JPH08305957A - 金銭登録機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スキャナを一体化した金銭登録機の薄型化を
図ると共に精算時の作業性を向上させる。 【構成】 キャッシャに対向する垂直な操作面を有する
縦型扁平部７ａとこの縦型扁平部７ａの上部に位置して
後方上がりとなる向きに傾斜させた傾斜部７ｂとを有す
る本体ケース７を設ける。傾斜部７ｂに操作表示部８，
９を配置し、スキャナの読取面１２を垂直向きにして操
作面内に配置する。さらに、操作表示部８，９とスキャ
ナ１３との間に位置すると共に、操作表示部８，９の傾
斜に倣った傾斜角度をもって前方下がりに開放可能及び
閉止時における手前側端部が操作面内に位置するマネー
ケース１０を備えたドロワー１１を傾斜部７ｂ内に配置
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金銭登録機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、金銭登録機には種々の形式のドロ
ワーが用いられている。ドロワー１の構造としては図４
に示すように、筐体２内に水平面内で前後方向スライド
自在にマネーケース３を収納したものが一般的である。
なお、筐体２の両側壁内面には前後方向に延出するスラ
イドレール４が固定されると共にこのスライドレール４
にローラ（図示せず）が取り付けられ、マネーケース３
の両側壁外面には前記スライドレール４と嵌合すると共
に前記ローラにより保持されるスライドレール５が前後
方向に延出する向きに固定されている。

【０００３】マネーケース３は水平面内で前後方向にス
ライドする構造であるため、金銭登録機におけるドロワ
ー１を設ける位置は、キャッシャの手が容易に届く高さ
の位置とする必要がある。

【０００４】しかし、スキャナを一体化した構造の金銭
登録機では、キャッシャの手が容易に届く高さの位置に
はスキャナを設けることになるため、ドロワー１の設置
位置をスキャナの上方としなければならない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ドロワー１をスキャナ
の上方に設置すると、ドロワー１の開放時におけるマネ
ーケース３の位置が高くなり、このマネーケース３に貨
幣を出し入れする際に手間がかかるようになり、精算時
の作業性が低下する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の金銭登録機は、
キャッシャに対向する垂直な操作面を有する縦型扁平部
とこの縦型扁平部の上部に位置して後方上がりとなる向
きに傾斜させた傾斜部とを有する本体ケースと、前記傾
斜部に配置した表示器やキーボード等の操作表示部と、
前記操作面内の前記操作表示部の下方に読取面を垂直向
きに配置したスキャナと、前記傾斜部内に配置されると
共に前記操作表示部と前記スキャナとの間に位置して前
記操作表示部の傾斜に倣った傾斜角度をもって前方下が
りにスライドして開放可能及び閉止時における手前側端
部が前記操作面内に位置するマネーケースを備えたドロ
ワーとを有する。

【０００７】

【作用】本発明では、この金銭登録機は縦型扁平部の上
部に後方上がりとなる向きに傾斜させた傾斜部を有する
本体ケースを設け、傾斜部に操作表示部を配置し、縦型
扁平部におけるキャッシャに対向する垂直な操作面にス
キャナの読取面を垂直向きに配置しているため、この金
銭登録機は前後方向の幅寸法が小さくなる。従って、こ
の金銭登録機をカウンタテーブル上に載置した場合に
は、カウンタテーブル上における金銭登録機とキャッシ
ャとの間に広いスペースを確保でき、空になった買物カ
ゴを金銭登録機の一側から他側へ移動させる作業を、そ
の買物カゴをカウンタテーブル上を滑らせてスムーズに
行える。

【０００８】さらに、ドロワーがスキャナの上方の高い
位置に位置することとなるが、このドロワーのマネーケ
ースは傾斜部内に操作表示部の傾斜に倣った傾斜角度を
もって前方下がりにスライドして開放されるため、ドロ
ワーの開放時におけるマネーケースの位置がキャッシャ
の手が容易に届く高さに下がり、マネーケースに貨幣を
出し入れする作業を容易に行えるようになる。しかも、
マネーケースを前方下がりにスライドする構造とするこ
とにより、このマネーケースを水平方向へスライドさせ
る場合に比べてスライド方向の長さ寸法を大きくするこ
とができ、金銭登録機の前後方向の幅寸法を小さくして
薄型化を図っても、マネーケースの容積の大型化を図る
ことができる。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図１ないし図３に基づい
て説明する。図１はカウンタテーブル６上へ本発明の金
銭登録機を載置した状態である。この金銭登録機は、前
後方向の幅寸法を小さくすると共にキャッシャに対向す
る垂直な操作面を有する縦型扁平部７ａと、この縦型扁
平部７ａの上部に一体形成されると共に後方上がりとな
る向きに傾斜させた傾斜部７ｂとからなる本体ケース７
を有しており、前記傾斜部７ｂ内には、操作表示部であ
る表示器８及びキーボード９、開閉自在なマネーケース
１０を備えたドロワー１１が組み付けられている。ま
た、前記縦型扁平部７ａ内には、垂直向きに読取面１２
を配置したスキャナ１３、レシート発行口１４を備えた
プリンタ１５、ストローやスプーン等を収納する開閉自
在な第１小物入れ１６、セロハンテープや水を含ませた
スポンジ等を収納する開閉自在な第２小物入れ１７が組
み付けられている。

【００１０】なお、前記表示器８やキーボード９の手前
側端部、閉止時における前記マネーケース１０の手前側
端部、前記読取面１２や前記レシート発行口１４、閉止
時における第１・第２小物入れ１６，１７の正面部等が
前記縦型扁平部７ａの操作面内に位置している。また、
前記読取面１２及びレシート発行口１４は、カウンタテ
ーブル５の上に載せた買物カゴ（図示せず）の上端部よ
り上方となる位置に配置されている。

【００１１】つぎに、前記マネーケース１０は、前記表
示器８やキーボード９の傾斜に倣った傾斜角度をもって
前方下がりに開放可能に設けられている。前記傾斜部７
ｂの両側壁内面にはローラ（図示せず）を備えた第１ス
ライドレール（図示せず）が前記表示器８やキーボード
９の傾斜に倣った傾斜角度をもって前方下がりに固定さ
れ、さらに、ローラ（図示せず）を備えた第２スライド
レール１８が前記第１スライドレールにスライド自在に
嵌合している。また、前記マネーケース１０の両側壁外
面には前記第２スライドレール１８とスライド自在に嵌
合するスライドレール１９が固定されている。

【００１２】また、前記ドロワー１１には図３に示すよ
うに、閉止位置へスライドさせた前記マネーケース１０
をロックするためのロック機構（図示せず）と、このロ
ック機構のロック状態を解除するためのソレノイド２０
とが設けられている。さらに、ロック機構を解除されて
下方へスライドする前記マネーケース１０のスライド動
作を緩やかに制動するためのダンパー２１が設けられて
いる。

【００１３】前記マネーケース１０には、仕切壁２２に
より仕切られて種類別に硬貨を収納するたコインケース
部２３と、紙幣ケース２４を着脱自在に収納すると共に
紙幣押え２５を備えた紙幣ケース部２６とが形成されて
いる。前記コインケース部２３の底面部は略水平面とさ
れている。

【００１４】このような構成において、金銭登録機は前
後方向の幅寸法が小さい薄型に形成されているため、こ
の金銭登録機を図１に示すようにカウンタテーブル６上
における奥側（顧客側）の縁部に設置することにより、
カウンタテーブル４の手前側（キャッシャ側）の縁部と
金銭登録機との間には十分に広いスペースが確保され
る。従って、空になった買物カゴをキャッシャが金銭登
録機の一側から他側へ移動させる作業を、その買物カゴ
をカウンタテーブル６上を滑らせることにより容易に行
える。

【００１５】顧客が購入した商品の精算を行うためにド
ロワー１１を開放させる場合には、キャッシャがキーボ
ード９上の預かり／現計キーを押すことに伴う信号によ
ってソレノイド２０へ通電され、ソレノイド２０の作動
によりロック機構が解除される。ロック機構を解除され
たマネーケース１０は自重や収納してある硬貨の重さに
よってキャッシャ側に向けて前方下がり（図３の矢印Ａ
方向）にスライドする。なお、マネーケース１０はダン
パー２１により制動されて緩やかにスライドし、開放位
置で停止したときの衝撃で収納してある硬貨が飛び出す
ということは起こらない。

【００１６】ドロワー１１はスキャナ１３の上方の高い
位置に配置されているが、マネーケース１０はキャッシ
ャ側に向けて前方下がりにスライドし、開放位置にスラ
イドした時にはマネーケース１０の位置がキャッシャの
手が容易に届く高さに下がる。このため、マネーケース
１０に貨幣を出し入れする作業を容易に行えるようにな
り、精算時の作業性が向上する。

【００１７】また、マネーケース１０を斜めにスライド
する構造とすることにより、水平方向へスライドさせる
場合に比べてスライド方向の長さ寸法を大きくすること
ができ、金銭登録機の前後方向の幅寸法を小さくして薄
型化を図ってもマネーケース１０の容積を大型化させる
ことができる。さらに、コインケース部２３の底面部を
略水平面とすることにより、収納できる硬貨の量を増大
させることができる。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、スキャナを一体化した
金銭登録機を前後方向の幅寸法を小さくして薄型化を図
ることができ、スキャナの一体化や薄型化によってドロ
ワーの設置位置がスキャナより上方の高い位置となる
が、ドロワーの開放時にはマネーケースが操作表示部の
傾斜に倣った傾斜角度をもって前方下がりに開放位置へ
スライドすることによりキャッシャの手が容易に届く高
さに下がるため、マネーケースに貨幣を出し入れする作
業を容易にして精算時の作業性を向上させることがで
き、また、マネーケースを斜めにスライドさせる構造と
することによりこのマネーケースを水平方向へスライド
させる場合に比べてスライド方向の長さ寸法を大きくす
ることができ、金銭登録機の前後方向の幅寸法を小さく
して薄型化を図ってもマネーケースの容積の大型化を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図である。

【図２】マネーケースを開放位置へスライドさせた状態
を示す斜視図である。

【図３】ドロワーを拡大して示す縦断側面図である。

【図４】従来例のドロワーを示す斜視図である。

【符号の説明】

７ 本体ケース ７ａ 縦型扁平部 ７ｂ 傾斜部 ８，９ 操作表示部 １０ マネーケース １１ ドロワー １２ 読取面 １３ スキャナ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャッシャに対向する垂直な操作面を有
   する縦型扁平部とこの縦型扁平部の上部に位置して後方
   上がりとなる向きに傾斜させた傾斜部とを有する本体ケ
   ースと、前記傾斜部に配置した表示器やキーボード等の
   操作表示部と、前記操作面内の前記操作表示部の下方に
   読取面を垂直向きに配置したスキャナと、前記傾斜部内
   に配置されると共に前記操作表示部と前記スキャナとの
   間に位置して前記操作表示部の傾斜に倣った傾斜角度を
   もって前方下がりにスライドして開放可能及び閉止時に
   おける手前側端部が前記操作面内に位置するマネーケー
   スを備えたドロワーとを有することを特徴とする金銭登
   録機。