JPH08303317A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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Publication number
JPH08303317A
JPH08303317A JP10976895A JP10976895A JPH08303317A JP H08303317 A JPH08303317 A JP H08303317A JP 10976895 A JP10976895 A JP 10976895A JP 10976895 A JP10976895 A JP 10976895A JP H08303317 A JPH08303317 A JP H08303317A
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JP
Japan
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fuel
passage
pressure
valve
valve member
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JP10976895A
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English (en)
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Masahiro Okajima
正博 岡嶋
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で燃料リーク量を低減し、かつ加
工の容易な燃料噴射装置を提供する。 【構成】 電磁弁のコイルへの通電オフ時、圧縮コイル
スプリング38の付勢力により当接部37aが弁座32
bに着座しているので、高圧側の燃料通路42、43お
よび44を介して空間部41に供給される高圧燃料が第
1の摺動部34aの外壁とバルブボディの32の内壁3
2cとにより形成される摺動クリアランスからリークし
たとしても、低圧側の空間部61への燃料リークを防止
できる。弁部材34は一体に形成されているため、バル
ブボディ32との摺動部位が一か所であることにより、
燃料リーク量を低減できるとともに弁部材34の加工が
容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の燃料噴射装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃料噴射装置におい
て、三方弁を開閉制御することによりノズルニードルの
反噴孔側に設けられた制御圧力室の圧力を調整してイン
ジェクタを開閉し、燃料噴射時期を制御する燃料噴射装
置として、特開昭59−165858号公報に開示され
ているものが知られている。このように制御圧力室を設
けて燃料噴射時期を制御する燃料噴射装置の構成を図1
4に示す。
【0003】図14に示すように、燃料噴射装置のイン
ジェクタ110は、分割されたケーシング部材111が
リテーニングリング113により結合されている。燃料
インレット118および燃料アウトレット119はケー
シング部材111にそれぞれねじ結合されており、ノズ
ルニードル112はケーシング部材111内に摺動可能
に収容されている。ケーシング部材111の上方には電
磁弁120が設けられている。バルブボディ122はバ
ルブケーシング121によりケーシング部材111に押
圧されている。アウタバルブ123はバルブボディ12
2に往復移動可能に収容され、インナバルブ124がア
ウタバルブ123内にさらに往復移動可能に収容されて
いる。燃料溜まり114には燃料通路130から高圧燃
料が供給されている。
【0004】電磁弁120の図示しないコイルへの通電
オフ時、圧縮コイルスプリング125の付勢力によりア
ウタバルブ123はバルブボディ122に形成される弁
座122aに着座している。このときインナバルブ12
4は、図示しないコモンレールから、燃料インレット1
18、燃料通路130を介して供給される高圧燃料の圧
力によりアウタバルブ123に形成された弁座123a
から離座しているので、ノズルニードル112の反噴孔
側に設けられた制御圧力室115に燃料インレット11
8から燃料通路130を介して高圧燃料が供給されてい
る。燃料溜まり113にも燃料通路130から高圧燃料
が供給されている。制御圧力室115内の圧力によりノ
ズルニードル112が弁座111a方向に受ける力とノ
ズルニードル112が圧縮コイルスプリング116から
弁座111aに向けて付勢される付勢力との和は、燃料
溜まり114内の圧力によりノズルニードル112が弁
座111aから離座する方向に受ける力よりも大きいの
で、ノズルニードル112は弁座111aに着座し、噴
孔111bから燃料噴射は行われない。
【0005】図示しないコイルへの通電オン時、通電に
より発生した磁力によりアウタバルブ123が図14の
上方に吸引されると、アウタバルブ123は弁座122
aから離座する。すると、制御圧力室115内の高圧燃
料は、リターン通路131を経て燃料アウトレット11
9から図示しない燃料タンクに排出されるので、制御圧
力室115内の圧力が低下する。すると、ノズルニード
ル112は弁座111aから離座し、噴孔111bから
燃料が噴射される。
【0006】電磁弁120への通電を再びオフすれば、
アウタバルブ123は再び弁座122aに着座し、制御
圧力室115とリターン通路131とが遮断されるの
で、制御圧室115内の圧力は再び上昇し、ノズルニー
ドル112はケーシング部材111に設けられた弁座1
11aに着座する。これにより、インジェクタ110か
らの燃料噴射が終了する。このようにインジェクタ11
0からの燃料噴射期間は電磁弁120への通電期間によ
って制御される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示すような従来の燃料噴射装置では、バルブボディ1
22とアウタバルブ123との摺動部位、および、アウ
タバルブ123とインナバルブ124との摺動部位にコ
モンレールから供給される高圧燃料の圧力が加わるの
で、これら摺動部位から高圧燃料がリークし易くなって
いる。また、加工誤差等による、バルブボディ122に
対するアウタバルブ123の偏心、アウタバルブ123
に対するインナバルブ124の偏心により、前述した摺
動部位における摺動クリアランスが増大し、この増大し
た摺動クリアランスからリークする燃料量が増加するこ
とがある。アウトレット119から排出される燃料は、
主にこれら前述した摺動部位からリークする燃料による
ものである。リーク燃料が多くなると、インジェクタ1
10から噴射すべき燃料量よりも多い燃料量を、図示し
ない燃料供給ポンプからインジェクタ110に供給しな
ければならなくなるので、燃料供給ポンプの大型化およ
び駆動トルクの非効率化をまねくことになる。
【0008】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、簡単な構成で燃料リーク量を低減し、
かつ加工の容易な燃料噴射装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の請求項1記載の燃料噴射装置は、内燃機関の
インジェクタに収容されたノズルニードルの反噴孔側に
設けた制御圧力室の圧力を調整することにより、燃料噴
射時期を制御する燃料噴射装置であって、前記制御圧力
室と連通可能であるとともに高圧通路から高圧燃料を供
給される摺動孔を有し、低圧通路側に弁座を設けたシリ
ンダと、前記摺動孔を形成する前記シリンダの内壁によ
り軸方向に往復移動可能に支持され、前記弁座に着座可
能な当接部を設け、前記当接部が前記弁座に着座するこ
とにより前記低圧通路と前記摺動孔とを遮断し、前記当
接部よりも前記高圧通路と前記摺動孔との連通部位側に
設けられ前記内壁と摺動する第1の摺動部により前記高
圧通路と前記低圧通路とを遮断する弁部材と、前記弁座
に向けて前記弁部材を付勢する付勢手段と、コイルへの
通電オン時、コイルに発生する磁力により前記付勢手段
の付勢力に抗して前記弁座から前記弁部材を離座させる
駆動手段とを備え、第1の燃料通路は、前記摺動孔に開
口する小径通路を有し、この小径通路を介して前記摺動
孔と連通可能であとともに前記制御圧力室に連通し、第
2の燃料通路は、前記摺動孔と前記制御圧力室とを連通
し、前記当接部が前記弁座に着座した状態で前記高圧通
路と前記第1の燃料通路とは連通し、前記弁部材がリフ
トすることにより前記小径通路が閉塞されることを特徴
とする。
【0010】本発明の請求項2記載の燃料噴射装置は、
請求項1記載の燃料噴射装置において、前記弁部材は、
前記第1の摺動部の反当接部側に設けられ前記内壁と摺
動する第2の摺動部、前記当接部と前記第1の摺動部と
の間に形成される第1の小径部、および、前記第1の摺
動部と前記第2の摺動部との間に形成される第2の小径
部を有し、前記小径通路は前記弁部材のリフトに伴い前
記第2の摺動部により閉塞され、前記高圧通路は前記第
2の小径部周囲の前記摺動孔に連通し、前記第2の燃料
通路は前記第1の小径部周囲の前記摺動孔に連通してい
ることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3記載の燃料噴射装置は、
内燃機関のインジェクタに収容されたノズルニードルの
反噴孔側に設けた制御圧力室の圧力を調整することによ
り、燃料噴射時期を制御する燃料噴射装置であって、前
記制御圧力室と連通するとともに高圧通路から高圧燃料
を供給される摺動孔を有し、前記摺動孔と前記高圧通路
との連通部位に対して反低圧通路側の前記摺動孔に弁座
を設けたシリンダと、前記摺動孔を形成する前記シリン
ダの内壁により軸方向に往復移動可能に支持される弁部
材であって、前記摺動孔と連通可能な吸入口と前記低圧
通路と連通可能な吐出口とを有し前記弁部材の内部に形
成される連通路、前記弁座に着座可能な当接部、および
前記内壁と摺動し前記高圧通路と前記低圧通路とを遮断
する遮断部を設け、前記当接部が前記弁座に着座した状
態で前記摺動孔と前記吸入口との連通を遮断するととも
に前記吐出口を閉塞する弁部材と、前記弁座に向けて前
記弁部材を付勢する付勢手段と、コイルへの通電オン
時、コイルに発生する磁力により前記付勢手段の付勢力
に抗して前記弁座から前記弁部材を離座させる駆動手段
と、を備えることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項4記載の燃料噴射装置は、
請求項3記載の燃料噴射装置において、前記当接部が前
記弁座から離座し前記弁部材が所定量リフトした状態
で、前記高圧通路は前記連通路を介して前記低圧通路と
連通することを特徴とする。本発明の請求項5記載の燃
料噴射装置は、請求項4記載の燃料噴射装置において、
前記弁部材は前記当接部よりも前記弁部材のリフト方向
側に前記内壁と摺動可能なガイド部を有し、前記吐出口
が前記低圧通路と連通する前に前記ガイド部が前記内壁
と摺動することにより、前記高圧通路は前記制御圧力室
と遮断されることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項6記載の燃料噴射装置は、
請求項3、4または5記載の燃料噴射装置において、前
記吐出口から前記吸入口への燃料流れを遮断する逆止弁
を前記連通路に設けたことを特徴とする。
【0014】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1または2記
載の燃料噴射装置によると、高圧通路から高圧燃料が供
給される摺動孔をシリンダに設け、この摺動孔に弁部材
を往復移動可能に収容し、弁部材に設けた第1の摺動部
により高圧通路と低圧通路とを遮断し、シリンダの低圧
通路側に設けた弁座に弁部材の当接部が着座することに
より、低圧通路と摺動孔とを遮断している。さらに、一
つの弁部材により制御圧力室の圧力を制御できるので、
高圧燃料の圧力が加わり燃料がリークし易い摺動部位が
減少し、高圧通路側から低圧通路側にリークする燃料量
を低減できる。このため、燃料噴射量以外に燃料供給ポ
ンプからインジェクタに供給する燃料量が低減されるの
で、燃料供給ポンプが小型化できる。また、一つの弁部
材により制御圧力室の圧力を調整できるので、弁部材の
加工が容易である。
【0015】本発明の請求項3または4記載の燃料噴射
装置によると、高圧通路から高圧燃料を供給される摺動
孔をシリンダに設け、この摺動孔に弁部材を往復移動可
能に収容している。摺動孔と連通可能な吸入口と、この
吸入口と連通するとともに低圧通路に連通可能な吐出口
とを有する連通路を弁部材内に設け、弁部材に設けた当
接部が弁座に着座した状態で、弁部材は摺動孔と吸入口
との連通を遮断するとともに吐出口を閉塞している。さ
らに、シリンダの内壁と摺動し高圧通路と低圧通路とを
遮断する遮断部を弁部材に設けている。このため、一つ
の弁部材により制御圧力室の圧力を調整できるので、高
圧燃料の圧力が加わり燃料がリークし易い摺動部位が減
少し、高圧通路側から低圧通路側にリークする燃料量を
低減できる。このため、燃料噴射量以外に燃料供給ポン
プからインジェクタに供給する燃料量が低減されるの
で、燃料供給ポンプが小型化できる。また、一つの弁部
材により制御圧力室の圧力を調整できるので、弁部材の
加工が容易である。
【0016】本発明の請求項5記載の燃料噴射装置によ
ると、当接部よりも弁部材のリフト方向側にシリンダの
内壁と摺動可能なガイド部を有し、吐出口が低圧通路と
連通する前にガイド部が内壁と摺動することにより、弁
部材の往復移動時において、高圧通路と低圧通路とが連
通しない。このため、弁部材の往復移動時における燃料
リーク量が低減できる。
【0017】本発明の請求項6記載の燃料噴射装置によ
ると、連通路に吐出口から吸入口への燃料流れを遮断す
る逆止弁を設けたことにより、連通路内の圧力が所定圧
以上にならないと逆止弁が開弁して制御圧力室の高圧燃
料が低圧側に流出しないことにより、燃料リーク量がさ
らに低減できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による燃料噴射装置
を図1〜図5に示す。図3に示すように、燃料供給ポン
プ1で加圧された高圧燃料は、燃料配管2からコモンレ
ール3に供給される。コモンレール3で所定圧に蓄圧さ
れた高圧燃料は、燃料配管4からインジェクタ10に供
給され、電磁弁30の駆動により燃料噴射時期が制御さ
れてインジェクタ10から噴射される。インジェクタ1
0からリークする燃料は燃料タンク5にリターンされ
る。
【0019】図2に示すようにインジェクタ10のケー
シング部材11は、ボディロア11a、ディスタンスピ
ース11bおよびバルブケーシング11cからなり、リ
テーニングリング12により、ボディロア11a、ディ
スタンスピース11bおよびバルブケーシング11cは
一体に結合されている。バルブケーシング11cには燃
料溜まり13と噴孔16とが摺動孔14を介し連通する
ように形成され、摺動孔14を形成するバルブケーシン
グ11cの内壁にノズルニードル21が摺動自在に支持
されている。このノズルニードル21の先端には当接部
22が一体形成され、当接部22が弁座15から離座ま
たは弁座15に着座することにより噴孔16からの噴射
がオンオフされる。
【0020】ピストン23は、連結部24、小径ピスト
ン25および大径ピストン26からなり、ボディロア1
1aおよびディスタンスピース11bの内壁に軸方向に
摺動可能に支持されている。連結部24はノズルニード
ル21と連結し、圧縮コイルスプリング27の付勢力に
よりノズルニードル21が弁座15に着座する方向、つ
まりインジェクタ10の閉弁方向に付勢されている。
【0021】ケーシング部材11の上方には電磁弁30
が設けられている。電磁弁30のバルブケーシグ31に
よりシリンダであるバルブボディ32はスペーサ33を
介しケーシング部材11に押圧されている。バルブボデ
ィ32の軸方向に形成された摺動孔32aに、弁部材3
4が軸方向に往復移動可能に収容されている。弁部材3
4は、圧縮コイルスプリング38の付勢力により低圧の
空間部61側に形成された弁座32bに当接部37aが
着座する方向に付勢されている。弁部材34の一方の端
部にアーマチャ50が固定されている。
【0022】燃料インレット71および燃料アウトレッ
ト72はボディロア11aにねじ結合されている。コモ
ンレール3で所定圧に蓄圧された高圧燃料は、燃料イン
レット71から高圧通路である燃料通路42を介して燃
料溜まり13に供給されるとともに摺動孔32aに供給
される。摺動孔32aに供給された高圧燃料は、制御圧
力室48に供給可能である。燃料アウトレット72は、
インジェクタ10内のリーク燃料を燃料タンク5にリタ
ーンする。
【0023】次に、図2のI線部分の構造を図1に基づ
いて詳細に説明する。弁部材34の第1の摺動部34a
および第2の摺動部34bは、摺動孔32aを形成する
バルブボディ32の内壁32cにより軸方向に摺動可能
に支持されている。弁部材34の一方の端部に設けられ
たロッド37にアーマチャ50が固定されているので、
弁部材34はアーマチャ50とともに往復移動する。ロ
ッド37の反アーマチャ側端部にはテーパ状の当接部3
7aが形成され、この当接部37aがバルブボディ32
に形成された弁座32bに着座可能である。圧縮コイル
スプリング38は、スペーサ51を介してバルブボディ
32に押圧されている係止板52に一端を係止され、ロ
ッド37に設けられた環状の係止部37bに他端を係止
されている。これにより圧縮コイルスプリング38は、
当接部37aが弁座32bに着座する方向に弁部材34
を付勢している。
【0024】第1の摺動部34aと第2の摺動部34b
との間に設けられた第2の小径部34dの周囲には摺動
孔32aの一部である空間部41が形成されている。燃
料通路43、燃料通路44を介して燃料通路42から高
圧燃料が空間部41に供給されている。燃料通路42、
43および44は高圧通路を構成している。燃料通路4
5は、小径通路45aを介して空間部41と連通可能に
形成され、燃料通路47を介して制御圧力室48と連通
している。燃料通路45および47は第1の燃料通路を
構成している。また燃料通路49は制御圧力室48と燃
料通路60とを連通している。燃料通路49および60
は第2の燃料通路を構成している。第1の摺動部34a
と当接部37aとの間に形成された第1の小径部34c
の周囲には空間部40が形成され、この空間部40は燃
料通路60と連通している。ロッド37の周囲に形成さ
れた低圧側の空間部61は、燃料通路62、燃料通路6
3を介して燃料通路64と連通しており、シリンダ32
の空間部61側端部に形成された弁座32bから当接部
37aが離座することにより摺動孔32aの一方の端部
側と連通する。燃料通路64は、燃料アウトレット72
から燃料タンク5にリーク燃料をリターンしている。空
間部61、燃料通路62、燃料通路63および燃料通路
64は低圧通路を構成している。
【0025】次にインジェクタ10の作動について説明
する。 (1) 電磁弁30のコイルへの通電オフ時、弁部材34は
圧縮コイルスプリング38の付勢力により図1の下方側
に付勢され当接部37aが弁座32bに着座しているの
で、燃料通路42、燃料通路43、燃料通路44を介し
て空間部41に供給される高圧燃料が第1の摺動部34
aの外壁とバルブボディの32の内壁32cとにより形
成される摺動クリアランスからリークしたとしても、空
間部61への燃料リークを防止できる。
【0026】図4の(A)に示すように、小径通路45
aは空間部41と連通しているので、空間部41に供給
された高圧燃料は、小径通路45aを有する燃料通路4
5、燃料通路47を介し制御圧力室48に供給される。
制御圧力室48は、燃料通路49、燃料通路60を介し
空間部40と連通しているが、当接部37aが弁座32
bに着座していることにより空間部61への燃料リーク
量を低減できる。制御圧力室48に供給された高圧燃料
の圧力により、ピストン23の大径ピストン26はノズ
ルニードル21を弁座15に向けて付勢する。また燃料
インレット71から燃料通路42を介し燃料溜まり13
に供給される高圧燃料の圧力は弁座15からノズルニー
ドル21を離座させる方向に働く。またノズルニードル
21は圧縮コイルスプリング27の付勢力により弁座1
5に着座する方向に付勢されている。図1に示すよう
に、当接部37aが弁座32bに着座した状態では、制
御圧力室48内の高圧燃料からノズルニードル21がイ
ンジェクタ10の閉弁方向に受ける力と圧縮コイルスプ
リング27の付勢力がノズルニードル21をインジェク
タ10の閉弁方向に付勢する力との和は、燃料溜まり1
3内の高圧燃料がノズルニードル21をインジェクタ1
0の開弁方向に押し上げる力よりも大きいので、ノズル
ニードル21は弁座15に着座している。このため、噴
孔16から燃料は噴射されない。
【0027】(2) 図1に示す状態から電磁弁30のコイ
ルへの通電がオンされると、弁部材34は圧縮コイルス
プリング38の付勢力に抗して図1の上方に吸引され
る。当接部37aが弁座32bから離座した直後の状態
では、空間部40と空間部61とが連通し、空間部41
と小径通路45aとが連通している。このため、燃料通
路42から供給される高圧燃料は、燃料通路43、燃料
通路44、空間部41、小径通路45a、燃料通路4
7、制御圧力室48、燃料通路49、燃料通路60、空
間部40、空間部61、燃料通路62、燃料通路63、
燃料通路64を経て燃料アウトレット72から燃料タン
ク5に排出される。このように、電磁弁30のコイルへ
の通電がオフ状態からオン状態に切り換わった瞬間、
高圧側の燃料通路42と低圧側の燃料通路64との間の
燃料経路が連通するので、高圧側の燃料通路42から低
圧側の燃料通路64に燃料が流れ込み燃料アウトレット
72から高圧燃料が排出される。これを「スイッチング
リーク」という。制御圧力室48内の高圧燃料は燃料
通路49、燃料通路60、空間部40、空間部61、燃
料通路62、燃料通路63、燃料通路64を経て燃料ア
ウトレット72から燃料タンク5に排出される。これを
「制御圧力室リーク」という。弁部材34とバルブボ
ディ32との摺動部位から高圧燃料がリークする。これ
を「摺動リーク」という。
【0028】以上、、およびの経路から燃料がリ
ークするので、弁部材34が弁座32bから離座した直
後、図5の(a)に示すように燃料リーク量が急激に立
ち上がる。弁部材34がさらに図1の上方にリフトする
と、図4の(B)に示すように、第2の摺動部34bの
外壁が空間部41と小径通路45aとの連通を遮断する
ので、「スイッチングリーク」がなくなる。このため、
図5の(b)に示すように燃料リーク量は減少し、前述
した「制御圧力室リーク」および「摺動リーク」だけに
なる。制御圧力室48内の高圧燃料が低圧側の燃料通路
64側に排出され、制御圧力室48と燃料通路64との
圧力差がなくなると、インジェクタ10の燃料リーク量
は前述した「摺動リーク」だけになる。
【0029】(3) 電磁弁30のコイルへの通電がオンか
らオフに切換わると、弁部材34は圧縮コイルスプリン
グ38の付勢力により図1の下方に移動する。すると、
空間部41と小径通路45aとの連通を遮断していた第
2の摺動部34bも図4の(A)のように下方に移動す
るので空間部41と小径通路45aとが連通する。空間
部41と小径通路45aとが連通し、かつ当接部37a
が弁座32bに着座するまでの間、高圧側の燃料通路4
2と低圧側の燃料通路64との間の燃料経路は連通状態
となるので「スイッチングリーク」が発生し、図5の
(d)に示すように「スイッチングリーク」と「摺動リ
ーク」との燃料リーク量の和により燃料リーク量が急激
に上昇する。弁部材34がさらに図1の下方に移動し当
接部37aが弁座32bに着座すると、高圧側の燃料通
路42と低圧側の燃料通路64との間の燃料経路が遮断
されるので燃料リーク量は急激に減少する。弁部材34
が弁座32bから離座し再び弁座32bに着座するまで
の間にリークする燃料量を「動的リーク量」という。
【0030】以上説明したように、当接部37aと弁座
32bとの着座した状態では、当接部37aと弁座32
bとの間からリークするシート部リーク量、即ち「静的
リーク量」は図5に示すように非常に小さい。これに比
して、バルブボディとアウタバルブ、アウタバルブとイ
ンナバルブとの二箇所の摺動部位を有する従来の構造で
は、図5に示すように「動的リーク」時における燃料リ
ークのふるまいは同じであるが、電磁弁への通電オフ時
の「静的リーク」において、燃料がバルブボディとアウ
タバルブとの摺動部位、アウタバルブとインナバルブと
の摺動部位から常にリークしているので「静的リーク
量」が第1実施例に比して非常に大きくなる。第1実施
例では、電磁弁30内の電磁弁34を一体構造物としバ
ルブボディ32と弁部材34との摺動を一か所としてい
る。さらに、高圧側の燃料通路42と低圧側の燃料通路
64との連通を当接部37aが弁座32bに着座するこ
とにより遮断するので、電磁弁30への通電オフ時にお
ける「静的リーク量」が激減する。
【0031】(第2実施例)本発明の第2実施例を図6
および図7に示す。第2実施例では、第1実施例におい
て、低圧側の燃料通路64から燃料アウトレット72に
直接燃料を排出していた経路に変えて、ピストン23の
小径ピストン25周囲に形成された空間部66に、低圧
側に設けた燃料通路65を連通させている。これによ
り、電磁弁30のコイルへの通電オン時、燃料通路65
に流入する高圧燃料は空間部66に流入する。空間部6
6に流入した高圧燃料の圧力はインジェクタ80の開弁
方向および閉弁方向にピストン23を移動させる力とし
て働くが、大径ピストン26の断面積S1 の方が連結部
24の軸部24aの断面積よりも大きいことにより、空
間部66に流入した高圧燃料の圧力は、インジェクタ8
0の開弁方向にピストン23を移動させる力として働
く。このため、電磁弁30のコイルへの通電オン時、燃
料溜まり13内の高圧燃料の圧力に加え空間部66に流
入した高圧燃料の圧力もノズルニードル21をインジェ
クタ80の開弁方向に押し上げる力として働く。このた
め、電磁弁30のコイルへの通電をオフからオンに切換
えた直後、図7に示すようにノズルニードル21のリフ
ト速度が従来例に比して早くなるので、燃料噴射の開始
時期が従来例に比して早くなる。また、第1実施例と比
較してもノズルニードル21のリフト速度が早くなるの
で、燃料噴射の開始時期が第1実施例よりも早くなる。
【0032】ノズルニードル21がさらに上昇し弁部材
34の第2の摺動部34bが小径通路45aを閉塞する
と、燃料通路42から燃料通路65に高圧燃料が流入し
なくなる。これにより、図7に示すようにノズルニード
ル21のリフト量が減少しほぼ横ばいになる。さらに、
制御圧力室48内の高圧燃料が燃料通路65に流出する
と、ノズルニードル21は再びリフトを開始し、燃料噴
射率が上昇する。このため、図7に示すように、燃料噴
射率は階段状に変化する。燃料の燃焼開始時期は、イン
ジェクタからの燃料噴射開始時期から所定時間経過後に
設定されているので、噴射開始から燃焼開始までにイン
ジェクタから燃焼室に噴射される燃料量、つまり、初期
燃料噴射率は、従来例および第1実施例よりも第2実施
例の方が小さくなる。このため、噴射開始初期段階にお
ける燃料供給過多により発生するNOxの発生を減少で
きる。
【0033】(第3実施例)本発明の第3実施例を図8
〜図12に示す。図9に示すように、インジェクタ90
のケーシング部材91の上方には電磁弁100が配設さ
れ、電磁弁100のバルブボディ82はバルブケーシン
グ81によりケーシング部材91のボディロア91aに
押圧されている。バルブボディ82と、バルブボディ8
2側の一部のボディロア91aとがシリンダを構成する
とともに、弁部材74を収容する摺動孔を形成してい
る。
【0034】図8に示すように、電磁弁100の弁部材
74は、バルブボディ82の軸方向に形成された摺動孔
82aとボディロア91aの凹部に形成された空間部9
5とにより構成される摺動孔82aに往復移動可能に収
容され、一方の端部に形成された遮断部である摺動部7
5がバルブボディ82の内壁82bに摺動可能に支持さ
れている。摺動部75はアーマチャ83とともに往復移
動可能である。摺動孔82aの一方の端部側には低圧の
空間部99が形成され、他方の端部側には制御圧力室9
7が形成されている。弁部材74の他方の端部には、当
接部76が形成されている。当接部76はシート部材7
9に形成された弁座79aに着座可能である。シート部
材79は、高圧通路である燃料通路93と摺動孔82a
との連通部位に対して低圧側の空間部99と反対側、つ
まり制御圧力室97側の空間部95に設置され、空間部
95と制御圧力室97とを連通する燃料通路96がシー
ト部材79に形成されている。摺動部75と当接部76
との間には小径部77が形成され、当接部76と小径部
77との間には、摺動孔82aを形成する内壁82bと
摺動可能であり小径部77よりも径の大きなガイド部7
8が形成されている。弁部材74には、シート部材79
側に向けて開口し軸方向に形成された袋孔98aと、摺
動部75を径方向に貫通し袋孔98aと連通する横孔9
8bとからなる連通路98が形成されている。当接部7
6が弁座79aに着座した状態では、連通路98内の圧
力は低圧側と同じ大気圧相当である。
【0035】小径部77の周囲には摺動孔82aの一部
である空間部94が形成されており、燃料インレット7
1、燃料通路92、燃料通路93を介して図示しないコ
モンレールから空間部94に高圧燃料が供給されてい
る。燃料通路92および93は高圧通路を構成する。当
接部76が弁座79aに着座した状態では、空間部94
は、空間部95、燃料通路96を介して制御圧力室97
に連通しており、制御圧力室97に高圧燃料が供給され
ている。
【0036】摺動部75とアーマチャ83との結合部周
囲に形成された空間部99は、燃料通路101を介して
燃料通路102と連通している。燃料通路102は燃料
アウトレット72に接続している。当接部76が弁座7
9aに着座した状態では、摺動部75の外壁とバルブボ
ディ82の内壁82bとにより、空間部99は空間部9
4との連通を遮断されている。空間部99、燃料通路1
01および燃料通路102は低圧通路を構成している。
【0037】圧縮コイルスプリング84は、当接部76
が弁座79aに着座する方向にアーマチャ83を付勢し
ている。当接部76が弁座79aに着座した状態では、
小径部77の径をd、当接部76と弁座79aとが円形
状に当接しているシート径をDとすると、d<Dであ
る。空間部95内の圧力をP、弁部材74が圧力Pによ
り受ける力をFとすると、弁部材74は、次式(1) に示
すアシスト力Fで弁座79aに押し付けられている。
【0038】 F=(π/4)×(D2 −d2 )×P ・・・(1) このため、弁部材74を弁座79aに付勢する圧縮コイ
ルスプリング84の付勢力を小さくすることができるの
で圧縮コイルスプリング84を小型化できる。次にイン
ジェクタ90の作動について説明する。 (1) 電磁弁100のコイルへの通電をオフした図8に示
す状態では、圧縮コイルスプリング84の付勢力と前述
したアシスト力Fにより弁部材74の当接部76は弁座
79aに着座しており、空間部94と空間部95とが連
通しているので制御圧力室97にコモンレールから高圧
燃料が供給される。当接部76が弁座79aに着座して
いることにより、空間部95と連通路98とは遮断され
ている。また、空間部94に供給される高圧燃料は摺動
部75の外壁とバルブボディ82の内壁82bとの間で
形成される摺動クリアランスを通って僅かにリークする
だけなので、制御圧力室97内の圧力は高圧に保持され
ている。
【0039】制御圧力室97内の高圧燃料の圧力が大径
ピストン26に働きインジェクタ90の閉弁方向にノズ
ルニードル21を付勢する力と、圧縮コイルスプリング
27がインジェクタ90の閉弁方向にノズルニードル2
1を付勢する力との和は、図示しない燃料溜まりに燃料
通路92から供給された高圧燃料の圧力がインジェクタ
90の開弁方向にノズルニードル21をリフトする力よ
りも大きい。このため、インジェクタ90から燃料は噴
射されない。
【0040】(2) 図8に示す状態から電磁弁100のコ
イルへの通電をオンすると、コイルに発生した磁力によ
りアーマチャ83が図8の上方に吸引されるので、図1
0に示すように、弁部材74もアーマチャ83とともに
上昇する。弁部材74の上昇に伴い当接部76が弁座7
9aから離座すると、空間部95と袋孔98aとが連通
する。しかしながら図10に示す状態では、バルブボデ
ィ82の内壁82bにより横孔98bが閉塞されている
とともに、摺動部75の外壁とバルブボディ82の内壁
82bとの摺動により横孔98bから空間部99への燃
料リーク量を抑制している。このため、燃料通路92と
燃料通路102とが連通せず、「スイッチングリーク」
が発生しないので、図12に示すように、第1実施例と
比較してスイッチングリーク量が減少している。バルブ
ボディ82の内壁82bとガイド部78が当接するまで
は、空間部94と空間部95とが連通しているので、高
圧燃料が制御圧力室97に供給される。この高圧燃料
は、前述したように、摺動部75の外壁とバルブボディ
82の内壁82bとの間で形成される僅かな摺動クリア
ランスを通ってリークするだけなので図10に示す状態
では制御圧力室97内の圧力は高圧状態のままである。
図10は、弁部材74のガイド部78が空間部94を形
成するバルブボディ82の内壁に当接した瞬間を示して
いる。ガイド部78が空間部94を形成するバルブボデ
ィ82の内壁に当接した状態では、空間部94と空間部
95との連通は遮断されるので、制御圧力室97に高圧
燃料が供給されなくなる。
【0041】(3) 弁部材74がさらに上昇しガイド部7
8がバルブボディ82の内壁82bと摺動しながら上昇
すると、空間部94と空間部95とがガイド部78とバ
ルブボディ82の内壁とにより遮断された状態で弁部材
74が上昇することにより、ガイド部78が摺動孔82
aに収容された体積分だけ弁部材74を除いた空間部9
5の容積が増大する。すると、空間部95内の圧力が減
少するので、空間部95の圧力減少に伴い制御圧力室9
7内の圧力も減少する。ガイド部78がバルブボディ8
2の内壁と摺動を開始し、横孔98bが空間部99と連
通していない状態では、制御圧力室97の圧力低下は弁
部材74を除く空間部95の容積増加分だけに起因する
ため、制御圧力室97内の圧力低下は緩やかである。こ
のため、図12に示すように、ノズルニードル21のリ
フト速度も緩やかになるため初期噴射における燃料噴射
率も緩やかに上昇する。
【0042】(4) 弁部材74がさらに上昇し、横孔98
bと空間部99とが連通すると、制御圧力室97内の高
圧燃料は、燃料通路96、空間部95、袋孔98a、横
孔98b、空間部99、燃料通路101、燃料通路10
2を介して燃料アウトレット72から燃料タンクに排出
される。このため、制御圧力室97内の圧力は急激に低
下するので、ノズルニードルのリフト速度も上昇し、燃
料噴射率も上昇する。
【0043】第3実施例では、当接部76が弁座79a
から離座し、横孔98bが空間部99に連通するまでの
間、ノズルニードルのリフト速度が緩やかであるため、
初期噴射における燃料噴射率が小さくなり初期噴射にお
ける燃料噴射量が減少する。これにより、図示しないエ
ンジンの燃焼室での燃焼開始時における燃料供給過多に
起因するNOxの発生量が減少する。
【0044】また第3実施例では、空間部94と空間部
95とが連通している状態では、横孔98bと空間部9
9とは連通しておらず、横孔98bと空間部99とが連
通している状態では、空間部94と空間部95との連通
が遮断されている。このように、弁部材74の当接部7
6が弁座79aから離座し、再び弁座79aに着座する
までの間に高圧側の燃料通路92と低圧側の燃料通路1
02とが連通しないので、電磁弁100のコイルの通電
オン、オフの切り換え時におけるスイッチングリーク量
をほぼゼロに抑制することができる。
【0045】(第4実施例)本発明の第4実施例を図1
3に示す。第3実施例と実質的に同一構成部分には同一
符号を付す。弁部材103内には、空間部95と空間部
99とを連通可能な連通路104が形成されており、連
通路104は貫通孔104aおよび横孔104bからな
る。貫通孔104aは弁部材103を軸方向に貫通して
形成され、横孔104bは、貫通孔104aと連通する
ように摺動部106を径方向に貫通して形成されてい
る。連通路104内には逆止弁であるボール107が収
容されており、ボール107は貫通孔104aを形成す
る弁部材103の内壁に設けれた弁座103aに着座可
能である。圧縮コイルスプリング108はボール107
を弁座103aに着座する方向に付勢している。ボール
107が弁座103aに着座した状態ではボール107
の下方側の貫通孔104aと横孔104bとの連通が遮
断されている。
【0046】電磁弁のコイルへの通電がオフからオンに
切り換えられ、当接部76が弁座79aから離座して
も、貫通孔104a内の圧力が所定圧以上になるまでボ
ール107は圧縮コイルスプリング108の付勢力によ
り弁座103aに着座したままである。このため、弁座
79aから当接部76が離座してから貫通孔104a内
の圧力が所定圧以上になりボール107が弁座103a
から離座するまでの間に貫通孔104aから横孔104
bを介してリークする燃料量を減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を示す
図2のI線部分の拡大図である。
【図2】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を示す
断面図である。
【図3】第1実施例の燃料噴射装置を用いた燃料供給シ
ステムを示す模式的構成図である。
【図4】小径通路の断続状態を示すものであり、(A)
は空間部と小径通路とが連通している状態を示す断面図
であり、(B)は空間部と小径通路とが遮断されている
状態を示す断面図である。
【図5】第1実施例および従来例の燃料リーク量を示す
特性図である。
【図6】本発明の第2実施例による燃料噴射装置を示す
断面図である。
【図7】第2実施例の燃料リーク量および燃料噴射率示
す特性図である。
【図8】本発明の第3実施例による燃料噴射装置を示す
図9のVIII線部分の拡大図である。
【図9】本発明の第3実施例による燃料噴射装置を示す
断面図である。
【図10】弁部材の当接部が弁座から離座し、弁部材の
ガイド部がバルブボディの内壁に当接する瞬間を示す断
面図である。
【図11】弁部材のガイド部がバルブボディの内壁に摺
動している状態を示す断面図である。
【図12】第3実施例および従来例の燃料リーク量と燃
料噴射率とを示す特性図である。
【図13】本発明の第4実施例による燃料噴射装置の主
要部を示す断面図である。
【図14】従来の燃料噴射装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10 インジェクタ 11 ケーシング部材 21 ノズルニードル 30 電磁弁(駆動手段) 32 バルブボディ(シリンダ) 32a 摺動孔 32b 弁座 32c 摺動孔 34 弁部材 34a 第1の摺動部 34b 第2の摺動部 34c 第1の小径部 34d 第2の小径部 37a 当接部 38 圧縮コイルスプリング(付勢手段) 42、43 燃料通路(高圧通路) 45、47 燃料通路(第1の燃料通路) 45a 小径通路 48 制御圧力室 49、60 燃料通路(第2の燃料通路) 61 空間部(低圧通路) 62、63、64、65 燃料通路(低圧通路) 74 弁部材 75 摺動部(遮断部) 76 当接部 78 ガイド部 79a 弁座 80 インジェクタ 92、93 燃料通路(高圧通路) 97 制御圧力室 98 連通路 99 空間部(低圧通路) 101、102、104 燃料通路(低圧通路) 103 弁部材 107 ボール(逆止弁)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のインジェクタに収容されたノ
    ズルニードルの反噴孔側に設けた制御圧力室の圧力を調
    整することにより、燃料噴射時期を制御する燃料噴射装
    置であって、 前記制御圧力室と連通可能であるとともに高圧通路から
    高圧燃料を供給される摺動孔を有し、低圧通路側に弁座
    を設けたシリンダと、 前記摺動孔を形成する前記シリンダの内壁により軸方向
    に往復移動可能に支持され、前記弁座に着座可能な当接
    部を設け、前記当接部が前記弁座に着座することにより
    前記低圧通路と前記摺動孔とを遮断し、前記当接部より
    も前記高圧通路と前記摺動孔との連通部位側に設けられ
    前記内壁と摺動する第1の摺動部により前記高圧通路と
    前記低圧通路とを遮断する弁部材と、 前記弁座に向けて前記弁部材を付勢する付勢手段と、 コイルへの通電オン時、コイルに発生する磁力により前
    記付勢手段の付勢力に抗して前記弁座から前記弁部材を
    離座させる駆動手段とを備え、 第1の燃料通路は、前記摺動孔に開口する小径通路を有
    し、この小径通路を介して前記摺動孔と連通可能であと
    ともに前記制御圧力室に連通し、第2の燃料通路は、前
    記摺動孔と前記制御圧力室とを連通し、 前記当接部が前記弁座に着座した状態で前記高圧通路と
    前記第1の燃料通路とは連通し、前記弁部材がリフトす
    ることにより前記小径通路が閉塞されることを特徴とす
    る燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記弁部材は、前記第1の摺動部の反当
    接部側に設けられ前記内壁と摺動する第2の摺動部、前
    記当接部と前記第1の摺動部との間に形成される第1の
    小径部、および、前記第1の摺動部と前記第2の摺動部
    との間に形成される第2の小径部を有し、前記小径通路
    は前記弁部材のリフトに伴い前記第2の摺動部により閉
    塞され、前記高圧通路は前記第2の小径部周囲の前記摺
    動孔に連通し、前記第2の燃料通路は前記第1の小径部
    周囲の前記摺動孔に連通していることを特徴とする請求
    項1記載の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関のインジェクタに収容されたノ
    ズルニードルの反噴孔側に設けた制御圧力室の圧力を調
    整することにより、燃料噴射時期を制御する燃料噴射装
    置であって、 前記制御圧力室と連通するとともに高圧通路から高圧燃
    料を供給される摺動孔を有し、前記摺動孔と前記高圧通
    路との連通部位に対して反低圧通路側の前記摺動孔に弁
    座を設けたシリンダと、 前記摺動孔を形成する前記シリンダの内壁により軸方向
    に往復移動可能に支持される弁部材であって、前記摺動
    孔と連通可能な吸入口と前記低圧通路と連通可能な吐出
    口とを有し前記弁部材の内部に形成される連通路、前記
    弁座に着座可能な当接部、および前記内壁と摺動し前記
    高圧通路と前記低圧通路とを遮断する遮断部を設け、前
    記当接部が前記弁座に着座した状態で前記摺動孔と前記
    吸入口との連通を遮断するとともに前記吐出口を閉塞す
    る弁部材と、 前記弁座に向けて前記弁部材を付勢する付勢手段と、 コイルへの通電オン時、コイルに発生する磁力により前
    記付勢手段の付勢力に抗して前記弁座から前記弁部材を
    離座させる駆動手段と、 を備えることを特徴とする燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記当接部が前記弁座から離座し前記弁
    部材が所定量リフトした状態で、前記高圧通路は前記連
    通路を介して前記低圧通路と連通することを特徴とする
    請求項3記載の燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記弁部材は前記当接部よりも前記弁部
    材のリフト方向側に前記内壁と摺動可能なガイド部を有
    し、前記吐出口が前記低圧通路と連通する前に前記ガイ
    ド部が前記内壁と摺動することにより、前記高圧通路は
    前記制御圧力室と遮断されることを特徴とする請求項4
    記載の燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】 前記吐出口から前記吸入口への燃料流れ
    を遮断する逆止弁を前記連通路に設けたことを特徴とす
    る請求項3、4または5記載の燃料噴射装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1293664A3 (de) * 2001-09-18 2004-03-10 Siemens Aktiengesellschaft Kraftstoffeinspritzventil für eine Brennkraftmaschine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1293664A3 (de) * 2001-09-18 2004-03-10 Siemens Aktiengesellschaft Kraftstoffeinspritzventil für eine Brennkraftmaschine

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