JPH08300783A - 熱転写型プリンタのリボン送り制御方法 - Google Patents

熱転写型プリンタのリボン送り制御方法

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Publication number
JPH08300783A
JPH08300783A JP10725095A JP10725095A JPH08300783A JP H08300783 A JPH08300783 A JP H08300783A JP 10725095 A JP10725095 A JP 10725095A JP 10725095 A JP10725095 A JP 10725095A JP H08300783 A JPH08300783 A JP H08300783A
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JP
Japan
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ribbon
mark
rotation
ink layer
amount
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Application number
JP10725095A
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English (en)
Inventor
Kenji Ibuki
健志 伊吹
Kiyoshi Inoue
潔 井上
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラーインクリボンの使用効率を向上する。 【構成】 3色以上のインク層21〜24が連続して繰
返され、少なくとも連続した2色の各インク層21,2
2の先頭にリボンマーク25を有するカラーインクリボ
ン4を使用する。リボンマーク25の検知によりインク
層21,22の頭出しを行い、このとき要したリボン巻
取用モータ30の回転量R(1)を用いて先頭にリボン
マーク25を有しないインク層23,24の頭出しに必
要なリボン巻取用モータ30の回転量R(2),R
(3)を求め、リボン巻取用モータ30を回転させてイ
ンク層23,24の頭出しを行う

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーインクリボンを
使用したカラーサーマルプリンタ等の熱転写型プリンタ
において、特にカラーインクリボンのインク層の頭出し
のためのリボン送り制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱転写型プリンタにおいては、複
数色のインク層が連続して繰返されて各インク層の先頭
にリボンマークが形成されたカラーインクリボンを使用
して、各リボンマークを検知することで各インク層の頭
出しを行っていた。
【0003】また、特開平3ー57680号公報には、
各インク層の先頭のリボンマークの長さを検出し、リボ
ンマークの長さに対するリボン巻取用モータの回転量を
求め、この回転量を元にインク層の頭出しまでのリボン
巻取用モータの回転量を求めてリボン巻取用モータを回
転することにより、各インク層の頭出しを確実に無駄な
く行う方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において
は、各インク層の先頭にリボンマークが形成されたリボ
ンを使用しなければ各インク層の頭出しを行うことがで
きず、リボンマークは印字の際に使用されないので、各
インク層の先頭すべてにリボンマークが形成されている
リボンを使用した場合には、リボンマークの長さ分だけ
リボンの使用効率が悪くなり、用紙1枚当たりの印字に
かかる単価が高くなるといった問題があった。
【0005】また、各インク層の頭出しをリボンマーク
の検知により行う方法では、リボンマークを検知するた
めのセンサを印字を行うサーマルヘッドのすぐ近くに設
置して、センサによりリボンマークを検知したときにイ
ンク層の先頭がサーマルヘッドに対向することが理想的
であるが、実際には機構上の問題によりセンサとサーマ
ルヘッドとの距離をある程度設けざるを得ない。このた
め、リボンマークを検知した時点でインク層の先頭すな
わち印字可能領域がサーマルヘッドを通過してしまうこ
とになり、センサとサーマルヘッドとの距離に応じてリ
ボンの無駄が生じるという問題があった。
【0006】さらに、特開平3−57680号公報にお
けるインク層の頭出し方法では、リボンマークの長さを
検出するセンサの検知位置に予めリボンマークが位置し
ていた場合には、リボンマークの長さを検出するために
リボンを1周期分送る必要があり、リボンの無駄を生じ
ることになる。また、リボンマークが長いとリボンの使
用効率を下げるので、通常リボンマークを短く設定して
いるが、この場合リボンマークの長さに対して求められ
るリボン巻取用モータの回転量にばらつきが生じ易く、
インク層の頭出しを行うためのリボン巻取用モータの回
転量の精度が悪くなり、正確なインク層の頭出しができ
ない恐れがあった。
【0007】本発明は、上記に鑑み、使用効率の高いカ
ラーインクリボンを使用でき、リボン無駄のない、しか
も状況に応じたインク層の頭出しを行うことができる熱
転写型プリンタのリボン送り制御方法の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1による課題解決
手段は、3色以上のインク層21〜24が連続して繰返
され、少なくとも連続した2色の各インク層21,22
の先頭にリボンマーク25を有するカラーインクリボン
4を使用して、先頭にリボンマーク25を有するインク
層22の頭出しに要したリボン巻取用モータ30におけ
る回転量R(1)を用いて、先頭にリボンマーク25を
有しないインク層23,24の頭出しに必要なリボン巻
取用モータ30の回転量R(x)を求め、求めた回転量
R(x)に応じてリボン巻取用モータ30を回転させて
先頭にリボンマーク25を有しないインク層23,24
の頭出しを行う。
【0009】請求項2による課題解決手段は、4色以上
のインク層21〜24が連続して繰返され、少なくとも
連続した3色の各インク層21,22,23の先頭にリ
ボンマーク25を有するカラーインクリボン40を使用
して、先頭にリボンマーク25を有するインク層22,
23の頭出しに要したリボン巻取用モータ30における
回転量R(1),R(2)を用いて、先頭にリボンマー
ク25を有しないインク層24の頭出しまでに必要なリ
ボン巻取用モータ30の回転量R(x)を求める。
【0010】請求項3による課題解決手段は、回転量R
(1),R(2)の総和と、回転量R(1),R(2)
の計測時に送られる各インク層21,22の長さL
(1),L(2)の総和とを用いて、先頭にリボンマー
ク25を有しないインク層24の頭出しまでに必要なリ
ボン巻取用モータ30の回転量R(x)を求める。
【0011】請求項4による課題解決手段は、回転量の
最新値R(2)と、最新値R(2)の計測時に送られる
最新のインク層22の長さL(2)とを用いて、先頭に
リボンマーク25を有しないインク層24の頭出しまで
に必要なリボン巻取用モータ30の回転量R(x)を求
める。
【0012】請求項5による課題解決手段は、各回転量
R(1),R(2)と、回転量R(1),R(2)の計
測時に送られる各インク層21,22の長さL(1),
L(2)を用いて、先頭にリボンマーク25を有しない
インク層24の頭出しまでに必要なリボン巻取用モータ
30の回転量R(x)を求める。
【0013】請求項6による課題解決手段は、先頭にリ
ボンマーク25を有するインク層22の長さに対する印
字使用可能域の長さの比率を求め、先頭にリボンマーク
25を有しないインク層24の頭出しまでに必要なリボ
ン巻取用モータ30の回転量R(x)に前記比率を掛け
合わせて回転量R(x)を補正する。
【0014】
【作用】上記請求項1による課題解決手段において、リ
ボン巻取用モータ30の回転によりカラーインクリボン
4を順次送りながら、受像紙に対して印字を開始する。
このとき、所定のインク層21〜24における印字が終
了すると、次のインク層21〜24の頭出しを順次行
う。
【0015】先頭にリボンマーク25を有するインク層
21,22の頭出しは、リボンマーク25を検知したと
きにリボン巻取用モータ30の回転を停止することによ
り行う。このとき、頭出しに要したリボン巻取用モータ
30の回転量R(1)を計測する。
【0016】先頭にリボンマーク25を有しないインク
層23,24の頭出しは、各インク層21〜24の長さ
L(1)〜L(4)が等しければリボン巻取用モータ3
0を回転量R(1)だけ回転したり、 R(x)=L(x)・R(1)/L(1) としてリボン頭出し動作に適した回転量R(x)を求め
て、リボン巻取用モータ30を回転量R(x)だけ回転
する。これにより、先頭にリボンマーク25を有しない
インク層23,24の頭出しをリボンマーク25に頼ら
ずに行うことができる。
【0017】請求項2による課題解決手段において、4
色以上で少なくとも連続した3色のインク層21,2
2,23の先頭にリボンマーク25を有していると、計
測した複数の回転量R(1),R(2)から回転量R
(x)を求めて、先頭にリボンマーク25を有しないイ
ンク層24の頭出しを行うことができる。
【0018】請求項3による課題解決手段において、リ
ボン巻取用モータ30の回転量を計測するエンコーダ等
の精度が低いときには、計測した回転量のばらつきによ
り求める回転量R(x)が不安定になり、リボン送り量
が安定しないので、これを解消するために、 R(x)=L(x)・(R(1)+…+R(x−1))/(L(1)
+…+L(x−1)) として回転量R(x)を求める。
【0019】請求項4による課題解決手段において、エ
ンコーダ等の精度が十分高い場合には、計測した複数の
回転量R(1),R(2)のどちらかを用いるだけで、
安定した回転量R(x)を求めることができるが、頭出
しを行ったときのリボン巻取り径は、最後に頭出しを行
ったときのリボン巻取り径に最も近い値となっている。
したがって、エンコーダ等の精度が十分高い場合には、
最後にリボンマーク25による検知を行ったときのリボ
ン送り量に対する回転量R(2)の比率、つまり最新値
を用いて、 R(x)=L(x)・R(x−1)/L(x−1) として回転量R(x)を求める。
【0020】請求項5による課題解決手段において、1
枚の受像紙の印字に使用されるリボンの長さが長い場
合、リボン巻取り径が極めて細い場合、あるいはリボン
の厚みが厚い場合などにおいては、リボン巻取り径の変
化が無視できないとき、すなわちリボン送り量に対する
リボンモータ30の回転量の比率がリボン径の変化に応
じて変化するときがある。この場合、各リボン送り量当
たりのリボン巻取用モータ30の回転量の比率P(1)
=R(1)/L(1)およびP(2)=R(2)/L
(2)を夫々計算し、予測比率P(x)をP(1)およ
びP(2)から求め、その予測比率P(x)を用いて、 R(x)=L(x)・P(x) として回転量R(x)を求める。
【0021】請求項6による課題解決手段において、先
頭にリボンマーク25を有しないリボン頭出し動作を行
った場合のリボンの無駄を無くして、リボンの使用効率
を向上させるために、先頭にリボンマーク25を有しな
いインク層の頭出しまでに必要なリボン巻取用モータ3
0の回転量R(x)を補正する。この回転量R(x)の
補正方法は、x−1色目(3色目)のリボン頭出し動作
がリボンマーク25の検知により行われた場合、x−1
色目のリボン頭出し動作が終了した時点でインク層23
の先頭はリボンマーク25の直後にあり、x色目(4色
目)のインク層24の頭出し動作が終了した時点でイン
ク層24の先頭が印字位置にくればよいから、リボン送
り量はL(x−1)−d(x−1色目のインク層の長さ
L(x−1)から印字使用不可能域の長さdを除いた長
さ、すなわち印字使用可能域の長さ)になるようにすれ
ばよい。したがって、予めインク層の長さL(x−1)
に対する印字使用可能域の長さの比率(L(x−1)−
d)/L(x−1)を求め、 R′(x)=R(x)・(L(x−1)−d)/L(x
−1) として、回転量R(x)を補正する。この補正後の回転
量R′(x)は、回転量R(x)よりも印字使用不可能
域の長さdに相当する回転量だけ少なくなっているの
で、x色目のインク層の頭出し動作が終了した時点で、
インク層の先頭が印字位置にくることになる。
【0022】
【実施例】
(第一実施例)本発明の第一実施例のカラーサーマルプ
リンタは、図2に示すように、プリンタ本体1内に、回
転可能なプラテン2と、該プラテン2に対向配置されプ
ラテン2に近接した印字姿勢Aとプラテン2から離間し
た待避姿勢Bとの間で移動自在とされたサーマルヘッド
3と、該サーマルヘッド3を挟んで上下に配されカラー
インクリボン4が掛け巻きされたリボン巻取ローラ5お
よびリボン供給ローラ6と、プラテン2と平行な横軸7
回りに回転自在とされ先端に受像紙を保持する保持機構
8aを有するクランプアーム8とを備えている。なお、
プラテン2は、一定のトルクがかかると回転する構造と
され、クランプアーム8は、時計周りに回転(正回転)
した場合には制限がなく回転でき、反時計周りに回転
(逆回転)した場合にはクランプオープン位置Cにおい
て回転が制限されて保持機構8aが外れる構造となって
いる。また、図中、9はプリンタ本体1に着脱可能に装
着され受像紙を収納する給紙カセット、10はピックア
ップローラ、11は給紙経路、12はクランプアーム8
に保持された受像紙を案内するドラム、13は排紙経
路、14は排紙ローラである。
【0023】前記リボン4は、図3に示すように、受像
紙(例えば、A4判)の幅と同等の幅を有し、4色(1
色目がイエロー、2色目がマゼンタ、3色目がシアン、
4色目がブラック)のインク層(リボンパネル)21〜
24が長さ方向に連続して繰返されている。そして、各
リボンパネル21〜24の長さは受像紙の長さと同等と
され、1色目のリボンパネル21の先頭両側に1色目の
リボンパネル21であることを示す2個のリボンマーク
25(以下、先頭マークSと称す)が付与され、2色目
のリボンパネル22の先頭片側に2色目のリボンパネル
22であること示す1個のリボンマーク25(以下、中
間マークTと称す)が付与されている。
【0024】このリボン4は、リボン巻取用モータ30
の駆動により回転するリボン巻取ローラ5により巻取ら
れて、サーマルヘッド3とプラテン2との間を移動する
ように配置されている。
【0025】そして、リボン4の先頭マークSおよび中
間マークTを検知する反射型光センサからなるマーク検
知部31がサーマルヘッド3よりもリボン巻取方向下流
側でリボン4の両側に夫々配置され、リボン巻取用モー
タ30の回転量を計測する回転量計測手段(エンコー
ダ)32が設けられ、マーク検知部31およびエンコー
ダ32の出力信号に応じて巻取用モータ30を駆動して
リボン送り制御を行うマイクロコンピュータからなる制
御部33が設けられている。
【0026】上記構成において、ピックアップローラ1
0により給紙カセット9から給紙された受像紙は、給紙
経路11を経由してクランプアーム8まで搬送される。
クランプアーム8は、予め逆回転してクランプオープン
位置Cで保持機構8aを解放した状態となっており、給
紙時に受像紙を保持する位置まで正回転して搬送されて
きた受像紙を保持する。
【0027】その後、クランプアーム8の正回転により
受像紙がドラム12の外周に沿ってプラテン2とサーマ
ルヘッド3との間の印字位置に導かれ、プラテン2が受
像紙に引かれて回転する。このとき、リボン巻取ローラ
5が回転してリボン4が巻取られ、印字情報に応じて印
字姿勢Aのサーマルヘッド3が受像紙とサーマルヘッド
3との間のリボン4の1色目のリボンパネル21を加熱
して、受像紙に所望の印字が行われる。
【0028】次に、受像紙に2色目の印字を行う場合に
は、サーマルヘッド3が待避位置Bとなり、クランプア
ーム8の正回転により受像紙を再び印字位置に導くすな
わち受像紙の頭出しを行い、これと同時に2色目のリボ
ンパネル22の頭出しを行う。そして、上記動作を順次
繰り返して印字がすべて完了すると、受像紙の後端が排
紙経路13に到達する位置までクランプアーム8が正回
転し、その後クランプアーム8の逆回転によって受像紙
は排紙経路13を通って排紙ローラ14に達する。この
とき、排紙ローラ14は回転しており、受像紙は排紙ロ
ーラ14により搬送され、クランプアーム8がクランプ
オープン位置Cまで逆回転すると、クランプアーム8の
保持機構8aによる受像紙の保持が解除され、受像紙は
排紙される。
【0029】ここで、リボン4のリボン送り制御の詳細
を図1のフローチャートに基づいて説明する。なお、下
記の説明中に使用される値R(n)は変数であり、n色
目印字後にリボンマーク検知により頭出しを行った場合
には実測したエンコーダ32のカウント値を示し、それ
以外の場合(リボンマーク検知なしで頭出しを行った場
合)には頭出しに適したエンコーダ32のカウント値の
計算値を示す。また、値L(n)は既知の固定値であ
り、n色目のリボンパネル21〜24の長さを示す。
【0030】(電源投入時)電源投入時に他の初期化動
作と同時に、1色目のリボンパネル21の頭出し動作を
実施する。この場合、次の手順で頭出し動作を行う。
【0031】図1(a)に示すように、リボン巻取用モ
ータ30の回転をスタートし、マーク検知部31が先頭
マークSを検知すると、リボン巻取用モータ30を停止
する。この動作が終了して待機状態となった時には、先
頭マークSがマーク検知部31に対向し、リボンパネル
21の先頭がサーマルヘッド3に対向した位置で停止し
ていることになる。なお、この動作は排紙動作と並行し
て行う。
【0032】(印字時)図1(b)に示すように、エン
コーダ32のカウント値を0にしてカウンタ値の初期化
動作を行う。1色目のリボンパネル21が頭出しされて
いるときには印字前に受像紙の給紙動作を行い、受像紙
が印字位置に移動してから印字動作を始める。印字動作
中のリボン送り制御は、次の手順となる。
【0033】サーマルヘッド3が印字姿勢Aになってか
らリボン巻取用モータ30の回転を開始し、印字情報に
応じた所定のライン数の印字が終了した時点でリボン巻
取モータ30を停止する。1色目の印字終了後、リボン
頭出し動作を順次行う。このときのリボン頭出し動作は
3通り存在し、それぞれ下記の手順となる。
【0034】リボンマークを用いてのリボン頭出し
(1色目印字後) 図1(c)に示すように、リボン巻取モータ30の回転
をスタートし、マーク検知部31が中間マークTを検知
すると、リボン巻取用モータ30を停止する。
【0035】このときのエンコーダ32のカウント値を
読み取り記憶しておく。読み取ったカウント値R(1)
は、先頭マークSから中間マークTまでの間のリボン巻
取用モータ30の回転量となる。また、この間に送られ
たリボン4の長さは1色目のリボンパネル21の長さと
なる。このため、読み取ったカウント値は1色目のリボ
ンパネル21の長さに対応したリボン巻取用モータ30
の回転量となる。回転量R(1)は、2色目および3色
目のリボンパネル22,23のリボン送り制御で使用さ
れる。なお、これらの動作は受像紙の頭出し動作と並行
して行う。
【0036】リボン送り量制御によるリボン頭出し
(2色目および3色目印字後) 図1(d)に示すように、このリボン頭出し動作が行わ
れるのは、1色目のリボンパネル21の長さに対応する
リボン巻取用モータ30の回転量R(1)を読み取った
後である。回転量R(1)を用いてx色目印字後のリボ
ン頭出し動作に適したリボン巻取用モータ30の回転量
R(x)、(ただしx=2または3)を決定する。
【0037】ここで、リボン送り量に対するリボン巻取
用モータ30の回転量の比率は、リボン巻取り径に応じ
て変化するが、各リボンパネル21〜24の長さは受像
紙の長さと同等であるため、1色分や2色分のリボンパ
ネルを巻取ってもリボン巻取り径はほとんど変化せず、
このため1色目の印字後と2,3色目の印字後とではリ
ボン巻取り径の変化は一般的に無視できるほど小さなも
のとなる。したがって、回転量R(x)を決定する際に
単に回転量R(1)を採用しても、1色目のリボンパネ
ル21の長さと同等の長さだけリボンを送ることができ
る。
【0038】また、1色目のリボンパネル21の長さL
(1)に対応する回転量R(1)を用いて、 R(x)=L(x)・R(1)/L(1) としてリボン頭出し動作に適した回転量R(x)を計算
する方法がある。この計算により求められた回転量R
(x)を用いれば、各色毎のリボンパネルの長さが異な
った場合(リボンマーク25の有無による長さの違いも
含む)においても、特定の色のリボンパネルの長さだけ
リボンを送ることができる。
【0039】したがって、リボン巻取モータ30の回転
をスタートし、エンコーダ32のカウント値がR(x)
になると、リボン巻取用モータ30を停止する。なお、
これらの動作は、受像紙の頭出し動作と並行して行う。
【0040】リボンマークを用いてのリボン頭出し
(4色目印字後) 図1(a)に示すように、リボン巻取モータ30の回転
をスタートし、マーク検知部31が先頭マークSを検知
すると、リボン巻取用モータ30を停止する。この動作
が終了して待機状態となった時にも、電源投入時すなわ
ち初期化時と同様に先頭マークSがマーク検知部31に
対向し、リボンパネル21の先頭がサーマルヘッド3に
対向した位置で停止していることになる。なお、この動
作は排紙動作と並行して行い、4色目の印字が行われて
受像紙が排出されると、1枚の受像紙に対する印字動作
は終了する。
【0041】上記動作では、初期化時と受像紙の排出時
に1色目のリボンパネル21が頭出しされた状態となっ
ているが、1色目のリボンパネル21の頭出しを1色目
の印字直前に行い、この時点でエンコーダ32のカウン
ト値を初期化するようにしてもよい。また、リボン頭出
し動作を他の動作と並行して行なうようにしているが、
これは時間短縮のためで、機構的に並行動作できないよ
うな場合には順次行なうようにしてもよい。
【0042】このように、1色目および2色目のリボン
パネル21,22の頭出し動作をリボンマーク25の検
知により行い、3色目および4色目のリボンパネル2
3,24の頭出し動作を1色目のリボンパネル21を巻
取るために要した、すなわち1色目のリボンパネル21
の頭出しから2色目のリボンパネル22の頭出しまでに
要したリボン巻取用モータ30の回転量R(1)から求
めた回転量R(x)だけリボン巻取用モータ30を回転
させることにより行っており、3色目および4色目のリ
ボンパネル23,24の頭出し動作についてはリボンマ
ーク25に頼らないリボン頭出し動作を行うことができ
る。
【0043】したがって、3色目および4色目のリボン
パネル23,24の先頭にリボンマーク25を付与する
必要がなく、従来のようなすべて色のインク層の先頭に
リボンマークが存在するリボンを使用する場合に比べ
て、リボンマーク25を削減した分だけリボン4の使用
効率を向上することができ、受像紙1枚当たりの印字に
かかる単価を低くすることができる。
【0044】また、1色目のリボンパネル21の頭出し
から2色目のリボンパネル22の頭出しまでに要したリ
ボン巻取用モータ30の回転量R(1)を計測する必要
があるが、この計測は印字動作中に行うため、印字動作
に支障をきたすことはない。
【0045】(第二実施例)第一実施例においては、1
色目のリボンパネル21の先頭に先頭マークSが、2色
目のリボンパネル22の先頭に中間マークTが夫々付与
されたカラーインクリボン4を使用してリボン送り制御
を行っていたが、第二実施例においては、図4に示すよ
うに、さらに3色目のリボンパネル23の先頭にも中間
マークTが付与されたカラーインクリボン40を使用し
てリボン送り制御を行う。なお、中間マークTは2色目
と3色目のものとが大きさや形状等が異なっていてもよ
い。
【0046】そして、先頭マークSおよび中間マークT
の検知により1色目,2色目および3色目のリボンパネ
ル21,22,23の頭出しを行い、1色目のリボンパ
ネル21の頭出しから3色目のリボンパネル23の頭出
しまでに要したリボン巻取用モータ30における回転量
R(1),R(2)を用いて先頭にリボンマーク25を
有しないリボンパネル24の頭出しに必要なリボン巻取
用モータ30の回転量R(x)を求め、求めた回転量R
(x)に応じてリボン巻取用モータ30を回転させてリ
ボンパネル24の頭出しを行う。なお、その他の構成は
第一実施例と同様であり、第一実施例と同様の機能を有
する部材については同符号を付してある。
【0047】以下、マーク検知部31およびエンコーダ
32を用いたリボン40のリボン送り制御の詳細を順を
追って説明する。
【0048】(電源投入時)電源投入時に他の初期化動
作と同時に、1色目のリボンパネル21の頭出し動作を
実施する。この場合、次の手順で頭出し動作を行う。
【0049】図1(a)に示すように、リボン巻取用モ
ータ30の回転をスタートし、マーク検知部31が先頭
マークSを検知すると、リボン巻取用モータ30を停止
する。この動作が終了して待機状態となった時には、先
頭マークSがマーク検知部31に対向し、リボンパネル
21の先頭がサーマルヘッド3に対向した位置で停止し
ていることになる。なお、この動作は排紙動作と並行し
て行う。
【0050】(印字時)図1(b)に示すように、エン
コーダ32のカウント値を0にしてカウンタ値の初期化
動作を行う。1色目のリボンパネル21が頭出しされて
いるときには印字前に受像紙の給紙動作を行い、受像紙
が印字位置に移動してから印字動作を始める。印字動作
中のリボン送り制御は、次の手順となる。
【0051】サーマルヘッド3が印字姿勢Aになってか
らリボン巻取用モータ30の回転を開始し、印字情報に
応じた所定のライン数の印字が終了した時点でリボン巻
取モータ30を停止する。1色目の印字終了後、リボン
頭出し動作を順次行う。このときのリボン頭出し動作は
3通り存在し、それぞれ下記の手順となる。
【0052】リボンマークを用いてのリボン頭出し
(1色目および2色目印字後) 図1(c)に示すように、リボン巻取モータ30の回転
をスタートし、マーク検知部31が中間マークTを検知
すると、リボン巻取用モータ30を停止する。
【0053】このときのエンコーダ32のカウント値を
読み取り記憶しておく。n色目印字後に読み取ったカウ
ント値R(n)、(n=1または2)は、n色目のリボ
ンパネル21,22の長さに対応したリボン巻取用モー
タ30の回転量となる。回転量R(1),R(2)は、
3色目のリボンパネル23のリボン送り制御で使用され
る。なお、これらの動作は受像紙の頭出し動作と並行し
て行う。
【0054】リボン送り量制御によるリボン頭出し
(3色目印字後) 図1(d)に示すように、このリボン頭出し動作が行わ
れるのは、1色目および2色目のリボンパネル21,2
2の長さに対応するリボン巻取用モータ30の回転量R
(1),R(2)を読み取った後である。回転量R
(1),R(2)を用いてx色目印字後のリボン頭出し
動作に適したリボン巻取用モータ30の回転量R
(x)、(ただしx=3)を決定する。
【0055】ここで、例えば1色目のリボンパネル21
の長さL(1)に対応する回転量R(1)を用いて、 R(x)=L(x)・R(1)/L(1) としてリボン頭出し動作に適した回転量R(x)を計算
する。また、回転量R(1)だけでなく、回転量R
(2)や回転量R(1)と回転量R(2)との平均値を
用いて回転量R(x)を求めることも可能であり、第一
実施例に比べて回転量R(x)を求める方法に幅をもた
すことができ、状況に応じた回転量R(x)を求めるこ
とができる。なお、状況に応じた回転量R(x)の求め
方については後の実施例において詳述する。
【0056】そして、リボン巻取モータ30の回転をス
タートし、エンコーダ32のカウント値がR(x)にな
ると、リボン巻取用モータ30を停止する。なお、これ
らの動作は、受像紙の頭出し動作と並行して行う。
【0057】リボンマークを用いてのリボン頭出し
(4色目印字後) 図1(a)に示すように、リボン巻取モータ30の回転
をスタートし、マーク検知部31が先頭マークSを検知
すると、リボン巻取用モータ30を停止する。この動作
が終了して待機状態となった時にも、電源投入時すなわ
ち初期化時と同様に先頭マークSがマーク検知部31に
対向し、リボンパネル21の先頭がサーマルヘッド3に
対向した位置で停止していることになる。なお、この動
作は排紙動作と並行して行い、4色目の印字が行われて
受像紙が排出されると、1枚の受像紙に対する印字動作
は終了する。
【0058】上記動作では、初期化時と受像紙の排出時
に1色目のリボンパネル21が頭出しされた状態となっ
ているが、1色目のリボンパネル21の頭出しを1色目
の印字直前に行い、この時点でエンコーダ32のカウン
ト値を初期化するようにすればよい。また、リボン頭出
し動作を他の動作と並行して行なうようにしているが、
これは時間短縮のためで、機構的に並行動作できないよ
うな場合には順次行なうようにしてもよい。
【0059】このように、4色目のリボンパネル24の
頭出し動作についてはリボンマーク25に頼らないリボ
ン頭出し動作を行うことができ、4色目のリボンパネル
24の先頭にリボンマーク25を付与する必要がなく、
リボン40の使用効率の向上、受像紙1枚当たりの印字
にかかる単価の低減が可能となる。
【0060】さらに、3色のリボンパネル21,22,
23の先頭に先頭マークSまたは中間マークTが付与さ
れているので、第一実施例のように回転量R(1)だけ
でなく、2種類の回転量R(1),R(2)を用いて回
転量R(x)を求めることで、状況に応じた信頼性の高
いリボン頭出しを行うことができる。
【0061】(第三実施例)通常、リボン巻取用モータ
30の回転量を計測するエンコーダ32等の精度が低い
場合には、例えば第一および第二実施例における計測し
た回転量R(1)を用いて回転量R(x)を求める場
合、回転量R(1)のばらつきにより求める回転量R
(x)が不安定になり、リボン送り量が安定しないとい
う問題が生じる。
【0062】これを解消するために、第三実施例におい
ては、第二実施例ののリボン頭出しにおいて、計測し
たリボン巻取用モータ30の回転量R(1)と回転量R
(2)の総和R(1)+R(2)と、これら回転量計測
時に送られるリボンパネル21,22の長さL(1)と
長さL(2)の総和L(1)+L(2)とを用いて、 R(x)=L(x)・(R(1)+R(2))/(L
(1)+L(2)) としてリボン頭出し動作に適した回転量R(x)を計算
する。なお、その他の構成および動作は第二実施例と同
様であり、第二実施例と同様の機能を有する部材につい
ては同符号を付してある。
【0063】このように、計測したリボン巻取用モータ
30の回転量の総和と、これら回転量計測時に送られる
リボンパネル21,22の長さの総和とを用いて、平均
的なリボン巻取用モータ30の回転量R(x)を求める
ことで、安定したリボン送り量を得ることができ、エン
コーダ32等の精度が低い場合には、ばらつきの少ない
安定したリボン頭出しを行うことができる。
【0064】(第四実施例)第三実施例では、エンコー
ダ32等の精度が低い場合にも、安定したリボンパネル
24の頭出しを可能としたリボン送り制御について説明
したが、エンコーダ32等の精度が十分高い場合には、
計測したリボンパネル21,22のどちらか一方の回転
量R(1)あるいはR(2)を用いるだけで、十分な精
度の回転量R(x)を求めることができる。
【0065】ここで、リボン送り量に対するリボンモー
タ30の回転量の比率は、リボン巻き取り径に応じて変
化するが、1色分や2色分のリボンパネルを巻取っても
リボン巻取り径はほとんど変化しないことについては第
一実施例で述べた。しかしながら、一般に頭出しを行う
ときのリボン巻取り径は、最後に頭出しを行ったときの
リボン巻取り径に最も近い値となっている。したがっ
て、エンコーダ32等の精度が十分高い場合には、回転
量R(x)を求める際に掛け合わせるリボン送り量に対
するリボンモータ30の回転量の比率として、最後にリ
ボンマーク25による検知を行ったときのリボン送り量
に対する回転量の比率、つまり最新値を用いて回転量R
(x)を求めると、正確なリボン送り量を得ることがで
きる。
【0066】そこで、第四実施例においては、第二実施
例ののリボン頭出しにおいて、計測したリボン巻取用
モータ30の回転量R(1),R(2)のうちの最新値
R(2)と、最新値R(2)の計測時に送られる最新の
リボンパネル22の長さL(2)とを用いて、 R(x)=L(x)・R(2)/L(2) としてリボン頭出し動作に適した回転量R(x)を計算
する。なお、その他の構成および動作は第二実施例と同
様であり、第二実施例と同様の機能を有する部材につい
ては同符号を付してある。
【0067】このように、計測したリボン巻取用モータ
30の回転量の最新値R(2)と、この回転量計測時に
送られるリボンパネル22の長さL(2)とを用いて、
リボン巻取用モータ30の回転量R(x)を求めること
で、リボン巻取り条件すなわちリボン巻取り径の変化が
最も近い状態のデータから正確なリボン送り量を得るこ
とができ、エンコーダ32等の精度が十分高い場合に
は、正確なリボン頭出しを行うことができる。
【0068】(第五実施例)第一〜第四実施例のリボン
送り制御は、1色分や2色分のリボンパネルを巻取って
もリボン巻取り径は無視できるほど小さいと仮定して行
われている。しかし、1枚の受像紙の印字に使用される
リボンの長さが長い場合、リボン巻取り径が極めて細い
場合、あるいはリボンの厚みが厚い場合などにおいて
は、1色分や2色分のリボンパネルを巻取ったときのリ
ボン巻取り径の変化が無視できないとき、すなわちリボ
ン送り量に対するリボンモータ30の回転量の比率がリ
ボン径の変化に応じて変化するときがある。
【0069】この場合、第一〜第四実施例のリボン送り
制御を行うと、求められた回転量R(x)と実際に頭出
しまでに必要なリボン巻取用モータ30の回転量とに差
異が生じ、先頭にリボンマーク25を有しないリボンパ
ネル24の頭出しを正確に行うことができないといった
不具合が生じることになる。
【0070】これを解消するために、第五実施例におい
ては、第二実施例ののリボン頭出しにおいて、計測し
た各回転量のR(1)およびR(2)と、リボンパネル
21,22の長さL(1)および長さL(2)とを用い
て、各リボン送り量当たりのリボン巻取用モータ30の
回転量の比率P(1)=R(1)/L(1)およびP
(2)=R(2)/L(2)を夫々計算し、3色目での
予測比率P(x)をP(1)およびP(2)から求め、
その予測比率P(x)を用いて、 R(x)=L(x)・P(x) としてリボン頭出し動作に適した回転量R(x)を計算
する。
【0071】本実施例ではx=3であるので等差級数と
してP(x)を求め、例えばx=4以上の場合にはP
(1)〜P(x−1)を1次関数として近似し、その関
数を用いてP(x)を求めればよい。近似する方法とし
ては最小二乗法などがあるが、誤差が実際の送り量に及
ぼす影響が少ないため、より精度の低い近似方法を用い
てP(x)を求めた場合にも十分なリボン送り制御が可
能となる。
【0072】例えば、P(1)〜P(x−1)までの平
均APを AP=(P(1)+…+P(x−1))/(x−1) として求め、関数の傾きDPをP(1)とP(x−1)
より DP=(P(x−1)−P(1))/(x−2) として求め、これらより関数P(x)を、 P(x)=DP・x−DP・x/2+AP=DP・x/
2+AP として求める方法を用いればよい。なお、その他の構成
および動作は第二実施例と同様であり、第二実施例と同
様の機能を有する部材については同符号を付してある。
【0073】このように、計測により得られた各リボン
送り量当たりのリボン巻取用モータ30の回転量の比率
の変化からリボン送りを行うリボンパネル23における
リボン送り量当たりのリボン巻取用モータ30の回転量
の予測比率P(x)を求め、この予測比率P(x)用い
てリボン巻取用モータ30の回転量R(x)を求めるこ
とで、リボン送り量の増加に伴うリボン巻取り径の変化
が無視できないときに、リボン巻取り径の変化を考慮し
たより正確なリボン頭出しを行うことができる。
【0074】(第六実施例)第一〜第五実施例のリボン
送り制御において、先頭マークSや中間マークTといっ
たリボンマーク25の検知によりリボン頭出し動作を行
った場合には、マーク検知部31とサーマルヘッド3と
の距離に応じてリボン4,40の無駄が生じる。
【0075】また、リボン頭出しに適したリボン巻取用
モータ30の回転量R(x)を求めて、リボン送り量制
御により先頭にリボンマーク25を有しないリボン頭出
し動作を行った場合には、リボン頭出し動作が終了した
時点でリボンパネルの先頭がマーク検知部31に対向し
た位置にあり、この場合にもリボン4,40の無駄が生
じる。このとき生じるリボン4,40の無駄すなわちリ
ボン4,40の印字使用不可能域は、マーク検知部31
とサーマルヘッド3との距離に応じて安定した長さを有
することになる。
【0076】図5は1色目および2色目のリボンパネル
21,22の先頭にリボンマーク25が夫々付与された
3色のカラーインクリボンを使用したときのリボン頭出
し状態を示しており、(a),(b)はマーク検知によ
りリボン頭出し動作を行った場合、(c)はリボン送り
量制御によるリボン頭出し動作を行った場合、(d)は
回転量R(x)を補正(後述する)してリボン送り量制
御によるリボン頭出し動作を行った場合を示している。
なお、第一〜第五実施例の4色のリボン4,40におい
ても、マーク検知によるリボン頭出し状態は図5
(a),(b)のように、またリボン送り量制御による
リボン頭出し状態は図5(c)のようになることは明ら
かである。
【0077】そこで、第六実施例では、先頭にリボンマ
ーク25を有しないリボン頭出し動作を行った場合のリ
ボンの無駄を無くして、リボンの使用効率を向上させる
ために、第一〜第五実施例で求めた先頭にリボンマーク
25を有しないリボンパネルの頭出しまでに必要なリボ
ン巻取用モータ30の回転量R(x)を補正している。
【0078】この回転量R(x)の補正方法を説明する
と、x−1色目のリボン頭出し動作がリボンマーク25
の検知により行われた場合、x−1色目のリボン頭出し
動作が終了した時点でリボンパネルの先頭はリボンマー
ク25の直後(マーク検知部31の近傍)にあり、x色
目のリボンパネルの頭出し動作が終了した時点でリボン
パネルの先頭がサーマルヘッド3と対向する位置にくれ
ばよいから、リボン送り量はL(x−1)−d(リボン
パネルの長さL(x−1)から印字使用不可能域の長さ
dを除いた長さ、すなわち印字使用可能域の長さ)にな
るようにすればよい。したがって、予めリボンパネルの
長さL(x−1)に対する印字使用可能域の長さの比率
(L(x−1)−d)/L(x−1)を求め、先に求め
られた回転量R(x)を用いて、 R′(x)=R(x)・(L(x−1)−d)/L(x
−1) として、回転量R(x)を補正すればよい。この補正後
の回転量R′(x)は、回転量R(x)よりも印字使用
不可能域の長さdに相当する回転量だけ少なくなってい
るので、x色目のリボンパネルの頭出し動作が終了した
時点で、リボンパネルの先頭が図5(d)に示すように
サーマルヘッド3と対向する位置にくることになる。
【0079】一方、x−1色目のリボン頭出し動作がリ
ボン送り制御により行われた場合、x−1色目のリボン
頭出し動作が終了した時点でリボンパネルの先頭がサー
マルヘッド3と対向する位置にあり、x色目のリボンパ
ネルの頭出し動作が終了した時点でリボンパネルの先頭
がサーマルヘッド3と対向する位置にくればよいから、
リボン送り量はL(x−1)のままでよい。したがっ
て、先に求められた回転量R(x)のままでリボン送り
制御を行う。
【0080】このように、第一〜第五実施例におけるリ
ボン送り量制御によるリボン頭出し動作を行うときに、
マーク検知部31とサーマルヘッド3との距離等の機械
的要因に応じて生ずるリボン4,40の印字使用不可能
域を考慮して、リボン頭出しに適した回転量R(x)を
求めた後にこの回転量R(x)を印字使用不可能域の長
さdに相当する回転量だけ少なくなるように補正してい
るので、リボン無駄の少ないリボン頭出しを行うことが
でき、リボン4,40の使用効率をより向上させること
ができる。
【0081】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。例えば、第
一実施例において、少なくとも連続した2色の各リボン
パネルの先頭にリボンマーク25が夫々付与されていれ
ば、4色に限らず3色または5色以上のカラーインクリ
ボンを使用してもよい。また、第二〜第五実施例におい
て、少なくとも連続した3色の各リボンパネルの先頭に
リボンマーク25が夫々付与されていれば、4色に限ら
ず5色以上のカラーインクリボンを使用してもよい。
【0082】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、請求項1
の発明によると、3色以上のインク層が連続して繰返さ
れ、少なくとも連続した2色の各インク層の先頭にリボ
ンマークを有するカラーインクリボンを使用して、先頭
にリボンマークを有しないインク層についてはリボンマ
ークの検知に頼らない頭出しを可能としているので、従
来のようなすべて色のインク層の先頭にリボンマークが
存在するリボンを使用する場合に比べて、多様なリボン
を安定して使用でき、リボンマークを削減した分だけリ
ボンの使用効率を向上することができて、受像紙1枚当
たりの印字にかかる単価を低くすることができる。
【0083】請求項2の発明によると、4色以上のイン
ク層が連続して繰返され、少なくとも連続した3色の各
インク層の先頭にリボンマークを有するカラーインクリ
ボンを使用して、先頭にリボンマークを有しないインク
層についてはリボンマークの検知に頼らない頭出しを可
能としているので、請求項1と同様の効果を得ることが
できる。
【0084】さらに、先頭にリボンマークを有するイン
ク層の頭出しから次の先頭にリボンマークを有するイン
ク層の頭出しまでのリボン巻取用モータの回転量を複数
計測して、この複数の回転量を用いて先頭にリボンマー
クを有しないインク層の頭出しに必要なリボン巻取用モ
ータの回転量を求めているので、1種類の計測した回転
量だけを用いて求めるときと比べて、状況に応じた信頼
性の高いリボン頭出しを行うことができる。
【0085】請求項3の発明によると、計測したリボン
巻取用モータの回転量の総和と、これら回転量計測時に
送られる各インク層の長さの総和とを用いて、先頭にリ
ボンマークを有しないインク層の頭出しまでに必要なリ
ボン巻取用モータの回転量を求めることで、安定したリ
ボン送り量を得ることができ、特にリボン巻取用モータ
の回転量を計測するエンコーダ等の精度が低い場合に
は、ばらつきの少ない安定したリボン頭出しを行うこと
ができる。
【0086】請求項4の発明によると、計測したリボン
巻取用モータの回転量の最新値と、この最新の回転量計
測時に送られるインク層の長さとを用いて、先頭にリボ
ンマークを有しないインク層の頭出しまでに必要なリボ
ン巻取用モータの回転量を求めることで、リボン巻取り
条件すなわちリボン巻取り径の変化が最も近い状態のデ
ータからリボン送り量を得ることができ、特にエンコー
ダ等の精度が十分高い場合には、正確なリボン頭出しを
行うことができる。
【0087】請求項5の発明によると、各リボン送り量
当たりのリボン巻取用モータの回転量の比率の変化から
リボン送りを行うインク層におけるリボン送り量当たり
のリボン巻取用モータの回転量の予測比率を求め、この
予測比率を用いて先頭にリボンマークを有しないインク
層の頭出しまでに必要なリボン巻取用モータの回転量を
求めるので、リボン送り量の増加に伴うリボン巻取り径
の変化が無視できないときに、リボン巻取り径の変化を
考慮したより正確なリボン頭出しを行うことができる。
【0088】請求項6の発明によると、マーク検知部と
サーマルヘッドとの距離等の機械的要因に応じて生ずる
カラーインクリボンの印字使用不可能域を考慮して、先
頭にリボンマークを有しないインク層の頭出しまでに必
要なリボン巻取用モータの回転量を補正しているので、
リボン無駄の少ないリボン頭出しを行うことができ、リ
ボンの使用効率をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一ないし第五実施例のカラーサーマ
ルプリンタにおけるリボン送り制御を示すフローチャー
トで、(a)は電源投入時で先頭マークを有するリボン
パネルの頭出し動作時、(b)は印字時、(c)は中間
マークを有するリボンパネルの頭出し動作時、(d)は
リボンマークを有しないリボンパネルの頭出し動作時
【図2】カラーサーマルプリンタの概略構成図
【図3】第一実施例のカラーインクリボンを示す図
【図4】第二ないし第五実施例のカラーインクリボンを
示す図
【図5】3色のカラーインクリボンを使用したときのリ
ボン頭出し状態を示しており、(a),(b)はマーク
検知によりリボン頭出し動作を行った場合、(c)はリ
ボン送り量制御によるリボン頭出し動作を行った場合、
(d)は回転量R(x)を補正してリボン送り量制御に
よるリボン頭出し動作を行った場合
【符号の説明】
4,40 カラーインクリボン 21〜24 インク層 25 リボンマーク 30 リボン巻取用モータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3色以上のインク層が連続して繰返さ
    れ、少なくとも連続した2色の各インク層の先頭にリボ
    ンマークを有するカラーインクリボンを使用して、リボ
    ン巻取用モータの回転により前記カラーインクリボンを
    送るとき、リボンマークの検知により先頭にリボンマー
    クを有するインク層の頭出しを行い、先頭にリボンマー
    クを有するインク層の頭出しに要したリボン巻取用モー
    タにおける回転量を計測し、計測した回転量を用いて先
    頭にリボンマークを有しないインク層の頭出しに必要な
    リボン巻取用モータの回転量を求め、求めた回転量に応
    じてリボン巻取用モータを回転させて先頭にリボンマー
    クを有しないインク層の頭出しを行うことを特徴とする
    熱転写型プリンタのリボン送り制御方法。
  2. 【請求項2】 4色以上のインク層が連続して繰返さ
    れ、少なくとも連続した3色の各インク層の先頭にリボ
    ンマークを有するカラーインクリボンを使用して、先頭
    にリボンマークを有するインク層の頭出しから次の先頭
    にリボンマークを有するインク層の頭出しまでのリボン
    巻取用モータにおける回転量を複数計測し、複数の回転
    量のすべてもしくは一部を用いて先頭にリボンマークを
    有しないインク層の頭出しまでに必要なリボン巻取用モ
    ータの回転量を求めることを特徴とする請求項1記載の
    熱転写型プリンタのリボン送り制御方法。
  3. 【請求項3】 先頭にリボンマークを有するインク層の
    頭出しから次の先頭にリボンマークを有するインク層の
    頭出しまでのリボン巻取用モータにおける回転量の総和
    と、リボン巻取用モータの回転量の計測時に送られる各
    インク層の長さの総和とを用いて、リボン送り量当たり
    のリボン巻取用モータの回転量の比率を計算し、リボン
    送りを行うインク層の長さに前記比率を掛け合わせて先
    頭にリボンマークを有しないインク層の頭出しまでに必
    要なリボン巻取用モータの回転量を求めることを特徴と
    する請求項2記載の熱転写型プリンタのリボン送り制御
    方法。
  4. 【請求項4】 先頭にリボンマークを有するインク層の
    頭出しから次の先頭にリボンマークを有するインク層の
    頭出しまでのリボン巻取用モータにおける回転量の最新
    値と、最新値の計測時に送られる最新のインク層の長さ
    とを用いて、最新のリボン送り量当たりのリボン巻取用
    モータの回転量の比率を計算し、リボン送りを行うイン
    ク層の長さに前記比率を掛け合わせて先頭にリボンマー
    クを有しないインク層の頭出しまでに必要なリボン巻取
    用モータの回転量を求めることを特徴とする請求項2記
    載の熱転写型プリンタのリボン送り制御方法。
  5. 【請求項5】 先頭にリボンマークを有するインク層の
    頭出しから次の先頭にリボンマークを有するインク層の
    頭出しまでのリボン巻取用モータにおける各回転量と、
    リボン巻取用モータの回転量の計測時に送られる各イン
    ク層の長さを用いて、各リボン送り量当たりのリボン巻
    取用モータの回転量の比率を夫々計算し、各比率の変化
    からリボン送りを行うインク層におけるリボン送り量当
    たりのリボン巻取用モータの回転量の予測比率を求め、
    リボン送りを行うインク層の長さに予測比率を掛け合わ
    せて先頭にリボンマークを有しないインク層の頭出しま
    でに必要なリボン巻取用モータの回転量を求めることを
    特徴とする請求項2記載の熱転写型プリンタのリボン送
    り制御方法。
  6. 【請求項6】 先頭にリボンマークを有するインク層の
    長さに対する印字使用可能域の長さの比率を求め、先頭
    にリボンマークを有しないインク層の頭出しまでに必要
    なリボン巻取用モータの回転量に前記比率を掛け合わせ
    て前記回転量を補正することを特徴とする請求項1から
    5のいずれかに記載の熱転写型プリンタのリボン送り制
    御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4505867B2 (ja) * 1999-03-10 2010-07-21 シンフォニアテクノロジー株式会社 熱転写用カラーインクリボンの各色検知装置

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JP4505867B2 (ja) * 1999-03-10 2010-07-21 シンフォニアテクノロジー株式会社 熱転写用カラーインクリボンの各色検知装置

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