JPH083178B2 - 地中アンカーの打設法 - Google Patents

地中アンカーの打設法

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JPH083178B2
JPH083178B2 JP3358542A JP35854291A JPH083178B2 JP H083178 B2 JPH083178 B2 JP H083178B2 JP 3358542 A JP3358542 A JP 3358542A JP 35854291 A JP35854291 A JP 35854291A JP H083178 B2 JPH083178 B2 JP H083178B2
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anchor
bag
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woven bag
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JP3358542A
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JPH05179642A (ja
Inventor
孝行 阿比留
Original Assignee
新技術工営株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中にアンカーを打設
する工法に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、アンカーの支持部材の下部
に緻密に織った袋体を取付け、アンカー孔に挿入した後
袋体内にアンカーグラウトを注入し、袋体内から水分を
排出させ、低い水セメント比でもって袋体内のアンカー
グラウトを硬化させ、地中定着部とする方法を開発し
た。これによって、硬化グラウトのテンションクラック
の発生を大巾に抑止したアンカー定着部にすることがで
きた。しかしながら、袋体の拡張のみではアンカー孔と
定着部の付着力が不充分で、まだ充分な定着力を得られ
なかった。又、アンカーの先端の袋にモルタル等を注入
し、地中で膨張させて地中孔の孔壁に圧接して定着力を
得るアンカー工法が特開昭52−152604号公報及
び特開昭63−277319号公報に開示されている
が、袋を地中孔の孔壁まで大きく拡巾することは難しい
ことが多い。又袋と地中孔との摩擦が小さく孔壁に大き
な凹凸と充分な袋の拡巾がないかぎり充分な定着力(引
き抜き力)を得ることが難しいものである。この点を解
消すべく袋内のモルタルの一部を排出させ、又は地上か
らモルタル等を袋外側にも圧入させて袋の外側にも硬化
体を形成するアンカー工法が、特開平2−27017号
公報,特開平3−140522号公報で開示されてい
る。しかしながら、袋と外周の硬化体との間の連結強度
及び硬化体自体の強度が充分でなく、しかも袋を地中孔
深くその中心に挿入することが手間どり、難しいもので
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来のこれらの問題点を解消し、袋体拡張
方法によるアンカー打設工法を更に改良し、地盤との定
着力に優れ、アンカーの地中部の強度に優れ、又袋のア
ンカー孔の中心に容易に挿入できるという地中アンカー
の打設法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決した本
発明の要旨は、 1) 加圧されるとアンカーグラウト成分の一部を滲出
する粗織面の粗織袋をアンカー支持部材の定着部に取付
、アンカー支持部材の定着部に取付けた粗織袋の外側
に、粗織袋の拡張を拘束する拘束枠体を取付け同粗織袋
にグラウト注入管を挿入したアンカーを用意し、地中に
穿孔したアンカー孔に前記アンカーを挿入し、挿入後グ
ラウト注入管からアンカーグラウトを粗織袋内部に圧送
して粗織袋にアンカーグラウトを充填して拡張するとと
もに、袋内に注入されたアンカーグラウトの成分の一部
及び水分を粗織袋の袋表面の織目より外部に排出し、同
粗織袋内のアンカーグラウトを水セメント比の低い状態
で硬化させるとともに、袋外に排出されたアンカーグラ
ウトが袋外周に硬化層を袋内の硬化体と一体的に形成す
ることを特徴とする地中アンカーの打設法 2) 粗織袋の織線材が8〜12番系で、45〜65本
/INCの密度で織った粗織袋を使用した請求項1記載
の地中アンカーの打設法にある。
【0005】
【作用】本発明では、アンカー孔の中にアンカーを挿入
し、その支持部材の定着部に取付けた袋体内にグラウト
注入管を介してアンカーグラウトを圧送する。袋体は粗
の密度で織っているため、加圧されると水分及び粒度の
低いグラウト成分が袋体から外部に排出される。これに
よって、袋体内のアンカーグラウトは水セメント比W/
Cが低くなり、高強度のコンクリート固化体となる。又
袋外周にはアンカーグラウトの成分が流出し、アンカー
孔の孔壁に密着した中間のコンクリートの硬化層がコン
クリート固化体と一体的に形成される。このコンクリー
ト硬化層がアンカー孔の地盤と中心のコンクリート固化
体とを連結し、高い定着力(引き抜き強度)を得ること
ができるものとした。
【0006】特に、#8〜12の太さの繊維で45〜6
5本/INCの粗織袋とすることで、中間のコンクリー
ト硬化層の定着力・強さと中心のコンクリート固化体の
強度が最適の状態となるものである。粗織袋のメッシュ
の目が荒過ぎると袋体内の水セメント比が低くできず、
又目が細か過ぎると水分のみが排出し、中間のコンクリ
ート硬化層の形成が不充分となる。これを上記の繊維の
太さと織目密度とすることで優れたものにできる。
【0007】又、アンカー支持部材の定着部に拘束枠体
を取付け、その内部に粗織袋を配装してアンカー孔・ボ
ーリングパイプに挿入すればアンカー孔・ボーリングパ
イプに破損・切裂することなく容易に粗織袋を挿入で
き、しかもアンカー孔の中心に位置させることが容易と
なる。又、粗織袋にアンカーグラウトが注入され拡がる
と、枠体に当たる部分は拘束され、枠体間から粗織袋が
はみ出して、粗織袋及びその内部のコンクリート固化体
の外形が凹凸し、外周の中間の硬化層との連結強度を増
大させる。コンクリート硬化後は拘束枠体は補強材・補
剛材として機能する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】図1は本実施例のアンカー打設の工程を示
す説明図、図2は挿入前のアンカーを示す正面図、図3
は粗織袋の上部結束部を示す拡大断面図、図4は拘束枠
体を示す斜視図、図5は地中アンカーの打設状態を示す
説明図である。
【0010】図中、1はアンカー支持部材、2は粗織
袋、3はグラウト注入管、4はアンカーグラウト、5は
アンカー孔、6はアンカー、7はボンド、8は結束線、
9は拘束枠体、10は連結線材、11はパイロットキャ
ップ、12は粗織袋2内のコンクリート固化体、13は
中間の硬化層である。
【0011】この実施例では、アンカー6の粗織袋2と
して下記の2種A,Bのものを用意して、以下述べる同
じ工程でアンカー孔5に打設する。 粗織袋A #10の太さのアラミド繊維で52本/INCのやや粗
に粗織した円筒状袋 粗織袋B #10の太さのアラミド繊維で60本/INCのやや細
に粗織した円筒状袋
【0012】上記粗織袋2を鋼棒であるアンカー支持部
材1の下部に挿入し、袋の上端・下端内側にボンド7を
塗って袋外側から結束線8を巻回して結束する。この
時、グラウト注入管3の下端を粗織袋2内に入れて結束
する。その外周に円柱状拘束枠体9を連結線材10を使
ってアンカー支持部材1に取付ける。次に、このアンカ
ー6を地盤のアンカー孔5中に挿入する。この挿入作業
は拘束枠体9が粗織袋2を破損・切裂から保護し、円滑
に挿入できるようにしている。グラウト注入管3に水セ
メント比W/Cが55%のアンカーグラウトを圧送す
る。
【0013】粗織袋Aのやや粗の袋の場合では、注入圧
力7kgf/cm2程度でアンカーグラウトの水分・グ
ラウト成分が袋面から噴き出す。1分間ストップした後
アンカーグラウトを再注入すると、袋体表面から噴き出
すまでに至らないが、ジワジワとにじみ出る状態とな
る。そして、再注入開始して注入圧力10kgf/cm
2となった所で注入を停止した。粗織袋Bのやや細の袋
の場合では、注入圧力6kgf/cm2程度でセメント
着色水がにじみ出る。注入開始して注入圧力が10kg
f/cm2となった所で注入を停止した。注入完了後は
15kgf/cm2に保持し、圧力が減少しないように
グラウト注入管3を閉路する。
【0014】この状態で養生を行ない、地中の粗織袋2
内外のアンカーグラウトを硬化させた。Aの粗織袋2内
の水セメント比W/Cは、水分が排出することで7%程
度になっている。又Bの粗織袋2内の水セメント比W/
Cは23%程度となっている。粗織袋外周は水分が多く
W/Cが高いセメント硬化層13が形成される。
【0015】その結果、Aの粗織袋2内のアンカーグラ
ウトのコンクリート固化体12はガチガチに硬い状態と
なり、又その粗織袋2の表面は全体的にセメント粒子で
包含されている。又、Bの粗織袋2の表面はセメント着
色水がにじんだ状態で、これもガチガチに硬い状態とな
っている。
【0016】又、本発明のアンカー6ではアンカー支持
部材1と粗織袋2内のアンカーグラウト4のコンクリー
ト固化体12とは強固に付着していてテンションクラッ
クがほとんど起こらない。又、アンカーグラウトの引き
抜き荷重に対する相対変位が10分の1程度のオーダー
で改善された。これらの効果は#8〜12の太さの高引
張強度の繊維で45〜65本/INCの密度の粗織袋に
おいて有効であった。更に、拘束枠体9を取付けると高
い効果を得ることができる。
【0017】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、粗織袋内
のアンカーグラウトは水セメント比が極めて小さくで
き、高強度でアンカー支持部材と強固に一体化される。
その為、アンカー支持部材によるグラウト硬化体のテン
ションクラック・相対変位がほとんどなくなる。又、粗
織袋の外周にもアンカーグラウト成分も出ていくため、
外周もある程度の強度のグラウト硬化層が粗織袋内のグ
ラウト部分と一体的に形成される。このグラウト硬化層
はアンカー孔の凹凸・地盤亀裂まで深く入り込んで形成
されるので、アンカー孔・地盤との定着力が2倍程度以
上に改善される。拘束枠体を取付けるとアンカーの挿入
・芯合わせを容易とし、更に定着部の強度・定着力を高
める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のアンカー打設の工程を示す説
明図である。
【図2】実施例の粗織袋の取付け状態を示す正面図であ
る。
【図3】実施例の粗織袋とアンカー支持部材との連結部
を示す拡大断面図である。
【図4】実施例の拘束枠体を示す斜視図である。
【図5】実施例の地中アンカーの打設状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 アンカー支持部材 2 粗織袋 3 グラウト注入管 4 アンカーグラウト 5 アンカー孔 6 アンカー 7 ボンド 8 結束線 9 拘束枠体 10 連結線材 11 パイロットキャップ 12 コンクリート固化体 13 硬化層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧されるとアンカーグラウト成分の一
    部を滲出する粗織面の粗織袋をアンカー支持部材の定着
    部に取付け、アンカー支持部材の定着部に取付けた粗織
    袋の外側に、粗織袋の拡張を拘束する拘束枠体を取付け
    粗織袋にグラウト注入管を挿入したアンカーを用意
    し、地中に穿孔したアンカー孔に前記アンカーを挿入
    し、挿入後グラウト注入管からアンカーグラウトを粗織
    袋内部に圧送して粗織袋にアンカーグラウトを充填して
    拡張するとともに、袋内に注入されたアンカーグラウト
    の成分の一部及び水分を粗織袋の袋表面の織目より外部
    に排出し、同粗織袋内のアンカーグラウトを水セメント
    比の低い状態で硬化させるとともに、袋外に排出された
    アンカーグラウトが袋外周に硬化層を袋内の硬化体と一
    体的に形成することを特徴とする地中アンカーの打設
    法。
  2. 【請求項2】 粗織袋の織線材が8〜12番系で、45
    〜65本/INCの密度で織った粗織袋を使用した請求
    項1記載の地中アンカーの打設法。
JP3358542A 1991-12-28 1991-12-28 地中アンカーの打設法 Expired - Lifetime JPH083178B2 (ja)

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Families Citing this family (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4208057B2 (ja) * 1998-05-19 2009-01-14 鹿島建設株式会社 場所打ち杭の施工法
CN102220759A (zh) * 2010-02-07 2011-10-19 谢世尊 钻(冲)孔灌注桩施工新法

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