JPH0830907A - 磁気ヘッド用非磁性基板およびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド用非磁性基板およびその製造方法

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JPH0830907A
JPH0830907A JP6179686A JP17968694A JPH0830907A JP H0830907 A JPH0830907 A JP H0830907A JP 6179686 A JP6179686 A JP 6179686A JP 17968694 A JP17968694 A JP 17968694A JP H0830907 A JPH0830907 A JP H0830907A
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JP
Japan
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thermal expansion
mol
substrate
nio
magnetic
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JP6179686A
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English (en)
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Satoru Suzuki
了 鈴木
Ryuichi Nagase
隆一 長瀬
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】NiOにCoAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4、MnAl2O4
うちから選ばれた一種以上の化合物を分散した磁気ヘッ
ド用非磁性基板であって、その基板のビッカース硬度が
720以上でありかつその熱膨張係数が120×10-7/℃以上
である磁気ヘッド用非磁性基板およびその製造方法。 【効果】高記録密度用の磁性膜の熱膨張係数と良く一致
し、かつ機械的強度の高い磁気ヘッド用非磁性基板を得
ることができる。これにより、磁性膜の基板からの剥離
や、機械加工時の基板の割れ等がきわめて減少し、歩留
まりの向上等の経済性に利点をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属性磁性膜を蒸着す
るための非磁性の磁気ヘッド用基板およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の用途のものとして、BaTi
O3、CaTiO3等が使用されていたが、近年、高記録密度磁
性膜用の基板として、熱膨張係数が130〜145×10-7/℃
を有するMnO-NiO系、MgO-NiO系、CoO-NiO系の非磁性基
板が使用されるようになった。
【0003】しかし、上記MnO-NiO系、MgO-NiO系、CoO-
NiO系非磁性基板は、高記録密度磁性膜(例えばFe-Si-Al
合金膜)と良好な熱膨張係数の一致を示すが、従来使用
されていたBaTiO3、CaTiO3等に比べ機械的強度が劣り、
磁気ヘッド用基板としての諸条件を十分に満足するもの
ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決したもので、本発明の目的は、熱膨張係数が調節
可能でかつ機械的強度が優れた非磁性基板を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決するため鋭意検討した結果、NiOが、金属酸化物
中でも非常に高い熱膨張係数を有することに着目し、Ni
Oに非磁性の機械的に優れた第2相を分散させることに
より、高記録密度磁性膜と熱膨張係数が良く一致し、か
つ機械的強度の高い磁気ヘッド用非磁性基板を得ること
ができるのではないかと考え本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明は上記の課題を解決した
もので、NiOにCoAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4、MnAl2O4
うちから選ばれた一種以上の化合物を分散した磁気ヘッ
ド用非磁性基板であり、その基板のビッカース硬度が72
0以上でありかつ熱膨張係数が120×10-7/℃以上である
ことを特徴とする磁気ヘッド用非磁性基板及びNiO粉にC
oAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4、MnAl2O4、Al2O3のうちから
選ばれた一種以上の化合物粉を添加した後、成形・焼結
したことを特徴とする上記磁気ヘッド用非磁性基板の製
造方法を提供するものである。
【0007】本発明の理解を容易にするため、具体的か
つ詳細に説明する。CoAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4、MnAl2
O4はマトリックスの結晶粒界上に分散し焼結時の結晶粒
の成長を抑制するため、結晶粒径が微細化し、機械的な
強度(ビッカース硬度)が向上する。同時にスピネル構造
を有する上記化合物の耐摩耗性、高いヤング率特性によ
り、耐摩耗性、ヤング率も向上する。本発明の磁気ヘッ
ド用非磁性基板は、NiOにCoAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4
MnAl2O4、Al2O3を添加した後成形・焼結することで製造
される。CoAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4、MnAl2O4の添加量
は、基本組成であるNiOに対し、CoAl2O4、NiAl2O4、MgA
l2O4は、3mol%以上20mol%以下の範囲、MnAl2O4は3mol%
以上15mol%以下の範囲であることが好ましい。これは、
上記化合物は、添加量が多くなるに従い、機械的強度、
耐摩耗性、ヤング率は向上するが、添加量が上記の上限
を超える場合は熱膨張係数が120×10-7/℃未満と小さく
なり、また、添加量が上記の下限より少ない場合は、機
械的強度(ビッカース硬度)が720より小さくなる。
【0008】また、Al2O3を添加した場合には、焼結の
昇温過程で基本組成であるNiOに固溶し焼結助剤として
作用し、かつNiOと反応しNiAl2O4を形成するため、NiAl
2O4を添加した場合と同様の効果がある。Al2O3の好まし
い添加量は、3mol%以上15mol%以下の範囲であり、Al2O3
の添加量が、15mol%より大きいと熱膨張係数が120×10
-7/℃より小さくなり、3mol%より小さい場合、機械的強
度(ビッカース硬度)が720より小さくなり強度が低く
なる。
【0009】基本的な製造フローは、通常のセラミック
の製造フローにより製造でき、(1)原料粉を混合、粉砕
し、ふるい分けを行なう混合工程、(2) 混合粉を造粒後
成形し、焼結する工程、のようなフローや、特公平5-29
286に開示されているような(1) 原料粉を混合し、ふる
い分けを行なう混合工程、(2) CIP成形した混合粉を仮
焼し、粉砕した後ふるい分けを行なう仮焼工程、(3) 仮
焼粉を1μm以下に微粉砕する工程、(4) 微粉砕粉を20μ
m以上の球形に造粒する工程、(5) 造粒粉をCIP成形する
工程、(6) 成形体を焼結する工程、(7) 焼結体をHIP処
理する工程、(原料粉の特性により前記工程のうち一部
の工程は省略されることもある)から構成される。
【0010】なお、NiAl2O4、CoAl2O4、MgAl2O4、MnAl2
O4、Al2O3は、その上記添加量範囲において、高記録密
度用磁性膜の基板として要求される120〜150×10-7/℃
の間の熱膨張係数を任意に選択することが可能である。
特に、高記録密度用磁性膜の熱膨張係数である130×10
-7/℃以上145×10-7/℃以下となるNiAl2O4、CoAl2O4、M
gAl2O4においては5mol%以上12mol%以下、MnAl2O4、Al2O
3においては5mol%以上10mol%以下の範囲が好ましい。Ni
Al2O4、CoAl2O4、MgAl2O4、MnAl2O4、Al2O3の添加は単
独の添加だけでなく、これらの酸化物の混合状態で添加
しても構わない。以下、本発明の実施例について説明す
る。
【0011】
【実施例1】NiO粉に、表1に示す量のNiAl2O4粉をそれ
ぞれ添加し、エタノールを媒体とした湿式ボールミルに
より、20時間混合・粉砕を行った。この粉砕粉を造粒し
た後、一軸加圧により予備成形を行い、更にCIPにより
本成形を行った。焼成は大気中で、1280℃、10時間の保
持をし、得られた焼結体について、密度、ビッカース硬
度、100〜400℃の間の熱膨張係数を評価した。
【0012】
【表1】
【0013】この実施例1により得られた結果を表1、
図1、図2に示す。表1、図1、図2に示すようにNiAl
2O4の添加量が3mol%以上20mol%以下の範囲で焼結体のビ
ッカース硬度は720以上、熱膨張係数は120×10-7/℃以
上となった。また、NiAl2O4の添加量が5mol%以上12mol%
以下で、熱膨張係数は130×10-7/℃以上145×10-7/℃以
下となった。
【0014】
【実施例2】NiO粉に、表1に示す量のAl2O3粉をそれぞ
れ添加した以外は、実施例1と同条件で焼結体を作製し
た。
【0015】この実施例2により得られた結果を表1、
図1、図2に示す。表1、図1、図2に示すようにAl2O
3の添加量が3mol%以上15mol%以下の範囲で焼結体のビッ
カース硬度は720以上、熱膨張係数は120×10-7/℃以上
となった。また、Al2O3の添加量が5mol%以上10mol%以下
で、熱膨張係数は130×10-7/℃以上145×10-7/℃以下と
なった。
【0016】
【実施例3】NiO粉に、表1に示す量のCoAl2O4粉をそれ
ぞれ添加した以外は、実施例1と同条件で焼結体を作製
した。
【0017】この実施例3により得られた結果を表1、
図3、図4に示す。表1、図3、図4に示すようにCoAl
2O4の添加量が3mol%以上20mol%以下の範囲で焼結体のビ
ッカース硬度は720以上、熱膨張係数は120×10-7/℃以
上となった。また、CoAl2O4の添加量が5mol%以上12mol%
以下で、熱膨張係数は130×10-7/℃以上145×10-7/℃以
下となった。
【0018】
【実施例4】NiO粉に、表1に示す量のMgAl2O4粉をそれ
ぞれ添加した以外は、実施例1と同条件で焼結体を作製
した。
【0019】この実施例4により得られた結果を表1、
図3、図4に示す。表1、図3、図4に示すようにMgAl
2O4の添加量が3mol%以上20mol%以下の範囲で焼結体のビ
ッカース硬度は720以上、熱膨張係数は120×10-7/℃以
上となった。また、MgAl2O4の添加量が5mol%以上12mol%
以下で、熱膨張係数は130×10-7/℃以上145×10-7/℃以
下となった。
【0020】
【実施例5】NiO粉に、表1に示す量のMnAl2O4粉をそれ
ぞれ添加した以外は、実施例1と同条件で焼結体を作製
した。
【0021】この実施例5により得られた結果を表1、
図3、図4に示す。表1、図3、図4に示すようにMnAl
2O4の添加量が3mol%以上15mol%以下の範囲で焼結体のビ
ッカース硬度は720以上、熱膨張係数は120×10-7/℃以
上となった。また、MnAl2O4の添加量が5mol%以上10mol%
以下で、熱膨張係数は130×10-7/℃以上145×10-7/℃以
下となった。実施例ではNiO単独の系について述べた
が、本系では焼結を助けるために添加剤を添加しても何
ら問題を生じない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による磁気
ヘッド用非磁性基板は、高記録密度用磁性膜の熱膨張係
数と良く一致し、かつ機械的強度の優れた材料であり、
磁性膜の剥離や、機械加工時の割れ等がきわめて減少
し、歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2におけるNiAl2O4、Al2O3
の添加量に対する熱膨張係数の依存性を示した図であ
る。
【図2】本発明の実施例1、2におけるNiAl2O4、Al2O3
の添加量に対するビッカース硬度の依存性を示した図で
ある。
【図3】本発明の実施例3、4、5におけるCoAl2O4、M
gAl2O4、MnAl2O4の添加量に対する熱膨張係数の依存性
を示した図である。
【図4】本発明の実施例3、4、5におけるCoAl2O4、M
gAl2O4、MnAl2O4の添加量に対するビッカース硬度の依
存性を示した図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NiOにCoAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4、MnAl
    2O4のうちから選ばれた一種以上の化合物を分散した磁
    気ヘッド用非磁性基板であって、その基板のビッカース
    硬度が720以上でありかつ熱膨張係数が120×10-7/℃以
    上であることを特徴とする磁気ヘッド用非磁性基板。
  2. 【請求項2】 NiO粉にCoAl2O4、NiAl2O4、MgAl2O4、Mn
    Al2O4、Al2O3のうちから選ばれた一種以上の化合物粉を
    添加した後、成形・焼結したことを特徴とする請求項1
    記載の磁気ヘッド用非磁性基板の製造方法。
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