JPH08305446A - 駆動力制御装置 - Google Patents

駆動力制御装置

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Publication number
JPH08305446A
JPH08305446A JP7106084A JP10608495A JPH08305446A JP H08305446 A JPH08305446 A JP H08305446A JP 7106084 A JP7106084 A JP 7106084A JP 10608495 A JP10608495 A JP 10608495A JP H08305446 A JPH08305446 A JP H08305446A
Authority
JP
Japan
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driving force
moving body
speed
lifter
moving
Prior art date
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Pending
Application number
JP7106084A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhisa Tanaka
克久 田中
Koji Sakurada
康次 櫻田
Takayuki Ishihara
孝行 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動力制御装置に関し、移動体の重量等の変
化に抗して実質的な駆動力が適正に制御される技術を実
現する。 【構成】 検出手段10によって検出される移動体30
の移動に抗する駆動力F2と、記憶手段20に記憶され
ている付加駆動力F4とに基づいて、演算手段50が移
動体30に加える実際の駆動力F6を求め、駆動手段4
0がその実際の駆動力F6を移動体30に加える。ここ
で、移動体30の移動に抗する駆動力F2は、移動体3
0の重量や摩擦力等によって変動するものである。この
ため、移動体30の重量や摩擦力等に応じて移動体30
に加える実際の駆動力F6を制御することができる。し
たがって、移動体30の移動途中において他の物体等と
接触した場合でも移動体30や他の物体等に与える損傷
の程度を最小限に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は駆動力制御装置に関し、
移動体の重量等に応じた適正なトルクでモータ等の駆動
源を駆動する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ワークを載置した昇降台を上下
に移動させる場合、その移動体に駆動力を加えるモータ
は通常定格出力で運転され、ワークの重量等によらずに
常に一定の駆動力が加えられる。このような駆動装置の
一例が、実開平5−49800号公報に開示されてい
る。従来の駆動装置の場合、ワーク重量の大小によら
ず、常に同一の駆動力が与えられるために、実質的に加
わる駆動力は移動体の重量によって変動する。例えば、
20kgの駆動力で移動体を上昇させるときに移動体の重
量が2kgであれば、その差の18kgが駆動力となる。一
方、同じ駆動力で移動体を上昇させるときい移動体の重
量が18kgであれば、その差の2kgが駆動力となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の駆動装
置では常にモータに最大のトルクを発生させているた
め、ワークが位置ずれしている等のように何らかの原因
によって昇降途中において他の物体等と接触すると、ワ
ークや他の物体等に与える損傷が大きい。特に、この損
傷の程度は、昇降させているワークの重量が軽くなるに
つれて大きくなる。本発明はこのような点に鑑みてなさ
れたものであり、その課題は、移動体の重量や摩擦力等
に応じて移動体に加える駆動力を制御し、移動体の移動
途中において他の物体等と接触した場合でも移動体や他
の物体等に与える損傷を最小限に抑えることである。
【0004】
【課題を解決するための第1の手段】請求項1に記載さ
れた発明は、移動体に加える駆動力を制御する駆動力制
御装置であって、その移動体の移動に抗する駆動力を検
出する検出手段と、その移動体にさらに加える付加駆動
力を記憶しておく記憶手段と、前記検出手段によって検
出された駆動力と前記記憶手段に記憶されている付加駆
動力とに基づいて、前記移動体に加える実際の駆動力を
求める演算手段と、その演算手段によって求められた実
際の駆動力を移動体に加える駆動手段とを有する。ここ
で、移動に抗する駆動力とは、それ以上の駆動力を加え
ると移動体が移動し始める力をいう。この移動に抗する
駆動力は、例えば移動体が上下動するときは移動体の重
量によって変化し、移動体が水平移動するときは摩擦力
によって変化する。
【0005】
【第1の手段による作用】請求項1の発明によれば、検
出手段によって検出される移動体の移動に抗する駆動力
と、記憶手段に記憶されている付加駆動力とに基づい
て、演算手段が移動体に加える実際の駆動力を求め、駆
動手段がその実際の駆動力を移動体に加える。ここで、
移動体の移動に抗する駆動力は、移動体の重量や摩擦力
等によって変動するものである。このため、移動体の重
量や摩擦力等に応じて移動体に加える実際の駆動力を制
御することが可能になる。
【0006】
【課題を解決するための第2の手段】請求項2に記載さ
れた発明は、請求項1に記載された駆動力制御装置にお
いて、目標値として前記実際の駆動力を用いる態様と、
目標値として移動体の移動速度を用いる態様との間で切
換可能なフィードバック制御装置が付加されており、そ
のフィードバック制御装置は、前記移動体の移動速度が
所定速度に達するまでは前記実際の駆動力を目標値と
し、前記移動体の移動速度が所定速度に達した後は移動
体の移動速度を目標値としてフィードバック制御を行
う。
【0007】
【第2の手段による作用】請求項2の発明によれば、フ
ィードバック制御装置が、移動体の移動速度が所定速度
に達するまでは実際の駆動力を所定の目標値とし、移動
体の移動速度が所定速度に達した後は移動体の移動速度
が所定の目標値となるようにフィードバック制御を行
う。すなわち、低速時には駆動力が管理され、高速時に
は速度が管理される。低速時は移動体の運動エネルギー
が小さく、駆動力が管理されると接触時における損傷の
発生が効果的に抑えられる。一方、高速時は運動エネル
ギーは大きくなるが、速度が管理されているために、運
動エネルギーが過大になることもない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。まず、本発明の駆動力制御装置の概略的な構成
を図1に示す。図1において、本発明の駆動力制御装置
は、移動体30の移動に抗する駆動力F2を検出する検
出手段10と、その移動体30にさらに加える付加駆動
力F4を記憶しておく記憶手段20と、前記検出手段1
0によって検出された駆動力F2と前記記憶手段20に
記憶されている付加駆動力F4とに基づいて、前記移動
体30に加える実際の駆動力F6を求める演算手段50
と、その演算手段50によって求められた実際の駆動力
F6を移動体30に加える駆動手段40とを有する。
【0009】この構成では、検出手段10によって検出
される移動体30の移動に抗する駆動力F2と、記憶手
段20に記憶されている付加駆動力F4とに基づいて、
演算手段50が移動体30に加える実際の駆動力F6を
求め、駆動手段40がその実際の駆動力F6を移動体3
0に加える。このため、移動体30の重量や摩擦力等に
応じて移動体に加える実際の駆動力F6を制御すること
ができる。したがって、その移動体30に加わる駆動力
は付加駆動力F4のみになることから、移動体30の移
動途中において他の物体等と接触した場合でも、移動体
30や他の物体等に与える損傷の程度を最小限に抑える
ことができる。
【0010】次に、より具体的な第1の実施例につい
て、図2乃至図7を参照しつつ説明する。この第1の実
施例では、昇降装置に備えられているモータの駆動力を
制御する場合の具体例について説明する。
【0011】図2は、モータ制御装置100と昇降装置
200の構成を示すブロック図であって、本発明を実施
するために必要な最小限の構成を示す。図において、モ
ータ制御装置100は、CPU120、ROM102、
RAM104、KB(操作盤)106、表示制御回路1
08、表示装置110、モータ駆動回路122、駆動電
流検出回路124、位置検出回路126および速度検出
回路128によって構成されている。
【0012】CPU120は、ROM102に格納され
ているモータ制御プログラムに従ってモータ制御装置1
00の全体を制御する。ROM102はコストを抑える
ためEPROMを使用するが、これに限らずEEPRO
MやフラッシュRAMを使用してもよい。なお、ROM
102には、モータ制御プログラムに限らず、異常監視
プログラム等のプログラムも格納されている。RAM1
04は記憶手段の一つであって、一般にアクセス速度を
速くするためにDRAMが使用するが、これに限らずS
RAMあるいはフラッシュRAM等の不揮発性メモリを
使用してもよい。なお、RAM104には、移動体30
の移動に抗する駆動力F2、移動体30にさらに加える
付加駆動力F4、移動体30に加える実際の駆動力F
6、定速フラグ等の各種のデータあるいは入出力信号が
格納される。
【0013】KB106は、移動体30にさらに加える
付加駆動力F4を入力したり、上昇・下降等の指示を行
う。表示制御回路108はCPU120からバス130
を介して送られた表示データを受けて映像信号に変換
し、表示装置110に送ってデータ内容を表示させる。
表示装置110はカラーの液晶表示装置を用いるのが視
認性や筐体の大きさ・省消費電力の点で望ましいが、こ
れに限ることなくモノクロの液晶表示装置、CRT、7
セグメントLED(Light Emitting Diode)、あるいは
LED表示装置(具体的には、所定の領域内にLEDを
格子状に配置している表示装置)等のように、オペレー
タに伝達する内容が表示可能な他の表示装置を適用して
もよい。なお、この表示装置110には、上記のカラー
の液晶表示装置等のみならず、異常が発生した場合に点
灯する警告灯をも含む。
【0014】モータ駆動回路122は駆動手段を具体化
したものであって、CPU120からバス130を介し
て送られた駆動データ(ディジタルデータ)に従って駆
動電流iに変換し、昇降装置200に設けられているサ
ーボモータ202に送る。駆動電流検出回路124は、
モータ駆動回路122によってサーボモータ2020に
送られた駆動電流iの値を検出し、モータ制御装置10
0内で処理可能なデータ形式に変換し、バス130を介
してCPU120又はRAM104へ転送する。
【0015】位置検出回路126は、サーボモータ20
2に備えられているエンコーダから出力されるパルス信
号pを受けて、そのパルス信号pをカウントすることに
よりリフター212の位置を検出し、バス130を介し
てCPU120又はRAM104へ転送する。同様に、
速度検出回路128は、サーボモータ202に備えられ
ているエンコーダから出力されるパルス信号pを受け
て、一定時間内に受信されるパルス信号pをカウントす
ることによりリフター212の移動速度を検出し、バス
130を介してCPU120又はRAM104へ転送す
る。なお、上記各構成要素は、いずれもバス130に互
いに結合されている。
【0016】一方、昇降装置200は、サーボモータ2
02、スプロケット204,208、チェーン206,
214、ベース210、リフター212、バランスウエ
イト216およびフレーム218によって構成されてい
る。
【0017】サーボモータ202とスプロケット20
4,208は、いずれも昇降装置200のベース210
に設けられている。このベース210は、立設されたフ
レーム218の上端に設けられている。サーボモータ2
02を回転駆動させると、その駆動力はスプロケット2
04からチェーン206を通じてスプロケット208に
伝達され、さらにチェーン206を通じてリフター21
2を上昇(図示する矢印U方向)または下降(図示する
矢印D方向)させる。
【0018】チェーン206の一端には上記リフター2
12が接続されており、このリフター212と同一また
は同等の重量を有するバランスウエイト216がチェー
ン206の他端に接続されている。リフター212はワ
ーク220とともに移動体30の一つであって、フレー
ム218に沿って昇降し、その荷台部分にはワーク22
0を載置しやすくするためのワーク受け222が設けら
れている。このため、ワーク220はワーク受け222
に載置して昇降し、搬送を行うことになる。
【0019】次に、上記の構成をなすモータ制御装置1
00において、サーボモータ202を駆動し、ワーク2
20に加える駆動力を制御する手順について、図3乃至
図5を参照しつつ説明する。ここで、図3は上記駆動力
を制御する手順を示すフローチャートであって、ROM
102に格納されているモータ制御プログラムをCPU
120が実行することによって実現される。なお、特許
請求の範囲に記載されている手段との関係においては、
ステップS10が検出手段に対応し、ステップS14で
演算手段が具体化されている。また、以下の説明では簡
単のために、ワーク220が載置されているリフター2
12を上昇させる場合の制御について説明する。
【0020】まず、図2において、ワーク受け222に
ワーク220が載置されていない状態では、リフター2
12の重量Wr とバランスウエイト216の重量Wb と
が同一の重量(すなわち、Wr =Wb )であるために平
衡が保たれている。したがって、リフター212は昇降
することなく静止する。なお、リフター212の重量W
r にはワーク受け222の重量を含むものである。ただ
し、リフター212の重量Wr とバランスウエイト21
6の重量Wb とが同一の重量でない場合には、その差分
に対応するトルクをサーボモータ202に与えることに
よってリフター212を静止させることができる。
【0021】そして、図3において、ワーク220がワ
ーク受け222に載置されると、リフター212を静止
させるためにトルクをサーボモータ202に与える。こ
うしてリフター212を静止させるのに必要な電流を、
駆動電流ia として取得する(ステップS10)。具体
的には、ワーク220がワーク受け222に載置される
と、リフター212の重量Wr とワーク220の重量W
w による重力は、スプロケット204,208やチェー
ン206,214を通じて、図4に示すようにサーボモ
ータ202の駆動軸202aを一方向に回転させる回転
力となる。同様に、バランスウエイト216の重量Wb
による重力は、サーボモータ202の駆動軸202aを
他方向に回転させる回転力となる。そこで、リフター2
12を静止させる駆動力(すなわち、ワーク220の移
動を抗する駆動力)が上記回転力の差分に対応し、この
回転力の差分に基づく駆動電流ia をモータ駆動回路1
22からサーボモータ202に出力する。こうして出力
された電流ia を駆動電流検出回路124が検出する。
このようにして、移動体の移動に抗する駆動力ないしこ
れに比例する値が検出される。
【0022】次に、ステップS10で取得された駆動電
流ia と、KB106等によって入力されRAM104
に予め記憶されているトルクFa とに基づいて、リフタ
ー212を移動させ始めるためのトルクFx を計算する
(ステップS12)。なお、トルクFa は、ワーク22
0(移動体30)にさらに加える付加駆動力F4に対応
する。ここで、モータに流す電流iによって発生するト
ルクは、一般に比例関係があることが知られており、こ
れを図5に示す。すなわち、トルクFはモータのトルク
定数kTと電流iとの間に、次に示す式1の関係があ
る。 F=kT・i … (式1) したがって、駆動電流ia を上式に代入することによ
り、ワーク220を静止させるために必要なトルクFb
が求められる。このトルクFb は、ワーク220(移動
体30)の移動を抗する駆動力F2に対応する。
【0023】また、実際にサーボモータ202を駆動さ
せるトルクFx は、上記のトルクFb とトルクFa とに
基づいて、次に示す式2に従って求められる。 Fx =Fb +Fa … (式2) このトルクFx は、ワーク220(移動体30)に加え
る実際の駆動力F6に対応する。なお、トルクFa の値
は任意に設定可能であるが、その値は100N以下であ
ることが望ましい。これは、ワーク220の移動中に意
図せずして他の物体等に接触した場合であっても、ワー
ク220や他の物体等に与える損傷の程度を最小限にす
るためである。
【0024】図3に戻り、ステップS12で求められた
トルクFx に対応する駆動電流ixをサーボモータ20
2に送ってリフター212を上昇させ(ステップS1
4)、その移動速度が設定速度Vs に達するまで行う
(ステップS16)。したがって、ステップS14の処
理では、実際の駆動力F6を所定の目標値とするフィー
ドバック制御が行われる。
【0025】そして、リフター212の移動速度が設定
速度Vs に達すると、この設定速度Vs を維持するため
に必要な駆動電流ic を取得する(ステップS18)。
この駆動電流ic は、リフター212とフレーム218
の間の摺動抵抗等の機械抵抗によるリフター212の移
動速度が低下するのを防止するために流す電流である。
具体的には、モータ駆動回路122からサーボモータ2
02に送る電流をいったん零にし、その後に設定速度V
s を維持するような電流まで次第に増加させる。なお、
サーボモータ202に出力する電流を零にしてから、設
定速度Vs を維持するような電流まで増加させるまでの
期間は非常に短いものである。そして、設定速度Vs が
維持されるときの駆動電流ic を駆動電流検出回路12
4が検出する。
【0026】その後、ステップS18で取得された駆動
電流ic に基づいて、リフター212を設定速度Vs で
移動させるためのトルクFs を計算する(ステップS2
0)。そして、ステップS20で設定速度Vs で移動さ
せるためのトルクFs を計算した後は、そのトルクFs
に調整する。次に、速度に関するフィードバック制御に
より、リフター212が減速開始点に達するまで、設定
速度Vs を所定の目標値とするフィードバック制御を行
う(ステップS22,S24)。
【0027】そして、リフター212が減速開始点に達
すると、ステップS12で求められたトルクFb とRA
M104に予め記憶されているトルクFa とに基づい
て、リフター212を減速させるためトルクFd を計算
する(ステップS26)。具体的には、リフター212
を減速させるために必要なサーボモータ202のトルク
Fd を次に示す式3によって求める。 Fd =Fb −Fa … (式3) こうしてステップS26で求められたトルクFd に対応
する電流をサーボモータ202に送ってリフター212
を減速させ(ステップS28)、リフター212が停止
するまで行う(ステップS30)。その停止後、本処理
手順を終了する。
【0028】次に、以上のような手順で制御されるサー
ボモータ202と、リフター212の移動速度の時間的
な変化を、図6を参照しつつ説明する。図6において、
ステップS10,S12を実行しているときの状態は、
時刻t2までの期間に対応する。すなわち、図6(A)
に示すようにリフター212の移動速度は零(静止状
態)であり、図6(B)に示すようにサーボモータ20
2にはトルクFb に対応する駆動電流が送られている。
そして、ステップS14,S16を実行しているときの
状態は、時刻t2から時刻t4までの期間に対応する。
すなわち、リフター212の移動速度が設定速度Vs に
なるまでの加速しており、サーボモータ202にはトル
クFx に対応する駆動電流が送られている。
【0029】さらに、ステップS18〜S24を実行し
ているときの状態は、時刻t4から時刻t6までの期間
に対応する。すなわち、リフター212が設定速度Vs
で移動しており、サーボモータ202を駆動させるため
のトルクはFs である。その後、ステップS26〜S3
0を実行しているときの状態は、時刻t6から時刻t8
までの期間に対応する。すなわち、リフター212の移
動速度が零になるまでの減速しており、サーボモータ2
02にはトルクFd に対応する駆動電流が送られてい
る。
【0030】なお、以上ではリフター212を上昇させ
る場合について説明したが、リフター212を下降させ
る場合については、上昇させる場合のトルクと逆順に従
って制御すればよい。具体的には、サーボモータ202
を駆動し、移動体30の一つであるワーク220に加え
る駆動力を制御する手順は図3に示すフローチャートと
同様に行うが、加速・一定速度・減速におけるトルクは
図7に示すように変える必要がある。すなわち、リフタ
ー212を下降開始させ設定速度Vs になるまでの加速
期間(時刻t2まで時刻t4まで)はトルクFd とし、
リフター212を設定速度Vs で移動させる期間(時刻
t4から時刻t6まで)はトルクFe 〔=Fb −Fc〕
とし、リフター212を減速させ停止させるまでの期間
(時刻t6から時刻t8まで)はトルクFx として、そ
れぞれのトルクに対応する駆動電流をサーボモータ20
2に送る。
【0031】したがって、リフター212(移動体3
0)の移動に抗する駆動力F2に対応するトルクFb を
基準として最大で±トルクFa (移動体にさらに加える
付加駆動力F4)の分しか、リフター212に実際の駆
動力F6を発生させていない。このため、ワーク220
の位置ずれ等の原因で、そのワーク220の移動中に意
図せずして他の物体等に接触した場合であっても、ワー
ク220や他の物体等に与える損傷の程度を最小限に抑
えることができる。
【0032】次に、昇降装置200のリフター212や
フレーム218等には、長年の使用によりゴミ等の付着
や磨耗等の不具合が発生する。特に、リフター212と
フレーム218との摺動部分に不具合が発生すると、そ
の付着した部分は摺動抵抗が大きくなる。この場合、リ
フター212を移動させると急激に速度変化が生じ、ワ
ーク220の位置ずれが発生しやすい。このため、不具
合を早期に発見し、その不具合を修理することが望まし
い。以下、速度変化の異常を監視することによって、不
具合を発見する方法について、図8乃至図11を参照し
つつ説明する。
【0033】図8に示すフローチャートは速度変化の異
常を監視する手順であって、ROM102に格納されて
いる異常監視制御プログラムをCPU120が実行する
ことによって実現される。なお、図8に示す異常監視制
御プログラムは、図3に示すモータ制御プログラムの手
順と時分割的に並行して実行されるプログラムである。
また、ここでは説明を簡単にするため、定速領域におけ
る異常監視手順について説明する。
【0034】まず、リフター212が定速で移動中か否
かを判別する(ステップS50)。具体的には、定速フ
ラグがオンになっているか否かで判別する。なお、この
定速フラグは図3に示すモータ制御プログラムにおい
て、ステップS16で設定速度Vs に達したときにオン
が設定され、ステップS24で減速開始点に達したとき
にオフに設定される。
【0035】もし、リフター212が定速で移動中でな
ければ定速フラグがオフであり(ステップS50のN
O)、本処理手順を終了する。一方、リフター212が
定速で移動中であれば定速フラグがオンであり(ステッ
プS50のYES)、そのリフター212の移動速度を
取得する(ステップS52)。具体的には、図2に示す
サーボモータ202に備えられているエンコーダから出
力されるパルス信号pを受けた速度検出回路128によ
って取得する。
【0036】そして、異常が発生したか否かを判別する
(ステップS54)。具体的には、ステップS52によ
って取得されたリフター212の移動速度が所定範囲に
入っているか否かで判別する。すなわち、図9(A)に
示すように、設定速度Vs を基準に速度Vu と速度Vd
の間に、リフター212の移動速度が入っている場合に
は「正常」と判別する。一方、時刻t14から時刻t1
6の間のように、リフター212の移動速度が所定範囲
を外れる場合には「異常」と判別する。
【0037】図8に戻り、ステップS54で異常と判別
された場合(YES)には、異常情報を記憶装置に格納
するとともに(ステップS56)、警告ランプを表示し
(ステップS58)、本処理手順を終了する。なお、記
憶装置は不揮発性のものが望ましく、例えばバッテリー
によりバックアップされた図2に示すRAM104の
他、ハート゛テ゛ィスク やフレキシフ゛ルテ゛ィスク・光磁気テ゛ィスク等の外部
記憶装置がある。一方、ステップS54で正常と判別さ
れた場合(NO)には、何も行わずに本処理手順を終了
する。
【0038】ここで、上記の異常情報300は、図9
(B)に示すように、1件の異常について、発生年月日
と発生部位が記憶される。例えば、図9(A)に示す時
刻t14から時刻t16の間にはリフター212の移動
速度が所定範囲に入っていないため、時刻t14におけ
る発生年月日と発生部位が記憶される。なお、発生年月
日はモータ制御装置100に内蔵されるクロックによっ
て得られ、発生部位はサーボモータ202からのパルス
信号pを受ける位置検出回路126によって得られる。
したがって、モータ制御装置100を操作するオペレー
タは、表示装置110に表示される異常情報300によ
って、いつ・どこで異常が発生したのかを特定すること
ができるので、その後の修理等の措置が取り易くなる。
【0039】なお、上記のステップS54では、リフタ
ー212の移動速度が所定範囲に入っているか否かで異
常か否かを判別した。この判別方法に代えて、所定範囲
を複数用意し、リフター212の移動速度がいずれかの
所定範囲に入っているかでその原因を特定するようにし
てもよい。例えば、速度Vd2<速度Vd1<速度Vu1<速
度Vu2の順に速度が大きくなる場合において、速度Vd1
<リフター212の移動速度<速度Vu1の範囲であれば
ゴミ等が付着していると判別し、速度Vd2<リフター2
12の移動速度<速度Vu2の範囲であれば異物等が挟ま
っていると判別する。このように、リフター212の移
動速度がどの所定範囲に入っているかで、原因の特定が
容易になるので、すぐに修理等を行うことができる。
【0040】以上では駆動力制御装置の一実施例につい
て説明したが、この駆動力制御装置におけるその他の部
分の構造、形状、大きさ、材質、個数、配置および動作
条件等についても、本実施例に限定されるものでない。
例えば、図10に示すベルトコンベア404では、プー
リ400,406を回転させるサーボモータ(図示せ
ず)に上記モータ制御装置100から駆動電流を送り、
ワーク402を搬送させる場合にも適用できる。同様
に、図11に示す自動車の駆動系506を示す模式図で
は、上記モータ制御装置100から駆動電流をサーボモ
ータ504に送り、トランスファアクスル502やデフ
を介して車輪500を駆動させる場合にも適用できる。
【0041】すなわち、図10に示すベルトコンベア4
04ではワーク402が移動体30として移動し、図1
1に示す駆動系506では自動車自身が移動体30とし
て移動するものである。したがって、本発明は自走式・
他走式を問わず、おおよそ駆動力を必要とする装置の全
てに適用することができる。なお、図10に示すベルト
コンベア404において、移動体30はいずれも水平方
向(坂道の場合は傾斜方向)に移動するのが普通であ
る。このため、移動体30の移動に抗する駆動力F2
は、静止状態にあるベルトコンベア404上のワーク4
02が移動し始める直前に、サーボモータに流している
駆動電流に基づいて式1によって求められるトルクFで
ある。このトルクFは、いわゆる動摩擦力に対応し、図
11に示す自動車の駆動系506についても同様であ
る。
【0042】また、本発明ではサーボモータ202を介
してワーク220に実際の駆動力を加えたが、サーボモ
ータ202に限らず他の回転式モータやリニアモータ等
のモータを介してワーク220に実際の駆動力を加える
態様にも本発明を適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明
は、検出手段によって検出される移動体の移動に抗する
駆動力と、記憶手段に記憶されている付加駆動力とに基
づいて、演算手段が移動体に加える実際の駆動力を求
め、駆動手段がその実際の駆動力を移動体に加える構成
としたので、移動体の重量等に応じて移動体に加える実
際の駆動力を制御することができる。
【0044】また、請求項2の発明は、フィードバック
制御装置が、移動体の移動速度に達するまでは目標値を
実際の駆動力に切り換えてフィードバック制御を行い、
移動体の移動速度に達した後は目標値を移動体の移動速
度に切り換えてフィードバック制御を行う構成としたの
で、低速時には駆動力が管理され、高速時には運動エネ
ルギーが管理される。したがって、移動体の移動中に意
図せずして他の物体等に接触した場合であっても、その
移動体や他の物体等に与える損傷を最小限に抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動力制御装置の構成を示すブロック
図である。
【図2】モータ制御装置と昇降装置の構成を示す図であ
る。
【図3】モータ制御処理を示すフローチャートである。
【図4】サーボモータの駆動軸にかかる回転力の関係を
示す図である。
【図5】サーボモータに流れる電流と発生するトルクを
示す図である。
【図6】上昇時における移動速度とトルクの変化を示す
図である。
【図7】下降時におけるトルクの変化を示す図である。
【図8】異常監視処理を示すフローチャートである。
【図9】移動速度の変化と異常情報を示す図である。
【図10】ベルトコンベアによる移動体の搬送を示す模
式図である。
【図11】自動車における車輪の駆動系を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
10 検出手段 20 記憶手段 30 移動体 40 駆動手段 50 演算手段 F2 移動に抗する駆動力 F4 付加駆動力 F6 実際の駆動力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B66F 17/00 B66F 17/00 J // B65G 43/00 B65G 43/00 D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に加える駆動力を制御する駆動力
    制御装置であって、 その移動体の移動に抗する駆動力を検出する検出手段
    と、 その移動体にさらに加える付加駆動力を記憶しておく記
    憶手段と、 前記検出手段によって検出された駆動力と前記記憶手段
    に記憶されている付加駆動力とに基づいて、前記移動体
    に加える実際の駆動力を求める演算手段と、 その演算手段によって求められた実際の駆動力を移動体
    に加える駆動手段と、 を有することを特徴とする駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の駆動力制御装置におい
    て、 目標値として前記実際の駆動力を用いる態様と、目標値
    として移動体の移動速度を用いる態様との間で切換可能
    なフィードバック制御装置が付加されており、 そのフィードバック制御装置は、前記移動体の移動速度
    が所定速度に達する前記実際の駆動力を目標値とし、前
    記移動体の移動速度が所定速度に達した後は移動体の移
    動速度を目標値としてフィードバック制御を行うことを
    特徴とする駆動力制御装置。
JP7106084A 1995-04-28 1995-04-28 駆動力制御装置 Pending JPH08305446A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007076749A (ja) * 2005-09-09 2007-03-29 Nippon Yusoki Co Ltd 荷役装置
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CN110790194A (zh) * 2019-11-14 2020-02-14 浙江力普物流技术有限公司 一种称重叉车的精确称重方法

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