JP2017006913A - 塊状処理剤、顆粒状処理剤、および、塊状処理剤または顆粒状処理剤を備えてなる吸収性物品またはトイレ - Google Patents
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Abstract
Description
リウム、酸性トリポリリン酸アルミニウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、ウルトラリン酸ナトリウム、硫酸バンド、スルファミン酸、ミョウバンおよび腐植酸(フミン酸)を含む草炭(泥炭)からなる群から選択される、(1)に記載の塊状処理剤。
される1種(以下「第2成分」とも称する)と、の組み合せであることによって、上記(1)または(2)の効果に加えて以下の効果を奏する。
ように、長持間、効果が持続することによって、介護者の介護作業の自由度が向上し、頻繁に処理などを行わなければならない介護者の介護の負担を著しく軽減することができる。
本発明の第1は、(1)少なくとも1種の酸性固形物質と、吸水性ポリマーと、バインダと、を含む、塊状処理剤である。
本発明で用いることができる酸性固形物質としては、温度−10〜60℃、好ましくは0〜50℃であり、圧力0.5〜1.2atm、好ましくは1atmの状態で、固体の形態で存在できる酸性物質であれば、無機酸またはその塩、有機酸またはその塩、フミン酸に代表される無定形高分子有機物など、従来公知の如何なるものも使用することができる。
.5)ということを考慮している。本発明者は、本発明を完成するに至る鋭意研究の下、例え、pHが高い数値であっても、処理前の小便のpHの如何に関らず、処理後の小便のpHを3〜6に調整することによって、従来の消臭剤では得られなかった、高い消臭効果や消臭持続効果を得ることができることを見出した。つまり、換言すれば、そのように調節できるように酸性固形物質を1種または2種以上適宜選択すれば好ましい。
サリチル酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、イノシン酸、グアニル酸、グルタミン酸、エリソルビン酸、ソルビン酸、ポリグルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フィチン酸、リン酸、ホスホン酸およびホウ酸からなる群から選択される1種(第1成分)と、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウム、5’−グアニル酸二ナトリウム、グルタミン酸ソーダ、エリソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、酸性トリポリリン酸アルミニウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、ウルトラリン酸ナトリウム、硫酸バンド、スルファミン酸、ミョウバン、フマル酸ナトリウムおよび腐植酸(フミン酸)を含む草炭(泥炭)からなる群から選択される1種(第2成分)と、の組み合せである。
理剤全体(100質量%)に対して、好ましくは、10〜95質量%、より好ましくは15〜50質量%、さらに好ましくは19〜30質量%である。
また、本発明の第1の塊状処理剤は、吸水性ポリマーを含む。本発明の第1の塊状処理剤に含まれる吸水性ポリマー(吸水剤)は、前記主成分(酸性固形物質、ゼオライト)を補助する役割をする。つまり、例えば、主成分として、酸性固形物質やゼオライトだけを用いた場合、被処理物(例えば尿)を吸収しきれない場合がある。例えば、被処理物(例えば尿)の量が多い場合などでは、主成分として酸性固形物質やゼオライトが下に沈み、被処理物との接触効率がよくない。本発明の第1の塊状処理剤は吸水性ポリマーを含むため、吸水による膨潤によって、被処理物との接触効率を向上させ、ひいては、反応性も向上する。さらに、被処理物中の水分を吸収し固化するため、被処理物が固化し、固化した被処理物の周囲を主成分が覆う形となり、悪臭の原因物質や、微生物の発酵、分解活動を止めることができ、ひいては、上述した効果を有することができる。さらには、上記のように、吸水性ポリマーが、水分に接触した際に膨潤するため、固化されている処理剤の崩壊の基点となる役目をする。
ト状等が例示できる。
本発明の第1の塊状処理剤は、バインダを含む。本発明の第1の塊状処理剤は、固形化されているため、使用時に粉塵が舞わないため、取り扱い性が向上する。特に、介護の現場でも、粉塵が発生しないという効果から、被介護者(介護を受ける側の高齢者や障害者など)、使用者、介護者の健康被害を抑制することもできる。さらに、本発明の第1の塊状処理剤に含まれるバインダは、有機系バインダであっても、重曹などの無機系バインダであってもよい。しかし、結着性を鑑みると、セルロース系バインダ、高分子系バインダおよびでんぷん系バインダからなる群から選択される少なくとも1種の有機系バインダであることが好ましい。特に、セルロース系バインダであると好ましい。
ある。
本発明の第1の塊状処理剤は、(4)ゼオライトを含むのが好ましい。「ゼオライト」とは沸石類と呼ばれる鉱物の総称で、天然のゼオライトは約40種類発見されている。本発明の第1の塊状処理剤に、ゼオライトが含まれると、糞尿(特に、小便)に含まれるアンモニア成分を吸着し、消臭、脱臭に効果がある。そして、本発明の少なくとも1種の酸性固形物質では取りきれない悪臭を吸着する効果がある。
ゼオライトを用いてもよい。
また、(5)本発明の第1の塊状処理剤は、活性炭または潤滑剤である添加剤をさらに含むことによって、さらに上記の効果を奏する。
本発明で用いられうる活性炭は、尿等から発生する悪臭を抑制する働きを有する。より具体的には、活性炭は、ゼオライトを補助する効果を有し、被処理物から発生する悪臭を抑制する働きを有する。
挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、前記活性炭は、合成してもよいし市販品を用いてもよい。市販品の例としては、例えば、活性炭GYアルカリ用、活性炭GX酸性用(以上、東洋紡株式会社製)、またはこれらの混合物などが挙げられる。
本発明の第1の塊状処理剤に含まれうる潤滑剤は、本発明の第1の塊状処理剤を作製する際に、特に、打錠機の臼へのフィードをスムーズになるために用いられるものである。よって、潤滑剤によれば、本発明の第1の塊状処理剤を作製する際のフィードをスムーズにすることができる。潤滑剤の種類としては、従来公知のものを適宜選択して、あるいは、組み合わせて使用することができる。例えば、エステル系、ケイ素系、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、カルシウム亜鉛などが使われる。エステル系とケイ素系の組み合せが好ましい。潤滑剤の含有量は、本発明の第1の塊状処理剤の総量に対して、0.5〜5質量%程度、あるいは、1〜4.5質量%程度であることが好ましい。
続いて、本発明の第1の塊状処理剤(本発明の第2の顆粒状処理剤)の用途、つまり、塊状処理剤が処理する対象物(被処理物)について説明する。本発明における被処理物としては、例えば、大便、小便、嘔吐物、有機性汚泥、動植物、家畜、家畜舎または土壌などが挙げられるが、本発明の第1の塊状処理剤が特に効率的に効くのは、糞尿、特に小便である。つまり、本発明においては、(7)小便の処理に用いられる、本発明の第1の塊状処理剤が提供される。小便を処理する小便処理剤は、従来も様々提供されているという事実があるが、多くの従来品は、いわゆる人工尿などを用いて効果を実証している。本願の塊状処理剤は、実施例に記載のように、実際の人尿(特に、高齢者の高臭気小便)を用いて実証を行って、本願で謳う効果を見出している点にも特徴がある。
本発明の第1の塊状処理剤は、上記の組成を、混合し、所望の大きさあるいは重量になるように、圧縮することによって、作製することができる。この際、混合する方法は、各成分を一度に混合してもよいし、各成分を順次混合してもよい。
卓上式手動の打錠機(杵と臼はそれぞれ一つ)で固化するために、まず、杵には、固化をする各成分を手でスプーンにて入れる。この際、フィードの難しさは考える必要はない。その後、手動(油圧)にてレバーを下して圧力をかけて、各成分を固化させることによ
って、第1の塊状処理剤を作製する。なお、卓上式手動の打錠機の利点は、かなりの時間、滞留させて圧力をかけるので固まりにくい組み合わせであっても固化できるというところである。なお、例えば口径の小さい杵(直径7mm:上下円版型)を用いた場合、口径が小さい方が面積当たりにより高い圧力がかかるので固化しにくいものでも固まる傾向がある。一方で、例えば口径の大きい杵(直径15mm:上下平版型)を用いる場合、口径が大きい方が面積当たりに小さい圧力になるので固化しにくいものには不利になるが、口径の大きい分、杵へのフィードは有利になり、生産性は向上する。
また、連続式の打錠機は、直打式であってもなくてもよいが、前処理の手間(例えば、造粒工程;本発明では、吸水性ポリマーが使用されるため乾式が好ましい)を省くことができるという点で生産性が向上する直打式を採用することも好ましい。また、微粉のものをフィードしやすくするために潤沢剤を入れることが好ましい。一方で、前処理を行う場合は、例えば、ローラーコンパクターを用いて大きな圧力をかけて圧延して微粉を造粒したものにバインダ(結合剤)を混合したものを打錠することによって、本発明の第1の塊状処理剤を作製してもよい。大量生産を鑑みると、例えば、株式会社畑鐵工所製の打錠機(型式AP18−SSなど)を使用することが好ましい。この際の杵臼の直径は、13mm程度であり、杵立数は、18本程度である。かかる打錠機を使用すれば、原料を所望の割合となるように調製し、混合し、打錠機のホッパーに混合した原料を入れ、打錠機で回転式に打錠をしていくだけで生産が可能であり、好ましい。
本発明の第2は、(8)本発明の第1の塊状処理剤を粉砕することによってなる、顆粒状処理剤である。本発明の第2のように、顆粒状処理剤であると、塊状処理剤のように固形状態を長持間保つ必要がないのでバインダの量を少なくできるとの観点で、塊状処理剤の単位重量当たりの有効成分の割合を高めることができる。また、本発明の第2の顆粒状処理剤は、従来の粉末状態の処理剤とは異なる予期せぬ効果がある。本発明の第2のように、バインダを含んで一旦固化されたものを粉砕する形態であると、酸性固形物質として、塩の形態ではない酸性成分が多く含まれている場合であっても(第1成分が多くても、あるいは、すべて第1成分でも)、吸水性ポリマーの吸水特性の低下を有意に抑え、好適である。また、一旦塊状物にしてしまえば、それを粉砕して顆粒物にしても、かかる吸水特性を上げるという効果が継続するため、好適である。本発明の第2の顆粒状処理剤は、一旦固化させた、本発明の第1の塊状処理剤を粉砕することによってなる。従来の粉末状態では、そのような「一旦固化させる」という工程を経て作製されるものは知られていない。つまり、本発明の第2の顆粒状処理剤は、粒径としては重複する部分があっても、そのような構成的な面からして(バインダの有無)、従来の粉末状態の処理剤とは異なる。
本発明の第3は、(9)本発明の第1の塊状処理剤または本発明の第2の顆粒状処理剤が予め配置されてなる、便器である。本発明の第3の好ましい形態によると、(10)水の非存在下に、本発明の第1の塊状処理剤または本発明の第2の顆粒状処理剤が予め配置されてなる、便器である。
本発明の第4は、(11)本発明の第1の塊状処理剤または本発明の第2の顆粒状処理剤を含んで成形されてなる、吸収性物品である。本発明の第4にかかる吸収性物品は、上記した本発明の第1の塊状処理剤または本発明の第2の顆粒状処理剤、液透過性を有する表面シート、液不透過性を有する背面シートを備えると好ましい。
本発明の第5は、(12)本発明の第1の塊状処理剤または本発明の第2の顆粒状処理剤と、小便と、を接触させることを含む、処理方法である。また、本発明の第5においては、(13)本発明の第1の塊状処理剤または本発明の第2の顆粒状処理剤を、水が非存在の容器に配置することを含むと好ましい。かような処理方法によれば、上記で述べたような効果を奏する。なお、小便に対する本発明の第1の塊状処理剤または本発明の第2の顆粒状処理剤の使用量は、本発明の第4で述べたとおりである。
・検体(性別:男、年齢:96歳)
なお、処理後の臭気は、10段階の官能評価で行い、処理前の高臭気小便の臭いを「10」とし、「10」「9」「8」「7」「6」「5」「4」「3」「2」「1」の10段階による官能評価および/またはアンモニア用ガス検知管(北川式)(光明理化学工業(株)社製)による評価を行った。
下記表1に示される成分を、下記表1に示される混合割合で(合計100質量%)、2,000gとなるように混合することによって混合物を作製した。かかる混合物2,000gを(株)富士薬品機械の打錠機(HSシリーズ)で、φ15mmの杵と臼を用いて、本圧1.5kN、30rpm打錠することによって、塊状処理剤 2000粒を作製した(1粒1g、平均直径:15mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、硬度12kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(硬度計)TH−203MPにて行った。
配合を下記表2のように変更した以外は、実施例1と同様に行って、塊状処理剤を2000粒作製した(1粒1g、平均直径:15mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、8.15kgf〜17.85kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(硬度計)TH−203MPにて行った。なお、各成分のメーカーや型番は上記表と同じである。
下記表3に示される成分を、下記表3に示される混合割合で(合計100質量%)、2,000gとなるように混合することによって混合物を作製した。かかる混合物2,000gを(株)富士薬品機械の打錠機(HSシリーズ)で、φ15mmの杵と臼を用いて、本圧1.5kN、30rpm打錠することによって、塊状処理剤 2000粒を作製した(1粒1g、平均直径:15mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、硬度12kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(硬度計)TH−203MPにて行った。
配合を下記表4のように変更した以外は、実施例2と同様に行って、塊状処理剤を2000粒作製した(1粒1g、平均直径:15mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、10〜12kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(
硬度計)TH−203MPにて行った。なお、各成分のメーカーや型番は上記表と同じである。
配合を下記表5のように変更した以外は、実施例1と同様に行って、塊状処理剤を2000粒作製した(1粒1g、平均直径:15mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、10〜12kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(硬度計)TH−203MPにて行った。なお、各成分のメーカーや型番は上記表と同じである。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例1で準備した塊状処理剤100粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH8.8)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後24時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していることが分かった。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「1」であった。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−1に示す(図1参照)。なお、本発明のpHは、(株)佐藤商事社製のPHレコーダーSDカード記録系型番PH−SDを用いて測定した。なお、処理剤と小便との接触の開始は、図1におけるx軸の10分のメモリの部分である。なお、評価は、相対湿度35%、14℃の環境、小便の温度11℃の条件で行った。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例2で準備した塊状処理剤100粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH9.11)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後24時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していることが分かった。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「1」であった。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−2に示す(図1参照)。なお、評価は、相対湿度83%、10.3℃の環境、小便の温度12℃の条件で行った。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例3で準備した塊状処理剤100粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH8.49)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後24時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していることが分かった。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「1」であった。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−3に示す(図1参照)。なお、評価は、相対湿度55%、25℃の環境、小便の温度21℃の条件で行った。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例4で準備した塊状処理剤100粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH9.11)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後8時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していたが、処理後24時間経った処理済高臭気小便は、固化物から小便が染み出していることが観察された。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。小便の染み出しが確認されたが、官能評価では、「1」であった。その理由は、有効成分(クエン酸、ゼオライト)が含まれているという構成なので、小便の処理が良好に行われていたためと推測される。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−4に示す(図1参照)。なお、評価は、相対湿度62%、7℃の環境、小便の温度9℃の条件で行った。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例5で準備した塊状処理剤100粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH8.93)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後24時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していることが分かった。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「1」であった。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−5に示す(図1参照)。なお、評価は、相対湿度32%、10.8℃の環境、小便の温度9℃の条件で行った。
市販品1(フミン酸(pH=7.3)、高分子吸水剤の配合)
実験は市販品1の取扱説明書に準じて行った。ビーカーに高臭気小便(pH8.7)500gを入れ、その上から市販品10gをふりかけることによって高臭気小便を処理した。処理後24時間経った処理済高臭気小便は、固化も緩い。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「8」であった。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−6に示す(図1参照)。な
お、評価は、相対湿度78%、24℃の環境、小便の温度21℃の条件で行った。
市販品2 消臭剤フォームタイプ(泡の膜で臭いを防ぐもの)
実験は市販品2の取扱説明書に準じて行った。容器に水を1リットル用意した。その中に高臭気小便(pH8.11)500gを添加した。高臭気小便を含む水を覆うように消臭剤フォームを添加することによって高臭気小便を処理した。無論、処理後24時間経った処理済高臭気小便は、固化していない。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「2」であった。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−7に示す(図1参照)。なお、評価は、相対湿度32%、19℃の環境、小便の温度14℃の条件で行った。しかしながら、容器を洗うために運搬したり、実際に洗った際に泡が破けて強い悪臭がした(官能評価「10」)。
市販品3 消臭シートタイプ(水溶性の紙に無機性消臭薬剤を担持させたもの)
実験は市販品3の取扱説明書に準じて行った。容器に水を1リットル用意した。その中に高臭気小便(pH8.76)500gを添加した。高臭気小便を含む水を無機性消臭薬剤が担持された水溶性の紙で覆うことによって高臭気小便を処理した。無論、処理後24時間経った処理済高臭気小便は、固化していない。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「7」であった。なお、処理中においては高臭気小便のpHの経時変化も測定した。結果をJ−8に示す(図1参照)。なお、評価は、相対湿度52%、12℃の環境、小便の温度11℃の条件で行った。処理後24時間経った処理済高臭気小便のビニール袋を縛り1時間放置後ビニール袋に小さな穴をあけ、検知管を挿入し、ガスを計測アンモニア用ガス検知管で測定した。結果、50ppmであった。
下記表6に示される成分を、下記表6に示される混合割合で(合計100質量%)、70.5gとなるように混合することによって混合物を作製した。かかる混合物70.5gを、(株)畑鉄工所製HT−AP18SS−IIの連続打錠機で、φ13mmの杵と臼を用いて、本圧1.5kN、30rpm打錠することによって、塊状処理剤 70粒を作製した(1粒0.8g、平均直径:13mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、硬度12kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(硬度計)TH−203MPにて行った。
下記表7に示される成分を、下記表7に示される混合割合で(合計100質量%)、62.5gとなるように混合することによって混合物を作製した。かかる混合物62.5gを、(株)畑鉄工所製HT−AP18SS−IIの連続打錠機で、φ13mmの杵と臼を用いて、本圧1.5kN、30rpm打錠することによって、塊状処理剤 63粒を作製した(1粒0.8g、平均直径:13mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、硬度12kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(硬度計)TH−203MPにて行った。
下記表8に示される成分を、下記表8に示される混合割合で(合計100質量%)、61.5gとなるように混合することによって混合物を作製した。かかる混合物61.5gを、(株)畑鉄工所製HT−AP18SS−IIの連続打錠機で、φ13mmの杵と臼を用いて、本圧1.5kN、30rpm打錠することによって、塊状処理剤 62粒を作製した(1粒0.8g、平均直径:13mm、平均厚さ:6mm)。なお、塊状処理剤の硬度は、硬度12kgfであった。この際の硬度の測定は、錠剤破壊強度測定器(硬度計)TH−203MPにて行った。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例6で準備した塊状処理剤70粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH8.93)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後8時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していることが分かった。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「1」であった。なお、評価は、相対湿度75%、24℃の環境、小便の温度21℃の条件で行った。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例7で準備した塊状処理剤63粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH9.15)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後1時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していたが、処理後8時間経った処理済高臭気小便は、固化物から小便が染み出していることが観察された。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。小便の染み出しが確認されたが、官能評価では、「1」であった。なお、評価は、相対湿度75%、24℃の環境、小便の温度21℃の条件で行った。
ビニール袋を敷いたポータブルトイレの汚水受け(プラスチック製)に実施例8で準備した塊状処理剤62粒を入れた。次いでその汚水受けに高臭気小便(pH9.07)500gを添加することによって、高臭気小便を処理した。処理後8時間経った処理済高臭気小便は、ゼリー状に良好に固化していることが分かった。さらに、処理後24時間経った処理済高臭気小便の臭いを評価した。官能評価では、「1」であった。なお、評価は、相対湿度75%、24℃の環境、小便の温度21℃の条件で行った。
実施例2で準備した塊状処理剤、比較例1〜3で用いた市販品1〜3の処理剤、比較例4である市販品4の処理剤を用いて、下記の手順に従ってそれぞれのアンモニア消臭効果を評価した。高臭気小便500gに対して、実施例2で準備した塊状処理剤は100g、比較例1の市販品1は10g、比較例2の市販品2は5g、比較例3の市販品3は1g、比較例4の市販品4は2gをそれぞれ用いた。なお、比較例4の市販品4は、錠剤である。
Claims (15)
- 少なくとも1種の酸性固形物質と、
吸水性ポリマーと、
バインダと、
を含む、塊状処理剤。 - 前記少なくとも1種の酸性固形物質が、酢酸、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ニトリロ三酢酸、炭酸、サリチル酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、イノシン酸、グアニル酸、グルタミン酸、エリソルビン酸、ソルビン酸、ポリグルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フィチン酸、リン酸、ホスホン酸、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウム、5’−グアニル酸二ナトリウム、グルタミン酸ソーダ、エリソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、酸性トリポリリン酸アルミニウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、ウルトラリン酸ナトリウム、硫酸バンド、スルファミン酸、ミョウバン、フマル酸ナトリウムおよび腐植酸(フミン酸)を含む草炭(泥炭)からなる群から選択される、請求項1に記載の塊状処理剤。
- 前記少なくとも1種の酸性固形物質が、
酢酸、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ニトリロ三酢酸、炭酸、サリチル酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、イノシン酸、グアニル酸、グルタミン酸、エリソルビン酸、ソルビン酸、ポリグルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フィチン酸、リン酸、ホスホン酸およびホウ酸からなる群から選択される1種と、
クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウム、5’−グアニル酸二ナトリウム、グルタミン酸ソーダ、エリソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、酸性トリポリリン酸アルミニウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、ウルトラリン酸ナトリウム、硫酸バンド、スルファミン酸、ミョウバンおよび腐植酸(フミン酸)を含む草炭(泥炭)からなる群から選択される1種と、の組み合せである、請求項1または2に記載の塊状処理剤。 - ゼオライトをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の塊状処理剤。
- 活性炭または潤滑剤である添加剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の塊状処理剤。
- 前記吸水性ポリマーが、アクリル酸系ポリマー、セルロース系ポリマーまたはデンプン系ポリマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の塊状処理剤。
- 小便の処理に用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の塊状処理剤。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の塊状処理剤を粉砕することによってなる、顆粒状処理剤。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の塊状処理剤または請求項8に記載の顆粒状処理剤が予め配置されてなる、便器。
- 水の非存在下に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の塊状処理剤または請求項8に記載の顆粒状処理剤が予め配置されてなる、請求項9に記載の便器。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の塊状処理剤または請求項8に記載の顆粒状処理剤を含んで成形されてなる、吸収性物品。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の塊状処理剤または請求項8に記載の顆粒状処理剤と、
小便と、
を接触させることを含む、処理方法。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の塊状処理剤または請求項8に記載の顆粒状処理剤を、水が非存在の容器に配置することを含む、請求項12に記載の処理方法。
- 前記接触が、1〜36時間行われる、請求項12または13に記載の処理方法。
- 前記接触によって、前記小便のpHが3〜6になるように調整することを含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載の処理方法。
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