JPH08318705A - 高性能空気入りタイヤ - Google Patents
高性能空気入りタイヤInfo
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- JPH08318705A JPH08318705A JP7128628A JP12862895A JPH08318705A JP H08318705 A JPH08318705 A JP H08318705A JP 7128628 A JP7128628 A JP 7128628A JP 12862895 A JP12862895 A JP 12862895A JP H08318705 A JPH08318705 A JP H08318705A
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- layer
- bead
- cord
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 燃費性能及び乗り心地を損なうことなく、時
速200km/h以上の高速連続走行性能及び高速コー
ナリング性能を充分に満足し得る高性能空気入りタイヤ
を得ること。 【構成】 アップダウン構造のカーカス層10とフォー
ルドベルト15及びカットエンドベルト16からなるベ
ルトそう4とビードコア13及びビードエペックス19
の包み上げ構造のビード補強層20の各コードを所望の
引張り弾性率を持つ有機繊維コードとし、各プライの端
部を適正配置する。
速200km/h以上の高速連続走行性能及び高速コー
ナリング性能を充分に満足し得る高性能空気入りタイヤ
を得ること。 【構成】 アップダウン構造のカーカス層10とフォー
ルドベルト15及びカットエンドベルト16からなるベ
ルトそう4とビードコア13及びビードエペックス19
の包み上げ構造のビード補強層20の各コードを所望の
引張り弾性率を持つ有機繊維コードとし、各プライの端
部を適正配置する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に速度レンジH以上
で偏平率70%以上のより偏平な高性能空気入りタイヤ
に関する。
で偏平率70%以上のより偏平な高性能空気入りタイヤ
に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】従来、
このような高性能空気入りタイヤにおいて、時速200
km/h以上の高速連続走行に耐えかつときには時速3
00km/hを越す高速での安定したコーナリング性能
を得るために、ベルト層その他のタイヤケーシングの補
強材として有機繊維コード等に比較して剛性の高いスチ
ールコードが一般に使用されていたが、スチールコード
を使用することにより、重量増加が燃費性能を犠牲にし
た必要以上の剛性アップが乗り心地を犠牲にしていた。
このような高性能空気入りタイヤにおいて、時速200
km/h以上の高速連続走行に耐えかつときには時速3
00km/hを越す高速での安定したコーナリング性能
を得るために、ベルト層その他のタイヤケーシングの補
強材として有機繊維コード等に比較して剛性の高いスチ
ールコードが一般に使用されていたが、スチールコード
を使用することにより、重量増加が燃費性能を犠牲にし
た必要以上の剛性アップが乗り心地を犠牲にしていた。
【0003】一方、高速コーナリング性能を向上させる
手段の一つにカーカス層のプライ枚数を増やし、その折
り返し部をタイヤサイド剛性の増強のための補強層とす
る方法(図2参照)が知られている。図2は従来タイヤ
の概略構成図であるが、この図2において、符号1は二
層からなるカーカス層、符号2はビードコア、符号3は
ビードエペックス、符号4はベルト層であり、カーカス
層のカーカスプライの折り返し端部1A、1Bはタイヤ
サイド部を通りトレッドクラウン部に達している。しか
しながら、この方法ではトレッドクラウン部等本来不必
要な部分までもカーカス層のカーカスプライの枚数が増
加して重量増となり燃費性能を損ない、また、トレッド
クラウン部の不必要な剛性アップが乗り心地を悪化させ
ていた。
手段の一つにカーカス層のプライ枚数を増やし、その折
り返し部をタイヤサイド剛性の増強のための補強層とす
る方法(図2参照)が知られている。図2は従来タイヤ
の概略構成図であるが、この図2において、符号1は二
層からなるカーカス層、符号2はビードコア、符号3は
ビードエペックス、符号4はベルト層であり、カーカス
層のカーカスプライの折り返し端部1A、1Bはタイヤ
サイド部を通りトレッドクラウン部に達している。しか
しながら、この方法ではトレッドクラウン部等本来不必
要な部分までもカーカス層のカーカスプライの枚数が増
加して重量増となり燃費性能を損ない、また、トレッド
クラウン部の不必要な剛性アップが乗り心地を悪化させ
ていた。
【0004】また、高速コーナリング性能を向上させる
別の手段としてビード部にスチールコードからなるビー
ド補強層を配置する方法(図2及び図3参照)が知られ
ている。図2及び図3において符号5はビード補強層で
ある。しかしながら、この方法では高速コーナリング時
のタイヤケースの変形によりビード補強層5のスチール
コード端部が周囲のゴム層を傷つけるため200km/
hを越すような高速コーナリングを繰り返すとセパレー
ション故障を誘発するおそれがある。また重量増により
燃費性能の低下を招く。
別の手段としてビード部にスチールコードからなるビー
ド補強層を配置する方法(図2及び図3参照)が知られ
ている。図2及び図3において符号5はビード補強層で
ある。しかしながら、この方法では高速コーナリング時
のタイヤケースの変形によりビード補強層5のスチール
コード端部が周囲のゴム層を傷つけるため200km/
hを越すような高速コーナリングを繰り返すとセパレー
ション故障を誘発するおそれがある。また重量増により
燃費性能の低下を招く。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、スチールコードを排して、有機繊維コードのみをビ
ードコアを除くタイヤケーシングの補強材に用い、しか
もカーカス層を有機繊維コード2層のみとして、カーカ
ス層、ベルト層、ビード部に亘るタイヤ主要部の構造及
び剛性を最適化することにより、燃費性能及び乗り心地
を損なうことなく、時速200km/h以上の高速連続
走行性能及び高速コーナリング性能を充分に満足し得る
高性能空気入りタイヤを提供することを目的とする。
で、スチールコードを排して、有機繊維コードのみをビ
ードコアを除くタイヤケーシングの補強材に用い、しか
もカーカス層を有機繊維コード2層のみとして、カーカ
ス層、ベルト層、ビード部に亘るタイヤ主要部の構造及
び剛性を最適化することにより、燃費性能及び乗り心地
を損なうことなく、時速200km/h以上の高速連続
走行性能及び高速コーナリング性能を充分に満足し得る
高性能空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、二層
からなるカーカス層と少なくとも二層からなるベルト層
とを備え、ビード部にはビードコアとその上方に隣接す
る先端先細りの略三角形状のビードエペックスとを備え
た空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層は、前記ビ
ードコアを内側より外側に向けて巻き上げかつ折り返し
端部が前記ベルト層の少なくとも端部とオーバーラップ
する高さ及び位置まで折り返される第1カーカスプライ
と、当該第1カーカスプライの外側に配置される第2カ
ーカスプライとから成り、この第2カーカスプライはト
レッドクラウン部からタイヤサイド部を通り第1カーカ
スプライの折り返し部の外側を通って少なくともビード
コアに達する位置まで延在し、前記第1カーカスプライ
及び第2カーカスプライは有機繊維コードにより補強さ
れたゴム被覆コード層よりなり、かつ、これらのカーカ
スコードはタイヤ赤道に対して50〜80度の角度で互
いに交差する向きに配置されており、前記ベルト層は、
少なくとも一層はトレッド幅の90〜98%の幅でかつ
両端部が外方に向けて折り返されたフォールドベルトと
され、そのフォールドベルトの基体部の上側に配置され
るベルトプライのうち少なくとも一層は両端部が前記フ
ォールドベルトの折り返し部内に延在しかつ挟持される
カットエンドベルトとされ、少なくとも前記フォールド
ベルト及び前記カットエンドベルトは前記カーカスコー
ドの引張り弾性率より高弾性率である有機繊維コードに
より補強されたゴム被覆コード層よりなり、かつ、これ
らのベルトコードはタイヤ赤道に対して10〜40度の
角度で互いに交差する向きに配置されており、前記ビー
ド部には、ビードコア及びビードエペックスを包み巻き
上げかつビードエペックスの上方で両巻き上げ端が互い
に高さ方向のステップをもって巻き終えられる少なくと
も一層のビード補強層が配置され、このビード補強層は
前記カーカスコードの引張り弾性率より高弾性率である
有機繊維コードにより補強されたゴム被覆コード層より
なり、かつ、このビード補強層のコードはタイヤ赤道に
対して35〜60度の角度で配置されている構成とし
た。
からなるカーカス層と少なくとも二層からなるベルト層
とを備え、ビード部にはビードコアとその上方に隣接す
る先端先細りの略三角形状のビードエペックスとを備え
た空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層は、前記ビ
ードコアを内側より外側に向けて巻き上げかつ折り返し
端部が前記ベルト層の少なくとも端部とオーバーラップ
する高さ及び位置まで折り返される第1カーカスプライ
と、当該第1カーカスプライの外側に配置される第2カ
ーカスプライとから成り、この第2カーカスプライはト
レッドクラウン部からタイヤサイド部を通り第1カーカ
スプライの折り返し部の外側を通って少なくともビード
コアに達する位置まで延在し、前記第1カーカスプライ
及び第2カーカスプライは有機繊維コードにより補強さ
れたゴム被覆コード層よりなり、かつ、これらのカーカ
スコードはタイヤ赤道に対して50〜80度の角度で互
いに交差する向きに配置されており、前記ベルト層は、
少なくとも一層はトレッド幅の90〜98%の幅でかつ
両端部が外方に向けて折り返されたフォールドベルトと
され、そのフォールドベルトの基体部の上側に配置され
るベルトプライのうち少なくとも一層は両端部が前記フ
ォールドベルトの折り返し部内に延在しかつ挟持される
カットエンドベルトとされ、少なくとも前記フォールド
ベルト及び前記カットエンドベルトは前記カーカスコー
ドの引張り弾性率より高弾性率である有機繊維コードに
より補強されたゴム被覆コード層よりなり、かつ、これ
らのベルトコードはタイヤ赤道に対して10〜40度の
角度で互いに交差する向きに配置されており、前記ビー
ド部には、ビードコア及びビードエペックスを包み巻き
上げかつビードエペックスの上方で両巻き上げ端が互い
に高さ方向のステップをもって巻き終えられる少なくと
も一層のビード補強層が配置され、このビード補強層は
前記カーカスコードの引張り弾性率より高弾性率である
有機繊維コードにより補強されたゴム被覆コード層より
なり、かつ、このビード補強層のコードはタイヤ赤道に
対して35〜60度の角度で配置されている構成とし
た。
【0007】
【作用】請求項1に記載の発明によると、カーカス層、
ベルト層、ビード補強層共に有機繊維コードのみを用い
スチールコードを排しているので、重量増が抑制されて
燃費性能が向上し、また、トレッドクラウン部の剛性も
必要以上にアップすることなく適正化されて乗り心地性
能が向上する。
ベルト層、ビード補強層共に有機繊維コードのみを用い
スチールコードを排しているので、重量増が抑制されて
燃費性能が向上し、また、トレッドクラウン部の剛性も
必要以上にアップすることなく適正化されて乗り心地性
能が向上する。
【0008】ここで、カーカス層は第1カーカスプライ
の折り返し端部がベルト層の端部下方でオーバーラップ
して係止されることにより、第1カーカスプライの折り
返し部がベルト層の端部及びビードコアにより上下間で
強固に固定されてタイヤサイド補強層としてより効果的
に作用する。その結果、カーカス層の最小の枚数による
タイヤサイド補強効果がタイヤサイド部全域に亘って均
等化され、安定した高速コーナリング性能が得られる。
の折り返し端部がベルト層の端部下方でオーバーラップ
して係止されることにより、第1カーカスプライの折り
返し部がベルト層の端部及びビードコアにより上下間で
強固に固定されてタイヤサイド補強層としてより効果的
に作用する。その結果、カーカス層の最小の枚数による
タイヤサイド補強効果がタイヤサイド部全域に亘って均
等化され、安定した高速コーナリング性能が得られる。
【0009】このカーカス層ではカーカスコードのタイ
ヤ赤道に対するコード角度を50〜80度に限定してい
るが、50度未満ではコーナリングパワーが低下し、8
0度を越すとタイヤケースの剛性が低下し過ぎてコーナ
リング性能が低下するからである。
ヤ赤道に対するコード角度を50〜80度に限定してい
るが、50度未満ではコーナリングパワーが低下し、8
0度を越すとタイヤケースの剛性が低下し過ぎてコーナ
リング性能が低下するからである。
【0010】一方、ベルト層はフォールドベルト及びカ
ットエンドベルトからなり、カーカスコードよりも高弾
性率の有機繊維コードを用いており、カットエンドベル
トの端部がフォールドベルトの折り返し部内に延在して
挟持されることにより、2層一対で両端固定構造となっ
てベルト層の面外曲げ剛性が飛躍的に向上し、スチール
コードを排しても高速コーナリング時の充分な接地性が
確保され、高速走行時でのカーカス層の径膨出が抑制さ
れて充分な高速連続走行耐久性が確保される。特に、タ
イヤショルダー部ではフォールドベルト構造の採用によ
りベルト端部付近のセパレーション故障の発生が防止さ
れ、より一層の耐久性の構造が達成される。
ットエンドベルトからなり、カーカスコードよりも高弾
性率の有機繊維コードを用いており、カットエンドベル
トの端部がフォールドベルトの折り返し部内に延在して
挟持されることにより、2層一対で両端固定構造となっ
てベルト層の面外曲げ剛性が飛躍的に向上し、スチール
コードを排しても高速コーナリング時の充分な接地性が
確保され、高速走行時でのカーカス層の径膨出が抑制さ
れて充分な高速連続走行耐久性が確保される。特に、タ
イヤショルダー部ではフォールドベルト構造の採用によ
りベルト端部付近のセパレーション故障の発生が防止さ
れ、より一層の耐久性の構造が達成される。
【0011】このベルト層において、少なくとも一層の
ベルト幅をトレッド幅の90〜98%に設定している
が、90%未満だとベルトとしてのタガ効果に劣るから
であり、98%を越えるとタイヤショルダー端バットレ
ス部に近くなり過ぎてベルト端部付近のセパレーション
故障を発生しやすくなるからである。また、ベルトコー
ドのタイヤ赤道に対するコード角度を10〜40度に設
定するのは、10度未満だと踏面部横方向剛性が低下し
て操縦安定性が低下して操縦安定性が低下するからであ
り、40度を越えると周方向剛性(タガ効果)が低下し
て高速連続走行耐久性が低下するからである。
ベルト幅をトレッド幅の90〜98%に設定している
が、90%未満だとベルトとしてのタガ効果に劣るから
であり、98%を越えるとタイヤショルダー端バットレ
ス部に近くなり過ぎてベルト端部付近のセパレーション
故障を発生しやすくなるからである。また、ベルトコー
ドのタイヤ赤道に対するコード角度を10〜40度に設
定するのは、10度未満だと踏面部横方向剛性が低下し
て操縦安定性が低下して操縦安定性が低下するからであ
り、40度を越えると周方向剛性(タガ効果)が低下し
て高速連続走行耐久性が低下するからである。
【0012】ビード補強層は、カーカスコードの引っ張
り弾性率よりも高弾性率の有機繊維コードによりビード
コア及びビードエペックスを包み込む構造としているた
め、左右への急激な連続的なコーナリングの切り替え時
にビード部に加えられる圧縮による負荷から引っ張りに
よる負荷への切り替えに対して常時均等な剛性が保持さ
れ、さらに、従来用いられていたビード補強層(図2参
照)に比較してビードエペックスとの一体化が高まって
より高い剛性が得られ、これらにより高いレベルでの安
定したコーナリング性能が得られる。
り弾性率よりも高弾性率の有機繊維コードによりビード
コア及びビードエペックスを包み込む構造としているた
め、左右への急激な連続的なコーナリングの切り替え時
にビード部に加えられる圧縮による負荷から引っ張りに
よる負荷への切り替えに対して常時均等な剛性が保持さ
れ、さらに、従来用いられていたビード補強層(図2参
照)に比較してビードエペックスとの一体化が高まって
より高い剛性が得られ、これらにより高いレベルでの安
定したコーナリング性能が得られる。
【0013】また、このビード補強層においては、その
折り返し両端部に高さ方向のステップを設けることによ
りタイヤサイド部におけるカーカス、カーカス折り返し
部、ビード補強層等のプライ枚数の総数を径方向に沿っ
て漸次段階的に変化するようにしており、これにより高
速コーナリング時のタイヤケースの変形が滑らかとなり
操縦安定性が向上する。
折り返し両端部に高さ方向のステップを設けることによ
りタイヤサイド部におけるカーカス、カーカス折り返し
部、ビード補強層等のプライ枚数の総数を径方向に沿っ
て漸次段階的に変化するようにしており、これにより高
速コーナリング時のタイヤケースの変形が滑らかとなり
操縦安定性が向上する。
【0014】このビード補強層において、ビード補強層
のコードのタイヤ赤道に対するコード角度を35〜60
度に限定しているが、35度未満ではタイヤ径方向の剛
性が低すぎて期待したビード補強効果が得られず、60
度を越すと該コードがタイヤ径方向に立ちすぎて該コー
ド端部でセパレーション故障が生じ易くなるからであ
る。
のコードのタイヤ赤道に対するコード角度を35〜60
度に限定しているが、35度未満ではタイヤ径方向の剛
性が低すぎて期待したビード補強効果が得られず、60
度を越すと該コードがタイヤ径方向に立ちすぎて該コー
ド端部でセパレーション故障が生じ易くなるからであ
る。
【0015】なお、カーカスコードの初期引張り弾性率
は300〜1400kgf/mm2であること、ベルト
コードの初期引張り弾性率は1500〜8000kgf
/mm2 であることがカーカス層及びベルト層を共に機
能強化する上で好ましい。
は300〜1400kgf/mm2であること、ベルト
コードの初期引張り弾性率は1500〜8000kgf
/mm2 であることがカーカス層及びベルト層を共に機
能強化する上で好ましい。
【0016】また、ビード補強層のコードの初期引張り
弾性率は、機能強化されたカーカス層及びベルト層の構
造において、ビード部に期待される補強効果をより効果
的に達成するために3000kgf/mm2 以上である
ことが好ましく、かつ周囲のビードエペックスやカーカ
ス層のプライコード等との剛性段差が大きくなり過ぎな
いようにするために8000kgf/mm2 以下である
ことが好ましい。
弾性率は、機能強化されたカーカス層及びベルト層の構
造において、ビード部に期待される補強効果をより効果
的に達成するために3000kgf/mm2 以上である
ことが好ましく、かつ周囲のビードエペックスやカーカ
ス層のプライコード等との剛性段差が大きくなり過ぎな
いようにするために8000kgf/mm2 以下である
ことが好ましい。
【0017】また、ビード部周方向突条体は、高速コー
ナリング時におけるサイドウォール部の変形の支持を補
強してコーナリング限界点における腰砕け感を改良し、
これにより高速コーナリング時の操縦安定性をさらに高
めて高性能空気入りタイヤとしての性能をより一層高め
ることになる。
ナリング時におけるサイドウォール部の変形の支持を補
強してコーナリング限界点における腰砕け感を改良し、
これにより高速コーナリング時の操縦安定性をさらに高
めて高性能空気入りタイヤとしての性能をより一層高め
ることになる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の高性能空気入りタイヤの実施
例を図1を参照して説明する。
例を図1を参照して説明する。
【0019】図1において、符号10はカーカス層であ
り、アッププライである第1カーカスプライ11とダウ
ンプライである第2カーカスプライ12とから構成され
ている。第1カーカスプライ11はビードコア13を内
側より外側に向けて巻き上げて折り返されその折り返し
端部11Aがベルト層14の下側であってベルト端部と
オーバーラップする位置に達している。第2カーカスプ
ライ12は第1カーカスプライ11の外側に配置されト
レッドクラウン部からタイヤサイド部を通り第1カーカ
スプライ11の折り返し部の外側を通って端部12Aが
ビードコア13の内側に回り込む位置に達している。
り、アッププライである第1カーカスプライ11とダウ
ンプライである第2カーカスプライ12とから構成され
ている。第1カーカスプライ11はビードコア13を内
側より外側に向けて巻き上げて折り返されその折り返し
端部11Aがベルト層14の下側であってベルト端部と
オーバーラップする位置に達している。第2カーカスプ
ライ12は第1カーカスプライ11の外側に配置されト
レッドクラウン部からタイヤサイド部を通り第1カーカ
スプライ11の折り返し部の外側を通って端部12Aが
ビードコア13の内側に回り込む位置に達している。
【0020】ベルト層14は、両端部15Aが外側へ向
けて折り返された有機繊維コードからなるフォールドベ
ルト15と、そのフォールドベルト15の基体部15B
の上側に配置される有機繊維コードからなるカットエン
ドベルト16とを備え、カットエンドベルト16の両端
部16Aはフォールドベルト15の折り返し部15C内
に延在しかつ挟持されている。さらに、フォールドベル
ト15の両折り返し部15C及びカットエンドベルト1
6の上側には有機繊維コードからなるスパイラルベルト
17が巻回されている。
けて折り返された有機繊維コードからなるフォールドベ
ルト15と、そのフォールドベルト15の基体部15B
の上側に配置される有機繊維コードからなるカットエン
ドベルト16とを備え、カットエンドベルト16の両端
部16Aはフォールドベルト15の折り返し部15C内
に延在しかつ挟持されている。さらに、フォールドベル
ト15の両折り返し部15C及びカットエンドベルト1
6の上側には有機繊維コードからなるスパイラルベルト
17が巻回されている。
【0021】ビード部18には、ビードコア13及びビ
ードエペックス19を包み巻き上げるビード補強層20
が配置され、このビード補強層20の両巻き上げ端20
A、20Bはビードエペックス19の上方で互いに高さ
方向のステップSをもって巻終えられている。このビー
ド部18の外表面には自身の頂部21aを図示しないリ
ムフランジ上端上方近傍に有して略三角形状でその肉厚
が頂部21aから上下方向に実質的に漸減する断面形状
のリムガード21を形成し、このリムガード21はビー
ド部周方向に連続的に形成している。
ードエペックス19を包み巻き上げるビード補強層20
が配置され、このビード補強層20の両巻き上げ端20
A、20Bはビードエペックス19の上方で互いに高さ
方向のステップSをもって巻終えられている。このビー
ド部18の外表面には自身の頂部21aを図示しないリ
ムフランジ上端上方近傍に有して略三角形状でその肉厚
が頂部21aから上下方向に実質的に漸減する断面形状
のリムガード21を形成し、このリムガード21はビー
ド部周方向に連続的に形成している。
【0022】発明者は、上記本発明タイヤと図2及び図
3で示した従来タイヤについて評価を行った。供試タイ
ヤのサイズはそれぞれ255/50R15である。表1
は各タイヤの構造データを示し、表2は各タイヤの評価
を示している。表2の数値は図2の従来タイヤを100
とする指数評価である。表2に示すように全ての評価項
目について本発明タイヤが図2及び図3の従来タイヤを
上回る結果が出た。
3で示した従来タイヤについて評価を行った。供試タイ
ヤのサイズはそれぞれ255/50R15である。表1
は各タイヤの構造データを示し、表2は各タイヤの評価
を示している。表2の数値は図2の従来タイヤを100
とする指数評価である。表2に示すように全ての評価項
目について本発明タイヤが図2及び図3の従来タイヤを
上回る結果が出た。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、燃費性能及び乗り心地
を損なうことなく、時速200km/h以上の高速連続
走行性能及び高速コーナリング性能を充分に満足し得る
高性能空気入りタイヤを得ることができる。
を損なうことなく、時速200km/h以上の高速連続
走行性能及び高速コーナリング性能を充分に満足し得る
高性能空気入りタイヤを得ることができる。
【図1】本発明の実施例を示す高性能空気入りタイヤの
断面図、
断面図、
【図2】従来の高性能空気入りタイヤの概略断面図、
【図3】従来の別構造の高性能空気入りタイヤの概略断
面図である。
面図である。
【符号の説明】 10 カーカス層 11 第1カーカスプライ 12 第2カーカスプライ 13 ビードコア 14 ベルト層 15 フォールドベルト 16 カットエンドベルト 18 ビード部 19 ビードエペックス 20 ビード補強層 21 リムガード(ビード部周方向突条体)。
Claims (5)
- 【請求項1】二層からなるカーカス層と少なくとも二層
からなるベルト層とを備え、ビード部にはビードコアと
その上方に隣接する先端先細りの略三角形状のビードエ
ペックスとを備えた空気入りタイヤにおいて、前記カー
カス層は、 前記ビードコアを内側より外側に向けて巻き上げかつ折
り返し端部が前記ベルト層の少なくとも端部とオーバー
ラップする高さ及び位置まで折り返される第1カーカス
プライと、当該第1カーカスプライの外側に配置される
第2カーカスプライとから成り、 この第2カーカスプライはトレッドクラウン部からタイ
ヤサイド部を通り第1カーカスプライの折り返し部の外
側を通って少なくともビードコアに達する位置まで延在
し、 前記第1カーカスプライ及び第2カーカスプライは有機
繊維コードにより補強されたゴム被覆コード層よりな
り、かつ、これらのカーカスコードはタイヤ赤道に対し
て50〜80度の角度で互いに交差する向きに配置され
ており、前記ベルト層は、 少なくとも一層はトレッド幅の90〜98%の幅でかつ
両端部が外方に向けて折り返されたフォールドベルトと
され、 そのフォールドベルトの基体部の上側に配置されるベル
トプライのうち少なくとも一層は両端部が前記フォール
ドベルトの折り返し部内に延在しかつ挟持されるカット
エンドベルトとされ、 少なくとも前記フォールドベルト及び前記カットエンド
ベルトは前記カーカスコードの引張り弾性率より高弾性
率である有機繊維コードにより補強されたゴム被覆コー
ド層よりなり、かつ、これらのベルトコードはタイヤ赤
道に対して10〜40度の角度で互いに交差する向きに
配置されており、前記ビード部には、ビードコア及びビ
ードエペックスを包み巻き上げかつビードエペックスの
上方で両巻き上げ端が互いに高さ方向のステップをもっ
て巻き終えられる少なくとも一層のビード補強層が配置
され、 このビード補強層は前記カーカスコードの引張り弾性率
より高弾性率である有機繊維コードにより補強されたゴ
ム被覆コード層よりなり、かつ、このビード補強層のコ
ードはタイヤ赤道に対して35〜60度の角度で配置さ
れていることを特徴とする高性能空気入りタイヤ。 - 【請求項2】前記カーカス層は初期引張り弾性率が30
0〜1400kgf/mm2 である有機繊維コードによ
り補強されたゴム被覆コード層よりなることを特徴とす
る請求項1記載の高性能空気入りタイヤ。 - 【請求項3】前記フォールドベルト及び前記カットエン
ドベルトは初期引張り弾性率が1500〜8000kg
f/mm2 である有機繊維コードにより補強されたゴム
被覆コード層よりなることを特徴とする請求項1または
請求項2記載の高性能空気入りタイヤ。 - 【請求項4】前記ビード補強層は初期引張り弾性率が3
000〜8000kgf/mm2 である有機繊維コード
により補強されたゴム被覆コード層よりなることを特徴
とする請求項1乃至3に記載の高性能空気入りタイヤ。 - 【請求項5】タイヤ最大幅下方ビード部外表面に、自身
の頂部をリムフランジ上端上方近傍に有して略三角形状
もしくは台形状でその肉厚が上下方向に実質的に漸減し
かつ周方向に連続もしくは断続的に延在するビード部周
方向突条体を形成することを特徴とする請求項1乃至4
に記載の高性能空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7128628A JPH08318705A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 高性能空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7128628A JPH08318705A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 高性能空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08318705A true JPH08318705A (ja) | 1996-12-03 |
Family
ID=14989512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7128628A Pending JPH08318705A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 高性能空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08318705A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008238917A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2009023502A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2013067185A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-18 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 自動二輪車用タイヤ |
-
1995
- 1995-05-26 JP JP7128628A patent/JPH08318705A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008238917A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2009023502A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2013067185A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-18 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 自動二輪車用タイヤ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040224 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040622 |