JPH08300296A - 裁断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】準備の際に高いフレキシビリティーを備えた裁
断装置を提供する。 【解決手段】全紙を裁断するために使用され、少なくと
も２つの裁断型部分を支持する支持エレメントと、前記
全紙を切断するための刃を備えている。支持エレメント
はフレーム（１）として形成される。フレーム（１）は
モジュール化された個別工具（８）として形成された裁
断型部分を支持する。個別工具は固定エレメント（１
２）を介してフレーム（１）に取り外し可能に結合され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、全紙から利用形態
を裁断するための装置であって、少なくとも２つの裁断
型部分を支持する支持エレメントと、全紙を切断するた
めの刃を備えた装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の装置は、例えば、全紙か
ら個々の利用形態を切り取るために使用されている。と
りわけ、この装置は、予め印刷された全紙を正確な寸法
に切り取るために使用されている。そして、例えば、絵
葉書または箱用の組み立てエレメントが製造されてい
る。

【０００３】全紙の利用形態が多数の場合、各利用形態
毎に、独立した裁断型部分が指定される。全紙の利用形
態が適当数の場合には、いわゆる集合形態を使用するこ
とが可能である。この場合、裁断工程において、種々の
利用形態が全紙から切り取られる。そのうえ、支持エレ
メント、およびワンピース型の裁断型としての裁断型部
分が形成され、この場合、裁断型部分は、種々の利用形
態を切り取る。このような集合型の使用によって、裁断
装置の準備時間が減少し、製造効率が向上する。

【０００４】しかしながら、このような集合型の使用
は、常に同一の個数の個々の利用形態が製造されるとい
う欠点を生じている。特に、追加発注がなされた場合、
必要な利用形態に加えてさらに別の利用形態が製造さ
れ、これらの利用形態は殆ど照会のない型に属し、よっ
て浪費とみなされるという結果となる。また、異なる利
用形態の製造のために裁断型部分を変更するとき、全く
新たな工具が準備され、それによって、コストが増大す
ることは避けがたい。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、装置の準備の際に高いフレキシビリティーを備
えた裁断装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、全紙を裁断するための装置であっ
て、少なくとも２つの裁断型部分を支持する支持エレメ
ントと、前記全紙を切断するための刃を備えた装置にお
いて、前記支持エレメントはフレームとして形成され、
前記フレームはモジュール化された個別工具として形成
された前記裁断型部分を支持しており、前記個別工具は
固定エレメントを介して前記フレームに取り外し可能に
結合されていることを特徴とする装置が構成される。

【０００７】フレーム内にモジュール化された個別工具
を配置したことによって、裁断工程の進行のために、実
際の製造に必要な個数の個別工具を互いに組み合わせる
ことが可能となる。さらには、変更が必要な場合には、
個別工具のうちの１つだけの領域において変更されるべ
き工具を交換し、それ以外の工具は交換する必要がない
ようにすることができる。これによって、必要でない利
用形態の製造が避けられ、生じる屑の量が減少せしめら
れる。さらには、大幅なコストダウンを図ることができ
る。なぜなら、変更は、実際に変更されるべき領域にお
いてのみ行えばよいからである。最後に、フレームの領
域における個別工具の取り外し可能な固定によって、準
備のための時間が短縮され得る。

【０００８】本発明の好ましい実施例によれば、フレー
ムの内側には、個別工具に対する制止部材として、位置
決め可能な梁が配置されている。こうして、個別工具が
フレームの一部分を占めるような場合に、個別工具の配
置を容易に行うことができるようになる。

【０００９】本発明の別の好ましい実施例によれば、梁
はフレームの長さ方向にのびており、それによって、機
構学的に合理的な構成が達成される。

【００１０】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、フレームの内部において、梁に対して直角に、少な
くとも１つの嵌め込みバーが配置されている。こうし
て、フレームの内部空間を、より小さい空間に分割する
ことができる。

【００１１】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、固定エレメントのうちの少なくとも１つは、張り線
万力として形成されており、それによって、個別工具を
フレームに固定する作業が容易になる。

【００１２】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、個別工具の間に間隙が形成されており、間隙の領域
には、少なくとも１つの楔が配置されている。それによ
って、個別工具の互いに対する配置が容易になる。

【００１３】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、間隙は傾斜した側面によって境界づけられており、
楔は側面に適合した輪郭を有している。それによって、
個別工具を互いに押しつけることが可能となる。

【００１４】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、個別工具のうちの１つが、実行のために、規準使用
工具として形成されている。こうして、裁断されるべき
全紙に対する個別工具の配置がより容易になる。

【００１５】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、少なくとも１つの個別工具の領域に、少なくとも１
つの保持磁石が配置されており、それによって、個別工
具のフレーム内への配置が容易となる。

【００１６】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、フレームの領域に、２つの個別工具の間に挿入する
ための少なくとも１つのバランス片が配置されており、
それによって、種々の個別工具の結合力を強めることが
できる。

【００１７】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、フレームの領域に、取り外し板が配置されている。
本発明のさらに別の好ましい実施例によれば、少なくと
も１つの個別工具が、四角形状の基礎輪郭を有してお
り、それによって、発生したすべての引張力を２つの基
本方向にのみ分割することが可能となる。

【００１８】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、楔は、個別工具に対して張られ得るように配置され
ており、それによって、個別工具を互いに対して配置す
ることが容易になる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好ましい実施例について説明する。図１は、本発明に
よる裁断装置のフレーム（１）であって、四角形状の内
側空間（４）を形成する縦部分（２）および横部分
（３）を備えたものを示す平面図である。内側空間
（４）には、梁（５）および２本の嵌め込みバー（６）
が配置されている。梁（５）および嵌め込みバー（６）
によって形成された利用空間（７）には、個別工具
（８）が配置されている。

【００２０】梁（５）は、縦部分（２）の方向にのび、
ネジ等の結合エレメントによって横部分（３）に固定さ
れ得る。特にそれを考慮して、横部分（３）には、複数
個の貫通穴（９）が形成されており、これらの貫通穴
（９）に、梁（５）に対する固定ネジ（１０）が係合し
得る。さらに、梁（５）とこれに隣接する縦部分（２）
との間に、少なくとも１つのスペーサ（１１）が配置さ
れることにより、梁（５）の撓みが防止される。スペー
サ（１１）もまた、ネジ止めされるエレメントとして形
成され得る。

【００２１】また、梁（５）および縦部分（２）には、
多数個の貫通穴（９）が形成されており、嵌め込みバー
（６）を網目状に配置し、固定することが可能になって
いる。梁（５）およびこれに向かい合って配置された縦
部分（２）の与えられた間隔に依存して、嵌め込みバー
（６）の長さが調節される。原則として、梁（５）と縦
部分（２）との間に複数のワンピースの結合エレメント
を配置することがまた可能となるが、嵌め込みバー
（６）の連結は、種々の寸法の部分の保持を断念せしめ
得る。

【００２２】嵌め込みバー（６）は、ネジエレメントに
よって貫通穴（９）に固定され、貫通穴（９）は、縦部
分（２）および梁（５）に形成される。別の固定エレメ
ント（１２）によって、個別工具（８）はフレーム
（１）の内部に固定される。与えられた隣接配置に対応
して、個別工具（８）は、固定エレメント（１２）によ
ってその都度縦部分（２）、嵌め込みバー（６）または
梁（５）に固定される。内側空間（４）が個別工具
（８）によって完全に埋め尽くされたとき、個別工具
（８）は、固定エレメント（１２）によって、縦部分
（２）および横部分（３）に直接固定される。固定エレ
メント（１２）もまた、ネジ様エレメントとして形成さ
れている。特にそれを考慮して、固定エレメント（１
２）は、２つの部分から形成されており、よって、例え
ば、鞘および鞘内に案内されたネジボルトの使用によっ
て同様の嵌め込み効果を生じさせ、種々の間隔の間隙を
埋め、個別工具（８）をフレームに固定することもでき
る。

【００２３】個別工具（８）の押しつけ板に対する位置
決めを助けるために、保持磁石（１３）が備えられる。
保持磁石（１３）は、個別工具（８）の磁石受部（１
４）内に配置されている。

【００２４】図２は、互いに隣接して配置された２つの
個別工具（８）を部分的に示した拡大横断面図である。
図２からわかるように、２つの個別工具（８）の間に
は、間隙（１５）が形成されており、この間隙（１５）
中には、楔（１６）が挿入されている。楔（１６）の輪
郭に適合すべく、個別工具（８）は、互いに対向する境
界面の領域において、少なくとも部分的に、傾斜した側
面（１７）を備えている。側面（１７）の勾配は、楔
（１６）の側部境界面の勾配に一致している。

【００２５】同様に、楔（１６）は、ネジ溝が切られた
貫通穴（１８）を有しており、貫通穴（１８）には、ネ
ジ（１９）が係合している。ネジの頭（２０）は、ワッ
シャー（２１）上に置かれている。ねじ（１９）を締め
つけることによって、楔（１６）は間隙（１５）中に引
き入れられ、個別工具（８）に押しつけられる。これに
よって、個別工具（８）の互いに対する配置がなされ
る。図２には、また、全紙を切断するための刃（２２）
を示した。

【００２６】図３には、磁石受部（１４）の領域におけ
る保持磁石（１３）の配置が示してある。図３からわか
るように、保持磁石（１３）は嵌合突出部（２３）を有
しており、この嵌合突出部（２３）には、個別工具
（８）の嵌合穴（２４）に差し込まれている。

【００２７】図４には、フレーム（１）内における取り
外し板（２５）の取付け状態が示してある。図４からわ
かるように、取り外し板（２５）は、その差込突出部
（２６）がフレーム（１）の保持溝穴（２７）に差し込
まれている。フレーム（１）は、さらに、ネジ溝が切ら
れた貫通穴（２８）を有しており、この貫通穴（２８）
には、差込突出部（２６）をフレーム（１）に固定する
ためのネジが係合するようになっている。フレーム
（１）内には、さらに、別のネジ（２９）が固定のため
に取付けられる。

【００２８】図５は、個別工具（８）の領域における保
持磁石（１３）の配置を示した図である。この実施例の
場合、２個の保持磁石が設けられており、これらの保持
磁石は、個別工具（８）が四角形状の基礎輪郭を有して
いる場合には、その四角形の対角線上に対向して配置さ
れ、個別工具（８）の２つの角に近接して配置される。

【００２９】図６には、保持磁石（１３）を収容するた
めの磁石受部（１４）の輪郭を再び示した。図６におい
て、特に、磁石受部（１４）は、大きな直径をもった領
域と小さい直径をもった領域から形成されている。ま
た、傾斜した側面（１７）が設けられている。この実施
例の場合には、傾斜した側面（１７）は、個別工具
（８）の材料厚さ（３０）の半分を越えない範囲内での
びている。側面（１７）の傾斜角（３１）は、約３０°
に設定されている。刃（２２）は、個別工具（８）の縁
（３２）から間隔をあけて配置されている。

【００３０】図７は、図１と同様の図面であって、フレ
ーム（１）内における複数の個別工具（８）の配置を示
した平面図である。著しく相違した個別工具（８）を使
用する場合には、個別工具（８）の間の間隙を埋めるた
めに、バランス片（３３）が使用され得る。これによっ
て、大きな寸法の固定エレメント（１２）の使用、そし
てそれによって引き起こされ得る不安定状態を回避する
ことができる。個別工具（８）のうちの１つは、規準使
用工具（３４）として形成され、全体的な配置をなすた
めに使用される。他の個別工具（８）は、この規準使用
工具（３４）に対して配置されることによって、裁断さ
れる全紙の印刷に関係する整合位置をとる。

【００３１】梁（５）は、フレーム（１）内に、無段階
に調節可能に配置されている。図７に示した実施例でも
また、個別工具（８）は、四角形状の基礎輪郭を有して
いる。しかしながら、その使用要求に対応して、それ以
外の基礎輪郭をもつ個別工具を使用することもできる。
しかしながら、三角形状の輪郭は特に好都合である。な
ぜなら、それによってより高い詰め込み密度が得られる
からである。

【００３２】図８は、図２に類似した図面であって、互
いに隣接して配置された２つの個別工具（８）に沿っ
た、部分的な横断面図である。磁石受部（１４）の領域
には、保持磁石（１３）を固定するための固定ネジ（３
５）が配置されている。図８の左側に示した個別工具
（８）の上面（３６）には、付加的なゴム性ブロックが
配置されており、刃（２２）は、このブロックを越えて
立ち上がっている。

【００３３】図９は、個別工具（８）の領域における保
持磁石（１３）の配置を詳細に示した図である。保持磁
石（１３）は、特定のレタリングを備えることができ、
かかるレタリングは、「固定」、「調整」または「解
除」状態となっているかどうかを示している。保持磁石
（１３）の調整ネジには、割れ目が形成されており、割
れ目は、磁石の高さに応じて、固定された金属板に対し
て異なるレタリングを指示する。

【００３４】図１０は、図９の実施例において、円形に
形成された保持磁石（１３）および磁石受部（１４）の
平面図である。

【００３５】以上の構成を有する本発明による裁断装置
は、準備の際に高いフレキシビリティーを備えている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による裁断装置のフレームであって、梁
および２本の嵌め込みバーを備え、内部に４つの異なる
個別工具が配置されたフレームを示した平面図である。

【図２】互いに境界づけられた２つの個別工具の領域を
示した拡大横断面図である。

【図３】保持磁石の領域において個別工具に沿ってとっ
た横断面図である。

【図４】フレーム内におけるバランス板の保持状態を示
した横断面図である。

【図５】個別工具の平面図であり、保持磁石の配置を示
した図である。

【図６】図５におけるＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図であ
る。

【図７】内部に５つの個別工具およびバランス片が配置
された別のフレームを概略的に示した平面図である。

【図８】互いに隣接して配置された２つの個別工具に沿
った部分的な横断面図である。

【図９】保持磁石の領域における個別工具に沿った横断
面図である。

【図１０】図９のＸ方向に見た平面図である。

【符号の説明】

１ フレーム ２ 縦部分 ３ 横部分 ４ 内側空間 ５ 梁 ６ 嵌め込みバー ８ 個別工具 ９ 貫通穴 １０ 固定ネジ １１ スペーサ １２ 固定エレメント １３ 保持磁石 １４ 磁石受部 １５ 間隙 １６ 楔 １７ 傾斜した側面 ２５ 取り外し板 ３３ バランス片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユルゲン ビュイエス ドイツ連邦共和国、41334 ネッテタル、 ビューシェン 36 (72)発明者 ヘルマン ナモヴィッツ ドイツ連邦共和国、41379 ブリュッゲン、 ツゥルペンヴェーク 12 アー (72)発明者 クラウス デュンナー ドイツ連邦共和国、73434 アーレン‐ジ ュー リンゼンヴァーゼン 13 (72)発明者 ハンス クノプス ドイツ連邦共和国、47839 クレフェルト、 クレファー シュトラーセ 18

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 全紙を裁断するための装置であって、少
   なくとも２つの裁断型部分を支持する支持エレメント
   と、前記全紙を切断するための刃を備えた装置におい
   て、 前記支持エレメントはフレーム（１）として形成され、
   前記フレーム（１）はモジュール化された個別工具
   （８）として形成された前記裁断型部分を支持してお
   り、前記個別工具（８）は固定エレメント（１２）を介
   して前記フレーム（１）に取り外し可能に結合されてい
   ることを特徴とする装置。
2. 【請求項２】 前記フレーム（１）の内側には、前記個
   別工具（８）に対する制止部材として、位置決め可能な
   梁（５）が配置されていることを特徴とする請求項１に
   記載の装置。
3. 【請求項３】 前記梁（５）は前記フレーム（１）の長
   さ方向にのびていることを特徴とする請求項１または請
   求項２に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記フレーム（１）の内部において、前
   記梁（５）に対して直角に、少なくとも１つの嵌め込み
   バー（６）が配置されていることを特徴とする請求項１
   〜請求項３のいずれかに記載の装置。
5. 【請求項５】 前記固定エレメントのうちの少なくとも
   １つは、張り線万力として形成されていることを特徴と
   する請求項１〜請求項４のいずれかに記載の装置。
6. 【請求項６】 前記個別工具（８）の間に間隙（１５）
   が形成されており、前記間隙（１５）の領域には、少な
   くとも１つの楔（１６）が配置されていることを特徴と
   する装置。
7. 【請求項７】 前記間隙（１５）は傾斜した側面（１
   ７）によって境界づけられており、前記楔（１６）は前
   記側面（１７）に適合した輪郭を有していることを特徴
   とする請求項１〜請求項６のいずれかに記載の装置。
8. 【請求項８】 前記個別工具（８）のうちの１つが、実
   行のために、規準使用工具（３４）として形成されてい
   ることを特徴とする請求項１〜請求項７のいずれかに記
   載の装置。
9. 【請求項９】 少なくとも１つの前記個別工具（８）の
   領域に、少なくとも１つの保持磁石（１３）が配置され
   ていることを特徴とする請求項１〜請求項８のいずれか
   に記載の装置。
10. 【請求項１０】 前記フレーム（１）の領域に、２つの
    前記個別工具（８）の間に挿入するための少なくとも１
    つのバランス片（３３）が配置されていることを特徴と
    する請求項１〜請求項９のいずれかに記載の装置。
11. 【請求項１１】 前記フレーム（１）の領域に、取り外
    し板（２５）が配置されていることを特徴とする請求項
    １〜請求項１０のいずれかに記載の装置。
12. 【請求項１２】 少なくとも１つの個別工具（８）が、
    四角形状の基礎輪郭を有していることを特徴とする請求
    項１〜請求項１１のいずれかに記載の装置。
13. 【請求項１３】 前記楔（１６）は、前記個別工具
    （８）に対して張られ得るように配置されていることを
    特徴とする請求項１〜請求項１２のいずれかに記載の装
    置。