JPH08311111A - スチレン系樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

スチレン系樹脂粒子の製造方法

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JPH08311111A
JPH08311111A JP11877595A JP11877595A JPH08311111A JP H08311111 A JPH08311111 A JP H08311111A JP 11877595 A JP11877595 A JP 11877595A JP 11877595 A JP11877595 A JP 11877595A JP H08311111 A JPH08311111 A JP H08311111A
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JP
Japan
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styrene
monomer
styrenic
resin particles
weight
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JP11877595A
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English (en)
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Akiyoshi Higashiyama
昭義 東山
Masaya Sato
雅也 佐藤
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】スチレン系樹脂を溶解したスチレン系単量体を
懸濁重合するに際して、前記スチレン系単量体を分散さ
せた媒体にエチレンジアミン四酢酸またはその塩の一種
または二種以上を添加して懸濁重合を行わ、スチレン系
樹脂粒子を得る。 【効果】スチレン系樹脂粒子を溶解させたスチレン系単
量体の分散安定性が向上する。そのため、不要となった
スチレン系樹脂粒子の再利用を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡性スチレン系ビー
ズなどのスチレン系樹脂粒子の製造方法に関し、より詳
しくはスチレン系樹脂を予め溶解したスチレン系単量体
を用いて懸濁重合させるに際して分散安定性が改善され
たスチレン系樹脂粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
にスチレン系樹脂粒子は、スチレンモノマーを重合開始
剤、懸濁安定剤の存在下に懸濁重合を行わせて製造され
ている。懸濁重合は、一般に分散安定剤として難溶性無
機塩を使用し、これに安定助剤として陰イオン界面活性
剤を加えて行うのが一般的である。
【0003】これらの方法により生成されるスチレン系
樹脂粒子にプロパン、ブタン、ペンタン等の発泡剤を含
浸させると、発泡性スチレン系樹脂が得られる。発泡性
スチレン系樹脂の用途は粒子径により大きく3つの分野
に分けられる。すなわち(1) 粒子径約0.8mm〜3m
mのものは建材用ボード、(2) 粒子径約0.5mm〜
1.3mmのものは各種の梱包用や魚箱用、(3) 粒子径
約0.3mm〜0.5mmのものはインスタントラーメ
ン等の容器に使用される。
【0004】しかしながら、懸濁重合により得られるス
チレン系樹脂粒子は、一定の粒度分布を有するため、上
記用途に用いられる粒子径範囲を外れたものが規格外グ
レードとして発生する。かかる規格外グレードの処理方
法の1つとして、その粒子系範囲を外れたスチレン系樹
脂粒子をスチレン系単量体に溶解し、再び懸濁重合する
方法があげられる(特公平1−22843号公報)。
【0005】この場合、溶解する規格外グレードの量が
多くなると懸濁重合の分散性が悪くなり、懸濁粒子同士
が相互に付着して、分散安定性を保てなくなるという問
題がある。本発明の主たる目的は、上記問題点を解決
し、スチレン系樹脂粒子を溶解させたスチレン系単量体
を懸濁重合するに際して、その分散安定性を改善するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明のスチ
レン系樹脂粒子の製造方法は、スチレン系樹脂を溶解し
たスチレン系単量体を分散安定剤の存在下で懸濁重合さ
せるものであって、前記スチレン系単量体を分散させた
媒体にエチレンジアミン四酢酸またはその塩の一種また
は二種以上を添加して懸濁重合を行わせることを特徴と
する。
【0007】すなわち、規格外グレードなどのスチレン
系樹脂をスチレン系単量体に溶解させると、スチレン系
単量体は粘度が非常に高くなるため、これを水等の媒体
に分散させて攪拌下で懸濁重合を行うと、スチレン系単
量体の分散粒子内に水が巻き込まれて、分散安定性が悪
くなる傾向にある。これに対して、本発明は、エチレン
ジアミン四酢酸またはその塩を添加することにより、ス
チレン系樹脂を溶解したスチレン系単量体の水との分離
が改善され、水の分散粒子への巻き込みがなくなり、分
散安定性が向上するという新たな知見に基づいて完成さ
れたものである。
【0008】前記エチレンジアミン四酢酸またはその塩
は、スチレン系樹脂を溶解した全スチレン系単量体に対
して0.005〜0.3重量%の割合で添加される。本
発明に用いられるエチレンジアミン四酢酸の塩として
は、例えばエチレンジアミン四酢酸カルシウム、エチレ
ンジアミン四酢酸コバルト、エチレンジアミン四酢酸
銅、エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム、エチレン
ジアミン四酢酸二リチウム、エチレンジアミン四酢酸二
カリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチ
レンジアミン四酢酸鉄、エチレンジアミン四酢酸マグネ
シウム、エチレンジアミン四酢酸マンガン、エチレンジ
アミン四酢酸ニッケル、エチレンジアミン四酢酸ナトリ
ウム、エチレンジアミン四酢酸三カリウム、エチレンジ
アミン四酢酸ナリトウム、エチレンジアミン四酢酸亜鉛
等があげられる。これらのシエチレンジアミン四酢酸ま
たはその塩は、1種または2種以上を混合して用いても
よい。
【0009】エチレンジアミン四酢酸またはその塩の添
加量は、スチレン系樹脂を予め溶解した全スチレン系単
量体に対して、0.005〜0.3重量%である。添加
量が0.005重量%未満では懸濁安定化に対する効果
はない。また、添加量が0.3重量%を超過すると、逆
に懸濁安定剤を保つことができなくなる。エチレンジア
ミン四酢酸またはその塩の添加時期は懸濁重合の開始前
または重合初期であるのが望ましい。
【0010】本発明に使用するスチレン系単量体として
は、例えばスチレンのほか、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、パラクロロスチレン等のスチレン誘導体が
あげられる。しかし、次に述べるように本発明における
スチレン系樹脂には共重合物も包含するので、本発明に
おいてスチレン系単量体というときは、スチレン系単量
体以外の他の単量体が含まれている場合も包含してい
る。
【0011】本発明において、スチレン系単量体に溶解
させるスチレン系樹脂および最終生成物であるスチレン
系樹脂は、スチレンの単独重合物のほか、スチレンと他
の単量体とを組み合わて得られる共重合物であってもよ
い。他の単量体としては、例えばアクリロニトリル、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルピリ
ジン、ビニルカルバゾール、ブタジエン等のビニル系単
量体があげられる。これらの他の単量体はスチレン系単
量体と混合して水などの媒体に分散させ、懸濁重合を行
う。
【0012】目的とするスチレン系樹脂粒子が発泡性ス
チレン系樹脂粒子である場合、発泡させる特性上、溶解
させるスチレン系樹脂も含めてスチレン系単量体が単量
体の総量に対して50重量%以上である共重合体または
単独重合体であるのが好ましい。また、溶解させるスチ
レン系樹脂は、通常の懸濁重合により発生した規格外グ
レードのスチレン系樹脂粒子のほか、他のスチレン系樹
脂粒子であってもよく、またプロパン、ブタン、ペンタ
ン等を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子、さらにポリ
スチレン系の発泡粒、成形品でも差し支えない。
【0013】前記スチレン系単量体に溶解させるスチレ
ン系樹脂は、このスチレン系樹脂を溶解したスチレン系
単量体の総量に対して0.002〜40重量%であるの
が好ましい。前記分散安定剤としては、例えば難溶性リ
ン酸塩があげられるが、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドンなどの有機系安定剤が使用可能である。
また、安定助剤としては、例えば陰イオン界面活性剤な
どがあげられる。
【0014】前記難溶性リン酸塩としては、リン酸三カ
ルシウム、リン酸マグネシウム、ピロリン酸マグネシウ
ム等が有用である。分散安定剤の使用量はスチレン系単
量体に対して、0.1重量%以上であり、上限は特別に
制限はないが、1重量%を超えると無駄になるため、1
重量%以下が好ましい。前記陰イオン界面活性剤として
は、例えば、ドテシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの
如きアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基に直接
SO3 Na基が付加したアルキルスルホン酸塩ナフタリ
ンにSO3 Na基が付加したβ−テトラヒドロナフタリ
ンスルホン酸塩、オレイン酸ナトリウム等の高級脂肪酸
塩などが使用される。これらの添加量は目的とする粒子
径、機械的条件、懸濁剤濃度等によって異なるものでは
あるが、通常、スチレン系単量体に対して0.002〜
0.05重量%である。
【0015】また、重合開始剤としては、過酸化ベンゾ
イル、過安息香酸ブチルの如き有機過酸化物、アゾヒス
イソブテロニトリル等のアゾ化合部物など、一般にスチ
レン系単量体のラジカル重合に用いられる重合開始剤が
使用できる。重合開始剤は、スチレン系単量体に対して
0.05〜1重量%の割合でスチレン系単量体に溶解し
て使用するのが好ましい。
【0016】これらの成分を分散させる媒体としては、
単量体を全く溶解しないか、あるいは殆ど溶解しないも
の、例えば水などがあげられる。本発明における懸濁重
合は、媒体に、前記スチレン系単量体、分散安定剤、重
合開始剤を仕込み、攪拌下、80〜95℃で3〜10時
間重合反応を行わせるものである。発泡性スチレン系樹
脂粒子を得るには、さらに、発泡剤を重合初期ないし終
期近くに圧入添加して重合を行わせてもよい。得られる
樹脂粒子の粒径は攪拌速度によって調節する。
【0017】
【実施例】
(実施例1)5リットルのオートクレーブにスチレン8
0重量部およびポリスチレン樹脂粒子20重量部を仕込
み、90℃で30分溶解させた。使用したポリスチレン
樹脂粒子は粒径が0.3mm以下の規格外グレードであ
る。
【0018】次いで、水100重量部、リン酸三カルシ
ウム0.3重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
0.005重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.2重
量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.1重量部
およびエチレンジアミン四酢酸0.005重量部を仕込
み、攪拌下90℃で4時間30分重合させた。しかる
後、リン酸三カルシウム0.1重量部を追加し、シクロ
ヘキサン1.5重量部、ブタン9.0重量部を圧入して
110℃にて5時間保った。冷却後、水を分離、乾燥し
て発泡性ポリスチレン樹脂粒子を得た。 (比較例1)実施例1において、エチレンジアミン四酢
酸を添加しなかった以外は実施例1と全く同様にして重
合を行った。しかし、90℃での重合開始から30分後
にスチレンの分散粒子が互いに付着し合う、いわゆる合
着を起こし、分散安定性を保つことができず、分散不良
となった。 (実施例2)実施例1において、エチレンジアミン四酢
酸の添加量を0.3重量部に変更した以外は実施例1と
全く同様の条件で重合を完了させ、発泡性ポリスチレン
粒子を得た。 (実施例3)実施例1においてエチレンジアミン四酢酸
をエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムに変更した以外
は実施例1と全く同様の条件で重合を完了させ、発泡性
ポリスチレン粒子を得た。 (実施例4)実施例1においてエチレンジアミン四酢酸
をエチレンジアミン四酢酸カルシウムに変更した以外は
実施例1と全く同様の条件で重合を完了させ、発泡性ポ
リスチレン粒子を得た。 (実施例5)実施例1において、エチレンジアミン四酢
酸0.005重量部をエチレンジアミン四酢酸四ナトリ
ウム0.003重量部およびエチレンジアミン四酢酸バ
リウム0.003重量部に変更した以外は実施例1と全
く同様の条件で重合を完了させ、発泡性ポリスチレン樹
脂粒子を得た。 (実施例6)実施例1において、溶解せしめるポリスチ
レン樹脂粒子を発泡性ポリスチレン樹脂粒子に変更した
以外は実施例1と全く同様の条件で重合を完了させ、発
泡性ポリスチレン樹脂粒子を得た。 (実施例7)実施例1において、スチレン80部をスチ
レン70部及びメタクリル酸メチル10部に変更した以
外は実施例1と全く同様の条件で重合を完了させ、発泡
性スチレン系樹脂粒子を得た。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、スチレン系樹脂粒子を
溶解させたスチレン系単量体を懸濁重合するに際して、
その分散安定性が向上するという効果がある。そのた
め、本発明の方法は、スチレン系樹脂粒子の規格外グレ
ードの再利用を図るうえで特に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系樹脂を溶解したスチレン系単量
    体を分散安定剤の存在下で懸濁重合させるスチレン系樹
    脂粒子の製造方法であって、 前記スチレン系単量体を分散させた媒体にエチレンジア
    ミン四酢酸またはその塩の一種または二種以上を添加し
    て懸濁重合を行わせることを特徴とするスチレン系樹脂
    粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記エチレンジアミン四酢酸またはその塩
    の添加量が、前記スチレン系樹脂を溶解したスチレン系
    単量体の総量に対して0.005〜0.3重量%である
    請求項1記載のスチレン系樹脂粒子の製造方法。
JP11877595A 1995-05-17 1995-05-17 スチレン系樹脂粒子の製造方法 Pending JPH08311111A (ja)

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