JPH08316547A - 磁気検出素子及びその製造方法 - Google Patents

磁気検出素子及びその製造方法

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JPH08316547A
JPH08316547A JP7124602A JP12460295A JPH08316547A JP H08316547 A JPH08316547 A JP H08316547A JP 7124602 A JP7124602 A JP 7124602A JP 12460295 A JP12460295 A JP 12460295A JP H08316547 A JPH08316547 A JP H08316547A
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magnetic
film
permeability
films
permeability magnetic
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JP7124602A
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Koichi Hara
浩一 原
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Canon Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MI素子(磁気インピーダンス効果を利用し
た磁気検出素子)であって、着磁媒体等の微小磁化の磁
界検出と、地磁気等の一様磁界の検出を高感度に行なえ
る素子を提供する。 【構成】 非磁性基板3上に概ね長方形に形成され長手
方向が磁界検出方向に沿うように配置された第1の高透
磁率磁性膜5と、この磁性膜5の先端部上に絶縁膜を挟
んで積層され、後端部が磁性膜5の中間部に接続された
概ね長方形の第2の高透磁率磁性膜6と、それぞれ磁性
膜5の先端部と後端部、磁性膜6の先端部に接続された
導電膜からなる3つの電極10〜12を有し、電極10
〜12を介して磁性膜5のみ、または磁性膜5,6の両
方に高周波電流を印加し、外部磁界による磁性膜5の
み、または磁性膜5,6の両方のインピーダンス変化を
電気信号に変換して出力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気インピーダンス効
果を利用して外部磁界を検出する磁気検出素子及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の磁気センサーは、情報機器や計測
・制御機器等の急速な発展に伴い多様化してきたが、今
後更に小型・高精度化が期待されている。
【0003】磁気ヘッドの分野では、ディジタル磁気記
録機器の小型化が進み、例えば、コンピュータの外部記
憶装置のハードディスクや、ディジタルオーディオのデ
ィジタルコンパクトカセット(DCC)に於いて、従来
の誘導型の磁気ヘッドではトラック幅及び相対速度の減
少によるS/Nの低下が生じるため、再生ヘッドに磁気
抵抗効果素子(以下、MR素子と略す)が使われてい
る。しかしMR素子は媒体の速度依存性が無く、低速で
の出力の取り出しに向いているが、抵抗変化率が数%し
かないため、将来の高密度化の為には更に感度の高い素
子の開発が望まれている。
【0004】また、磁気エンコーダ等のセンサーの分野
でも着磁媒体の磁化ピッチの縮小により外部に流れる磁
束が極端に小さくなり、MR素子でも感度不足が問題と
なりつつある。
【0005】そこで、最近注目を集めているのが、特開
平6−281712号に開示されている磁気インピーダ
ンス効果を利用した磁気検出素子(以下、MI素子とい
う)である。これは磁性体のワイヤーにMHz帯域の高
周波電流を流し、円周方向磁化の磁壁が動きづらい状態
から、外部磁界印加により磁化が回転することで透磁率
が大きく変化することを利用したもので、透磁率変化が
インピーダンスの変化を引き起こす。
【0006】このMI素子の利点は、素子本体の磁性体
の長さ方向に励磁しないため反磁界の影響が無く、磁性
体の長さを1mm以下程度に短くでき小型化に適してい
ること、また、磁束検出の分解能が、MR素子が0.1
Oeの低感度に対して、10-5Oe程度の高感度が得ら
れることである。また、インピーダンス変化量もMR素
子が3%程度に対しMI素子は数10%オーダーの変化
が得られる。MI素子本体を構成する磁性体は上記ワイ
ヤーより概ね長方形の高透磁率磁性膜として形成した方
が形状、寸法の自由度が高い点や取り扱いが容易な点な
どで有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、MI素子を
磁路が開いた磁気検出素子として使用すると、微小なピ
ッチで磁化された着磁媒体の微小磁化の磁界を検出する
場合、以下のような問題が生ずる。
【0008】すなわち、通常MR素子は素子本体を構成
する磁性体の厚さを数百オングストロームとして機能さ
せるのに対し、MI素子は渦電流の効果を使うためにミ
クロンオーダーの厚さが必要であり、性能上ある程度の
大きさのインピーダンスを得るためには、MI素子の方
が素子本体の磁性体の長さを必要とする。実際の長さと
して、MR素子が100μm以下でも機能できるのに対
しMI素子は100μm以下で機能させるのは困難であ
る。
【0009】しかし、着磁媒体の磁化ピッチが微小にな
ると、媒体の磁化から発生する磁束が出にくくなり、M
R素子に比べて素子本体の磁性体が長いMI素子では、
磁路がオープンの形態では、媒体からの磁束を磁性体の
奥深くまで導くことが困難となる。このことは磁路がオ
ープンの形態では感度の高いMI素子もその能力が生か
せないことを意味する。
【0010】そこで、MI素子の能力を生かすための方
法としては、媒体からの磁束がMI素子に十分に印加さ
れるように、閉磁路の構造をとることになるが、その場
合、以下の点を満足する必要がある。
【0011】1)前述の通りMI素子本体を構成する磁
性体の有効長を確保するための領域確保が必要である。
【0012】2)MI素子の端子と外部配線の接続、い
わゆる端子からの引き出しが容易であること。
【0013】3)生産性に優れていること。
【0014】そこで本発明の課題は、これらの点を満足
して高感度に外部磁界の検出を行なえ、さらに上述の微
小磁化の磁界検出のみならず、地磁気等の一様磁界の検
出も行なえるMI素子、及びそのMI素子を安価に製造
できる製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、磁気インピーダンス効果を利用し
た磁気検出素子であって、非磁性基板と、該非磁性基板
上に概ね長方形に形成され長手方向が磁界検出方向に沿
うように配置された第1の高透磁率磁性膜と、該第1の
高透磁率磁性膜の先端部上に絶縁膜を挟んで積層され、
後端部が第1の高透磁率磁性膜の中間部に接続された概
ね長方形の第2の高透磁率磁性膜と、それぞれ前記第1
の高透磁率磁性膜の先端部と後端部、第2の高透磁率磁
性膜の先端部に接続された導電膜からなる3つの電極を
有し、前記3つの電極を介して前記第1の高透磁率磁性
膜のみ、または前記第1と第2の高透磁率磁性膜の両方
に高周波電流を印加し、外部磁界による前記第1の高透
磁率磁性膜のみ、または前記第1と第2の高透磁率磁性
膜の両方のインピーダンス変化を電気信号に変換して出
力を得るようにした構成を採用した。
【0016】また、この磁気検出素子の製造方法であっ
て、非磁性基板上に、下から順に導電膜、絶縁膜、高透
磁率磁性膜、導電膜、絶縁膜、高透磁率磁性膜、絶縁
膜、導電膜を積層して成膜する工程と、該工程後に、前
記各膜の積層をエッチングし、請求項1に記載の磁気検
出素子の前記第1と第2の高透磁率磁性膜と3つの電極
から構成される磁気検出素子本体のパターンを所定間隔
で複数形成する工程と、該工程後に、前記非磁性基板上
に該基板より幅の狭い非磁性基板を接合し、素子ブロッ
クを得る工程と、前記素子ブロックを所定間隔で切断し
て複数の磁気検出素子を得る工程とを有する方法を採用
した。
【0017】
【作用】上記本発明の磁気検出素子の構成によれば、素
子本体を構成する第1と第2の高透磁率磁性膜の長さは
非磁性基板上で充分に確保することができる。また、そ
れぞれ導電膜からなる電極は、配置の仕方によって露出
部分の面積を充分に確保でき、端子からの引き出しを容
易に行なえる。
【0018】また、第1の高透磁率磁性膜のみに高周波
電流を印加することにより、第1の高透磁率磁性膜のみ
のオープンな磁路を用いて一様磁界を検出することがで
きる。この場合、第1の高透磁率磁性膜の長さは充分に
確保できるので、高感度に検出を行なえる。
【0019】また、第1と第2の高透磁率磁性膜の両方
に高周波電流を印加することにより、第1と第2の高透
磁率磁性膜から構成される閉磁路を用いて微小磁化の磁
界を検出することができる。この場合、誘導型磁気ヘッ
ドのトラック幅とギャップ幅に相当する第1と第2の高
透磁率磁性膜の先端の幅と、磁性膜間のギャップ幅は所
望に選択でき、検出対象の微小磁化の特性に応じて最適
に設定できるので、高感度に検出を行なえる。
【0020】また、上記本発明の製造方法によれば、1
つの素子ブロックから多数の磁気検出素子を1度に得る
多数個取りが可能である。
【0021】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
る。
【0022】[第1実施例]図1及び図2は本発明によ
るMI素子の第1実施例の構造を説明するものである。
【0023】図1において、1は本実施例のMI素子で
あり、その先端面を外部磁界検出面1aとして矢印で印
加方向を示される外部磁界に向けてこれを検出する。M
I素子1は、非磁性基板3,4と、MI素子本体の磁路
を構成する2層の高透磁率磁性膜(以下、磁性膜と略
す)5,6と、この磁性膜5,6にドライブ電流を流す
ための端子としての導電膜からなる電極10,11,1
2と、これらの膜どうしの間の絶縁を行なうための図2
に示される絶縁膜7,8,9から構成される。非磁性基
板3の外部磁界検出面1aに対し垂直な表面に、図2に
示されるように、順に電極10,絶縁膜7,磁性膜5,
絶縁膜8,磁性膜6,絶縁膜9,電極11,電極12が
積層され、その上に不図示の溶着用のガラスを介して非
磁性基板4が接合される。
【0024】磁性膜5,6は、高透磁率のFe−Co−
B系アモルファス磁性膜やFe−Ta−N系,Fe−T
a−C系等の微結晶膜として真空成膜技術を使用して所
定の長さDs,Ds’と幅Wsの概ね長方形状に形成さ
れており、先端部が外部磁界検出面1aに露出し、全体
として検出面1aに対し垂直で長手方向が検出対象の外
部磁界に向かう磁界検出方向に沿うように配置されてい
る。磁性膜6は磁性膜5より短く形成され、短い絶縁膜
(非磁性膜)8を挟んで磁性膜5の先端部上に積層さ
れ、後端部が絶縁膜8の後端面に沿って磁性膜5の中間
部に接続されている。
【0025】磁性膜5,6は、磁化容易軸方向が図2
(b)中矢印の通り膜面内で長手方向に直交する幅方向
(トラック幅方向)になるように磁気異方性がつけられ
ている。
【0026】磁性膜5,6の厚さTs,Ts’は、高周
波ドライブ電流の最適周波数を決定し、厚くなると周波
数特性が悪くなるので20μm以下の厚さが望ましい。
【0027】磁性膜5,6間の絶縁膜8の厚さによる幅
Gwは、誘導型磁気ヘッドの磁気ギャップの幅と同様に
周波数特性を決めるもので、検出対象の着磁媒体の最短
磁化ピッチ以下1/2以上の範囲が望ましい。
【0028】また磁性膜5,6の先端の幅Twは誘導型
磁気ヘッドにおける再生のトラック幅にあたり、磁性膜
5,6の他の部分の幅Wsより絞り込まれている。
【0029】一方、電極10,11,12は、Cu,A
u等の導電膜として形成され、電極10は絶縁膜7を挟
んで磁性膜5の先端部に接続され、電極11は磁性膜5
の後端部に接続され、電極12は絶縁膜9を挟んで磁性
膜6の先端部に接続されている。このように磁性膜5の
先端部と後端部および磁性膜6の後端部から端子の電極
10,11,12が引き出され、3端子構造となってい
る。
【0030】また、電極10,11,12は磁性膜5,
6と幅が同じで概ね長方形に形成され、磁性膜5,6に
沿って磁性膜5,6の後端部側(磁気検出面1aと反対
側)に引き出されており、非磁性基板3より短い非磁性
基板4の背後に電極12の後端部、電極11の全部、電
極10の後端部が端子として露出する。それぞれの露出
部分は位置がずれており、面積を確保できるので、ワイ
ヤー等の接続による端子からの引き出しは容易に行なえ
る。
【0031】このような構成において、着磁媒体等の微
小磁化の磁界の検出と、地磁気などの一様磁界の検出を
行なうことができる。
【0032】すなわち、微小磁界を検出する場合、電極
10,12間に高周波のドライブ電流を流して磁性膜
5,6の両方にドライブ電流を印加する。磁性膜5の先
端部と磁性膜6により閉磁路が形成されているので、微
小磁化の磁界による磁束をこの閉磁路に還流させて奥ま
で引き込むことができる。これにより、その磁束に応じ
て磁性膜5,6のそれぞれのインピーダンスが変化し、
磁性膜5,6の端子である電極10,12間の電圧が変
化し、微小磁化の磁界の検出信号として取り出される。
【0033】このようにして閉磁路により微小磁化の磁
界の検出を良好に行なうことができる。ここで誘導型磁
気ヘッドのトラック幅とギャップ幅に相当する磁性膜
5,6先端のトラック幅Twと磁性膜5,6間のギャッ
プ幅Gwは所望に選択でき、検出対象の微小磁化の特性
に応じて最適に設定できるので、高感度で検出を行なえ
る。
【0034】一方、一様磁界を検出する場合、電極1
0,11間にドライブ電流を流して長い方の磁性膜5の
みにドライブ電流を印加する。一様磁界に応じて磁性膜
5のインピーダンスが変化する。一様磁界の磁束は磁性
膜5の全長にわたって印加され、その長さDsは充分に
確保できるので、充分なインピーダンス変化量とともに
絶対値を確保できる。そのインピーダンスの変化に応じ
て磁性膜5の端子である電極10,11間の電圧が変化
し、一様磁界の検出信号として取り出される。
【0035】このように本実施例のMI素子では微小磁
界と一様磁界の検出を高感度で良好に行なうことができ
る。
【0036】次に、本実施例のMI素子の製造方法につ
いて、図3〜図5を用いて説明する。
【0037】まず図3(a)に示すように、非磁性材で
ある結晶化ガラス、セラミック等からなる非磁性基板3
0の表面に平面研磨を行う。この非磁性基板30は先述
のMI素子1の非磁性基板3がトラック幅方向に複数個
分連続したものに相当する。
【0038】次に図3(b)に示すように、非磁性基板
30の表面に、先述のドライブ電流を印加するための電
極10となるCu,Au膜等の導電膜100を真空成膜
技術により成膜する。
【0039】次に図3(c)に示すように、導電膜10
0上に、先述の絶縁膜7となるSiO2,TiO2,Cr
23等の酸化物の絶縁膜70を真空成膜技術により厚さ
1μm以下に形成する。
【0040】次に図3(d)に示すように、磁性膜5と
なるアモルファス、又は微結晶膜等の高透磁率磁性膜5
0を形成する。この磁性膜50は、磁気インピーダンス
効果の機能を発揮するために、磁化容易軸を矢印の方向
に配向させる必要があり、その配向は磁場中冷却や成膜
時の入射角変更等により行う。
【0041】次に図3(e)に示すように、先述のドラ
イブ電流を印加するための電極11となるCu,Au膜
等の導電膜110を真空成膜技術により成膜する。
【0042】次に図4(a)に示すように、厚さが先述
のギャップ幅Gwを決める絶縁膜8となるSiO2,T
iO2,Cr23等の酸化物の絶縁膜80を真空成膜技
術により形成する。この酸化物膜80の厚さは、検出対
象の着磁媒体の最短磁化ピッチ以下、1/2以上に形成
する必要がある。
【0043】次に図4(b)に示すように、磁性膜6と
なるアモルファス、又は微結晶膜等の高透磁率磁性膜6
0を形成する。この磁性膜60は、磁性膜50と同様に
磁気インピーダンス効果による機能を発揮するために、
磁化容易軸を矢印の方向に配向させる必要があり、その
配向は磁場中冷却や成膜時の入射角変更等により行う。
【0044】次に図4(c)に示すように、先述の絶縁
膜9となるSiO2,TiO2,Cr23等の酸化物の絶
縁膜90を真空成膜技術により厚さ1μm以下に形成す
る。
【0045】次に図4(d)に示すように、先述の磁性
膜5,6の閉磁路にドライブ電流を印加するための電極
12となるCu,Au膜等の導電膜120を真空成膜技
術により成膜する。
【0046】この時点での断面構造は図4(e)の通
り、非磁性基板30上に下から順に、導電膜100、絶
縁膜70、磁性膜50、導電膜110と絶縁膜80、磁
性膜60、絶縁膜90、導電膜120の順に積層されて
いる。
【0047】次の工程では、不図示のレジスト膜を形成
後、図5(a)の通り、外部磁界検出面におけるトラッ
ク幅TwとMI素子本体の幅Wsが残るようにして、真
空技術のドライエッチング又は化学的なウェットエッチ
ング等により、上記各膜の積層をエッチングし、先述の
磁性膜5,6、絶縁膜7〜9、電極10〜12からなる
MI素子本体13のパターンをトラック幅方向に対応す
る非磁性基板30の長手方向に所定間隔で複数形成す
る。
【0048】さらに、その上に不図示の低融点ガラスの
膜を電極10〜12の露出部分は覆わないように、図中
手前側に成膜しておき、図5(b)に示すように、非磁
性基板30と同質で幅の狭い非磁性基板40を非磁性基
板30上に重ね、ガラス溶着により接合し、素子ブロッ
ク20を得る。基板40は勿論、基板4となるものであ
る。
【0049】そして、図5(c)の通り、素子ブロック
20の外部磁界検出面となる手前側の面を円筒研削した
後、点線で示す通りトラック幅方向となる長手方向に所
定間隔で素子ブロック20を切断することにより、本実
施例のMI素子1が一度に多数個得られる。
【0050】以上のようにMI素子の多数個取りが可能
であり、MI素子を安価に製造できる。
【0051】[第2実施例]上記第1の実施例では、磁
性膜5,6、絶縁膜7,8,9、電極10,11,12
からなるMI素子本体13を非磁性基板3上に1個だけ
設けた1トラックの素子としたが、図6に第2実施例と
して示す通り、非磁性基板3上にMI素子本体13をト
ラック幅方向に所定間隔で複数設けてマルチトラックの
MI素子を構成することもできる。
【0052】このマルチトラックのMI素子を製造する
場合、先述した製造工程の図5(a)の工程で形成する
MI素子本体13のトラック幅方向の間隔を図6に示さ
れる間隔とし、図5(c)の工程で素子ブロック20を
切断する長手方向(トラック幅方向)の間隔を複数トラ
ック分に見合った寸法とすればよい。このように容易に
マルチトラックのMI素子を構成できる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による磁気インピーダンス効果を利用した磁気検出素子
では、非磁性基板上に概ね長方形に形成され長手方向が
磁界検出方向に沿うように配置された第1の高透磁率磁
性膜と、該第1の高透磁率磁性膜の先端部上に絶縁膜を
挟んで積層され、後端部が第1の高透磁率磁性膜の中間
部に接続された概ね長方形の第2の高透磁率磁性膜と、
それぞれ第1の高透磁率磁性膜の先端部と後端部、第2
の高透磁率磁性膜の先端部に接続された導電膜からなる
3つの電極を有する構成であって、第1と第2の高透磁
率磁性膜に対する高周波電流の流し方により、第1の高
透磁率磁性膜のみのオープンな磁路を用いて一様磁界、
または第1と第2の高透磁率磁性膜から構成される閉磁
路を用いて微小磁化の磁界を検出することができる。し
かも前者の場合は第1の高透磁率の長さを充分確保でき
るため、後者の場合は誘導型磁気ヘッドのトラック幅と
ギャップ幅に相当する第1と第2の高透磁率磁性膜の先
端の幅と互いの間のギャップ幅を最適に設定できるた
め、いずれも高感度に検出を行なえる。
【0054】また、本発明の製造方法によれば、1つの
素子ブロックから本発明の磁気検出素子を1度に多数個
得る多数個取りが可能であり、本発明の磁気検出素子を
安価に製造できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のMI素子の構造を示すも
ので、基板を透視した状態で示す斜視図である。
【図2】同MI素子の本体を構成する磁性膜、絶縁膜、
電極の配置、寸法関係を示す説明図である。
【図3】同MI素子の製造工程を示す説明図である。
【図4】同製造工程を示す説明図である。
【図5】同製造工程を示す説明図である。
【図6】第2実施例のMI素子の構造を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 MI素子 1a 外部磁界検出面 3,4 非磁性基板 5,6 高透磁率磁性膜 7,8,9 絶縁膜 10,11,12 電極 13 MI素子本体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気インピーダンス効果を利用した磁気
    検出素子であって、 非磁性基板と、 該非磁性基板上に概ね長方形に形成され長手方向が磁界
    検出方向に沿うように配置された第1の高透磁率磁性膜
    と、 該第1の高透磁率磁性膜の先端部上に絶縁膜を挟んで積
    層され、後端部が第1の高透磁率磁性膜の中間部に接続
    された概ね長方形の第2の高透磁率磁性膜と、 それぞれ前記第1の高透磁率磁性膜の先端部と後端部、
    第2の高透磁率磁性膜の先端部に接続された導電膜から
    なる3つの電極を有し、 前記3つの電極を介して前記第1の高透磁率磁性膜の
    み、または前記第1と第2の高透磁率磁性膜の両方に高
    周波電流を印加し、外部磁界による前記第1の高透磁率
    磁性膜のみ、または前記第1と第2の高透磁率磁性膜の
    両方のインピーダンス変化を電気信号に変換して出力を
    得るようにしたことを特徴とする磁気検出素子。
  2. 【請求項2】 前記第1と第2の高透磁率磁性膜は、磁
    化容易軸方向が膜面内で長手方向に垂直な方向となるよ
    うに磁気異方性が付けられていることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気検出素子。
  3. 【請求項3】 前記3つの電極は、前記第1と第2の高
    透磁率磁性膜に沿って該第1と第2の高透磁率磁性膜の
    後端部側に引き出され、前記後端部側においてそれぞれ
    ずれた位置に露出することを特徴とする請求項1または
    2に記載の磁気検出素子。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の磁気検出素子の製造方
    法であって、 非磁性基板上に、下から順に導電膜、絶縁膜、高透磁率
    磁性膜、導電膜、絶縁膜、高透磁率磁性膜、絶縁膜、導
    電膜を積層して成膜する工程と、 該工程後に、前記各膜の積層をエッチングし、請求項1
    に記載の磁気検出素子の前記第1と第2の高透磁率磁性
    膜と3つの電極から構成される磁気検出素子本体のパタ
    ーンを所定間隔で複数形成する工程と、 該工程後に、前記非磁性基板上に該基板より幅の狭い非
    磁性基板を接合し、素子ブロックを得る工程と、 前記素子ブロックを所定間隔で切断して複数の磁気検出
    素子を得る工程とを有することを特徴とする磁気検出素
    子の製造方法。
JP7124602A 1995-05-24 1995-05-24 磁気検出素子及びその製造方法 Pending JPH08316547A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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