JPH08309974A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH08309974A
JPH08309974A JP11835495A JP11835495A JPH08309974A JP H08309974 A JPH08309974 A JP H08309974A JP 11835495 A JP11835495 A JP 11835495A JP 11835495 A JP11835495 A JP 11835495A JP H08309974 A JPH08309974 A JP H08309974A
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JP
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data
recording
control circuit
error
recording data
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JP11835495A
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English (en)
Inventor
周平 ▼ひわ▼田
Shiyuuhei Hiwada
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数のアクチュエータが同時駆動されてもノ
イズによる記録データの誤りによる誤動作を防止し、制
御回路から駆動回路へのデータ転送を良好に行う。 【構成】 制御回路21から転送される記録データは付
加部(パリティジェネレータ)28で冗長データが付加
され、駆動回路21のシフト・レジスタ1に記憶され
る。シフト・レジスタ1の出力は、判定部4とラッチ6
に出力され、判定部4でパリティチェックをされる。ア
クチュエータへの駆動信号の影響で記録データにノイズ
が重畳して誤りを生じたことが判定部4で判定されたと
き、返送部43は制御回路に「異常転送」を知らせる。
それにもとづいて制御回路21は記録データを再送す
る。記録データが正常に転送されたとき、ラッチ6から
の出力にもとづいて出力回路10が動作され、アクチュ
エータすなわち印字ヘッドが駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置に関し、特に
アクチュエータに電気信号を印加することにより、アク
チュエータが発するエネルギーにより文字や図形等を記
録する記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式の記録装置におけるア
クチュエータとしてのインクジェット式印字ヘッドは、
図6に示す要部構成になっていた。
【0003】図示しないインク供給源内のインクは、カ
バープレート50に形成されたインク供給口51及びマ
ニホールド53を介して、圧電素子で形成されている隔
壁54a,54bにより区画されたインク室56a,5
6b,56cに充填される。その各インク室の端部を覆
うノズルプレート57には、インク52の吐出穴となる
ノズル穴58が設けられている。隔壁54a,54bに
は、図6(b)に示すように駆動電極59a、59bと
接地電極60とが設けられている。これらの駆動電極5
9a、59b及び接地電極60は、電極引き出し口61
に電気的に接続されており、後述する駆動回路から電気
信号が供給される。駆動回路から駆動電極59a、59
bに噴射データ信号である記録データ信号が供給され、
接地電極60がグランドに接続されることにより、圧電
素子で形成された隔壁54a、54bが変形し、インク
を噴射するインク噴射エネルギーがインク室56b内の
インク52に発生する。すると、インク52は、ノズル
穴58よりインク滴となって飛翔し、記録紙に付着す
る。
【0004】上述したように、インクジェット式印字ヘ
ッドを備える記録装置では、圧電素子の隔壁54a、5
4bに設けられた対向する駆動電極59a、59bと接
地電極60との間に電気信号を印加し、圧電素子に機械
的変形をさせ、インク室56b内のインク52にエネル
ギーを発生してノズル穴58よりインク滴を吐出させ
る。ここで、駆動回路からみると、圧電素子に設けられ
た駆動電極59a、59bと接地電極60との間は、静
電容量性負荷とみなせる。このため、圧電素子に設けら
れた対向する駆動電極59a、59bと接地電極60と
の間の電位差を増すには、駆動回路から電荷を充電する
充電電流が必要となる。また、前記電位差を無くすに
は、駆動電極59a、59bと接地電極60との間の電
荷を放電する放電電流を流す必要がある。
【0005】図7は、図6で説明したインクジェット式
印字ヘッド76を用いた記録装置の電気回路の概略図で
ある。図8は、その図7のうち駆動回路の内部構成を示
す図である。図8では、多数チャンネル(例えば32チ
ャンネル)マルチノズルヘッドの場合を示している。
【0006】噴射データ信号すなわち記録データ信号で
あるDATA63は、制御回路71内にある図示してい
ない記録データ発生部からハーネスケーブル72により
駆動回路基板73に実装されている駆動回路75へ転送
される。駆動回路75内のシフト・レジスタ61には、
クロック信号CLK62と、そのCLK62と同期して
直列転送されてくる記録データ信号であるDATA63
とが入力される。シフト・レジスタ61は、入力された
DATA63を並列信号に変換しラッチ64へ出力す
る。ラッチ64は、入力される前記並列信号を、ラッチ
指令信号であるSTB65により記憶し、ANDゲート
66に出力する。ANDゲート66は、入力されるラッ
チ64の出力信号とイネーブル信号であるENA67と
の論理積を行う。出力回路68には、ANDゲート66
の出力が入力され、その入力された信号を出力回路68
がインクジェット式印字ヘッドに適した電圧、電流に変
換し、駆動信号として出力する。
【0007】図8において、圧電素子に設けられた対向
電極にて形成される静電容量を駆動するためには、次の
ような動作をする。駆動電極59a、59bと接地電極
60との間の電位差を増すには、ANDゲート66の出
力である印字信号が、「H」レベルになり、トランジス
タ69が”ON”、トランジスタ70が”OFF”にな
ることにより充電電流が流れ、電位差を増加させる。ま
た駆動電極59a、59bと接地電極60との間の電位
差を無くすには、ANDゲート66の出力である印字信
号が、「L」レベルになり、トランジスタ69が”OF
F”、トランジスタ70が”ON”になることにより電
荷を放電する放電電流が流れ、電位を0Vにする。
【0008】そして、前述の駆動電極59a、59bと
接地電極60との間で形成される静電容量を充放電する
電流は、充電時には、駆動電源ライン74→駆動回路7
5→ヘッド76→ヘッド接地線77→グランドライン7
8という経路で流れる。また、放電時には、ヘッド76
→駆動回路75→ヘッド接地線77という経路で流れ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来例の記録装置では、図9に示す電流79の
ように駆動信号78の立ち上がり、立ち下がり時(過渡
時)にヘッド接地線77に急峻なピークを持つ電流が流
れる。例えば、32チャンネルを同時駆動すると、駆動
信号当たりIpcのピーク充電電流が流れ、ヘッド接地
線77には、瞬時ではあるが32×Ipcという大電流
が流れる。そのため、駆動回路基板73内部にあるヘッ
ド接地線77には、図9のノイズ80に示すようなノイ
ズN1、N2が生じてしまう。
【0010】さらに、グランドライン78にも図9に示
す電流81のように、駆動信号78の立ち上がり時(過
渡時)に急峻なピークを持つ電流が流れる。例えば、3
2チャンネルを同時駆動すると、駆動信号当たりIpe
のピーク充電電流が流れ、グランドライン78には、瞬
時ではあるが32×Ipeという大電流が流れる。その
ため、ハーネスケーブル72内にあるグランドライン7
8には、図9のノイズ82に示すようなノイズN3が生
じてしまう。
【0011】そして、ノイズN1、N2、N3が、CL
K62に重畳してしまうとCLK62とDATA63と
の同期が崩れてしまい、駆動回路75内のシフトレジス
タ61が誤動作してしまう。そのため、シフトレジスタ
61以降の回路もシフトレジスタ61の誤動作の影響を
受けて、制御回路71の欲するデータと異なった状態で
ヘッド76を駆動してしまい、画像品質を損ねる結果を
招くという問題点があった。
【0012】上述した問題点を解決するために、特開平
6−191023号公報で開示されているように、図1
0に示す駆動信号78の無効時間T3に、DATA63
をCLK62に同期して転送することにより、電流7
9、81により発生するノイズN1、N2、N3が駆動
回路75に影響を与えない方法も考えられている。しか
し、駆動信号78の周期T1に対して有効時間T2の割
合が高いとDATA63の転送に費やせる無効時間T3
が短く、DATA63及びCLK62の周波数を上げる
必要があり、制御回路や駆動回路の高速作動のためにコ
ストが高くなるという問題点があった。
【0013】本発明は、上述した従来の問題点を解決
し、ノイズによる誤動作を防止して制御回路から駆動回
路へのデータ転送を良好に行なう記録装置を提供するも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1の発明では、アクチュエータに電気信号を印
加することにより、そのアクチュエータが発するエネル
ギーにより文字や図形等を記録する記録装置において、
記録すべき記録データにしたがって前記アクチュエータ
に前記電気信号を印加する駆動回路と、前記駆動回路に
前記記録データを転送する制御回路とを備え、前記駆動
回路は、前記制御回路から転送された記録データに誤り
があるかどうかを判定する判定部を具備する。
【0015】また請求項2の発明では、請求項1の発明
において前記制御回路は、前記駆動回路に転送する記録
データに冗長データを付加する付加部を具備し、前記判
定部は、その記録データに付加した冗長データに基づき
前記記録データに誤りがあるかどうかを判定する。
【0016】また請求項3の発明では、請求項1または
2の発明において前記判定部は、前記記録データに誤り
があるかどうかの判定結果を前記制御回路に転送する返
送部を具備し、前記制御回路は、その返送部からの信号
に基づき前記判定結果が誤りがあるとした場合、前記記
録データを再び転送することを指示する再送部を具備す
る。
【0017】また請求項4の発明は、請求項1から3の
いずれかの発明において前記判定部は、前記制御回路か
ら転送されたデータのパリティチェックをする。
【0018】さらに請求項5の発明は、請求項2の発明
において前記付加部は、前記冗長データとして前記記録
データの誤りを訂正可能な冗長データをその記録データ
に付加し、前記駆動回路は、その誤り訂正可能な冗長デ
ータに基づき前記制御回路から転送された記録データの
誤りを訂正する訂正部を具備する。
【0019】そして請求項6の発明は、請求項1から5
のいずれかの発明において前記アクチュエータは多数あ
り、各アクチュエータの発するエネルギーにより、イン
クを充填したインク室からインクを噴射し、文字や図形
等を記録する。
【0020】
【作用】上記請求項1の構成の記録装置では、制御回路
から転送された記録データにもとづいて駆動回路がアク
チュエータを駆動する際、駆動回路に含まれる判定部が
転送されてきた記録データに誤りがないかどうか判定
し、ノイズによる記録データへの悪影響を阻止し、画像
品質を損ねることを防止する。
【0021】また請求項2の構成の記録装置では、制御
回路に含まれる付加部が冗長データを記録データに付加
することで、上記のように判定部が記録データに誤りが
ないかどうか判定する。
【0022】また請求項3の構成の記録装置では、上記
判定部で判定の結果、転送されてきた記録データに誤り
があれば、返送部が判定結果を制御回路に転送し、制御
回路から記録データを再転送することにより、記録デー
タの転送を良好に行い、画像品質を損ねることなく高品
位な画像を得る。
【0023】また請求項4の構成の記録装置では、上記
のように付加された冗長データにもとづいて判定部でパ
リティチェックをすることで、転送されてきた記録デー
タに誤りがないかどうか判定する。
【0024】さらに請求項5の構成の記録装置では、上
記付加部で冗長データとして誤りを訂正可能な冗長デー
タを記録データに付加しておき、転送されてきた記録デ
ータに誤りがあれば、記録データを訂正することによ
り、記録データの転送を良好に行い、画像品質を損ねる
ことなく高品位な画像を得る。
【0025】そして請求項6の構成の記録装置では、多
数のアクチュエータからなるインクジェット式印字ヘッ
ドにおいて多数のアクチュエータを同時駆動してインク
を噴射し記録する。このとき、瞬時に大電流が流れてノ
イズが発生しても、上記のように画像品質を損ねること
なく高品位な画像を記録する。
【0026】
【実施例】以下、本発明をインクジェット式の記録装置
に実施した実施例にしたがって説明する。但し、従来例
と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明
を省略する。
【0027】この記録装置においてアクチュエータとし
ての印字ヘッドは図6で説明したものと同様な構造のも
のが使用される。図1は記録装置の電気回路の概略図、
図2はその図1のうちの駆動回路の内部構成を示す図で
ある。図2では、多数チャンネル(例えば32チャンネ
ル)マルチノズルヘッドの場合を示している。
【0028】制御回路20は、インク噴射データすなわ
ち記録データ発生部35、記録データに冗長データを付
加する付加部としてのパリティジェネレータ28、記録
装置の各部に電源を供給する電源部36、上記発生回路
35にデータの再送を指示する再送部37を含む。そし
て制御回路20は、記録データ発生部35からの記録デ
ータを付加部としてのパリティジェネレータ28に入力
して、その記録データにパリティチェックのための1ビ
ットすなわち冗長データを付加したDATA3と、クロ
ック信号であるCLK2を、ハーネスケーブル27によ
り駆動回路基板22に実装されている駆動回路21へ出
力する。
【0029】駆動回路21のシフト・レジスタ1は、上
記CLK2と、CLK2に同期して直列転送されてくる
DATA3とを入力し、そのDATA3をシフト・レジ
スタ1で並列信号に変換し、パリティチェック4および
ラッチ6へ出力する。シフト・レジスタ1の長さは、記
録データの32ビット分と冗長データの1ビット分との
和である。
【0030】ラッチ6は、入力された並列信号を制御回
路20が出力するラッチ指令信号であるSTB7により
記憶し、ANDゲート8に出力する。
【0031】ANDゲート8は、入力されるラッチ6の
出力信号と、イネーブル信号であるENA9との論理積
を行う。ENA9が論理レベル「L」レベルの時には、
ラッチ6の出力状態がいかなる場合でもANDゲート8
の出力は禁止状態となる。また、ENA9が論理レベル
「H」レベルの時には、ANDゲート8は、ラッチ6の
出力状態にしたがって出力する。
【0032】出力回路10には、ANDゲート8の出力
が入力され、その入力された信号を出力回路10がアク
チュエータとしての圧電素子23aに適した電圧、電流
に変換し、駆動信号(図3の30)として出力する。従
来例で説明したように、アクチュエータとして圧電素子
に設けられた対向電極にて形成される静電容量を駆動す
るためには、次のような動作をする。形成された静電容
量の電極間の電位差を増すには、ANDゲート8の出力
である印字信号が「H」レベルになり、トランジスタ1
1が”ON”、トランジスタ12が”OFF”になるこ
とにより充電電流が流れ電位差を増加させる。また電極
間の電位差を無くすには、ANDゲート8の出力である
印字信号が「L」レベルになり、トランジスタ11が”
OFF”、トランジスタ12が”ON”になることによ
り電荷を放電する放電電流が流れ電位を0Vにする。
【0033】そして図6での駆動電極59と接地電極6
0との間で形成される静電容量を充放電する電流は、充
電時には、駆動電源ライン25→駆動回路21→印字ヘ
ッド23→ヘッド接地線24→グランドライン26とい
う経路で流れる。また、放電時には、印字ヘッド23→
駆動回路21→ヘッド接地線24という経路で流れる。
【0034】判定部4は、シフト・レジスタ1により並
列信号に変換された記録データのパリティをパリティ演
算部41で求め、その結果を比較部42で冗長データの
値と比較する。そして、比較した結果を返送部43から
ERR5として信号出力する。比較した結果が等しい場
合には、記録データの転送誤りが無いと判定し、ERR
5を「正常転送」という「L」レベルにし、比較した結
果が等しくない場合には、記録データの転送誤りが有る
と判定し、ERR5を「異常転送」という「H」レベル
にする。
【0035】制御回路20の再送部37は、上記パリテ
ィチェックの結果の信号ERR5を入力する。ERR5
が「L」レベル、すなわち正常にDATA3がシフト・
レジスタ1に入力されたと判断すると、次の動作に移
る。しかし、制御回路20は、ERR5が「H」レベ
ル、すなわちDATA3がシフト・レジスタ1に誤って
入力されたと判断すると、再送部37は記録データ発生
部35にDATA3を再転送することを指示する。
【0036】図3は、本実施例のタイミング図である。
周期Ta、Tfは、駆動信号30の繰り返し周期であ
る。
【0037】立ち上がり時間Td、Tiは、駆動信号3
0が変化するのに要する時間である。また、立ち下がり
時間Te、Tjは、駆動信号30が変化するのに要する
時間である。
【0038】転送時間Tb、Tgは、周期Ta、Tf当
たり転送されてくるDATA3である記録データと冗長
データが転送される時間である。
【0039】転送時間Tc、Thは、周期Ta、Tf当
たり再転送されてくるDATA3である記録データと冗
長データが転送される時間である。
【0040】「正常転送」された場合である周期Ta部
分の動作を説明する。
【0041】DATA3の転送(転送時間Tb部)が終
了するとシフト・レジスタ1内部にDATA3の記録デ
ータと冗長データが記憶され並列信号に変換されてい
る。そのシフト・レジスタ1の出力は、上記のように判
定部4とラッチ6に入力される。そしてパリティチェッ
クにおいて前述のように「正常転送」と判定されれば、
転送時間TcにおいてDATA3の再転送は行なわれな
い。転送時間Tcにおいてラッチ指令信号STB7は、
ラッチ6に入力されている信号を記憶させる。
【0042】「異常転送」された場合である周期Tf部
分の動作を説明する。
【0043】DATA3の転送(転送時間Tg部)が終
了するとシフト・レジスタ1内部に上記と同様にDAT
A3が記憶され並列信号に変換されている。またそのシ
フト・レジスタ1の出力は、判定部4とラッチ6に入力
され、パリティチェックされる。パリティチェックの結
果「異常転送」と判定されると、制御回路20は、再度
DATA3を転送(転送時間Th部)する。
【0044】上述したような記録装置では、図3に示す
電流31のように駆動信号30の立ち上がり、立ち下が
り時(過渡時)にヘッド接地線24に急峻なピークを持
つ電流が流れる。例えば、32チャンネルを同時駆動す
ると、駆動信号当たりIpcのピーク充電電流が流れ、
ヘッド接地線24には、瞬時ではあるが32×Ipcと
言う大電流が流れる。そのため、駆動回路基板22内部
にあるヘッド接地線24には、図3のノイズ32に示す
ようなノイズN1、N2が生じてしまう。
【0045】さらに、グランドライン26にも図3に示
す電流33のように駆動信号30の立ち上がり時(過渡
時)に急峻なピークを持つ電流が流れる。例えば、32
チャンネルを同時駆動すると、駆動信号当たりIpeの
ピーク充電電流が流れ、グランドライン26には、瞬時
ではあるが32×Ipeと言う大電流が流れる。そのた
め、ハーネスケーブル27内にあるグランドライン26
には、図3のノイズ34に示すようなノイズN3が生じ
てしまう。
【0046】しかしながら本実施例では、駆動信号30
の立ち上がり時間Tdと立ち下がり時間Teの時間帯で
も、DATA3として記録データと冗長データを転送す
る。そのことにより、ノイズN1、N2、N3が、CL
K2やDATA3に重畳したことによるDATA3の転
送に生じる異常である誤りを検出することができる。そ
のため、DATA3に異常である誤りが生じるとDAT
A3を再転送することにより、駆動回路21は、制御回
路20の欲する記録データと異なることなく、ヘッド2
3を正常に駆動し、画像品質を損ねることなく高品位な
画像を得ることが可能となる。
【0047】さらに、DATA3を転送するために、駆
動信号30の周期Ta、Tfに対してノイズの発生時間
帯である立ち上がり時間Td、Tiや立ち下がり時間T
e、Tj避ける必要が無くなり、DATA3の転送に費
やせる時間が長くなりDATA3とCLK2の周波数を
上げる必要がなくなることにより、制御回路20や駆動
回路21の高速化する必要がなくコストの低下に有効で
ある。
【0048】以上説明したように、記録データに誤り検
出用の冗長データを付加したDATA3を転送すること
により、ノイズが、CLK2やDATA3に重畳して
も、記録データの誤りを検出でき、誤りである「異常転
送」が生じるとDATA3を再転送する。そのため、駆
動回路のシフトレジスタ以降の回路は、制御回路の欲す
る記録データと異なることなく、ヘッドを正常に駆動
し、画像品質を損ねることなく高品位な画像を得ること
ができる記録装置を提供することが可能となる。
【0049】さらに、駆動信号の周期に対してノイズの
発生時間帯である立ち上がり時間Td、Ti及び立ち下
がり時間Te、Tjの時間帯も転送時間にできるため、
DATA3の転送に費やせる時間が長くなり、DATA
3及びCLK2の周波数を上げる必要がなくなることよ
って、制御回路や駆動回路を高速作動させる必要がなく
低コストな記録装置を提供することが可能となる。
【0050】なお、本実施例では、冗長データを1ビッ
トのパリティとしているが、CRC(サイクリック・リ
ダンダンシー・チェック)処理のように記録データから
多項式を用いて多ビットの冗長データを生成するように
しても上述と同様の効果を得ることが可能である。
【0051】図4〜5は本発明の他の実施例を示すもの
で、前記実施例と同一の部分には同一の符号を付しその
説明を省略する。
【0052】本実施例の制御回路20は、前記実施例と
同様に記録データ発生部35からの記録データを付加部
としての誤り訂正符号化部38に入力し、周知のように
記録データに誤り訂正可能な冗長データを付加したDA
TA3とCLK2を、駆動回路21のシフト・レジスタ
1へ出力する。この制御回路20は前記実施例の再送部
37を具備しない。
【0053】駆動回路20は、前記実施例のパリティ演
算部41、比較部42および返送部43からなる判定部
4に換えて、誤り訂正復号化器45を具備する。誤り訂
正復号化器45は、シフト・レジスタ1により並列信号
に変換されたDATA3の誤りをその記録データに付加
された冗長データをもとに検出判定する判定部46と、
DATA3に誤りがあるとき記録データに付加された冗
長データをもとに誤りを訂正する訂正部47と、DAT
A3に誤りがないときDATA3から冗長データを削除
する削除部48を具備する。誤り訂正復号化器45は正
しい記録データをラッチ6へ出力する。これらの誤り訂
正復号化器45の動作は当該技術分野においてよく知ら
れていることなので詳述しない。
【0054】制御回路20から駆動回路21のシフト・
レジスタ1、ラッチ6および出力回路10へのデータ、
信号の流れは前記実施例と同様である。動作のタイミン
グも前記実施例の図3のタイミング図を同様であるが、
ただし上記のように転送に誤りを生じたときその誤りを
訂正するので、ERR5の信号と再転送時間Thは必要
ない。
【0055】本実施例では、誤り訂正符号化器38がD
ATA3として記録データとその記録データの誤りを訂
正することができる冗長データとを転送することによ
り、駆動信号30の立ち上がり時間Tdと立ち下がり時
間Teの時間帯にDATA3を転送し、ノイズN1,N
2,N3がCLK2やDATA3に重畳してDATA3
の転送に誤りが発生しても、誤り訂正復号化器45によ
り誤りのない記録データを得ることができ、したがって
ヘッド23を正常に駆動し、画像品質を損ねることなく
高品位な画像を得ることが可能となる。
【0056】これにより駆動信号の周期Taに対してノ
イズの発生時間帯である立ち上がり時間Tdと立ち下が
り時間Teを避ける必要がなくなり、DATA3の転送
に費やせる時間が長くなり、DATA3とCLK2の周
波数を上げる必要がなくなることにより、制御回路20
や駆動回路21を高速化する必要がなくコストの低下に
有効である。
【0057】なお、上記両実施例では、インクを噴射す
るインクジェット式印字ヘッドを有する記録装置に本発
明を用いたがインパクト式印字ヘッドやサーマル式印字
ヘッドの記録装置に本発明を用いても、同様の効果が得
られる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように請求
項1の記録装置によれば、駆動回路に含まれる判定部が
転送されてきた記録データに誤りがないかどうか判定す
ることにより、ノイズによる記録データへの悪影響を阻
止し、画像品質を損ねることがないものである。
【0059】また請求項2の記録装置によれば、制御回
路に含まれる付加部が冗長データを記録データに付加す
ることで、上記のように判定部が記録データに誤りがな
いかどうか判定し、上記請求項1の効果を実現できる。
【0060】また請求項3の記録装置によれば、上記判
定部で判定の結果、転送されてきた記録データに誤りが
あれば、その判定結果を返送部が制御回路に転送し、制
御回路から記録データを再転送することにより、記録デ
ータの転送を良好に行うことができ、画像品質を損ねる
ことなく高品位な画像を得ることができる。さらに、制
御回路が、記録データを転送する際にノイズの発生時間
帯を避ける必要が無くなるので、記録データの転送の周
波数を上げる必要がなくなり、制御回路や駆動回路の高
速作動させる必要がなく低コストな記録装置を提供する
ことが可能となる。
【0061】また請求項4の記録装置によれば、上記の
ように付加された冗長データにもとづいて判定部でパリ
ティチェックをすることで、転送されてきた記録データ
に誤りがないかどうか判定し、上記請求項1から3の効
果を実現する。
【0062】さらに請求項5の記録装置によれば、上記
付加部で冗長データとして誤りを訂正可能な冗長データ
を記録データに付加し、転送されてきた記録データの誤
りを訂正部で訂正するので、上記判定部で判定の結果、
転送されてきた記録データに誤りがあれば、記録データ
を訂正することにより、記録データの転送を良好に行う
ことができ、画像品質を損ねることなく高品位な画像を
得ることができる。さらに、制御回路が、記録データを
転送する際にノイズの発生時間帯を避ける必要が無くな
るので、記録データの転送の周波数を上げる必要がなく
なり、制御回路や駆動回路の高速作動させる必要がなく
低コストな記録装置を提供することが可能となる。
【0063】そして請求項6の記録装置によれば、多数
のアクチュエータからなるインクジェット式印字ヘッド
において多数のアクチュエータを同時駆動して、瞬時に
大電流が流れてノイズが発生しても、上記のように画像
品質を損ねることなく高品位な画像を記録することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の記録装置の電気回路を示す
ブロック図である。
【図2】図1の電気回路における駆動回路の構成を示す
ブロック図である。
【図3】前記実施例の録装置の動作タイミングを示す説
明図である。
【図4】本発明の他の実施例の記録装置の電気回路を示
すブロック図である。
【図5】図4の電気回路における駆動回路の構成を示す
ブロック図である。
【図6】(a)インクジェット式印字ヘッドを示す要部
側断面図である。 (b)上記(a)のA−A線断面図である。
【図7】従来の記録装置の電気回路を示すブロック図で
ある。
【図8】従来の記録装置の駆動回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】従来の記録装置の動作タイミングを示す説明図
である。
【図10】従来の他の記録装置の動作タイミングを示す
説明図である。
【符号の説明】
1 シフトレジスタ 4 判定部 6 ラッチ 8 ANDゲート 10 出力回路 20 制御回路 21 駆動回路 28 付加部(パリティジェネレータ) 35 記録データ発生部 37 再送部 38 付加部(誤り訂正符号化器) 41 パリティ演算部 43 返送部 45 誤り訂正復号化器 46 判定部 47 訂正部
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の記録装置の電気回路を示す
ブロック図である。
【図2】図1の電気回路における駆動回路の構成を示す
ブロック図である。
【図3】前記実施例の録装置の動作タイミングを示す説
明図である。
【図4】本発明の他の実施例の記録装置の電気回路を示
すブロック図である。
【図5】(a)インクジェット式印字ヘッドを示す要部
側断面図である。 (b)上記(a)のA−A線断面図である。
【図6】図4の電気回路における駆動回路の構成を示す
ブロック図である。
【図7】従来の記録装置の電気回路を示すブロック図で
ある。
【図8】従来の記録装置の駆動回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】従来の記録装置の動作タイミングを示す説明図
である。
【図10】従来の他の記録装置の動作タイミングを示す
説明図である。
【符号の説明】 1 シフトレジスタ 4 判定部 6 ラッチ 8 ANDゲート 10 出力回路 20 制御回路 21 駆動回路 28 付加部(パリティジェネレータ) 35 記録データ発生部 37 再送部 38 付加部(誤り訂正符号化器) 41 パリティ演算部 43 返送部 45 誤り訂正復号化器 46 判定部 47 訂正部 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の記録装置の電気回路を示す
ブロック図である。
【図2】図1の電気回路における駆動回路の構成を示す
ブロック図である。
【図3】前記実施例の録装置の動作タイミングを示す説
明図である。
【図4】本発明の他の実施例の記録装置の電気回路を示
すブロック図である。
【図5】図4の電気回路における駆動回路の構成を示す
ブロック図である。
【図6】(a)インクジェット式印字ヘッドを示す要部
側断面図である。 (b)上記(a)のA−A線断面図である。
【図7】従来の記録装置の電気回路を示すブロック図で
ある。
【図8】従来の記録装置の駆動回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】従来の記録装置の動作タイミングを示す説明図
である。
【図10】従来の他の記録装置の動作タイミングを示す
説明図である。
【符号の説明】 1 シフトレジスタ 4 判定部 6 ラッチ 8 ANDゲート 10 出力回路 20 制御回路 21 駆動回路 28 付加部(パリティジェネレータ) 35 記録データ発生部 37 再送部 38 付加部(誤り訂正符号化器) 41 パリティ演算部 43 返送部 45 誤り訂正復号化器 46 判定部 47 訂正部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータに電気信号を印加するこ
    とにより、そのアクチュエータが発するエネルギーによ
    り文字や図形等を記録する記録装置において、 記録すべき記録データにしたがって前記アクチュエータ
    に前記電気信号を印加する駆動回路と、 前記駆動回路に前記記録データを転送する制御回路とを
    備え、前記駆動回路は、前記制御回路から転送された記
    録データに誤りがあるかどうかを判定する判定部を具備
    することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記駆動回路に転送す
    る記録データに冗長データを付加する付加部を具備し、
    前記判定部は、その記録データに付加した冗長データに
    基づき前記記録データに誤りがあるかどうかを判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記判定部は、前記記録データに誤りが
    あるかどうかの判定結果を前記制御回路に転送する返送
    部を具備し、前記制御回路は、その返送部からの信号に
    基づき前記判定結果が誤りがあるとした場合、前記記録
    データを再び転送することを指示する再送部を具備する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記判定部は、前記制御回路から転送さ
    れたデータのパリティチェックをすることを特徴とする
    請求項1から3のいずれか記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記付加部は、前記冗長データとして前
    記記録データの誤りを訂正可能な冗長データをその記録
    データに付加し、前記駆動回路は、その誤り訂正可能な
    冗長データに基づき前記制御回路から転送された記録デ
    ータの誤りを訂正する訂正部を具備することを特徴とす
    る請求項2記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記アクチュエータは多数あり、各アク
    チュエータの発するエネルギーにより、インクを充填し
    たインク室からインクを噴射し、文字や図形等を記録す
    ることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の記
    録装置。
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