JPH08309602A - Nc工作機械 - Google Patents

Nc工作機械

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JPH08309602A
JPH08309602A JP14241695A JP14241695A JPH08309602A JP H08309602 A JPH08309602 A JP H08309602A JP 14241695 A JP14241695 A JP 14241695A JP 14241695 A JP14241695 A JP 14241695A JP H08309602 A JPH08309602 A JP H08309602A
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JP
Japan
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chuck
workpiece
loader
spindle
unloader
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JP14241695A
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English (en)
Inventor
Masaki Tagami
政喜 田上
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Seibu Electric and Machinery Co Ltd
Original Assignee
Seibu Electric and Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 NC工作機械において、刃物台を取り付けた
ベースにオートローダを設け、段取り時間を短縮して高
速化を達成する。 【構成】 このNC工作機械は、工作物4を把持する主
軸チャック1に対して相対的に移動可能に設けられたベ
ース3上に刃物台8とオートローダ10を取り付ける。
ローダチャック11に未加工の工作物4を装着する供給
ストッカー13を主軸チャック1の一側方に配設し、ま
た、アンローダチャック12から加工済みの工作物4を
受け取る排出シュート14を主軸チャック1の他側方に
配設する。ローダチャック11とアンローダチャック1
2との中心間は、主軸チャック1と供給ストッカー13
との中心間と同一距離に設定され、主軸チャック1と排
出シュート14との中心間とほぼ同一距離に設定されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、チャック爪によって
工作物を把持して高精度に且つ高速で工作物を切削加工
するNC工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リング状の薄板工作物、例えば、
多層式ハードディスク装置を構成するハードディスクと
ハードディスクとの間に装着されるスペーサのような薄
板状工作物の加工には、主として立て形二面ラップ盤が
使用されていた。立て形二面ラップ盤は、上ラップ円盤
及びこれと相対して回転する下ラップ円盤を備えてお
り、工作物はこの上下ラップ円盤の間で偏心回転するホ
ルダに保持されて仕上げられる。通常、上下ラップ円盤
はともに鋳鉄製であり、上ラップ円盤は回転せず、ブラ
ケットによって主軸に取り付けられ、その上下位置はラ
ック、小歯車によって主軸を手動で上下して調節されて
いる。しかしながら、該立て形二面ラップ盤では、工作
物の上下両面の平行度、面粗度の向上は期待できるもの
の、加工かえりが発生するという問題がある。また、寸
法精度が前工程での寸法精度に大きく影響されるので、
必要寸法を管理することはかなりの困難を伴うものとな
る。更に、立て形二面ラップ盤による加工では、外側の
工作物ほど、ダレが発生し易く、工作物の加工面に均質
の製品を得ることは困難であった。
【0003】また、NC工作機械を使用して、工作物を
高精度に加工すると共に切削加工の自動化を図ることが
考えられるが、リング状の薄板工作物をチャック本体に
取り付ける際には、薄板状工作物の前後端面を主軸回転
軸と直交する平面、即ちX−Z平面に正確に一致させな
ければならない。しかしながら、工作物をチャック本体
に正確に位置設定することは、かなりの困難を伴う作業
である。従って、NC工作機械においては、どのように
して薄板状工作物の前後端面をチャック本体に対してX
−Z平面に正確に一致させて位置設定するかが課題とな
っていた。
【0004】そこで、本出願人は、上記の課題を解決す
るNC工作機械を開発し、先に特願平6−331468
号として出願した。該NC工作機械は、オートローダに
設けた押付装置によってリング状の薄板状工作物の内径
面をチャック爪で把持させる際に、該薄板状工作物を加
工基準面に一致させてチャック本体に把持し、該薄板状
工作物の前後両端面がX−Z平面に一致しているかどう
かを検査し、薄板工作物の前後両端面をX−Z平面に正
確に一致させてチャック本体に固定することができるも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなNC工作機械を用いてリング状の薄板状工作物の
内径面をチャック爪で把持するには、該工作物の内径面
が加工の基準になるため、上記NC工作機械の前工程で
工作物の内径面を高精度に仕上げておく必要があた。更
に、上記のような工作物の切削加工では、工作物に対す
る正味切削時間が数秒と短く、オートローダを用いて工
作物をNC工作機械のチャック爪に取り付けたり、取り
外したりする時間、言い換えれば、オートローダの動作
時間も極力短くする必要があった。
【0006】この発明の目的は、1サイクルタイム内に
占める付随時間即ちオートローダでの取付け取外しに要
する動作時間を極力短くするため、刃物を取り付けるベ
ースの作動範囲内に未加工の工作物をオートローダに供
給する供給ストッカーと加工済みの工作物をオートロー
ダから受け取る排出シュートを設け、オートローダで主
軸チャックから加工済みの工作物を取り外す動作と供給
ストッカーからオートローダに未加工の工作物を受け取
る動作とを同時に行うと共に、オートローダから主軸チ
ャックへ未加工の工作物を装着する動作とオートローダ
から排出シュートへ加工済みの工作物を排出する動作と
を同時に行って段取り時間を短縮して高速化を達成した
NC工作機械を提供することである。
【0007】
【課題を解決するため手段】この発明は、上記目的を達
成するため、次のように構成されている。即ち、この発
明は、工作物を把持する回転可能な主軸に取り付けた主
軸チャック、該主軸チャックに対して移動可能に設けら
れたベース、該ベース上に取り付けられた各種バイトを
取り付けた刃物台及びローダチャックとアンローダチャ
ックとを備えたオートローダ、前記ローダチャックと前
記アンローダチャックとを同時に作動させるアクチュエ
ータ、前記ローダチャックに前記工作物を装着するため
前記主軸チャックの一側方に配設された供給ストッカ
ー、並びに前記アンローダチャックから前記工作物を受
け取る前記主軸チャックの他側方に配設された排出シュ
ートから成ることを特徴とするNC工作機械に関する。
【0008】また、このNC工作機械は、前記ローダチ
ャックと前記アンローダチャックとの中心間と前記主軸
チャックと前記供給ストッカーとの中心間とを同一距離
に設定し、また、前記ローダチャックと前記アンローダ
チャックとの中心間と前記主軸チャックと前記排出シュ
ートとの中心間とをほぼ同一距離に設定したものであ
る。
【0009】また、前記オートローダは、前記ベース上
に固定されたローダベース、該ローダベース上に直動ス
ライド軸受を介して前記主軸チャックと前記ベースとの
間を摺動可能に取り付けられたローダ取付台、該ローダ
取付台に取り付けられた基準ブロック、及び該基準ブロ
ックの両側でそれぞれ高さ微調整可能で位置決めされた
前記ローダチャックを取り付けたローダチャック板と前
記アンローダチャックを取り付けたアンローダチャック
板から構成されている。
【0010】また、前記供給ストッカーは、前記主軸チ
ャックの方向へ前記工作物を放出できる取出開口と前記
ローダチャックのチャック爪が出入可能な切欠き開口と
を備えたシュート、及び該シュートの最先の前記工作物
を停止させるストッパピンと下方から2番目の前記工作
物を停止させるストッパピンとをそれぞれ作動させる各
アクチュエータを有するものである。
【0011】また、前記排出シュートは、前記主軸チャ
ック側の端部が前記工作物を挿入できる端部開口と前記
アンローダチャックのチャック爪が出入可能な切欠き開
口とを形成したシュート、前記切欠き開口と前記端部開
口とを閉鎖するカバー及び該カバーを上下動させるアク
チュエータを有するものである。
【0012】
【作用】この発明によるNC工作機械は、上記のように
構成されているので、次のように作用する。即ち、この
NC工作機械は、ローダチャックに工作物を装着するた
め主軸チャックの一側方に供給ストッカーを配設し、ア
ンローダチャックから前記工作物を受け取る前記主軸チ
ャックの他側方に排出シュートを配設し、前記ローダチ
ャックと前記アンローダチャックとの中心間と前記主軸
チャックと前記供給ストッカーとの中心間とを同一距離
に設定し、また前記ローダチャックと前記アンローダチ
ャックとの中心間と前記主軸チャックと前記排出シュー
トとの中心間とをほぼ同一距離に設定したので、前記ア
ンローダチャックで前記主軸チャックから加工済みの工
作物を取り外す動作と前記供給ストッカーから前記ロー
ダチャックが未加工の工作物を受け取る動作とを同時に
行い、次いで、前記ローダチャックから前記主軸チャッ
クへ未加工の工作物を装着する動作と前記アンローダチ
ャックから前記排出シュートへ加工済みの工作物を排出
する動作とを同時に行うことができ、段取りにかかる時
間を短縮して高速化を達成できる。
【0013】更に、前記ローダチャックと前記アンロー
ダチャックが前進又は後退するとき、1個のアクチュエ
ータによって同時に駆動され、また、前記ローダチャッ
クと前記アンローダチャックのシフトは前記ベースの移
動によって行われ、両者にタイムラグが発生せず、同時
に作動することができ、更に、前記ローダチャックと前
記アンローダチャックとのチャック爪は一系統の流体作
動系で行われ、ほぼ同時に開閉させることができるの
で、段取りにかかる時間を短縮して高速化を達成でき
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明による
NC工作機械の一実施例について説明する。図1はこの
発明によるNC工作機械の一実施例を示す平面図、図2
は図1のNC工作機械におけるオートローダを示す側面
図、図3は図1のNC工作機械におけるオートローダと
主軸チャックとの関係を示す平面図、図4は供給ストッ
カーを示す正面図、図5は図4の供給ストッカーを示す
側面図、図6は排出シュートを示す正面図、及び図7は
図6の排出シュートを示す側面図である。
【0015】主軸チャック2は主軸台(図示せず)に回
転可能に取り付けられた主軸(図示せず)の前端に装着
されている。主軸チャック2は、主軸の回転に伴って一
緒に回転する。主軸チャック2は前面に3個のチャック
爪1を有しており、各チャック爪1によって工作物4が
把持される。図示の例では、工作物4はリング状の薄板
状工作物であって、中心部に貫通した中心孔34を有す
るものである。工作物4に切削加工を施すことによっ
て、例えば、ハードディスク用スペーサが製作される。
切削加工の際には、3個のチャック爪1を半径方向内向
きに縮径することによって、工作物4の外周面をチャッ
ク爪1で保持する。
【0016】主軸チャック2の向かい側即ち正対する側
には、ベース3が主軸チャック2に対向して移動可能に
設けられている。ベース3は、NC制御によって、水平
面上を主軸の回転軸Cに直交する方向(X軸方向)に移
動可能である。ベース3上には、上面に断面T字状の長
溝7が形成され、長溝7に対して摺動移動可能に刃物台
8が装着される。刃物台8には、各種のバイト6が取り
付けられる。また、ベース3には、刃物台8に隣接し
て、ローダチャック11とアンローダチャック12とを
備えたオートローダ10がローダベース5を移動させて
X軸方向に位置調整可能に固定される。
【0017】このNC工作機械は、特に、オートローダ
10のローダチャック11に未加工の工作物4を装着す
るため主軸チャック2の一側方に配設された工作物4を
収納した供給ストッカー13と、アンローダチャック1
2から加工済みの工作物4を受け取る主軸チャック2の
他側方に配設された排出シュート14とが配設されてい
る。供給ストッカー13と排出シュート14とは、主軸
中心に対して設定位置を調整できるように配設されてい
る。このNC工作機械では、特に、ローダチャック11
とアンローダチャック12との中心間の距離L1 は、主
軸チャック2と供給ストッカー13との中心間の距離L
2 に同一距離に設定され、また、主軸チャック2と排出
シュート14との中心間の距離L3 にほぼ同一距離に設
定されている。
【0018】また、オートローダ10は、ベース3上に
固定されたローダベース5、ローダベース5上に直動ス
ライド軸受9を介して主軸チャック2とベース3との間
を摺動可能に取り付けられたローダ取付台15、ローダ
取付台15にねじ32で固定された基準ブロック16、
及び基準ブロック16の両側にクランプされた左右対称
のローダチャック板17Lとアンローダチャック板17
Uを有している。ローダ取付台15は、アクチュエータ
33の作動によって直動スライド軸受9によってローダ
ベース5に対して摺動移動させることができる。ローダ
チャック板17Lとアンローダチャック板17Uとは、
高さ微調整ねじ31によって基準ブロック16に対して
上下方向にそれぞれ高さ微調整可能に位置決めされ、基
準ブロック16に対して取付け取外し自在にクランプさ
れている。ローダチャック板17Lにはローダチャック
11が取り付けられ、また、アンローダチャック板17
Uにはアンローダチャック12が取り付けられている。
ローダ取付台15は、主軸台側への最前進端の時に、ロ
ーダチャック11とアンローダチャック12とのチャッ
ク爪18,19はバイト刃先よりも十分に突き出してお
り、また、反主軸台側への最後退端の時に、ローダチャ
ック11とアンローダチャック12とのチャック爪1
8,19はバイト刃先よりも十分に後退した位置にあ
る。
【0019】オートローダ10は、工作物4を供給スト
ッカー13から受け取って主軸チャック2に受け渡すロ
ーダチャック11と、工作物4を主軸チャック2から引
き取って排出シュート14へ排出するアンローダチャッ
ク12とから成る。ローダチャック11とアンローダチ
ャック12とは、構造的には同じであり、単に機能的な
観点から区別しているものであり、Z軸方向に摺動可能
である。ローダチャック11とアンローダチャック12
とは、例えば、円周上に等間隔に配置された3個のチャ
ック爪18,19と、各チャック爪18,19の間に等
間隔に配置されたプッシャー20,21を有している。
チャック爪18,19は半径方向に移動可能であり、各
チャック爪18,19が半径方向に離間することによっ
て拡径し、半径方向に接近することによって縮径する。
チャック爪18,19は先端の内側に形成された円弧面
22を有しており、環状薄板の工作物4の内径面を把持
するのに適した形状になっている。
【0020】3個のプッシャー20,21はプッシャプ
レート23,24に固定されており、プッシャプレート
23,24の中心にプッシャシャフト25,26が固定
されている。プッシャシャフト25,26は、ローダと
アンローダチャック板17L,17Uに対して軸方向に
摺動可能に支持され、スプリング27,28によってプ
ッシャー20,21を押し出す方向に付勢されている。
ローダチャック板17Lにはローダチャック11のプレ
ッシャシャフト25の軸方向位置を検出するリミットス
イッチ29が設けられている。また、アンローダチャッ
ク板17Uにはアンローダチャック12のプレッシャシ
ャフト26の軸方向位置を検出するリミットスイッチ3
0が設けられている。リミットスイッチ29は主軸チャ
ック2に工作物4を受け渡したことを検出するためのス
イッチである。リミットスイッチ30は主軸チャック2
から工作物4を引き取ったことを検出するためのスイッ
チである。また、プッシャー20,21、プッシャプレ
ート23,24、プッシャシャフト25,26、スプリ
ング27,28によって工作物4に対する押付装置が構
成される。
【0021】このNC工作機械において、ベース3は、
X軸NCモータ(図示せず)で駆動され、X軸方向に移
動でき、従って、ベース3上に搭載されたオートローダ
10におけるローダチャック11とアンローダチャック
12のシフトはタイムラグが発生せず、同時に作動する
ことができる。オートローダ取付台15は、ローダチャ
ック11及びアンローダチャック12等を搭載して1個
のオートローダアクチュエータ33によって駆動され、
ベース3に直交する方向即ち前後方向(Z軸方向)に移
動し、従って、ローダチャック11とアンローダチャッ
ク12が前進又は後退するのは同時に駆動される。ま
た、主軸台(図示せず)は、Z軸NCモータ(図示せ
ず)によってZ軸方向に駆動される。主軸台に設けられ
た主軸チャック2は、工作物4に対する加工時には実線
Fで示す位置までZ軸方向に前進し、主軸チャック2へ
の工作物4の装填又は除去時には破線Mの中間位置まで
Z軸方向に移動し、また、オートローダ10のシフト時
には破線Rの引っ込み位置にZ軸方向に後退する。更
に、ローダチャック11とアンローダチャック12との
チャック爪18,19は一系統の流体作動系で行われ、
ほぼ同時に開閉させることができる。
【0022】このNC工作機械の作動において、主軸台
をZ軸方向の引っ込み位置(破線R)に後退させてベー
ス3をX軸方向に移動してローダチャック11の中心軸
(この中心軸はプレッシャシャフト25の中心軸でもあ
る)と供給ストッカー13に供給されている最下方部
(最先)の工作物4の中心OS を一致させ、この時、ア
ンローダチャック12の中心軸と主軸回転軸も一致す
る。ローダチャック11のチャック爪18とアンローダ
チャック12のチャック爪19を縮径する。主軸台を中
間位置(図1の破線M)までZ軸方向に前進させ、シュ
ート35の壁面43と主軸チャック2の長手基準面とが
一致する面となる。オートローダアクチュエータ33が
作動してローダチャック11が供給ストッカー13へ前
進すると共に、アンローダチャック12が主軸チャック
2へ前進する。そこで、ローダチャック11のチャック
爪18が供給ストッカー13に定配された最下流即ち最
先の工作物4の内径部に挿入し、この時、スプリング2
7の作用でプッシャー20が工作物4の前端面に押され
た状態になり、工作物4が正しくセット即ち着座された
状態をリミットスイッチ29で検出される。一方、主軸
チャック2に加工済みの工作物4が存在すれば、アンロ
ーダチャック12のチャック爪19が加工済みの工作物
4をリミットスイッチ30が検出する。
【0023】ローダチャック11のチャック爪18が拡
径して工作物4の内径34を把持する。主軸チャック2
に加工済みの工作物4が存在すれば、加工済み工作物4
にスプリング28の力に抗してプッシャー21によって
アンローダチャック12のチャック爪19を押し込む
が、スプリング28の緩衝作用で工作物4に無理な外力
が作用しないようになっている。プッシャー21でチャ
ック爪19が工作物4に押し込まれると、リミットスイ
ッチ30が工作物4の引取りを検出する。そこで、アン
ローダチャック12のチャック爪19が拡径して工作物
4の内径34を把持し、次いで主軸チャック2のチャッ
ク爪1が拡径して工作物4を解放する。
【0024】そこで、主軸台をZ軸方向(図1の破線
R)に後退させる。主軸台が後退した後、ベース3がX
軸方向に移動してローダチャック11の中心軸と主軸回
転軸Cとを一致させる。この時、アンローダチャック1
2の中心軸と排出シュート14の中心軸OO と略一致す
る。そこで、主軸台を前進させて中間点直前でローダチ
ャック11のチャック爪18を縮径する。この時の中間
点(図1の破線M)は供給ストッカー35の壁面43と
主軸チャック2の長手基準面が一致する面である。主軸
台が中間点に停止し、ローダチャック11に組み込まれ
たプッシャー20がスプリング27の作用で工作物4の
側面を加圧し、主軸チャック2の長手基準面に工作物4
を押し付け、次いで、チャック爪1を縮径して工作物4
の外径を把持する。一方、アンローダチャック12のチ
ャック爪19が加工済みの工作物4を把持しておれば、
排出シュート14のカバー48はアクチュエータ50で
上昇して端部開口49が開口しているので、チャック爪
19に把持されている加工済み工作物4はチャック爪1
9の縮径によって工作物4を解放し、圧縮されているス
プリング28が伸長して工作物4は排出シュート14へ
放出される。
【0025】次いで、オートローダアクチュエータ33
が作動してローダチャック11とアンローダチャック1
2が後退する。引き続き、ベース3をX軸方向に移動さ
せ、バイト6を切削位置にもってくると同時に、主軸台
を更にZ軸方向に前進させて主軸チャック2を加工位置
(図1の実線F)へ移動させる。ベース3のX軸方向移
動と主軸台のZ軸方向移動とが合成された動きにより、
主軸チャック2のチャック爪1に把持された工作物4が
バイト6によって切削加工される。
【0026】次に、図4及び図5を参照して、このNC
工作機械における供給ストッカー13を説明する。供給
ストッカー13は、所定の取付台44に固定された支持
体36に設けられたシュート35、シュート35の最下
方部(最先)の工作物4を停止させるストッパピン37
を作動させるアクチュエータ38、及び最下方部から2
番目の工作物4を停止させるストッパピン39を作動さ
せるアクチュエータ40を有している。シュート35に
は、その下流部が開放した工作物4を主軸チャック2の
方向に放出できる取出開口52、その端部近傍から取出
開口52へ一部が切り欠かれた切欠き開口41が形成さ
れている。切欠き開口41には、ローダチャック11の
チャック爪18が工作物4の中心孔34に向かって挿入
される。また、シュート35には、切欠き開口41の縁
部には、該縁部に沿って工作物4がシュート35から落
下する防止するため落下防止カバー42が取り付けら
れ、未加工の工作物4が自重でシュート35に沿って順
次繰り出されるように機外から装填される。アクチュエ
ータ38と40は、ストッパピン37と39とを交互に
作動させ、ローダチャック11で工作物4を1個ずつ取
出開口52から水平方向に移動させて工作物4を供給ス
トッカー13から取り出すように設定されている。切欠
き開口41における工作物4が当接しているシュート3
5の壁面43は、主軸台が中間点に位置している時、主
軸チャック2の長手基準面と一致する面を構成してい
る。また、供給ストッカー13の切欠き開口41に位置
する工作物4の中心Os は、主軸芯高さを含む同一水平
面上に位置する。更に、図1又は図3に示すように、切
欠き開口41に位置する工作物4の中心Os から主軸チ
ャック2の中心までの寸法即ち距離L2 (図の符号Aと
符号Cとの間の距離)は、ローダチャック11の中心か
らアンローダチャック12の中心までの寸法即ち距離L
1 と同一寸法に設定されている。
【0027】次に、図6及び図7を参照して、このNC
工作機械における排出シュート14を説明する。排出シ
ュート14は、所定の取付台45に固定された支持体4
6に設けられ且つ上部の主軸チャック2側の端部が開口
する端部開口49と該端部の一部が切り欠かれた工作物
4の切欠き開口49とを設けたシュート47、切欠き開
口49と端部開口53とを適時に閉鎖するカバー48、
及びカバー48をシャッタガイド51に沿って上下動さ
せるアクチュエータ50を有する。端部開口53は、シ
ュート47の主軸チャック2側の端部であってアンロー
ダチャック12に把持された工作物4が排出のためシュ
ート47に挿入されるように開口している。アンローダ
チャック12から加工済みの工作物4が排出シュート1
4へ挿入移動される時に、アクチュエータ50を作動し
てカバー48が上昇し、切欠き開口49が開放する。ア
ンローダチャック12に把持した加工済みの工作物4を
端部開口53を通って切欠き開口49に挿入配置させ、
アンローダチャック12が工作物4を解放する。解放さ
れた工作物4は、アンローダチャック12のプッシャー
21の作用でアンローダチャック12から外されてシュ
ート47に沿って自重で転がって機外の所定の場所へ排
出される。次いで、アンローダチャック12が退避した
後、アクチュエータ50が作動してカバー48を降下さ
せて切欠き開口49と端部開口53とが閉鎖され、排出
シュート14へ塵、油、水等の異物が侵入するのが防止
される。また、排出シュート14の切欠き開口49に工
作物4が位置する中心OO は、主軸芯高さを含むほぼ同
一水平面上に位置する。更に、図1又は図3に示すよう
に、切欠き開口49に工作物4が位置する中心OO から
主軸2の中心までの寸法即ち距離L3 (図の符号Bと符
号Cとの間の距離)は、ローダチャック11の中心から
アンローダチャック12の中心までの寸法即ち距離L1
と同一寸法に設定されている。
【0028】このNC工作機械は、上記のように構成さ
れており、次のように作動する。このNC工作機械にお
いて、主軸台のZ軸方向の移動は、工作物4のシフト時
の位置、工作物4の取付け時と取外し時の移動位置、及
び工作物4の加工中の移動位置である。ベース3のX軸
方向の移動は、工作物4のシフト時の移動位置、及び工
作物4の加工中の移動位置である。また、オートローダ
取付台15のZ軸方向の移動は、ローダチャック11又
はアンローダチャック12の前進端への移動位置、及び
工作物4の加工中の後退端の位置である。
【0029】このNC工作機械では、工作物4が主軸チ
ャック1に把持されていない状態で、主軸チャック2が
拡径して主軸台は中間点に待機している。供給ストッカ
ー13には、アクチュエータ38が作動してストッパピ
ン37が係止して未加工の工作物4が切欠き開口41に
位置して待機した状態になっている。まず、ベース3
は、X軸方向に前進し、オートローダ取付台15に設け
たローダチャック11の中心と供給ストッカー13の切
欠き開口41に位置する工作物4の中心OS と合致した
位置で停止する。同時に、アンローダチャック12の中
心は主軸2の中心と合致する。即ち、ローダチャック1
1は切欠き開口41に、アンローダチャック12は主軸
チャック1にそれぞれ対向して停止する。
【0030】次いで、ローダチャック11のチャック爪
18とアンローダチャック12のチャック爪19が縮径
した状態で、ローダ取付台15が前進端へ移動する。そ
こで、ローダチャック11のチャック爪18が供給スト
ッカー13の切欠き開口41に待機している未加工の工
作物4の内径即ち中心孔34に挿入されると共に、同時
に、アンローダチャック12のチャック爪19が主軸チ
ャック2のチャック爪に把持されている加工済みの工作
物4の内径即ち中心孔34に挿入される。NC工作機械
が工作物4に対して切削加工を開始する時で、主軸チャ
ック1のチャック爪に工作物4が把持されていない場合
には、アンローダチャック12による工作物4の取出工
程は行われないことは勿論である。そこで、チャック爪
18が拡径されて未加工の工作物4を把持すると共に、
同時に、チャック爪19が拡径されて加工済みの工作物
4を把持する。
【0031】次いで、チャック爪18とチャック爪19
とが工作物4をそれぞれ把持すると、この状態で供給ス
トッカー13のアクチュエータ38が作動してストッパ
ピン37が上昇して未加工の工作物4を解放すると共
に、主軸チャック2は拡径して加工済みの工作物4を解
放する。この時、アクチュエータ40が作動してストッ
パピン39が下降して未加工の工作物4を係止してお
り、次いで、排出シュート14ではアクチュエータ50
が作動してカバー48は上昇し、切欠き開口49と端部
開口53とは開放している。更に、主軸台がZ軸方向に
後退してベース3がX軸方向にシフトする際に、主軸チ
ャック2がチャック爪18とチャック爪19に把持され
た工作物4に干渉しない所定の位置に停止する。
【0032】そこで、ベース3がX軸方向にシフトし、
ローダチャック11のチャック爪18に把持された工作
物4は、切欠き開口41に沿ってシュート35の端部開
口52から引き出され、主軸チャック2が後退して待機
している主軸チャック1への装着位置即ちローダチャッ
ク11の中心と主軸チャック2の中心とが合致する位置
へ進行して停止すると共に、アンローダチャック12の
チャック爪19に把持されている加工済みの工作物4は
排出シュート14の端部開口53を通って切欠き開口4
9に沿って進入して停止する。この時、アンローダチャ
ック12の中心と排出開口49との中心とはほぼ合致す
る程度でよいことは勿論である。
【0033】次に、主軸台がZ軸方向に前進して主軸チ
ャック2の拡径しているチャック爪の未加工の工作物4
の外周に位置し、主軸チャック2のチャック爪が縮径し
て工作物4を仮把持する。主軸チャック2が工作物4を
把持すると、ローダチャック11のチャック爪18とア
ンローダチャック12のチャック爪19とは、縮径して
工作物4をそれぞれ開放する。この状態で、ローダチャ
ック11に組み込まれたプッシャー20がスプリング2
7のばね力によって未加工の工作物4を主軸チャック1
の長手方向基準部に押し付け、そこで、主軸チャック2
のチャック爪1が更に縮径して工作物4を堅固に把持す
る。同時に、アンローダチャック12に組み込まれたプ
ッシャー21がスプリング28のばね力によって加工済
みの工作物4を切欠き開口49のシュート47の壁面へ
と突き出して放出し、工作物4は自重でシュート47に
沿って落下し、機外の所定の場所へ工作物4が収容され
る。
【0034】次いで、オートローダ取付台15がZ軸方
向に後退移動して、ローダチャック11とアンローダチ
ャック12の後退端の位置に待機状態になり、そこで、
ベース3がX軸方向に移動して刃物台8が主軸チャック
2に対向する位置に達し、バイト6による工作物4の切
削加工態勢になる。次に、主軸が切削回転を開始し、主
軸台がバイト6の方向即ちZ軸方向へ前進し、切削移動
を行うと共に、ベース3がX軸方向に移動し、主軸台の
Z軸方向移動とベース3のX軸方向移動との合成移動に
よって工作物4がバイト6によって所定の切削加工が施
される。
【0035】工作物4に対する切削加工が完了すると、
主軸の切削回転が停止し、主軸台はZ軸方向へ後退して
停止する。再び、ベース3がX軸方向に移動すると共
に、オートローダ取付台15がZ軸方向に前進移動し、
ローダチャック11への未加工の工作物4の装着とアン
ローダチャック12への加工済みの工作物4の取り出し
の上記の作動が繰り返される。
【0036】
【発明の効果】この発明によるNC工作機械は、上記の
ように構成されているので、次のような効果を有する。
このNC工作機械によれば、アンローダチャックで主軸
チャックから加工済みの工作物を取り外す動作と供給ス
トッカーからローダチャックに未加工の工作物を受け取
る動作とを同時に行うと共に、前記ローダチャックから
前記主軸チャックへ未加工の工作物を装着する動作と前
記アンローダチャックから前記排出シュートへ加工済み
の工作物を排出する動作とを同時に行うことができ、段
取りにかかる時間を大幅に短縮してNC工作機械の高速
化を達成できる。従って、NC工作機械による切削加工
が小物の工作物であって、例えば、切削時間が2〜5秒
で終了するような切削工程のNC工作機械では有効であ
り、大幅に一連の所要時間を短縮して効率を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるNC工作機械の一実施例を示す
平面図である。
【図2】図1のNC工作機械におけるオートローダを示
す側面図である。
【図3】図1のNC工作機械におけるオートローダと主
軸チャックとの関係を示す平面図である。
【図4】供給ストッカーを示す正面図である。
【図5】図4の供給ストッカーを示す側面図である。
【図6】排出シュートを示す正面図である。
【図7】図6の排出シュートを示す側面図である。
【符号の説明】
1 チャック爪 2 主軸チャック 3 ベース 4 工作物 5 ローダベース 6 バイト 8 刃物台 10 オートローダ 11 ローダチャック 12 アンローダチャック 13 供給ストッカー 14 排出シュート 15 ローダ取付台 16 基準ブロック 17L ローダチャック板 17U アンローダチャック板 18,19 チャック爪 35,47 シュート 37,39 ストッパピン 38,40,50 アクチュエータ 41,49 切欠き開口 48 カバー 52 取出開口 53 端部開口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物を把持する回転可能な主軸に取り
    付けた主軸チャック、該主軸チャックに対して移動可能
    に設けられたベース、該ベース上に取り付けられた各種
    バイトを取り付けた刃物台及びローダチャックとアンロ
    ーダチャックとを備えたオートローダ、前記ローダチャ
    ックと前記アンローダチャックとを同時に作動させるア
    クチュエータ、前記ローダチャックに前記工作物を装着
    するため前記主軸チャックの一側方に配設された供給ス
    トッカー、並びに前記アンローダチャックから前記工作
    物を受け取る前記主軸チャックの他側方に配設された排
    出シュートから成ることを特徴とするNC工作機械。
  2. 【請求項2】 前記ローダチャックと前記アンローダチ
    ャックとの中心間と前記主軸チャックと前記供給ストッ
    カーとの中心間とを同一距離に設定し、また、前記ロー
    ダチャックと前記アンローダチャックとの中心間と前記
    主軸チャックと前記排出シュートとの中心間とをほぼ同
    一距離に設定したことを特徴とする請求項1に記載のN
    C工作機械。
  3. 【請求項3】 前記オートローダは、前記ベース上に固
    定されたローダベース、該ローダベース上に直動スライ
    ド軸受を介して前記主軸チャックと前記ベースとの間を
    摺動可能に取り付けられたローダ取付台、該ローダ取付
    台に取り付けられた基準ブロック、及び該基準ブロック
    の両側でそれぞれ高さ微調整可能で位置決めされた前記
    ローダチャックを取り付けたローダチャック板と前記ア
    ンローダチャックを取り付けたアンローダチャック板か
    ら構成されていることを特徴とする請求項1に記載のN
    C工作機械。
  4. 【請求項4】 前記供給ストッカーは、前記主軸チャッ
    クの方向へ前記工作物を放出できる取出開口と前記ロー
    ダチャックのチャック爪が出入可能な切欠き開口とを備
    えたシュート、及び該シュートの最先の前記工作物を停
    止させるストッパピンと下方から2番目の前記工作物を
    停止させるストッパピンとをそれぞれ作動させる各アク
    チュエータを有することを特徴とする請求項1に記載の
    NC工作機械。
  5. 【請求項5】 前記排出シュートは、前記主軸チャック
    側の端部が前記工作物を挿入できる端部開口と前記アン
    ローダチャックのチャック爪が出入可能な切欠き開口と
    を形成したシュート、前記切欠き開口と前記端部開口と
    を閉鎖するカバー及び該カバーを上下動させるアクチュ
    エータを有することを特徴とする請求項1に記載のNC
    工作機械。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006015458A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Murata Mach Ltd ローダ装置およびその段取り替え方法
JP2006095605A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Seibu Electric & Mach Co Ltd 薄物ねじ付きワークの自動ローディング装置
JP2017127913A (ja) * 2016-01-19 2017-07-27 三重精機株式会社 自動旋盤装置
JP2018114598A (ja) * 2017-01-19 2018-07-26 トヨタ自動車株式会社 ワーク払出し装置

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