記憶時に記憶した位置出力と位置検出手段の
現在の位置出力との関係から求めた移動方向と、再現位
置の記憶時に記憶した移動方向とが反対であるときは、
再現位置決め目標を、再現位置の記憶時に記憶した位置
出力からバックラッシに相当する位置出力分だけ位置検
出手段の現在の位置出力側へ補正した訂正位置出力に変
更するようにし、また、再現位置の記憶時に記憶した位
置出力と位置検出手段の現在の位置出力との関係から求
めた移動方向と、再現位置の記憶時に記憶した移動方向
とが同じであるときは、再現位置決め目標を、再現位置
の記憶時に記憶した位置出力そのものとするようにし
て、制御対象物の再現位置決めを行うので、バックラッ
シによるヒステリシス誤差の生ずるような制御機構であ
っても速やかに且つ精度良く再現位置決め制御を行うこ
とができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る再現位置決め制御方法の
第1実施例を図1〜図5に基づいて、第2実施例を図6
および図7に基づいてそれぞれ詳細に説明する。
【0015】〔第1実施例〕図1は再現位置決め制御方
法を示す説明図である。図2は再現位置決め制御方法を
説明するフローチャートであり、図2(a)は再現位置
の記憶時を説明するフローチャート、図2(b)は再現
位置の再現時を説明するフローチャートである。図3は
制御機構の中の機械系を示す斜視図、図4は制御機構を
示すブロック図、図5は制御機構の中の機械系のヒステ
リシス誤差を示す説明図である。
【0016】さて、制御機構の中の機械系にヒステリシ
ス誤差を有する例として、デジタルサーボ機構により姿
勢制御されるスポットライトの場合を以て、以下に説明
する。
【0017】図4に示すように、遠隔操作卓1からの制
御指示に基づいてデジタルサーボ機構により姿勢制御さ
れるスポットライト2は、中央処理装置20と、デジタ
ル値をアナログ値に変換するD/A変換回路21と、モ
ータドライブ回路22と、モータ23と、減速のための
ギヤヘッド24と、灯体を回動する制御対象物に相当す
る回動負荷軸25と、回動負荷軸25の回動変位に比例
した回動変位を伝達する位置伝達ギヤ26と、位置伝達
ギヤ26から伝達される回動変位に応じた電圧を出力す
る位置検出手段に相当するポテンショメータ27と、ア
ナログ値をデジタル値に変換するA/D変換回路28と
を備える。
【0018】スポットライト2の制御機構の中の機械系
は、主に、モータ23とギヤヘッド24と回動負荷軸2
5と位置伝達ギヤ26とポテンショメータ27とで構成
され、図3に示すような機械的な連動機構とされてい
る。すなわち、図3に示すように、モータ23から出力
される動力はギヤヘッド24で減速され、駆動ギヤ24
aを介して従動ギヤ24bに伝達される。従動ギヤ24
bは回動負荷軸25に固着されており、従動ギヤ24b
の回動とともに回動負荷軸25も回動する。
【0019】位置伝達ギヤ26は駆動伝達ギヤ26aと
従動伝達ギヤ26bとから構成される。駆動伝達ギヤ2
6aは回動負荷軸25に固着する。従動伝達ギヤ26b
は摺動可変抵抗軸27aに固着する。従って、回動負荷
軸25の回動とともに従動伝達ギヤ26bは回動し、従
動伝達ギヤ26bの回動とともにポテンショメータ27
の摺動可変抵抗軸27aも回動する。そして、ポテンシ
ョメータ27は、回動負荷軸25の回動角度に比例す
る、位置出力に相当する位置検出電圧を出力する。図3
において、28はギヤヘッド固定アングルであり、29
はポテンショメータ固定アングルであり、30は摩擦保
持器である。摩擦保持器30はポテンショメータ固定ア
ングル29に取着され、摺動可変抵抗軸27aの回動方
向の振動を防止する。
【0020】ところで、ギヤのスムーズな回動のために
はバックラッシが必要であり、駆動ギヤ24aと従動ギ
ヤ24bとの間、駆動伝達ギヤ26aと従動伝達ギヤ2
6bとの間、あるいは、ギヤヘッド24においても、そ
れぞれバックラッシが存在する。それ故に、図5に示す
ように、回動負荷軸25の回動角度Rとポテンショメー
タ27の出力する位置検出電圧Sとの間には、ヒステリ
シス誤差δRを生ずることになる。なお、図5におい
て、Lu は回動負荷軸25の正方向回動特性線を示し、
d は回動負荷軸25の負方向回動特性線を示し、例え
ば、位置検出電圧S0 であっても回動負荷軸25の回動
角度Rは一意に定まらず、ヒステリシス誤差δRをとも
なっていることを示している。
【0021】図1と図2とを用いて動作を説明する。ス
ポットライト2の中央処理装置20は、オペレータの操
作する遠隔操作卓1からの、再現したい回動位置の記憶
指示を監視している(ステップ100)。中央処理装置
20は、遠隔操作卓1から記憶指示を受信すると、A/
D変換回路28を介してポテンショメータ27の出力し
ている例えば位置検出電圧S1 を即座に読み取り(ステ
ップ101)記憶する(ステップ102)とともに、移
動方向検出手段により例えば正方向回動である旨を即座
に検出して(ステップ103)記憶する(ステップ10
4)。すなわち、中央処理装置20は、例えば位置検出
電圧S1 と正方向回動である旨とをセットにして、つま
り、例えば図1における点P1 (位置検出電圧S1 で且
つ回動角度Ru1)を記憶する。なお、移動方向検出手段
は、中央処理装置20により、位置検出電圧Sの変化率
の正負符号を算出することを以て実現される。
【0022】また、一方で、スポットライト2の中央処
理装置20は、オペレータの操作する遠隔操作卓1から
の、記憶した回動位置の再現指示を監視している(ステ
ップ200)。中央処理装置20は、遠隔操作卓1から
再現指示を受信すると、A/D変換回路28を介してポ
テンショメータ27の出力している例えば位置検出電圧
2 を即座に読み取り(ステップ201)記憶する(ス
テップ202)とともに、移動方向検出手段により例え
ば負方向回動である旨を即座に検出して(ステップ20
3)記憶する(ステップ204)。すなわち、中央処理
装置20は、例えば位置検出電圧S2 と正方向回動であ
る旨とをセットにして、つまり、例えば図1における点
2 (位置検出電圧S2 で且つ回動角度Ru2)を記憶す
る。
【0023】その後、中央処理装置20は、ステップ1
02で記憶した位置検出電圧S1 とステップ202で記
憶した位置検出電圧S2 とを比較する(ステップ20
5)。ステップ205の結果がS1 ≠S2 であるか、も
しくは、S1 =S2 であってもステップ104で記憶し
た回動方向とステップ204で記憶した回動方向とを比
較し(ステップ223)それぞれの回動方向が異なれ
ば、中央処理装置20は、ステップ104で記憶した回
動方向が正方向回動であるか否かを判断し(ステップ2
06)、正方向回動であればS1 >S2 であるか否かを
判断する(ステップ207)。なお、ステップ223で
回動方向が同一であれば、中央処理装置20はサーボ制
御を行わない。
【0024】ステップ207の結果がS1 <S2 であれ
ば、中央処理装置20は、ポテンショメータ27からの
位置検出電圧Sの目標値を(S1 −ε)に設定する(ス
テップ208)とともに、D/A変換回路21を介して
モータドライブ回路22に対し指示を与え、位置検出電
圧Sが目標値(S1 −ε)に達するまでモータ23を駆
動しギヤヘッド24を介して回動負荷軸25をサーボ制
御する(ステップ209)。但しεは予め設定される小
さな正の定数である。
【0025】そして、位置検出電圧Sが目標値(S1
ε)に達すると、中央処理装置20は、目標値(S1
ε)をS1 に設定変更し(ステップ210)、D/A変
換回路21を介してモータドライブ回路22に対し指示
を与え、位置検出電圧Sが設定変更された目標値S1
達するまでモータ23を駆動しギヤヘッド24を介して
回動負荷軸25をサーボ制御する(ステップ211)。
つまり、図1に一点鎖線で示す経路を辿って点P1 (位
置検出電圧S1 で且つ回動角度Ru1)に収束する。
【0026】また、ステップ207の結果がS1 >S2
であれば、中央処理装置20は、ポテンショメータ27
からの位置検出電圧Sの目標値をS1 に設定する(ステ
ップ220)とともに、D/A変換回路21を介してモ
ータドライブ回路22に対し指示を与え、位置検出電圧
Sが目標値S1 に達するまでモータ23を駆動しギヤヘ
ッド24を介して回動負荷軸25をサーボ制御する(ス
テップ211)。
【0027】また、ステップ104で記憶した回動方向
が正方向回動であるか否かを判断し(ステップ20
6)、負方向回動であればS1 >S2 であるか否かを判
断する(ステップ221)。そして、ステップ221の
結果がS1 <S2 であれば、中央処理装置20は、ポテ
ンショメータ27からの位置検出電圧Sの目標値をS1
に設定する(ステップ220)とともに、D/A変換回
路21を介してモータドライブ回路22に対し指示を与
え、位置検出電圧Sが目標値S1 に達するまでモータ2
3を駆動しギヤヘッド24を介して回動負荷軸25をサ
ーボ制御する(ステップ211)。
【0028】また、ステップ221の結果がS1 >S2
であれば、中央処理装置20は、ポテンショメータ27
からの位置検出電圧Sの目標値を(S1 +ε)に設定す
る(ステップ222)とともに、D/A変換回路21を
介してモータドライブ回路22に対し指示を与え、位置
検出電圧Sが目標値(S1 +ε)に達するまでモータ2
3を駆動しギヤヘッド24を介して回動負荷軸25をサ
ーボ制御する(ステップ209)。その後、位置検出電
圧Sが目標値(S1 +ε)に達すると、中央処理装置2
0は、目標値(S1 +ε)をS1 に設定変更し(ステッ
プ210)、D/A変換回路21を介してモータドライ
ブ回路22に対し指示を与え、位置検出電圧Sが設定変
更された目標値S1 に達するまでモータ23を駆動しギ
ヤヘッド24を介して回動負荷軸25をサーボ制御する
(ステップ211)。
【0029】従って、従来の定点復帰方法のように、制
御時には常に一旦は所定の定点(例えば原点)に復帰し
てから目標位置である再現位置に向かって収束するのと
は異なり、再現位置を記憶したときの回動方向と反対の
方向から再現位置へ向かわせる場合であっても、一旦は
定数εに相当する分だけ再現位置を通り過ぎてから方向
転換し、再現位置を記憶したときの回動方向から再現位
置に向かわせることになる。また、再現位置を記憶した
ときの回動方向と同一の方向から再現位置へ向かわせる
場合にあっては、直接的に再現位置に向かわせ、定数ε
に相当する分だけ再現位置を通り過ぎてから方向転換す
るようなことはしない。
【0030】つまり、常に再現位置を記憶したときの回
動方向から再現位置に向かわせることになるので、ヒス
テリシス誤差δRが生ずるような制御機構であっても、
精度良く且つ速やかに所望の位置や姿勢を再現させるこ
とができる。
【0031】〔第2実施例〕図6は再現位置決め制御方
法を示す説明図である。図7は再現位置決め制御方法を
説明するフローチャートであり、図7(a)は再現位置
の記憶時を説明するフローチャート、図7(b)は再現
位置の再現時を説明するフローチャートである。
【0032】制御機構の中の機械系にヒステリシス誤差
を有する例として、以下に、デジタルサーボ機構により
姿勢制御される第1実施例と同様のスポットライトの場
合を以て説明する。従って、図3〜図5はそのまま流用
するとともに、スポットライトの構成に関する詳細な説
明は省略する。
【0033】図6と図7とを用いて動作を説明する。な
お、再現位置の記憶にあっては、図7(a)と図2
(a)とを比較すれば分かるように、第1実施例と同様
なので説明を省略する。さて、スポットライト2の中央
処理装置20は、オペレータの操作する遠隔操作卓1か
らの、記憶した回動位置の再現指示を監視している(ス
テップ300)。
【0034】中央処理装置20は、遠隔操作卓1から再
現指示を受信すると、A/D変換回路28を介してポテ
ンショメータ27の出力している例えば位置検出電圧S
2 を即座に読み取り(ステップ301)記憶する(ステ
ップ302)とともに、移動方向検出手段により例えば
負方向回動である旨を即座に検出して(ステップ30
3)記憶する(ステップ304)。すなわち、中央処理
装置20は、例えば位置検出電圧S2 と負方向回動であ
る旨とをセットにして、つまり、例えば図6における点
2 (位置検出電圧S2 で且つ回動角度Ru2)を記憶す
る。
【0035】その後、中央処理装置20は、ステップ1
02で記憶した位置検出電圧S1 とステップ302で記
憶した位置検出電圧S2 とを比較する(ステップ30
5)。ステップ305の結果が、α<|S1 −S2 |で
あれば、中央処理装置20は、ステップ104で記憶し
た回動方向が正方向回動であるか否かを判断し(ステッ
プ306)、正方向回動であればS1 >S2 であるか否
かを判断する(ステップ307)。そして、ステップ3
07の結果がS1 <S2 であれば、中央処理装置20
は、ポテンショメータ27からの位置検出電圧Sの目標
値をS1'=(S1 +α)に設定する(ステップ308)
とともに、D/A変換回路21を介してモータドライブ
回路22に対し指示を与え、位置検出電圧Sが目標値S
1'=(S1 +α)に達するまでモータ23を駆動し、ギ
ヤヘッド24を介して回動負荷軸25をサーボ制御する
(ステップ312)。つまり、図6に一点鎖線で示す経
路を辿って点P1'(位置検出電圧S1'=(S1 +α)で
且つ回動角度Ru1)に収束する。但し、αは、予め設定
記憶されるバックラッシ補正値であり、回動負荷軸25
の回動位置が固定されているにもかかわらず、バックラ
ッシのために発生するポテンショメータ27からの位置
検出電圧Sの変化範囲である。
【0036】また、ステップ307の結果がS1 >S2
であれば、中央処理装置20は、ポテンショメータ27
からの位置検出電圧Sの目標値をS1 に設定する(ステ
ップ311)とともに、D/A変換回路21を介してモ
ータドライブ回路22に対し指示を与え、位置検出電圧
Sが目標値S1 に達するまでモータ23を駆動し、ギヤ
ヘッド24を介して回動負荷軸25をサーボ制御する
(ステップ312)。
【0037】また、ステップ104で記憶した回動方向
が正方向回動であるか否かを判断し(ステップ30
6)、負方向回動であればS1 >S2 であるか否かを判
断する(ステップ309)。そして、ステップ309の
結果がS1 >S2 であれば、中央処理装置20は、ポテ
ンショメータ27からの位置検出電圧Sの目標値をS1'
=(S1 −α)に設定する(ステップ310)ととも
に、D/A変換回路21を介してモータドライブ回路2
2に対し指示を与え、位置検出電圧Sが目標値S1'
(S1 −α)に達するまでモータ23を駆動し、ギヤヘ
ッド24を介して回動負荷軸25をサーボ制御する(ス
テップ312)。
【0038】また、ステップ309の結果がS1 <S2
であれば、中央処理装置20は、ポテンショメータ27
からの位置検出電圧Sの目標値をS1 に設定する(ステ
ップ311)とともに、D/A変換回路21を介してモ
ータドライブ回路22に対し指示を与え、位置検出電圧
Sが目標値S1 に達するまでモータ23を駆動し、ギヤ
ヘッド24を介して回動負荷軸25をサーボ制御する
(ステップ312)。
【0039】また、ステップ305の結果が、α≧|S
1 −S2 |であれば、中央処理装置20は、前述した第
1実施例のステップ205以降と同様の方法でサーボ制
御を行うようにされている。
【0040】従って、上述の再現位置決め制御方法によ
れば、第1実施例の再現位置決め制御方法とは異なり、
α<|S1 −S2 |の条件を満たす場合であれば、ヒス
テリシス誤差δRを生ずるような制御機構であっても、
再現位置を記憶したときの回動方向とは逆の方向から再
現位置へ向かわせる場合、全く無駄な往復動作をするこ
とは無く、速やかに且つ精度良く再現位置決め制御が行
える。
【0041】
【発明の効果】本発明の再現位置決め制御方法は上述の
ような方法であるから、請求項1記載の発明にあって
は、バックラッシによるヒステリシス誤差を有する制御
機構であっても、記憶したデータから制御対象物の位置
を一意的に決定することのできる、優れた再現位置決め
制御方法を提供できるという効果を奏する。
【0042】請求項2記載の発明にあっては、バックラ
ッシによるヒステリシス誤差を有する制御機構であって
も、速やかに且つ精度良く再現位置決め制御を行うこと
のできる、優れた再現位置決め制御方法を提供できると
いう効果を奏する。
【0043】請求項3記載の発明にあっては、再現位置
と現在位置との差がバックラッシ以上であるときは、僅
かな往復動作(再現位置を僅かに通り過ぎてからの収束
方向の反転)を無くすことができるとともに、バックラ
ッシの距離だけ移動距離を短くし、更に速やかに再現位
置決め制御を行うことのできる、優れた再現位置決め制
御方法を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る再現位置決め制御方法の一実施例
を示す説明図である。
【図2】上記実施例を説明するフローチャートである。
【図3】制御機構の中の機械系を示す斜視図である。
【図4】制御機構を示すブロック図である。
【図5】制御機構の中の機械系のヒステリシス誤差を示
す説明図である。
【図6】本発明に係る再現位置決め制御方法の他の実施
例を示す説明図である。
【図7】上記実施例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
2 制御機構 25 制御対象物 27 位置検出手段 R 位置 δR バックラッシ S 位置出力

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックラッシを伴って制御対象物の位置
    を検出する位置検出手段と制御対象物の移動方向を検出
    する移動方向検出手段とを備える制御機構における再現
    位置決め制御方法であって、再現位置の記憶時にあって
    は、移動方向検出手段の出力する移動方向と位置検出手
    段の出力する位置出力とを記憶するようにしたことを特
    徴とする再現位置決め制御方法。
  2. 【請求項2】 バックラッシを伴って制御対象物の位置
    を検出する位置検出手段と制御対象物の移動方向を検出
    する移動方向検出手段とを備える制御機構における再現
    位置決め制御方法であって、再現位置の記憶時にあって
    は、移動方向検出手段の出力する移動方向と位置検出手
    段の出力する位置出力とを記憶し、位置の再現時にあっ
    ては、再現位置の記憶時に記憶した位置出力と位置検出
    手段の現在の位置出力との関係から求めた移動方向と再
    現位置の記憶時に記憶した移動方向とが反対であるとき
    は、位置検出手段の位置出力を、再現位置の記憶時に記
    憶した位置出力を通過させてから再現位置の記憶時に記
    憶した位置出力に向かわせるようにし、制御対象物の再
    現位置決めを行うことを特徴とする再現位置決め制御方
    法。
  3. 【請求項3】 バックラッシを伴って制御対象物の位置
    を検出する位置検出手段と制御対象物の移動方向を検出
    する移動方向検出手段とを備える制御機構における再現
    位置決め制御方法であって、再現位置の記憶時にあって
    は、移動方向検出手段の出力する移動方向と位置検出手
    段の出力する位置出力とを記憶し、位置の再現時にあっ
    ては、再現位置の記憶時に記憶した位置出力と位置検出
    手段の現在の位置出力との関係から求めた移動方向と再
    現位置の記憶時に記憶した移動方向とが反対であるとき
    は、再現位置決め目標を、再現位置の記憶時に記憶した
    位置出力からバックラッシに相当する位置出力分だけ位
    置検出手段の現在の位置出力側へ補正した訂正位置出力
    に変更するようにし、制御対象物の再現位置決めを行う
    ことを特徴とする再現位置決め制御方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10283964A (ja) * 1997-04-08 1998-10-23 Jeol Ltd 試料ステージ移動装置
KR19980075414A (ko) * 1997-03-31 1998-11-16 이종수 모터 구동장치
JP2009063702A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Sony Corp 撮像装置及びそのモータ制御方法並びにモータ制御プログラム
JP2014157462A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Murata Mach Ltd ローダ位置教示装置

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