JPH08300319A - 熱可塑性木質系成形用組成物の連続製造方法 - Google Patents

熱可塑性木質系成形用組成物の連続製造方法

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JPH08300319A
JPH08300319A JP11291395A JP11291395A JPH08300319A JP H08300319 A JPH08300319 A JP H08300319A JP 11291395 A JP11291395 A JP 11291395A JP 11291395 A JP11291395 A JP 11291395A JP H08300319 A JPH08300319 A JP H08300319A
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幸一 村上
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健治 飯西
Minoru Ueda
實 上田
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▲ひで▼明 松田
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  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高い割合で木質材を含有しながらも、比較的低
温、低圧、短時間の熱圧成形条件で木質材が可塑化し、
熱圧流動性も良好な熱可塑性木質系成形用組成物を短時
間で連続的に製造する方法を提供することである。 【構成】横型密閉式のまゆ型のバレル(胴体)内に、2
本の撹拌軸を横一列に並べ、それぞれの軸に、フラット
パドル(練り)、ヘリカルパドル(練りと送り)、逆ヘ
リカルパドル(練りと逆送り)が組み込まれた連続反応
装置に、木質材、多塩基酸無水物およびエポキシ化合
物、または予め木質材の水酸基に多塩基酸無水物を付加
したカルボキシル基含有エステル化木質材、エポキシ化
合物、もしくは必要に応じて多塩基酸無水物を供給する
ことによる熱可塑性木質系成形用組成物の連続製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱圧成形材料として使
用できる熱可塑性木質系成形用組成物を短時間で、連続
的に製造できる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油や石炭等の化石資源より得られる合
成樹脂は、安価でかつ熱圧成形等の加工方法で容易に加
工できるため、工業用原料として大量に用いられている
が、その埋蔵量には限界があり、それら資源の枯渇が世
界的な問題になっている。一方、木材は再生産が可能で
あるため枯渇の心配はないが、木材を代表とする木質材
は、熱圧成形ができないため、任意の形状、特に任意の
曲面に加工するのは容易ではない。また、木質材料は、
その優れた特徴をいかして建築材料を始め、その他種々
の用途に使用されてきているが、小径木や間伐材あるい
は木材工場から排出されるオガクズ等は、大部分が焼却
等の方法で廃棄されており、有効な利用方法の開発が望
まれている。
【0003】これらの木質材料を熱圧成形可能な材料と
するため、本発明者らは、先に、改質木材小片の製造方
法(特開昭60−83806)、プラスチック用木質系
成形品の製造方法(特公平−58208)、および熱可
塑性木質系成形用組成物およびその製法(特公平4−7
8501)等を提案してきた。しかしながら、これらの
製造方法では、熱可塑性木質系成形用組成物を製造する
のに90〜160℃で数時間かかり、また、製造装置が
バッチ式のために製造効率が悪かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い割合で
木質材を含有しながらも、比較的低温、低圧、短時間の
熱圧成形条件で木質材が可塑化し、熱流動性も良好な熱
可塑性木質系成形用組成物を短時間で連続的に製造する
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、原料供
給部、混練部および排出部よりなる加熱機能を有する連
続反応装置に、木質材、多塩基酸無水物およびエポキシ
化合物、または予め木質材の水酸基に多塩基酸無水物を
付加したカルボキシル基含有エステル化木質材、エポキ
シ化合物、もしくは必要に応じて多塩基酸無水物を供給
することを特徴とする熱可塑性木質系成形用組成物の連
続製造方法が提供され、さらに、上記連続反応装置が、
横型密閉式のまゆ型のバレル(胴体)内に、2本の撹拌
軸を横一列に並べ、それぞれの軸に、フラットパドル
(練り)、ヘリカルパドル(練りと送り)、逆ヘリカル
パドル(練りと逆送り)が組み込まれたものであり、該
反応装置内で加熱温度80〜180℃で、滞留時間3〜
30分間反応が行われる熱可塑性木質系成形用組成物の
連続製造方法が提供され、さらに、逆ヘリカルパドルが
パドル全体の1/6〜1/3組み込まれている熱可塑性
木質系成形用組成物の連続製造方法が提供される。
【0006】本発明は、この連続反応装置を用いること
により、木質材の水酸基に多塩基酸無水物とエポキシ化
合物が交互に付加したオリゴエステル化木質材(a)、
多塩基酸無水物とエポキシ化合物から得られるオリゴマ
ー(b)および多塩基酸無水物および/またはエポキシ
化合物(c)からなる良好な熱圧流動性を有する熱可塑
性木質系成形用組成物を短時間で連続的に製造すること
ができるものである。さらに、木質材、多塩基酸無水物
およびエポキシ化合物を供給して付加エステル化反応さ
せるか、または予め木質材の水酸基に多塩基酸無水物を
付加して得られたカルボキシル基含有エステル化木質
材、エポキシ化合物、もしくは必要に応じて多塩基酸無
水物を供給して付加エステル化反応させることを特徴と
する良好な熱圧流動性を有する熱可塑性木質系成形用組
成物の連続製造方法を提供するものである。
【0007】次に、本発明の熱可塑性木質系成形用組成
物の製造方法を手順を追って説明する。木質材として
は、原木や樹種には特に制限はなく、木粉、木材繊維、
木材チップ等の木材を粉砕したもの、未利用のまま大量
に廃棄される麦わら、稲わら、もみがら、古紙、リンタ
ー、バガス等の植物繊維、セルロース、パルプ、アセチ
ルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、その他のセルロースや
リグニンを主成分とするリグノセルロース材料を粉砕し
たもの等が挙げられる。さらに、木材を使用する工業に
おいて工業廃棄物として副生する木材小片、オガクズ、
パーティクルボード、ファイバーボード等の製造工程中
に排出されるサンダー粉等も用いることができる。
【0008】木質材の含水率が高い場合は、熱風乾燥機
や真空乾燥機等により、乾燥して水分を10%以下に除
去して用いるのが好ましい。木質材中に水分が多く残存
すると、この水分が無水酸基と反応して多価カルボン酸
を副生するので好ましくない。
【0009】多塩基酸無水物としては、無水マレイン
酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフ
タル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ジクロロマレ
イン酸、無水イタコン酸、無水テトラブロムフタル酸、
無水ヘット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸等が挙げられるが、特に工業的に有利で安価な無水マ
レイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸が好ましい。一
般に、これらの多塩基酸無水物は、乾燥した木質材10
0重量部に対して、5〜120重量部、好ましくは、1
0〜100重量部使用する。多塩基酸無水物を、乾燥し
た木質材100重量部に対し120重量部より多く使用
すると、木質材の含量が低くなり、経済的に不利である
ので好ましくなく、また、5重量部未満の少量では熱圧
流動性が低下し、さらに、均一な成形品が得られなくな
るので好ましくない。
【0010】エポキシ化合物としては、分子中に一個ま
たは二個以上のエポキシ基を含む化合物であればよく、
例えば、モノエポキシ化合物としては、エピクロルヒド
リン、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジル
エーテル、スチレンオキサイド、オクチレンオキサイ
ド、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエー
テル、クレジルグリシジルエーテル等が挙げられ、二個
以上のエポキシ基を含む化合物としては、ビスフェノー
ルAとエピクロルヒドリンより得られるビスフェノール
型エポキシ化合物、フェノール樹脂とエピクロルヒドリ
ンより得られるノボラック型エポキシ化合物、ハロゲン
化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンより得られる
ハロゲン化エポキシ化合物、ポリアルキレングリコール
とエピクロルヒドリンより得られるポリアルキレンエー
テル型エポキシ化合物等が挙げられる。これらのエポキ
シ化合物は、使用する多塩基酸無水物の無水酸基1当量
に対してエポキシ基0.5〜2当量になるようにするの
が好ましい。
【0011】木質材中の水酸基に多塩基酸無水物とエポ
キシ化合物を交互に付加エステル化させる反応は、無触
媒下でも十分に進行するが、反応を促進させるために炭
酸ナトリウム、ジメチルベンジルアミン、テトラメチル
アンモニウムクロライド、ピリジン等の塩基性触媒を用
いてもよい。
【0012】本発明で用いる連続反応装置は、原料供給
部、混練部および排出部よりなり、原料供給部は、スク
リュー等の送り装置より構成され、混練部は、フラット
パドル(練り)(3)、ヘリカルパドル(練りと送り)
(4)、および逆ヘリカルパドル(練りと逆送り)
(5)を適宜組み合わせた構成をしており、排出部は、
ヘリカルパドルまたは必要に応じてスクリューより構成
されている。本発明に用いる連続反応装置は、図1(連
続反応装置の混練部の断面図)および図2(パドルの種
類と形状)に示すように、横型密閉式のまゆ型のバレル
(2)内に、2本の撹拌軸を横一列に並べ、それぞれの
軸に、スクリューとパドル(1)を組み込み、同一方向
に等速で回転させるものが好ましい。パドルは、図2に
示すように、フラットパドル(3)、ヘリカルパドル
(4)、逆ヘリカルパドル(5)の3種類がある。該パ
ドルの形状は、図1に示すように、該パドルがバレル内
で二本の撹拌軸に装着され、同一方向に回転して上記原
料の混練、送りを効率よく行うことができるように所定
厚みを有するほぼ楕円形状をし、長軸の両先端は鋭角を
なしている。上記フラットパドル(3)の周辺部は厚み
方向において全周にわたって平坦で側辺部と直角をな
し、ヘリカルパドル(4)の周辺部は、厚み方向におい
て短軸の頂点から長軸の頂点にいくに従い該ヘリカルパ
ドル(4)の回転方向に向かって前方に大きく傾斜して
おり、逆ヘリカルパドル(5)の周辺部は、厚み方向に
おいて短軸の頂点から長軸の頂点にいくに従い、該逆ヘ
リカルパドル(5)の回転方向に向かって後方に大きく
傾斜している。上記フラットパドル(3)は混練機能を
有し、上記ヘリカルパドル(4)は混練と送り機能を有
し、上記逆ヘリカルパドル(5)は混練と逆送りの機能
を有する。上記各パドルを適宜組合せ、撹拌軸の回転数
を適宜選択することにより、混練度合、滞留時間等を調
節することができるものである。特に、逆ヘリカルパド
ルがパドル全体の1/6〜1/3組み込まれることによ
り、混練と滞留時間のバランスがよく保たれ、付加エス
テル化反応が効率よく進むことが見出された。また、こ
の付加エステル化反応の加熱温度は、80〜180℃、
滞留時間は、3〜30分間が好ましい。
【0013】逆ヘリカルパドルが1/6より少ない場
合、混合、分散が不十分となり、均一な付加エステル化
反応が十分に進行しない。また、反応温度が80℃より
低い場合、あるいは反応時間が3分より短い場合は、未
反応の残存量が多くなりすぎ、熱圧成形時に未反応物が
しみ出すばかりでなく、木質材への付加エステル化反応
が十分に進行しないので好ましくない。
【0014】また、逆ヘリカルパドルが1/3より多い
場合、反応時間が長くなりすぎて経済的に不利であるば
かりでなく、後述のように、反応が進行しすぎて可塑化
効果を有する未反応物がほとんどなくなるため熱圧流動
性が低下し好ましくない。また、反応温度が180℃よ
り高い場合、あるいは反応時間が30分より長い場合
は、木質材が劣化したり、経済的に不利であるばかりで
なく、反応が進行しすぎて未反応物がほとんどなくなる
ため熱圧流動性が低下し好ましくない。
【0015】このようにして得られた反応生成物は、オ
リゴエステル化木質材(a)、オリゴマー(b)および
未反応物である多塩基酸無水物および/またはエポキシ
化合物(c)を含有した本発明の熱可塑性木質系成形用
組成物であり、溶剤による抽出等の余分な処理をする必
要はなく、成形用材料としてそのまま用いることができ
る。また、木質材の水酸基に多塩基酸無水物を付加して
得られたカルボキシル基含有エステル化木質材、エポキ
シ化合物、もしくは必要に応じて多塩基酸無水物を供給
して付加エステル化反応させる場合は、無触媒下でも十
分反応は進行するが、反応を促進させるために上記塩基
性触媒を用いてもよい。
【0016】このような反応を行う場合に、木質材10
0重量部に対して多塩基酸無水物とエポキシ化合物の合
計量が20〜250重量部の範囲で使用すると、オリゴ
エステル化木質材(a)が生成すると同時に、反応に供
した多塩基酸無水物とエポキシ化合物のうち約30〜8
0重量%がオリゴマー(b)として生成する。さらに多
塩基酸無水物および/またはエポキシ化合物(c)が一
部未反応物として残り、本発明の(a)、(b)および
(c)よりなる熱可塑性木質系成形用組成物が容易に製
造できることを見出したのである。未反応物は可塑化効
果を有するために一部残存することにより、熱圧流動性
は向上する。一方、未反応物がほとんどなくなると、熱
圧流動性は低下する。
【0017】以上のごとく、本発明の製造方法は、連続
反応装置が、図1および図2に示すように、横型密閉式
のまゆ型のバレル(2)内に、2本の撹拌軸を横一列に
並べ、それぞれの軸に、フラットパドル(3)、ヘリカ
ルパドル(4)、逆ヘリカルパドル(5)が組み込まれ
たものであり、パドルの組合せと撹拌軸の回転数によっ
て非常に短時間で混合、分散、反応を連続的に行うこと
ができる。
【0018】特に、逆ヘリカルパドルがパドル全体の1
/6〜1/3組み込まれることにより、混合、分散、反
応がさらに効率よく進む。連続反応装置に、木質材、多
塩基酸無水物およびエポキシ化合物を供給して付加エス
テル化反応させるか、または予め木質材の水酸基に多塩
基酸無水物を付加して得られたカルボキシル基含有エス
テル化木質材、エポキシ化合物、もしくは必要に応じて
多塩基酸無水物を供給して付加エステル化反応させるこ
とにより、熱圧成形材料として使用できる熱可塑性木質
系成形用組成物を短時間で、連続的に製造できるため、
工業的に極めて有利である。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によって
さらに具体的に説明するが、これらに使用されるパーテ
ィクルボードの製造工程で発生する乾燥サンダー粉、乾
燥木粉および乾燥セルロース粉末は、それぞれ含水率を
5%以下に乾燥したものである。また、本発明はこれら
実施例に制限されるものでないことは勿論である。
【0020】熱圧成形は、ラム径304mmのプレス機
を用い、170℃、ゲージ圧100kg/cm2、30
分間の条件で行い、得られたシート(厚さ約0.6m
m)の外観を観察し、半透明の場合は可塑化良好、不透
明の場合は可塑化せずとした。熱圧流動性は、試料5.
0gを鉄板の間に挟み、ラム径304mmのプレス機を
用い、150℃、ゲージ圧75kg/cm2、2分間の
条件でプレスした時の木質材の広がった面積により求め
た。
【0021】[実施例1]バレル一端上部のホッパーか
らスクリューで構成される原料供給部に原料が供給され
て混練部に送られ、混練部が長径125mm、短径55
mm、幅25mmの楕円形のパドルで、混練部の入り側
から順にヘリカルパドル6個、フラットパドル16個、
逆ヘリカルパドル4個、フラットパドル8個、逆ヘリカ
ルパドル8個、ヘリカルパドル6個を組み合わせたもの
であり、排出部がスクリューで構成され、バレルの他端
下部の排出口から排出される連続反応装置に、乾燥サン
ダー粉(含水率:0.5%、80メッシュ篩を通過した
もの)を53g/min、無水マレイン酸を32g/m
in、アリルグリシジルエーテルを48g/minで同
時に供給し、回転数45rpm、加熱温度150℃で付
加エステル化反応を行った。供給後17分後から、本発
明の熱可塑性木質系成形用組成物が得られた。この熱可
塑性木質系成形用組成物の熱圧成形性および熱圧流動性
について調べた結果を表1に示す。
【0022】[実施例2]実施例1と同じ連続反応装置
に、乾燥木粉(含水率:0.7%、商品名:LIGNOCEL S
150 TR; J. Rettenmaier & Soehne社製;繊維長:30〜
60μ)を53g/min、無水マレイン酸を32g/m
in、アリルグリシジルエーテルを48g/minで同
時に供給し、回転数30rpm、加熱温度160℃で付
加エステル化反応を行った。供給後19分後から、本発
明の熱可塑性木質系成形用組成物が得られた。この熱可
塑性木質系成形用組成物の熱圧成形性および熱圧流動性
について調べた結果を表1に示す。
【0023】[実施例3]パドルの組み合わせが混練部
の入り側から順にヘリカルパドル4個、フラットパドル
12個、逆ヘリカルパドル2個、フラットパドル4個、
逆ヘリカルパドル4個、フラットパドル4個、逆ヘリカ
ルパドル2個、フラットパドル4個、逆ヘリカルパドル
8個、ヘリカルパドル4個を組み合わせたものであるこ
と以外は実施例1と同じ連続反応装置に、無水マレイン
酸を付加エステル化した乾燥サンダー粉(含水率:0.
5%、80メッシュ篩を通過したもの)を110g/m
in、アリルグリシジルエーテルを30g/minで同
時に供給し、45rpm、加熱温度120℃で付加エス
テル化反応を行った。供給後20分後から、本発明の熱
可塑性木質系成形用組成物が得られた。この熱可塑性木
質系成形用組成物の熱圧成形性および熱圧流動性につい
て調べた結果を表1に示す。
【0024】[実施例4]実施例3と同じ連続反応装置
に、無水マレイン酸を付加エステル化した乾燥木粉(含
水率:0.7%、商品名:LIGNOCEL S150 TR; J. Rette
nmaier & Soehne社製;繊維長:30〜60μ)を110g
/min、アリルグリシジルエーテルを30g/min
で同時に供給し、回転数60rpm、加熱温度100℃
で付加エステル化反応を行った。供給後16分後から、
本発明の熱可塑性木質系成形用組成物が得られた。この
熱可塑性木質系成形用組成物の熱圧成形性および熱圧流
動性について調べた結果を表1に示す。
【0025】[実施例5]実施例3と同じ連続反応装置
に、無水マレイン酸を付加エステル化した乾燥セルロー
ス粉末(含水率:3.0%、商品名:ARBOCEL BE600/3
0; J. Rettenmaier& Soehne社製;繊維長:30μ)を9
3g/min、アリルグリシジルエーテルを40g/m
inで同時に供給し、回転数45rpm、加熱温度15
0℃で付加エステル化反応を行った。供給後17分後か
ら、本発明の熱可塑性木質系成形用組成物が得られた。
この熱可塑性木質系成形用組成物の熱圧成形性および熱
圧流動性について調べた結果を表1に示す。
【0026】[比較例1]実施例1と同じ配合のパーテ
ィクルボードの乾燥サンダー粉(含水率:0.5%、8
0メッシュ篩を通過したもの)53g、無水マレイン酸
32g、およびアリルグリシジルエーテル48gを50
0mlの4ツ口セパラブルフラスコに仕込み、加熱温度
150℃で17分間撹拌下に付加エステル化反応を行
い、木質系組成物が得られた。この木質系組成物の熱圧
成形性および熱圧流動性について調べた結果を表1に示
す。
【0027】[比較例2]実施例3と同じ配合の無水マ
レイン酸を付加エステル化したパーティクルボードの乾
燥サンダー粉(80メッシュ篩を通過したもの)110
g、アリルグリシジルエーテル30gを500mlの4
ツ口セパラブルフラスコに仕込み、加熱温度90℃で2
0分間撹拌下に付加エステル化反応を行い、木質系組成
物が得られた。この木質系組成物の熱圧成形性および熱
圧流動性について調べた結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1より明らかなように、本発明による実
施例は、いずれも連続反応装置を用いたため、非常に短
時間で付加エステル化反応が進行し、得られた熱可塑性
木質系成形用組成物は、容易に可塑化し、また、熱圧流
動性も高くなることが明らかである。一方、比較例1お
よび2は、従来のセパラブルフラスコ中で付加エステル
化反応を行ったものであり、反応時間が短いために付加
エステル化反応が十分に進まず、得られた組成物は可塑
化せず、また、熱圧流動性も小さくなっている。
【0030】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の連続反応装置を
用いることにより、熱可塑性木質系成形用組成物を非常
に短時間で連続的に製造することができ、工業的に極め
て有用である。また、本発明の熱可塑性木質系成形用組
成物は、比較的低温、低圧、短時間の熱圧成形条件で木
質材成分が可塑化し、熱圧流動性も良好で、産業上有用
であるばかりでなく、小径木や間伐材、さらには木材工
業より副生する木材小片、木粉等を用いることができ、
これらの有効利用の面からも極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続反応装置の混練部の断面図を示す図であ
る。
【図2】連続反応装置の混練部のパドルの種類および形
状を示す図である。
【符号の説明】
1 パドル(羽根) 2 バレル(胴体) 3 フラットパドル 4 ヘリカルパドル 5 逆ヘリカルパドル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 ▲ひで▼明 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料供給部、混練部および排出部よりなる
    加熱機能を有する連続反応装置に、木質材、多塩基酸無
    水物およびエポキシ化合物、または予め木質材の水酸基
    に多塩基酸無水物を付加したカルボキシル基含有エステ
    ル化木質材、エポキシ化合物、もしくは必要に応じて多
    塩基酸無水物を供給することを特徴とする熱可塑性木質
    系成形用組成物の連続製造方法。
  2. 【請求項2】上記連続反応装置の混練部が、横型密閉式
    のまゆ型のバレル(胴体)内に、2本の撹拌軸を横一列
    に並べ、それぞれの軸に、フラットパドル(練り)、ヘ
    リカルパドル(練りと送り)、逆ヘリカルパドル(練り
    と逆送り)が組み込まれたものであり、該反応装置内で
    加熱温度80〜180℃で、滞留時間3〜30分間反応
    が行われることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性木
    質系成形用組成物の連続製造方法。
  3. 【請求項3】上記混練部において逆ヘリカルパドルがパ
    ドル全体の1/6〜1/3組み込まれていることを特徴
    とする請求項2記載の熱可塑性木質系成形用組成物の連
    続製造方法。
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JPH0324321A (ja) * 1989-06-20 1991-02-01 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 舶用二重反転プロペラー軸の中間軸受構造
JPH0367601A (ja) * 1989-02-17 1991-03-22 Pavel Ledinek 木製ワークの表面加工装置

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