JPH08311351A - 潤滑性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

潤滑性樹脂成形体の製造方法

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JPH08311351A
JPH08311351A JP5333296A JP5333296A JPH08311351A JP H08311351 A JPH08311351 A JP H08311351A JP 5333296 A JP5333296 A JP 5333296A JP 5333296 A JP5333296 A JP 5333296A JP H08311351 A JPH08311351 A JP H08311351A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦係数が低い値で安定し、摩耗係数が小さ
くしかも機械的強度の低下が起こらない潤滑性樹脂組成
物からなる成形体の製造方法とすることである。 【解決手段】 ポリアミドやポリエチレンなどの合成樹
脂100重量部に対し、イソシアネート基またはシアネ
ート基を含む単位を有するオルガノポリシロキサン0.
5〜30.0重量部を溶融混合し、オルガノポリシロキ
サンの官能基同士を反応させ、この反応物を前記合成樹
脂中に分散させた状態で潤滑性樹脂組成物を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は潤滑性樹脂組成物に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、機械の軽量化に伴い、合成樹脂製
品が機械部品として数多く用いられるようになり、軸受
部に使われるものには摺動特性の優れた合成樹脂が要求
されている。従来、摺動性の良い合成樹脂として、ポリ
アミド、ポリアセタール、ポリエチレン、フッ素樹脂等
が用いられている。 【0003】これらは低荷重、低速領域においては無潤
滑下でもその用をなすが、高荷重、高速になるに従っ
て、摩擦熱の為に焼き付いたり、フローしたりして、使
用できなくなる。 【0004】フッ素樹脂、特に四フッ化エチレン樹脂
は、充填材を加えて摩耗特性を改良することにより優れ
た摺動特性を示すが、このものは圧縮成形でしか成形で
きず、また非常に高価であるという欠点を有する。 【0005】そこで、その他の合成樹脂に固体潤滑剤を
加え摺動特性を向上させようとする手段が採られている
が、この方法では高速高荷重下での摺動特性の向上は十
分ではない。 【0006】また上記の問題を解決するには、合成樹脂
に潤滑油を加え、いわゆる含油プラスチックとする方法
があり、その具体的手法として、1)単に樹脂に潤滑油
を混入する、2)潤滑油を保持できる担体を潤滑油と共
に加える、3)前記1)および2)の他に油の導通体と
して繊維状の充填材を加えること等がある。 【0007】このような含油プラスチックは、潤滑油を
浸み出させることにより摺動特性をもたせようとするも
のであるが、(1) 摩擦係数が低い値で安定しない、(2)
加熱されると油が浸み出てしまう、(3) 成形性が悪い、
(4) 摺動の際担体が相手材料を削る、(5) 成形時もしく
は混練時に油が分離しやすい、(6) 材料物性が低下す
る、(7) 摺動した面に油がついてほこり等がつきやす
い、(8) 一旦油が切れると異常摩耗をおこす等の種々の
問題があった。 【0008】 【発明が解決しようとする問題点】以上述べたように、
従来の技術においては、摩擦係数が低い値で安定し、摩
耗係数が小さくしかも機械的特性(特に強度)の低下が
起こらないような材料は得られず、数多くの優れた特性
を有する合成樹脂も、低摩擦性および耐摩耗性が要求さ
れる摺動材料には適しないという問題があった。 【0009】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明は合成樹脂100部(部は重量部、
以下同じ)に対し、イソシアネート基またはシアネート
基を含む単位を有するオルガノポリシロキサン0.5〜
3.00部を配合して潤滑性のある樹脂組成物とする手
段を採用したものである。以下その詳細をのべる。 【0010】まず、この発明における合成樹脂は特に限
定されるものではなく、熱硬化性または熱可塑性のいず
れの樹脂であってもよく、たとえば、フェノール樹脂、
ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミンフェノール共縮合
樹脂、キシレン変性フェノール樹脂、ユリアグアナミン
共縮合樹脂、アミノ樹脂、アセトグアナミン樹脂、メラ
ミングアナミン樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシア
クリレート樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン
樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン樹
脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチ
レン−クロロフルオロエチレン共重合体、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン(低密度、高密
度または超高分子量)、塩素化ポリオレフィン、ポリプ
ロピレン、変性ポリオレフィン、水架橋ポリオレフィ
ン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン−
エチルアクリレート共重合体、ポリスチレン、ABS樹
脂、ポリアミド、メタクリル樹脂、ポリアセタール、ポ
リカーボネイト、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコ
ール、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、ポリエ
ーテルイミド、ポリアミドイミド、アイオノマー樹脂、
ポリフェニレンオキサイド、メチルペンテンポリマー、
ポリアリルスルホン、ポリアリルエーテル、ポリエーテ
ルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホ
ン、全芳香族ポリエステル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、熱可塑性ポリエステ
ルエラストマー、各種高分子物質のブレンド物などを例
示することができる。 【0011】つぎに、この発明におけるイソシアネート
基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポリ
シロキサンは、ジメチルシロキサン、メチルフェニルシ
ロキサン、トリメチルフルオロプロピルシロキサン等の
オルガノポリシロキサンの単独重合体または2種以上の
共重合体に、イソシアネート基またはシアネート基を導
入したもので、これらを例示すれば、それぞれつぎのよ
うなものである。すなわち、イソシアネート基含有オル
ガノポリシロキサン 【0012】 【化1】【0013】シアネート基含有オルガノポリシロキサン 【0014】 【化2】 【0015】〔式中、Rはアルキレン基等、m=5〜1
0000、n=2〜100である。〕を挙げることがで
きる。 【0016】ここで、この発明において合成樹脂100
部に対して、イソシアネート基またはシアネート基を含
む単位を有するオルガノポリシロキサンを0.5〜3
0.0部配合する理由は、この下限値未満の少量では摺
動特性の改良効果が不十分であり、逆に上限値をこえる
多量では合成樹脂の機械的特性が著しく低下して好まし
くないからであって、好ましくは2.0〜20.0部の
範囲である。 【0017】また、反応を促進するために、酢酸カルシ
ウム、スズ化合物等の三量化触媒を加えることが好まし
い。 【0018】以上述べたこの発明の組成物を混合するに
は、従来からよく知られた方法を利用することができ
る。たとえば合成樹脂と前記の配合成分を個別に、もし
くは適宜溶媒(たとえば、フルオロクロロハイドロカー
ボンなど)に溶かして、ヘンシェルミキサー、ボールミ
ル、タンブラーミキサー等の混合機によって混合した後
溶媒を除去して、溶融混合性のよい射出成形機もしくは
溶融押出機に供給するか、または予め熱ローラ、ニー
ダ、バンバリーミキサー、溶融押出機などを使用して溶
融混合してもよい。 【0019】また、この発明組成物を成形するにあたっ
ても、その方法を特に限定するものではないが、圧縮成
形、押出成形、射出成形などが実用的であるほか、この
発明の組成物を溶融混合した後、ジェットミル、冷凍粉
砕機等によって粉砕し、そのままもしくは所望の粒径に
分級した粉末を粉体塗料として流動浸漬塗装、静電粉体
塗装等に用いることもできる。 【0020】この発明の組成物は、前記した潤滑性配合
剤すなわちオルガノポリシロキサンのほかに、一般に合
成樹脂に広く配合し得る添加剤を、潤滑性樹脂組成物の
特性を低下させない範囲の量で適宜併用することもでき
る。 【0021】このような添加剤としては、たとえば離型
剤、難燃剤、耐候性改良剤などが例示され、これら添加
剤は、この発明の潤滑性配合剤と同時に添加配合させる
が、予め添加剤と潤滑性配合剤とを配合しておくという
方法を採ることもできる。 【0022】さらに、上記の添加剤に周知の潤滑剤を併
用することは勿論可能であり、四フッ化エチレン樹脂粉
末、グラファイト、フッ化黒鉛、タルク、窒化ホウ素、
その他に工業用潤滑剤等も、使用目的に応じて適宜選択
し使用することができる。また、強化剤として公知のガ
ラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アスベスト、
ロックウール、ウオラストナイト、チタン酸カリウムホ
イスカー等の繊維状物質、またはガラス粉末、タルク、
クレイ、炭酸カルシウム等に代表される無機質充填剤な
ども使用できる。いずれも、この発明の組成物の潤滑性
を損なわない限り、中間製品もしくは最終製品の形態に
おいて、化学的もしくは物理的な処理によって性質改善
のための変性が可能であることは勿論である。 【0023】 【作用】この発明の潤滑性樹脂組成物においては、オル
ガノポリシロキサンの官能基同士が三量化して、合成樹
脂中にオルガノポリシロキサンの潤滑性を持った三次元
網目が形成され、その網目が細かく分散して存在するた
めに、摩擦係数が小さく、しかも潤滑性物質が基材から
抜け落ちることなく組織内にとどまるため、その摩擦係
数が安定して維持され、また網目により基材が補強され
て摩耗も小さく機械的強度の低下もなく従来の含油プラ
スチックの欠点がすべて解消されるものと考えられる。 【0024】 【実施例】まず、以下に示す実施例および比較例に使用
した原材料はつぎのとおりである。なお〔 〕中は略号
を示す。 【0025】(1) ポリエチレン(三井石油化学社製;ハ
イゼックス1300J)〔PE〕、(2) 12ナイロン
(ダイセル化学社製;ダイアミドL1640P)〔PA
12〕、(3) 66ナイロン(東レ社製;アミランCM3
001N)〔PA66〕、(4) ポリアセタール(ポリプ
ラスチックス社製;ジュラコンM90−02)〔PO
M〕、(5) ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工業
社製;ノバドウール5010)〔PBT〕、(6) ポリフ
ェニレンサルファイド(米国フィリップスペトローリア
ム社製;ライトンP−4パウダー)〔PPS〕、(7) ポ
リエーテルイミド(米国ゼネラルエレクトリック社製;
ウルテム1000)〔PEI〕、(8) ポリイミド樹脂
(西独国テクノシミー社製;ポリアミドビスマレイミド
C183)〔PABM〕、(9) イソシアネート基含有オ
ルガノポリシロキサン(信越化学工業社製の両末端水酸
基含有シリコーンオイルX22−160C(分子量56
00)56gと2,4−トルエンジイソシアネート3.
5gを配合し室温で1時間混合して得たもの)、(10)不
官能性オルガノポリシロキサン(信越化学工業社製;シ
リコーンオイルKF96 3000)、(11)スズ化合物
(ジブチルスズジラウレート)である。 【0026】実施例1〜10:合成樹脂に第1表に示す
ようにオルガノポリシロキサンを配合し、ヘンシェルミ
キサーで十分混合した後、二軸溶融押出機に供給し、表
2に示した溶融混合条件で押出し、造粒し、そのペレッ
トを射出成形機に供給し、表2に示した射出条件で、内
径14mm、外径23mm、長さ13mmのリング状試
験片と、ASTM−D638タイプIVのダンベル試験片
を成形した。 【0027】前記リング状試験片を用いて摩擦摩耗試験
を行った。摩擦試験はスラスト型摩擦試験機を用い滑り
速度毎分10m、荷重10kg/cm2 の条件で運転開
始1分後および60分後の摩擦係数を測定した。摩耗試
験はスラスト型摩耗試験機を用い滑り速度毎分32m、
荷重3.1kg/cm2 の条件で行った。いずれの試験
も相手材には軸受鋼SUJ2(焼き入れ、研削仕上げ)
を使用した。またダンベル試験片を用い、23±2℃の
雰囲気下、チャック間距離64mm、引張り速度毎分5
mmの条件で引張り強さを求めた。結果を表3にまとめ
た。 【0028】 【表1】 【0029】 【表2】 【0030】 【表3】【0031】比較例1〜11:表4および表5に示した
配合組成、混合条件および成形条件で、実施例1〜10
と同様の試験片を作製し、同様の測定を行った。結果を
表6にまとめた。なお比較例4においては成形中に分離
して成形体は不均一なものであり、またこれらの比較例
の摺動後の相手材の表面はべとついていた。 【0032】 【表4】 【0033】 【表5】 【0034】 【表6】【0035】以上の実施例1〜10および比較例1〜1
1を比較すると、表3および表6に示した測定値から明
らかなように、比較例においては摩擦係数および摩耗係
数は比較的小さいが、引張り強さの低下が著しい(たと
えば比較例3)か、摩擦係数が安定しない(比較例4)
か、摩擦係数および摩耗係数が実施例に比べて大きい
(比較例1、2、5〜11)かであって、いずれも期待
する性質は得られていない。 【0036】これに対して実施例1〜10はいずれも引
張り強さを低下させることなく摩擦係数も摩耗係数も共
に小さく、また成形性もよく、通常の含油プラスチック
の欠点を呈することなく、きわめて好ましいものであっ
た。また、従来広く用いられている硬質の充填剤を添加
することなしに低摩擦、低摩耗の目的を達成しているの
で、摺動時に相手材を損傷させることもなかった。 【0037】 【効果】以上述べたように、この発明の潤滑性樹脂組成
物からなる成形体は、合成樹脂本来の機械的性質を保有
しつつ優れた摺動特性を有し、成形性も良好であって、
従来見ることのできなかった摺動性、成形性および経済
性の三者を同時に満足させる材料であるから、軸受材な
どには最適のものであると言える。したがって、この発
明の意義はきわめて大きい。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成8年4月10日 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】発明の名称 【補正方法】変更 【補正内容】 【発明の名称】 潤滑性樹脂成形体の製造方法 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】特許請求の範囲 【補正方法】変更 【補正内容】 【特許請求の範囲】 (1) 合成樹脂100重量部に対し、イソシアネート
基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポリ
シロキサン0.5〜30.0重量部を溶融混合し、この
混合物を成形することからなる潤滑性樹脂成形体の製造
方法(2) 合成樹脂100重量部に対し、イソシアネート
基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポリ
シロキサン0.5〜30.0重量部を溶融混合状態で押
出して造粒し、これを成形することからなる潤滑性樹脂
成形体の製造方法。(3) 上記成形が、押出成形または射出成形である特
許請求の範囲第1項または第2項記載の潤滑性樹脂成形
体の製造方法。(4) 上記合成樹脂が、熱可塑性合成樹脂である特許
請求の範囲第1項または第2項記載の潤滑性樹脂成形体
の製造方法。(5) 上記合成樹脂が、ポリエチレン、ポリアミド、
ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリイミ
ドの群から選ばれる1種以上の合成樹脂である特許請求
の範囲第1項または第2項記載の潤滑性樹脂成形体の製
造方法。(6) 上記成形体が、軸受である特許請求の範囲第1
項または第2項記載の潤滑性樹脂成形体の製造方法。 【手続補正3】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0001 【補正方法】変更 【補正内容】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は潤滑性樹脂成形体の製
造方法に関するものである。 【手続補正4】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0008 【補正方法】変更 【補正内容】 【0008】 【発明が解決しようとする問題点】以上述べたように、
従来の技術においては、摩擦係数が低い値で安定し、摩
耗係数が小さくしかも機械的特性(特に強度)の低下が
起こらないような材料からなる成形体は得られず、数多
くの優れた特性を有する合成樹脂も、低摩擦性および耐
摩耗性が要求される摺動材料には適しないという問題が
あった。 【手続補正5】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0009 【補正方法】変更 【補正内容】 【0009】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明は合成樹脂100部(部は重量
部、以下同じ)に対し、イソシアネート基またはシアネ
ート基を含む単位を有するオルガノポリシロキサン0.
5〜30.0部を溶融混合し、この混合物を成形するこ
とからなる潤滑性樹脂成形体の製造方法としたのであ
る。または、合成樹脂100部に対し、イソシアネート
基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポリ
シロキサン0.5〜30.0部を溶融混合状態で押出し
て造粒し、これを成形することからなる潤滑性樹脂成形
体の製造方法としたのである。以下その詳細をのべる。 【手続補正6】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0018 【補正方法】変更 【補正内容】 【0018】以上述べたこの発明に用いる材料を混合す
るには、従来からよく知られた方法を利用することがで
きる。たとえば合成樹脂と前記の配合成分を個別に、も
しくは適宜溶媒(たとえば、フルオロクロロハイドロカ
ーボンなど)に溶かして、ヘンシェルミキサー、ボール
ミル、タンブラーミキサー等の混合機によって混合した
後溶媒を除去して、溶融混合性のよい射出成形機もしく
は溶融押出機に供給するか、または予め熱ローラ、ニー
ダ、バンバリーミキサー、溶融押出機などを使用して溶
融混合してもよい。 【手続補正7】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0019 【補正方法】変更 【補正内容】 【0019】また、この発明の製造方法によって成形体
を成形するにあたっても、その方法を特に限定するもの
ではないが、圧縮成形、押出成形、射出成形などが実用
的であるほか、この発明の組成物を溶融混合した後、ジ
ェットミル、冷凍粉砕機等によって粉砕し、そのままも
しくは所望の粒径に分級した粉末を粉体塗料として流動
浸漬塗装、静電粉体塗装等に用いることもできる。 【手続補正8】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0020 【補正方法】変更 【補正内容】 【0020】この発明の製造方法においては、前記した
潤滑性配合剤すなわちオルガノポリシロキサンのほか
に、一般に合成樹脂に広く配合し得る添加剤を、潤滑性
樹脂組成物の特性を低下させない範囲の量で適宜併用す
ることもできる。 【手続補正9】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0022 【補正方法】変更 【補正内容】 【0022】さらに、上記の添加剤に周知の潤滑剤を併
用することは勿論可能であり、四フッ化エチレン樹脂粉
末、グラファイト、フッ化黒鉛、タルク、窒化ホウ素、
その他に工業用潤滑剤等も、使用目的に応じて適宜選択
し使用することができる。また、強化剤として公知のガ
ラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アスベスト、
ロックウール、ウオラストナイト、チタン酸カリウムホ
イスカー等の繊維状物質、またはガラス粉末、タルク、
クレイ、炭酸カルシウム等に代表される無機質充填剤な
ども使用できる。いずれも、この発明で得られる成形体
の潤滑性を損なわない限り、中間製品もしくは最終製品
の形態において、化学的もしくは物理的な処理によって
性質改善のための変性が可能であることは勿論である。 【手続補正10】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0023 【補正方法】変更 【補正内容】 【0023】 【作用】この発明の潤滑性樹脂成形体の製造方法におい
ては、溶融混合されて成形された際、潤滑性樹脂成形体
に含まれるオルガノポリシロキサンの官能基同士が三量
化して、合成樹脂中にオルガノポリシロキサンの潤滑性
を持った三次元網目が形成され、その網目が細かく分散
して存在するために、摩擦係数が小さくなり、しかも潤
滑性物質が基材から抜け落ちることなく組織内にとどま
るため、その摩擦係数が安定して維持され、また網目に
より基材が補強されて摩耗も小さく機械的強度の低下も
なくなり、従来の含油プラスチックの欠点がすべて解消
された成形体を製造できると考えられる。 【手続補正11】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0037 【補正方法】変更 【補正内容】 【0037】 【効果】以上述べたように、この発明の潤滑性樹脂組成
物からなる成形体の製造方法は、オルガノポリシロキサ
ンを前記合成樹脂中に分散させた状態で潤滑性樹脂組成
物を成形するため、合成樹脂本来の機械的性質を保有し
つつ安定して低摩擦係数であり、しかも優れた耐摩耗性
のある摺動特性を有し、従来見ることのできなかった摺
動性、成形性および経済性の三者を同時に満足させる
形体を製造できる方法であり、この製造方法によって
受材などには最適のものを提供できるという利点があ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 合成樹脂100重量部に対し、イソシアネート
    基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポリ
    シロキサン0.5〜30.0重量部を配合したことを特
    徴とする潤滑性樹脂組成物。
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