JPH08300556A - 粉体塗装鋼管 - Google Patents
粉体塗装鋼管Info
- Publication number
- JPH08300556A JPH08300556A JP12884895A JP12884895A JPH08300556A JP H08300556 A JPH08300556 A JP H08300556A JP 12884895 A JP12884895 A JP 12884895A JP 12884895 A JP12884895 A JP 12884895A JP H08300556 A JPH08300556 A JP H08300556A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、鋼管表面に粉体ポリエステルを施
した鋼管に関し、鋼管との接着性が優れるよう粉体ポリ
エステルを塗布した粉体塗装鋼管を提供する。 【構成】 ブラストなど下地処理を施した鋼管１の表面
に、粉体エポキシ層２と粉体ポリエステル層３を順次積
層したことを特徴とする粉体塗装鋼管である。 【効果】 優れた接着性が得られ、これを屋外使用して
も酸素や雨水が疵部や端部から浸入することはなく、長
期に渡り優れた防食性が維持される。
した鋼管に関し、鋼管との接着性が優れるよう粉体ポリ
エステルを塗布した粉体塗装鋼管を提供する。 【構成】 ブラストなど下地処理を施した鋼管１の表面
に、粉体エポキシ層２と粉体ポリエステル層３を順次積
層したことを特徴とする粉体塗装鋼管である。 【効果】 優れた接着性が得られ、これを屋外使用して
も酸素や雨水が疵部や端部から浸入することはなく、長
期に渡り優れた防食性が維持される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は鋼管表面に粉体塗装を施
した鋼管に関し、詳しくは塗膜の接着性が優れた粉体塗
装鋼管に関する。
した鋼管に関し、詳しくは塗膜の接着性が優れた粉体塗
装鋼管に関する。
【０００２】
【従来の技術】支柱，ポールや電線ケーブル保護管，水
道配管，ガス配管などに鋼管が利用される。これらの柱
や配管は、時として屋外で使用される場合があり、屋外
環境での鋼管の腐食防止のために、一般に鋼管の外面に
粉体エポキシや粉体ポリエステルの塗膜が施される。中
でも粉体ポリエステル塗膜は、屋外環境での引張強度な
どの機械的強度の低下が小さいので、広く利用されてい
る。
道配管，ガス配管などに鋼管が利用される。これらの柱
や配管は、時として屋外で使用される場合があり、屋外
環境での鋼管の腐食防止のために、一般に鋼管の外面に
粉体エポキシや粉体ポリエステルの塗膜が施される。中
でも粉体ポリエステル塗膜は、屋外環境での引張強度な
どの機械的強度の低下が小さいので、広く利用されてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし鋼管に直に粉体
ポリエステルを塗装して使用すると、塗膜が鋼管と接着
しないので、酸素や雨水が粉体ポリエステル塗膜の疵部
や端部から浸入して粉体ポリエステル塗膜の下の鋼管が
腐食する。すなわち、鋼管との接着性が優れた粉体ポリ
エステル塗装鋼管の実現が難しかった。
ポリエステルを塗装して使用すると、塗膜が鋼管と接着
しないので、酸素や雨水が粉体ポリエステル塗膜の疵部
や端部から浸入して粉体ポリエステル塗膜の下の鋼管が
腐食する。すなわち、鋼管との接着性が優れた粉体ポリ
エステル塗装鋼管の実現が難しかった。
【０００４】本発明は、鋼管との接着性が優れるよう粉
体ポリエステルを塗布した粉体塗装鋼管の提供を目的と
する。
体ポリエステルを塗布した粉体塗装鋼管の提供を目的と
する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、下地処理を施
した鋼管の表面に、粉体エポキシ層と粉体ポリエステル
層を順次積層したことを特徴とする粉体塗装鋼管であ
る。
した鋼管の表面に、粉体エポキシ層と粉体ポリエステル
層を順次積層したことを特徴とする粉体塗装鋼管であ
る。
【０００６】すなわち本発明者らは、上述の問題点を解
決すべく、鋼管との接着性が優れた粉体ポリエステル塗
装鋼管について鋭意検討した。その結果、図１に示す如
く、外面を下地処理した鋼管１の表面に、粉体エポキシ
層２を介して粉体ポリエステル層３を塗装することによ
って、上述の問題点が解決できることを見出し、本発明
に至ったものである。
決すべく、鋼管との接着性が優れた粉体ポリエステル塗
装鋼管について鋭意検討した。その結果、図１に示す如
く、外面を下地処理した鋼管１の表面に、粉体エポキシ
層２を介して粉体ポリエステル層３を塗装することによ
って、上述の問題点が解決できることを見出し、本発明
に至ったものである。
【０００７】
【作用】以下本発明を、作用とともに詳細に説明する。
【０００８】本発明に使用する鋼管とは、炭素鋼あるい
はステンレス鋼などの合金鋼でできた鋼管である。ま
た、炭素鋼でできた鋼管の内面や外面に、ステンレス鋼
やチタン，アルミニウム，ニッケル，銅などの金属、あ
るいはニッケル−クロム−モリブテン合金やニッケル−
クロム−モリブテン−タングステン合金のような合金を
積層したクラッド鋼管も使用できる。
はステンレス鋼などの合金鋼でできた鋼管である。ま
た、炭素鋼でできた鋼管の内面や外面に、ステンレス鋼
やチタン，アルミニウム，ニッケル，銅などの金属、あ
るいはニッケル−クロム−モリブテン合金やニッケル−
クロム−モリブテン−タングステン合金のような合金を
積層したクラッド鋼管も使用できる。
【０００９】また炭素鋼でできた鋼管の内面や外面に、
亜鉛，アルミニウム，クロムなどの金属めっき，亜鉛−
アルミニウム，亜鉛−ニッケルや亜鉛−ニッケル−クロ
ムなどの合金めっきなどのめっきを施した鋼管も使用で
きる。
亜鉛，アルミニウム，クロムなどの金属めっき，亜鉛−
アルミニウム，亜鉛−ニッケルや亜鉛−ニッケル−クロ
ムなどの合金めっきなどのめっきを施した鋼管も使用で
きる。
【００１０】本発明に使用する鋼管の外面には、最初に
下地処理を施す。鋼管外面のスケールなどをブラスト処
理などによって除去し、その表面にクロメート処理剤
を、ロール，ブラシや刷毛などで塗布して加熱・焼き付
けて下地処理する。
下地処理を施す。鋼管外面のスケールなどをブラスト処
理などによって除去し、その表面にクロメート処理剤
を、ロール，ブラシや刷毛などで塗布して加熱・焼き付
けて下地処理する。
【００１１】クロメート処理剤は、例えば無水クロム酸
の水溶液に有機質の還元剤を添加して加熱し、水溶液中
の６価クロムの一部を３価クロムに部分還元した還元水
溶液に、シリカ微粒子を添加・分散した混合物，あるい
は無水クロム酸とリン酸の混合水溶液に有機質の還元剤
を添加して加熱し、水溶液中の６価クロムの一部を３価
クロムに部分還元した還元水溶液などを用いる。クロメ
ート被膜の全クロム付着量が１５０〜７００ｍｇ／ｍ2
程度であると、良好な接着性が得られる。
の水溶液に有機質の還元剤を添加して加熱し、水溶液中
の６価クロムの一部を３価クロムに部分還元した還元水
溶液に、シリカ微粒子を添加・分散した混合物，あるい
は無水クロム酸とリン酸の混合水溶液に有機質の還元剤
を添加して加熱し、水溶液中の６価クロムの一部を３価
クロムに部分還元した還元水溶液などを用いる。クロメ
ート被膜の全クロム付着量が１５０〜７００ｍｇ／ｍ2
程度であると、良好な接着性が得られる。
【００１２】次に下地処理した鋼管外面に、粉体エポキ
シ層を形成する。粉体エポキシ層の形成に用いる粉体エ
ポキシとしては、例えばエポキシ，顔料と硬化剤からな
る混合物を用いる。
シ層を形成する。粉体エポキシ層の形成に用いる粉体エ
ポキシとしては、例えばエポキシ，顔料と硬化剤からな
る混合物を用いる。
【００１３】エポキシとしては、例えばビスフェノール
ＡのジグリシジルエーテルやビスフェノールＦのジグリ
シジルエーテルなどを使用する。顔料としては、例えば
酸化チタン，カーボンブラック，酸化鉄等の着色顔料を
用いることができ、その他に必要により、例えばシリ
カ，硫酸バリウム，炭酸カルシウム，ケイ酸カルシウ
ム，酸化アルミニウム等を充填剤として配合してもよ
い。
ＡのジグリシジルエーテルやビスフェノールＦのジグリ
シジルエーテルなどを使用する。顔料としては、例えば
酸化チタン，カーボンブラック，酸化鉄等の着色顔料を
用いることができ、その他に必要により、例えばシリ
カ，硫酸バリウム，炭酸カルシウム，ケイ酸カルシウ
ム，酸化アルミニウム等を充填剤として配合してもよ
い。
【００１４】添加剤としては、必要に応じて従来汎用さ
れている適当な流れ調整剤，はじき防止剤などを配合す
る。顔料の配合量は一般にエポキシ１００重量部に対し
て１０〜６０重量部とするのが好ましい。また硬化剤と
しては、例えばアミド，アミン，フェノールや酸無水物
などが使用できる。
れている適当な流れ調整剤，はじき防止剤などを配合す
る。顔料の配合量は一般にエポキシ１００重量部に対し
て１０〜６０重量部とするのが好ましい。また硬化剤と
しては、例えばアミド，アミン，フェノールや酸無水物
などが使用できる。
【００１５】硬化剤の配合量は、用いるエポキシの１エ
ポキシ当量当たり硬化剤の０．８〜１．２活性水素当量
である。ここで０．８当量未満だと物理性能が不十分と
なり、また１．２当量を超えると耐食性等が悪化する。
ポキシ当量当たり硬化剤の０．８〜１．２活性水素当量
である。ここで０．８当量未満だと物理性能が不十分と
なり、また１．２当量を超えると耐食性等が悪化する。
【００１６】上記の粉体エポキシの塗布は、前記の下地
処理した鋼管を高周波誘導加熱やバーナー加熱などで予
熱し、その外面に粉体エポキシを静電塗装，摩擦帯電塗
装や流動浸漬塗装して行うが、下地処理した鋼管の外面
に常温で粉体エポキシを塗布したのち鋼管を加熱して、
粉体エポキシ層を硬化しても良い。
処理した鋼管を高周波誘導加熱やバーナー加熱などで予
熱し、その外面に粉体エポキシを静電塗装，摩擦帯電塗
装や流動浸漬塗装して行うが、下地処理した鋼管の外面
に常温で粉体エポキシを塗布したのち鋼管を加熱して、
粉体エポキシ層を硬化しても良い。
【００１７】いずれの方法でも、下地処理した鋼管の予
熱温度は１４０〜３００℃程度が良い。この鋼管の予熱
温度が１４０℃未満では粉体ポリエステル塗膜の接着力
が低下する。また作業性と経済性の点から、鋼管予熱温
度の上限は３００℃程度が良い。
熱温度は１４０〜３００℃程度が良い。この鋼管の予熱
温度が１４０℃未満では粉体ポリエステル塗膜の接着力
が低下する。また作業性と経済性の点から、鋼管予熱温
度の上限は３００℃程度が良い。
【００１８】また粉体エポキシの厚みは３０〜３００μ
ｍ程度が良い。膜厚が３０μｍ未満では、浸漬試験で水
が疵部や端部から浸入して粉体ポリエステル塗膜の下の
鋼管が腐食する。また作業性と経済性の点から、膜厚の
上限値は３００μｍ程度が良い。
ｍ程度が良い。膜厚が３０μｍ未満では、浸漬試験で水
が疵部や端部から浸入して粉体ポリエステル塗膜の下の
鋼管が腐食する。また作業性と経済性の点から、膜厚の
上限値は３００μｍ程度が良い。
【００１９】本発明の最外層には粉体ポリエステルを塗
装する。粉体ポリエステルとしては、一般市販のブロッ
クウレタン硬化型粉体ポリエステル，ブロックイソシア
ネート硬化型粉体ポリエステル，アクリル硬化型粉体ポ
リエステルや、ＴＧＩＣ硬化型粉体ポリエステルなどを
使用する。
装する。粉体ポリエステルとしては、一般市販のブロッ
クウレタン硬化型粉体ポリエステル，ブロックイソシア
ネート硬化型粉体ポリエステル，アクリル硬化型粉体ポ
リエステルや、ＴＧＩＣ硬化型粉体ポリエステルなどを
使用する。
【００２０】また柱塗膜や配管塗膜の火災に対する防災
措置が必要な場合には、これらの粉体ポリエステルに難
燃剤を添加した難燃性粉体ポリエステルを塗装する。ま
た柱や配管の識別や景観対策のために粉体ポリエステル
層に着色が必要な場合は、一般市販の顔料を混合添加し
て必要な色彩に調色する。
措置が必要な場合には、これらの粉体ポリエステルに難
燃剤を添加した難燃性粉体ポリエステルを塗装する。ま
た柱や配管の識別や景観対策のために粉体ポリエステル
層に着色が必要な場合は、一般市販の顔料を混合添加し
て必要な色彩に調色する。
【００２１】粉体ポリエステルは、静電塗装，摩擦帯電
塗装，流動浸漬塗装や溶射塗装によって粉体エポキシを
塗装した鋼管外面に塗布する。粉体ポリエステル層の厚
みは０．１ｍｍ〜５ｍｍの範囲が良い。この膜厚が０．
１ｍｍ未満では、屋外暴露試験で酸素や雨水が疵部や端
部から浸入して、粉体ポリエステル塗膜の下の鋼管が腐
食する。また作業性と経済性の点から、膜厚の上限値は
５ｍｍ程度が良い。
塗装，流動浸漬塗装や溶射塗装によって粉体エポキシを
塗装した鋼管外面に塗布する。粉体ポリエステル層の厚
みは０．１ｍｍ〜５ｍｍの範囲が良い。この膜厚が０．
１ｍｍ未満では、屋外暴露試験で酸素や雨水が疵部や端
部から浸入して、粉体ポリエステル塗膜の下の鋼管が腐
食する。また作業性と経済性の点から、膜厚の上限値は
５ｍｍ程度が良い。
【００２２】本発明の構成を図１で説明する。図１は本
発明の一例としての粉体を塗布した塗装鋼管の断面を示
す図面である。
発明の一例としての粉体を塗布した塗装鋼管の断面を示
す図面である。
【００２３】図中１はブラスト処理で除錆し下地処理し
た鋼管，２は粉体エポキシ層，３は粉体ポリエステル層
を各々示す。
た鋼管，２は粉体エポキシ層，３は粉体ポリエステル層
を各々示す。
【００２４】以上のように構成した本発明の粉体塗装鋼
管は、塗膜の接着性が優れているので、屋外使用しても
酸素や雨水が疵部や端部から浸入することなく、長期に
亘り優れた防食性を維持できる。
管は、塗膜の接着性が優れているので、屋外使用しても
酸素や雨水が疵部や端部から浸入することなく、長期に
亘り優れた防食性を維持できる。
【００２５】
【実施例】以下実施例により、本発明を詳細に説明す
る。
る。
【００２６】実施例として、鋼管（外径５０ｍｍ×長さ
５０００ｍｍ×板厚９ｍｍ）の外面をグリットブラスト
処理して除錆し、クロメート処理剤（水溶液中の全クロ
ムに対する３価クロムの重量比が０．４，シリカの重量
比が２．０，リン酸の重量比が１．０）をブラシでしご
き塗布し乾燥した。クロメート被膜の全クロム付着量は
１５０ｍｇ／ｍ2 であった。
５０００ｍｍ×板厚９ｍｍ）の外面をグリットブラスト
処理して除錆し、クロメート処理剤（水溶液中の全クロ
ムに対する３価クロムの重量比が０．４，シリカの重量
比が２．０，リン酸の重量比が１．０）をブラシでしご
き塗布し乾燥した。クロメート被膜の全クロム付着量は
１５０ｍｇ／ｍ2 であった。
【００２７】クロメート処理した鋼管の外面に、粉体エ
ポキシ（ビスフェノールＡのジグリシジルエーテル１０
０重量部，ジシアンジアミド５重量部，酸化チタン５０
重量部と流れ調整剤１重量部の混合物）を静電塗装し、
高周波誘導加熱によって鋼管を１４０℃に加熱し、粉体
エポキシ層を形成した。該粉体エポキシ層の厚みは３０
μｍであった。
ポキシ（ビスフェノールＡのジグリシジルエーテル１０
０重量部，ジシアンジアミド５重量部，酸化チタン５０
重量部と流れ調整剤１重量部の混合物）を静電塗装し、
高周波誘導加熱によって鋼管を１４０℃に加熱し、粉体
エポキシ層を形成した。該粉体エポキシ層の厚みは３０
μｍであった。
【００２８】その後直ちに、ブロックウレタン硬化型粉
体ポリエステル（膜厚０．１ｍｍ）を静電塗装して本発
明例の粉体塗装鋼管（１）を製造した。
体ポリエステル（膜厚０．１ｍｍ）を静電塗装して本発
明例の粉体塗装鋼管（１）を製造した。
【００２９】また同じ方法で、クロメート被膜の全クロ
ム付着量を７００ｍｇ／ｍ2 とした本発明例の粉体塗装
鋼管（２），ブロックウレタン硬化型粉体ポリエステル
をブロックイソシアネート硬化型粉体ポリエステルとし
た本発明例の粉体塗装鋼管（３），ブロックウレタン硬
化型粉体ポリエステルをアクリル硬化型粉体ポリエステ
ルとした本発明例の粉体塗装鋼管（４）およびブロック
ウレタン硬化型粉体ポリエステルをブロックＴＧＩＣ硬
化型粉体ポリエステルとした本発明例の粉体塗装鋼管
（５）を各々製造した。
ム付着量を７００ｍｇ／ｍ2 とした本発明例の粉体塗装
鋼管（２），ブロックウレタン硬化型粉体ポリエステル
をブロックイソシアネート硬化型粉体ポリエステルとし
た本発明例の粉体塗装鋼管（３），ブロックウレタン硬
化型粉体ポリエステルをアクリル硬化型粉体ポリエステ
ルとした本発明例の粉体塗装鋼管（４）およびブロック
ウレタン硬化型粉体ポリエステルをブロックＴＧＩＣ硬
化型粉体ポリエステルとした本発明例の粉体塗装鋼管
（５）を各々製造した。
【００３０】比較のために、同じ方法でクロメート処理
と、粉体エポキシの塗布を省略した従来の粉体塗装鋼管
（６），クロメート処理を省略した粉体塗装鋼管（７）
および粉体エポキシの塗布を省略した粉体塗装鋼管
（８）を各々製造した。
と、粉体エポキシの塗布を省略した従来の粉体塗装鋼管
（６），クロメート処理を省略した粉体塗装鋼管（７）
および粉体エポキシの塗布を省略した粉体塗装鋼管
（８）を各々製造した。
【００３１】これらの粉体塗装鋼管に、鋼管地肌まで達
するクロスカット疵を入れて１年間の屋外暴露試験を実
施し、疵部からの鋼管の腐食距離を測定した結果を表１
に示す。
するクロスカット疵を入れて１年間の屋外暴露試験を実
施し、疵部からの鋼管の腐食距離を測定した結果を表１
に示す。
【００３２】表１の結果から、クロメート被膜（全クロ
ム付着量が、１５０〜７００ｍｇ／ｍ2 ）と粉体エポキ
シ層（厚みは３０μｍ）を介在させた本発明例の粉体塗
装鋼管（１〜５）は、いずれもこれらの介在層がない従
来の粉体塗装鋼管（６），クロメート処理を省略した粉
体塗装鋼管（７）および粉体エポキシの塗布を省略した
粉体塗装鋼管（８）に比較して、屋外暴露試験後の疵部
からの鋼管の腐食がなく、格段に優れる。すなわち、本
発明の構成要件であるクロメート処理や粉体エポキシ層
のいずれか１つでも欠けると、接着性が悪くなる。
ム付着量が、１５０〜７００ｍｇ／ｍ2 ）と粉体エポキ
シ層（厚みは３０μｍ）を介在させた本発明例の粉体塗
装鋼管（１〜５）は、いずれもこれらの介在層がない従
来の粉体塗装鋼管（６），クロメート処理を省略した粉
体塗装鋼管（７）および粉体エポキシの塗布を省略した
粉体塗装鋼管（８）に比較して、屋外暴露試験後の疵部
からの鋼管の腐食がなく、格段に優れる。すなわち、本
発明の構成要件であるクロメート処理や粉体エポキシ層
のいずれか１つでも欠けると、接着性が悪くなる。
【００３３】
【表１】
【００３４】
【発明の効果】本発明の粉体塗装鋼管は、ブラストなど
下地処理を施した鋼管の表面に粉体エポキシ層と粉体ポ
リエステル層を順次積層することにより、実施例からも
明らかなように、鋼管と粉体ポリエステル塗膜の優れた
接着性が得られ、またこれを屋外使用しても酸素や雨水
が疵部や端部から浸入することはない。従って本塗装鋼
管を、厳しい環境下の支柱類や各種配管類に使用して
も、長期に渡り優れた防食性が維持される。
下地処理を施した鋼管の表面に粉体エポキシ層と粉体ポ
リエステル層を順次積層することにより、実施例からも
明らかなように、鋼管と粉体ポリエステル塗膜の優れた
接着性が得られ、またこれを屋外使用しても酸素や雨水
が疵部や端部から浸入することはない。従って本塗装鋼
管を、厳しい環境下の支柱類や各種配管類に使用して
も、長期に渡り優れた防食性が維持される。
【図１】本発明の構成の一例を示し、塗装鋼管の断面を
示す図面である。
示す図面である。
１ ブラスト処理で除錆し下地処理した鋼管 ２ 粉体エポキシ層 ３ 粉体ポリエステル層
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 俊幸 君津市君津１番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 遠藤 正広 君津市君津１番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内 (72)発明者 川瀬 義行 君津市君津１番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内 (72)発明者 安藤 豊男 君津市君津１番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内 (72)発明者 草野 芳隆 君津市君津１番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内
Claims (1)
- 【請求項１】 下地処理を施した鋼管の表面に、粉体エ
ポキシ層と粉体ポリエステル層を順次積層したことを特
徴とする粉体塗装鋼管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12884895A JPH08300556A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 粉体塗装鋼管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12884895A JPH08300556A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 粉体塗装鋼管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08300556A true JPH08300556A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=14994882
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12884895A Pending JPH08300556A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 粉体塗装鋼管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08300556A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11156292A (ja) * | 1997-11-25 | 1999-06-15 | Dainippon Toryo Co Ltd | 鉄構造物の粉体塗料による塗装方法 |
| KR100542634B1 (ko) * | 2002-10-15 | 2006-01-16 | 은 석 이 | 복합섬유강화플라스틱 수지로 피복된 강관 |
-
1995
- 1995-05-01 JP JP12884895A patent/JPH08300556A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11156292A (ja) * | 1997-11-25 | 1999-06-15 | Dainippon Toryo Co Ltd | 鉄構造物の粉体塗料による塗装方法 |
| KR100542634B1 (ko) * | 2002-10-15 | 2006-01-16 | 은 석 이 | 복합섬유강화플라스틱 수지로 피복된 강관 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021217 |