JPH08311414A - アクリル系粘着テープ - Google Patents

アクリル系粘着テープ

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JPH08311414A
JPH08311414A JP11829195A JP11829195A JPH08311414A JP H08311414 A JPH08311414 A JP H08311414A JP 11829195 A JP11829195 A JP 11829195A JP 11829195 A JP11829195 A JP 11829195A JP H08311414 A JPH08311414 A JP H08311414A
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JP
Japan
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weight
meth
pressure
sensitive adhesive
acrylate
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Application number
JP11829195A
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English (en)
Inventor
Taihei Sugita
大平 杉田
Kenichi Azuma
賢一 東
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い耐可塑剤性を有するアクリル系粘着テー
プを提供する。 【構成】 多層粘着剤層が形成された粘着テープにおい
て、露出粘着剤層が(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルモノマー100重量部と窒素含有(メタ)アクリル系
モノマー1〜10重量部との共重合体を主体とする粘着
剤からなり、これに連なる粘着剤層が(メタ)アクリル
酸アルキルエステルの重合体もしくは共重合体を主体と
する粘着剤からなることを特徴とするアクリル系粘着テ
ープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクリル系粘着テープに
関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系粘着剤は、その優れた耐熱
性、耐候性を有するところから、様々な分野で使用され
ている。しかし、可塑化塩化ビニル樹脂製品は、ジオク
チルフタレート、ジブチルアジペート等の可塑剤が使用
されており、粘着テープをこのような製品の表面に貼付
した場合、一般に、粘着テープの粘着剤層に上記可塑剤
が移行し、可塑化塩化ビニル樹脂製品を汚損するととも
に、粘着テープの粘着力を低下させ、著しい場合には剥
離してしまう等の問題点を有するものである。
【0003】特開平5−302070号公報には、上記
可塑化塩化ビニル樹脂製品の可塑剤の移行を抑制する目
的で、C4 〜C8 のアルキル基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル64〜75重量%、メタクリル酸メチル2
0〜26重量%、及びアクリル酸5〜10重量%を共重
合して得られる重量平均分子量70〜120万の共重合
体100重量部に対して、架橋剤を0.005〜0.1
重量部を含んで成る装飾フィルム用粘着剤が開示されて
いる。
【0004】しかし、上記特開平5−302070号公
報記載の粘着剤は、粘着剤層の凝集力を高めることによ
り可塑剤の移行を防止しようとするものではあったが、
粘着剤層の初期凝集力を高めた結果、逆に、粘着テープ
の基材層と該粘着剤層の界面における接着力自体が低下
してしまうという問題を提起している。
【0005】本発明者らは、上記粘着剤層の初期凝集力
と粘着テープの基材層と粘着剤層の界面における接着力
について鋭意検討し、窒素含有塩基性アクリル系モノマ
ーを特定の割合で(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマーと共重合したアクリル系共重合体を主体とする
粘着剤が、高い凝集力を有しながら充分に高い初期粘着
力を示し、可塑化塩化ビニル樹脂製品にも使用できるこ
とを知見し、本発明を完成するに至ったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
高い耐可塑剤性を有するアクリル系粘着テープを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、多層粘着剤層
が形成された粘着テープにおいて、露出粘着剤層が(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルモノマー100重量部
と窒素含有(メタ)アクリル系モノマー1〜10重量部
との共重合体を主体とする粘着剤からなり、これに連な
る粘着剤層が(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共
重合体を主体とする粘着剤からなることを特徴とするア
クリル系粘着テープをその要旨とするものである。
【0008】本発明において露出粘着剤層に使用される
(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとして
は、炭素数1〜12、好ましくは炭素数4〜12のアル
キルアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、具体的
には、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオク
チル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アク
リル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙
げられる。これらは、単独で使用されてもよいが、2種
以上が併用されてもよい。上記粘着剤の粘着性と凝集力
のバランス等から高級アルキルエステルと低級アルキル
エステル、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチルを併用することが好ましい。
【0009】又、上記(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルの一部を(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外
の共重合可能なモノマーに替えて使用されてもよい。こ
れらの共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキ
シル基含有化合物もしくはその無水物、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)ア
クリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレー
ト、カプロラクトン変成(メタ)アクリレート等の水酸
基含有化合物が挙げられる。
【0010】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
以外の共重合可能なモノマーの配合量比は、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル100重量部の内、0〜20
重量部、好ましくは0〜15重量部である。上記配合量
比が20重量部を超えると、得られる共重合体を用いた
粘着剤の凝集力が大きくなり、初期粘着力が低下する。
【0011】又、窒素含有アクリル系モノマーとして
は、アクリルの1級アミン、2級アミン、3級アミン、
4級アミン塩もしくはアクリルアミド等が挙げられ、例
えば、N,N−(ジメチルアミノ)エチルアクリレー
ト、N,N−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレー
ト、N,N−(ジメチルアミノ)プロピルアクリレー
ト、N,N−(ジメチルアミノ)プロピルメタクリレー
ト、3−(3−ピリジニル)プロピルアクリレート、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメ
タクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、
N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−ヘキシルアク
リルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルア
クリルアミド等が例示できる。
【0012】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマー等と窒素含有アクリル系モノマーとからなる共
重合体のモノマー配合量比は、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルモノマー100重量部に対し、窒素含有ア
クリル系モノマー1〜10重量部である。上記窒素含有
アクリル系モノマーの配合量比が、1重量部未満である
と、初期粘着力が低下し、10重量部を超えると、粘着
剤の凝集力が大きくなり過ぎ、逆に初期粘着力が低下す
る。
【0013】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマー等と窒素含有アクリル系モノマーとからなる共
重合体は、これらのモノマーを溶解する溶剤中で重合さ
れた溶剤型粘着剤であってもよく、又、上記モノマーを
水中に分散して重合されたエマルジョン型粘着剤であっ
てもよい。又、重合方法として、上記モノマーに紫外線
を照射して重合する塊状重合法によって得られた共重合
体であってもよい。
【0014】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマー等と窒素含有アクリル系モノマーとからなる共
重合体を用いた粘着剤は、イソシアネート系架橋剤、エ
ポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤等で架橋して用い
られてもよい。
【0015】又、上記露出粘着剤には、必要に応じ、粘
着付与樹脂、軟化剤、熱安定剤、酸化防止剤、滑剤、充
填剤、着色剤等が添加されてもよい。
【0016】上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジ
ン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペ
ンフェノール系樹脂、C5〜C9系石油樹脂、クマロン
樹脂等もしくはこれらの水添物等の1種もしくは2種以
上が組み合わされて使用される。
【0017】本発明のアクリル系粘着テープは、非粘着
性の基材層を有するものであってもよいが、粘着剤層の
2層以上が積層された所謂ノンサポート型のものであっ
てもよい。
【0018】上記露出粘着剤層に連なる粘着剤層を形成
する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合体もし
くは共重合体を主体とする粘着剤は、上記露出粘着剤層
に使用された(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重
合体もしくは共重合体を主体とする粘着剤が好適に用い
られる。
【0019】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
の共重合体のモノマー構成としては、前記する露出粘着
剤層に使用された炭素数1〜12、好ましくは炭素数4
〜12のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エス
テル、具体的には、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−オクチ
ル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル
酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル5
0〜98重量%、好ましくは70〜95重量%、(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等
のカルボキシル基を含有するモノマー又はその無水物、
(メタ)アクリルニトリル、N−ビニルピロリドン、N
−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、
(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等の
窒素含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリオ
キシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピ
レン(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成(メ
タ)アクリレート等の水酸基含有モノマーからなる極性
共重合性モノマーを2〜20重量%、好ましくは2〜1
5重量%、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル及
び極性共重合性モノマーの他、両2者以外の例えば、酢
酸ビニル、ピバリン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ス
チレン、イソボロニル(メタ)アクリレート等の共重合
可能なモノマーを30重量%以下、好ましくは20重量
%以下で配合したもの等が挙げられる。
【0020】又、上記(メタ)アクリル酸アクリルエス
テル、極性共重合性モノマー及び両2者以外の共重合可
能なモノマーは、単1種で使用されてもよいが2種以上
を混合して使用されてもよい。更に、架橋性モノマーを
添加し重合すること等により上記共重合体に架橋構造を
導入することもできる。
【0021】上記架橋性モノマーとしては、反応性2重
結合を分子内に2個以上有するモノマー等が使用される
が、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニ
ルベンゼン、その他エポキシアクリレート、ポリエステ
ルアクリレート、ウレタンアクリレート等が好適に使用
される。
【0022】上記架橋性モノマーの配合量は、上記(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体のモノマー
100重量部に対し、0.01〜1重量部、好ましくは
0.02〜0.8重量部である。上記配合量が、0.0
1重量部未満では、架橋度が小さく充分な凝集力が得ら
れず、1重量部を超えると架橋密度が高くなり、凝集力
が大きくなり過ぎ、感圧接着性が損なわれる。
【0023】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマーの配合比率が、50重量%未満の場合、得られ
る粘着剤の凝集力が大きくなり過ぎ、感圧接着性が低下
する。又、98重量%を超えると、凝集力が低下し、充
分な剪断強度が得られない。
【0024】又、上記極性共重合性モノマーの配合比率
が、2重量%未満の場合、得られる粘着剤の凝集力が低
下し、充分な剪断強度が得られず、20重量%を超える
と、凝集力が大きくなり過ぎ、感圧接着性が低下する。
【0025】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマー等と極性共重合性モノマーとからなる共重合体
は、これらのモノマーを溶解する溶剤中で重合された溶
剤型粘着剤であってもよく、又、上記モノマーを水中に
分散して重合されたエマルジョン型粘着剤であってもよ
い。又、重合方法として、上記モノマーに紫外線を照射
して重合する塊状重合法によって得られた共重合体であ
ってもよい。本発明において、就中、該塊状重合法によ
って上記共重合体から比較的厚いシート状粘着剤層を直
接形成できるので、好適に使用される。
【0026】上記モノマーを光重合する場合、光重合開
始剤を更に添加してもよい。これらの光重合開始剤とし
ては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒド
ロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシ
アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルア
セトフェノン等のアセトフェノン系、ベンジルジメチル
ケタール等のケタール系、その他ハロゲン化ケトン、ア
シルホスフィノキシド、アシルホスフォナート等を挙げ
ることができる。
【0027】上記光重合開始剤の添加量は、上記共重合
体における上記アルキルアルコールの(メタ)アクリル
酸エステル及び極性共重合性モノマー等モノマーの合計
量100重量部に対し、0.01〜5重量部程度であ
り、好ましくは0.05〜3重量部程度で添加される。
【0028】上記モノマー組成物には、必要に応じ、平
均粒子径1〜150μm程度の微粒子又は中空微粒子が
添加されてもよい。これらの微粒子としては、ガラスバ
ルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、等
の無機質中空粒子、ポリメタクリル酸メチル、アクリロ
ニトリル−塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、フ
ェノール樹脂等からなる有機質中空粒子、ガラスビー
ズ、シリカビーズ、合成雲母等の無機質微粒子、ポリア
クリル酸エチル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の有機質微粒子が挙げられる。これらの微粒
子又は中空微粒子は基材層の応力緩和特性を改善する作
用を有する。
【0029】上記モノマー組成物には、以上の他、必要
に応じ、粘着付与樹脂、軟化剤、熱安定剤、酸化防止
剤、滑剤、充填剤、着色剤等が添加されてもよい。
【0030】上記モノマー組成物は上記各材料を均質に
混合せて作製されるが、混合に用いる装置は特に限定さ
れるものではなく、例えば、その粘度に応じ、ニーダ
ー、ミキシングロール、3本ロール、サンドミル、ボー
ルミル、ホモミキサー、超音波混合機、ディスパ、ホモ
ジナイザー、ディゾルバー等の混合機を1種又は2種以
上を適宜組合わせて使用できる。
【0031】上記モノマー組成物を光重合プロセスによ
り重合する場合、光照射に用いられるランプ類として
は、光波長400nm以下に発光分布を有するものが用
いられ、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトラ
ンプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドラ
ンプ等が挙げられる。就中、ケミカルランプは、開始剤
の活性波長領域の光を効率よく発光すると共に、開始剤
以外の上記モノマー組成物の光吸収が少ないため、反応
器の内部まで光が透過し、比較的厚い被膜のシートを形
成する場合好適に用いることができる。
【0032】上記ランプによる光重合性組成物への光照
射強度は、得られるポリマーの重合度を左右する因子で
あり、目的とするポリマーの性能に応じて適宜制御され
るが、通常のアセトフェノン基を有する開裂型の開始剤
を配合した場合、その範囲は、開始剤の光分解に有効な
波長領域(開始剤によって異なるが、通常365nm〜
420nmの光が用いられる。)の光強度は0.1〜1
00mW/cm2 程度である。
【0033】上記光重合は、空気中の酸素及び光重合性
組成物に溶解する酸素によって阻害される。従って、上
記光照射雰囲気もしくは光重合性組成物を酸素濃度50
00ppm以下、好ましくは3000ppm以下にす
る。その手段としては、反応装置内を窒素ガス、炭酸ガ
ス等の不活性ガスで置換し、もしくは表面離型処理され
たポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやポ
リテトラフルオロエチレンフィルム等のフィルムによっ
て上記光重合性組成物の表面を被覆する等の方法が採ら
れる。上記の如き酸素濃度雰囲気における光重合性組成
物の重合転化率は99.7%以上となる。
【0034】上記光重合において、就中、上記光重合性
組成物をキャスティング法等によってシート状に流延し
て、前記する如く表面離型処理されたフィルムでカバー
された状態で重合反応が進行する場合、該重合反応が過
度に進行し、重合熱により上記キャスティング用フィル
ムやカバーフィルムが加熱による伸縮を起こし、得られ
る重合体組成物のシートに縦縞等のしわの発生がある。
【0035】上記過度の重合反応を抑制するために、例
えば、光カットフィルターを使用したり、照射面と反対
側にある上記光重合性組成物シートの背面を冷却板等に
接触させて移送する等の方法が採られる。
【0036】本発明における露出粘着剤層に連なる粘着
剤層は、一般に厚さ50μm〜5mmで使用される。上
記粘着剤層の厚さが100μm以下である場合、上記光
重合性組成物の粘度は1000cps、TI値が1.5
程度で塗布できる。上記粘着剤層の厚さが100μmを
超える場合、上記光重合性組成物の粘度はより高粘度に
することが望ましい。その手段として、上記光重合性組
成物にアクリルゴム、ニトリルゴム、スチレン−イソプ
レン−スチレン(SIS)等のエラストマー、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン等の熱可
塑性樹脂を溶解して添加してもよい。又、平均粒径5μ
m以下のシリカ、アルミナ等を添加してもよい。
【0037】上記シリカ、アルミナ等の無機質添加剤を
使用する場合、これらの無機質粒子の表面を疎水化処理
したものが上記重合性組成物中でより早く一次粒子にま
で分散するので好ましい。
【0038】上記重合性組成物の増粘法として、上記す
る如く、重合性組成物に増粘用添加剤を添加せず、重合
性組成物を部分的に予め重合して増粘し多段階で重合す
る方法を採ることもできる。該多段階で重合する方法の
留意点は、予め重合する重合性組成物から架橋性モノマ
ーを除外し、増粘後架橋性モノマーを添加することによ
り、ミクロゲルの発生を防止することである。上記ミク
ロゲルの発生は、得られる重合体組成物をシートに塗布
する場合、スジ、ブツ等の欠陥を製品に与える。又、上
記予め重合する重合性組成物の量は、全量に対し1.5
〜60重量%程度であり、この範囲において適度の粘度
が与えられる。
【0039】又、上記アクリル系粘着テープの非粘着性
の基材層が用いられる場合、使用される基材層は特に限
定されるものではなく、紙、布、不織布、プラスチック
フィルム等適宜選択使用できるが、例えば、表面処理さ
れたPETフィルムが単粘着剤層のアクリル系粘着テー
プもしくは両面アクリル系粘着テープとして好適に使用
される。
【0040】
【作用】本発明のアクリル系粘着テープは、多層粘着剤
層が形成された粘着テープにおいて、露出粘着剤層が
(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー100重
量部と窒素含有(メタ)アクリル系モノマー1〜10重
量部との共重合体を主体とする粘着剤からなり、これに
連なる粘着剤層が(メタ)アクリル酸アルキルエステル
の共重合体を主体とする粘着剤からなるものであるの
で、初期粘着力と凝集力のいずれも充分な値を示し、両
者が調和して塩化ビニル樹脂、就中、可塑化塩化ビニル
樹脂に対する可塑剤等の移行のない極めて優れた接着性
能を示す。
【0041】
【実施例】以下実施例に基づき本発明を具体的に説明す
る。
【0042】(アクリルシート−1の作製)2−エチル
ヘキシルアクリレート850重量部、アクリル酸50重
量部、N−ビニルピロリドン100重量部、n−ドデカ
ンチオール0.3重量部、2,2−ジメチル−2−フェ
ニルアセトフェノン(チバガイギー社製、商品名:イル
ガキュア651)3.0重量部をセパラブルフラスコ中
で攪拌混合して均一に分散させた後、窒素ガスでパージ
し、上記重合性組成物中の溶存酸素を除去した。
【0043】次いで、上記重合性組成物に、ブラックラ
イトランプを用いて紫外線を照射し重合反応を開始し
た。上記重合性組成物の温度が5℃昇温したところで紫
外線の照射を中断した。このときの上記重合性組成物の
粘度は2300cpsであり、重合体への転化率は3.
8%であった。上記部分重合した重合性組成物に、更
に、ヘキサンジオールジアクリレート0.2重量部を添
加し、均一に混合して部分重合した重合性組成物を調製
した。
【0044】得られた上記部分重合した重合性組成物
を、離型処理した厚さ38μmのPETフィルム、重合
終了時の厚さが1±0.1mmとなるようにシート状に
塗布し、更に、該塗布面に離型処理した面が接するよう
に上記PETフィルムをカバーフィルムとして被覆し
た。
【0045】上記PETフィルムにサンドイッチされた
上記部分重合した重合性組成物に、上記カバーフィルム
上から上記ブラックライトランプを用いて紫外線を2m
W/cm2 の強度で8分間照射し重合反応を完結させ、
アクリルシート−1を作製した。得られたシート状重合
体の重量平均分子量は185万、ゲル分率は94%であ
り、残存モノマーは0.1重量%以下であった。
【0046】(アクリルシート−2の作製)2−エチル
ヘキシルアクリレート880重量部、アクリル酸20重
量部、N−ビニルピロリドン100重量部、n−ドデカ
ンチオール0.3重量部、2,2−ジメチル−2−フェ
ニルアセトフェノン(同上)3.0重量部を前項と同様
に部分重合し、粘度は2200cps、重合体への転化
率は3.8%の部分重合した重合性組成物を調製した。
【0047】得られた上記部分重合した重合性組成物を
前項と同様に架橋性モノマーを添加し、同様にシート状
に塗布し紫外線を照射して、重量平均分子量は180
万、ゲル分率は95%、残存モノマーは0.1重量%以
下のアクリルシート−2を作製した。
【0048】(露出粘着剤層−Aの作製)冷却管、温度
計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、2−エチル
ヘキシルアクリレート950重量部、アクリル酸50重
量部、n−ドデカンチオール0.3重量部を酢酸エチル
900重量部と共に仕込み、窒素ガス雰囲気下、還流す
るまで昇温し、20分この状態に保持した後、ベンジル
ペルオキシド1.0重量部を滴下し4時間反応させた。
【0049】次いで、更にベンジルペルオキシド1.0
重量部を滴下し3時間反応させた。得られた重合体にト
ルエン500重量部を加え攪拌混合して、粘度1000
0cps、重量平均分子量65万、固形分41重量%の
露出粘着剤−Aを作製した。猶、上記重合体中、窒素含
有の(メタ)アクリル酸エステルモノマーは含有してい
ない。
【0050】次いで、上記露出粘着剤−Aを、離型処理
した厚さ38μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さ
が50μmとなる如く塗布し、乾燥して露出粘着剤層−
Aを作製した。
【0051】(露出粘着剤層−Bの作製)冷却管、温度
計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、2−エチル
ヘキシルアクリレート930重量部、N,N−ジメチル
アミノエチルアクリレート20重量部、アクリル酸50
重量部、n−ドデカンチオール0.3重量部を酢酸エチ
ル900重量部と共に仕込み、前項の露出粘着剤−Aと
同様にして重合体を得た。得られた重合体にトルエン5
00重量部を加え攪拌混合して、粘度12000cp
s、重量平均分子量67万、固形分40重量%の露出粘
着剤−Bを作製した。猶、上記重合体中、窒素含有の
(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、主体をなす
(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部に対
し2重量部を含有している。
【0052】次いで、上記露出粘着剤−Bを、離型処理
した厚さ38μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さ
が50μmとなる如く塗布し、乾燥して露出粘着剤層−
Bを作製した。
【0053】(露出粘着剤層−Cの作製)冷却管、温度
計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、2−エチル
ヘキシルアクリレート870重量部、N,N−ジメチル
アミノエチルアクリレート80重量部、アクリル酸50
重量部、n−ドデカンチオール0.3重量部を酢酸エチ
ル900重量部と共に仕込み、前項の露出粘着剤−Aと
同様にして重合体を得た。得られた重合体にトルエン5
00重量部を加え攪拌混合して、粘度14000cp
s、重量平均分子量70万、固形分40重量%の露出粘
着剤−Cを作製した。猶、上記重合体中、窒素含有の
(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、主体をなす
(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部に対
し8重量部を含有している。
【0054】次いで、上記露出粘着剤−Cを、離型処理
した厚さ38μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さ
が50μmとなる如く塗布し、乾燥して露出粘着剤層−
Cを作製した。
【0055】(露出粘着剤層−Dの作製)冷却管、温度
計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、2−エチル
ヘキシルアクリレート830重量部、N,N−ジメチル
アミノエチルアクリレート120重量部、アクリル酸5
0重量部、n−ドデカンチオール0.3重量部を酢酸エ
チル900重量部と共に仕込み、前項の露出粘着剤−A
と同様にして重合体を得た。 得られた重合体にトルエ
ン500重量部を加え攪拌混合して、粘度18000c
ps、重量平均分子量72万、固形分41重量%の露出
粘着剤−Bを作製した。猶、上記重合体中、窒素含有の
(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、主体をなす
(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部に対
し12重量部を含有している。
【0056】次いで、上記露出粘着剤−Dを、離型処理
した厚さ38μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さ
が50μmとなる如く塗布し、乾燥して露出粘着剤層−
Dを作製した。
【0057】(アクリル系粘着テープの作製) (実施例1〜3)、(比較例1〜2) 上記の如く作製された露出粘着剤層及びアクリルシート
を、表1に示す粘着テープの構成でラミネート機を用い
て積層し、粘着剤層が2層からなるノンサポート型アク
リル系粘着テープを作製した。
【0058】上記実施例及び比較例で得られたノンサポ
ート型アクリル系粘着テープについて初期接着性能及び
経時接着性能を以下に示す方法で測定し評価した。評価
結果は表1に示す。
【0059】1.初期接着性能:JIS H 4000
に記載するアルミ合金1100Pの幅20mm、長さ1
00mm、厚さ0.05mmの箔を、同幅の上記ノンサ
ポート型アクリル系粘着テープのアクリルシート側に裏
打ちし、露出粘着剤層側に可塑化塩化ビニル樹脂シート
を、23℃で2kgローラーを2往復して圧着し、23
℃×72時間放置後、引張速度300mm/minで露
出粘着剤層と可塑化塩化ビニル樹脂シート界面における
剥離試験を行い、初期接着性能を評価した。
【0060】2.経時接着性能:前項の初期接着性能と
同様にして試験片を作製し、60℃×1ケ月間放置後、
引張速度300mm/minで露出粘着剤層と可塑化塩
化ビニル樹脂シート界面における剥離試験を行い、経時
接着性能を評価した。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明のアクリル系粘着テープは、叙上
の如く構成されているので、初期粘着力と凝集力のいず
れも充分な値を示し、両者が調和して塩化ビニル樹脂、
就中、可塑化塩化ビニル樹脂に対する可塑剤等の移行の
ない極めて優れた接着性能を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層粘着剤層が形成された粘着テープに
    おいて、露出粘着剤層が(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステルモノマー100重量部と窒素含有(メタ)アクリ
    ル系モノマー1〜10重量部との共重合体を主体とする
    粘着剤からなり、これに連なる粘着剤層が(メタ)アク
    リル酸アルキルエステルの共重合体を主体とする粘着剤
    からなることを特徴とするアクリル系粘着テープ。
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