JPH08310665A - ベルト式アンローダ - Google Patents

ベルト式アンローダ

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JPH08310665A
JPH08310665A JP13993495A JP13993495A JPH08310665A JP H08310665 A JPH08310665 A JP H08310665A JP 13993495 A JP13993495 A JP 13993495A JP 13993495 A JP13993495 A JP 13993495A JP H08310665 A JPH08310665 A JP H08310665A
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Tadayoshi Kamiwaki
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 垂直搬送部の傾動があってもバラ物を効率よ
く掻取れ、ブームの旋回時に掘削幅を広げたり、船艙の
壁面に対するバケットフィーダの角度を自由に変更でき
るベルト式アンローダを提供する。 【構成】 ベルト式アンローダULの垂直搬送部4の下端
に傾動自在に取付けられた傾動フレーム9と、傾動フレ
ーム9に取付けられた水平面内で旋回する旋回フレーム
20と、旋回フレーム20に取付けられた、バケットホイー
ルフィーダ6Aまたはバケットチェーンフィーダ6Bとから
なる。傾動フレーム9を垂直面内で傾動させると垂直搬
送部4が揺動してもバケットフィーダを鉛直に保持で
き、旋回フレーム20を水平面内で旋回させるとバケット
フィーダの掘削幅を広げたり船艙壁に平行に近づけて掻
取り作業ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベルト式アンローダに関
する。さらに詳しくは、穀物やアルミナ、石炭、石灰
石、石膏、コークス、銅精鉱などのバラ物を船舶からベ
ルトコンベヤで連続的に陸揚げするのに用いられるアン
ローダに関する。かかるベルト式アンローダは一般的に
は、岸壁上を走行する走行フレームと、該走行フレーム
上に搭載された旋回台と、旋回台に起伏自在に取付けら
れたブームと、ブーム先端に揺振動自在に取付けられた
垂直搬送部とからなり、該垂直搬送部の下端に掻取り部
が設けられている。そして、少なくとも垂直搬送部にお
いて2枚のベルトにバラ物を挟んで搬送するよう構成さ
れている。本発明は、かかるベルト式アンローダの掻取
り部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のベルト式アンローダの掻取り部と
してパドルを用いたものがあったが、パドルでバラ物を
跳ね上げて2枚のベルトの間へ供給する場合、バラ物が
穀物等のように流動性の良い荷であれば効果的である
が、流動性の悪い扱物や、鉱石類のような重く塊状の扱
物は、抵抗が大きくて、十分に跳ね上げることができ
ず、2枚のベルト間への供給が行われ難かった。かかる
問題を解消するため、バラ物の掻取り装置として、バケ
ットチェーンフィーダ(例えば、特開昭61−2174
37号、従来例I)やバケットホイールフィーダ(例え
ば、実開平4−14231号、従来例II)が提案され
た。
【0003】前記従来例Iのバケットチェーンフィーダ
は図15に示すように、垂直搬送部101 の下端部に支持フ
レーム121a、121bが固定されており、該支持フレーム12
1a、121bに取付けられたガイドホイールに案内されてチ
ェーン125 が循回するようになっており、このチェーン
125 の所々にバケット125aが取付けられている。そし
て、バケット125aで掻取ったバラ物を2枚のベルト129
a、129b間に供給するようになっている。また、従来例I
Iのバケットホイールフィーダは図17に示すように、バ
ケットホイール211 の回転駆動装置228 が支持フレーム
212 に支持されており、支持フレーム212 はピン216 で
垂直搬送部217 の下端部に傾動自在に連結され、支持フ
レーム212 と垂直搬送部217 との間には油圧シリンダ21
5 が取付けられている。
【0004】上記のごとき掻取り装置であると、バケッ
トでバラ物をすくい取るので、跳ね上げ方式に比べ、流
動性の悪い扱物や塊状の扱物であっても、効果的に2枚
のベルト間に供給できるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
Iでは、バケットチェーンフィーダ120 が垂直搬送部10
1 に固定されているため、図16( A) に示すように垂直
搬送部101 が鉛直状態にあるときは問題ないが、同図(
B) に示すように垂直搬送部101 が傾動したときは、バ
ケット125a内のバラ物aがこぼれ落ちるか、あるいは少
ししか掻き取れないという問題がある。前記従来例IIで
は、バケットホイールフィーダ200 が油圧シリンダ215
で傾動できるので、前記問題は解消されるが、図18に示
すように、ブーム210 を旋回させながらバラ物を掻取る
際、ブーム210 に対するバケットホイール200 (回転駆
動装置228 )の取付角度は固定されているため、掘削幅
はバケットホイールフィーダ200 の幅wのままで一定で
あり幅広くすることはできない。また、船艙の壁面225
に対してバケットホイールフィーダ200 の角度を自由に
変更することもできないので、荷積効率が劣り、バラ物
の残量も多くなるという問題がある。
【0006】本発明はかかる事情に鑑み、垂直搬送部の
傾動があってもバラ物を効率よく掻取れ、ブームの旋回
時に掘削幅を広げたり、船艙の壁面に対するバケットフ
ィーダの角度を自由に変更できるベルト式アンローダを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のベルト
式アンローダは、起伏自在なブームと、該ブームの先端
に取付けられ垂直面内で揺動自在な垂直搬送部を備えた
ベルト式アンローダであって、前記垂直搬送部の下端に
垂直面内で傾動自在に取付けられた傾動フレームと、該
傾動フレームを傾動させる傾動用アクチュエータと、前
記傾動フレームに取付けられた、水平面内で旋回する旋
回フレームと、該旋回フレームを旋回させる旋回用アク
チュエータと、前記旋回フレームに取付けられた、バケ
ットを垂直面内で回動させてバラ物を掻取るバケットフ
ィーダとからなることを特徴とする。請求項2の発明
は、バラ物を挟んで搬送する上ベルトと下ベルトのテー
ルガイド機構として、上ベルトテールプーリと下ベルト
テールプーリを備えており、前記上ベルトテールプーリ
を前記垂直搬送部の下端部であって前記傾動フレームの
取付支点より上方に軸支し、前記下ベルトテールプーリ
を傾動フレームの先端部に軸支し、前記上ベルトを垂直
搬送部の上方から下方へ導いて前記上ベルトテールプー
リに巻掛けて再び上方に導き、前記下ベルトを垂直搬送
部の上方から下方へ、さらに傾動フレームの先端へ導
き、前記下ベルトテールプーリに巻掛けて、さらに傾動
フレームの基端へ導いて前記上ベルトテールプーリに巻
掛けて垂直搬送部の上方へ導いており、前記下ベルトの
下ベルトテールプーリと上ベルトテールプーリとの間で
略水平に配置し、該水平部分をバラ物を受入れる受容部
としており、該受容部の上方に、バケットフィーダのバ
ケットから排出されるバラ物を受取るホッパーを設けた
ことを特徴とする。本発明にいうバケットフィーダとし
ては、バケットホイールフィーダと、バケットチェーン
フィーダがある。バケットフィーダがバケットホイール
フィーダであれば、請求項3の発明のように、該バケッ
トホイールフィーダのホイール軸および回転駆動装置を
前記旋回フレーム上に取付けることが好ましい。また、
バケットフィーダがバケットチェーンフィーダであれ
ば、請求項4の発明のように、該バケットチェーンフィ
ーダの多数のバケットを取付けたチェーンを巻掛けるチ
ェーンスプロケットを軸支するフィーダフレームを前記
旋回フレームに取付け、前記チェーンを循回駆動する循
回駆動装置を前記フィーダフレームに取付けることが好
ましい。請求項5の発明は、前記フィーダフレームの下
方に伸縮ビームが取付けられ、該伸縮ビームの両端にそ
れぞれチェーンスプロケットが軸支されており、前記支
持フレームに軸支された他のチェーンスプロケットと共
に前記チェーンを巻掛けていることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1の発明では、アンローダの垂直搬送部
が揺動して鉛直線に対し傾斜した場合でも傾動用アクチ
ュエータにより傾動フレームを垂直面内で傾動させる
と、バケットフィーダを鉛直姿勢に近づけ得るのでバケ
ットによる扱物の掻取り効率を高く維持できる。また、
アンローダのブームを旋回させる場合、旋回用アクチュ
エータにより旋回フレームを水平面内で旋回させると、
バケットフィーダがその回動軌跡に対し交差するので掘
削幅を広くすることができ、荷揚げ効率を高めることが
できる。さらに、船艙の壁面に対しできるだけ平行に位
置させてバラ物を掻取れるので、バラ物の残量を少なく
することができる。請求項2の発明では、下ベルトテー
ルプーリと上ベルトテールプーリ間で略水平に延びた下
ベルトに向けて上方からバラ物を供給するので、供給洩
れが生じにくいという利点を奏する。請求項3の発明に
よれば、ホイール軸で支持されるバケットホイールフィ
ーダを旋回フレーム上に取付けているので、傾動フレー
ムの傾動と旋回フレームの旋回を許容しながら、バケッ
トホイールフィーダの掻取り動作が可能となっており、
バケットホイールフィーダの垂直面内での傾動と、水平
面内での旋回と、バラ物掻取り動作の三動作が確実に行
える。請求項4の発明によれば、フィーダフレームを旋
回フレーム上に取付けているので、傾動フレームの傾動
と旋回フレームの旋回を許容しながら、バケットチェー
ンフィーダの掻取り動作が可能となっており、バケット
チェーンフィーダの垂直面内での傾動と、水平面内での
旋回と、バラ物掻取り動作の三動作が確実に行える。請
求項5の発明によれば、伸縮ビームを縮めると伸縮ビー
ム両端のチェーンスプロケット間の距離が縮まりチェー
ンが下方に垂れ下がるので、バケットを船底に接触させ
ながら、バラ物をすくい取ることができ、効率よく底ざ
らえができる。
【0009】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面に基づき説明
する。まず、図8に基づきベルト式アンローダULの一実
施例の基本構造を説明しておく。1は走行フレーム、2
は旋回台、3はブーム、4は垂直搬送部である。走行フ
レーム1は岸壁に設置したレール上を走行し、旋回台2
は走行フレーム1上で旋回してブーム3を旋回させ、ブ
ーム3は旋回台2上で起伏し、垂直搬送部4はブーム3
先端で揺動する。この旋回、起伏、揺動の各動作を組合
わせて、垂直搬送部4下端の掻取り部5を船舶の船艙内
で前後左右に動かし、バラ物を掻き取って搬送するので
ある。そして、掻取り部5で掻き取ったバラ物は、垂直
搬送部4およびブーム3内を循環するように配置した2
枚のベルトで挟まれて、ブーム3の後端まで送られ、そ
こからシュート等で陸上施設であるコンベヤ等に供給さ
れるようになっている。なお、垂直搬送部4内では2枚
のベルトで挟んで搬送し、ベーム3内では普通のベルト
コンベヤで搬送するものもある。
【0010】本実施例のバケットフィーダはバケットホ
イールフィーダ6Aであり、かかるバケットホイールフィ
ーダ6Aを備えた本実施例の詳細を、図1〜7に基づき説
明する。図1は掻取り部5まわりの斜視図、図2は掻取
り部5の一部破断側面図、図3は掻取り部5の一部破断
正面図、図4は上ベルト用テールプーリまわりの正面
図、図5はバケットホイールフィーダ6Aの水平面内での
旋回動作を示す説明図、図6〜7はバケットホイールフ
ィーダ6Aの垂直面内での傾動動作を示す説明図である。
【0011】図1〜3に示すように、垂直搬送部4は垂
直フレーム4aを有しており、この垂直フレーム4aに掻取
り部5の各構成部材が取付けられている。7は上ベル
ト、8は下ベルトで、この2枚のベルト7,8は、いず
れもエンドレスに連結された平ベルトで、往路では2枚
のベルト7,8が合わさって、バラ物を挟んで掻取り部
5からブーム3後端まで移動し、復路では別々に掻取り
部5に向って帰るようになっている。
【0012】垂直搬送部4の下端には傾動フレーム9が
支軸12で垂直面内で傾動自在に取付けられており、この
傾動フレーム9と垂直搬送部4の垂直フレーム4aとの間
には傾動用アクチュエータである傾動シリンダ13が配設
されている。なお、傾動用アクチュエータとしてはシリ
ンダに限ることなく、傾動フレーム9を固定した支軸12
を回転させるラック&ピニオン機構にピニオン駆動用モ
ータを組合せたもの等任意の機構を採用しうる。
【0013】前記垂直フレーム4aの下端部前面であっ
て、前記支軸12より少し上方には、上ベルト用の鼓形テ
ールプーリ10(本明細書では、上ベルトテールプーリ10
という)が軸支され、前記傾動フレーム9の先端には下
ベルト用の鼓形テールプーリ11(本明細書では、下ベル
トテールプーリ11という)が軸支されている。また、垂
直フレーム4aの前面側であって、上ベルトテールプーリ
10より上方の位置には、ガイドプーリ14が軸支され、垂
直フレーム4aの後面側の上方位置と下端位置にはガイド
プーリ15,16が軸支されている。そして、上ベルト7
は、上方から下方へ導かれた復路の最終部分を前記ガイ
ドプーリ14で案内されて、さらに上ベルトテールプーリ
10に巻き掛けられ、再び上方へ導かれている。また、下
ベルト8は復路の最終部分近傍を前記ガイドプーリ15,
16で案内され、傾動フレーム9の基端から先端へ導か
れ、そこで下ベルトテールプーリ11に巻き掛けられ、こ
こで移動経路が反転して再度、傾動フレーム9の基端へ
導かれ、前記上ベルトテールプーリ10に巻き掛けられ
る。この上ベルトテールプーリ10から先では2枚のベル
ト7,8がバラ物を挟んで搬送する。本装置では、下ベ
ルト8が下ベルトテールプーリ11から共通の上ベルトテ
ールプーリ10に至る部分が、略水平になっており、この
部分が、バラ物を受け入れる受容部Eなっている。
【0014】前記受容部Eとなる下ベルト8の両側には
バラ物のこぼれ落ちを防止するスカート17が設けられて
いる。このスカート17は前記上ベルトテールプーリ10の
ブラケット付近から前記下ベルトテールプーリ11のブラ
ケット付近まで設けるのが好ましく、また、このスカー
ト17は傾動フレーム9と垂直搬送部4の相対角度が変化
すると上・下ベルトテールプーリ10,11間の距離が変る
ので、蛇腹式または伸縮式にして距離の変化に対応でき
るようにするのが好ましい。
【0015】前記傾動フレーム9の前方部下方には正面
視U字状の支持フレーム18が取付けられ、この支持フレ
ーム18には旋回フレーム(ターンテーブル)20の回転軸
が支持フレーム18の取付面に対して垂直に取付けられて
いる。また、この旋回フレーム20の旋回用アクチュエー
タとしてのモータ21が前記支持フレーム18に取付けられ
ている。そして、旋回フレーム20から立上げた図示しな
い支柱によってホッパー19が支持され、このホッパー19
は前記受容部Eとなる下ベルト8の上方であって、バケ
ットホイールフィーダ6Aの真上に回動してきたバケット
32からバラ物を受け取る位置に設けられている。
【0016】前記バケットホイールフィーダ6Aは、ホイ
ール31と、該ホイール31の外周に取付けられた多数のバ
ケット32と、リブ33でホイール31の中心に固定されたボ
ス34と、該ボス34に固定された回転軸35とから構成され
ている。そして、前記回転軸35はブラケットを介して前
記旋回フレーム20上に軸支されている。このバケットホ
イールフィーダ6Aを回転駆動するアクチュエータとし
て、モータ36が前記支持フレーム18に取付けられ、その
モータ36の主軸と前記回転軸35とを例えば傘歯車で噛み
合わせている。したがって、このモータ36を駆動する
と、バケットホイールフィーダ6Aは矢印R方向に回転
し、バケット32でバラ物を掻取ることができる。バケッ
ト32で掻取られたバラ物は、バケット32が上方位置に回
転してきたとき、下方に落下してホッパー19に受入れら
れ、さらに受容部Eの下ベルト8上に供給される。そし
て、このバラ物は、上下ベルト7,8の走行につれて、
上ベルトテールプーリ10の下方に進み、ここで図4に示
すように、2枚の上下ベルト7,8間に挟まれ、垂直搬
送部4内を上方に運ばれていく。
【0017】上記の構成の本実施例において、傾動フレ
ーム9は傾動シリンダ13で矢印A方向に垂直面内で傾動
させることができ、この結果、バケットホイールフィー
ダ6Aが同様に傾動する。この傾動角は本実施例では、傾
動シリンダ13のストロークにより規定され、上方に10
°、下方に15°であるが、傾動用アクチュエータの構造
によっては、バケット32と垂直搬送部4が干渉しない範
囲で、傾動角をより増大することが可能である。そし
て、本実施例においては、図6に示すように、垂直搬送
部4が内側(図8に示すブーム3の後端方向)に25°傾
斜したとき、傾動シリンダ13を縮めて傾動フレーム9を
上方に10°傾動させると、バケットホイールフィーダ6A
の鉛直線に対する傾斜角は15°に抑えられ、バケット32
による掻取り効率はほとんど低下しないですむ。また、
図7に示すように、垂直搬送部4が外側(図8に示すブ
ーム3の先端方向)に25°傾斜したとき、傾動シリンダ
13を伸長させて傾動フレーム9を下方に25°傾動させる
と、バケットホイールフィーダ6Aは鉛直に位置し、バラ
物の掻取りを完全に行うことができる。
【0018】そして、前記旋回フレーム20をモータ21で
水平面内で旋回させると、図5に示すように、バケット
ホイールフィーダ6Aは矢印B方向、すなわち左右に15°
ずつ旋回する。この旋回角度はバケット32が傾動フレー
ム9や垂直搬送部4等の他の構成部材と干渉しない範囲
に規制されているが、干渉が生じない範囲で、任意に増
大してもよい。このバケットホイールフィーダ6Aの旋回
によって、図8に示すブーム3を旋回させた場合の掘削
幅Wを広げることができるので、掻取り効率を高めるこ
とができる。また、船艙の壁に対してできるだけ平行に
近づけやすいので、隅部での掻取りもバラ物の残量を少
なくすることができる。
【0019】つぎに、本発明の他の実施例として、バケ
ットフィーダにバケットチェーンフィーダ6Bを用いたア
ンローダを説明する。本実施例におけるベルト式アンロ
ーダの走行フレーム1、旋回台2、ブーム3、垂直搬送
部4は図8の前記実施例と同様である。以下、図9〜14
に基づき、その詳細を説明する。図9は掻取り部5の一
部破断側面図、図10は掻取り部5の一部破断正面図、図
11はバケットチェーンフィーダ6Bの旋回動作を示す説明
図、図12はバケットの掻取り動作の一例の説明図、図13
〜14はバケットチェーンフィーダ6Bの傾動動作を示す説
明図である。
【0020】図9〜10において、傾動フレーム9、傾動
シリンダ13は、先の実施例と同様である。したがって、
本実施例においても、傾動フレーム9を上下に傾動させ
ることができる。そして、上・下ベルトテールプーリ1
0,11、上・下ベルト7,8、スカート17等の主要部品
の構成、取付位置等は図1〜3の実施例と同様であるの
で、同一部品に同一符号を付して説明を省略する。
【0021】前記傾動フレーム9の下面には旋回フレー
ム(ターンテーブル)20が旋回自在に取付けられ、モー
タ21で旋回するようになっている。そして、旋回フレー
ム20の下面には、バケットチェーンフィーダ6Bのフィー
ダフレーム41が取付けられている。このフィーダフレー
ム41は正面視でU字状の部材であり、その両端頂部はホ
ッパー取付フレーム42で連結され、ホッパー19はこの取
付フレーム42に結合されている。そして、フィーダフレ
ーム41の両端頂部にはチェーンスプロケット44,45がそ
れぞれ2列に軸支され、フィーダフレーム41の下方には
伸縮ビーム43を取付け、その両端にチェーンスプロケッ
ト46,47がぞれぞれ2列に軸支されている。そして、2
列の各チェーンスプロケット44,45,46,47に2列のチ
ェーン48が掛け廻され、このチェーン48に多数のバケッ
ト49が取付けられている。前記チェーン48を循回駆動す
るため前記チェーンスプロケット44の支軸には減速機付
モータ51が連結されている。
【0022】前記伸縮ビーム43は入れ子式のビームを油
圧シリンダ等で伸縮させるもの、または油圧シリンダ自
体で構成され、2個のチェーンスプロケット46,47間の
間隔を長短に調整できるようになっている。図10はチェ
ーンスプロケット46,47間が最大に離間した状態であ
り、チェーン48は垂れ下がらずに張っている。前記伸縮
ビーム43を縮小させると図12に示すようにチェーンスプ
ロケット46,47間の距離が縮まり、チェーン48の中間部
分が垂れ下がる。このようにするとバケット49を船底に
接触させ、かつ船底を傷付けることなく、バラ物をすく
い取れるので、効率的な底ざらえが行える。
【0023】上記のようにしてバケット49で掻取られた
バラ物は、バケット49が上方位置に回転してきたとき、
下方に落下してホッパー19に受入れられ、さらに受容部
Eの下ベルト8上に供給される。そして、このバラ物
は、上下ベルト7,8の走行につれて、上ベルトテール
プーリ10の下方に進み、ここで2枚の上下ベルト7,8
間に挟まれ、垂直搬送部4内を上方に運ばれていく。
【0024】上記の構成の本実施例においても、傾動フ
レーム9を傾動シリンダ13で矢印A方向に垂直面内で傾
動させることができるので、バケットチェーンフィーダ
6Bを同様に傾動させることができる。したがって、本実
施例においても、図13に示すように、垂直搬送部4が内
側(図8に示すブーム3の後端方向)に25°傾斜したと
き、傾動シリンダ13を縮めて傾動フレーム9を上方に10
°傾動させると、バケットチェーンフィーダ6Bの鉛直線
に対する傾斜角は15°に抑えられ、バケット49による掻
取り効率はほとんど低下しないですむ。また、図14に示
すように、垂直搬送部4が外側(図8に示すブーム3の
先端方向)に25°傾斜したとき、傾動シリンダ13を伸長
させて傾動フレーム9を下方に25°傾動させると、バケ
ットチェーンフィーダ6Bは鉛直に位置し、バラ物の掻取
りを完全に行うことができる。
【0025】そして、前記旋回フレーム20をモータ21で
水平面内で旋回させると、図11に示すように、バケット
チェーンフィーダ6Bは矢印B方向、すなわち左右に15°
ずつ旋回する。したがって、図8に示すブーム3を旋回
させた場合と同様に掘削幅Wを広げることができるの
で、掻取り効率を高めることができる。また、船艙の壁
にできるだけ平行に近づけうることも同様である。
【0026】なお、前記二実施例において、上・下ベル
ト7、8はいずれも平ベルトを用いたが、これを桟付ベ
ルトに変えてもよい。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、垂直搬送部の
傾動に拘らずバケットフィーダを傾動させることにより
できるだけ鉛直に近い姿勢を保てるので、バラ物を効率
よく掻取れ、またバケットフィーダを水平面内で回動で
きるので、ブームの旋回時にバケットフィーダを回動し
て掘削幅を広げたり、船艙壁面に平行に合わせることが
でき、効率よくバラ物を掻取ることができる。請求項2
の発明によれば、略水平に延びた下ベルトに上方からバ
ラ物を供給するので、バラ物の供給洩れが生じにくい。
請求項3の発明によれば、バケットホイールフィーダの
回転駆動を許容しながら、該バケットホイールフィーダ
の垂直面内での傾動と水平面内での旋回を可能とするこ
とができる。請求項4の発明によれば、バケットチェー
ンフィーダのバケットの循回駆動を許容しながら、該バ
ケットチェーンフィーダの垂直面内での傾動と水平面内
での旋回を可能とすることができる。請求項5の発明に
よれば、バケットを垂れ下がらせ、船底に接触させた状
態での掻取り作業が可能となるので、底ざらえを効率よ
く行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアンローダULの掻取り
部5まわりの斜視図である。
【図2】同掻取り部5の一部破断側面図である。
【図3】同掻取り部5の一部破断正面図である。
【図4】図2の上ベルト用テールプーリまわりの正面図
である。
【図5】バケットホイールフィーダ6Aの水平面内での旋
回動作を示す説明図である。
【図6】バケットホイールフィーダ6Aの傾動動作を示す
説明図である。
【図7】バケットホイールフィーダ6Aの傾動動作を示す
説明図である。
【図8】本発明の一実施例に係るベルト式アンローダUL
の斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例に係るアンローダの掻取り
部5の一部破断側面図である。
【図10】同掻取り部5の一部破断正面図である。
【図11】バケットチェーンフィーダ6Bの水平面内での
旋回動作を示す説明図である。
【図12】バケットチェーンフィーダ6Bの掻取り動作の
一例の説明図である。
【図13】バケットチェーンフィーダ6Bの傾動動作を示
す説明図である。
【図14】バケットチェーンフィーダ6Bの傾動動作を示
す説明図である。
【図15】従来例Iのバケットチェーンフィーダの側面
図である。
【図16】従来例Iの問題点の説明図である。
【図17】従来例IIのバケットホイールフィーダの側面
図である。
【図18】従来例IIの問題点の説明図である。
【符号の説明】
4 垂直搬送部 5 掻取り部 6A バケットホイールフィーダ 6B バケットチェ
ーンフィーダ 7 上ベルト 8 下ベルト 9 傾動フレーム 10 上ベルトテー
ルプーリ 11 下ベルトテールプーリ 13 傾動シリンダ 18 支持フレーム 19 ホッパー 20 旋回フレーム 21 モータ 31 ホイール 32 バケット 35 回転軸 36 モータ 41 フィーダフレーム 43 伸縮ビーム 48 チェーン 49 バケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】起伏自在なブームと、該ブームの先端に取
    付けられ垂直面内で揺動自在な垂直搬送部とを備えたベ
    ルト式アンローダであって、前記垂直搬送部の下端に垂
    直面内で傾動自在に取付けられた傾動フレームと、該傾
    動フレームを傾動させる傾動用アクチュエータと、前記
    傾動フレームに取付けられた、水平面内で旋回する旋回
    フレームと、該旋回フレームを旋回させる旋回用アクチ
    ュエータと、前記旋回フレームに取付けられた、バケッ
    トを垂直面内で回動させてバラ物を掻取るバケットフィ
    ーダとからなることを特徴とするベルト式アンローダ。
  2. 【請求項2】バラ物を挟んで搬送する上ベルトと下ベル
    トのテールガイド機構として、上ベルトテールプーリと
    下ベルトテールプーリを備えており、前記上ベルトテー
    ルプーリを前記垂直搬送部の下端部であって前記傾動フ
    レームの取付支点より上方に軸支し、前記下ベルトテー
    ルプーリを傾動フレームの先端部に軸支し、前記上ベル
    トを垂直搬送部の上方から下方へ導いて前記上ベルトテ
    ールプーリに巻掛けて再び上方に導き、前記下ベルトを
    垂直搬送部の上方から下方へ、さらに傾動フレームの先
    端へ導き、前記下ベルトテールプーリに巻掛けて、さら
    に傾動フレームの基端へ導いて前記上ベルトテールプー
    リに巻掛けて垂直搬送部の上方へ導いており、前記下ベ
    ルトを下ベルトテールプーリと上ベルトテールプーリと
    の間で略水平に配置し、該水平部分をバラ物を受入れる
    受容部としており、該受容部の上方に、バケットフィー
    ダのバケットから排出されるバラ物を受取るホッパーを
    設けたことを特徴とする請求項1記載のベルト式アンロ
    ーダ。
  3. 【請求項3】前記バケットフィーダが、バケットホイー
    ルフィーダであり、該バケットホイールフィーダのホイ
    ール軸および回転駆動装置が前記旋回フレーム上に取付
    けられていることを特徴とする請求項1または2記載の
    ベルト式アンローダ。
  4. 【請求項4】前記バケットフィーダが、バケットチェー
    ンフィーダであり、該バケットチェーンフィーダの多数
    のバケットを取付けたチェーンを巻掛けるチェーンスプ
    ロケットを軸支するフィーダフレームが前記旋回フレー
    ムに取付けられ、前記チェーンを循回駆動する循回駆動
    装置が前記フィーダフレームに取付けられていることを
    特徴とする請求項1または2記載のベルト式アンロー
    ダ。
  5. 【請求項5】前記支持フレームの下方に伸縮ビームが取
    付けられ、該伸縮ビームの両端にそれぞれチェーンスプ
    ロケットが軸支されており、前記フィーダフレームに軸
    支された他のチェーンスプロケットと共に前記チェーン
    を巻掛けていることを特徴とする請求項4記載のベルト
    式アンローダ。
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