JPH08318684A - 印像形成方法 - Google Patents

印像形成方法

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JPH08318684A
JPH08318684A JP7126844A JP12684495A JPH08318684A JP H08318684 A JPH08318684 A JP H08318684A JP 7126844 A JP7126844 A JP 7126844A JP 12684495 A JP12684495 A JP 12684495A JP H08318684 A JPH08318684 A JP H08318684A
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ink layer
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JP7126844A
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Inventor
Takashi Matsuse
高志 松瀬
Norihiko Nakajima
徳彦 中島
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高機能・高付加価値を有する印像を高品質で
且つ簡便に形成し得る印像形成方法の提供。 【構成】 本発明の印像形成方法は、支持体12と該支
持体12上に設けられた剥離層14と該剥離層14上に
設けられた記録層16と該記録層16上に設けられた接
着層18とを具備する記録材料10を、溶融熱転写記録
方式により予め形成されたインク層112を有する基材
シート110の該インク層112上に、上記接着層18
が対向するように重ね合わせ;上記記録材料10の支持
体12側から該記録材料10を加熱し;次いで、上記記
録材料10を上記基材シート110から剥離することに
より、上記接着層18を介して上記記録層16を上記イ
ンク層112上に転写し、該記録層16による転写像を
該インク層112上に形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印像形成方法に関する
ものであり、更に詳しくは、溶融熱転写記録方式に関わ
る様々な制約を受けることなく、広範な種類の印像を形
成することができる印像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】溶融熱
転写記録方式は、通常、熱転写記録媒体を用い、これを
加熱し、熱溶融性インク層を溶融させ、該インク層を被
転写体に接着させ、次いで冷却し、該インク層を剥離・
転写させて転写像(印像)を形成する。そして、高品質
な転写像を得るためには、上記インク層等の融点、軟化
点及び溶融粘度を含む多くの溶融物性のバランスをとり
ながら、溶融熱転写記録方式に最適の条件を見いだす必
要がある。とりわけ、シリアル印刷方式と呼ばれる溶融
熱転写記録方式ではこうした条件の最適化が特に要求さ
れる。
【0003】また、最近では、溶融熱転写記録方式に関
して、機器のパーソナル化や印刷機器の小型化の要請が
あると共に、印像の高機能・高付加価値化への要求も強
い。そのような高機能・高付加価値を有する印像の例に
は、ホログラム印像、メタリック印像、触覚で認識可能
な印像、及び香りを発する印像等がある。
【0004】しかしながら、従来こうした高機能・高付
加価値を有する印像を形成するためには、ホットスタン
プ法、グラビア印刷法又はスクリーン印刷法等の大掛か
りな印刷装置を用いた印刷法によらざるを得ず、溶融熱
転写記録方式によるパーソナル機器を用いた印刷法は、
これに適さないものであった。これに対して、溶融熱転
写記録方式を用いてこうした高機能・高付加価値を有す
る印像を形成する試みがなされており、例えば、金属光
沢印刷(特開昭63−30288号公報)、触覚で認識
可能な印刷、及び香りを発する印刷等について検討され
ているが、その印像の品質は上記ホットスタンプ法等に
到底及ぶものではなかった。
【0005】従って、本発明の目的は、高機能・高付加
価値を有する印像を高品質で且つ簡便に形成し得る印像
形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、溶融熱転写記録方式により基材シート上に予め
形成されたインク層上に、高機能・高付加価値を有する
転写層を選択的に形成させることにより、上記目的が達
成され得ることを知見した。
【0007】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
であり、支持体と該支持体上に設けられた剥離層と該剥
離層上に設けられた記録層と該記録層上に設けられた接
着層とを具備する記録材料を、溶融熱転写記録方式によ
り予め形成されたインク層を有する基材シートの該イン
ク層上に、上記接着層が対向するように重ね合わせ;上
記記録材料の支持体側から該記録材料を加熱し;次い
で、上記記録材料を上記基材シートから剥離することに
より、上記接着層を介して上記記録層を上記インク層上
に転写し、該記録層による転写像を該インク層上に形成
することを特徴とする印像形成方法を提供することによ
り上記目的を達成したものである。
【0008】以下、本発明の印像形成方法について図面
を参照しつつ詳細に説明する。ここで、図1は、上記記
録材料と上記基材シートとを重ね合わせる前の状態を示
す模式図であり、図2は、上記記録材料と上記基材シー
トとを重ね合わせたものを加熱する状態を示す模式図で
あり、図3は、上記記録材料から上記基材シートを剥離
して上記基材シート上に予め形成されたインク層の上に
転写像を形成する状態を示す模式図である。
【0009】本発明の方法は、図1に示すように、i)
支持体と該支持体上に設けられた剥離層と該剥離層上に
設けられた記録層と該記録層上に設けられた接着層とを
具備する記録材料を、溶融熱転写記録方式により予め形
成されたインク層を有する基材シートの該インク層上
に、上記接着層が対向するように重ね合わせる第1工
程;図2に示すように、ii)上記記録材料の支持体側か
ら該記録材料を加熱する第2工程;及び、図3に示すよ
うに、iii )上記記録材料を上記基材シートから剥離す
ることにより、上記接着層を介して上記記録層を上記イ
ンク層上に転写し、該記録層による転写像を該インク層
上に形成する第3工程を具備する。以下、これらの工程
についてそれぞれ説明する。
【0010】まず、上記第1工程について説明する。上
記第1工程においては、図1に示すように、支持体12
と該支持体12上に設けられた剥離層14と該剥離層1
4上に設けられた記録層16と該記録層16上に設けら
れた接着層18とを具備する記録材料10を、溶融熱転
写記録方式により予め形成されたインク層112を有す
る基材シート110の該インク層112上に、上記接着
層18が対向するように重ね合わせる。即ち、上記第1
工程においては、上記記録材料10における上記接着層
と、上記基材シート110上に予め形成された上記イン
ク層112とを、互いに接するように重ね合わせる。
【0011】図1に示すように、上記基材シート110
上に形成された上記インク層112は、溶融熱転写記録
方式により予め形成されたものである。該溶融熱転写記
録方式の詳細については後述するが、一般に、シート状
又はフィルム状のサポート上に熱溶融性インク層を設け
てなる熱転写記録媒体を用い、該熱転写記録媒体をその
サポート側から加熱することにより、上記基材シート1
10上に文字、図形又は記号等から構成される熱転写イ
ンク像、即ち、上記インク層112を形成するものであ
る。そして、後述するように、該インク層112上に上
記記録層16による転写像が形成される。
【0012】一方、上記記録材料10は、支持体12と
該支持体12上に設けられた剥離層14と該剥離層14
上に設けられた記録層16と該記録層16上に設けられ
た接着層18とを具備するものである。そして、該記録
材料10における記録層16が接着層18を介して上記
インク層112上に転写され、該記録層16による転写
像が形成される。なお、該記録材料10の詳細について
は後述する。
【0013】次に、上記第2工程について説明する。上
記第2工程においては、図2に示すように、上記記録材
料10の支持体12側から該記録材料10を加熱する。
これによって、上記記録材料10における上記剥離層1
4を溶融せしめ、上記記録層16を該剥離層14から剥
離可能にすると共に、該記録層16の上記インク層11
2上への転写を可能としている。
【0014】上記記録材料10の加熱温度及び加熱時間
は、上記支持体12、上記剥離層14、上記接着層18
及び上記インク層112の材質及び厚さ等にもよるが、
一般に加熱温度は50〜200℃であることが好まし
く、60〜150℃であることが更に好ましい。上記加
熱温度が50℃に満たないと上記接着層18と上記イン
ク層112との間の接着力が不充分で転写を行なうこと
ができない場合があり、上記加熱温度が200℃を超え
ると上記インク層の粘度が下がりすぎ、予め形成された
インク層が損われるおそれがあるので上記範囲内とする
ことが好ましい。一方、加熱時間は、1〜20秒である
ことが好ましく、2〜10秒であることが更に好まし
い。
【0015】上記記録材料10の加熱手段に特に制限は
なく、該記録材料10を所望の温度及び時間で加熱でき
るものであれば、如何なるものをも用いることができ
る。例えば、ホットプレート、赤外線加熱、サーマルヘ
ッド等を用いることができる。また、本発明の印像形成
方法を家庭で実施するような場合には、アイロン等を用
いることが簡便である。
【0016】次に、上記第3工程について説明する。上
記第3工程においては、図3に示すように、上記記録材
料10を上記基材シート110から剥離することによ
り、上記接着層18を介して上記記録層16を上記イン
ク層112上に転写し、該記録層16による転写像を該
インク層112上に形成する。即ち、上記第2工程にお
いて説明したように、該第2工程における加熱により、
上記記録材料10における剥離層14が溶融し、その結
果、上記記録層16は該剥離層14から剥離可能とな
る。これと共に、上記記録材料10における接着層18
と、上記基材シート110上に設けられたインク層11
2とが上記加熱によって溶融・接着することにより、上
記記録層16は、該接着層18を介して該インク層11
2上へ転写される。
【0017】この場合、上記記録層16は、上記基材シ
ート110上における上記インク層112上にのみ選択
的に転写され、上記インク層112が形成されていない
部分には転写されない。この理由は、上記記録層16の
上記インク層112への転写が、上記剥離層14からの
剥離と共に、上記接着層18と上記インク層112との
溶融・接着に基づくものだからである。その結果、上記
インク層112の形状(即ち、文字、図形又は記号等)
に即した形状を有する転写像が、上記記録層16により
該インク層112上に形成される。
【0018】このようにして上記インク層112上に形
成される、上記記録層16による転写像(印像)の種類
に特に制限はないが、好ましくは、高品質・高付加価値
を有する転写像であることが好ましい。そのような転写
像の例としては、ホログラム転写像、メタリック転写
像、触覚で認識可能な転写像、及び香りを発する転写像
等が挙げられる。
【0019】以上説明した通り、本発明の印像形成方法
は上記第1工程ないし第3工程を具備するものである
が、必要に応じてこれら以外の工程を行うこともでき
る。例えば、上記第3工程の後に、上記転写像の表面を
保護するための保護層を設ける工程を行ってもよい。
【0020】次に、本発明の印像形成方法に用いられる
上記記録材料10について説明する。
【0021】上述の通り、上記記録材料10は、支持体
12と該支持体12上に設けられた剥離層14と該剥離
層14上に設けられた記録層16と該記録層16上に設
けられた接着層18とを具備するものである。以下、こ
れらの部材及び層についてそれぞれ説明する。
【0022】まず、上記支持体12について説明する。
該支持体としては、耐熱性を有するフィルムやシートを
特に制限無く用いることができる。具体的には、ポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステルフィルムやコン
デンサー紙等を用いることができる。上記支持体の厚さ
は、一般に、1〜20μmであることが好ましい。
【0023】次に、上記剥離層14について説明する。
該剥離層14は、上記記録層16を上記インク層112
上に転写させて鮮明な転写像を形成させることを目的と
して用いられるものであり、この目的のために該剥離層
を構成する材料としては、熱に敏感に反応して溶融し、
剥離特性を発現するものが用いられる。例えば、ポリエ
チレンワックス、パラフィンワックス、米糠ロウ、マイ
クロクリスタリンワックス、カルナバワックス、セラッ
クワックス、モンタンワックス、高級脂肪酸、高級脂肪
酸アミド及び高級アルコール等のワックス成分を用いる
ことができる。該ワックス成分は、単独で用いても、又
は2種以上併用してもよい。特に、上記剥離層14が、
ポリエチレンワックス及びパラフィンワックスから成る
群から選択される1種又は2種以上のワックス成分を含
有することが好ましく、特に上記剥離層14がポリエチ
レンワックスからなることが好ましい。
【0024】また、上記剥離層14には、該剥離層の塗
膜強度や柔軟性を向上させるために、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリエ
チレン、石油樹脂等の樹脂類を添加してもよい。これら
樹脂類は単独で用いても、又は2種以上併用してもよ
い。
【0025】上記剥離層14の厚さは、一般に、0.5
〜10μmであることが好ましい。
【0026】次に、上記記録層16について説明する。
該記録層16は、上記記録材料10から移行し、上記イ
ンク層112上に転写されて転写像を形成するものであ
る。該記録層を構成する材料に特に制限はないが、上述
の通り、高品質・高付加価値を有する転写像(例えば、
ホログラム転写像、メタリック転写像、触覚で認識可能
な転写像、及び香りを発する転写像等)を形成するよう
なものであることが好ましい。
【0027】更に詳細には、例えば、メタリック転写像
を形成する場合には、上記記録層として、アルミニウ
ム、金、銀若しくはクロム又はこれらの合金の金属箔又
は金属蒸着膜からなる記録層を用いることが好ましい。
この場合、上記金属箔又は金属蒸着膜からなる記録層の
厚さは、金属により異なるが、一般に100〜1000
Å程度が好ましく、200〜800Åであることが更に
好ましい。また、上記記録層として、金属粉を含有した
記録層、或いは白色顔料を含有した記録層を用いること
もできる。上記金属粉を含有した記録層は、アルミニウ
ム、銅若しくは銅又はこれらの合金等の微粉末を、エチ
レン酢酸ビニル共重合体、ブチラール、ポリエステル、
ポリエーテル、ポリアミド、ポリアクリル等のバインダ
ー樹脂あるいは、これらの樹脂とワックスの混合物中に
1〜50wt%好ましくは5〜40wt%分散したものを塗
工して得ることができる。この場合の上記記録層の厚さ
は、0.2〜10μmが望ましい。一方、上記白色顔料
を含有した層は、酸化チタン、酸化スズ、カオリン、タ
ルクなどの白色微粒子顔料をエチレン酢酸ビニル共重合
体、ブチラール、ポリエステル、ポリエーテル、ポリア
ミド、ポリアクリル等のバインダー樹脂あるいは、これ
らの樹脂とワックスの混合物中に1〜50wt%好ましく
は5〜40wt%分散したものを塗工して得ることができ
る。この場合の上記記録層の厚さは、0.2〜10μm
が望ましい。
【0028】また、ホログラム転写像を形成する場合に
は、上記記録層として、例えば、ホログラム像の形成可
能な層を用いればよい。更に詳細には、例えば、先に設
けた剥離層あるいは該剥離層上に必要に応じて設けた透
明層にエンボス加工を施して、該ホログラム像に対応す
るパターンを付与し、その上からアルミニウムを蒸着す
る等の方法を用いて、上記記録層を形成することによ
り、上記ホログラム転写像を得ることができる。この場
合、上記ホログラム像の形成可能な層の厚さは、一般に
0.5〜10μmであることが好ましい。なお、上記透
明層は、例えば、ポリエステル、ポリエーテル、スチレ
ン−アクリロニトリル樹脂、ポリアミド等の熱可塑性樹
脂から形成することができる。
【0029】また、触覚で認識可能な転写像を形成する
場合には、上記記録層として、例えば、触覚で認識可能
な粒子を含有した層を用いればよい。更に詳細には、例
えば、50〜500μmの粒径を有するガラス、プラス
チック、セラミックス等の粒子を熱可塑性樹脂等に添加
・混合して、該混合物から上記記録層を形成することに
より、上記触覚で認識可能な転写像を得ることができ
る。なお、この場合、上記触覚で認識可能な粒子を含有
した層の厚さは、一般に0.1〜3μmであることが好
ましい。
【0030】また、香りを発する転写像を形成する場合
には、例えば、種々の香料を含むマイクロカプセルを熱
可塑性樹脂等に添加・混合して、該混合物から上記記録
層を形成することにより、上記香りを発する転写像を得
ることができる。この場合、該記録層の厚さは、一般に
50〜1000μmであることが好ましい。
【0031】次に、上記接着層18について説明する。
該接着層18は、上記記録層16が上記インク層112
に転写する際に、該記録層と該インク層112とを接着
させる目的で使用されるものである。該接着層18を構
成する材料の種類に特に制限はないが、好ましくは、カ
ルナウバワックス、ライスワックス、キヤンデリラワッ
クス、モンタンワックス、パラフィンワックス、あるい
はポリアミド樹脂等の熱溶融性の樹脂組成物、等の熱溶
融性物質を使用する。該接着層18の厚さは、一般に
0.5〜20μmであることが好ましい。
【0032】以上、本発明の印像形成方法において用い
られる上記記録材料10を構成する部材及び層について
説明したが、該記録材料10には、これらに加えて必要
に応じてその他の部材又は層を用いることもできる。例
えば、上記記録層16として、金属蒸着膜からなる記録
層を用いる場合には、該金属蒸着膜の形成時における熱
から上記剥離層14を保護し且つ該金属蒸着膜と該剥離
層との接着性を向上させるために、該金属蒸着膜と該剥
離層との間に蒸着アンカー層を設けることができる。該
蒸着アンカー層の材質としては、例えばニトロセルロー
ス等を用いることができるが、これに限定されるもので
はない。
【0033】次に、本発明の印像形成方法において、上
記記録材料10と共に用いられる、インク層112が予
め形成された基材シート110について説明する。
【0034】該基材シート110の材質としては、一般
の紙等を用いることができるが、特に、耐熱強度を有
し、寸法安定性及び表面平滑性の高いものが好ましい。
更に詳しくは、コート紙、微塗工紙、無塗工紙及び合成
紙等の紙類やポリエチレンテレフタレートの他に、ポリ
カーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ポリイミド及びポリアミド等の樹脂フィルムの
薄膜シートやフィルム類が用いられる。上記基材シート
の厚さに特に制限はないが、一般に5〜200μmであ
ることが好ましい。
【0035】上記基材シート110には、溶融熱転写記
録方式により、上記インク層112が予め形成されてい
る。該インク層112は、上述の通り、一般に、シート
状又はフィルム状のサポート上に熱溶融性インク層を設
けてなる熱転写記録媒体を用い、該熱転写記録媒体をそ
のサポート側から加熱することにより上記基材シート1
10上に形成されるものであり、文字、図形又は記号等
から構成されるものである。
【0036】上記熱溶融性インク層について説明する
と、該熱溶融性インク層としては、一般に着色剤と結合
剤とを含有し、加熱によって軟化・溶融して、被転写体
へ移行するものを使用できる。
【0037】上記着色剤としては、カーボンブラック、
オイルブラック、黒鉛等の黒色系染顔料;C.I.ピグ
メント・イエロー1、同3、同74、同97、同98等
のアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄顔料(ファス
トイエロー);C.I.ピグメント・イエロー12、同
13、 同14等のアセト酢酸アリールアミド系ビスア
ゾ黄顔料;C.I.ソルベント・イエロー19、同7
7、同79、C.I.ディスパーズ・イエロー164等
の黄染料;C.I.ピグメント・レッド8、同49:
1、同53:1、同57:1、同81、同122、同5
等の赤顔料;C.I.ソルベント・レッド52、同5
8、同8等の赤色系染料;C.I.ピグメント・ブルー
15:3等の銅フタロシアニン及びその誘導体、変性体
等染顔料などが使用でき、また有色もしくは無色の昇華
性染料、従来印刷インク、その他の着色用途で周知の染
顔料が使用出来る。これら染顔料は単独でも2種以上を
混合して用いてもよい。勿論、体質顔料や白色顔料と混
合し、色調を調整してもよい。更にまた、上記結合剤に
対する分散性を改善するために着色剤表面を界面活性
剤、シランカップリング剤等のカップリング剤、高分子
材料で処理したり、高分子系染料や高分子グラフト顔料
を用いてもよい。
【0038】また、上記結合剤としては、熱溶融性イン
ク層に通常用いられている物質を特に制限なく使用する
ことができるが、100℃における溶融粘度が2,50
0〜200,000cPの結合剤を用いることが望まし
い。上記結合剤は、上記着色剤100重量部に対して、
100〜900重量部配合することが好ましい。
【0039】上記結合剤として特に好ましいものは、高
級脂肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート重合
物である。就中、100℃における溶融粘度が2,50
0〜50,000cP(特に4,000〜20,000
cP)のものが好ましい。上記溶融粘度が2,500c
P未満であると、ワックス同様、凝集力が弱く、均一な
インク層112の形成が困難であり、50,000cP
を超えると、インクの切れが悪く、解像度の悪いインク
層112になる場合があるので、上記範囲内とすること
が好ましい。なお、上記高級脂肪酸多価アルコールエス
テルのイソシアネート付加物は市販品を用いることもで
き、例えば吉川製油(株)製ラノックスFPK−310
等が使用可能である。
【0040】上記高級脂肪酸多価アルコールエステルの
イソシアネート重合物は、他の結合剤、就中エチレン−
酢酸ビニル共重合体と共に用いられることが特に好まし
い。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、メル
トフローレートが5〜2000dg/min(特に5〜
1000dg/min)のものが特に好ましい。上記メ
ルトフローレートが5dg/min未満であるとインク
の切れが悪く、解像度の悪い転写像になり、2000d
g/minを超えるとインクの流れなどを起こし、正常
均一な熱転写記録ができない場合があるので上記範囲内
とすることが好ましい。
【0041】上記エチレン−酢酸ビニル系樹脂は、上記
高級脂肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート重
合物100重量部に対して、10〜900重量部配合す
ることが好ましい。上記配合量が10重量部未満の場合
には、地汚れ等の問題が生じ、900重量部を超えると
転写像が耐磨耗性に欠けるほか、感度が低下し、高速印
字の際の解像度の低下を来す場合があるので上記範囲内
とすることが好ましい。
【0042】本発明の印像形成方法においては、上記剥
離層14の溶融粘度、及び上記接着層18と上記インク
層112との溶融時における接着力のバランスをコント
ロールすることにより、上記記録層16を上記インク層
112上に選択的に転写させ、該記録層16による転写
像を形成させている。そして、該記録層16の選択的転
写を一層向上せしめるためには、上記接着層18と上記
インク層112との溶融時における接着力、即ち、該接
着層18と該インク層112との溶融物性を適切にコン
トロールすることが好ましい。この目的のために、上記
インク層18の60〜100℃における粘弾性測定のT
anδを0.4〜2.5とすることが好ましく、0.4
〜2.0とすることが特に好ましい。
【0043】上記粘弾性測定におけるTanδの値は、
上記インク層18を形成するためのインク塗料をガラス
板上に塗布した後、上記溶剤を揮発させて得られたイン
ク層を剥がし取り、粘弾性測定装置(レオメトリックス
社製 RDA−2)に装填して測定したものである。
【0044】
【実施例】次に、本発明を、下記の実施例及び比較例に
より一層具体的に説明する。
【0045】〔実施例1〕厚さ10μmのPETフィル
ム上に設けたポリエチレンワックスとエチレン酢酸ビニ
ル共重合体とからなる厚さ5μmの剥離層に、ホログラ
ム模様の刻印を施したエンボスロースを押し当てホログ
ラム模様を施した。その上にアルミニウムを400Å厚
に蒸着してホログラム像形成層を設け、さらにその上に
低融点ポリアミド樹脂からなる厚さ1μmの接着層を設
けて、ホログラム像形成用記録材料を得た。
【0046】これとは別に、厚さ4μmのPETフィル
ム上に下記の構成よりなる2μm厚のインク層を有する
溶融熱転写記録媒体を得た。 カーボンブラック 40重量部 高級脂肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート重合物 ラノックス(FPK−310) 30重量部 エチレン酢酸ビニル共重合体 エバフレックス(EV250) 30重量部 得られたインク層の60℃〜100℃の間の粘弾性測定
を行ったところ、最大値は2.0であり、最小値は0.
8であった。
【0047】この溶融熱転写記録媒体を市販の溶融熱転
写プリンター搭載のワープロに装着し、市販の溶融熱転
写プリンター専用紙上に所定のパターンを印刷した。印
刷されたインク面と上記ホログラム像形成用記録材料の
接着層とを重ね合わせ、次いで、該ホログラム像形成用
記録材料のPETフィルム側から120℃に温度調節を
したアイロンを均等に5秒間押し当てた。その後該ホロ
グラム形成用記録材料を剥がし取ったところ、上記溶融
熱転写記録媒体によって形成された印刷パターン上に、
良好なホログラム像が形成された。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明によれば、
ホログラム印像、メタリック印像、触覚で認識可能な印
像、及び香りを発する印像等の高機能・高付加価値を有
する印像を高品質で且つ簡便に形成し得る印像形成方法
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記記録材料と上記基材シートとを重ね合わせ
る前の状態を示す模式図である。
【図2】上記記録材料と上記基材シートとを重ね合わせ
たものを加熱する状態を示す模式図である。
【図3】上記記録材料から上記基材シートを剥離して上
記基材シート上に予め形成されたインク層の上に転写像
を形成する状態を示す模式図である。
【符号の説明】
10 記録材料 12 支持体 14 剥離層 16 記録層 18 接着層 110 基材シート 112 インク層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と該支持体上に設けられた剥離層
    と該剥離層上に設けられた記録層と該記録層上に設けら
    れた接着層とを具備する記録材料を、溶融熱転写記録方
    式により予め形成されたインク層を有する基材シートの
    該インク層上に、上記接着層が対向するように重ね合わ
    せ;上記記録材料の支持体側から該記録材料を加熱し;
    次いで、上記記録材料を上記基材シートから剥離するこ
    とにより、上記接着層を介して上記記録層を上記インク
    層上に転写し、該記録層による転写像を該インク層上に
    形成することを特徴とする印像形成方法。
  2. 【請求項2】 上記記録層が、金属箔又は金属蒸着膜か
    らなる、請求項1記載の印像形成方法。
  3. 【請求項3】 上記記録層が、ホログラム像の形成可能
    な層である、請求項1記載の印像形成方法。
  4. 【請求項4】 上記記録層が、触覚で認識可能な粒子を
    含有した層である、請求項1記載の印像形成方法。
  5. 【請求項5】 上記インク層の60〜100℃における
    粘弾性測定のTanδが0.4〜2.5である、請求項
    1〜4の何れかに記載の印像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013091166A (ja) * 2011-10-24 2013-05-16 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート及びにおい付き印刷物
JP2018114661A (ja) * 2017-01-18 2018-07-26 株式会社フジシール ラベル基材の製造方法及びラベル

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