JPH0586106A - ビニル系単量体の懸濁重合法 - Google Patents

ビニル系単量体の懸濁重合法

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JPH0586106A
JPH0586106A JP25117591A JP25117591A JPH0586106A JP H0586106 A JPH0586106 A JP H0586106A JP 25117591 A JP25117591 A JP 25117591A JP 25117591 A JP25117591 A JP 25117591A JP H0586106 A JPH0586106 A JP H0586106A
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soluble
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salt
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JP25117591A
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Ikuo Morioka
郁雄 森岡
Kazumi Yamada
一己 山田
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • C08F2/24Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents
    • C08F2/26Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents anionic

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Polymers & Plastics (AREA)
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 難水溶性無機塩の存在下にビニル系単量体を
懸濁重合するに際し、実質的にアニオン界面活性剤を使
用せず、重合性の不飽和結合を有するスルホン酸または
その塩、および特定の水溶解度を有するラジカル重合開
始始剤を使用して重合反応を行う。 【効果】 粒子径分布が狭く、微粒子の少ない樹脂粒子
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビニル系単量体の懸濁重
合法に関する。一般に懸濁重合法で得られたポリスチレ
ンおよびポリメチルメタクリレートに代表されるビニル
系樹脂粒子は、押出し成形あるいは射出成形され、各種
成形体が製造される。また、プロパン、ブタン、ペンタ
ン等の易揮発性発泡剤を含浸させることにより、発泡ポ
リスチレンとして知られる発泡性樹脂粒子が得られる。
発泡性樹脂粒子の用途はその粒子の大きさによって3つ
の分野に大別される。 粒子径0.2 から0.5mm は、インスタント食品等のカ
ップ用あるいは鋳造におけるフルモールド法用、 0.5 から1.2mm は、各種梱包用あるいは魚箱用、 0.9 から2.0mm は、建材ボードや軟弱地盤対策とし
て行われる軽量盛土工法(EPS 土木工法)等のブロック
用。
【0002】本発明はこれら用途分野に応じた大きさの
樹脂粒子を収率良く製造する方法、すなわち粒子径分布
の狭い樹脂粒子が得られるビニル系単量体の懸濁重合法
に関する。
【0003】
【従来の技術】一般にビニル系単量体を水中で懸濁重合
するには、攪拌によって生成した単量体の油滴を安定に
保つため懸濁安定剤を水に加えることが必要である。こ
の目的で使用される懸濁安定剤としては、デンプン、ア
ルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性
高分子コロイドあるいは酸化マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ピロ
リン酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、ヒドロキシ
アパタイト等の難水溶性無機塩の粉末が挙げられる。
【0004】しかし、前者の水溶性高分子コロイドを懸
濁安定剤として使用する場合、水中で一部乳化ミセルを
作り易いので微粒子を発生させ、これにより粒子分布は
広くなり、また、水溶性高分子コロイドの生成重合体へ
の混入によって、熱安定性、機械的強度、透明性の低下
を招く問題点があり好ましくない。一方、後者の難水溶
性無機塩を用いる場合、それ単独では単量体の油滴との
親和性に乏しく、懸濁安定剤としての効果は小さいの
で、少量のアニオン界面活性剤(例えばドデシルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、α−オレフィンスルホン酸ソーダ
等)を懸濁安定助剤として併用するのが通常である。し
かしこの場合にも、最終的に得られる樹脂粒子の粒子径
は巾広く、特定の粒子径の範囲に揃えることは非常に困
難であった。
【0005】粒子径分布が広いと、前記押出し成形、射
出成形において原料ホッパーなどで小粒子と大粒子が分
離し、原料供給のバラツキによる不良品が発生する。ま
た、前記発泡性樹脂粒子においては、用途の違いから要
求される発泡性樹脂粒子の特性も異なるので、必然的に
用途別の製造を行うことが必要となり、特に0.2 から0.
5mm の粒子を製造する場合に多量のオフサイズ粒子の発
生により生産性は大きく低下し、コストアップの要因と
なっている。
【0006】すでにこれらの欠点を改良する方法がいく
つか試みられている。例えば、特開昭59-176309 号公報
には、難水溶性無機塩および水系で中性を示す水溶性金
属塩にドデシルフェニルオキサイドジスルホン酸塩(ア
ニオン界面活性剤である)を組合せて使用する方法が開
示されている。しかしながら、本発明者らがこの方法を
追試したところ、同公報実施例に示されているように、
平均粒子径が1.0mm 程度の重合体粒子については比較的
狭い粒子径分布で得られるものの、 発泡性樹脂粒子として使用できない微粒子が多量に
発量する、 平均粒子径0.8mm 以下の樹脂粒子を得る場合、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダ、α−オレフィンスルホ
ン酸ソーダ等を用いる方法と差が無く、粒子径の分布は
広いままである、 などの問題があり、用途分野に応じた大きさの樹脂粒子
を確実に収率よく得ることは困難である。
【0007】また、特開昭58-71901号公報には、難溶性
リン酸塩と陰イオン界面活性剤の存在下に、水系で中性
を示す水溶性無機塩を併用し、さらに水性媒体/単量体
の重量比が1.1 /1以上の範囲で懸濁重合を開始した
後、ビニル系単量体の重合転化率30から70重量%の間で
重合系に難溶性リン酸塩を1回以上添加して重合を進め
る方法が開示されている。しかしながらこの方法におい
ては、 水性媒体/単量体の重量比を1.1 以上にする必要が
あり、1バッチ当たりの製造量は少なく、生産性が良く
ない、 難溶性リン酸塩の初期濃度をやや低くして重合を開
始進行させ、目的の粒子径まで単量体油滴が成長した時
点において難溶性リン酸塩を添加し、目的の粒子径以上
に粒子が成長しないようにする方法なので、特に平均粒
子径1.0mm以下の樹脂粒子を得る場合、単量体油滴の成
長度合を僅かにせざるを得なくなり、結局、粒子径分布
は広いままである、さらに、 単量体油滴の成長の仕方が変動し易く、従って最終
粒子径のバラツキも大きい、 などの問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、従
来技術の有する次の問題点、 得られる樹脂粒子の熱安定性、透明性、機械的強度
が低下すること、 粒子径の分布が広く、微粒子の発生が多いこと、 等を解決し、必要とする大きさのビニル系樹脂粒子を簡
易な工程によって確実に収率良く製造することのできる
ビニル系単量体の懸濁重合法を提供することである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研
究の結果、前記水溶性高分子コロイド(高分子界面活性
剤)またはアニオン界面活性剤を実質的に使用しないソ
ープフリーでの新規な懸濁重合法によって、上記の問題
点を解決しうることを見いだした。すなわち、本発明
は、難水溶性無機塩の存在下、ビニル系単量体を懸濁重
合するに際し、実質的にアニオン界面活性剤を使用せ
ず、水性媒体に対して0.1 〜0.0001重量%の重合性の不
飽和結合を有するスルホン酸またはその塩、および、水
に対する溶解度が0.01重量%以上のラジカル重合開始剤
を、油溶性ラジカル重合開始剤の共存下あるいは不共存
下で用いることを特徴とするビニル系単量体の懸濁重合
法に関する。
【0010】本発明においては、下記の3つの条件 重合性の不飽和結合を有するスルホン酸またはその
塩を使用すること、 水に可溶のラジカル重合開始剤を使用すること、 懸濁安定剤としては難水溶性無機塩を使用するこ
と、 の全てを満足して懸濁重合することが重要である。これ
により、従来公知の方法より格段に粒子径分布の狭い樹
脂粒子を得ることが可能になる。
【0011】現在のところ、このメカニズムは不明では
あるが、水系において水に可溶のラジカル重合開始剤は
加熱によってフリーラジカルを発生し、これが、水系に
存在する重合性の不飽和結合を有するスルホン酸または
その塩と、同じく水系に一部溶解して存在するビニル系
単量体とに作用して、それらの重合を開始し、共重合体
(分子内に親水基を持つ)が生成するものと考えられ
る。この共重合体は適度な界面活性を呈するために、難
水溶性無機塩と組み合わせることによって分散助剤とし
て動き、ビニル系単量体の油滴分散性が大巾に改良され
るために、優れた結果が達成されるものと推察される。
【0012】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて使用することのできるビニル系単量体としては、水
に対する溶解度が20℃において0.001 重量%以上である
ものが好ましく、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン
等のスチレン系単量体、エチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート等のアクリレート単量体、メチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチル
メタクリレート等のメタクリレート単量体、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量
体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイ
ミド系単量体、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレ
フィンなどを例示することができる。これらの単量体は
1種または2種以上混合して使用され、そのほかジビニ
ルベンゼン、ポリエチレングリコールジメクタクリレー
ト、トリアシルシアヌレート等の多官能性単量体を少量
併用することもできる。
【0013】水に対する溶解度が0.001 重量%未満の単
量体、例えばステアリルメタクリレート等を使用する場
合は、単量体の油滴の分散安定化に著しく時間を要する
ので、該単量体の溶解度を増す目的でメタノール、エタ
ノール等の水溶性の有機溶剤を水中に添加するのが好ま
しい。本発明において使用することのできる重合性の不
飽和結合を有するスルホン酸またはその塩としては、ビ
ニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン
酸、メチルプロペニルスルホン酸、アルキルアリルスル
ホコハク酸等、あるいはこれらのナトリウム塩またはカ
リウム塩等を例示することができ、特にスチレンスルホ
ン酸またはその塩が好ましい。これらは単独でまたは2
種以上混合して使用できる。その使用量は目的とする粒
子径、機械的条件、前記ビニル系単量体の種類および後
述する重合開始剤の種類、量等によって適宜決定される
が、一応の目安としては、水性媒体に対して0.1 〜0.00
01重量%、好ましくは0.01〜0.0005重量%の範囲であ
る。0.1 重量%を越えると、一部乳化状態となり懸濁安
定性が著しく悪化する。また0.0001重量%未満になる
と、粒子が粗大化し易くなり、粒子径分布を狭くする効
果も小さくなる。
【0014】本発明においては、水に溶解可能なラジカ
ル重合開始剤、具体的には水に対する溶解度が20℃で0.
01重量%以上、好ましくは0.03重量%以上のラジカル重
合開始剤を用いることが必要である。重合開始剤の水に
対する溶解度が0.01重量%未満であると前記ビニル系単
量体の油滴分散は安定化されず、重合途中で分散がくず
れ重合体を粒子状で得ることが困難となる。
【0015】本発明に好適に用いることのできる、水に
対する溶解度が0.01重量%以上であるラジカル重合開始
剤としては、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカー
ボネート、t−ブチルパーオキシピバレート、サクシニ
ックアシドパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブ
チレート、モノ−t−ブチルパーマレート、t−ブチル
パーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド等の有機過酸化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸
カリウム、過酸化水素等の無機過酸化物;アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカーボニトリ
ル等のアゾ系化合物などを例示することができる。これ
らの重合開始剤の使用量は水に対する溶解度、分解温度
等によってその適量が決定されるが、通常水性媒体に対
して0.0001〜0.5 重量%の量で使用される。また、水に
対する溶解度が0.01重量%未満の油溶性ラジカル重合開
始剤、例えばラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、アゾビスジメチルバレロニトリル等を併
用してもよい。
【0016】上記の水に可溶のラジカル重合開始剤は、
水系媒体(水相)とビニル系単量体である油相に分配さ
れ、温度条件に応じて、それぞれでラジカルを発生し、
油相ではビニル系単量体のラジカル重合を開始させる。
尚、水に対する溶解度が0.01重量%以上のラジカル重合
開始剤であって、その分解温度が90℃以上のものについ
ては、チオ硫酸ナトリウム、硫酸第1鉄、硫酸第2銅等
を組合せてレドックス系開始とするのが好ましい。
【0017】難水溶性無機塩とは、前述の様にリン酸三
カルシウム、ヒドロキシアパタイト、ピロリン酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の水に難
溶性の無機塩であり、好ましいものは難水溶性リン酸塩
で、特にリン酸三カルシウムおよび/またはヒドロキシ
アパタイトが好ましい。これらは一般に水性媒体に対し
て0.01〜5重量%添加して使用される。
【0018】本発明は、前記難水溶性無機塩の存在下に
前記ビニル系単量体を懸濁重合するに際し、実質的にア
ニオン界面活性剤を使用しないことを特徴としている。
ここで、実質的にとは、ビニル系単量体の転化率が約50
重量%になるまでこの界面活性剤を存在させないことを
意味し、一般にこの時期までにビニル系樹脂粒子の最終
粒子径が決定される。したがって、必要とあらば、この
時期以降に水溶性高分子コロイドまたはアニオン界面活
性剤を添加しても支障はない。
【0019】本発明の重合法においては、公知の添加
物、例えば滑剤、難燃化剤、着色剤、造核剤等を加える
ことも出来、その他の重合条件については公知の方法を
準用することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について述べるが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
【実施例1】内容積5Lの重合用容器に、水2000g、リ
ン酸三カルシウム7.2 gおよびp−スチレンスルホン酸
ソーダ0.072 gを入れ、続いて攪拌しながらスチレン24
00g、アゾビスイソブチロニトリル(水に対する溶解度
が0.01重量%以上のラジカル重合開始剤)2.4gおよび
ベンゾイルパーオキサイド(油溶性ラジカル重合開始
剤)3.6 gを添加し、90℃に昇温して重合を開始した。
そしてそのまま90℃で7時間重合させて、樹脂粒子を得
た。この粒子を乾燥後、各粒度に篩分けしたところ、従
来公知の方法によって得られる粒子径分布より大幅に狭
くなった樹脂粒子であった。結果を表1に示す。
【0022】
【実施例2〜4】実施例1において、p−スチレンスル
ホン酸ソーダの量をそれぞれ0.108 g〔実施例2〕、
0.036g〔実施例3〕、0.024 g〔実施例4〕に変更し
た以外は同じ条件で重合を行った。得られた樹脂粒子の
粒子径分布を表1に示す。
【0023】
【実施例5、6】実施例1において、ラジカル重合開始
剤をそれぞれt−ブチルパーオキシイソブチレート(水
に対する溶解度が0.01重量%以上のラジカル重合開始
剤)6.0 g〔実施例5〕、あるいはベンゾイルパーオキ
サイド6.0 gとサクシニックアシドパーオキサイド(水
に対する溶解度が0.01重量%以上のラジカル重合開始
剤)0.02g〔実施例6〕に変更した以外は同じ条件で重
合を行った。得られた樹脂粒子の粒子径分布を表1に示
す。
【0024】
【実施例7】内容積5Lの重合用容器に、水2000gおよ
びリン酸三カルシウム7.2 g、p−スチレンスルホン酸
ソーダ0.072 gを入れ、続いて攪拌しながらスチレン24
00g、t−ブチルハイドロパーオキサイド(水に対する
溶解度が0.01g重量%以上のラジカル重合開始剤)0.08
4 gとベンゾイルパーオキサイド6.0 gを添加し、70℃
に昇温した。次いで、チオ硫酸ナトリウム0.040 gおよ
び硫酸第1鉄0.003 gを加え、30分後に90℃まで昇温し
た。その後7時間重合させて樹脂粒子を得た。得られた
樹脂粒子の粒子径分布を表1に示す。
【0025】〔比較例1〕実施例1において、アゾビス
イソブチロニトリルを使用せず、ベンゾイルパーオキサ
イド6.0 gのみを用いた以外は、同じ条件で操作した。
しかし、90℃の重合温度でわずかに2時間30分後に単量
体油滴の分散はくずれ、モチ状化した。 〔比較例2〕実施例1において、p−スチレンスルホン
酸ソーダを使用しなかった以外は同じ条件で操作した。
しかし、90℃の重合温度でわずかに2時間後に単量体油
滴分散はくずれ、モチ状化した。
【0026】〔比較例3〕内容積5Lの重合用容器に、
水2000gおよびドデシルフェニルオキサイドジスルホン
酸ソーダ0.18g、食塩3.6gおよびリン酸三カルシウム
7.2 gを入れ、続いて攪拌しながらスチレン2400gおよ
びベンゾイルパーオキサイド6.0 gを添加し、90℃に昇
温して重合を開始した。そしてそのまま90℃で7時間重
合して、樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を乾燥後、各粒
度に篩分けしたところ、粒子径分布が広く、また微粒子
が多く発生していた。結果を表2に示す。
【0027】〔比較例4、5〕比較例3において、リン
酸三カルシウムの量をそれぞれ6.0 g〔比較例4〕、あ
るいは、4.8 g〔比較例5〕に変更した以外は同じ条件
で重合を行った。得られた樹脂粒子の粒子径分布を表2
に示す。 〔比較例6、7、8〕比較例3において、ドデシルフェ
ニルオキサイドジスルホン酸ソーダの代わりにα−オレ
フィンスルホン酸ソーダ0.12gを使用し、さらにリン酸
三カルシウムの量を9.6 g〔比較例6〕、7.2 g〔比較
例7〕、あるいは3.6 g〔比較例8〕とした以外は同じ
条件で重合を行った。得られた樹脂粒子の粒子径分布を
表2に示す。
【0028】
【実施例8】同容積5Lの重合用容器に、水2000g、リ
ン酸三カルシウム7.2 g、メチルプロペニルスルホン酸
ソーダ0.036 gおよびp−スチレンスルホン酸ソーダ0.
084gを入れ、続いて攪拌しながらスチレン1680gとメ
チルメタアクリレート720 g、アゾビスイソブチロニト
リル2.4 gとベンゾイルパーオキサイド3.6 gを添加
し、85℃に昇温して重合を開始した。そしてそのまま85
℃で7時間重合して、樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒
子の粒子径分布を表1に示す。
【0029】
【実施例9】実施例8において、ビニル系単量体として
スチレン1920gとブチルアクリレート480 gを用い、重
合温度90℃で5時間、続いて100 ℃で2時間反応させた
以外は同じ条件で操作して、樹脂粒子を得た。得られた
樹脂粒子の粒子径分布表1に示す。
【0030】
【実施例10】内容積5Lの重合用容器に、水2000g、
リン酸三カルシウム7.2 gおよびp−スチレンスルホン
酸ソーダ0.072 gを入れ、続いて攪拌しながらスチレン
2400g、アゾビスイソブチロニトリル9.2 gを添加し、
80℃に昇温して重合を開始した。そしてそのまま7時間
重合して、樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子の粒子径
分布を表3に示す。
【0031】
【実施例11】実施例7において、90℃で7時間スチレ
ンの重合を行った後、リン酸三カルシウム4.8 gとドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダ0.12gおよびt−ブチル
パーオキシイソプロピルカーボネート2.4 gを添加し、
重合用容器を密閉した。そこで発泡剤としてペンタン20
4 gを圧入した後、110 ℃に昇温して6時間発泡剤の含
浸を行い、次いで冷却し、発泡性樹脂粒子を得た。得ら
れた発泡性樹脂粒子の粒子径分布を表3に示す。
【0032】
【0033】ここで、得られた樹脂粒子の粒径分布を表
わす表示法として篩分けされた累積通過分布曲線を基
に、10重量%、40重量%、60重量%、90重量%の粒子が
通過する篩の目開き(mm)をそれぞれd10、d40、d6
0、d90として求め、これらのデーターから、A=d60
/d10、B=d90/d40及びC=A+Bを求めた。そし
て、このCによって粒径分布の広い狭いを定義した。こ
こでCが大きい程分布は広く、Cが小さい程分布は狭く
なる。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】〔比較例9〕内容積5Lの重合用容器に、
水2000g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.04gお
よび、リン酸三カルシウム6.0 gを入れ、続いて攪拌し
ながらメチルメタクリレート1930g、α−メチルスチレ
ン70gおよびベンゾイルパーオキサイド10gを添加し、
75℃に昇温して重合を開始した。そしてそのまま75℃で
6時間重合して、樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を乾燥
後、各粒度に篩分けした結果を表3に示す。
【0037】
【実施例12】内容積5Lの重合用容器に、水2000g、
リン酸三カルシウム6.0 gおよびp−スチレンスルホン
酸ソーダ0.3 gを入れ、続いて攪拌しながらメチルメタ
クリレート1930g、α−メチルスチレン70g、アゾビス
イソブチロニトリル1gおよびベンゾイルパーオキサイ
ド9gを添加し、75℃に昇温して重合を開始した。そし
てそのまま75℃で6時間重合して、樹脂粒子を得た。こ
の樹脂粒子を乾燥後、各粒度に篩分けした結果を表3に
示す。
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
によれば、粒子径分布が狭く、かつ微粒子の少ないビニ
ル系樹脂粒子を得ることができ、生産性を大幅に向上さ
せることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難水溶性無機塩の存在下にビニル系単量
    体を懸濁重合するに際し、実質的にアニオン界面活性剤
    を使用せず、水性媒体に対して0.1 〜0.0001重量%の重
    合性の不飽和結合を有するスルホン酸またはその塩、お
    よび水に対する溶解度が0.01重量%以上のラジカル重合
    開始剤を、油溶性ラジカル重合開始剤の共存下または非
    共存下で用いることを特徴とするビニル系単量体の懸濁
    重合法。
  2. 【請求項2】 難水溶性無機塩が難水溶性リン酸塩であ
    る請求項1記載のビニル系単量体の懸濁重合法。
  3. 【請求項3】 難水溶性リン酸塩がリン酸三カルシウム
    および/またはヒドロキシアパタイトである請求項2記
    載のビニル系単量体の懸濁重合法。
  4. 【請求項4】 重合性の不飽和結合を有するスルホン酸
    またはその塩がスチレンスルホン酸またはその塩である
    請求項1記載のビニル系単量体の懸濁重合法。
JP25117591A 1991-09-30 1991-09-30 ビニル系単量体の懸濁重合法 Pending JPH0586106A (ja)

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EP0735052A2 (en) * 1995-03-30 1996-10-02 Xerox Corporation Rate enhanced polymerization processes for producing polymers having narrow polydispersitylydispersität

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