JPH08315386A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JPH08315386A
JPH08315386A JP7115532A JP11553295A JPH08315386A JP H08315386 A JPH08315386 A JP H08315386A JP 7115532 A JP7115532 A JP 7115532A JP 11553295 A JP11553295 A JP 11553295A JP H08315386 A JPH08315386 A JP H08315386A
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JP
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objective lens
holder
center
holding body
gravity
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JP7115532A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Ikegame
哲夫 池亀
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】対物レンズを含む保持体が傾いたとしても光ス
ポットは移動することなく、常に良好なサーボ特性が得
られる対物レンズ駆動装置を提供する。 【構成】対物レンズと、少なくとも前記対物レンズを保
持し所定の方向に移動する保持体と、前記保持体を所定
の方向に駆動させる駆動手段と、前記保持体を前記所定
の方向に弾性的に支持する弾性支持部材と、からなる対
物レンズ駆動装置において、前記保持体の重心と前記対
物レンズのノーダルポイントとを略一致させた。また
は、前記保持体における前記弾性支持部材の延在方向と
平行な軸を中心とする回転中心と、前記対物レンズのノ
ーダルポイントとを略一致させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録媒体に対し光学的に
情報を記録または再生する情報記録再生装置における対
物レンズ駆動装置に関する。
【0002】
【従来技術】光ビームを用いて記録媒体に対し情報を記
録または再生する情報記録再生装置では、対物レンズに
より光ビームを集光させ記録媒体上に微小光スポットを
形成して、情報信号の検出を行っている。この情報信号
を正しく検出するために、光スポットを常に記録媒体上
に形成させるフォーカシング制御、及び光スポットを常
に信号トラックに追従させるトラッキング制御が必要で
あり、これらの制御を行うための対物レンズ駆動装置が
必要となる。
【0003】従来、このような対物レンズ駆動装置とし
ては特公平6−5580号公報(従来例1)に開示され
た対物レンズ駆動装置が知られている。従来例1に開示
された対物レンズ駆動装置では、対物レンズ、対物レン
ズを保持する対物レンズホルダ、対物レンズホルダに巻
装されるフォーカシングコイル及びトラッキングコイル
とで保持体を構成しており、対物レンズ寄りに存在する
その保持体の重心を、トラッキング方向の駆動力の中心
と一致させるために保持体の下部に重りを配置してい
る。このように保持体の下部に重りを配置する理由は、
保持体の重心とトラッキング方向の駆動力の中心とが一
致していない対物レンズ駆動装置では、同公報の図7
(a)に示すように保持体にトラッキング方向の駆動力
Fを供給したとき、保持体が傾いてしまうといった不具
合が生じるからである。しかもその傾く方向が駆動力F
に対して逆方向のディスクの信号トラックから離れる方
向となってしまう。したがってこのような対物レンズ駆
動装置においては、その駆動装置を駆動するとき駆動電
流の特定周波数において不要な共振が発生してしまい、
正確なトラッキング制御、フォーカシング制御を行うこ
とができないといった問題があった。
【0004】従来例1の対物レンズ駆動装置ではこれら
の欠点を解消するために提案されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した対物
レンズ駆動装置では以下に述べる欠点を有する。上述し
た対物レンズ駆動装置では確かに、保持体の重心とトラ
ッキング方向の駆動力の中心とを一致させているが、ト
ラッキングコイルと磁石、ヨークからなる磁気回路との
相対位置のずれ、例えばZ方向(フォーカシング方向)
における相対位置ずれや、磁気回路の磁束密度の不均一
などの原因により、容易にZ方向における保持体の重心
とトラッキング方向の駆動力の中心はずれてしまい、当
初の目的である正確なトラッキング制御、フォーカシン
グ制御を達成することができなくなってしまう。
【0006】また、外部からの振動が加えられた場合に
も保持体は容易にX軸、Y軸まわりに傾いてしまい、同
様の不具合が生じてしまう。このように保持体の重心と
トラッキング方向の駆動力の中心とを設計上で一致させ
たとしても、対物レンズ駆動装置の組立ての過程や外的
要因により、保持体が簡単に傾いて光スポットが移動し
てしまい、良好なサーボ特性を得ることができなくな
る。
【0007】本願発明はこの点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、対物レンズを含む保持
体が傾いたとしても光スポットは移動することがなく、
常に良好なサーボ特性が得られる対物レンズ駆動装置を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達
成するために、 (1)対物レンズと、少なくとも前記対物レンズを保持
し所定の方向に移動する保持体と、前記保持体を前記所
定の方向に弾性的に支持する弾性支持部材と、からなる
対物レンズ駆動装置において、前記保持体の重心と前記
対物レンズのノーダルポイントとを略一致させた。
【0009】(2)対物レンズと、少なくとも前記対物
レンズを保持し所定の方向に移動する保持体と、前記保
持体を前記所定の方向に弾性的に支持する弾性支持部材
と、からなる対物レンズ駆動装置において、前記保持体
における前記弾性支持部材の延在方向と平行な軸を中心
とする回転中心と、前記対物レンズのノーダルポイント
とを略一致させた。
【0010】
【作用】対物レンズを出射して形成される光スポットの
位置は、対物レンズのノーダルポイント(Nodal Point
s)の位置に直接関係している。この原理を利用し、対
物レンズのノーダルポイントを対物レンズを含めた保持
体の重心に一致させることで、対物レンズを駆動させる
駆動力と保持体の重心とがずれた場合であっても、対物
レンズは保持体の重心即ちノーダルポイントを中心に回
動することになり、対物レンズのノーダルポイントの位
置を変化させることがないため、出射される光ビームの
光スポットを移動させることがない。
【0011】また、対物レンズのノーダルポイントを弾
性支持部材の延在方向と平行な軸を中心とする保持体の
回転中心に一致させることで、対物レンズは回転中心即
ち対物レンズのノーダルポイントを中心に回動すること
になり、対物レンズのノーダルポイントの位置を変化さ
せることなく、出射される光ビームの光スポットを移動
させることがない。
【0012】
【実施例】
[第1実施例]以下、図面に従い本発明の実施例を詳細
に説明していく、図1〜図7は、本発明の第1実施例を
示したもので、光磁気ディスクを記録媒体とする情報記
録再生装置の対物レンズ駆動装置を示している。尚、図
中の座標軸のうち、X方向はトラッキング方向(アクセ
ス方向)、Y方向はタンジェンシャル方向、Z方向はフ
ォーカシング方向を示している。
【0013】図1は情報記録再生装置全体の概略斜視図
を示しており、デッキベース1にディスク2を回転させ
るスピンドルモータ3が固定され、ディスク2は中央に
開口部4aを有するカートリッジ4中に位置している
(図2参照)。そして、対物レンズ5を有する可動部6
はデッキベース1に対して、後述するようにX方向、即
ちディスク半径方向に移動可能に支持、駆動されるよう
になっている。
【0014】また、図3(可動部の斜視図)、図4(可
動部の分解斜視図)に示すように可動部6は、四角柱状
に巻回したアクセスコイル7を中央に配置し、可動部6
全体の剛性はこのアクセスコイル7が主に担っている構
造となっている。アクセスコイル7に設けられるキャリ
ッジ8は、球状のシリカ入りのエポキシ樹脂またはカー
ボンファイバーやPTFE(ポリ4ふっ化エチレン)入
りの熱可塑性ポリイミド樹脂などで形成されており、ア
クセスコイル7のY(−)側の側面に装着される固定部
8aを有し、この固定部8aでアクセスコイル7のY
(−)側の面を補強するようになっている。
【0015】上記固定部8aのX方向両端には、基準側
の軸受部9,10が形成され、その軸受部9,10に軸
受9a,10aが形成され、ここに両端がデッキベース
1上に固定されるガイドレール11(図1参照)が挿入
される。前記2つの軸受部9,10の間にはミラー用の
固定部8bが形成され、ここにミラー12が接着固定さ
れる。なお、ミラー12の反射光はレンズ5に入射する
ようになっている。
【0016】また、アクセスコイル7のY(+)側には
従動側の軸受部13が位置し、ガイドレール14(図1
参照)がそのコの字状の軸受13aに挿入される。ガイ
ドレール11,14は炭化ケイ素のセラミックス又はフ
ッ素系のコーティングを施してあるステンレスにしてあ
る。なお、軸受部13はアクセスコイル7のY(+)側
の面に接着固定される。また、前記固定部8aと軸受部
13とは連結部8cにより連結され、キャリッジ8とし
て一体に形成されており、更に軸受部9,10と軸受部
13の間の剛性は、アクセスコイル7が主に担ってい
る。また、キャリッジ8はアクセスコイル7をインサー
ト成形しても良い。
【0017】前記軸受部10からは連結部8d,8eが
Z(+)側に突出し、その先端に固定部8fが形成され
ている。この固定部8fのX(+)側には、対物レンズ
5のノーダルポイント(以下、単にNPと呼ぶ)を中心
にもつ球面の一部が形成されており、この球面に保持部
材15のX(−)側に形成された対応する球面が当接
し、対物レンズ5のZ軸に垂直な2軸に対し傾き調整し
たあと、接着固定されるようになっている。
【0018】前記保持部材15とホルダ17にかけて設
けられるバネ16は、ステンレスの薄板をプレスで略コ
の字状に形成してある。なお、2枚のバネ16と保持部
材15とホルダ17はそれぞれプラスチックスによりイ
ンサート成形される。また、ホルダ17の中央には対物
レンズ5が固着され、ホルダ17の回りにはフォーカス
コイル18が巻回されている(図4にて示すフォーカス
コイル18は一部破断させて図示している)。フォーカ
スコイル18のZ方向における中心は対物レンズ5のN
Pと一致させてある。これら対物レンズ5、ホルダ1
7、フォーカスコイル18でフォーカス方向に変位する
保持体30を形成すると共に、保持体30の重心Gは対
物レンズ5のNPに一致させている。
【0019】図2(磁気回路を示す断面図)に示すよう
に、アクセスコイル7の中の空間には、まわりにショー
トリング19が固定されたセンターヨーク20が配設さ
れている。また、このセンターヨーク20と磁気ギャッ
プを形成するようにマグネット21が配設され、マグネ
ット21は略コの字状のサイドヨーク22の内側(Z
(−)側)に固定され、サイドヨーク22の両端はセン
ターヨーク20の両端に当接し、アクセス用の磁気回路
が構成されている。
【0020】また、サイドヨーク22のY(−)側の側
面には、マグネット23がY(+)側のフォーカスコイ
ル18の一辺に対向するように固定され、マグネット2
4はY(−)側のフォーカスコイル17の一辺に対向す
るようにヨーク25に固定されている。なお、ヨーク2
5はデッキベース1上に固定されている。次に、以上の
ように構成されている第1実施例の作用について説明す
る。図2に示すようにフォーカスコイル18のY方向に
おける二辺に、マグネット23,24による磁界が作用
し、フォーカスコイル18に電流を流すとこの二辺にY
方向において互いに逆向きの磁界が作用し、フォーカス
コイル18に電流を流すとこの二辺にZ方向の力が発生
し、対物レンズ5をZ方向に駆動させることかできる。
このとき、ホルダ17を支持しているバネ16は、Z方
向に撓むことにより対物レンズ5がZ方向に駆動される
(図3参照)。
【0021】また、アクセスコイル7にはマグネット2
1による磁界によりX方向の力が発生し可動部6をX方
向に駆動する。このとき、可動部6は図1に示すよう
に、軸受9a,10a,13aとガイドレール11,1
4によってX方向に摺動する。また図2に示すようにサ
イドヨーク22をディスクカートリッジ4の開口部4a
中に位置させているため、サイドヨーク22を光ディス
ク2に近付けることができ、情報記録再生装置の高さを
小さくできる。
【0022】また、図4に示すように、キャリッジ8
は、軸受部9,10,13と固定部8a、固定部8b、
連結部8c,8d,8eにより構成されているので無駄
のない簡素な構成となっている。また、軸受部9,10
と軸受部13の間は主にアクセスコイル7が剛性を担っ
ている構成となっているので、連結部8cは軸受部13
を成形する際に樹脂が流れる程度の寸法さえあれば良い
ので、この部分の質量は微小であって良い。
【0023】また、可動部6をX方向に駆動するときに
は、可動部6全体のX方向、Z方向のそり変形、Y軸ま
わりのねじれ変形などが共振に現われ問題となるが、こ
の可動部6全体の剛性はアクセスコイル7が担っている
ので問題とならない。更に、アクセスコイル7は、銅、
アルミニウム等の金属であるためプラスチックスに比べ
て弾性率が高く、これらの共振周波数を高くすることが
できる。
【0024】また、コイル可動の対物レンズ駆動装置に
おいてはコイルは必ず可動部に必要であるが、このコイ
ルを主たる構造物にし全体の剛性を担わせることにして
あるため、他の主たる構造物であるキャリッジは最小で
良い。次に、図5乃至図7を用いて本実施例の要部につ
いて説明する。図5は保持体30周辺のY方向から見た
断面図である。対物レンズ5の外側にフォーカスコイル
18が位置しており、このフォーカスコイル18のZ方
向における重心の位置は対物レンズ5のZ方向における
NPの位置と同じになるようにしてある。保持体30は
その重心Gを対物レンズ5のNPと一致させてある。本
実施例の対物レンズ5は平行光を入射させてディスク2
上に集光する無限光学系であるので、この場合、NPは
対物レンズ5の後ろ側(ディスク2側)主点Ho´と一
致している。
【0025】保持体30を支持する2枚のバネ16のZ
方向の中点と保持体30の重心のZ方向の高さも一致さ
せている。可動部6をX方向に駆動させた際の保持体3
0及び2枚のバネ16の動きを図6に示す。図6に示す
ように保持体30はその重心Gを中心とするY軸まわり
に回転する共振が発生する。この共振周波数は主に保持
体30のY軸まわりの慣性モーメントと、バネ16,1
6をY軸まわりにねじる剛性とによって決まる。この共
振が生じた際のスポットの移動を図7を用いて説明す
る。
【0026】図7(a)は保持体の重心Gと対物レンズ
のNPがずれた従来の保持体30´の構成を示す。保持
体30´が自身の重心Gのまわりにθ回転した場合、対
物レンズ5のNPはX方向にmだけ移動する。つまり、
保持体30´の重心Gから対物レンズ5のNPの距離を
lとすると、スポットOの移動量mは、 m=l・θ となる。これに対して、本実施例では図7(b)で示す
ように保持体30の重心Gと対物レンズ5のNPを一致
させているので、保持体30が傾いて対物レンズ5が傾
いたとしても、保持体30はNPを中心に回動すること
になる。したがってl=0となり、 m=l・θ=0 となり、スポットOは対物レンズ5が傾いたとしてもず
れない。したがって可動部6をX方向に駆動したときの
スポットOの動きのボード線図には、ゲインの乱れは生
じない。
【0027】本実施例では可動部6をX方向に駆動した
場合について説明したが、可動部6に対し外部から振動
が加わった場合も同様に、保持体30が傾き対物レンズ
5が傾いたとしてもスポットOは移動しない。さらに、
本実施例では保持体30は対物レンズ5の周囲にフォー
カスコイル18を巻回して配置しており、対物レンズ5
のNPとフォーカスコイル18の重心を一致させてお
り、また、バネ16は対物レンズ5を挟むように配置さ
せているので、ホルダ17を小型にすることができ、対
物レンズ5のNPと保持体30の重心Gを特別なバラン
サを用いることなく容易に一致させることができると共
に、保持体30を小型軽量にすることができ、駆動感度
を高めることができる。 [第2実施例]次に本発明の第2実施例を図8乃至図1
1を用いて説明する。本実施例では前記実施例とは異な
り対物レンズ41をバネ48,49でZ方向(フォーカ
ス方向)に移動可能に支持すると共に、X方向(トラッ
キング方向)に移動可能に支持する構成となっている。
しかも、Y方向(タンジェンシャル方向)に延在するバ
ネ48,49は対物レンズ41を保持しているホルダ4
2を挟んでX方向両側に配設されている。
【0028】Z方向、X方向に対物レンズ41を移動さ
せるために図8の斜視図に示してあるように、ホルダ4
2のZ(+)側の対物レンズ41の周囲に形成された溝
に巻回されたフォーカスコイル43が装着され、Y方向
両側には巻回された2個ずつ計4個のトラッキングコイ
ル44がフォーカスコイル43の外側に固着されてい
る。
【0029】本実施例では上記した対物レンズ41、ホ
ルダ42、フォーカスコイル43、トラッキングコイル
44とで保持体70を構成している。マグネット46は
トラッキングコイル44と対向するように図示していな
いベースに配置固定され、マグネット46の背面にはヨ
ーク45が固着され、磁束発生手段を構成している。
【0030】ホルダ42のX方向両側には固着部47が
形成されており、この固着部47のZ方向両側に後述す
るバネ48,49の一端がそれぞれ固定されている。バ
ネ48は上下2枚の板バネ50,51から成り、それぞ
れY方向両側近傍に細幅の撓み部50a,51aが形成
され、2か所の撓み部50a間の中間部、2か所の撓み
部51a間の中間部には幅方向(X方向)側部片側を直
角に折り曲げた折り曲げ部50b,51bが形成されて
いる。そして折り曲げ部50b,51bは相互に対向す
るように組み付けられ、断面は図9に示すように横長の
長方形を呈するようなっている。また図8に示すように
前記固着部47のZ方向上下面に板バネ50,51の一
端がそれぞれ固定され、他端は固定部材52に固定され
ている。尚、上記撓み部50a,51aは図10(a)
に示すようにX方向にわずかにずれた位置に形成されて
いる。尚、バネ49についても同様に構成されている。
【0031】板バネ50と板バネ51とで形成された空
間には図9で示すようにシリコーンゲルなどのダンピン
グ材60が注入されると共に、図8に示すように板バネ
50と板バネ51の端部50cと51cで形成される間
隙にもダンピング材60が注入される。本実施例の対物
レンズ駆動装置は以上のように構成されており、対物レ
ンズ41の移動に伴いバネ48(バネ49についても同
様であるので、図示していない)は図10に示すように
変形する。図10(a)は変形前を示しており、図10
(b)は変形後を示している。
【0032】次に本実施例の対物レンズのNPと保持体
の重心G及び支持中心Sとの関係を説明する。図11は
図8中の対物レンズ41の中心をX−Y平面に平行なA
−A面でカットし、それをY(−)側から示した概略断
面図であるが、本実施例でも対物レンズ41のNP(本
実施例の場合、対物レンズ41の後ろ側主点Ho´)と
保持体70の重心Gとを一致させている。さらに保持体
70を支持する4本の板バネ50,51の保持体70側
の4つの撓み部50a,51aの中点、即ち支持中心S
も対物レンズ41のNPに一致させている。支持中心S
とは、バネ48,49の延在方向に平行な軸を想定し、
その軸のまわりに回転モーメントを保持体70に加えた
際の保持体70の回動中心を示す。
【0033】例えば、図11に示すように保持体70へ
のトラッキングコイル44のZ方向の貼り付け位置に誤
差が生じ、トラッキング方向の駆動力Fが重心GよりZ
方向にずれて駆動力F´が発生した場合、保持体70は
Y軸まわりに回動することになるが、この際の駆動周波
数が保持体70の共振周波数と一致する場合には、保持
体70はその重心Gを中心に大きく回動する。
【0034】また、駆動力F´が支持中心Sに対しZ方
向にずれて発生し、かつこの際の駆動周波数が保持体7
0の共振周波数よりも低い場合には、保持体70は支持
中心Sを中心にして回動することになる。しかし、本実
施例では、前者に対しては対物レンズ41のNPと保持
体70の重心Gを一致させているので、対物レンズ41
が回動し傾いたとしても光スポットOは移動することが
ない。
【0035】また、後者に対しても対物レンズ41のN
Pと支持中心Sを一致させているので、対物レンズ41
が回動し傾いたとしても光スポットOは移動することが
ない。以上は保持体70をX方向に駆動しようとした場
合を説明したものであるが、この他にも例えば、保持体
70をZ方向に駆動しようとする場合、また、外部から
の振動が加わり保持体70がX軸またはY軸まわりに回
動した場合も同様に、保持体70の回動による光スポッ
トOの移動は起きない。
【0036】また、ホルダ42に固着するフォーカスコ
イル43及びトラッキングコイル44のそれぞれの重心
を対物レンズ41のNPに一致させるように配置し、さ
らにホルダ42におけるバネ48,49の固着部47の
位置を対物レンズ41のNPに近付けるように配置した
ので、対物レンズ41のNPと保持体70の重心Gとを
容易に一致させることができると共に、重心位置調整用
のバランサを必要としないので、保持体70を小型軽量
にすることができる。
【0037】上記各実施例においては対物レンズのNP
を保持体の重心または支持中心に一致させたが、重心ま
たは支持中心が対物レンズの内部に位置する程度に設定
すれば、そのずれは0〜2mm程度と小さいので保持体
の傾きによる光スポットの移動を極めて微少量にするこ
とができる。尚、本発明は以上説明した通りであるが、
対物レンズをフォーカス方向及びトラッキング方向等の
うち少なくとも一方向に移動可能に支持部材で支持され
た対物レンズ駆動装置であれば本発明は適用できる。ま
た、駆動手段はムービングコイル方式に限らず、ムービ
ングマグネット方式、エア浮上方式などでも本発明は適
用できる。また支持部材はバネの他にワイヤや樹脂のヒ
ンジであっても良い。さらにその数は2つ以上であれば
良い。また、対物レンズはホログラムでも良い。対物レ
ンズと保持体は一体形成されていても良い。
【0038】尚、本発明は以下に述べる構成も含むもの
である。 (1)請求項2記載の対物レンズ駆動装置において、前
記回転中心は、前記弾性支持部材を複数配置し、該複数
の弾性支持部材間の中心であることを特徴とする対物レ
ンズ駆動装置。 (2)請求項1及び2記載の対物レンズ駆動装置におい
て、前記対物レンズの光軸方向における前記コイル長の
中心と前記対物レンズのノーダルポイントとを略一致さ
せることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
【0039】(3)請求項1及び2記載の対物レンズ駆
動装置において、前記コイルの重心と前記対物レンズの
ノーダルポイントとを略一致させることを特徴とする対
物レンズ駆動装置。
【0040】
【発明の効果】保持体の重心と対物レンズのノーダルポ
イントを一致させたので、共振などにより保持体が自身
の重心を中心に傾いたとしても対物レンズから出射され
る光スポットは移動しない。このため良好なサーボ特性
が得られる。また、保持体を支持する弾性支持部材の延
在方向と平行な軸を中心とする保持体の回転中心と対物
レンズのノーダルポイントを一致させたので、保持体が
回転中心を中心に回動し傾いたとしても対物レンズから
出射される光スポットは移動しない。このため良好なサ
ーボ特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である対物レンズ駆動装置
を備えた情報記録再生装置の斜視図である。
【図2】図1の情報記録再生装置の断面図である。
【図3】図1の情報記録再生装置の可動部の斜視図であ
る。
【図4】図3に示した可動部の分解斜視図である。
【図5】図3に示した保持体およびバネ周辺の断面図で
ある。
【図6】図5に示した保持体およびバネの動きを示す図
である。
【図7】(a)は従来の保持体における対物レンズの傾
きを示す図であり、(b)は本実施例の保持体における
対物レンズの傾きを示す図である。
【図8】本発明の第2実施例である対物レンズ駆動装置
を備えた保持体の斜視図である。
【図9】図8に示したバネの断面図である。
【図10】(a)および(b)は図8に示したバネの変
形を示す図である。
【図11】図8に示した保持体の重心、支持中心と駆動
力の関係を示す図である。
【符号の説明】
5,41 対物レンズ 17,42 ホルダ 18,43 フォーカスコイル 30,70 保持体 44 トラッキングコイル 50,51 板バネ 50a,51a 撓み部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズと、 少なくとも前記対物レンズを保持し所定の方向に移動す
    る保持体と、 前記保持体を前記所定の方向に弾性的に支持する弾性支
    持部材と、からなる対物レンズ駆動装置において、 前記保持体の重心と前記対物レンズのノーダルポイント
    とを略一致させたことを特徴とする対物レンズ駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 対物レンズと、 少なくとも前記対物レンズを保持し所定の方向に移動す
    る保持体と、 前記保持体を前記所定の方向に弾性的に支持する弾性支
    持部材と、からなる対物レンズ駆動装置において、 前記保持体における前記弾性支持部材の延在方向と平行
    な軸を中心とする回転中心と、前記対物レンズのノーダ
    ルポイントとを略一致させたことを特徴とする対物レン
    ズ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007280444A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Sanyo Electric Co Ltd レンズホルダー及びそれを具備した光ピックアップ装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007280444A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Sanyo Electric Co Ltd レンズホルダー及びそれを具備した光ピックアップ装置
JP4522388B2 (ja) * 2006-04-03 2010-08-11 三洋電機株式会社 対物レンズ駆動装置及びそれを具備した光ピックアップ装置

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