JPH0717842B2 - 潤滑性樹脂組成物 - Google Patents
潤滑性樹脂組成物Info
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- JPH0717842B2 JPH0717842B2 JP61164427A JP16442786A JPH0717842B2 JP H0717842 B2 JPH0717842 B2 JP H0717842B2 JP 61164427 A JP61164427 A JP 61164427A JP 16442786 A JP16442786 A JP 16442786A JP H0717842 B2 JPH0717842 B2 JP H0717842B2
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- oil
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は潤滑性樹脂組成物に関するものである。
近年、機械の軽量化に伴い、合成樹脂製品が機械部品と
して数多く用いられるようになり、軸受部に使われるも
のには摺動特性の優れた合成樹脂が要求されている。従
来、摺動性の良い合成樹脂として、ポリアミド、ポリア
セタール、ポリエチレン、フッ素樹脂等が用いられてい
る。これらは低荷重、低速領域においては無潤滑下でも
その用をなすが、高荷重、高速になるに従つて、摩擦熱
の為に焼き付いたり、フローしたりして、使用できなく
なる。フツ素樹脂、特に四フツ化エチレン樹脂は、充填
材を加えて摩耗特性を改良することにより優れた摺動特
性を示すが、このものは圧縮成形でしか成形できず、ま
た非常に高価であるという欠点を有する。そこでその他
の合成樹脂に固体潤滑剤を加え摺動特性を向上させよう
とする手段が採られているが、この方法では高速高荷重
下での摺動特性の向上は十分ではない。また上記の問題
を解決するには、合成樹脂に潤滑油を加え、いわゆる含
油プラスチツクとする方法があり、その具体的手法とし
て、1)単に樹脂に潤滑油を混入する、2)潤滑油を保
持できる担体を潤滑油と共に加える、3)前記1)およ
び2)の他に油の導通体として繊維状の充填材を加える
等がある。このような含油プラスチツクは潤滑油を浸み
出させることにより摺動特性をもたせようとするもので
あるが、(1)摩擦係数が低い値で安定しない、(2)
加熱されると油が浸み出てしまう、(3)成形性が悪
い、(4)摺動の際担体が相手材料を削る、(5)成形
時もしくは混練時に油が分離しやすい、(6)材料物性
が低下する、(7)摺動した面に油がついてほこり等が
つきやすい、(8)一旦油が切れると囲撓摩耗をおこす
等種々問題があつた。
して数多く用いられるようになり、軸受部に使われるも
のには摺動特性の優れた合成樹脂が要求されている。従
来、摺動性の良い合成樹脂として、ポリアミド、ポリア
セタール、ポリエチレン、フッ素樹脂等が用いられてい
る。これらは低荷重、低速領域においては無潤滑下でも
その用をなすが、高荷重、高速になるに従つて、摩擦熱
の為に焼き付いたり、フローしたりして、使用できなく
なる。フツ素樹脂、特に四フツ化エチレン樹脂は、充填
材を加えて摩耗特性を改良することにより優れた摺動特
性を示すが、このものは圧縮成形でしか成形できず、ま
た非常に高価であるという欠点を有する。そこでその他
の合成樹脂に固体潤滑剤を加え摺動特性を向上させよう
とする手段が採られているが、この方法では高速高荷重
下での摺動特性の向上は十分ではない。また上記の問題
を解決するには、合成樹脂に潤滑油を加え、いわゆる含
油プラスチツクとする方法があり、その具体的手法とし
て、1)単に樹脂に潤滑油を混入する、2)潤滑油を保
持できる担体を潤滑油と共に加える、3)前記1)およ
び2)の他に油の導通体として繊維状の充填材を加える
等がある。このような含油プラスチツクは潤滑油を浸み
出させることにより摺動特性をもたせようとするもので
あるが、(1)摩擦係数が低い値で安定しない、(2)
加熱されると油が浸み出てしまう、(3)成形性が悪
い、(4)摺動の際担体が相手材料を削る、(5)成形
時もしくは混練時に油が分離しやすい、(6)材料物性
が低下する、(7)摺動した面に油がついてほこり等が
つきやすい、(8)一旦油が切れると囲撓摩耗をおこす
等種々問題があつた。
以上述べたように、従来の技術においては、摩擦係数が
低い値で安定し、摩耗係数が小さくしかも機械的特性
(特に強度)の低下が起こらないような材料は得られ
ず、数多くの優れた特性を有する合成樹脂も、低摩擦性
および耐摩耗性が要求される摺動材料には適しないとい
う問題があつた。
低い値で安定し、摩耗係数が小さくしかも機械的特性
(特に強度)の低下が起こらないような材料は得られ
ず、数多くの優れた特性を有する合成樹脂も、低摩擦性
および耐摩耗性が要求される摺動材料には適しないとい
う問題があつた。
上記の問題点を解決するために、この発明は合成樹脂10
0部(部は重量部、以下同じ)に対し、イソシアネート
基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポリ
シロキサン0.5〜3.00部を配合して潤滑性のある樹脂組
成物とする手段を採用したものである。以下その詳細を
のべる。
0部(部は重量部、以下同じ)に対し、イソシアネート
基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポリ
シロキサン0.5〜3.00部を配合して潤滑性のある樹脂組
成物とする手段を採用したものである。以下その詳細を
のべる。
まず、この発明における合成樹脂は特に限定されるもの
ではなく、熱硬化性または熱可塑性のいずれの樹脂であ
つてもよく、たとえば、フエノール樹脂、ユリア樹脂、
メラミン樹脂、メラミンフエノール共縮合樹脂、キシレ
ン変性フエノール樹脂、ユリアグアナミン共縮合樹脂、
アミノ樹脂、アセトグアナミン樹脂、メラミングアナミ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
キシレン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹
脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリテトラフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン樹脂、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体、フツ化ビニリデン樹脂、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロ
ロフルオロエチレン共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリエチレン(低密度、高密度または超
高分子量)、塩素化ポリオレフイン、ポリプロピレン、
変性ポリオレフイン、水架橋ポリオレフイン、エチレン
−ビニルアセテート共重合体、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミ
ド、メタクリル樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネイ
ト、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリウ
レタンエラストマー、ポリイミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリアミドイミド、アイオノマー樹脂、ポリフエニ
レンオキサイド、メチルペンテンポリマー、ポリアリル
スルホン、ポリアリルエーテル、ポリエーテルケトン、
ポリフエニレンサルフアイド、ポリスルホン、全芳香族
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー、各種高分子物質のブレンド物などを例示することが
できる。
ではなく、熱硬化性または熱可塑性のいずれの樹脂であ
つてもよく、たとえば、フエノール樹脂、ユリア樹脂、
メラミン樹脂、メラミンフエノール共縮合樹脂、キシレ
ン変性フエノール樹脂、ユリアグアナミン共縮合樹脂、
アミノ樹脂、アセトグアナミン樹脂、メラミングアナミ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
キシレン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹
脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリテトラフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン樹脂、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体、フツ化ビニリデン樹脂、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロ
ロフルオロエチレン共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリエチレン(低密度、高密度または超
高分子量)、塩素化ポリオレフイン、ポリプロピレン、
変性ポリオレフイン、水架橋ポリオレフイン、エチレン
−ビニルアセテート共重合体、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミ
ド、メタクリル樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネイ
ト、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリウ
レタンエラストマー、ポリイミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリアミドイミド、アイオノマー樹脂、ポリフエニ
レンオキサイド、メチルペンテンポリマー、ポリアリル
スルホン、ポリアリルエーテル、ポリエーテルケトン、
ポリフエニレンサルフアイド、ポリスルホン、全芳香族
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー、各種高分子物質のブレンド物などを例示することが
できる。
つぎに、この発明におけるイソシアネート基またはシア
ネート基を含む単位を有するオルガノポリシロキサン
は、ジメチルシロキサン、メチルフエニルシロキサン、
トリメチルフルオロプロピルシロキサン等のオルガノポ
リシロキサンの単独重合体または2種以上の共重合体
に、イソシアネート基またはシアネート基を導入したも
ので、これらを例示すれば、それぞれつぎのようなもの
である。すなわち、 イソシアネート基含有オルガノポリシロキサン シアネート基含有オルガノポリシロキサン 〔ここで、Rはアルキレン基など、m=5〜10000、n
=2〜100である。〕を挙げることができる。
ネート基を含む単位を有するオルガノポリシロキサン
は、ジメチルシロキサン、メチルフエニルシロキサン、
トリメチルフルオロプロピルシロキサン等のオルガノポ
リシロキサンの単独重合体または2種以上の共重合体
に、イソシアネート基またはシアネート基を導入したも
ので、これらを例示すれば、それぞれつぎのようなもの
である。すなわち、 イソシアネート基含有オルガノポリシロキサン シアネート基含有オルガノポリシロキサン 〔ここで、Rはアルキレン基など、m=5〜10000、n
=2〜100である。〕を挙げることができる。
ここで、この発明において合成樹脂100部に対して、イ
ソシアネート基またはシアネート基を含む単位を有する
オルガノポリシロキサンを0.5〜30.0部配合する理由は
この下限値未満の少量では摺動特性の改良効果が不十分
であり、逆に上限値をこえる多量では合成樹脂の機械的
特性が著しく低下して好ましくないからであつて、好ま
しくは2.0〜20.0部の範囲である。また、反応を促進す
るために、酢酸カルシウム、スズ化合物等の三量化触媒
を加えることが好ましい。
ソシアネート基またはシアネート基を含む単位を有する
オルガノポリシロキサンを0.5〜30.0部配合する理由は
この下限値未満の少量では摺動特性の改良効果が不十分
であり、逆に上限値をこえる多量では合成樹脂の機械的
特性が著しく低下して好ましくないからであつて、好ま
しくは2.0〜20.0部の範囲である。また、反応を促進す
るために、酢酸カルシウム、スズ化合物等の三量化触媒
を加えることが好ましい。
以上述べたこの発明の組成物を混合するには、従来から
よく知られた方法を利用することができる。たとえば合
成樹脂と前記の配合成分を個別に、もしくは適宜溶媒
(たとえば、フルオロクロロハイドロカーボンなど)に
溶かして、ヘンシエルミキサー、ボールミル、タンブラ
ーミキサー等の混合機によつて混合した後溶媒を除去し
て、溶融混合性のよい射出成形機もしくは溶融押出機に
供給するか、または予め熱ローラ、ニーダ、バンバリー
ミキサー、溶融押出機などを使用して溶融混合してもよ
い。
よく知られた方法を利用することができる。たとえば合
成樹脂と前記の配合成分を個別に、もしくは適宜溶媒
(たとえば、フルオロクロロハイドロカーボンなど)に
溶かして、ヘンシエルミキサー、ボールミル、タンブラ
ーミキサー等の混合機によつて混合した後溶媒を除去し
て、溶融混合性のよい射出成形機もしくは溶融押出機に
供給するか、または予め熱ローラ、ニーダ、バンバリー
ミキサー、溶融押出機などを使用して溶融混合してもよ
い。
またこの発明組成物を成形するにあたつても、その方法
を特に限定するものではないが、圧縮成形、押出成形、
射出成形などが実用的であるほかこの発明の組成物を溶
融混合した後ジエツトミル、冷凍粉砕機等によつて粉砕
し、そのままもしくは所望の粒径に分級した粉末を粉体
塗料として流動浸漬塗装、静電粉体塗装等に用いること
もできる。
を特に限定するものではないが、圧縮成形、押出成形、
射出成形などが実用的であるほかこの発明の組成物を溶
融混合した後ジエツトミル、冷凍粉砕機等によつて粉砕
し、そのままもしくは所望の粒径に分級した粉末を粉体
塗料として流動浸漬塗装、静電粉体塗装等に用いること
もできる。
この発明の組成物は、前記した潤滑性配合剤すなわちオ
ルガノポリシロキサンのほかに、一般に合成樹脂に広く
配合し得る添加剤を、潤滑性樹脂組成物の特性を低下さ
せない範囲の量で適宜併用することもできる。このよう
な添加剤としては、たとえば離型剤、難燃剤、耐候性改
良剤などが例示され、これら添加剤は、この発明の潤滑
性配合剤と同時に添加配合させるが、予め添加剤と潤滑
性配合剤とを配合しておくという方法を採ることもでき
る。さらに、上記の添加剤に従来から公知公用の潤滑剤
を併用することは勿論可能であり、四フツ化エチレン樹
脂粉末、グラフアイト、フツ化黒鉛、タルク、窒化ホウ
素、その他工業用潤滑剤等も、使用目的に応じて適宜選
択使用することができる。また、強化剤として公知のガ
ラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アスベスト、
ロツクウール、ウオラストナイト、チタン酸カリウムホ
イスカー等の繊維状物質、またはガラス粉末、タルク、
クレイ、炭酸カルシウム等に代表される無機質充填剤な
ども使用できる。いずれも、この発明の組成物の潤滑性
を損なわない限り、中間製品もしくは最終製品の形態に
おいて、化学的もしくは物理的な処理によつて性質改善
のための変性が可能であることは勿論である。
ルガノポリシロキサンのほかに、一般に合成樹脂に広く
配合し得る添加剤を、潤滑性樹脂組成物の特性を低下さ
せない範囲の量で適宜併用することもできる。このよう
な添加剤としては、たとえば離型剤、難燃剤、耐候性改
良剤などが例示され、これら添加剤は、この発明の潤滑
性配合剤と同時に添加配合させるが、予め添加剤と潤滑
性配合剤とを配合しておくという方法を採ることもでき
る。さらに、上記の添加剤に従来から公知公用の潤滑剤
を併用することは勿論可能であり、四フツ化エチレン樹
脂粉末、グラフアイト、フツ化黒鉛、タルク、窒化ホウ
素、その他工業用潤滑剤等も、使用目的に応じて適宜選
択使用することができる。また、強化剤として公知のガ
ラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アスベスト、
ロツクウール、ウオラストナイト、チタン酸カリウムホ
イスカー等の繊維状物質、またはガラス粉末、タルク、
クレイ、炭酸カルシウム等に代表される無機質充填剤な
ども使用できる。いずれも、この発明の組成物の潤滑性
を損なわない限り、中間製品もしくは最終製品の形態に
おいて、化学的もしくは物理的な処理によつて性質改善
のための変性が可能であることは勿論である。
この発明の潤滑性樹脂組成物においては、オルガノポリ
シロキサンの官能基同志が三量化して、合成樹脂中にオ
ルガノポリシロサンの潤滑性を持つた三次元網目が形成
され、その網目が細かく分散して存在するために、摩擦
係数が小さく、しかも潤滑性物質が基材から抜け落ちる
ことなく組織内にとどまるため、その摩擦係数が安定し
て維持され、また網目により基材が補強されて摩耗も小
さく機械的強度の低下もなく従来の含油プラスチツクの
欠点がすべて解消されるものと考えられる。
シロキサンの官能基同志が三量化して、合成樹脂中にオ
ルガノポリシロサンの潤滑性を持つた三次元網目が形成
され、その網目が細かく分散して存在するために、摩擦
係数が小さく、しかも潤滑性物質が基材から抜け落ちる
ことなく組織内にとどまるため、その摩擦係数が安定し
て維持され、また網目により基材が補強されて摩耗も小
さく機械的強度の低下もなく従来の含油プラスチツクの
欠点がすべて解消されるものと考えられる。
まず、以下に示す実施例および比較例に使用した原材料
はつぎのとおりである。なお〔 〕中は略号を示す。
はつぎのとおりである。なお〔 〕中は略号を示す。
ポリエチレン(三井石油化学社製;ハイゼツクス1300
J)〔PE〕、 12ナイロン(ダイセル化学社製;ダイアミドL1640P)
〔PA12〕、 66ナイロン(東レ社製;アミランCM3001N)〔PA6
6〕、 ポリアセタール(ポリプラスチツクス社製:ジユラコ
ンM90-02)〔POM〕、 ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工業社製:ノ
バドウール5010)〔PBT〕、 ポリフエニレンサルフアイド(米国フイリツプスペト
ローリアム社製;ライトンP−4パウダー)〔PPS〕、 ポリエーテルイミド(米国ゼネラルエレクトリツク社
製:ウルテム1000)〔PEI〕、 ポリイミド樹脂(西独国テクノシミー社製:ポリアミ
ドビスマレイミッドC183)〔PABM〕、 イソシアネート基含有オルガノポリシロキサン(信越
化学工業社製の両末端水酸基含有シリコーンオイルX22-
160C(分子量5600)56gと2,4−トルエンジイソシアネー
ト3.5gを配合し室温で1時間混合して得たもの) 不官能性オルガノポリシロキサン(信越化学工業社
製:シリコーンオイルKF96 3000)、 スズ化合物(ジブチルスズジラウレート) である。
J)〔PE〕、 12ナイロン(ダイセル化学社製;ダイアミドL1640P)
〔PA12〕、 66ナイロン(東レ社製;アミランCM3001N)〔PA6
6〕、 ポリアセタール(ポリプラスチツクス社製:ジユラコ
ンM90-02)〔POM〕、 ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工業社製:ノ
バドウール5010)〔PBT〕、 ポリフエニレンサルフアイド(米国フイリツプスペト
ローリアム社製;ライトンP−4パウダー)〔PPS〕、 ポリエーテルイミド(米国ゼネラルエレクトリツク社
製:ウルテム1000)〔PEI〕、 ポリイミド樹脂(西独国テクノシミー社製:ポリアミ
ドビスマレイミッドC183)〔PABM〕、 イソシアネート基含有オルガノポリシロキサン(信越
化学工業社製の両末端水酸基含有シリコーンオイルX22-
160C(分子量5600)56gと2,4−トルエンジイソシアネー
ト3.5gを配合し室温で1時間混合して得たもの) 不官能性オルガノポリシロキサン(信越化学工業社
製:シリコーンオイルKF96 3000)、 スズ化合物(ジブチルスズジラウレート) である。
実施例1〜10: 合成樹脂に第1表に示すようにオルガノポリシロキサン
を配合し、ヘンシエルミキサーで十分混合した後、二軸
溶融押出機に供給し、第2表に示した溶融混合条件で押
出し、造粒し、そのペレツトを射出成形機に供給し、第
2表に示した射出条件で、内径14mm、外径23mm、長さ13
mmのリング状試験片と、ASTM-D638タイプIVのダンベル
試験片を成形した。リング状試験片を用いて摩擦摩耗試
験を行つた。摩擦試験はスラスト型摩擦試験機を用い滑
り速度毎分10m、荷重10kg/cm2の条件で運転開始1分後
および60分後の摩擦係数を測定した。摩耗試験はスラス
ト型摩耗試験機を用い滑り速度毎分32m、荷重3.1kg/cm2
の条件で行つた。いずれの試験も相手材には軸受鋼SUJ2
(焼き入れ、研削仕上げ)を使用した。またダンベル試
験片を用い、23±2℃の雰囲気下、チヤツク間距離64m
m、引張り速度毎分5mmの条件で引張り強さを求めた。結
果を第3表にまとめた。
を配合し、ヘンシエルミキサーで十分混合した後、二軸
溶融押出機に供給し、第2表に示した溶融混合条件で押
出し、造粒し、そのペレツトを射出成形機に供給し、第
2表に示した射出条件で、内径14mm、外径23mm、長さ13
mmのリング状試験片と、ASTM-D638タイプIVのダンベル
試験片を成形した。リング状試験片を用いて摩擦摩耗試
験を行つた。摩擦試験はスラスト型摩擦試験機を用い滑
り速度毎分10m、荷重10kg/cm2の条件で運転開始1分後
および60分後の摩擦係数を測定した。摩耗試験はスラス
ト型摩耗試験機を用い滑り速度毎分32m、荷重3.1kg/cm2
の条件で行つた。いずれの試験も相手材には軸受鋼SUJ2
(焼き入れ、研削仕上げ)を使用した。またダンベル試
験片を用い、23±2℃の雰囲気下、チヤツク間距離64m
m、引張り速度毎分5mmの条件で引張り強さを求めた。結
果を第3表にまとめた。
比較例1〜11: 第4表および第5表に示した配合組成、混合条件および
成形条件で、実施例1〜10と同様の試験片を作製し、同
様の測定を行つた。結果を第6表にまとめた。なお比較
例4においては成形中に分離して成形体は不均一なもの
であり、またこれらの比較例の摺動後の相手材の表面は
べとついていた。
成形条件で、実施例1〜10と同様の試験片を作製し、同
様の測定を行つた。結果を第6表にまとめた。なお比較
例4においては成形中に分離して成形体は不均一なもの
であり、またこれらの比較例の摺動後の相手材の表面は
べとついていた。
以上の実施例1〜10および比較例1〜11を比較すると、
第3表および第6表に示した測定値から明らかなよう
に、比較例においては摩擦係数および摩耗係数は比較的
小さいが、引張り強さの低下が著しい(たとえば比較例
3)か、摩擦係数が安定しない(比較例4)か、摩擦係
数および摩耗係数が実施例に比べて大きい(比較例1、
2、5〜11)かであつて、いずれも期待する性質は得ら
れていない。これに対して実施例1〜10はいずれも引張
り強さを低下させることなく摩擦係数も摩耗係数も共に
小さく、また成形性もよく、通常の含油プラスチツクの
欠点を呈することなく、きわめて好ましいものであつ
た。また従来広く用いられている硬質の充填剤を添加す
ることなしに低摩擦、低摩耗の目的を達成しているので
摺動時に相手材を損傷させることもなかつた。
第3表および第6表に示した測定値から明らかなよう
に、比較例においては摩擦係数および摩耗係数は比較的
小さいが、引張り強さの低下が著しい(たとえば比較例
3)か、摩擦係数が安定しない(比較例4)か、摩擦係
数および摩耗係数が実施例に比べて大きい(比較例1、
2、5〜11)かであつて、いずれも期待する性質は得ら
れていない。これに対して実施例1〜10はいずれも引張
り強さを低下させることなく摩擦係数も摩耗係数も共に
小さく、また成形性もよく、通常の含油プラスチツクの
欠点を呈することなく、きわめて好ましいものであつ
た。また従来広く用いられている硬質の充填剤を添加す
ることなしに低摩擦、低摩耗の目的を達成しているので
摺動時に相手材を損傷させることもなかつた。
以上述べたように、この発明の潤滑性樹脂組成物からな
る成形体は合成樹脂本来の機械的性質を保有しつつ、優
れた摺動特性を有し、成形性も良好であつて、従来見る
ことのできなかつた摺動性、成形性および経済性の三者
を同時に満足させる材料であるから、軸受材などに最適
のものであると言える。したがつて、この発明の意義は
きわめて大きい。
る成形体は合成樹脂本来の機械的性質を保有しつつ、優
れた摺動特性を有し、成形性も良好であつて、従来見る
ことのできなかつた摺動性、成形性および経済性の三者
を同時に満足させる材料であるから、軸受材などに最適
のものであると言える。したがつて、この発明の意義は
きわめて大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】合成樹脂100重量部に対し、イソシアネー
ト基またはシアネート基を含む単位を有するオルガノポ
リシロキサン0.5〜30.0重量部を配合したことを特徴と
する潤滑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61164427A JPH0717842B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 潤滑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61164427A JPH0717842B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 潤滑性樹脂組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5333296A Division JP2644466B2 (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 潤滑性樹脂成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6317966A JPS6317966A (ja) | 1988-01-25 |
JPH0717842B2 true JPH0717842B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=15792946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61164427A Expired - Fee Related JPH0717842B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 潤滑性樹脂組成物 |
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JP (1) | JPH0717842B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS58217515A (ja) * | 1982-06-10 | 1983-12-17 | Mitui Toatsu Chem Inc | 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物の製法 |
JPS58222436A (ja) * | 1982-06-10 | 1983-12-24 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 磁気記録媒体 |
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1986
- 1986-07-10 JP JP61164427A patent/JPH0717842B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
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JPS58217515A (ja) * | 1982-06-10 | 1983-12-17 | Mitui Toatsu Chem Inc | 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物の製法 |
JPS58222436A (ja) * | 1982-06-10 | 1983-12-24 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 磁気記録媒体 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6317966A (ja) | 1988-01-25 |
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