JPH08303438A - 段付ウエルドボルトの取付構造 - Google Patents

段付ウエルドボルトの取付構造

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JPH08303438A
JPH08303438A JP10614695A JP10614695A JPH08303438A JP H08303438 A JPH08303438 A JP H08303438A JP 10614695 A JP10614695 A JP 10614695A JP 10614695 A JP10614695 A JP 10614695A JP H08303438 A JPH08303438 A JP H08303438A
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JP
Japan
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panel
stepped
weld bolt
mounting structure
sealing film
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JP10614695A
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Hiroshi Saito
斎藤  弘
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は段付ウエルドボルトの取付構造に関
し、この段付ウエルドボルトにより、複数の部品を重合
して水密に固定できる取付構造を得ることを目的とす
る。 【構成】 本発明はパネル48やスティフナ38に溶接
される頭部内面24に、突出する段付ウエルドボルト2
0のネジ部26に設けられる段部28を、パネル48の
ボルト孔46やスティフナ38のボルト孔40に嵌挿
し、上記の段部28とパネル48に跨がるようにネジ部
26にシール用フイルム54を嵌挿し、このネジ部26
に螺合するナット60により締結せしめて、水密性を向
上できる取付構造である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパネル貫通孔に挿入され
る段付ウエルドボルトの取り付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、種々の部品をパネルに取
り付けるため、ボルトの頭部内面を該パネルに溶接され
るウエルドボルトは、水密的に固定することを必要とす
る種々の分野で使用されている。例えば、従来技術とし
て、実開平1−50214号公報がある。
【0003】この従来例の実開平1−50214号公報
の記載によれば、図5又は6に示したように、パネル1
に設けられたボルト孔2に裏面からボルト3を貫着し、
該ボルト3の頭部4を該パネル1a裏面に溶接し、該ボ
ルト3のパネル表面から突出しているボルト孔3に図5
に示すように、リング状のホットメルトシート6aを嵌
着し該ホットメルトシール6aを図6に示すように加熱
溶融してボルト及びボルト孔周緑をシールしたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載技術では、パネル1b上に形成されるホットメル
トシート6aは、図6に示すようにその形状や厚さt0
が加熱溶融されるため、一定に定まらず水密性が悪い。
又、他の従来例として、図7に示したように、ホットメ
ルトシール6aに代えて設けられる成形ボディシーラ6
cは、その厚さt0 が1mmもあり、又上記と同様に加熱
溶着するので、厚さが一定にならず、弾性材であるた
め、ナットで締結しても該ボルトの軸線方向の軸力がか
からず締結力が落ち水密性が悪い。
【0005】又、上記成形ボディーシーラ6cは不透明
であるため、溶着後の水密,気密を確実に確認すること
が困難である。上記で説明した二つの従来例の図6,7
に示すホットメルトシート6a及び成形ボディシーラ6
cは加熱溶融で接着するので、一体に接着され固定され
てしまうと取外して修正しようとしても、その形状が破
損して修正が困難であり、従って市場の整備工場での補
修が困難であり、部品の交換を要するのでコストがかさ
むことになる。
【0006】本発明ではこのような課題に鑑み創案され
たもので、パネルに溶接される頭部内面を有する段付ウ
エルドボルトのネジ部に設けられる段部の外周を、上記
パネルに嵌挿し、ネジ部の先端方向の上記の段部の面と
パネルの面にまたがるように上記ネジ部にシール用フィ
ルムを嵌挿せしめて、該ネジ部に螺合するナットにより
締結し水密性を向上させる段付ウエルドボルトの取付構
造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の段付ボルトの取付構造は、パネル及び該パネ
ルに取付られるスティフナのいずれかに溶接される頭部
内面を有する段付ウエルドボルトのネジ部に設けられる
段部の外周を、上記パネル及びスティフナのうち少なく
とも該パネルに嵌挿し、該ネジ部の先端方向の上記の段
部の面とパネルの面にまたがるように、該ネジ部にシー
ル用フィルムを嵌挿し該ネジ部に螺合するナットにより
締結することを特徴としている。
【0008】請求項2記載の本発明の段付ボルトの取付
構造は、請求項1記載の構成において、上記シール用フ
ィルムが熱可塑性樹脂であることを特徴としている。請
求項3記載の本発明の段付ボルトの取付構造は、請求項
2記載の構成において、上記熱可塑性樹脂は熱可塑性ポ
リエステル樹脂で構成されていることを特徴としてい
る。
【0009】請求項4記載の本発明の段付ボルトの取付
構造は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成におい
て、上記の頭部内面とシール用フィルムが当接する上記
ボルト段部との間の長さが、上記パネル及びスティフナ
の厚さ、又は上記パネルとスティフナとの間に介在する
シーラの厚さと上記パネル及びスティフナの厚さの総和
と略同等の長さであることを特徴としている。
【0010】請求項5記載の本発明の段付ボルトの取付
構造は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成におい
て、上記パネルに取付けられるガーニッシュ,エアスポ
イラ等の装飾部部材が上記ナットと該ナットに対向する
上記シール用フィルム面との間隙に配設されると共に、
該ボルトのネジ部に嵌挿され、上記ナットにより締結固
定されることを特徴としている。
【0011】請求項6記載の本発明の段付ボルトの取付
構造は、請求項5記載の構成において、上記装飾部材を
挟持する上記間隙を所定の長さに保持する該段付ウエル
ドボルトに設けられ上記段部より延設されている該延設
段部又は該段付ウエルドボルトとは別体に設けられ上記
ネジ部に嵌挿されるスペーサ等により形成される間隙保
持手段を有することを特徴としている。
【0012】請求項7記載の本発明の段付ボルトの取付
構造は、請求項6記載の構成において、上記の延設段部
又はスペーサの外周面が上記頭部内面にいくに従い漸増
するようにテーパーがついていることを特徴としてい
る。請求項8記載の本発明の段付ボルトの取付構造は、
請求項1〜7のいずれかに記載の構成において、上記シ
ール用フィルムは上記の段付ウエルドボルトの段部及び
パネルの当接面に接着材を介して結合されていることを
特徴としたものである。
【0013】請求項9記載の本発明の段付ボルトの取付
構造は、請求項1〜8のいずれかに記載の構成におい
て、上記シール用フィルムは接合される上記のパネル及
び段部の接着面が透視できるように形成されていること
を特徴としている。請求項10記載の本発明の段付ボル
トの取付構造は、請求項1〜9のいずれかに記載の構成
において、上記のスティフナとパネルの間隙及び上記の
スティフナ及びパネルと該段付ウエルドボルトの,間隙
に熱硬化性の成形スポットシーラが介在していることを
特徴としている。
【0014】請求項11記載の本発明の段付ボルトの取
付構造は、請求項1〜10のいずれかに記載の構成にお
いて、上記段付ウエルドボルトの頭部内面上で該頭部内
面に突設された上記ネジ部の外周近傍に、上記のパネル
又はスティフナに当接してシールするシール用環状突起
が設けられ、且つ複数の溶接用突起が上記内面上で上記
環状突起の外周に配設されているを特徴としている。
【0015】請求項12記載の本発明の段付ボルトの取
付構造は、請求項11記載の構成において、上記シール
用フィルムと頭部内面との間を、シールフィルム,成形
スポッシーラ,シール用環状突起の三段シールで構成さ
れていることを特徴としている。請求項13記載の本発
明の段付ボルトの取付構造は、請求項6〜12のいずれ
かに記載の構成において、上記装飾部材を上記パネルに
複数本の該段付ウエルドボルトにより取付る構造におい
て、少なくとも1本は上記間隙保持手段のない固定用段
付ウエルドボルトで締結固定し、残りのボルトは上記間
隙保持手段を有する段付ウエルドボルトにより締結され
たことを特徴としている。
【0016】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の段付ウエルドナ
ットの取付構造では、パネル及び該パネルに取付られる
スティフナのいずれかに溶接される頭部内面を有する段
付ウエルドボルトのネジ部に設けられる段部の外周を、
上記パネル及びスティフナのうち少なくとも該パネルに
嵌挿し、該ネジ部の先端方向の上記の段部の面とパネル
の面にまたがるように、該ネジ部にシール用フィルムを
嵌挿し該ネジ部に螺合するナットにより締結していいる
ので、該シール用フイルムが上記の段部の面とパネルの
面に密着され、上記シール用フイルムの厚さが薄いた
め、上記ナットによる軸力が効果的に作用せしめること
ができる。
【0017】請求項2記載の本発明の段付ボルトの取付
構造では、上記シール用フィルムが熱可塑性樹脂である
ので、上記樹脂は常温では硬化し該締結時は、該ナット
締結力に応じて軸力かけることができる。請求項3記載
の本発明の段付ボルトの取付構造では、上記熱可塑性樹
脂は熱可塑性ポリエステル樹脂で構成されているので、
上記ナットの締結時該シール用フイルムが変形すること
く該結合がスムーズに行うことができる。
【0018】請求項4記載の本発明の段付ボルトの取付
構造では、上記の頭部内面とシール用フィルムが当接す
る上記ボルト段部との間の長さが、上記パネル及びステ
ィフナの厚さ又は上記パネルとスティフナとの間に介在
するシーラの厚さと上記パネル及びスティフナの厚さの
総和と略同等の長さであるので、該シール用フイルムが
該シール面にたいして均等に接着し水密に結合すること
ができる。
【0019】又、該締結時、上記段部の面とパネルの面
に段差がないので、上記シール用フイルムが捩れたり変
形する事がなく、スムーズに該締結を行うことができ
る。請求項5記載の本発明の段付ボルトの取付構造で
は、上記パネルに取付けられるガーニッシュ,エアスポ
イラ等の装飾部部材が上記ナットと該ナットに対向する
上記シール用フィルム面との間隙に配設されると共に、
該ボルトのネジ部のネジに嵌挿され、上記ナットにより
締結固定されているので、該装飾部材を該ナットにより
適宜締結し位置決めすることができる。
【0020】請求項6記載の本発明の段付ボルトの取付
構造では、上記装飾部材を挟持する上記間隙を所定の長
さに保持する該段付ウエルドボルトに設けられ上記段部
より延設されるている延設段部又は該段付ウエルドボル
トとは別体に設けられ上記ネジ部に嵌挿されるスペーサ
等により形成される間隙保持手段を有するので、上記の
延設段部又はスペーサの軸線方向の長さにより上記間隙
を保持することができる。
【0021】請求項7記載の本発明の段付ボルトの取付
構造では、請求項6記載の構成において、上記の延設段
部又はスペーサの外周面が上記頭部内面にいくに従い漸
増するようにテーパーがついているので、上記の接着材
がついたシール用フイルムを該テーパがついた該段部に
嵌挿する際、挿入することが容易にできる。請求項8記
載の本発明の段付ボルトの取付構造では、上記シール用
フィルムは上記の段付ウエルドボルトの段部及びパネル
の当接面に接着材を介して結合されているので、該シー
ル用フイルムの組立後の修理等の際、該シール用フイル
ムを剥がし再び使用することができる。
【0022】請求項9記載の本発明の段付ボルトの取付
構造では、上記シール用フィルムは接合される上記のパ
ネル及び段部の接着面が透視できるように形成されてい
るので、該シール用フイルムが透明であり、粘着面に気
泡の有無が目視判断でき、該密着性,シール性の向上を
図ることができる。請求項10記載の本発明の段付ボル
トの取付構造では、上記のスティフナとパネルの間隙及
び上記のスティフナ及びパネルと該段付ウエルドボルト
の間隙に熱硬化性の成形スポットシーラが介在している
ので、上記シール用フイルムと成形スポットシーラによ
り二重のシールを行うことができる。
【0023】請求項11記載の本発明の段付ボルトの取
付構造では、上記段付ウエルドボルトの頭部内面上で該
頭部内面に突設された上記ネジ部の外周近傍に上記パネ
ル又はスティフナに当接してシールする上記シール用環
状突起が設けられ、且つ複数の溶接用突起が上記内面上
で上記環状突起の外周に配設されているので、上記の溶
接突起をパネル又はスティフナに溶接により固着される
ため、該シール用環状突起が確実に上記のパネル又はス
ティフナに当接することができる。
【0024】請求項12記載の本発明の段付ボルトの取
付構造では、上記シール用フィルムと頭部内面との間
を、シール用フィルム,成形スポットシーラ,シール用
環状突起の三段シールで構成されているので、確実に信
頼のあるシールをすることができる。請求項13記載の
本発明の段付ボルトの取付構造では、上記装飾部材を上
記パネルに複数本の該段付ウエルドボルトにより取付る
構造において、少なくとも1本は上記間隙保持手段のな
い固定用段付ウエルドボルトで締結固定し、残りのボル
トは上記間隙保持手段を有する段付ウエルドボルトによ
り締結されているので、少なくとも一本の上記間隙保持
手段のない固定用段付ウエルドボルトで締結固定するこ
とにより位置決めを行っているため、熱膨張があっても
上記間隙保持手段を有する段付ウエルドボルトで上記膨
張差を吸収することができる。
【0025】
【実施例】以下の図面について、本実施例を説明する。
先ず、図1,2により第1実施例を説明する (第1実施例)図1はパネルに端付ウエルドボルトを取
付る順序を示す説明図であり、図2はパネルに貫通の段
付ウエルドボルトの取付構造の概略縦断面図である。
【0026】段付ウエルドボルト20は頭部22と頭部
22の内面24の中央から垂直に突設されるネジ部26
から形成されている。このネジ部26は頭部内面24上
からネジ部26の直径より大きい第一段部28が設けら
れ、さらに続いて直径が第1段部28より小さくネジ部
26のネジ32より大きい直径の第2段部30とネジ3
2とから形成されている。
【0027】頭部内面24上には第1段部28の近傍の
外周にシール用環状突起34が設けられ、その外周の上
記の内面24上に複数の溶接用突起36が設けられてい
る。スティフナ38に設けられたボルト孔40に裏面か
ら段付ウエルドボルト20を挿入し、上記の第1段部2
8の外周を嵌合し、シール用環状突起34がスティフナ
38の裏面に当接せしめて、溶接用突起36とスティフ
ナ38の裏面とを電気抵抗溶接で固着する。
【0028】段付ウエルドボルト20に固着されたステ
ィフナ38の面42に当接するようにネジ部32の第1
段部28の外周に、リング状に形成された厚さが約1.
0〜1.5mmの合成樹脂製の成形スポットシーラ44
を配設する。更に、第1段部28に嵌合された成形スポ
ットシーラ44をはさむように第1段部28より若干大
きいボルト孔46を有するパネル48のこのボルト孔4
6に、上記の第1段部28を嵌挿せしめ、該成形スポッ
トシーラ44を加熱溶着して硬化させ、図2に示したよ
うにネジ部26周辺におけるスティフナ38とパネル4
8との間、及び第1段部28とボルト孔40,46との
間の周縁をシールせしめる。
【0029】この時スティフナ38の厚さt1 とスティ
フナ38とパネル48との間の成形スポットシーラ44
の厚さt2 とパネルの厚さt3の合計の厚さT1は、第
1段部28の軸線方向の厚さT2に略同一寸法になるよ
うになっている。更に上記のように第1段部28の軸線
方向の面50とパネル48の上面52は略同一面になっ
ているのでこの両面50,52にまたがるように、第2
段部30に嵌挿し、リング状に形成された透明なポリエ
ステルフィルムの厚さ約50μmのシール用フィルム5
4が接着剤により接着されている。
【0030】第2段部30の外周は上記の各嵌挿される
部品が挿入し易いようにネジ32の先端方向に漸減する
ようにテーパーに形成されている。第2段部30軸線方
向端面56に平ワッシャ58を嵌合しナット60を螺合
し締結するものであるが、図2に示したように上記の平
ワッシャ58とシール用フィルム54との間に挟着され
配設され、ガーニッシュ62等の装飾部材のボルト孔6
4に、上記第2段部30が間隙66を有するように遊合
せしめることにより間隙保守手段Sを形成しナット60
で締結されている。
【0031】本実施例は上記のように構成されているの
で、シール用フイルムは塗装完了後、上記シール用フイ
ルムを貼る方式にすることもできるので、作業に技術力
を必要とせず、該シール用フイルムを簡単に貼ったり、
剥がしたりするだけで、組立や修理が容易に行うことが
できる。上記間隙保守手段Sは、ガーニッシュ62が合
成樹脂製であり、パネル48,スティフナ38は金属製
であるため熱膨張係数が相違するため、上記間隙66は
熱膨張係数の大きい合成樹脂製のガーニッシュ62の伸
縮を容易にし、たわみや亀裂の発生を防止し、見栄えの
向上を図っている。
【0032】次に第2実施例について説明する。 (第2実施例)図3は本発明の第2実施例を示す縦断面
図である。第1実施例と実質的には同一部位には同一符
号を付け、第1実施例と相違する部位について説明す
る。
【0033】図3に示したように第1実施例との相違は
図1,2に示す第1実施例から第2段部30とスティフ
ナ24とをなくしたものである。ガーニッシュ62のボ
ルト孔68は略ネジ部26の直径69よりやや大きい寸
法に形成され、このネジ部26がボルト孔68に嵌挿さ
れると共に、シール用フィルム54と平ワッシャ58に
挟持されナット60により、締結される固定用段付ウエ
ルドボルト77の取付構造である。
【0034】この第2実施例の場合は第1実施例のもの
が上記のように熱膨張により二部材の締結時の伸縮や組
付誤差を吸収するための間隙保持手段Sを有する締結構
造であるのに対し、位置決めをするための締結固定構造
である。又、本実施例ではこの間隙保持手段Sがないの
で、ガーニッシュ等の装飾部材を上記熱膨張等による伸
縮に関係なくナット60をネジ32に螺合し位置決めが
できるものである。
【0035】第3実施例について説明する。 (第3実施例)図4は本発明をトラックのキャビン70
のフロントF側のルーフ72に適用した場合の第3実施
例を示す概略斜視図である。このキャビン70のフロン
トF側のルーフ72に車幅方向に沿って、装飾部材であ
るエアスポイラ74が複数本の上記段付ウエルドボルト
(本実施例の場合には14本)により、ルーフ72の前
端に取付られているものである。
【0036】この時、エアスポイラ74の略中央の少な
くとも1本の上記間隙保持手段Sのない固定用段付ウエ
ルドボルト77で締結固定され、残りのボルトが上記間
隙保持段Sを有する段付ウエルドボルト77aでエアス
ポイラ74が伸縮自在に締結されているものである。従
って、エアスポイラ74の膨張は上記間隙により吸収す
ることができるので、該エアスポイラの変形や破損を防
止することができる。
【0037】
【発明の効果】上述の請求項1記載の本発明の段付ウエ
ルドナットの取付構造によれば、パネル及び該パネルに
取付られるスティフナのいずれかに溶接される頭部内面
を有する段付ウエルドボルトのネジ部に設けられる段部
の外周を、上記パネル及びスティフナのうち少なくとも
該パネルに嵌挿し、該ネジ部の先端方向の上記の段部の
面とパネルの面にまたがるように、該ネジ部にシール用
フィルムを嵌挿し該ネジ部に螺合するナットにより締結
しているので、該シール用フイルムが上記の段部の面と
パネルの面に密着され、捩じれることがなく水密になり
シール性が向上する。
【0038】上記シール用フイルムの厚さが薄いため、
上記ナットによる軸力が効果的にかかり該シール性が向
上することができる。請求項2記載の本発明の段付ボル
トの取付構造によれば、上記シール用フィルムが熱可塑
性樹脂であるので、上記樹脂は常温では硬化し該締結時
は、該ナット締結力に応じて軸力をかけることができシ
ール性を向上することができる。
【0039】請求項3記載の本発明の段付ボルトの取付
構造によれば、上記熱可塑性樹脂は熱可塑性ポリエステ
ル樹脂で構成されているので、上記ナットの締結時該シ
ール用フイルムが変形することく該結合をスムーズに行
うことができる。請求項4記載の本発明の段付ボルトの
取付構造によれば、上記の頭部内面とシール用フィルム
が当接する上記ボルト段部との間の長さが、上記パネル
及びスティフナの厚さ,又は上記パネルとスティフナと
の間に介在するシーラの厚さと上記のパネル及びスティ
フナの厚さの総和と略同等の長さであるので、該シール
用フイルムが該シール面にたいして均等に接着し水密に
結合することができる。
【0040】請求項5記載の本発明の段付ボルトの取付
構造によれば、上記パネルに取付けられるガーニッシ
ュ,エアスポイラ等の装飾部部材が上記ナットと該ナッ
トに対向する上記シール用フィルム面との間隙に配設さ
れると共に、該ボルトのネジ部に嵌挿され、上記ナット
により締結固定されているので、該装飾部材を該ナット
により適宜締結することができると共に、該装飾部材を
締結固定することに位置決めすることができる。
【0041】請求項6記載の本発明の段付ボルトの取付
構造によれば、上記装飾部材を挟持する上記間隙を所定
の長さに保持する該段付ウエルドボルトに設けられ上記
段部より延設されている該延設段部又は該段付ウエルド
ボルトとは別体に設けられ上記ネジ部に嵌挿されるスペ
ーサ等により形成される間隙保持手段を有しているの
で、上記の延設段部又はスペーサの軸線方向の長さによ
り上記間隙を保持することができる。
【0042】請求項7記載の本発明の段付ボルトの取付
構造よれば、請求項6記載の構成において、上記の延設
段部又はスペーサの外周面が上記頭部内面にいくに従い
漸増するようにテーパーがついているので、上記の接着
材がついたシール用フイルムを該テーパがついた該延設
段部に嵌挿する際、挿入することが容易にできる。請求
項8記載の本発明の段付ボルトの取付構造によれば、上
記シール用フィルムは上記の段付ウエルドボルトの段部
及びパネルの当接面に接着材を介して結合されているの
で、該シール用フイルムの組立後の修理等の際、該シー
ル用フイルムを剥がし再び使用することができ、該組
立,分解が工数がかからず容易に行うことができる。
【0043】請求項9記載の本発明の段付ボルトの取付
構造によれば.上記シール用フィルムは接合される上記
パネル及び段部の接着面が透視できるように形成されて
いるので、該シール用フイルムが透明であり、粘着面に
気泡の有無が目視により判断することができ、該密着
性,シール性の向上を図ることができる。請求項10記
載の本発明の段付ボルトの取付構造によれば、上記のス
ティフナとパネルの間隙及び上記のスティフナ及びパネ
ルと該段付ウエルドボルトの間隙に熱硬化性の成形スポ
ットシーラが介在しているので、上記シール用フイルム
と成形スポットシーラにより二重のシールを行うことが
できる。
【0044】請求項11記載の本発明の段付ボルトの取
付構造によれば、上記段付ウエルドボルトの頭部内面上
で該頭部内面に突設された上記ネジ部の外周近傍に上記
のパネル又はスティフナに当接してシールする上記シー
ル用環状突起が設けられ、且つ複数の溶接用突起が上記
内面上で上記環状突起の外周に配設されているので、上
記の溶接突起をパネル又はスティフナに溶接により固着
されるため、該シール用環状突起が確実に上記のパネル
又はスティフナに当接することができ、シール性を向上
させることができる。
【0045】請求項12記載の本発明の段付ボルトの取
付構造によれば、上記シール用フィルムと頭部内面との
間をシールフィルム,成形スポッシーラ,シール用環状
突起の三段シールで構成されているので、上記結合部分
を確実にシールすることができる。請求項13記載の本
発明の段付ボルトの取付構造によれば、上記装飾部材を
上記パネルに複数本の該段付ウエルドボルトにより取付
構造において、少なくとも1本は上記間隙保持手段のな
い固定用段付ウエルドボルトで締結固定し、残りのボル
トは上記間隙保持手段を有する段付ウエルドボルトによ
り締結されているので、少なくとも一本の上記間隙保持
手段のない固定用段付ウエルドボルトで締結固定するこ
とにより位置決めを行っているため、熱膨張があっても
上記間隙保持手段を有する段付ウエルドボルトで上記熱
膨張差を吸収することができる。
【0046】従って、上記結合部分のシール性を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を模式的に示した取付構成
の概略説明図である。
【図2】図1の間隙保持手段を有する段付ウエルドボル
トの取付構造を示す概略縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す段付ウエルドボルト
の取付構造の概略縦断面図ある。
【図4】本発明の段付ウエルドボルトの取付構造をトラ
ックのキャビンに適用した場合の第3実施例を示す説明
図である。
【図5】従来例のボルト取付構造を示すシール前の縦断
面図である。
【図6】図5のシール後の縦断面図である。
【図7】その他の従来例のボルト取付構造を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
20 段付ウエルドボルト 22 頭部 24 頭部内面 26 ネジ部 28 第1段部 30 第2段部(延設段部) 32 ネジ 34 シール用環状突起 36 溶接用突起 38 スティフナ 40 ボルト孔 42 面 44 成形スポットシーラ 46 ボルト孔 48 パネル 50, 面 52 面 54 シール用フイルム 56 端面 58 平ワッシャ 60 ナット 62 ガーニッシュ 64 ボルト孔 66 間隙 68 ボルト孔 69 ネジ部の直径 70 キャビン 72 ルーフ 74 エアスポイラ 77 固定用段付ウエルドボルト S 間隙保持手段

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル及び該パネルに取付られるスティ
    フナのいずれかに溶接される頭部内面を有する段付ウエ
    ルドボルトのネジ部に設けられる段部の外周を、上記パ
    ネル及びスティフナのうち少なくとも該パネルに嵌挿
    し、 該ネジ部の先端方向の上記の段部の面とパネルの面にま
    たがるように、該ネジ部にシール用フィルムを嵌挿し該
    ネジ部に螺合するナットにより締結することを特徴とす
    る、段付ウエルドボルトの取付構造。
  2. 【請求項2】 上記シール用フィルムが熱可塑性樹脂で
    あることを特徴とする、請求項1記載の段付ウェルドボ
    ルト取付構造。
  3. 【請求項3】 上記熱可塑性樹脂は熱可塑性ポリエステ
    ル樹脂で構成されていることを特徴とする、請求項2記
    載の段付ウエルドボルトの取付構造。
  4. 【請求項4】 上記の頭部内面とシール用フィルムが当
    接する上記ボルト段部との間の長さが、上記パネル及び
    スティフナの厚さ、又は上記パネルとスティフナとの間
    に介在するシーラの厚さと上記パネル及びスティフナの
    厚さの総和と略同等の長さであることを特徴とする、請
    求項1〜3のいずれかに記載の段付ウエルドボルトの取
    付構造。
  5. 【請求項5】 上記パネルに取付けられるガーニッシ
    ュ,エアスポイラ等の装飾部部材が上記ナットと該ナッ
    トに対向する上記シール用フィルム面との間隙に配設さ
    れると共に、該ボルトのネジ部に嵌挿され、上記ナット
    により締結固定されることを特徴とする、請求項1〜4
    のいずれかに記載の段付ウエルドボルトの取付構造。
  6. 【請求項6】 上記装飾部材を挟持する上記間隙を所定
    の長さに保持する該段付ウエルドボルトに設けられ上記
    段部より延設されている延設段部又は該段付ウエルドボ
    ルトとは別体に設けられ上記ネジ部に嵌挿されるスペー
    サ等により形成される間隙保持手段を有することを特徴
    とする、請求項5記載の段付ウエルドボルトの取付構
    造。
  7. 【請求項7】 上記の延設段部又はスペーサの外周面が
    上記頭部内面にいくに従い漸増するようにテーパーがつ
    いていることを特徴とする、請求項6記載の段付ウエル
    ドボルトの取付構造。
  8. 【請求項8】 上記シール用フィルムは上記の段付ウエ
    ルドボルトの段部及びパネルの当接面に接着材を介して
    結合されていることを特徴とする、請求項1〜7のいず
    れかに記載の段付ウエルドボルトの取付構造。
  9. 【請求項9】 上記シール用フィルムは接合される上記
    のパネル及び段部の接着面が透視できるように形成され
    ていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記
    載の段付ウエルドボルトの取付構造。
  10. 【請求項10】 上記のスティフナとパネルの間隙及び
    上記のスティフナ及びパネルと該段付ウエルドボルトの
    間隙に熱硬化性の成形スポットシーラが介在しているこ
    とを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の段付
    ウエルドボルトの取付構造。
  11. 【請求項11】 上記段付ウエルドボルトの頭部内面上
    で該頭部内面に突設された上記ネジ部の外周の近傍に、
    上記のパネル又はスティフナに当接してシールするシー
    ル用環状突起が設けられ、且つ複数の溶接用突起が上記
    内面上で上記環状突起の外周に配設されていることを特
    徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の段付ウエ
    ルドボルトの取付構造。
  12. 【請求項12】 上記シール用フィルムと頭部内面との
    間を、シール用フィルム,成形スポットシーラ,シール
    用環状突起の三段シールで構成されていることを特徴と
    する、請求項11記載の段付ウエルドボルトの取付構
    造。
  13. 【請求項13】 上記装飾部材を上記パネルに複数本の
    該段付ウエルドボルトにより取付る構造において、 少なくとも1本は固定用段付ウエルドボルトで締結固定
    し、残りのボルトは上記間隙保持手段を有する段付ウエ
    ルドボルトにより締結されたことを特徴とする、請求項
    6〜12のいずれかに記載の段付ウエルドボルトの取付
    構造。
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