JPH08302442A - 有効水素吸蔵量の大きい水素吸蔵合金 - Google Patents

有効水素吸蔵量の大きい水素吸蔵合金

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JPH08302442A
JPH08302442A JP30884595A JP30884595A JPH08302442A JP H08302442 A JPH08302442 A JP H08302442A JP 30884595 A JP30884595 A JP 30884595A JP 30884595 A JP30884595 A JP 30884595A JP H08302442 A JPH08302442 A JP H08302442A
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JP
Japan
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hydrogen storage
hydrogen
storage alloy
storage amount
effective
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Withdrawn
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JP30884595A
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English (en)
Inventor
Takashi Kimura
高志 木村
Yoshitaka Tamao
良孝 玉生
Kiichi Komada
紀一 駒田
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効水素吸蔵量の大きい水素吸蔵合金を提供
する。 【解決手段】 水素吸蔵合金、並びに水素吸蔵合金が吸
発熱源として組込まれたヒートポンプにして、前記水素
吸蔵合金が、原子%で、Ti:27.5〜31.5%、
Zr:1〜5%、Mn:38.5〜44.5%、Cr:
7〜13%、V:10〜16%、Ni:1〜5%を含有
し、かつ、Ti(%)+Zr(%)+Mn(%)+Cr
(%)+V(%)+Ni(%)+不可避不純物(%)=
100%、結晶構造当量比(CER)=[Mn(%)+
Cr(%)+V(%)+Ni(%)]/[Ti(%)+
Zr(%)]=2.05〜2.20、を満足する組成を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有効水素吸蔵量
が大きく、いいかえれば多くの量の水素を吸蔵すること
ができ、特にこの特性が要求されるヒートポンプに組込
まれて使用するのに適した水素吸蔵合金に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、例えば特開平4−165
271号公報に記載されるように、吸発熱源として水素
吸蔵合金を用いたヒートポンプが知られており、また前
記水素吸蔵合金として多くのものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の上記ヒー
トポンプに対する高出力化および小型化の要求は強く、
これに伴い、水素吸蔵合金には大きな有効水素吸蔵量が
求められるが、従来提案されている水素吸蔵合金は、相
対的に有効水素吸蔵量が小さく、このため上記の要求に
は満足に対応することができない。なお、水素吸蔵合金
の有効水素吸蔵量の測定は、JIS規格に定められてお
り、これによれば、例えば、(50℃での吸蔵平衡圧:
11気圧時の水素吸蔵量)−(−5℃での放出平衡圧:
1気圧時の水素吸蔵量)、によって測定される。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、特にAB2 型水素吸蔵合金の1
種であるTiMn2 合金に着目し、このTiMn2 合金
を基本として大きな有効水素吸蔵量を有する水素吸蔵合
金を開発すべく研究を行なった結果、A構成元素である
Tiの一部を所定量のZrで置換すると共に、B構成元
素であるMnの一部を、それぞれ所定量のCr,V、お
よびNiで置換した上で、前記A構成元素であるTiと
Zrの合量に対する前記B構成元素であるMnとCrと
VとNiの合量の比、すなわち結晶構造当量比を相対的
に高い値に設定すると、上記のAB2 型水素吸蔵合金で
は、上記のJIS規格による有効水素吸蔵量の測定、す
なわち(50℃での吸蔵平衡圧:11気圧時の水素吸蔵
量)−(−5℃の放出平衡圧:1気圧時の水素吸蔵量)
の条件による測定で、図2に例示される圧力組成等温線
を示し、有効水素吸蔵量の小さいものであったものが、
同じ条件での有効水素吸蔵量の測定で、図1に例示され
る圧力組成等温線を示すようになり、図示される通り低
温側曲線および高温側曲線のプラトー圧が相対的に増大
し、この結果水素吸蔵合金は大きな有効水素吸蔵量を示
すようになるという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、原子%で(以下、%は原子%を
示す)、Ti:27.5〜31.5%、 Zr:
1〜5%、Mn:38.5〜44.5%、 C
r:7〜13%、V:10〜16%、
Ni:1〜5%、を含有し、かつ、 Ti(%)+Zr(%)+Mn(%)+Cr(%)+V
(%)+Ni(%)+不可避不純物(%)=100%、 結晶構造当量比(CER)=[Mn(%)+Cr(%)
+V(%)+Ni(%)]/[Ti(%)+Zr
(%)]=2.05〜2.20、 を満足する組成を有する有効水素吸蔵量の大きい水素吸
蔵合金、並びにこの有効水素吸蔵量の大きい水素吸蔵合
金が吸発熱源として組込まれたヒートポンプに特徴を有
するものである。
【0006】つぎに、この発明の水素吸蔵合金におい
て、組成を上記の通りに限定した理由を説明する。 (a) 結晶構造当量比(CER) AB2 型水素吸蔵合金において、有効水素吸蔵量の増大
をはかるためには、A構成元素の合計含有量に対するB
構成元素の合計含有量の比、すなわちCERを2.05
〜2.20にする必要があり、その理由は、その値が
2.05未満では所望の有効水素吸蔵量の増大がはかれ
ず、一方その値が2.20を越えると、圧力組成等温線
における低温側曲線および高温側曲線のプラトー圧が一
段と増大し、特に高温側曲線のプラトー圧が11気圧を
越えて高くなってしまい、この結果有効水素吸蔵量の低
下は避けられないからである。
【0007】(b) TiおよびZr 有効水素吸蔵量を増大させるには、Tiの一部をZrで
置換する必要があるが、その置換割合が、合金全体(1
00%)に占める割合で(以下、同じ)、1%未満で
は、この当然の結果としてTiの含有割合が31.5%
を越えて多くなった状態になり、この場合も上記したC
ERが2.20を越えて高い場合と同様に圧力組成等温
線における低温側曲線および高温側曲線のプラトー圧が
高くなりすぎて、所望の有効水素吸蔵量の増大がはかれ
ず、一方その置換割合が5%を越えると、Tiの含有割
合が27.5%未満となってしまい、この場合は逆に圧
力組成等温線における低温側曲線および高温側曲線のプ
ラトー圧が図2に示される通り著しく低下し、所望の大
きな有効水素吸蔵量を確保することができないことか
ら、その含有割合を、それぞれTi:27.5〜31.
5%、Zr:1〜5%と定めた。
【0008】(c) Mn,Cr,V、およびNi さらに、有効水素吸蔵量の増大には、上記の通りTiの
Zrによる一部置換に加えて、MnのCr,V、および
Niによる一部置換が不可欠であり、さらに云いかえれ
ば、Tiの所定量のZrによる一部置換が行なわれない
場合や、B構成元素の置換元素であるCr,V、および
Niのうちの少なくともいずれかの元素が含有しない場
合は勿論のこと、Mnのそれぞれ所定量のCr,V、お
よびNiによる一部置換が行なわれない場合には所望の
大きな有効水素吸蔵量を確保することができないもので
あり、その理由は、Mn,Cr,V、およびNiの含有
割合が、それぞれMn:38.5%未満、Cr:7%未
満、V:10%未満、およびNi:1%未満であった
り、またMn:44.5%、Cr:13%、V:16
%、およびNi:5%をそれぞれ越えると、圧力組成等
温線におけるプラトーの傾きやヒステリシスが大きくな
ることにあり、したがって、その含有割合を、それぞれ
Mn:38.5〜44.5%、Cr:7〜13%、V:
10〜16%、およびNi:1〜5%と定めた。
【0009】つぎに、この発明の水素吸蔵合金を実施例
により具体的に説明する。通常の高周波誘導炉を用い、
Ar雰囲気中にて、それぞれ表1,2に示される組成を
もった合金溶湯を調製し、Cu合金鋳型に鋳造して45
0mm×300mm×40mmの寸法をもったインゴットと
し、このインゴットを、真空雰囲気中、800〜110
0℃の範囲内の所定温度に10時間保持の条件で焼鈍す
ることにより本発明水素吸蔵合金(以下、本発明合金と
いう)1〜13および比較水素吸蔵合金(以下、比較合
金という)1〜10をそれぞれ製造した。なお、比較合
金1〜10は、いずれもA構成元素であるZr、並びに
B構成元素であるCr,V、およびNiのうちのいずれ
かの元素を含有せず、あるいはこれらの元素をすべて含
有しても、いずれかの元素の含有割合がこの発明の範囲
から高い方に外れた組成、さらにCERがこの発明の範
囲から外れた組成をもつものである。
【0010】ついで、上記本発明合金1〜13および比
較合金1〜10について、これをジョークラッシャにて
粗粉砕して直径:2mm以下の粗粉末とし、さらにこれを
ボールミルで微粉砕して粒度:350メッシュ以下の微
粉末とした状態で、JIS規格にもとづいて、(50°
での吸蔵平衡圧:11気圧時の水素吸蔵量)−(−5℃
での放出平衡圧:1気圧時の水素吸蔵量)を測定し、算
出して有効水素吸蔵量を求めた。この結果を表1,2に
示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【発明の効果】表1,2に示される結果から、本発明合
金1〜13は、いずれも大きな有効水素吸蔵量を示すの
に対して、構成成分のちの少なくともいずれかの含有割
合、あるいはCER値がこの発明の範囲から外れた組成
を有する比較合金1〜12は、いずれも相対的に小さい
有効水素吸蔵量しか示さないことが明らかである。上述
のように、この発明の水素吸蔵合金は、大きな有効水素
吸蔵量を示し、したがってこの水素吸蔵合金を吸発熱源
として組込んだヒートポンプはすぐれた性能を発揮し、
これの高性能化および小型化を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の水素吸蔵合金の圧力組成等温線を示
す図である。
【図2】AB2 型水素吸蔵合金の圧力組成等温線を示す
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子%で、 Ti:27.5〜31.5%、 Zr:1〜5
    %、 Mn:38.5〜44.5%、 Cr:7〜13
    %、 V:10〜16%、 Ni:1〜5
    %、 を含有し、かつ、 Ti(%)+Zr(%)+Mn(%)+Cr(%)+V
    (%)+Ni(%)+不可避不純物(%)=100%、 結晶構造当量比(CER)=[Mn(%)+Cr(%)
    +V(%)+Ni(%)]/[Ti(%)+Zr
    (%)]=2.05〜2.20、を満足する組成を有す
    ることを特徴とする有効水素吸蔵量の大きい水素吸蔵合
    金。
  2. 【請求項2】 原子%で、 Ti:27.5〜31.5%、 Zr:1〜5
    %、 Mn:38.5〜44.5%、 Cr:7〜13
    %、 V:10〜16%、 Ni:1〜5
    %、を含有し、かつ、 Ti(%)+Zr(%)+Mn(%)+Cr(%)+V
    (%)+Ni(%)+不可避不純物(%)=100%、 結晶構造当量比(CER)=[Mn(%)+Cr(%)
    +V(%)+Ni(%)]/[Ti(%)+Zr
    (%)]=2.05〜2.20、を満足する組成を有す
    る水素吸蔵合金が吸発熱源として組込まれたヒートポン
    プ。
JP30884595A 1995-03-08 1995-11-28 有効水素吸蔵量の大きい水素吸蔵合金 Withdrawn JPH08302442A (ja)

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