JPH08317376A - 監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防犯，防災上長時間の映像の記録を画質の劣
化なしで，デジタル化，符号化してＣＤ−ＲＯＭに記録
する。 【構成】 ＣＣＤカメラによって入力した映像をデジタ
ル化符号化して，長時間にわたってコンパクトディスク
書き込み機を用いて，実時間でＣＤ−ＲＯＭに記録す
る。遠隔地でも公衆網を介して記録する事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の応用分野】本発明は，長時間防犯，防災を目
的として監視，記録する装置に関するものである。カラ
ーで鮮明な映像を長く保存，整理するためにコンパクト
ディスク書き込み機を記録装置に用いた。

【０００２】

【従来の技術】近年半導体技術の進展は目ざましく，Ｃ
ＣＤカメラの画素数は高密度化の一途をたどっている。
その結果，入力される画像の解像度は著しく向上した。
しかし監視装置に用いられている記録装置は，入力した
アナログ信号を超低速化して，コマ落としをしたＶＴＲ
に長時間の入力を行ってきた。従って再生画像は鮮明さ
に乏しく目標物の判定も難しい事があった。

【０００３】また，ＶＴＲのテープの量は膨大になり，
長時間の保管，整理は難しい。さらに、アナログ映像で
あるため，経時変化によって画質の劣化は避けられず，
長期間の保存に莫大な経費を必要としていた。

【０００４】そして，アナログ信号はそのままでの圧縮
は出来ないから情報量は，膨大なものとなっていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】高度情報化社会の発展
によって，社会は２４時間活動するようになった。銀行
のＡＴＭ，街中のコンビニエンスショップもその例外で
はない。これに伴い犯罪の防止，安全の確保が急務とな
ってきた。品質の良い画質が得られ，長時間の記録監視
装置は時代の要請である。

【０００６】他の例では，コンピュータ社会の進展によ
って，人々の生活は快適になった。ＯＡ（オフイスオー
トメーション），ＦＡ（ファクトリオートメーショ
ン），ＨＡ（ホームオートメーション）化が進み作業は
無人化しつつある。

【０００７】従来は，この目的のためにアナログＶＴＲ
（ビデオテープレコーダ）を超低速動作させて記録して
いた。しかし再生画質が良くないのとテープの量が膨大
になり，さらに径時変化によって画像は劣化してしまう
事は免れない。そこで本発明は，超ＬＳＩ，高能率圧縮
技術を用いて，ＣＤ−ＲＯＭ（コンパクトディスク）に
記録し，長時間の保存に耐えるデジタル監視記録装置を
提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に，本発明の監視記録装置は，近年発展の著しい高能率
圧縮符号化技術を用いて，大容量記録可能なコンパクト
ディスクに実時間で，監視入力した映像を記録する手段
から構成される。

【０００９】

【作用】上記構成の監視記録装置は

【図２】に示す様に，ＣＣＤカメラ（２１）から入力し
た映像をＡ／Ｄ変換器内臓のマイクロプロセッサ（２
２），信号処理演算プロセッサ（２３）より構成される
制御回路（２６）によって，圧縮符号化される。符号化
された信号はインタフェース回路（２４）を介してコン
パクトディスク書き込み機（２５）によってＣＤ−ＲＯ
Ｍに記録される。

【００１０】上記，信号処理，制御回路は，パソコンに
よって構成される。国際標準のＪＰＥＧ圧縮方式を用い
て，特に詳細な動きを必要とする場合，コマ数を多くし
てモーションＪＰＥＧによって，動画として再生でき
る。また，ＭＰＥＧ圧縮方式に切り換えて記録，再生す
る事も可能である。

【００１１】

【実施例】以下，添付図面に従って本発明に係わる実施
例を詳細に説明する。現在の所，簡便な監視装置として
用いられている方法は，長時間記録ＶＴＲあるいはタイ
ムラップスビデオである。これは，ＶＴＲの録画速度を
非常に低速におとして，２４時間もしくは数日単位で記
録しようとするもので，当然再生画質は良くない。最近
テレビニュースで放映された例で，コンビニエンススト
アに入った泥棒と店員との銃撃戦を監視カメラがとら
え，見る事があった。しかし画質が悪く犯人の人相がボ
ケていて明瞭でない。

【００１２】従来例を図４に示す。（４０１）はカメラ
で，これは小型軽量な事からＣＣＤカメラが用いられて
いる。モニターＴＶ（４０２）を介して（４０３）のＶ
ＴＲに接続されている。ＶＴＲ（４０３）は目的に応じ
て，数時間から数日間を１本のテープに収める事が出来
る。しかし，長時間になる程，画質が劣化していく。

【００１３】本提案は，近年発展の著しい超ＬＳＩ技術
とＣＤ−ＲＯＭ（コンパクトディスク）を用いて，従来
の欠点を改良し，鮮明な画質を得るのと，高能率圧縮技
術を用いて長時間の連続撮影を行って，記録しようとす
るものである。

【００１４】本発明によって，最近のサリン毒ガス事件
をはじめ，防犯はもとより，人間不在時の事故の防止，
店舗，工場の保安，保全上かかる利益は多大なものであ
る。図１に発明のブロック構成図を示す。（１）はＣＣ
Ｄカメラであり，ここに入力された映像は，（２）のブ
ロックで信号処理される。ビデオ映像信号はアナログで
あるから，（３）のＡ／Ｄ変換器で量子化される。量子
化され，デジタル化されたビデオ映像信号は（４）のブ
ロックで圧縮符号化される。ここでは，静止画カラー圧
縮国際標準のＪＰＥＧ，もしくは動画圧縮Ｈ２６１勧
告，ＭＰＥＧ２を用いる。

【００１５】圧縮アルゴリズムは信号処理プロセッサＤ
ＳＰで構成しても良いし，手っとり早くＪＰＥＧ，ＭＰ
ＥＧ，Ｈ２６１の専用ＬＳＩを使用しても良い。（５）
は（６）のＣＤ−ＲＯＭ書き込み機に書き込むバッファ
メモリで，（４）で圧縮されているから原信号の量の数
％にすぎない。（７）はタイミング信号発生器，（８）
は映像信号とＡ／Ｄ変換器の制御回路である。（９）は
ＣＣＤカメラ（１）でとらえた映像を写すモニターＴＶ
である。

【００１６】図２は，図１をさらに実用構成にしたブロ
ック構成図である。（２１）はＣＣＤカメラ，（２２）
はＡ／Ｄ変換器とフラッシュメモリ内蔵の１６ビットマ
イクロコンピュータである。例えば日立製で，商品名Ｆ
−ＺＴＡＴマイコン，不揮発のフラッシュメモリ６０ｋ
バイト，１０ビット，１２チャネルのＡ／Ｄ変換器，さ
らにパソコンとのインタフェース用，ＳＣＳＩ（スカジ
ー）をワンチップ上に構成にしている。

【００１７】（２３）は信号処理プロセッサで，例えば
米国，テキサスインツルメント社のＴＭＳ３２０ＬＣ５
４０は，ＣＭＯＳ低消費電力で，２５ｎｓｅｃの実行サ
イクル，４０ビットの積和演算器をもっている。ビタビ
信号演算命令もありＪＰＥＧ，ＭＰＥＧ，Ｈ２６１の圧
縮，伸長の演算処理に適している。基本的には図２，
（２２）の日立製商品名Ｆ−ＺＴＡＴマイコンとＴＩ製
のＤＳＰ（２３）で映像圧縮，符号化とパソコンとのイ
ンタフェースが出来る。

【００１８】図２の（２６）は１つのボードで構成し，
パソコンの空きスロットに格納する構成を示している。
図２に示す（２５）はＣＤ−ＲＯＭ書き込み機であり，
ＣＤ−ＲＯＭに圧縮符号化した信号を書き込む装置を示
す。ソニー社製ＣＤＷ−９００Ｅとか（株）リコーのＲ
Ｓ−１０６０Ｃが製品化されている。容量は６５０から
８００Ｍバイトまであり，ＪＰＥＧ，ＭＰＥＧ，Ｈ２６
１によって圧縮されていれば，カラーで，鮮明な映像が
大量に格納出来る。

【００１９】圧縮されて符号化され格納された映像は，
逆変換して，伸長されて，元の原画を忠実に再生する事
が出来る。ＪＰＥＧ方式で圧縮した場合，基本的には静
止画であるから，監視場所の目的に応じてコマ数を調整
すればよい。

【００２０】例えば，銀行，コンビニエンスストア等，
保安上夜間の進入者をチェックしたい時，前後の画像の
パターンマッチングまたは差分符号を利用して，何の変
化もなければ，その画像は記録にとどめないで消去して
しまっても良い。また，パターンマッチグの結果，変化
があればコマ数を多くしてモーションＪＰＥＧによっ
て，動画として記録する事が出来る。ＪＰＥＧ，ＭＰＥ
Ｇの圧縮プログラムを双方内蔵しておき変化の生じた時
にＭＰＥＧアルゴリズムによって動画圧縮しても良い。

【００２１】図３は他の実施例を示す。大規模な監視シ
ステムの例である。それぞれ（３１），（３４）はＣＣ
Ｄカメラ。（３２），（３５）はＡ／Ｄ変換器，圧縮符
号の信号処理とモニターを行うパソコン。（３３），
（３６）は公衆回線との接続を行うモデムあるいはＩＳ
ＤＮアダプタである。

【００２２】このモデムは（３２），（３５）のパソコ
ン内部に収納する事も出来る。電話回線用とＩＳＤＮの
２つがある。（３７）は公衆網である。料金，高速性，
信頼性から最近ではＩＳＤＮの回線を利用する例が増え
ている。（３８）は監視ステーションである。遠隔地で
モニター，映像の記録を行うシステムで，警備会社が採
用するシステム例である。図３の（４０）は公衆回線と
のインタフェース用モデム。（３９）は（４１）のＣＤ
−ＲＯＭ書き込み機へのインタフェース，制御を行うパ
ソコンであり，また，伝送されて来た映像を伸長してモ
ニターする事も出来る。

【００２３】図３の例では，大規模なデータアクイジッ
ションを１カ所で集中的に行う例であるから，（４１）
のＣＤ−ＲＯＭ書き込み機は大容量のものを使用する。

【００２４】以上本提案は，従来，監視した映像を記録
するのに超低速ＶＴＲを使用していたため当然，再生画
像は良くなかった。カラーで高画質長時間の記録を行う
目的で，ＪＰＥＧもしくはＭＰＥＧ，Ｈ２６１の圧縮を
採用し，ＣＤ−ＲＯＭにデジタル記録する方法を特徴と
する。

【００２５】

【発明の効果】実施例で詳細に説明したＪＰＥＧ，ＭＰ
ＦＧ，Ｈ２６１方式による圧縮を行い，デジタル符号化
してＣＤ−ＲＯＭに記録する。

【００２６】従って，長時間の記録が可能であり，ＣＤ
−ＲＯＭに保管出来るから，場所をとらず整理上優れた
効果が発揮出来る。また，デジタル符号で記録するから
長時間保存しても画質の劣化はない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本システム全体を示す。ブロック構成図。

【図２】本システムのより実用的なブロック構成図。

【図３】他の実施例を示す図。

【図４】超低速ＶＴＲを使用した従来例を示す。

【符号の説明】

１，２１，３１，３４，ＣＣＤカメラ ４，圧縮 ６，２５，４１，ＣＤ−ＲＯＭライター ２２，Ａ／Ｄ変換器，フラッシュメモリ内蔵１チップマ
イコン ２３，信号処理プロセッサ ３２，３５，３９，パソコン ３３，３６，４０，モデムあるいはＩＳＤＮアダプタ ３７，公衆網

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＣＣＤカメラ等（１）の映像入力手段を
   用いた監視，記録する装置において，入力した映像をＡ
   ／Ｄ変換器（３）によってデジタル化し，符号化方式に
   よる手段を用いて情報量の圧縮（４）を行って長時間不
   揮発メモリにデジタル信号を記録する手段からなる監視
   装置。
2. 【請求項２】 請求項１の記録装置はコンパクトディス
   ク書き込み装置（６）より構成する事を特徴とする。
3. 【請求項３】 請求項１の監視記録装置は，監視カメラ
   （１）によって入力した映像を圧縮符号化（４）を行っ
   た後，公衆網（３７）を介して遠隔地で記録する事を特
   徴とする監視装置。
4. 【請求項４】 請求項１記載の圧縮，符号化方式はＪＰ
   ＥＧ，ＭＰＥＧ，Ｈ２６１を選択的に用いる事を特徴と
   する。