JPH08308420A - ペットの糞尿処理用敷き砂、およびその製造方法 - Google Patents

ペットの糞尿処理用敷き砂、およびその製造方法

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JPH08308420A
JPH08308420A JP13873095A JP13873095A JPH08308420A JP H08308420 A JPH08308420 A JP H08308420A JP 13873095 A JP13873095 A JP 13873095A JP 13873095 A JP13873095 A JP 13873095A JP H08308420 A JPH08308420 A JP H08308420A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペットの糞尿の水分と臭気との吸収効率、水
分吸収後の保形性、および取扱い性にも秀れ、安価に製
造、販売することができる略理想的で新規な構造からな
るペットの糞尿処理用敷き砂と、それを簡便且つ確実に
製造することを可能とする、その製造方法とを提供す
る。 【構成】 含水させて繊維を膨脹、錯綜状としたピート
モス等の天然有機質繊維1から毳立ち状の粒体に造粒し
てなる粒状芯体と、少量の高吸水性ポリマー粉末5が添
加されてなる紙粉4であって、毳立ち状の粒状芯体の表
面全体を薄く覆う表面被膜層とからなり、表面被膜層が
粒状芯体の毳立ち部分に食い込み一体構造に積層されて
なるペットの糞尿処理用敷き砂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、犬、猫等ペットの糞尿処理
用敷き砂と、その製造方法とに関するものであり、糞尿
の水分と臭気との吸収効率が良いばかりではなく、糞尿
水分吸収後の保形性があり、且つ焼却処分あるいは水洗
トイレ処分も可能となるという取扱い性にも秀れる上、
安価に製造、販売することができるという略理想的で新
規な構造からなるペットの糞尿処理用敷き砂と、それを
簡便且つ確実に製造することを可能とするペットの糞尿
処理用敷き砂の製造方法とを提供しようとするものであ
る。
【0002】
【従来技術】どの先進諸国よりも経済的発展を遂げた我
が国では、社会生活も安定化してきたことから、人々の
間には様々なものを鑑賞し、愛玩するだけの余裕が出て
きている。昨今のペットブームもその現象の一つの現れ
であって、多くの家庭で犬、猫が飼われている。しか
し、このような愛玩動物を飼う家庭の毎日の悩みが、糞
尿の問題であって、スーパーやデパートには、これらペ
ットブームを反映する様々なペット用品と共に、そのた
めの糞尿処理用品が各種並べられている。糞尿処理用品
として代表的なものが、ペット用トイレに敷き詰める敷
き砂であり、これまでに提供されているものを大別して
みると、付着性や吸着効果のあるゼオライトを単に粉
砕、粒状化しだけの砕石からなるものと、人工的に粒状
化したもの、例えば、紙繊維、ベントナイ破砕物、ベン
トナイトとゼオライト粉末との混練物や、繊維質材とゼ
オライト粉末との混練物等を夫々粒状化したもの、紙粉
や紙を造る工程で発生したスラッジ等を高分子ポリマー
で固化したもの、あるいは鋸屑等を圧縮、固化したもの
の等との2通りのものがある。
【0003】単なる砕石からなるものの場合には、当然
石自体が水溶性のものでないことから、一旦糞にまとわ
り付いてしまった以上、それを糞と共に便所に流してし
まうという訳にはいかず、庭や空き地のある人であれば
土の中に埋めてしまうこともできるが、大抵の場合は他
のごみと一緒に捨ててしまい、捨てて少なくなった分量
だけ新しい砕石を加えるという処理をした上、何日に一
回かは尿で汚れた敷き砂全体を何回も洗い流して乾燥さ
せ、再使用するということになる。しかし、一旦染み付
いた臭いはなかなか抜け切らないことから、必ずしも再
使用に適したものともいえず、したがって、確かに素材
そのものは経済的で購入し易いという利点はあるにして
も、悪臭除去という基本的な機能の面で劣ると共に、使
用、管理の面でも問題を残していて、使用できる場所に
制限を受けてしまうという難点を抱えている。
【0004】これに対し、人工造粒したものは、糞尿が
かかるとその部分だけ適当に固まってしまうと共に、積
極的に脱臭効果が発揮されるようにしてあり、固まった
部分だけを取り除いて他のごみと一緒に処理してしまっ
たり、水溶性のものでは、便所に流す等して処理するこ
とを可能にするものも開発されていて、上記した砕石か
らなる敷き砂を使用する場合に比較し、単価的には確か
に割高についてしまうものの、普段の取扱い性や脱臭効
果等機能性に秀れていることから、かなりのペット愛好
家が好んで採用するようになってきている。
【0005】この固まるタイプの敷き砂の多くは、基本
的に経済的負担が掛かり過ぎるという欠点を有する外、
脱臭効果を高め、吸水性を良くする等敷き砂としての機
能性を高める目的で、かなりの量のゼオライト粉末等
(無機質系脱臭剤)と多量の高吸水性ポリマーとを併用
していて、次のような課題を抱えているのが実情であ
る。即ち、無機質系脱臭剤や高吸水性ポリマーを多く採
用して造粒したものでは、水分によって簡単に崩壊して
しまう虞があって、排尿によって崩壊し易くなるだけで
はなく、トイレに流しても便器にこびり着いて流れ難く
なるという欠点を有し、また、無機質系脱臭剤であるゼ
オライトを主体としたものでは、確かに保形性は良くな
るものの、今度はトイレに流せなくなって後始末に困る
という問題を生ずることになる。
【0006】このような問題に対処すべく、適度に保形
性があって、水分や悪臭の吸収性も良く、しかも焼却処
分やトイレへの流出処分も可能となるように、天然有機
物、例えば牧草や籾柄、ピートモス等の天然有機質繊
維、木粉その他を粉にして単独か混合したものとし、そ
れら基材に高吸水性樹脂とバインダーとを加えて混合し
た上、造粒してなる、例えば平成3年特許公告第460
89号公報に掲載された発明に代表されるタイプの敷き
砂も、既に提案済みとなっている。しかし、この改良さ
れたタイプの敷き砂では、造粒段階で、天然有機物の粉
末を高吸水性樹脂(通常、粒状体)と共に、バインダ
ー、例えば水溶性バインダーの例として、PVA(ポリ
ビニルアルコール)、CMC(カルボキシメチルセルロ
ース)、MC(メチルセルロース)、デンプン、ブルラ
ン、ゼラチン、あるいはアルコール溶液を溶媒とするバ
インダーの例として、HEC(ヒドロキシエチルセルロ
ース)、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)、P
VP(ポリビニルピロリドン)溶液中に混合し、ヘドロ
状とした上で造粒する工程を経るため、1粒当りの天然
有機物粉末の量および高吸水性樹脂(通常、粒状体)の
量が、共に多く必要になる上、1粒当りの構成比では、
天然有機物粉末40〜20%に対し、高吸水性樹脂(通
常、粒状体)60〜80%となって、安価な天然有機物
粉末よりも高価な高吸水性樹脂(通常、粒状体)の割合
が多くなってしまう結果、安価な素材である天然有機物
粉末を採用している割りには、敷き砂としての単価を下
げる効果が十分に発揮されないと共に、天然有機物が備
えている消臭効果の活用が満足したものにならないとい
う恨みがあった。
【0007】この発明では、上記した従前までの天然有
機物を素材とした敷き砂でも実現し得なかった経済性と
機能性とを各段に改善可能とする全く新しいタイプの糞
尿処理用の敷き砂の開発、研究に取り組み、遂に略理想
的とも思える新規な構造からなるペットの糞尿処理用敷
き砂、およびその製造方法の実現化に成功したものであ
り、以下においてその構成を詳述するものである。
【0008】
【発明の構成】この発明のペットの糞尿処理用敷き砂
は、基本的に次のような構成から成るものである。即
ち、含水させて繊維を膨脹、錯綜状としたピートモス等
の天然有機質繊維から1〜10mm程度の大きさで毳立ち
状の粒体に造粒してなる粒状芯体と、少量の高吸水性ポ
リマー粉末が添加されてなる紙粉であって、毳立ち状の
粒状芯体の表面全体を薄く覆う表面被膜層とからなり、
表面被膜層が粒状芯体の毳立ち部分に食い込み一体構造
に積層されてなるペットの糞尿処理用敷き砂とするもの
である。
【0009】粒状芯体を構成するピートモス等の天然有
機質繊維は、カナダやフィンランド、中国、旧ソ連等か
ら盛んに輸出されているミズゴケ泥炭(高位泥炭)から
なるもので極めて安価に入手可能な天然有機質素材であ
って、水分を含浸することによって大きくその体積を増
加させる特徴を有すると共に、それらを撹拌、混合すれ
ば、繊維が互いに錯綜状になって内部に多くの空隙を形
作り、繊維質自体の吸水効果に加え、その空隙内に多量
の水分を保持する、所謂秀れた保水効果を有する素材で
ある。なお、この発明のピートモス等の天然有機質繊維
には、中国黒龍江省を代表産出地とするピート(ヨシ・
スゲ泥炭、別称低位泥炭)や中位泥炭(森林泥炭)等も
包含していて、広義の泥炭からなる素材を意味するもの
であって、それ自体単独で構成するようにする外、望ま
しくは、適量のゼオライト粉末粉末や活性化したフライ
アッシュ、活性炭粉末の何れかが選択されて混入(その
割合は、期待する吸着効果と経済性との兼ね合いで自由
に選択可能。)されるようにする。
【0010】粒状芯体は、1〜10mm程度、望ましくは
3〜6mm程度の大きさの粒体に造粒されるものであっ
て、特にバインダー等は一切使用せず、繊維質相互の絡
まり合いによって十分粒体形状を維持でき、しかも、バ
インダーを採用しない結果、粒体の外表面には、ピート
モス等の天然有機質繊維繊維が不規則に突出状となって
毳立つ構造を実現したものとなり、それ自体が適度な含
水状態(主体であるピートモス等の天然有機質繊維に対
して、約20〜25重量%程度の含水量で、殆どが繊維
質に吸収され、全体としてやや湿っていると感じる程
度)のものとなっていることに相俟って、後述の表面被
膜層を形成する上で極めて都合の良い構造のものとな
る。
【0011】ゼオライト粉末または活性化したフライア
ッシュもしくは活性炭粉末の何れかは、必要に応じてピ
ートモス等の天然有機質繊維に購入されてペットの糞尿
から発散する異臭、悪臭を吸着する脱臭効果を補助する
素材として採用されるものであり、主成分であるピート
モス等の天然有機質繊維自体が天然有機物として秀れた
脱臭機能を兼ね備えていて、用途によっては十分敷き砂
に必要とされる脱臭効果を発揮できるが、狭い室内等特
殊な環境下で使用する用途で更に強化された脱臭機能を
必要とする敷き砂に形成しなければならないとき等に
は、その期待する脱臭効果と経済性との兼ね合いで決定
される適量、例えばピートモス等の天然有機質繊維の3
〜5重量%前後の範囲となる量が、適宜選択されて混入
されることになる。
【0012】表面被膜層は、紙粉を主体とし、少量の
(紙粉の約1割り程度の重量%を目安とした)高吸水性
ポリマー粉末、例えば、成人用おむつや女性用生理用品
等に多用されているデンプン・アクリル酸のグラフト重
合体やビニルアルコール・アクリル酸の共重合体、ビニ
ルエステル・エチレン系不飽和カルボン酸またはその誘
導体の共重合体鹸化物、ポリエチレングリコールの架橋
物、ポリアクリル酸の架橋物、カルボキシメチルセルロ
ースの架橋物、あるいはポリアクリロニトリルの部分加
水分解物やキトサンの塩、プルランのゲル等あらゆる公
知もので、吸水することによって、流れ出すこともなく
形を保持したままで数十倍から数千倍までの水分を含有
できる樹脂体粉末が添加されてなる素材から構成され、
上記した毳立ち状の粒状芯体の表面全体に、約 0.1〜0.
5 mm、望ましくは略0.3mm 前後の厚さの薄膜層として一
体的に(剥離することなく)形成されるものである。
【0013】この表面被膜層の粒状芯体表面への一体化
構造は、粒状芯体の毳立ち部分に表面被膜層である紙粉
の一部が入り込んでしまい、恰も粒状芯体の毳立ち部分
が該表面被膜層に食い込み一体化されたような積層構造
を実現するものとなって、表面被膜層が簡単に粒状芯体
から剥離、脱落してしまうことがなく、したがって、製
品化段階や保管、輸送、販売、使用段階においても、包
装袋内に滓や屑の発生が少なくなるものとすることがで
きる。なお、この表面被膜層には、既に従前からの敷き
砂にも採用されている吸水発色性の顔料、例えばメチレ
ンブルーその他の顔料を混入したものとすることも勿論
可能である。
【0014】
【製造方法に関する発明】この発明には、上述したペッ
トの糞尿処理用敷き砂を、効率的且つ確実に製造するた
めの以下に詳述するとおりの新規な製造方法が包含され
ている。即ち、次のような第1ないし3工程から基本的
に構成される敷き砂の製造方法である。 [第1工程]略20〜25重量%程度の水を含浸させて
繊維を膨脹させた上、必要に応じて適量のゼオライト粉
末または活性化したフライアッシュもしくは活性炭粉末
の何れかを、例えば3〜5重量%程度添加して撹拌し、
添加した脱臭補助剤が均等に混ざり合うようにすると共
に、ピートモス等の天然有機質繊維繊維が相互に絡まり
合って錯綜状とした上、それらを造粒機にかけて1〜1
0mm程度の大きさで表面毳立ち状の粒体に造粒して粒状
芯体を形成する工程。この工程で採用される造粒機は、
ディスクペレタイザー等公知のペレット造粒機の採用が
可能である。
【0015】[第2工程]上記第1工程で形成された毳
立ち状の粒状芯体から水分が、造粒過程の摩擦熱で発散
状となっている間にコーティング機に移し、略10重量
%程度の割合の高吸水性ポリマー粉末の添加された紙粉
を、粒状芯体からの発散状の水分と毳立ち、および粒状
芯体の転動を利用し、それら粒状芯体の表面にまぶすよ
うにして、粒状芯体表面全体に略 0.1〜0.5 mm程度の薄
さの表面被膜層が形成され、該表面被膜層が粒状芯体の
毳立ち部分に食い込み状となって積層、一体化されるよ
うにするコーティング工程。
【0016】このコーティング工程は、第1工程で造粒
機に掛けられ、圧縮された時に発生する摩擦熱で、含水
状態のピートモス等の天然有機質繊維繊維内の水分が蒸
発気味となって水分を発散しつつある最中に実施される
必要があり、したがって、造粒工程の直後にタイミング
良く継続して実施されるような製造ラインが予め組み立
てられている必要がある。なお、このコーティング工程
では、紙粉を投入したターンテーブル(望ましくは、定
速回転すると同時に適当な上下振動を発生させるような
構成を有し、粒状芯体の転動が積極的に励起させられる
ようにした構造の組み込まれたターンテーブル)を連続
させて複数個用意し、それらを順次経由させることによ
って所定のコーティング厚に調整、実現するようにする
と、表面被膜層の厚さがムラの無いものとできて好都合
である。
【0017】[第3工程]第2工程で所定厚の表面被膜
層に形成され、該表面被膜層を食い込み一体構造に積層
した粒状芯体を乾燥し、最終的にペットの糞尿処理用敷
き砂を完成する乾燥工程。この乾燥工程は、上記したコ
ーティング工程で形成された未乾燥の敷き砂を、例えば
ネットコンベア上に移し、60〜80℃の熱風によって
それらの含水率が10〜12%内に収まるように乾燥、
調整するようにしなければならない。過乾燥、即ち10
%以下にまで乾燥し過ぎると高吸水性ポリマー粉末と紙
粉との絡みが悪くなって、高吸水性ポリマー粉末が分
離、落下してしまう虞を来すことになると共に、使用段
階での毛細管現象の作用が起き難くなって、ペットから
の排尿を受けたときの吸水性を悪くしてしまう虞も出て
くることから、この含水率の調整は慎重に成されるべき
である。
【0018】こうして形成されたこの発明のペットの糞
尿処理用敷き砂の部分拡大断面図が、やや模擬的な図面
として図1に示されている。図中、1はピートモス等の
天然有機質繊維、2はゼオライト粉末または活性化した
フライアッシュもしくは活性炭粉末の何れか、3は粒状
芯体内の空隙部、4は表面被膜層の中の紙粉、5は紙粉
内に混入された高吸水性ポリマー粉末を夫々示してい
る。
【0019】
【作用効果】以上のような構成から成るこの発明のペッ
トの糞尿処理用敷き砂は、その粒状芯体が、ピートモス
等の天然有機質繊維を主体とし、しかも、造粒段階で水
分を含ませて体積を増やすと共に、繊維相互を錯綜状と
なるようにした上、内部に十分な空隙部が確保された粒
体に形成されているため、先ず何よりも、従前までの天
然有機物粉末をヘドロ状として造粒したものに比較し、
極めて素材使用量が少なくて済むという経済効果上の大
きな特徴を備えている。
【0020】更に、この粒状芯体は、全くバインダーを
使用しないで造粒したものとしていることから、繊維間
空隙率が極めて高められ、保水効果と共に天然有機繊維
自体の秀れた消臭効果が何れも確実に確保されるとい
う、敷き砂に欠くことのできない機能を有したものとす
ることができると共に、造粒後には粒状芯体の表面全体
に毳立ち構造を実現していて、表面被膜層の確実な形
成、一体化が保証され、製造、保管、輸送、販売、使用
の各段階での品質保持が極めて容易なものとなるだけで
はなく、毳立ちに食い込み状に強固に一体化された該表
面被膜層自体は、薄膜であっても剥離してしまうことも
なく糞尿内の水分を速やかに吸着した上、それら水分
が、絡まり合った粒状芯体の繊維による吸水作用と、繊
維間の十分な空隙部内への吸水作用とによって連続的且
つ多量に吸い込まれて保水されていくため、その水分吸
着効果がいつまでも持続され、糞尿からの脱水作用、言
わばポンプ作用が確実に発揮されることになる。
【0021】しかも、吸水後の保形性も、強固に一体化
された表面被膜層と、粒状芯体内部の繊維の絡まり合い
とが相俟って、極めて秀れたものになる一方、一旦トイ
レ等の水に完全に浸されてしまうと、それまで強固に一
体化されていた表面被膜層も、内部のバインダーで強制
的に接着、固化されていない粒状芯体が、簡単にその繊
維相互の錯綜状態を解除して崩壊してしまうことに起因
すると共に、薄膜であるも手伝って、これまた簡単に崩
壊してしまい、この崩壊した後の高吸水性ポリマーも、
薄膜であって含有する高吸水性ポリマーの量が少ないこ
とに幸いされ、便器に全く付着すること無く、全て完全
に水と共に流れ去ってしまうという、極めて後処理のし
易い敷き砂となるものである。また、この水洗トイレ処
理以外にも、全体が殆ど天然有機質素材で形成されてい
ることから、簡単に焼却処分とすることも可能で、使用
者の事情に応じた選択的な後処理も可能とするものとな
っている。
【0022】この発明のペットの糞尿処理用敷き砂で
は、粒状芯体を、全てピートモス等の天然有機質繊維で
構成したものとしても十分にその天然繊維とそれらの間
の空隙部とによって脱臭効果を発揮可能なものとするこ
ともできるが、例えば都市部のマンションの玄関ホール
等といった比較的狭い空間での使用等、特殊な環境下で
の用途用で、より強力な脱臭効果を必要とする場合で
も、僅か3〜5重量%程度のゼオライト粉末か活性炭粉
末をピートモス等の天然有機質繊維に加えたものとする
だけで、期待どおりの極めて強力な脱臭効果を発揮でき
るものとすることが可能であり、強力な脱臭効果を実現
したものとした場合であっても、可能な限り経済的な敷
き砂として提供することができ、既に提案されている天
然有機質素材を採用した、例えば前掲の特公平3−46
089号公報記載の発明のものや、その他市販の各種敷
き砂に比較して遥かに経済的なものとすることができる
という、この種敷き砂の最大の難点を見事に解決できる
ものとなる。
【0023】この脱臭効果に秀れた特徴は、略3重量%
の活性炭粉末をピートモス等の天然有機質繊維に混合し
たこの発明の敷き砂と、ゼオライト粉末を混入(混入割
合不明)の市販のペパーサンドとを、アンモニア(NH
3 )吸収性で比較した本願出願人中央研究所分析による
下記の分析結果で、余すところなく示されている。
【0024】
【表 1】
【0025】一方、この発明の敷き砂の製造方法も、敷
き砂自体が極めて秀れた作用効果を奏するとなっている
にも係わらず、ピートモス等の天然有機質繊維への水分
添加割合や乾燥段階における含水率調整等、僅かな部分
で注意を怠らない限り、略従前までの機械、装置を採用
して製造が可能であり、上記した素材上の理由と相俟っ
て、この発明の敷き砂を安価に提供する上で、この製造
方法は、極めて有利な製造方法となっている。
【0026】叙上の如く、この発明は、ペットの糞尿処
理用敷き砂として極めて有用な機能を兼備し、しかもそ
の特徴ある製造方法も相俟って安価に提供することが可
能になるものであることから、ペットブームの中で様々
な敷き砂が提供されている中で、未だ糞尿処理に苦慮せ
ざるを得ない状態に置かれ、満足な敷き砂を手にできな
いでいる多くのペット愛好家から、高い評価がなされる
ものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の代表的な構造からなるペットの糞尿
処理用敷き砂の1実施例を示したに過ぎない。
【図 1】この発明のペットの糞尿処理用敷き砂の部分
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ピートモス等の天然有機質繊維 2 ゼオライト粉末または活性化したフライアッ
シュもしくは活性炭粉末の何れか 3 粒状芯体内の空隙部 4 表面被膜層の中の紙粉 5 紙粉内に混入された高吸水性ポリマー粉末

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水させて繊維を膨脹、錯綜状としたピ
    ートモス等の天然有機質繊維から1〜10mm程度の大き
    さで毳立ち状の粒体に造粒してなる粒状芯体と、少量の
    高吸水性ポリマー粉末が添加されてなる紙粉であって、
    毳立ち状の粒状芯体の表面全体を薄く覆う表面被膜層と
    からなり、表面被膜層が粒状芯体の毳立ち部分に食い込
    み一体構造に積層されてなるペットの糞尿処理用敷き
    砂。
  2. 【請求項2】 含水させて繊維を膨脹、錯綜状とし、適
    量のゼオライト粉末または活性化したフライアッシュも
    しくは活性炭粉末の何れかが添加されたピートモス等の
    天然有機質繊維から1〜10mm程度の大きさで毳立ち状
    の粒体に造粒してなる粒状芯体と、少量の高吸水性ポリ
    マー粉末が添加されてなる紙粉であって、毳立ち状の粒
    状芯体の表面全体を薄く覆う表面被膜層とからなり、表
    面被膜層が粒状芯体の毳立ち部分に食い込み一体構造に
    積層されてなるペットの糞尿処理用敷き砂。
  3. 【請求項3】 含水させて繊維を膨脹、錯綜状とし、適
    量のゼオライト粉末または活性化したフライアッシュも
    しくは活性炭粉末の何れかが添加されたピートモス等の
    天然有機質繊維から1〜10mm程度の大きさで毳立ち状
    の粒体に造粒してなる粒状芯体と、略10重量%程度の
    割合の高吸水性ポリマー粉末が添加されてなる紙粉であ
    って、毳立ち状の粒状芯体の表面全体を略 0.1〜0.5 mm
    程度の薄さに覆う表面被膜層とからなり、表面被膜層が
    粒状芯体の毳立ち部分に食い込み一体構造に積層されて
    なるペットの糞尿処理用敷き砂。
  4. 【請求項4】 略20〜25重量%程度の水を含浸させ
    て繊維を膨脹、錯綜状とした上、必要に応じて適量のゼ
    オライト粉末または活性化したフライアッシュもしくは
    活性炭粉末の何れかを添加してなるピートモス等の天然
    有機質繊維を造粒機にかけ、1〜10mm程度の大きさで
    表面毳立ち状の粒体に造粒して粒状芯体を形成する第1
    工程、毳立ち状の粒状芯体から水分が発散状となってい
    る間にコーティング機に入れ、略10重量%程度の割合
    の高吸水性ポリマー粉末の添加された紙粉を、粒状芯体
    からの発散状の水分と毳立ち、および粒状芯体の転動を
    利用して粒状芯体表面全体に略 0.1〜0.5 mm程度の薄さ
    の表面被膜層にコーティングし、表面被膜層が粒状芯体
    の毳立ち部分に食い込み状となって積層、一体化される
    ようにする第2工程、表面被膜層を食い込み一体構造に
    積層した粒状芯体を乾燥させ、含水率を略10〜12%
    に調整する第3工程からなるペットの糞尿処理用敷き砂
    の製造方法。
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