JPH0831422A - リチウム二次電池負極用炭素材料とその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池負極用炭素材料とその製造方法

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JPH0831422A
JPH0831422A JP6187926A JP18792694A JPH0831422A JP H0831422 A JPH0831422 A JP H0831422A JP 6187926 A JP6187926 A JP 6187926A JP 18792694 A JP18792694 A JP 18792694A JP H0831422 A JPH0831422 A JP H0831422A
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carbon
boron
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secondary battery
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JP6187926A
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Kimihito Suzuki
公仁 鈴木
Takashi Iijima
孝 飯島
Koichiro Mukai
幸一郎 向井
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、放電容量が大きく、サイクル初期
の段階からの充放電効率が高く、且つ、サイクル特性に
優れたリチウム二次電池用負極材料としての炭素粉末を
提供する。 【構成】 本発明のリチウム二次電池負極用炭素材料
は、ピッチを原料とする炭素粉末をホウ素化合物共存下
で熱処理して調製した黒鉛化炭素粉末であって、CTE
≦3.0×10-6 -1、d002≦0.337nm、Lc
≧40nm、R≧0.6であることを特徴とする。ま
た、黒鉛化炭素粉末におけるホウ素の存在比が15重量
%以下である。そして、本発明の炭素負極材料の製造方
法は、ピッチを原料とする炭素粉末にホウ素化合物をホ
ウ素換算で20重量%以下で混合し、不活性雰囲気下、
2500℃以上、0.1〜10時間熱処理するものであ
る。さらに、そのホウ素化合物がホウ素、炭化ホウ素、
酸化ホウ素、ホウ酸の少なくとも一つである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウムの挿入・脱離
反応を利用するリチウム二次電池負極用炭素材料とその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電気・電子機器の小型化、軽量化
に伴い、二次電池に対する高エネルギー密度化の要求が
ますます強くなっている。この要求を満たす高エネルギ
ー密度二次電池としては、リチウム二次電池が注目さ
れ、その開発が急がれている。
【0003】このリチウム二次電池の開発における最大
の課題は、負極に用いるリチウム金属の充放電の繰り返
しに伴うサイクル劣化である。
【0004】この問題を解決するためにリチウム金属の
代替材料が種々検討されているが、その中で最も有力視
されているのが炭素材料である。
【0005】リチウム二次電池の負極に炭素材料を用い
た系では、充電時に多量のリチウム塩を溶解させた電解
液中から炭素材料の炭素網面層の層間にリチウムが挿入
し、放電時には挿入されたリチウムがイオンとして放出
される、いわゆるインターカレーション・デインターカ
レーション(挿入・脱離)反応を利用する。
【0006】そのため、高い電極性能を有する炭素負極
材料の開発の最大のポイントは、炭素材料の結晶構造で
あり、その結晶構造の規則性から、難黒鉛化性炭素材
料、易黒鉛化性炭素材料の大きく二つの方向性で研究が
なされている。
【0007】易黒鉛化性材料は黒鉛構造が発達するほ
ど、リチウムとの層間化合物を安定に形成しやすく、多
量のリチウムが炭素網面層の層間へ挿入され、放電容量
が大きくなるという報告(例えば、電気化学及び工業物
理化学,61(2),1383(1993))がある。
【0008】最終的には黒鉛とリチウムとの理想的な黒
鉛層間化合物LiC6が形成され、この場合の放電容量
(372mAh/g)が一般に炭素負極材料の理論容量
(限界値)とされている。
【0009】理想的な黒鉛結晶構造を有する天然黒鉛に
着目した検討は、古くから行なわれている(例えばJ.
Electrochem.Soc.,117,222
(1970)、Carbon,13,337(197
5)、特開昭64―2258号公報など)が、天然黒鉛
の結晶構造は、炭素網面層が特定方向へ優先配向をして
いるため、材料中でのリチウムの拡散方向が限定され、
しかもその拡散距離が非常に長い。
【0010】従って、微弱な充放電電流密度下において
のみ、高い放電容量を得ることが確認されている(例え
ば、Electrochimica Acta,38
(9),1179(1993))。
【0011】しかしながら、実用的な見地からは、充放
電時の電流密度を高くできないために、その使用範囲に
大きな制約を受ける。
【0012】また、メソフェースピッチの光学的異方性
相が球状に生成した段階で採取して調製したメソフェー
ス小球体に関しても、サイクル特性に問題があると指摘
されていた(例えば、第34回電池討論会3A07)。
【0013】ピッチコークスは易黒鉛化性材料の部類に
属し、超高温の温度領域での黒鉛化処理により天然黒鉛
に近い炭素網面層の層間距離に近づくが、天然黒鉛ほど
黒鉛化が発達せず、その結晶構造は炭素網面層が特定方
向へ優先配向していない。
【0014】従って、天然黒鉛にみられた高い電流密度
下での使用範囲の制約はなく、リチウム二次電池用負極
材料として非常に有望な材料であり、これまで多くの研
究がなされている(例えば、特開昭63―121257
号公報、特開平1―204361号公報、特開平4―2
06276号公報など)。
【0015】しかし、通常のコークスの超高温熱処理
(2000℃〜3000℃焼成)品の放電容量は、理論
容量(372mAh/g)と比較して低く(<270m
Ah/g)、さらなる性能の改善が求められていた。
【0016】最近、このピッチコークスの性能改善に向
けて、幾つかの検討がなされている。例えば、ピッチへ
3BO3等を添加し、2000℃で炭化処理した炭素粉
末に関する報告(特開平5―251080号公報、特開
平5―266880号公報)、ピッチコークスの六員環
網目格子を形成する炭素原子の一部をホウ素及び窒素原
子で置換した炭素粉末に関する報告(特開平5―290
843号公報)などがある。
【0017】前者では、炭素網面層の層間にホウ素化合
物が入り込むことによりリチウムのドープ量(放電容
量)を改善することを狙ったものである。
【0018】しかしながら、充放電のサイクル進行に伴
う容量の低下が比較的大きいことが課題である。
【0019】また、後者については、ピッチコークスの
炭素網面層の骨格を形成する炭素原子の一部をホウ素原
子や窒素原子で置換した化合物(BC3,BC3N)にす
ることにより、リチウムのドープ量(放電容量)を改善
することを狙ったものである。
【0020】しかし、化合物粉末の電気的性質が半導体
的となるため、充放電時の過電圧が大きくなり、実用的
な充放電電圧領域では高い放電容量が得られず、また炭
素材料中に挿入されたリチウムを効率良く引き抜くこと
ができないため、高い初期効率が得られないという課題
を残す。
【0021】本発明者らは、広範なピッチコークス粉末
についてその電極特性を鋭意研究した結果、コークスの
組織を強く反映する熱膨張係数が電極特性、特にサイク
ル特性に非常に重要であることを見いだし、先に出願を
行った。
【0022】また、結晶構造の観点から検討した結果、
黒鉛化度が高くなるほど放電容量が大きくなることを見
いだした(電気化学及び工業物理化学,61(2),1
383(1993))。
【0023】さらに、電解質の分解反応等の副反応に関
与すると思われる炭素粉末表面に露出する炭素網面のエ
ッジ部の割合(表面層での結晶子の配向状態)に着目し
て検討した結果、炭素網面のエッジ部の割合が少ないほ
ど初期効率が高くなることを見いだした。
【0024】従って、さらなる性能向上のためには、最
適な熱膨張係数(組織)、及び、通常の超高温熱処理で
は得られない高い黒鉛化度を有し、且つ、炭素粉の表面
層における結晶子の配向が乱れた構造を有する炭素材料
を開発することが重要である。
【0025】通常の超高温熱処理で調製した炭素粉末よ
りも高い黒鉛化度を有する炭素粉末を得る方法として、
高品位炭素繊維製造における緊張下熱処理、熱分解炭素
の応力下での処理等の物理的手法や、黒鉛化触媒を利用
する化学的手法がある。
【0026】これらのうち、黒鉛化触媒による黒鉛化促
進とは、結晶性の低い炭素質を金属や無機化合物の触媒
作用により黒鉛化度を向上させるものである。
【0027】黒鉛化触媒の作用機構については、これま
での報告(例えば、Ber.Deut.Keram.G
as.,45,224(1968)など)によると、二
つの機構が考えられている。
【0028】一つは、通常”溶解―再析出”機構と呼ば
れるもので、触媒がより黒鉛化度の低い炭素質を溶解
し、黒鉛を析出しながら炭素中を移動するモデルであ
る。
【0029】もう一つは、”炭化物生成―分解”機構と
呼ばれるもので、黒鉛化度の低い炭素質が触媒と反応し
て炭化物を生成し、この炭化物が更に高温で分解して黒
鉛を生成するモデルである。
【0030】即ち炭素材料への黒鉛化触媒添加の機能の
本質は、触媒共存下の焼成における黒鉛構造及び組織構
造の発達を促進する作用にある。
【0031】焼成の際、黒鉛化触媒は黒鉛結晶中に固溶
し、その際に結晶の歪みを除去する効果をもたらし、そ
の結果、黒鉛構造が発達するとされている(炭素、10
2(1980)118)。
【0032】さらに、炭素材料への黒鉛化触媒を利用し
た黒鉛化炭素粉末は、その機構は明らかではないが、通
常の熱処理品と比較してアルゴンレーザーを用いたラマ
ン分光分析における1360cm-1バンドの1580c
-1バンドに対する強度比(R=I1360/I1580)が大
きくなることが確認されている(炭素、128(198
7)2)。
【0033】このR値は結晶表面から数nm程度までの
表面層における黒鉛結晶子の配向状態を反映していると
思われるため、黒鉛化触媒を利用した黒鉛化により調製
した炭素質粉末は、炭素の結晶表面層における結晶子の
配向状態が相当乱れた構造であり、炭素粉末表面に露出
する炭素網面のエッジ部の割合が少ない表面性状を有す
る材料である。
【0034】黒鉛化触媒による黒鉛化促進の研究につい
ては古くから行なわれている(例えば、U.S.Pat
ent,568323(1896)、炭素,41,18
(1965)、Carbon,3,387(196
6)、Carbon,7,185(1969)など)。
【0035】しかし、これらはいずれもコスト削減に向
けてできるだけ低温で黒鉛化度を向上させ、高温処理と
同じ効果を得ようとする製造法に主眼を置いたもの、あ
るいは、黒鉛化触媒による成型物の緻密化を利用して機
械的強度向上を図ることに主眼を置いたものに限られて
いた。
【0036】従って、黒鉛化触媒作用を用いた炭素質粉
末をリチウム二次電池負極におけるリチウムの挿入・脱
離反応といった機能性材料として利用する試みはこれま
で全くなされていなかった。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を鑑み、放電容量が大きく、サイクル初期の段階からの
充放電効率が高く、且つ、サイクル特性に優れたリチウ
ム二次電池用負極材料としての炭素粉末を提供すること
を目的とするものである。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高い電極
特性を有するリチウム二次電池負極用炭素材料を鋭意検
討した結果、炭素材料の組織、及び結晶構造が電極特性
を大きく支配する因子であることを見いだした。
【0039】特にピッチコークス粉と黒鉛化触媒(ホウ
素化合物)粉末との超高温熱処理によって調製した炭素
粉末は、通常の超高温熱処理(2000℃〜3000℃
焼成)では得られない高い黒鉛化度をもった黒鉛結晶と
なり、且つ、光学的異方性相の発達した組織となること
から、高い放電容量、初期充放電効率、及び優れたサイ
クル特性を有することを見いだした。
【0040】さらに、この炭素粉末はラマンスペクトル
分光測定の結果、通常の熱処理品よりもそのR値が大き
くなり、炭素粉の表面層の結晶子の配向が乱れた構造を
有することから、充放電初期の電解質の分解反応に関与
する炭素網面のエッジ部の割合が少なくなるため、初期
効率が大幅に改善されることを見いだした。本発明はか
かる知見に基づいて完成されたものである。
【0041】即ち、本発明のリチウム二次電池負極用炭
素材料は、ピッチを原料とする炭素粉末をホウ素化合物
共存下で熱処理して調製した黒鉛化炭素粉末であって、
その炭素粉末の熱膨張係数(CTE)、X線回折法にお
ける炭素網面層の面間隔(d002)、結晶子のC軸方向
の大きさ(Lc)、及び、アルゴンレーザーを用いたラ
マン分光法における1360cm-1バンドの1580c
-1バンドに対する強度比(R=I1360/I1580)がそ
れぞれCTE≦3.0×10-6-1、d002≦0.33
7nm、Lc≧40nm、R≧0.6であることを特徴
とするものである。
【0042】また、その黒鉛化炭素粉末におけるホウ素
化合物のホウ素としての存在比が0.01重量%以上1
5重量%以下であることを特徴とする炭素粉末である。
【0043】そして、本発明のリチウム二次電池用炭素
負極材料の製造方法は、ピッチを原料とする炭素粉末に
対してホウ素換算で0.1重量%以上20重量%以下の
割合でホウ素化合物粉末を混合し、不活性雰囲気下で2
500℃以上の温度で0.1〜10時間熱処理すること
を特徴とするものである。
【0044】さらに、そのホウ素化合物粉末がホウ素、
炭化ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸の少なくとも一つであ
ることを特徴とするものである。
【0045】尚、本発明でいう黒鉛化触媒とは、黒鉛化
度の低い炭素質材料を通常の黒鉛化処理では得られない
高い黒鉛化度の黒鉛構造炭素へ変化させる効果を有する
物質を意味するものである。
【0046】以下に本発明のリチウム二次電池負極用炭
素材料の規定に用いた種々の物性値の表現方法、及び測
定方法を示す。
【0047】(1)X線回折法・・・d002、Lc CuKαをX線源、標準物質に高純度シリコンを使用
し、炭素材料に対し(002)回折ピークを測定し、そ
のピーク位置及びその半値幅より、それぞれd002、L
cを算出する。
【0048】算出方法は、例えば「炭素繊維」(近代編
集社、昭和61年3月発行)733〜742頁に記載さ
れている。
【0049】(2)ラマン分光法・・・R=I1360/I
1580 黒鉛構造の有する9種の格子振動のうち、網面内格子振
動に相当するE2g型振動に対応した1580cm-1近傍
のラマンスペクトルと、主に表層部での結晶欠陥等の結
晶構造の乱れを反映した1360cm-1近傍のラマンス
ペクトルをアルゴンレーザーを用いたラマン分光分析に
より測定する。
【0050】それぞれのラマンスペクトルの強度値より
その強度比R=I1360/I1580を算出する。但し、この
測定に用いる試料はその平均粒度を10〜30μmにな
るように調製したものとする。
【0051】(3)熱膨張係数(CTE) 3―1)試料調整 黒鉛化触媒と共に熱処理して得られた黒鉛化ピッチコー
クス粉に、バインダーピッチ粉を30〜50重量%の割
合で混合、混練したものをピンミル等を用いて平均粒度
が10〜30μmとなるように粉砕して調整する。
【0052】混合にはニーダーを用い、200℃〜30
0℃で所定の時間、開放系で混練することにより、バイ
ンダーピッチ中の揮発成分を除去し、測定に用いる成型
体の焼成時での膨れによる割れを防ぐ。
【0053】3―2)成型と焼成、黒鉛化処理 3―1)で調整した試料を金型を用いてプレス成型し、
ブロックを予備成型する。さらに、このブロックをCI
P(冷間等方静水圧プレス)法により最終成型を行い、
成型したブロックを不活性雰囲気下、比較的緩やかな昇
温速度で2600℃まで昇温、2600℃で1時間保持
して、ブロック中のバインダーピッチ成分を黒鉛化し、
測定用試料を調製する。
【0054】3―3)熱膨張率の測定 黒鉛化処理したブロックから10mm×10mm×50
mmの成型体を切り出す。この成型体の長さを、室温
(L RT)と500℃(L500)で測定し、下式により熱
膨張率(CTE)を算出する。
【0055】
【数1】 CTE=(L500−LRT)/LRT×(500−室温)
【0056】以下に本発明の具体的な内容について述べ
る。
【0057】本発明は、リチウム二次電池用炭素負極材
料として有望な易黒鉛化性材料の部類に属するピッチコ
ークス粉末を通常の黒鉛化処理で得られる以上に黒鉛化
度を向上させ、且つ、光学的異方性相の発達した組織に
し、さらに炭素粉の結晶表面層の結晶子の配向が乱れた
構造とすることを目的として、黒鉛化触媒作用を適用す
ることに着目したものである。
【0058】従って、本発明はコークスと共に焼成する
黒鉛化触媒の触媒作用によって黒鉛化が促進され、光学
的異方性相が発達し、且つ、炭素粉の結晶表面での結晶
子の配向状態を乱すことが本質的に重要であって、添加
した触媒の一部がコークスの炭素網面層の層間に入り込
むこと、或いはコークスの骨格である炭素網面の六員環
網目格子を形成する炭素原子を置換することは重要では
ない。
【0059】黒鉛化触媒作用を有する触媒としては、前
述した機構において触媒が炭素質と反応して炭化物を生
成する、あるいは炭素を固溶する段階を経由することか
ら、炭化物を形成しやすい元素、及びその元素を含んだ
化合物が考えられる。
【0060】本発明者らは、その触媒として種々の化合
物を検討した結果、ピッチコークスの黒鉛化には、ホウ
素、炭化ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸が非常に有効であ
り、これらホウ素化合物の黒鉛化触媒作用により結晶構
造、光学的異方性相の発達した組織、結晶表面での結晶
子の配向の乱れた構造を有する炭素質材料は、ドープし
たリチウムの炭素材料中に多くのサイトを有する、即ち
放電容量の大きい、充放電初期効率の高い、サイクル特
性の優れた電極性能を示すことを見いだした。
【0061】黒鉛構造の発達度合いの指標である黒鉛化
度に関し、炭素質材料を規定するX線回折法によるパラ
メーターとして、d002≦0.337nm、Lc≧40
nmを満たすことが必要であることが判明した。
【0062】この黒鉛化度を有する炭素質材料は、本発
明にある黒鉛化触媒との熱処理以外には得ることができ
ない。
【0063】ピッチコークスを通常の熱処理温度で焼成
した場合には、d002>0.337nm、Lc<40n
mとなってしまうため、黒鉛構造の発達の程度が低く、
リチウムのドープ量が小さくなり、高い放電容量を得る
ことができない。
【0064】光学的異方性相の発達度合いに関しては、
熱膨張係数(CTE)をパラメーターとすることができ
る。
【0065】一般に、熱膨張係数(CTE)は炭素粉の
組織の微細化の程度を良く反映することが知られてい
る。
【0066】即ち、組織が大きい(光学的異方性組織が
発達する)場合にはCTEが小さく、組織が微細になる
ほどCTEは大きくなる。
【0067】この組織と負極特性、特に初期効率に関し
て検討した結果、熱膨張係数(CTE)はCTE≦3.
0×10-6-1を満たすことが必要であることが判明し
た。
【0068】CTE>3.0×10-6-1の場合には組
織が微細であり、固体内部でランダムに配向した黒鉛結
晶子が黒鉛構造の未発達な結晶部分により接続されてい
る。
【0069】そのため、固体中を拡散するリチウムが固
体中に多数存在するこれら結晶子同志の接続部分にトラ
ップされて拡散を阻害されるため、リチウムのドープ量
が小さくなり、大きな放電容量を得ることができず、ま
た、初期充放電効率も低下してしまう。
【0070】炭素粉の表面層の結晶子の配向の度合いに
関しては、アルゴンレーザーを用いたラマン分光法にお
ける1360cm-1バンドの1580cm-1バンドに対
する強度比(R=I1360/I1580)をパラメーターとす
ることができる。
【0071】このR値はグラファイト層の積層配列規則
性の乱れた結晶構造を反映し、結晶局部(主に炭素粉の
表層部)の構造が、六方晶対称性からより低い対称性へ
移行或いは消失した黒鉛結晶子の発達・配向の度合いを
意味するものである。
【0072】初期効率の観点からこのR値を検討した結
果、R≧0.6を満たすことが必要であることが判明し
た。
【0073】R<0.6の場合には、表面層の結晶子の
配向がかなり進んで表面に露出する炭素網面部のエッジ
部の割合が多い状態であるため、炭素粉表面での電解質
の分解反応が進行しやすく、初期効率が大幅に低下して
しまう。
【0074】本発明者らは、高い負極特性を有する炭素
材料を鋭意研究した結果、炭素材料の組織、結晶構造、
及び炭素粉表面層の結晶子の配向が非常に重要な因子で
あり、ホウ素化合物の黒鉛化触媒効果により黒鉛構造の
発達した結晶構造、且つ、光学的異方性相の発達した組
織、さらに炭素粉表面層における結晶子の配向が乱れた
構造を有する炭素質材料を得、この炭素質材料が従来の
負極材料よりも非常に高い電極特性を有することを見い
だした。
【0075】この優れた電極特性における炭素材料の結
晶構造、組織、及び結晶表面層での結晶子の配向状態の
重要性を以下のように考察する。
【0076】即ち、放電容量は、隣接した炭素網平面の
層間におけるリチウムの挿入可能で、且つ、その位置で
の安定なサイトを多くするといった静的な因子、及び材
料中でのリチウムの拡散を円滑にすることなどの動的な
因子によって決定される。
【0077】即ち、大きな放電容量を得るためには、炭
素材料中でのリチウムの占有サイトが多いこと、材料中
でのリチウムの拡散係数が大きいこと、且つ、リチウム
の拡散経路が確保されていることが要求される。
【0078】炭素材料の結晶構造は、静的な因子に大き
な影響を与え、組織構造は動的な因子に大きな影響を与
えると考えられる。
【0079】炭素材料中に挿入されたリチウムが材料内
の安定なサイトに辿り着き、黒鉛層間化合物(Li
x)を形成するのは、炭素材料の結晶構造が発達する
ほど容易になるものと思われる。
【0080】また、材料内でのリチウムイオンの拡散は
結晶性が高いほうが良好であり、適度な拡散経路を確保
するためには光学的異方性相の発達した組織にすること
が重要である。
【0081】初期効率を向上させるためには、固体表面
に露出する炭素網平面のエッジ部の割合を減らし、エッ
ジ部での電解質の分解反応といった副反応に消費される
電気量を減らすことが重要である。
【0082】固体表面に露出する炭素網平面のエッジ部
の割合に関しては、炭素粉の表面層の結晶子の配向の度
合いを指標とすることができ、その配向度合いが乱れて
いることが固体表面に露出する炭素網平面のエッジ部の
割合を減ずることになるため、初期効率の改善に非常に
有効である。
【0083】また、サイクル特性を向上させるには、そ
の機構は必ずしも明確ではないが、一つ一つの炭素粒子
内の組織を発達させることが非常に効果的である。
【0084】これら各電極性能を十分に発揮させるため
には、本発明にある黒鉛化触媒との焼成によって調製し
た炭素粉末の平均粒度(Mieの散乱理論による光散乱
法を用いた粒度分布測定結果における重量平均値)を5
0μm以下にすることが望ましい。平均粒度が50μm
を超えると、リチウムが炭素粉末内部まで挿入すること
が困難となり、ピッチコークス粉末の利用率が低下して
初期充放電効率及び放電容量が小さくなってしまう。
【0085】本発明は、リチウム二次電池の負極に最適
な形態、黒鉛構造、光学的異方性相の発達しやすいピッ
チコークスを母材料として、これにホウ素化合物を添加
して焼成することにより、コークス中へのホウ素化合物
の固溶・拡散を経て、コークスの黒鉛化度を向上させ、
光学的異方性組織を発達させるというものである。
【0086】しかしながら、黒鉛中へのホウ素化合物の
固溶量には限界があり、その限界以上の過剰なホウ素化
合物は、最終的に炭化ホウ素(B4C)として残存する
ことになる(J.Am.Ceram.Soc.,50
(1967)142)。
【0087】実際、焼成後の炭素質粉末をX線回折によ
り相同定したところ、炭化ホウ素と思われるピークは見
られなかったが、どのホウ素化合物を過剰に共存させて
焼成した場合にも、焼成後の容器の器壁に黒色物質が付
着しており、それが炭化ホウ素であることをX線回折に
より確認した。
【0088】焼成後の炭素粉中に含まれるホウ素の含有
量に関して検討した結果、負極として最適な特性を示す
ホウ素の含有量は0.01重量%以上15重量%以下が
好ましいことが判明した。
【0089】ホウ素含有量が15重量%を越える場合に
は、固溶限界以上のホウ素化合物がB4Cとしてコーク
ス粉中に残存するが、リチウムのドープ反応には全く関
与しないため、放電容量が低下してしまう。
【0090】ホウ素含有量が10重量%を越え15重量
%以下の炭素質粉末では、放電容量が260〜280m
Ah/g、初期効率が60〜80%であり、さらにホウ
素含有量が10重量%以下の炭素質粉末では、放電容量
が280〜350mAh/g、初期効率が80〜95%
であるため、より好ましい。
【0091】一方、ホウ素含有量が0.01重量%未満
の炭素粉末では触媒の効果が十分発揮されず、その電極
性能は通常の熱処理品とほとんど変わらず、何ら改善さ
れていない。
【0092】本発明に用いたピッチコークスは、リチウ
ム二次電池用炭素負極材料として最適な黒鉛構造(グラ
ファイト層の積層配列規則性)を形成しやすい炭素質材
料である。
【0093】ピッチコークスの原料であるピッチについ
ては、焼成によって黒鉛結晶性が発達しやすいもの、い
わゆる黒鉛化のしやすい(易黒鉛化性)ことが本質的に
重要であり、特にその原料を制限するものではないが、
例示すれば、石油ピッチ、アスファルトピッチ、コール
タールピッチ、原油分解ピッチ、石油スラッジピッチ、
高分子重合体の熱分解により得られるピッチ等を挙げる
ことができ、また、これらのピッチに水添処理等を施し
たものでもよい。
【0094】また、本発明で用いるピッチコークス粉末
の形状は、平均粒度を50μm以下にすることが望まし
い。
【0095】平均粒度が50μmを超えるピッチコーク
ス粉末を用いて黒鉛化触媒と共に焼成した炭素質粉末
は、熱処理過程での炭素質粉末同志の焼結反応が進行す
るため、平均粒度が50μmよりも大きくなってしま
い、焼成後の炭素質粉末の電極性能を十分に発現させる
ことができない。
【0096】以上のようなピッチコークスの粉砕方法
は、上述の平均粒度の範囲であることを満たす方法、装
置であれば何らこれを制限するものではないが、例え
ば、摩擦粉砕型のボールミル、衝撃圧縮粉砕型の振動デ
ィスクミル、振動ボールミル、ジェットミル、剪断粉砕
型のカッティングミル、ピンミル等を使用することがで
きる。
【0097】また、ピッチコークスと共に焼成するホウ
素化合物、即ちコークスの黒鉛化に有効なホウ素、炭化
ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸の焼成前の添加量は、ホウ
素換算で0.1重量%以上20重量%以下であることが
望ましい。
【0098】焼成時には超高温になるため、黒鉛化触媒
であるホウ素化合物自身の融点、或いは沸点以上の温度
に達し、添加したホウ素化合物の一部が熱処理中に一部
消失してしまう。
【0099】従って、焼成後の炭素粉中に存在するホウ
素含有量は、焼成前に添加したホウ素化合物のホウ素換
算での含有量よりも減少する。
【0100】しかし、焼成前に添加するホウ素化合物が
ホウ素換算で20重量%を越えた場合には、焼成後の炭
素粉中のホウ素含有量が15重量%を越えてしまうた
め、多量の炭化ホウ素が混在し、放電容量の低下を引き
起こすことになる。
【0101】また、添加するホウ素化合物がホウ素換算
で0.1重量%に満たない場合には、焼成段階において
黒鉛化触媒として十分機能しない。
【0102】熱処理時に添加する黒鉛化触媒の形状につ
いては、用いる炭素質粉末が均一に触媒黒鉛化するので
あれば何らこれを制限するものではないが、炭素質粉末
と同程度の粒度の粉体であるのが望ましい。
【0103】炭素質粉末より極端に大きい粒度のもので
は、炭素質粉末との接触面積が小さく、炭素質粉末が十
分触媒黒鉛化されない。
【0104】また、炭素質粉末と黒鉛化触媒粉末との混
合方法に関しては、触媒作用が十分機能するように炭素
質粉末中に触媒粉末が均一に分散されているのであれ
ば、特にこれを制限するものではないが、例示すれば、
ボールミルやニーダー等を使用して所定の時間、湿式或
いは乾式で混合する方法などがある。
【0105】ホウ素化合物を含有するピッチコークス粉
末の熱処理温度に関しては、熱処理後の粉末の黒鉛化
度、及び光学的異方性相を発達させる目的から、できる
だけ高い温度が望ましく、不活性雰囲気(窒素、或いは
アルゴン)下、2500℃以上の温度で0.1〜10時
間程度の熱処理が望ましい。
【0106】熱処理温度が2500℃未満であると、ホ
ウ素化合物を含有するピッチコークスの黒鉛構造、及び
光学的異方性相が十分に発達しないため、放電容量が小
さく、且つ、充放電サイクル初期の段階での電流効率が
低くなってしまう。
【0107】また、熱処理時間が0.1時間未満では、
黒鉛化触媒の触媒作用を機能させるのに十分でなく、熱
処理後の炭素質粉末の黒鉛化構造、組織構造が発達せ
ず、高い電極性能を得ることができない。
【0108】一方、10時間以下の熱処理により炭素質
粉末の結晶構造、光学的異方性相が十分発達するため、
10時間を越えて熱処理することは経済的理由から適当
でない。
【0109】さらに、10時間以上熱処理することによ
り、炭素質粉末同志の焼結反応が進行して、焼成後の炭
素質粉末の粒度が著しく大きくなるため、粒度の大きな
炭素質粉末では、リチウムが粉末内部まで挿入すること
が困難となり、粉末の利用率が低下するため電極性能が
低下してしまう。
【0110】本発明が提供するピッチコークス粉末の成
型に関しては、リチウム電池に用いる粉末状電池活物質
に対し、通常用いられる方法で成型することが可能であ
り、ピッチコークス粉末の性能を十分に引き出し、且
つ、粉末に対する賦型性が高く、化学的、電気化学的に
安定であれば何らこれに制限されるものではないが、例
示すれば、ピッチコークス粉末にポリテトラフルオロエ
チレン等フッ素系樹脂粉末をバインダーにしてイソプロ
ピルアルコール等を添加後、乾式混合、混練する方法が
ある。
【0111】また、ピッチコークス粉末にポリエチレ
ン、ポリビニルアルコール等の樹脂粉末を添加した後、
乾式混合物を金型に挿入し、ホットプレスにより成型す
る方法もある。
【0112】さらに、ピッチコークス粉末にポリフッ化
ビニリデン等のフッ素系樹脂粉末あるいはカルボキシメ
チルセルロース等の水溶性粘結剤をバインダーにして、
N―メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドあるいは
水、アルコール等の溶媒を用いて混合することによりス
ラリーを作成し、集電体上に塗布、乾燥することにより
成型することができる。
【0113】本発明の炭素材料は、正極活物質と有機溶
媒系電解質と適宜に組み合わせて用いることができる
が、これらの有機溶媒系電解質や正極活物質は、リチウ
ム二次電池に通常用いることのできるものであれば、特
にこれを制限するものではない。
【0114】正極活物質としては、例えば、リチウム含
有遷移金属酸化物LiM(1)1-xM(2)x2(式中
Xは0≦X≦1の範囲の数値であり、式中M(1),M
(2)は遷移金属を表しCo,Ni,Mn,Cr,T
i,V,Fe,Zn,Al,In,Snの少なくとも一
種類からなる)或いはLiM(1)2-yM(2)y
4(式中Yは0≦Y≦1の範囲の数値であり、式中M
(1),M(2)は遷移金属を表しCo,Ni,Mn,
Cr,Ti,V,Fe,Zn,Al,In,Snの少な
くとも一種類からなる)、遷移金属カルコゲン化物、バ
ナジウム酸化物(V25,V613,V24,V38
etc.)及びそのLi化合物、一般式MxMo68-y
(式中Xは0≦X≦4、Yは0≦Y≦1の範囲の数値で
あり、式中Mは遷移金属をはじめとする金属を表す)で
表されるシェブレル相化合物、或いは活性炭、活性炭素
繊維等を用いることができる。
【0115】有機溶媒系電解質における有機溶媒として
は、特に制限されるものではないが、例えば、プロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、1、1―及び1、2
―ジメトキシエタン、1、2―ジエトキシエタン、γ―
ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2―メチルテト
ラヒドロフラン、1、3―ジオキソラン、4―メチル―
1、3―ジオキソラン、アニソール、ジエチルエーテ
ル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、
クロロニトリル、プロピオニトリル、ホウ酸トリメチ
ル、ケイ酸テトラメチル、ニトロメタン、ジメチルホル
ムアミド、N―メチルピロリドン、酢酸エチル、トリメ
チルオルトホルメート、ニトロベンゼン、塩化ベンゾイ
ル、臭化ベンゾイル、テトラヒドロチオフェン、ジメチ
ルスルホキシド、3―メチル―2―オキサゾリドン、エ
チレングリコール、サルファイト、ジメチルサルファイ
ト等の単独もしくは2種類以上の混合溶媒が使用でき
る。
【0116】電解質としては、従来より公知のものを何
れも使用することができ、例えば、LiClO4,Li
BF4,LiPF6,LiAsF6,LiB(C65),
LiCl,LiBr,LiCF3SO3,LiCH3SO3
等の一種または二種以上の混合物を挙げることができ
る。
【0117】
【作用】本発明のホウ素化合物の黒鉛化触媒作用を利用
して、通常の熱処理では得られない高い黒鉛化度をもっ
た黒鉛構造、光学的異方性相の発達した組織、及び炭素
粉の表面層での結晶子の配向が乱れた構造を有する炭素
質材料を調製し、それを負極材料として使用するリチウ
ム二次電池は、エネルギー密度が高く、初期効率が高
く、且つ、サイクル特性の非常に優れた性能を発揮する
ことが可能になる。
【0118】
【実施例】
【0119】
【実施例1】コールタールピッチから得られたピッチコ
ークス塊を、振動ディスクミルを用いて一分間粉砕し
た。
【0120】粉砕後のピッチコークス粉末(平均粒度1
3μm)に各ホウ素化合物を表1に示したホウ素換算量
の割合で添加し、十分混合した後、毎分10℃の速度で
昇温し、2900℃で一時間黒鉛化処理を施した。得ら
れたピッチコークス粉末の結晶構造、組織、結晶表面で
の結晶子の配向状態の各指標、及びホウ素含有量は表1
の通りである。
【0121】
【表1】
【0122】このようにして調製したピッチコークス粉
末に、バインダーとしてポリテトラフルオロエチレン粉
末を5重量%加え、イソプロピルアルコールを用いて混
練し、約0.1mm厚の電極シートを作成し、約10.
53mgに切り出し(炭素材料に換算して10mg),
集電体であるNiメッシュに圧着することにより負極電
極を作成した。
【0123】上記成型電極の単極での電極特性を評価す
るために、対極、参照極にリチウム金属を用いた通称三
極式セルを用いた。
【0124】電解液には、エチレンカーボネートとジエ
チルカーボネートの混合溶媒(体積比で1:1混合)に
LiPF6 1mol/lの割合で溶解したものを用い
た。
【0125】また、充放電試験に際しては、電位規制の
下、充電、放電共に定電流(0.5mA/cm2)で行
なった。
【0126】電位範囲は0Vから1.0V(リチウム金
属基準)とした。その電極特性の結果を表2に示す。
【0127】
【表2】
【0128】炭素材への初期のリチウムドープにおい
て、電解質の分解反応等の副反応が進行していると思わ
れる0.8V近傍の電位平坦部分(プラトー)はほとん
ど観測されないため、初期充放電効率は非常に高くな
り、3サイクル目以降ほぼ100%で安定に推移した。
【0129】また、放電容量も高く、充放電サイクルに
伴う容量低下は小さく、非常に優れた電極性能を有して
いた。
【0130】
【実施例2】実施例1で用いたのと同じピッチコークス
粉末(平均粒度13μm)に各ホウ素化合物を表3に示
したホウ素換算量の割合で添加し、十分混合した後、毎
分10℃の速度で昇温し、2500、2700、290
0、3000℃で一時間黒鉛化処理を施した。
【0131】得られたピッチコークス粉末の結晶構造、
組織、結晶表面での結晶子の配向状態の各指標、及びホ
ウ素含有量は表3の通りである。
【0132】
【表3】
【0133】このようにして調製したピッチコークス粉
末に、実施例1と同様の手法で電極シートを作成し、負
極電極を作成した。
【0134】上記成型電極の単極での電極特性の評価方
法は、電解液にエチレンカーボネートとジメチルカーボ
ネートの混合溶媒(体積比で1:1混合)にLiClO
4を1mol/lの割合で溶解したものを用いた以外は
実施例1に準じて行なった。その電極特性の結果を表4
に示す。
【0135】
【表4】
【0136】炭素材への初期のリチウムドープにおい
て、実施例1と同様電解質の分解反応等の副反応が進行
していると思われる0.8V近傍の電位平坦部分(プラ
トー)はほとんど観測されないため、初期充放電効率は
非常に高く、3サイクル目以降ほぼ100%で安定に推
移した。
【0137】また、放電容量も高く、充放電サイクルに
伴う容量低下は小さく、優れた電極性能であった。
【0138】
【実施例3】実施例1のサンプル3、8、実施例2のサ
ンプル22、27の炭素質材料を用いてコイン型電池
(各々電池A、B、C、Dとする。)を作成し(電池の
サイズ;外径20mm、厚さ2.3mm)、その電池特
性を調べた。
【0139】負極は、各炭素粉末にインダーとしてポリ
フッ化ビニリデン粉末を5重量%加え、N―メチルピロ
リドンを用いて混合してスラリーを作成し、銅箔の上に
約0.1mm厚になるように均一に塗布、乾燥すること
により電極シートを作成し、このシートから直径約16
mmφの円形に切り出すことにより負極電極を作成し
た。
【0140】一方、正極は、炭酸リチウムと炭酸コバル
トから調製したLiCoO2を用い、この粉末にポリフ
ッ化ビニリデン粉末を5重量%、ケッチェンブラックを
5重量%加え、N―メチルピロリドンを用いて混合して
スラリーを調製し、アルミ箔の上に均一に塗布、乾燥す
ることにより電極シートを作成した。このシートから直
径約16mmφの円形に切り出すことにより正極電極を
作成した。
【0141】以上の正極電極、負極電極を用い、電解液
としてエチレンカーボネートとジメチルカーボネートの
混合溶媒(体積比1:1混合)にLiBF4を1モル/
リットルの濃度で溶解したものを用い、セパレーターに
ポリプロピレンの不織布を用いて簡易型コイン形状電池
を作成し、端子電圧の放電下限電圧を3.0、充電上限
電圧を4.2Vとした電位範囲で充放電試験を行なっ
た。その試験結果を表5に示す。
【0142】どのコイン型電池においても、炭素負極の
単極試験結果を非常に良く反映した結果となった。
【0143】即ち、初期の充放電サイクルにおいて、非
常に高い充放電効率となり、5サイクル目にはほぼ10
0%となりその後も100%で推移した。
【0144】また、炭素材料の重量あたりの放電容量も
高く、充放電サイクルに伴う容量低下は非常に小さく、
優れた電極性能であった。
【0145】
【表5】
【0146】
【比較例1】実施例1で用いたのと同じピッチコークス
粉末(平均粒度13μm)を毎分10℃の速度で昇温
し、2500、2700、2900、3000℃で一時
間黒鉛化処理を施した。
【0147】得られたピッチコークス粉末の結晶構造、
組織、結晶表面での結晶子の配向状態の各指標は表6の
通りである。
【0148】このようにして調製したピッチコークス粉
末に、実施例1と同様の手法で電極シートを作成し、負
極電極を作成した。
【0149】
【表6】
【0150】このようにして調製した炭素繊維粉末を成
型する際には、実施例1と同様の手法を用いた。また、
充放電試験も実施例1に準じて行ない、その結果を表7
に示す。
【0151】炭素粉末への初期のリチウムドープにおい
て、0.9V〜0.6Vの長い電位平坦部分(プラト
ー)が観測されたことに加えて、リチウムドープ後の開
路状態までの電圧差が大きく材料中でのリチウムの拡散
が容易に進行しないため、充放電効率が非常に低い数値
となった。
【0152】また、この充放電反応は5サイクル目以降
にようやくほぼ100%に到達し、その後は100%で
推移した。しかし、放電容量は低く、充放電サイクルに
伴う容量低下も大きかった。
【0153】
【表7】
【0154】
【発明の効果】以上の説明からも明白なように、本発明
のリチウム二次電池用炭素負極材料は、易黒鉛化性炭素
材料の部類に属するピッチコークス粉末を黒鉛化触媒粉
末の共存下で焼成したもので、通常の超高温熱処理では
得られない高い黒鉛化度をもった結晶構造、光学的異方
性相の発達した組織、及び炭素粉の結晶表面での黒鉛結
晶子の配向が乱れた構造となるため、炭素材料中へのリ
チウムのドープ量即ち放電容量、リチウムの挿入―脱離
の充放電効率、及び充放電の繰り返しに対するサイクル
安定性の高い粉末状炭素材料を提供することができる。
【0155】また、本発明のリチウム二次電池用炭素負
極材料の製造方法は、炭素質粉末の黒鉛化に効果的であ
る触媒を用い、且つ、その触媒の最適な添加量、熱処理
方法等を選択して触媒としての機能を十分発揮させるこ
とにより、電極特性の優れた炭素材料を提供することの
可能な簡便、且つ、経済的な手法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 幸一郎 川崎市中原区井田1618番地 新日本製鐵株 式会社先端技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチを原料とする炭素粉末をホウ素化
    合物共存下で熱処理して調製した黒鉛化炭素粉末であっ
    て、その炭素粉末の熱膨張係数(CTE)、X線回折法
    における炭素網面層の面間隔(d002)及び結晶子のC
    軸方向の大きさ(Lc)、アルゴンレーザーを用いたラ
    マン分光法における1360cm-1バンドの1580c
    -1バンドに対する強度比(R=I1360/I1580)がそ
    れぞれCTE≦3.0×10-6 -1、d002≦0.33
    7nm、Lc≧40nm、R≧0.6であることを特徴
    とするリチウム二次電池負極用炭素材料。
  2. 【請求項2】 その黒鉛化炭素粉末におけるホウ素化合
    物のホウ素としての存在比が0.01重量%以上15重
    量%以下であることを特徴とする請求項1記載のリチウ
    ム二次電池用負極材料。
  3. 【請求項3】 ピッチを原料とする炭素粉末に対してホ
    ウ素換算で0.1重量%以上20重量%以下の割合でホ
    ウ素化合物粉末を混合し、不活性雰囲気下で2500℃
    以上の温度で0.1〜10時間熱処理することを特徴と
    するリチウム二次電池負極用炭素材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のホウ素化合物粉末がホウ
    素、炭化ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸の少なくとも一つ
    であることを特徴とするリチウム二次電池負極用炭素材
    料の製造方法。
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