JPH08300554A - 粉体塗装鋼管 - Google Patents

粉体塗装鋼管

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JPH08300554A
JPH08300554A JP12884695A JP12884695A JPH08300554A JP H08300554 A JPH08300554 A JP H08300554A JP 12884695 A JP12884695 A JP 12884695A JP 12884695 A JP12884695 A JP 12884695A JP H08300554 A JPH08300554 A JP H08300554A
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JP
Japan
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powder
steel pipe
fluorine
steel tube
epoxy
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Pending
Application number
JP12884695A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Funatsu
真一 船津
Yasuhiro Sueuchi
康博 末内
Toshiyuki Sasaki
俊幸 佐々木
Masahiro Endo
正広 遠藤
Yoshiyuki Kawase
義行 川瀬
Toyoo Ando
豊男 安藤
Yoshitaka Kusano
芳隆 草野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Anti Corrosion Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nittetsu Anti Corrosion Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、鋼管表面に粉体フッ素を施した鋼
管に関し、鋼管との接着性が優れるよう粉体フッ素を塗
布した粉体塗装鋼管を提供する。 【構成】 ブラストなど下地処理を施した鋼管1の表面
に、粉体エポキシ層2と粉体フッ素層3を順次積層した
ことを特徴とする粉体塗装鋼管である。 【効果】 優れた接着性が得られ、これを屋外使用して
も酸素や雨水が疵部や端部から浸入することはなく、長
期に渡り優れた防食性が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼管表面に粉体塗装を施
した鋼管に関し、詳しくは塗膜の接着性が優れた粉体塗
装鋼管に関する。
【0002】
【従来の技術】支柱,ポールや電線ケーブル保護管,水
道配管,ガス配管などに鋼管が利用される。これらの柱
や配管は、時として屋外で使用される場合があり、屋外
環境での鋼管の腐食防止のために、一般に鋼管の外面に
粉体エポキシや粉体フッ素の塗膜が施される。中でも粉
体フッ素塗膜は、屋外環境での引張強度などの機械的強
度の低下が小さいので、広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし鋼管に直に粉体
フッ素を塗装して使用すると、塗膜が鋼管と接着しない
ので、酸素や雨水が粉体フッ素塗膜の疵部や端部から浸
入して粉体フッ素塗膜の下の鋼管が腐食する。すなわ
ち、鋼管との接着性が優れた粉体フッ素塗装鋼管の実現
が難しかった。
【0004】本発明は、鋼管との接着性が優れるよう粉
体フッ素を塗布した粉体塗装鋼管の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下地処理を施
した鋼管の表面に、粉体エポキシ層と粉体フッ素層を順
次積層したことを特徴とする粉体塗装鋼管である。
【0006】すなわち本発明者らは、上述の問題点を解
決すべく、鋼管との接着性が優れた粉体フッ素塗装鋼管
について鋭意検討した。その結果、図1に示す如く、外
面を下地処理した鋼管1の表面に、粉体エポキシ層2を
介して粉体フッ素層3を塗装することによって、上述の
問題点が解決できることを見出し、本発明に至ったもの
である。
【0007】
【作用】以下本発明を、作用とともに詳細に説明する。
【0008】本発明に使用する鋼管とは、炭素鋼あるい
はステンレス鋼などの合金鋼でできた鋼管である。ま
た、炭素鋼でできた鋼管の内面や外面に、ステンレス鋼
やチタン,アルミニウム,ニッケル,銅などの金属、あ
るいはニッケル−クロム−モリブテン合金やニッケル−
クロム−モリブテン−タングステン合金のような合金を
積層したクラッド鋼管も使用できる。
【0009】また炭素鋼でできた鋼管の内面や外面に、
亜鉛,アルミニウム,クロムなどの金属めっき,亜鉛−
アルミニウム,亜鉛−ニッケルや亜鉛−ニッケル−クロ
ムなどの合金めっきなどのめっきを施した鋼管も使用で
きる。
【0010】本発明に使用する鋼管の外面には、最初に
下地処理を施す。鋼管外面のスケールなどをブラスト処
理などによって除去し、その表面にクロメート処理剤
を、ロール,ブラシや刷毛などで塗布して加熱・焼き付
けて下地処理する。
【0011】クロメート処理剤は、例えば無水クロム酸
の水溶液に有機質の還元剤を添加して加熱し、水溶液中
の6価クロムの一部を3価クロムに部分還元した還元水
溶液に、シリカ微粒子を添加・分散した混合物,あるい
は無水クロム酸とリン酸の混合水溶液に有機質の還元剤
を添加して加熱し、水溶液中の6価クロムの一部を3価
クロムに部分還元した還元水溶液などを用いる。クロメ
ート被膜の全クロム付着量が150〜700mg/m2
程度であると、良好な接着性が得られる。
【0012】次に下地処理した鋼管外面に、粉体エポキ
シ層を形成する。粉体エポキシ層の形成に用いる粉体エ
ポキシとしては、例えばエポキシ,顔料と硬化剤からな
る混合物を用いる。
【0013】エポキシとしては、例えばビスフェノール
AのジグリシジルエーテルやビスフェノールFのジグリ
シジルエーテルなどを使用する。顔料としては、例えば
酸化チタン,カーボンブラック,酸化鉄等の着色顔料を
用いることができ、その他に必要により、例えばシリ
カ,硫酸バリウム,炭酸カルシウム,ケイ酸カルシウ
ム,酸化アルミニウム等を充填剤として配合してもよ
い。
【0014】添加剤としては、必要に応じて従来汎用さ
れている適当な流れ調整剤,はじき防止剤などを配合す
る。顔料の配合量は一般にエポキシ100重量部に対し
て10〜60重量部とするのが好ましい。また硬化剤と
しては、例えばアミド,アミン,フェノールや酸無水物
などが使用できる。
【0015】硬化剤の配合量は、用いるエポキシの1エ
ポキシ当量当たり硬化剤の0.8〜1.2活性水素当量
である。ここで0.8当量未満だと物理性能が不十分と
なり、また1.2当量を超えると耐食性等が悪化する。
【0016】上記の粉体エポキシの塗布は、前記の下地
処理した鋼管を高周波誘導加熱やバーナー加熱などで予
熱し、その外面に粉体エポキシを静電塗装,摩擦帯電塗
装や流動浸漬塗装して行うが、下地処理した鋼管の外面
に常温で粉体エポキシを塗布したのち鋼管を加熱して、
粉体エポキシ層を硬化しても良い。
【0017】いずれの方法でも、下地処理した鋼管の予
熱温度は140〜300℃程度が良い。この鋼管の予熱
温度が140℃未満では粉体フッ素塗膜の接着力が低下
する。また作業性と経済性の点から、鋼管予熱温度の上
限は300℃程度が良い。
【0018】また粉体エポキシの厚みは30〜300μ
m程度が良い。膜厚が30μm未満では、浸漬試験で水
が疵部や端部から浸入して粉体フッ素塗膜の下の鋼管が
腐食する。また作業性と経済性の点から、膜厚の上限値
は300μm程度が良い。
【0019】本発明の最外層には、粉体フッ素を塗装す
る。粉体フッ素としては一般市販のブロックイソシアネ
ート硬化型粉体フッ素などを使用する。また柱塗膜や配
管塗膜の火災に対する防災措置が必要な場合には、これ
らの粉体フッ素に難燃剤を添加した難燃性粉体フッ素を
塗装する。また柱や配管の識別や景観対策のために粉体
フッ素層に着色が必要な場合は、一般市販の顔料を混合
添加して必要な色彩に調色する。
【0020】粉体フッ素は、静電塗装,摩擦帯電塗装,
流動浸漬塗装や溶射塗装によって、粉体エポキシを塗装
した鋼管外面に塗布する。粉体フッ素層の厚みは0.1
mm〜5mmの範囲が良い。この膜厚が0.1mm未満
では、屋外暴露試験で酸素や雨水が疵部や端部から浸入
して、粉体フッ素塗膜の下の鋼管が腐食する。また作業
性と経済性の点から、膜厚の上限値は5mm程度が良
い。
【0021】本発明の構成を図1で説明する。図1は本
発明の一例としての粉体を塗布した塗装鋼管の断面を示
す図面である。
【0022】図中1はブラスト処理で除錆し下地処理し
た鋼管,2は粉体エポキシ層,3は粉体フッ素層を各々
示す。
【0023】以上のように構成した本発明の粉体塗装鋼
管は、塗膜の接着性が優れているので、屋外使用しても
酸素や雨水が疵部や端部から浸入することなく、長期に
亘り優れた防食性を維持できる。
【0024】
【実施例】以下実施例により、本発明を詳細に説明す
る。
【0025】実施例として、鋼管(外径50mm×長さ
5000mm×板厚9mm)の外面をグリットブラスト
処理して除錆し、クロメート処理剤(水溶液中の全クロ
ムに対する3価クロムの重量比が0.4,シリカの重量
比が2.0,リン酸の重量比が1.0)をブラシでしご
き塗布し乾燥した。クロメート被膜の全クロム付着量は
150mg/m2 であった。
【0026】クロメート処理した鋼管の外面に、粉体エ
ポキシ(ビスフェノールAのジグリシジルエーテル10
0重量部,ジシアンジアミド5重量部,酸化チタン50
重量部と流れ調整剤1重量部の混合物)を静電塗装し、
高周波誘導加熱によって鋼管を140℃に加熱し、粉体
エポキシ層を形成した。該粉体エポキシ層の厚みは30
μmであった。
【0027】その後直ちに、ブロックイソシアネート硬
化型粉体フッ素(膜厚0.1mm)を静電塗装して本発
明例の粉体塗装鋼管(1)を製造した。また同じ方法で
クロメート被膜の全クロム付着量を700mg/m2
した本発明例の粉体塗装鋼管(2)を製造した。
【0028】比較のために、同じ方法でクロメート処理
と、粉体エポキシの塗布を省略した従来の粉体塗装鋼管
(3),クロメート処理を省略した粉体塗装鋼管(4)
および粉体エポキシの塗布を省略した粉体塗装鋼管
(5)を各々製造した。
【0029】これらの粉体塗装鋼管に、鋼管地肌まで達
するクロスカット疵を入れて1年間の屋外暴露試験を実
施し、疵部からの鋼管の腐食距離を測定した結果を表1
に示す。
【0030】表1の結果から、クロメート被膜(全クロ
ム付着量が、150〜700mg/m2 )と粉体エポキ
シ層(厚みは30μm)を介在させた本発明例の粉体塗
装鋼管(1〜2)は、いずれもこれらの介在層がない従
来の粉体塗装鋼管(3),クロメート処理を省略した粉
体塗装鋼管(4)および粉体エポキシの塗布を省略した
粉体塗装鋼管(5)に比較して、屋外暴露試験後の疵部
からの鋼管の腐食がなく、格段に優れる。すなわち、本
発明の構成要件であるクロメート処理や粉体エポキシ層
のいずれか1つでも欠けると、接着性が悪くなる。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の粉体塗装鋼管は、ブラストなど
下地処理を施した鋼管の表面に粉体エポキシ層と粉体フ
ッ素層を順次積層することにより、実施例からも明らか
なように、鋼管と粉体フッ素塗膜の優れた接着性が得ら
れ、またこれを屋外使用しても酸素や雨水が疵部や端部
から浸入することはない。従って本塗装鋼管を、厳しい
環境下の支柱類や各種配管類に使用しても、長期に渡り
優れた防食性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成の一例を示し、塗装鋼管の断面を
示す図面である。
【符号の説明】
1 ブラスト処理で除錆し下地処理した鋼管 2 粉体エポキシ層 3 粉体フッ素層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 B32B 27/30 D 27/38 27/38 (72)発明者 佐々木 俊幸 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 遠藤 正広 君津市君津1番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内 (72)発明者 川瀬 義行 君津市君津1番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内 (72)発明者 安藤 豊男 君津市君津1番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内 (72)発明者 草野 芳隆 君津市君津1番地 日鉄防蝕株式会社君津 工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理を施した鋼管の表面に、粉体エ
    ポキシ層と粉体フッ素層を順次積層したことを特徴とす
    る粉体塗装鋼管。
JP12884695A 1995-05-01 1995-05-01 粉体塗装鋼管 Pending JPH08300554A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12884695A JPH08300554A (ja) 1995-05-01 1995-05-01 粉体塗装鋼管

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JP12884695A JPH08300554A (ja) 1995-05-01 1995-05-01 粉体塗装鋼管

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JPH08300554A true JPH08300554A (ja) 1996-11-19

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ID=14994834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12884695A Pending JPH08300554A (ja) 1995-05-01 1995-05-01 粉体塗装鋼管

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JP (1) JPH08300554A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11156292A (ja) * 1997-11-25 1999-06-15 Dainippon Toryo Co Ltd 鉄構造物の粉体塗料による塗装方法
US10082236B2 (en) 2015-05-22 2018-09-25 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Multilayer assembly

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11156292A (ja) * 1997-11-25 1999-06-15 Dainippon Toryo Co Ltd 鉄構造物の粉体塗料による塗装方法
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20021217