JPH08310584A - 回転式記録再生媒体収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転式記録再生媒体を簡単に収納することが
でき、しかも、コンパクトで容易に持ち運ぶことが可能
な収納ケースを実現する。 【構成】 裏面中央に軟磁性金属製のへこみ部９ａを有
する回転式記録再生媒体９を収納する収納ケース１にお
いて、収納ケース１の内面底部２（２′）で回転式記録
再生媒体９のへこみ部９ａと対応する位置に、マグネッ
ト７を設ける。 【効果】 収納時に、回転式記録再生媒体を単に収納ケ
ースに近づけるだけで、マグネットの磁力を利用した吸
引力によって、容易かつ正確に所定の位置に収納するこ
とができる。収納時に余分な力を加える必要がないの
で、収納時の摩擦等によって回転式記録再生媒体のラベ
ルに損傷等を与える可能性も著しく減少され、記録され
た情報等を正確に管理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、回転式記録再生媒体
を収納するケースに関し、詳しくは、ミニディスク、
３．５″型光磁気ディスク、５″型光磁気ディスク、
３．５″型磁気ディスク、２″型磁気ディスクその他の
回転式記録再生媒体を簡単に収納することができ、しか
も、コンパクトで容易に持ち運ぶことも可能な回転式記
録再生媒体収納ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の回転式記録再生媒体の収納ケース
は、幅の広い引掛部に差し込みながら爪との間に回転式
記録再生媒体を収納する、あるいは爪と爪との間に回転
式記録再生媒体を収納する構成である。そのため、第１
に、回転式記録再生媒体を収納するのが困難であった。
第２に、幅の広い引掛部と爪との間隔、あるいは爪同士
の間隔が、回転式記録再生媒体よりも小さいため、収納
時に押し込む力を必要とする。なお、一旦収納してしま
えば、回転式記録再生媒体を確実に固定することができ
る。

【０００３】第３に、爪に対して回転式記録再生媒体を
立てて収納するときや、収納ケースから記録再生媒体を
取り出すときに、ラベルを傷付けたり、汚ない剥がれが
生じることもある。第４に、爪同士による固定方式の場
合、回転式記録再生媒体の収納時に、回転式記録再生媒
体を爪と爪との間に押し込む必要がある。

【０００４】その結果、爪の表面が摩耗し、長期に使用
している間に爪同士の間隔が広がって回転式記録再生媒
体を挾み込む力が弱くなり、収納ケースを開いたとき、
回転式記録再生媒体が飛び出して落下する可能性もあ
る。以上のように、従来の回転式記録再生媒体の収納ケ
ースには、一長一短があり、収納時や取り出し時等に多
くの不都合が生じる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来の回
転式記録再生媒体収納ケースで生じるこれらの不都合を
解決し、回転式記録再生媒体を簡単に収納することが可
能で、しかも、コンパクトな構成によって、持ち運びも
容易な収納ケースを提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明では、裏
面中央に軟磁性金属製のへこみ部を有する回転式記録再
生媒体を収納する収納ケースにおいて、収納ケースの内
面底部で回転式記録再生媒体のへこみ部と対応する位置
に、マグネットを設けている。

【０００７】請求項２の発明では、上記の回転式記録再
生媒体収納ケースにおいて、収納ケースの内部は、それ
ぞれ１枚の記録再生媒体が収納される複数個の区画に分
割する。

【０００８】請求項３の発明では、上記の回転式記録再
生媒体収納ケースにおいて、収納ケースは、１対の収納
部からなり、両収納部は折り畳むことが可能に構成す
る。

【０００９】

【作用】回転式記録再生媒体には、その裏面中央に軟鋼
等残留磁化のない軟磁性金属のへこみ部が形成されてお
り、このへこみ部が形成された金属を磁気的な力で引き
付けるために、収納ケースの内部にマグネットを設けて
回転式記録再生媒体が簡単に収納できるようにする。マ
グネットとしては、回転式記録再生媒体が残留磁化を記
録手段とするものであれば、回転式記録再生媒体上の残
留磁化を消磁したり、あるいは不要な着磁を行わないよ
うに、漏洩磁界強度が小さいものを適宜選択する。

【００１０】このように、収納ケースの内部にマグネッ
トを取り付けておくことによって、回転式記録再生媒体
の収納時だけでなく、誤って収納ケースを落下したり、
開閉時に上下を見誤ったりした場合でも、回転式記録再
生媒体が外部に飛び出す虞れがない。また、容易に収納
ケース内に収納することができるので、表面などに貼り
付けられたラベルが、収納時の摩擦などで傷付けられる
こともない。さらに、コンパクトな収納ケースであるか
ら、容易に持ち運ぶこともできる。

【００１１】

【実施例】図１は、この発明の回転式記録再生媒体収納
ケースの外観について、その一実施例を示す斜視図であ
る。同図の符号において、１は収納ケース、Ａは収納ケ
ースロック部の周辺部を示す。

【００１２】この図１に示すように、この発明の収納ケ
ース１は、持ち運びにも便利なように、２つに折り畳む
ことが可能な構成であり、しかも、全体形状も極めてコ
ンパクトである。また、回転式記録再生媒体に記録され
たデータ等の機密を保つために、開口側に収納ケースロ
ック部（図１のＡ）も設けられている。

【００１３】図２は、図１に示した収納ケース１を開い
た状態について、その内部構成の一実施例を示す斜視図
である。同図の符号において、２は第１の筐体の内面底
部、３はその上壁部、３ａは上壁部３に設けられた突起
部、４は側壁部、５は下壁部、５ａは下壁部５に設けら
れた突起部、６は仕切り片、３′は上壁部、３ａ′は上
壁部３′に設けられた突起部、４′は側壁部、５′は下
壁部、５ａ′は下壁部５′に設けられた突起部、６′は
仕切り片、７はマグネット、８は収納ケースロック部、
９は回転式記録再生媒体を示し、Ｂ−Ｂ線は切断部を示
す。

【００１４】この図２に示す収納ケース１は、内部に計
４枚の回転式記録再生媒体９を収納することができる場
合である。そして、左方が第１の筐体側で、符号２〜６
が付けられており、右方は第２の筐体側で、符号３′〜
６′を付けて対応関係を示している。なお、左方の第１
の筐体側には、回転式記録再生媒体９が収納されていな
い状態を、右方の第２の筐体側には、回転式記録再生媒
体９が収納された状態を示している。

【００１５】左方（第１の筐体側）に示すように、第１
の筐体の内面底部２の上下方向と横方向の３面には、上
壁部３，側壁部４，下壁部５が設けられて、収納部を形
成している。そして、収納部の下面を形成する第１の筐
体の内面底部２は、その中央で第１の筐体の内面底部２
を２分する位置に、仕切り片６を設けて第１の筐体を上
下に２分割し、各区画内にそれぞれ１枚の回転式記録再
生媒体９が収納できるようしている。

【００１６】この場合に、収納された回転式記録再生媒
体９が収納ケース１内で移動されないように、上壁部３
の内側に２個の突起部３ａが、下壁部５の内側に２個の
突起部５ａが、それぞれ設けられている。さらに、２分
割された第１の筐体の内面底部２には、各区画のほぼ中
央で、収納される回転式記録再生媒体（右方の第２の筐
体側の９）の裏面中央に形成された金属製のへこみ部
（右方の第２の筐体側の９ａ）に対応する位置に、それ
ぞれマグネット７を取り付ける。なお、このマグネット
７の第１の筐体の内面底部２への取り付けには、接着剤
（図３の１０）等を使用することができる。

【００１７】図３は、図２のＢ−Ｂ線に沿った断面図で
ある。同図における符号は図２と同様であり、符号２′
は第２の筐体の内面底部、符号９ａは回転式記録再生媒
体９のヘこみ部、符号１０は接着剤を示し、符号ｈは回
転式記録再生媒体９の厚さと上壁部３′の高さとの差で
ある。

【００１８】この図３に示す断面図は、先の図２で、そ
の右方の第２の筐体側のＢ−Ｂ線の状態である。この図
３から明らかなように、内面底部は、仕切り片６′によ
って上下に２分割され、それぞれの区画内（図３は上方
の区画を示す）には、その中央に接着剤１０によってマ
グネット７が固定されている。

【００１９】この図３に示すように、上壁部３′の高さ
方向の寸法は、回転式記録再生媒体９の厚さより少し大
きな値（差ｈだけ大）に設定されている。このような値
に設定することにより、収納ケース１を閉じたとき、隣
り合って収納された回転式記録再生媒体９の表面同士が
接触しても、互いに傷付くような不都合が防止される。

【００２０】また、誤って収納ケース１を落したとき、
万一回転式記録再生媒体９が収納ケース１内でマグネッ
ト７から外れても、上壁部３′の高さと突起部３ａ′と
の間に、隙間ｈがあるので、その間を移動するだけであ
る。そして、この隙間ｈを、マグネット７の厚さに比べ
て小さくしておけば、マグネット７の磁力による吸引力
によって元の位置に固定される。

【００２１】この発明の収納ケース１は、以上のような
構造を有しており、図２に示したように開いた状態で、
回転式記録再生媒体９を収納したり、取り出したりす
る。まず、収納時には、回転式記録再生媒体９を上にし
た状態で、空いている収納部のマグネット７に近づける
と、回転式記録再生媒体９の裏面中央に形成されたへこ
み部９ａが磁力の吸引力によりマグネット７に吸着され
て、所定の位置に保持される。

【００２２】また、回転式記録再生媒体９を取り出すと
きは、収納ケースロック部８のへこみに指を入れること
によって、図２のように開くことができる。ここで、収
納ケースロック部８について簡単に説明する。この収納
ケースロック部８は、従来と同様の構成である。

【００２３】図４は、収納ケース１に設けられた収納ケ
ースロック部８について、その詳細な構成を示す部分拡
大図である。同図における符号は図１と同様であり、符
号１１はロック用孔部、符号１２はロック用突起部、符
号１３はへこみを示す。

【００２４】この図４に示すように、収納ケースロック
部８は、ロック用孔部１１とロック用突起部１２から構
成され、ロック用孔部１１にロック用突起部１２が嵌合
することによってロックされ、ロック用孔部１１からロ
ック用突起部１２を抜くことによりロック解除される。
また、この収納ケースロック部８にへこみ１３を設ける
ことにより、収納ケース１を開ける場合に、指の入る空
間があるため、ロック解除が容易に行える。

【００２５】

【発明の効果】この発明の回転式記録再生媒体収納ケー
スでは、それぞれ１枚の回転式記録再生媒体が収納でき
るように、内部を区画しており、その内面底部の中央に
マグネットを取り付けている。したがって、収納時に
は、回転式記録再生媒体を単に収納ケースに近づけるだ
けで、マグネットの磁力を利用した吸引力によって、容
易かつ正確に所定の位置に収納することができる。

【００２６】このように、収納時に余分な力を加える必
要がなくなるので、収納時の摩擦等によって回転式記録
再生媒体のラベルに損傷等を与える可能性も著しく減少
されて、記録再生された情報等を正確に管理することが
できる。また、収納後も、回転式記録再生媒体は収納ケ
ース内に磁力によって固定されるので、互いに擦れ合う
こともなく、損傷等が生じる虞れもない。

【００２７】しかも、マグネットによって回転式記録再
生媒体を固定しているので、開閉時や落下時において
も、回転式記録再生媒体が外部に飛び出すという不都合
が防止される。さらに、収納ケースがコンパクトに構成
されるので、携帯にも便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の回転式記録再生媒体収納ケースの外
観について、その一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１に示した収納ケース１を開いた状態につい
て、その内部構成の一実施例を示す斜視図である。

【図３】図２のＢ−Ｂ線に沿った断面図である。

【図４】収納ケース１に設けられた収納ケースロック部
８について、その詳細な構成を示す部分拡大図である。

【符号の説明】

１ 収納ケース ２ 第１の筐体の内面底部 ２′ 第２の筐体の内面底部 ３ 上壁部 ３′ 上壁部 ３ａ 上壁部３に設けられた突起部 ３ａ′ 上壁部３′に設けられた突起部 ４ 側壁部 ４′ 側壁部 ５ 下壁部 ５′ 下壁部 ５ａ 下壁部５に設けられた突起部 ５ａ′ 下壁部５′に設けられた突起部 ６ 仕切り片 ６′ 仕切り片 ７ マグネット

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面中央に軟磁性金属製のへこみ部を有
   する回転式記録再生媒体を収納する収納ケースにおい
   て、 前記収納ケースの内面底部で前記回転式記録再生媒体の
   へこみ部と対応する位置に、マグネットを備えたことを
   特徴とする回転式記録再生媒体収納ケース。
2. 【請求項２】 上記収納ケースの内部は、それぞれ１枚
   の回転式記録再生媒体が収納される複数個の区画に分割
   されていることを特徴とする請求項１記載の回転式記録
   再生媒体収納ケース。
3. 【請求項３】 上記収納ケースは、１対の収納部からな
   り、両収納部は折り畳むことが可能であることを特徴と
   する請求項１記載の回転式記録再生媒体収納ケース。