JPH08299486A - 複数階集合住宅用消火装置 - Google Patents
複数階集合住宅用消火装置Info
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- JPH08299486A JPH08299486A JP13113595A JP13113595A JPH08299486A JP H08299486 A JPH08299486 A JP H08299486A JP 13113595 A JP13113595 A JP 13113595A JP 13113595 A JP13113595 A JP 13113595A JP H08299486 A JPH08299486 A JP H08299486A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 高層の集合住宅の消火装置において、複数の
薬剤貯蔵容器(1A)にそれぞれメイン配管(2A)を
連結し、これら各メイン配管それぞれに、各階毎に三方
弁(30A)を隔設してそれぞれのメイン配管内を通常連
通させ、これら三方弁にそれぞれサブ配管(40A)を連
結し、さらに各サブ配管を各階毎に設けた複数の消火ブ
ロックに選択弁(401A)を介してそれぞれ分岐し、各ブ
ロック内の複数の小区画(L1)(M1)(N1)に対
して噴射口が通常閉じている噴射ノズル(L1A)(M
1A)(N1A)を設置し、且つこれら小区画に火災感
知器(5)を設けてなる複数階集合住宅用消火装置。 【効果】 本発明によれば、大きな高層マンション等の
集合住宅の自動消火設備がコンパクトで扱い易く、低コ
ストで実現できる。さらに集合住宅の各戸の部屋毎に監
視でき、しかも火災が移り易い隣室は別系統で監視し且
つ別系統で消火回路を有するのでより有効な消火作業が
行なえる。また火災の時だけ配管内を消火薬剤が流れる
システムのため従来のスプリンクラーのように地震によ
る漏水の心配がない。
薬剤貯蔵容器(1A)にそれぞれメイン配管(2A)を
連結し、これら各メイン配管それぞれに、各階毎に三方
弁(30A)を隔設してそれぞれのメイン配管内を通常連
通させ、これら三方弁にそれぞれサブ配管(40A)を連
結し、さらに各サブ配管を各階毎に設けた複数の消火ブ
ロックに選択弁(401A)を介してそれぞれ分岐し、各ブ
ロック内の複数の小区画(L1)(M1)(N1)に対
して噴射口が通常閉じている噴射ノズル(L1A)(M
1A)(N1A)を設置し、且つこれら小区画に火災感
知器(5)を設けてなる複数階集合住宅用消火装置。 【効果】 本発明によれば、大きな高層マンション等の
集合住宅の自動消火設備がコンパクトで扱い易く、低コ
ストで実現できる。さらに集合住宅の各戸の部屋毎に監
視でき、しかも火災が移り易い隣室は別系統で監視し且
つ別系統で消火回路を有するのでより有効な消火作業が
行なえる。また火災の時だけ配管内を消火薬剤が流れる
システムのため従来のスプリンクラーのように地震によ
る漏水の心配がない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数階からなる集合住
宅、特に高層マンション等に適した消火装置に関するも
のである。
宅、特に高層マンション等に適した消火装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来高
層マンション等の集合住宅用の消火設備としては、一般
に水を用いたスプリンクラー設備が使われていた。これ
は大きな貯水タンクを備え、低融点金属で放水口を閉塞
した放水ノズルを各部屋に設けて各ノズルまで貯水タン
クから配管しておき、配管内に該タンクの水を一部導入
させて管内を加圧状態にしておき、火災熱で放水ノズル
が開口したときの配管内の急激な圧力低下信号によりポ
ンプを駆動して配管内に高圧水を送水することにより当
該放水ノズルから消火水を放出するものである。しかし
ながら従来のこのような消火設備は、設備としても大が
かりのためコストが高く、また設置場所も大きく必要で
あった。また火災の発生した住戸以外の放水による損
害、地震による漏水被害、さらに冬期には凍結のおそれ
がある場所によっては不凍液を使用する必要がある等問
題があった。
層マンション等の集合住宅用の消火設備としては、一般
に水を用いたスプリンクラー設備が使われていた。これ
は大きな貯水タンクを備え、低融点金属で放水口を閉塞
した放水ノズルを各部屋に設けて各ノズルまで貯水タン
クから配管しておき、配管内に該タンクの水を一部導入
させて管内を加圧状態にしておき、火災熱で放水ノズル
が開口したときの配管内の急激な圧力低下信号によりポ
ンプを駆動して配管内に高圧水を送水することにより当
該放水ノズルから消火水を放出するものである。しかし
ながら従来のこのような消火設備は、設備としても大が
かりのためコストが高く、また設置場所も大きく必要で
あった。また火災の発生した住戸以外の放水による損
害、地震による漏水被害、さらに冬期には凍結のおそれ
がある場所によっては不凍液を使用する必要がある等問
題があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するため検討した結果、より簡単な構成で効率
的に高層マンション等の集合住宅の消火を実施できる消
火装置を開発したものである。
点を解決するため検討した結果、より簡単な構成で効率
的に高層マンション等の集合住宅の消火を実施できる消
火装置を開発したものである。
【0004】即ち本発明の複数階集合住宅用消火装置
は、複数階からなる集合住宅の消火装置において、複数
の消火薬剤貯蔵容器にそれぞれ薬剤供給メイン配管を連
結し、これら各薬剤供給メイン配管それぞれに、各階毎
に三方弁を隔設してそれぞれのメイン配管内を通常連通
させ、これら三方弁にそれぞれ薬剤供給サブ配管を連結
し、さらに各サブ配管を各階毎に設けた複数の消火ブロ
ックに選択弁を介してそれぞれ分岐し、各ブロック内の
複数の小区画に対して噴射口が通常閉じている消火薬剤
噴射ノズルを設置し、且つこれら小区画に火災感知器を
設けてなり、いずれかの小区画の火災感知器が火災を感
知したときに当該小区画につながる当該選択弁及び当該
消火剤貯蔵容器を開放し、且つ当該三方弁を作動させて
当該消火ブロック内の配管に消火薬剤を供給し、さらに
当該小区画の消火薬剤噴射ノズルの噴射口を火災の感知
により開放することを特徴とするものであり、消火薬剤
噴射ノズルの噴射口を低融点物質で閉塞したり、火災感
知器が火災を感知したときに自動的に選択弁及び消火剤
貯蔵容器を開放し、且つ三方弁を作動させたり、または
1つの消火薬剤貯蔵容器につながるそれぞれの消火ブロ
ック内の消火薬剤噴射ノズルを設置した複数の小区画毎
に火災感知器を連結したり、また1つの消火薬剤貯蔵容
器につながるそれぞれの消火ブロック内の複数の消火薬
剤噴射ノズルと他の容器につながるそれぞれの消火ブロ
ック内の他の複数の噴射ノズルとをそれぞれ互いに隣り
合った小区画に設けるのは有効である。
は、複数階からなる集合住宅の消火装置において、複数
の消火薬剤貯蔵容器にそれぞれ薬剤供給メイン配管を連
結し、これら各薬剤供給メイン配管それぞれに、各階毎
に三方弁を隔設してそれぞれのメイン配管内を通常連通
させ、これら三方弁にそれぞれ薬剤供給サブ配管を連結
し、さらに各サブ配管を各階毎に設けた複数の消火ブロ
ックに選択弁を介してそれぞれ分岐し、各ブロック内の
複数の小区画に対して噴射口が通常閉じている消火薬剤
噴射ノズルを設置し、且つこれら小区画に火災感知器を
設けてなり、いずれかの小区画の火災感知器が火災を感
知したときに当該小区画につながる当該選択弁及び当該
消火剤貯蔵容器を開放し、且つ当該三方弁を作動させて
当該消火ブロック内の配管に消火薬剤を供給し、さらに
当該小区画の消火薬剤噴射ノズルの噴射口を火災の感知
により開放することを特徴とするものであり、消火薬剤
噴射ノズルの噴射口を低融点物質で閉塞したり、火災感
知器が火災を感知したときに自動的に選択弁及び消火剤
貯蔵容器を開放し、且つ三方弁を作動させたり、または
1つの消火薬剤貯蔵容器につながるそれぞれの消火ブロ
ック内の消火薬剤噴射ノズルを設置した複数の小区画毎
に火災感知器を連結したり、また1つの消火薬剤貯蔵容
器につながるそれぞれの消火ブロック内の複数の消火薬
剤噴射ノズルと他の容器につながるそれぞれの消火ブロ
ック内の他の複数の噴射ノズルとをそれぞれ互いに隣り
合った小区画に設けるのは有効である。
【0005】さらに上記本発明で複数階からなる集合住
宅の1つの居住区を1つの消火ブロックとし、該居住区
の各部屋を小区画としてこれら各部屋にそれぞれ消火薬
剤噴射ノズルと火災感知器を設置し、さらに消火薬剤貯
蔵容器を2台設置して一方の消火薬剤貯蔵容器につなが
る1つの居住区内の複数の消火薬剤噴射ノズルと他方の
容器につながる当該居住区内の他の複数の噴射ノズルと
を互いに隣り合わせに設けるのも効果がある。また本発
明は複数階からなる集合住宅を複数の階毎のグループに
分割し、これらグループ毎に上記の消火装置を設置した
ことを特徴とする複数階集合住宅用消火装置である。
宅の1つの居住区を1つの消火ブロックとし、該居住区
の各部屋を小区画としてこれら各部屋にそれぞれ消火薬
剤噴射ノズルと火災感知器を設置し、さらに消火薬剤貯
蔵容器を2台設置して一方の消火薬剤貯蔵容器につなが
る1つの居住区内の複数の消火薬剤噴射ノズルと他方の
容器につながる当該居住区内の他の複数の噴射ノズルと
を互いに隣り合わせに設けるのも効果がある。また本発
明は複数階からなる集合住宅を複数の階毎のグループに
分割し、これらグループ毎に上記の消火装置を設置した
ことを特徴とする複数階集合住宅用消火装置である。
【0006】
【作用】このように複数階の高層マンション等の火災設
備として従来の水に代えて消火薬剤を用いたので、一旦
消火装置が働いた時に従来であれば火災の発生した部屋
ばかりでなく周囲及び階下住戸も水浸しになって後始末
が大変であったが、これに比べて噴射された薬剤の量は
非常に少なく始末は容易である。
備として従来の水に代えて消火薬剤を用いたので、一旦
消火装置が働いた時に従来であれば火災の発生した部屋
ばかりでなく周囲及び階下住戸も水浸しになって後始末
が大変であったが、これに比べて噴射された薬剤の量は
非常に少なく始末は容易である。
【0007】また同じ消火ブロックの複数の小区画をい
くつかの部分に分け、それぞれの部分内の複数の小区画
に対して1つの消火薬剤貯蔵容器に連通した消火薬剤噴
射ノズルをそれぞれ設置したのでよりきめの細かい監視
と複数の火災発生に対してより効果的な消火作用が働
く。特に2台の薬剤貯蔵容器を備え、1つの居住区即ち
1戸内の各部屋に対して一方の貯蔵容器につながる噴射
ノズルと他方の容器につながる噴射ノズルとを互いに隣
り合った部屋に設置する構成は設置コストが低く、しか
も有効な消火システムである。即ちこの場合1つの部屋
で火災が発生したときに一方の貯蔵容器の薬剤が放射さ
れてその薬剤で該部屋の消火は完了して該貯蔵容器内の
薬剤を使い切ってしまうが、火災の火は隣りの部屋に移
っている場合が多々ある。このような場合に隣りの部屋
の噴射ノズルが新たに火災を感知するが、該噴射ノズル
は他方の貯蔵容器につながっているのでこの容器の消火
薬剤が当該隣りの部屋に噴射されて消火することにな
る。このように本発明によれば1つの居住区内での火災
に対して極めて有効に消火装置が働く。
くつかの部分に分け、それぞれの部分内の複数の小区画
に対して1つの消火薬剤貯蔵容器に連通した消火薬剤噴
射ノズルをそれぞれ設置したのでよりきめの細かい監視
と複数の火災発生に対してより効果的な消火作用が働
く。特に2台の薬剤貯蔵容器を備え、1つの居住区即ち
1戸内の各部屋に対して一方の貯蔵容器につながる噴射
ノズルと他方の容器につながる噴射ノズルとを互いに隣
り合った部屋に設置する構成は設置コストが低く、しか
も有効な消火システムである。即ちこの場合1つの部屋
で火災が発生したときに一方の貯蔵容器の薬剤が放射さ
れてその薬剤で該部屋の消火は完了して該貯蔵容器内の
薬剤を使い切ってしまうが、火災の火は隣りの部屋に移
っている場合が多々ある。このような場合に隣りの部屋
の噴射ノズルが新たに火災を感知するが、該噴射ノズル
は他方の貯蔵容器につながっているのでこの容器の消火
薬剤が当該隣りの部屋に噴射されて消火することにな
る。このように本発明によれば1つの居住区内での火災
に対して極めて有効に消火装置が働く。
【0008】そしてこのように2つまたはそれ以上の薬
剤貯蔵容器からなる上記の消火系統を高層マンション等
の例えば10階毎を1グループとして設置しておけば、薬
剤貯蔵容器の大きさも適当で設置や保守の面で有利であ
る。
剤貯蔵容器からなる上記の消火系統を高層マンション等
の例えば10階毎を1グループとして設置しておけば、薬
剤貯蔵容器の大きさも適当で設置や保守の面で有利であ
る。
【0009】また本発明消火装置の作動を次に説明す
る。各小区画に設置した差動式又は定温式の火災感知器
の1つが作動したときにはその火災感知器の設置されて
いる小区画に設けられている薬剤噴射ノズルにつながっ
た薬剤貯蔵容器を開放し、該小区画のある消火ブロック
の選択弁を開け、且つ該消火ブロックにつながる三方弁
を作動させることにより、該貯蔵容器から該三方弁を経
て薬剤供給メイン配管と当該消火ブロックのある薬剤供
給サブ配管とを連通し、さらに該選択弁を介して当該薬
剤噴出ノズルまでを連通する。そして次に通常上記火災
感知器よりも遅れて開放するように設定されている薬剤
噴射ノズルの、噴射口を予め塞いでいる低融点金属が火
災熱で溶融することによって消火薬剤は該噴射口から放
出されることになる。なお上記火災感知器の作動信号に
より、上記の通り薬剤貯蔵容器と選択弁を自動的に開放
し、且つ三方弁を自動的に作動させるようにすることも
できるが、該信号により手動でこれらを実施することも
できる。
る。各小区画に設置した差動式又は定温式の火災感知器
の1つが作動したときにはその火災感知器の設置されて
いる小区画に設けられている薬剤噴射ノズルにつながっ
た薬剤貯蔵容器を開放し、該小区画のある消火ブロック
の選択弁を開け、且つ該消火ブロックにつながる三方弁
を作動させることにより、該貯蔵容器から該三方弁を経
て薬剤供給メイン配管と当該消火ブロックのある薬剤供
給サブ配管とを連通し、さらに該選択弁を介して当該薬
剤噴出ノズルまでを連通する。そして次に通常上記火災
感知器よりも遅れて開放するように設定されている薬剤
噴射ノズルの、噴射口を予め塞いでいる低融点金属が火
災熱で溶融することによって消火薬剤は該噴射口から放
出されることになる。なお上記火災感知器の作動信号に
より、上記の通り薬剤貯蔵容器と選択弁を自動的に開放
し、且つ三方弁を自動的に作動させるようにすることも
できるが、該信号により手動でこれらを実施することも
できる。
【0010】また噴射ノズルの噴射口は低融点金属で塞
ぐものだけでなく通常時に噴射口を塞いでおり、作動時
に該噴射口を開放するものであればどのような構成でも
よい。さらに三方弁は、通常時は薬剤供給メイン配管を
相互に連通して、薬剤供給サブ配管側は閉じているが、
火災感知信号によってその階の三方弁だけが作動して薬
剤貯蔵容器側のメイン配管とその階のサブ配管が連通す
ることになる。なお薬剤貯蔵容器としては加圧式でも蓄
圧式でもいずれでもよい。
ぐものだけでなく通常時に噴射口を塞いでおり、作動時
に該噴射口を開放するものであればどのような構成でも
よい。さらに三方弁は、通常時は薬剤供給メイン配管を
相互に連通して、薬剤供給サブ配管側は閉じているが、
火災感知信号によってその階の三方弁だけが作動して薬
剤貯蔵容器側のメイン配管とその階のサブ配管が連通す
ることになる。なお薬剤貯蔵容器としては加圧式でも蓄
圧式でもいずれでもよい。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。50階建の高
層マンションを10階ずつの5グループに分け、各グルー
プ毎に以下のような消火装置を設置した。
層マンションを10階ずつの5グループに分け、各グルー
プ毎に以下のような消火装置を設置した。
【0012】図1に示すように各グループの最上階に2
台の消火薬剤貯蔵容器(1A)(1B)を設置した。そ
して一方の貯蔵容器(1A)に薬剤供給メイン配管(2
A)を連結し、該メイン配管(2A)には各階毎に電動
式三方弁(30A)(31A)…(39A)を隔設した。即ち
三方弁を各階に設置し、これら三方弁(30A)(31A)
…(39A)を経由してメイン配管(2A)を階下へ延設
した。各三方弁にはそれぞれ薬剤供給サブ配管(40A)
(41A)…(49A)を連結し、従って各階毎にサブ配管
を設置し、各階のサブ配管(40A)…(49A)からその
階の1戸毎に電動式選択弁(401A)(402A)…(409A)
…を設け、各選択弁に接続して各戸の3つまたは2つの
部屋(L1)(M1)(N1)、(L2)(M2)(N
2)、…、(L9)(M9)、…にそれぞれ噴射口が低
融点金属で塞がれている薬剤噴射ノズル(L1A)(M
1A)(N1A)、(L2A)(M2A)(N2A)、
…、(L9A)(M9A)、…を設置した。
台の消火薬剤貯蔵容器(1A)(1B)を設置した。そ
して一方の貯蔵容器(1A)に薬剤供給メイン配管(2
A)を連結し、該メイン配管(2A)には各階毎に電動
式三方弁(30A)(31A)…(39A)を隔設した。即ち
三方弁を各階に設置し、これら三方弁(30A)(31A)
…(39A)を経由してメイン配管(2A)を階下へ延設
した。各三方弁にはそれぞれ薬剤供給サブ配管(40A)
(41A)…(49A)を連結し、従って各階毎にサブ配管
を設置し、各階のサブ配管(40A)…(49A)からその
階の1戸毎に電動式選択弁(401A)(402A)…(409A)
…を設け、各選択弁に接続して各戸の3つまたは2つの
部屋(L1)(M1)(N1)、(L2)(M2)(N
2)、…、(L9)(M9)、…にそれぞれ噴射口が低
融点金属で塞がれている薬剤噴射ノズル(L1A)(M
1A)(N1A)、(L2A)(M2A)(N2A)、
…、(L9A)(M9A)、…を設置した。
【0013】さらに他方の貯蔵容器(1B)には上記と
同様にメイン配管(2B)を連結し、該メイン配管(2
B)には各階毎に三方弁(30B)(31B)…(39B)を
隔設してこれら三方弁にはそれぞれサブ配管(40B)
(41B)…(49B)を連結し、各階のサブ配管にその階
の1戸毎に選択弁(401B)(402B)…(409B)…を設け
て、各戸の上記3部屋と互いに隣り合う他の部屋(P
1)(Q1)(R1)、(P2)(Q2)(R2)、
…、(P9)(Q9)(R9)、…にそれぞれ上記と同
じ薬剤噴射ノズル(P1B)(Q1B)(R1B)、
(P2B)(Q2B)(R2B)、…、(P9B)(Q
9B)(R9B)…を設置した。なお部屋同士が防護壁
(7)で隣り合っていたり、または部屋同士が廊下
(8)などでかなり距離を隔ててある場合は、これらの
部屋には同一の貯蔵容器につながる同じ系統の薬剤噴射
ノズルを設置してもよい。
同様にメイン配管(2B)を連結し、該メイン配管(2
B)には各階毎に三方弁(30B)(31B)…(39B)を
隔設してこれら三方弁にはそれぞれサブ配管(40B)
(41B)…(49B)を連結し、各階のサブ配管にその階
の1戸毎に選択弁(401B)(402B)…(409B)…を設け
て、各戸の上記3部屋と互いに隣り合う他の部屋(P
1)(Q1)(R1)、(P2)(Q2)(R2)、
…、(P9)(Q9)(R9)、…にそれぞれ上記と同
じ薬剤噴射ノズル(P1B)(Q1B)(R1B)、
(P2B)(Q2B)(R2B)、…、(P9B)(Q
9B)(R9B)…を設置した。なお部屋同士が防護壁
(7)で隣り合っていたり、または部屋同士が廊下
(8)などでかなり距離を隔ててある場合は、これらの
部屋には同一の貯蔵容器につながる同じ系統の薬剤噴射
ノズルを設置してもよい。
【0014】さらに各部屋には定温式(又は差動式)の
火災感知器(5)を設置し、同一系統の噴射ノズルの各
部屋の火災感知器同士は互いに連結してその信号は集中
監視室へ導いた。そしてこの火災感知器はその作動信号
によりその部屋を消火対象としているいずれかの貯蔵容
器(1A)又は(1B)の栓を開け、且つその貯蔵容器
につながる三方弁及び選択弁を作動させる。なお図中
(6)はサブ配管の延長等に対処するためのストップ弁
である。
火災感知器(5)を設置し、同一系統の噴射ノズルの各
部屋の火災感知器同士は互いに連結してその信号は集中
監視室へ導いた。そしてこの火災感知器はその作動信号
によりその部屋を消火対象としているいずれかの貯蔵容
器(1A)又は(1B)の栓を開け、且つその貯蔵容器
につながる三方弁及び選択弁を作動させる。なお図中
(6)はサブ配管の延長等に対処するためのストップ弁
である。
【0015】このような消火系統を当該50階建の高層マ
ンションについて、上記5グループに図2のようにそれ
ぞれ1式ずつ設置した。
ンションについて、上記5グループに図2のようにそれ
ぞれ1式ずつ設置した。
【0016】図1によれば、例えばある階の部屋(M
2)から出火した場合、先ずその部屋の火災感知器
(5)が作動して、その部屋の噴射ノズル(M2A)の
連通した貯蔵容器(1A)を開放して消火薬剤をメイン
配管(2A)内に送り、その階の三方弁(30A)を作動
して貯蔵容器(1A)側のメイン配管とその階のサブ配
管(40A)とを連通し、同時に該三方弁(30A)より
先、即ち階下のメイン配管には消火薬剤を供給しない回
路をつくる。さらに当該部屋(M2)を対象とする選択
弁(402A)を開放して消火薬剤を噴射ノズル(L2A)
(M2A)(N2A)の先端まで送り込ませた状態にす
る。続いてその部屋(M2)での火災が確実となった場
合、即ち当該噴射ノズル(M2A)の噴射口の低融点金
属が溶融した場合には消火薬剤がその部屋(M2)に放
出されて消火を行う。
2)から出火した場合、先ずその部屋の火災感知器
(5)が作動して、その部屋の噴射ノズル(M2A)の
連通した貯蔵容器(1A)を開放して消火薬剤をメイン
配管(2A)内に送り、その階の三方弁(30A)を作動
して貯蔵容器(1A)側のメイン配管とその階のサブ配
管(40A)とを連通し、同時に該三方弁(30A)より
先、即ち階下のメイン配管には消火薬剤を供給しない回
路をつくる。さらに当該部屋(M2)を対象とする選択
弁(402A)を開放して消火薬剤を噴射ノズル(L2A)
(M2A)(N2A)の先端まで送り込ませた状態にす
る。続いてその部屋(M2)での火災が確実となった場
合、即ち当該噴射ノズル(M2A)の噴射口の低融点金
属が溶融した場合には消火薬剤がその部屋(M2)に放
出されて消火を行う。
【0017】このように1回の自動消火作業によって通
常貯蔵容器(1A)内の消火薬剤はほとんどなくなって
しまう。従って上記の部屋(M2)での火災が例えば隣
室(Q2)または(R2)に移っていた場合には既に貯
蔵容器(1A)の系統では消火作業はできなくなってい
る。ところがこのような場合でも本発明によればその隣
室(Q2)または(R2)は他の貯蔵容器(1B)の系
統となっているのでこの部屋(Q2)または(R2)で
の火が大きくなった場合には貯蔵容器(1B)の系統が
作動して自動消火を行なうことができる。
常貯蔵容器(1A)内の消火薬剤はほとんどなくなって
しまう。従って上記の部屋(M2)での火災が例えば隣
室(Q2)または(R2)に移っていた場合には既に貯
蔵容器(1A)の系統では消火作業はできなくなってい
る。ところがこのような場合でも本発明によればその隣
室(Q2)または(R2)は他の貯蔵容器(1B)の系
統となっているのでこの部屋(Q2)または(R2)で
の火が大きくなった場合には貯蔵容器(1B)の系統が
作動して自動消火を行なうことができる。
【0018】
【発明の効果】このように本発明によれば、大きな高層
マンション等の集合住宅の自動消火設備がコンパクトで
扱い易く、低コストで実現できる。さらに集合住宅の各
戸の部屋毎に監視でき、しかも火災が移り易い隣室は別
系統で監視し且つ別系統の消火回路を有するのでより有
効な消火作業が行なえる。さらに各階毎に設けた三方弁
によれば消火薬剤の無駄を防止でき効率的に薬剤の放出
が実施できる。また火災の時だけ配管内を消火薬剤が流
れるシステムのため従来のスプリンクラーのように地震
による漏水の心配がない。
マンション等の集合住宅の自動消火設備がコンパクトで
扱い易く、低コストで実現できる。さらに集合住宅の各
戸の部屋毎に監視でき、しかも火災が移り易い隣室は別
系統で監視し且つ別系統の消火回路を有するのでより有
効な消火作業が行なえる。さらに各階毎に設けた三方弁
によれば消火薬剤の無駄を防止でき効率的に薬剤の放出
が実施できる。また火災の時だけ配管内を消火薬剤が流
れるシステムのため従来のスプリンクラーのように地震
による漏水の心配がない。
【図1】本発明の一実施例を示す配管系統図である。
【図2】同じく高層マンションの消火設備配置図であ
る。
る。
1A、1B 消火薬剤貯蔵容器 2A、2B 薬剤供給メイン配管 30A、31A、…、39A、30B、31B、…、39B 電動式
三方弁 40A、41A、…、49A、40B、41B、…、49B 薬剤供
給サブ配管 401 A、402 A、403 A、…、401 B、402 B、403 B
… 電動式選択弁 L1、M1、N1、L2、M2、N2、…、P1、Q
1、R1、P2、Q2、R2… 部屋 L1A、M1A、N1A、L2A、…、P1B、Q1
B、R1B、P2B…薬剤噴射ノズル 5 火災感知器 6 ストップ弁 7 防護壁 8 廊下
三方弁 40A、41A、…、49A、40B、41B、…、49B 薬剤供
給サブ配管 401 A、402 A、403 A、…、401 B、402 B、403 B
… 電動式選択弁 L1、M1、N1、L2、M2、N2、…、P1、Q
1、R1、P2、Q2、R2… 部屋 L1A、M1A、N1A、L2A、…、P1B、Q1
B、R1B、P2B…薬剤噴射ノズル 5 火災感知器 6 ストップ弁 7 防護壁 8 廊下
Claims (7)
- 【請求項1】 複数階からなる集合住宅の消火装置にお
いて、複数の消火薬剤貯蔵容器にそれぞれ薬剤供給メイ
ン配管を連結し、これら各薬剤供給メイン配管それぞれ
に、各階毎に三方弁を隔設してそれぞれのメイン配管内
を通常連通させ、これら三方弁にそれぞれ薬剤供給サブ
配管を連結し、さらに各サブ配管を各階毎に設けた複数
の消火ブロックに選択弁を介してそれぞれ分岐し、各ブ
ロック内の複数の小区画に対して噴射口が通常閉じてい
る消火薬剤噴射ノズルを設置し、且つこれら小区画に火
災感知器を設けてなり、いずれかの小区画の火災感知器
が火災を感知したときに当該小区画につながる当該選択
弁及び当該消火剤貯蔵容器を開放し、且つ当該三方弁を
作動させて当該消火ブロック内の配管に消火薬剤を供給
し、さらに当該小区画の消火薬剤噴射ノズルの噴射口を
火災の感知により開放することを特徴とする複数階集合
住宅用消火装置。 - 【請求項2】 消火薬剤噴射ノズルの噴射口を低融点物
質で閉塞した請求項1記載の消火装置。 - 【請求項3】 火災感知器が火災を感知したときに自動
的に選択弁、加圧用ガス容器及び消火剤貯蔵容器を開放
し、且つ三方弁を作動させる請求項1又は2記載の消火
装置。 - 【請求項4】 1つの消火薬剤貯蔵容器につながるそれ
ぞれの消火ブロック内の消火薬剤噴射ノズルを設置した
複数の小区画毎に火災感知器を連結した請求項1〜3の
いずれか1項記載の消火装置。 - 【請求項5】 1つの消火薬剤貯蔵容器につながるそれ
ぞれの消火ブロック内の複数の消火薬剤噴射ノズルと他
の容器につながるそれぞれの消火ブロック内の他の複数
の噴射ノズルとをそれぞれ互いに隣り合った小区画に設
ける請求項1〜4のいずれか1項記載の消火装置。 - 【請求項6】 複数階からなる集合住宅の1つの居住区
を1つの消火ブロックとし、該居住区の各部屋を小区画
としてこれら各部屋にそれぞれ消火薬剤噴射ノズルと火
災感知器を設置し、さらに消火薬剤貯蔵容器を2台設置
して一方の消火薬剤貯蔵容器につながる1つの居住区内
の複数の消火薬剤噴射ノズルと他方の容器につながる当
該居住区内の他の複数の噴射ノズルとが互いに隣り合っ
た部屋に設けられている請求項1〜4のいずれか1項記
載の消火装置。 - 【請求項7】 複数階からなる集合住宅を複数の階毎の
グループに分割し、これらグループ毎に請求項1〜6の
いずれか1項記載の消火装置を設置したことを特徴とす
る複数階集合住宅用消火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13113595A JPH08299486A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 複数階集合住宅用消火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13113595A JPH08299486A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 複数階集合住宅用消火装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08299486A true JPH08299486A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=15050815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13113595A Pending JPH08299486A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 複数階集合住宅用消火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08299486A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007319513A (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Morita Ug:Kk | 交互配置の閉鎖型スプリンクラーヘッドで構成する消火設備 |
JP4777567B2 (ja) * | 1999-10-08 | 2011-09-21 | マリオフ・コーポレーシヨン・オー・ワイ | 消防設備、スプレイヘッド |
KR101292378B1 (ko) * | 2012-03-19 | 2013-08-01 | 대양이앤이기술주식회사 | 동파 방지 터널 소방시스템 |
KR101663808B1 (ko) * | 2016-05-11 | 2016-10-10 | (주)동화이엔씨 | 공동주택의 소방 배관 설치구조 |
-
1995
- 1995-05-01 JP JP13113595A patent/JPH08299486A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4777567B2 (ja) * | 1999-10-08 | 2011-09-21 | マリオフ・コーポレーシヨン・オー・ワイ | 消防設備、スプレイヘッド |
JP2007319513A (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Morita Ug:Kk | 交互配置の閉鎖型スプリンクラーヘッドで構成する消火設備 |
KR101292378B1 (ko) * | 2012-03-19 | 2013-08-01 | 대양이앤이기술주식회사 | 동파 방지 터널 소방시스템 |
KR101663808B1 (ko) * | 2016-05-11 | 2016-10-10 | (주)동화이엔씨 | 공동주택의 소방 배관 설치구조 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040630 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041028 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |