JP3435437B2 - スプリンクラ設備 - Google Patents

スプリンクラ設備

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JP3435437B2
JP3435437B2 JP16305794A JP16305794A JP3435437B2 JP 3435437 B2 JP3435437 B2 JP 3435437B2 JP 16305794 A JP16305794 A JP 16305794A JP 16305794 A JP16305794 A JP 16305794A JP 3435437 B2 JP3435437 B2 JP 3435437B2
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利幸 野路
直 岡本
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Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd
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Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集合住宅等の消防設備
として用いられるスプリンクラ設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高層の集合住宅等では消防設備と
して各種のスプリンクラ設備が設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、火災の発生等
により居住空間等でスプリンクラによる散水がなされた
後には、該居住空間等から排水を行うなどして復旧作業
が行われる。しかし、床や壁等に染み込んだ水を除去す
ることは困難であるため、散水後の復旧作業が困難であ
った。そこで本発明は上記事情に鑑み、スプリンクラに
よる散水後の、居住空間等における復旧作業が容易に行
えるスプリンクラ設備を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第一の
発明は、内部に居住空間(5)が形成された構造物
(1)に設置されるスプリンクラ設備(10)におい
て、前記スプリンクラ設備(10)は水供給手段(1
1)を有し、前記水供給手段(11)に、該水供給手段
(11)の水を輸送し得る送水手段(12)を、該送水
手段(12)が前記居住空間(5)に到達する形で設
け、前記送水手段(12)のうち前記居住空間(5)に
到達している部位(12a)に、該送水手段(12)に
より輸送された水を前記居住空間(5)に散布し得るス
プリンクラヘッド(19、51)を設け、吸水性ポリマ
を供給自在なポリマ供給手段(15、16)を設け、前
記ポリマ供給手段(15、16)により供給された吸水
性ポリマを前記スプリンクラヘッド(19、51)が設
けられた居住空間(5)に散布し得るポリマ散布手段
(21、51)を設けて構成される。また本発明のうち
第二の発明は、第一の発明のスプリンクラ設備(10)
において、前記スプリンクラヘッド(19、51)によ
る散水を検知し、検知信号(K1)を出力する散水検知
手段(13、30、31)を設け、前記散水検知手段
(13、30、31)から出力された検知信号(K1)
に基づいて前記ポリマ供給手段(15、16)による吸
水性ポリマの前記ポリマ散布手段(21、51)への供
給を制御するポリマ供給制御部(22)を設けて構成さ
れる。また本発明のうち第三の発明は、第一の発明のス
プリンクラ設備(10)において、前記スプリンクラヘ
ッド(51)に前記ポリマ散布手段(51)を設けて構
成される。また本発明のうち第四の発明は、第二の発明
のスプリンクラ設備(10)において、前記散水検知手
段(13、30、31)は、前記居住空間(5)内に設
置された水検知センサ(30)からなる。また本発明の
うち第五の発明は、第二の発明のスプリンクラ設備(1
0)において、前記散水検知手段(13、30、31)
は、前記送水手段(12)内の水の流動を検知すること
により散水を検知する水流動検知センサ(13)からな
る。また本発明のうち第六の発明は、第二の発明のスプ
リンクラ設備(10)において、前記散水検知手段(1
3、30、31)は、前記スプリンクラヘッド(19、
51)の作動を検知することにより散水を検知する作動
検知センサ(31)からなる。また本発明のうち第七の
発明は、第一の発明のスプリンクラ設備(10)におい
て、前記水供給手段(11)から前記スプリンクラヘッ
ド(19、51)への水の供給を制御するスプリンクラ
制御手段(42、43)を設け、前記スプリンクラ制御
手段から出力される散水信号(M1)に基づいて前記ポ
リマ供給手段(15、16)による吸水性ポリマの前記
ポリマ散布手段(21)への供給を制御するポリマ供給
制御手段(20、22)を設けて構成される。また本発
明のうち第八の発明は、第七の発明のスプリンクラ設備
(10)において、前記居住空間(5)に火災検知手段
(40、41)を設け、前記スプリンクラ制御手段(4
2、43)は、前記火災検知手段(40、41)から出
力される火災検知信号(F1)に基づいて前記散水信号
(M1)を出力するようにして構成される。なお、(
)内の番号等は、図面における対応する要素を示す、
便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に
限定拘束されるものではない。以下の作用の欄について
も同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により本発明のうち第一の発明で
は、居住空間(5)に水が散布される際、或いは居住空
間(5)に水が散布された後、該居住空間(5)におい
て吸水性ポリマを散布する。また本発明のうち第二の発
明では、居住空間(5)への吸水性ポリマの散布は、該
居住空間(5)に対する散水動作に応じて実施される。
また本発明のうち第三の発明では、スプリンクラヘッド
(51)からの水の散布は、該スプリンクラヘッド(5
1)から散布されようとする水と、該スプリンクラヘッ
ド(51)に設けられたポリマ散布手段(51)から散
布されようとする吸水性ポリマとが混合される形で実施
される。また本発明のうち第四の発明では、居住空間
(5)内において水が散布された状態を直接検知する。
また本発明のうち第五の発明では、スプリンクラヘッド
(19、51)から水が散布される前に、予め散水を検
知して吸水性ポリマを散布する。また本発明のうち第六
の発明では、スプリンクラヘッド(19、51)から水
が散布される前に、予め散水を検知して吸水性ポリマを
散布する。また本発明のうち第七の発明では、居住空間
(5)への吸水性ポリマの散布は、スプリンクラヘッド
(19、51)への水の供給と共に開始される。また本
発明のうち第八の発明では、スプリンクラヘッド(1
9)に対する水の供給が火災発生に応じて適切に行わ
れ、吸水性ポリマの散布も火災発生に応じて適切に行わ
れる。
【0006】
【実施例】図1は、本発明によるスプリンクラ設備の一
例を示した模式図、図2及び図3は、本発明によるスプ
リンクラ設備のうちの別の一例を示した模式図である。
【0007】高層マンション等の集合住宅1は、図1に
示すように、所定の柱梁構造をなす鉄筋コンクリート製
の梁(図示せず)と柱(図示せず)、複数のフロア空間
2を層状に形成する形で(従って複数の階を形成する形
で)層状に設けられた水平な複数のスラブ3、該集合住
宅1の外周部を形成する鉛直な外壁(図示せず)、各フ
ロア空間2内を居住空間5等を形成する形で適宜仕切る
鉛直な内壁6等から構成されている。なお、居住空間5
の天井側には水平な天井板7が設置されており、天井板
7と該居住空間5の上に隣接したスラブ3との間には天
井空間9が形成されている。また、居住空間5のうち天
井板7の下側は室内空間17となっている。
【0008】また、集合住宅1には、本発明によるスプ
リンクラ設備10が設けられている。スプリンクラ設備
10は、図示しない上水道等から水を取り出し加圧供給
する所定の水供給手段11(例えば、水溜め槽とポンプ
等からなるもの)を有しており、水供給手段11には、
該水供給手段11から供給される水を各階のフロア空間
2に輸送し得る水輸送管ユニット12が設けられてい
る。水輸送管ユニット12のうち水供給手段11と反対
側は、各階のフロア空間2において適宜分岐した分岐部
12aとなっており(なお、図1では、1つのフロア空
間2において1つの分岐部12aのみが図示されている
が、居住空間5等の数に応じて、1つのフロア空間2に
おいて複数の分岐部12aが形成されていてもよい)、
各分岐部12aの先端側は、対応する所定の居住空間5
に到達しており、しかも居住空間5のうち天井空間9に
到達している。なお、分岐部12aの途中には、該分岐
部12a内における水の流動を検知し、検知信号K1を
外部に出力する水流検知器13が設けられている。更
に、各分岐部12aの先端にはスプリンクラヘッド19
が設けられており、スプリンクラヘッド19は、天井板
7の表裏を貫通する形で、しかも該天井板7に固定され
た形で設けられている。つまり、スプリンクラヘッド1
9は図示しない散水口側を天井板7の下側である室内空
間17に向けた形で設けられており、またスプリンクラ
ヘッド19は、該スプリンクラヘッド19の図示しない
散水口から散水される水が、室内空間17において効果
的に散布される所定の設置位置に設けられている。
【0009】また、スプリンクラ設備10には、粒状に
形成された所定の吸水性ポリマと高圧不活性ガス等の高
圧ガスを貯蔵し得るポリマタンク15が、各スプリンク
ラヘッド19に対応した形で該スプリンクラヘッド19
が設けられた居住空間5の天井空間7にそれぞれ設けら
れており(なお、ポリマタンク15は天井空間7以外の
場所に設けられていてもよい)、ポリマタンク15に
は、該ポリマタンク15内の吸水性ポリマと高圧ガスを
混合させて外部に供給し得るポリマ供給管16が接続さ
れている。ポリマ供給管16の途中には、該ポリマ供給
管16の内部を開閉し得るバルブ20が設けられてお
り、ポリマ供給管16の先端にはポリマ散布ヘッド21
が設けられている。従って、バルブ20が開放されるこ
とによってポリマタンク15内の吸水性ポリマと高圧ガ
スの混合物はポリマ供給管16内を通ってポリマ散布ヘ
ッド21に供給されるようになっている。また、ポリマ
散布ヘッド21は、天井板7の表裏を貫通する形で、し
かも該天井板7に固定された形で設けられており、しか
もポリマ散布ヘッド21は図示しない散布口側を天井板
7の下側である室内空間17に向けた形で設けられてい
る。更にポリマ散布ヘッド21は、該ポリマ散布ヘッド
21の図示しない散布口から散布される吸水性ポリマと
高圧ガスが、該ポリマ散布ヘッド21に対応するスプリ
ンクラヘッド19の図示しない散水口から散布される水
と同様の範囲に散布されるように、該スプリンクラヘッ
ド19の設置位置付近の所定の設置位置に設けられてい
る。また、スプリンクラ設備10には、各水流検知器1
3に対応してバルブ制御装置22がそれぞれ設けられて
おり、バルブ制御装置22は、対応する水流検知器13
及び、対応するポリマ供給管16のバルブ20とそれぞ
れ電気ケーブル等により接続されている。即ち、1つの
居住空間5に対応した水流検知器13から出力された検
知信号K1は、対応したバルブ制御装置22に伝送さ
れ、該バルブ制御装置22は、該検知信号K1に基づい
て、対応したポリマ供給管16のバルブを開放駆動させ
るようになっている。なお、スプリンクラ設備10のう
ちスプリンクラ部10a(即ち、水供給手段11、水輸
送管ユニット12、スプリンクラヘッド19等からなる
もの)には、閉鎖型又は開放型、或いは、閉鎖型のうち
の乾式又は湿式、或いは、乾式のうちの予作動式又は非
予作動式等どのような型式のものが採用されていてもよ
い。
【0010】集合住宅1及び、スプリンクラ設備10は
以上のように構成されているので、1つの居住空間5に
おいてスプリンクラ部10aが火災等の原因により作動
された場合には次のようになる。即ち、作動が生じた居
住空間5のスプリンクラヘッド19の散水口(図示せ
ず)と、水輸送管ユニット12及び、水供給手段11が
連通されるので、水供給手段11から供給された水が、
水輸送管ユニット12を介して作動が生じた居住空間5
のスプリンクラヘッド19の散水口(図示せず)に供給
される。従って、水輸送管ユニット12のうち、作動が
生じた居住空間5に対応する分岐部12a内では水が流
動するので、該分岐部12aに設けられた水流検知器1
3では、水の流動を検知して検知信号K1をバルブ制御
装置22に伝送する。バルブ制御装置22では、伝送さ
れて来た検知信号K1に基づいて、前記作動が生じた居
住空間5に対応したポリマ供給管16のバルブ20を開
放駆動させる。バルブ20の開放により、該居住空間5
に設けられたポリマタンク15内の吸水性ポリマと高圧
ガスの混合物は、ポリマ供給管16内を通ってポリマ散
布ヘッド21に供給され、該ポリマ散布ヘッド21より
室内空間17に散布される。一方、スプリンクラヘッド
19の散水口(図示せず)に供給された水は、該スプリ
ンクラヘッド19の散水口(図示せず)から散布され
る。
【0011】ところで、ポリマ散布ヘッド21から散布
される吸水性ポリマは、上述したように、該ポリマ散布
ヘッド21に対応するスプリンクラヘッド19から散布
される水と同様の範囲に散布されるようになっているの
で、スプリンクラヘッド19から散布された水は、散布
後空中で、或いはスラブ3上に到達した後に、散布され
た吸水性ポリマと反応する。つまり、吸水性ポリマによ
って水が吸収されるので、散布された水が室内空間17
における床(スラブ3)や内壁6等に染み込むことは極
力防止されている。よって、散水後、前記作動が生じた
居住空間5から排水を行う復旧作業は、床や壁等に染み
込んだ水が殆どないので容易である。なお、スプリンク
ラヘッド19から水が散布される前に、予め水の流動を
検知することにより散水を検知して吸水性ポリマが散布
されているので、水が居住空間5に実際に散布された時
点では、既に吸水性ポリマの散布が行われており、従っ
て、散布された水の床や壁等に染み込むことの防止は更
に一層確実に行われる。また、スプリンクラヘッド19
から散布された水のうち室内空間17の火災発生箇所に
到達したものは、該火災発生箇所において適宜な消火或
いは延焼防止動作を行う(なお、吸水性ポリマに吸収さ
れた状態の水は、高温のもとで吸水性ポリマ外に放出さ
れるので、消火或いは延焼防止動作を適切に行うことが
できる。)。
【0012】なお、上述した実施例では、散水検知手段
は、水輸送管ユニット12内の水の流動を検知すること
により散水を検知する水流検知器13からなっている
が、散水検知手段は、図1の二点鎖線に示すように、居
住空間5内(例えば床であるスラブ3の上等)に設置さ
れた水検知センサ30等からなっていてもよい。散水検
知手段が水検知センサ30等からなっている場合には、
居住空間5内において水が散布された状態を直接検知す
ることができるので、誤検知が生じにくく、従ってスプ
リンクラ設備10に対する信頼性が向上する。
【0013】また、散水検知手段は、図1の二点鎖線に
示すように、スプリンクラヘッド19の作動を検知する
ことにより散水を検知する温度検知センサ31等(例え
ば、スプリンクラヘッド19の近傍に設置され、該スプ
リンクラヘッド19のヒュージブルリンクの溶融温度を
越えた周囲温度を検知するもの)からなっていてもよ
い。散水検知手段が温度検知センサ31等からなってい
る場合にも、スプリンクラヘッド19から水が散布され
る前に、予め散水を検知して吸水性ポリマを散布させ得
るので、水が居住空間5に実際に散布された時点では、
既に吸水性ポリマの散布が行われているので、散布され
た水の床や壁等に染み込むことの防止は更に一層確実に
行われる。
【0014】また、上述した実施例では、スプリンクラ
ヘッド19と、ポリマ散布手段であるポリマ散布ヘッド
21が別個の位置に設けられているが、スプリンクラヘ
ッドにポリマ散布手段を設けてもよい。例えば、図2に
示すように、分岐部12aの先端側及び、ポリマ供給管
16の先端側を、これら両者12a、16間で互いに共
有しあった形の、1つの混合供給管部50として形成す
る。そして、該混合供給管部50の先端側にスプリンク
ラヘッドである混合散布ヘッド51を設けるようにして
もよい。但し、混合散布ヘッド51はスプリンクラヘッ
ドであると共に、ポリマ散布手段でもある。つまり、ス
プリンクラヘッドにポリマ散布手段が、これら両者が一
体となって1つの部材である混合散布ヘッド51を形成
する形で設けられているのである(なお、スプリンクラ
ヘッドにポリマ散布手段が設けられていればよく、必ず
しもスプリンクラヘッドとポリマ散布手段が一体となっ
て1つの部材を形成していなくてもよい。)。つまり、
分岐部12aから供給される水と、ポリマ供給管16か
ら供給される吸水性ポリマが混合供給管部50に供給さ
れることにより、これら水と吸水性ポリマが該混合供給
管部50内で混合される。即ち、混合により水と吸水性
ポリマが反応し、水は吸水性ポリマに吸収される。混合
され反応した水と吸水性ポリマは、混合供給管部50を
介して混合散布ヘッド51に供給され、該混合散布ヘッ
ド51を介して室内空間17に散布される。従って、室
内空間17に散布された水は、既に吸水性ポリマに吸収
された状態で散布されているので、室内空間17に散布
された水が床や壁等に染み込むことは更に一層防止さ
れ、散水後に居住空間5から排水などを行う復旧作業は
更に一層容易になる。
【0015】また、上述した実施例におけるスプリンク
ラ設備10のスプリンクラ部10aに、閉鎖型で予作動
式のものが採用されている場合等においては、スプリン
クラ設備10が次のように構成されていてもよい。即
ち、スプリンクラ設備10は閉鎖型で予作動式であるた
め、図3に示すように、水輸送管ユニット12の分岐部
12aの途中に該分岐部12a内を開閉自在な流水制御
開閉装置43が設けられている(従って、流水制御開閉
装置43より水供給手段11側の水輸送管ユニット12
内には水が充填されており、流水制御開閉装置43より
スプリンクラヘッド19側の水輸送管ユニット12内に
は高圧空気等が充填されている。)。また、スプリンク
ラ設備10は、天井板7の下側等に設置された火災検知
センサ40を有しており、火災検知センサ40は、室内
空間17での火災発生に伴い、所定温度以上になった室
内温度を検知し得るようになっている。火災検知センサ
40には、火災検知部41が接続されており、火災検知
部41は、火災検知センサ40からの電気信号を受け取
って火災の発生を判断し、所定の火災検知信号F1を出
力するようになっている。また、スプリンクラ設備10
には、スプリンクラ制御部42が設けられており、スプ
リンクラ制御部42は、火災検知部41からの火災検知
信号F1を受け取って所定の水供給信号M2を出力して
流水制御開閉装置43に伝送するようになっている。つ
まり、室内空間17で火災が発生することにより、該火
災が検知されて流水制御開閉装置43が開放され(即
ち、予作動され)、スプリンクラヘッド19側に水供給
手段11からの水が供給されるようになっている。ま
た、スプリンクラ制御部42からは、前記水供給信号M
2の出力とともに、ポリマタンク15から吸水性ポリマ
をポリマ散布ヘッド21に供給するポリマ供給管16の
内部を開閉するバルブ20を駆動制御するバルブ制御装
置22に対して、散水信号M1が伝送されるようになっ
ており、バルブ制御装置22は散水信号M1に基づいて
バルブ20を開放駆動するようになっている。従って、
以上のように構成されたスプリンクラ設備10において
は、居住空間5への吸水性ポリマの散布が、スプリンク
ラヘッド19への水の供給と共に開始される。即ち、ス
プリンクラヘッド19から水が散布される前に、予め吸
水性ポリマを散布させることが可能となるので、水が居
住空間5に実際に散布された時点では、既に吸水性ポリ
マが散布されており、散布された水の床や壁等に染み込
むことの防止は更に一層確実に行われる。また、スプリ
ンクラヘッド19に対する水の供給が火災発生に応じて
適切に行われ、吸水性ポリマの散布も火災発生に応じて
適切に行われる。従って、居住空間5に散布される水、
或いは居住空間5に散布された水の、吸水性ポリマによ
る吸収がより適切に行われるので都合がよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第一の
発明は、内部に居住空間5等の居住空間が形成された集
合住宅1等の構造物に設置されるスプリンクラ設備にお
いて、前記スプリンクラ設備は水供給手段11等の水供
給手段を有し、前記水供給手段に、該水供給手段の水を
輸送し得る水輸送管ユニット12等の送水手段を、該送
水手段が前記居住空間に到達する形で設け、前記送水手
段のうち前記居住空間に到達している分岐部12a等の
部位に、該送水手段により輸送された水を前記居住空間
に散布し得るスプリンクラヘッド19、混合散布ヘッド
51等のスプリンクラヘッドを設け、吸水性ポリマを供
給自在なポリマタンク15、ポリマ供給管16等のポリ
マ供給手段を設け、前記ポリマ供給手段により供給され
た吸水性ポリマを前記スプリンクラヘッドが設けられた
居住空間に散布し得るポリマ散布ヘッド21、混合散布
ヘッド51等のポリマ散布手段を設けて構成されるの
で、居住空間に水が散布される際、或いは居住空間に水
が散布された後、該居住空間において吸水性ポリマを散
布する。従って、居住空間に散布される水、或いは居住
空間に散布された水は、該居住空間に散布される吸水性
ポリマ、或いは居住空間に散布された吸水性ポリマによ
って吸収されるので、該居住空間に散布された水が床や
壁等に染み込むことは極力防止されている。つまり、散
水後に居住空間から排水などを行う復旧作業は容易にな
る。
【0017】また本発明のうち第二の発明は、第一の発
明のスプリンクラ設備において、前記スプリンクラヘッ
ドによる散水を検知し、検知信号K1等の検知信号を出
力する水流検知器13、水検知センサ30、温度検知セ
ンサ31等の散水検知手段を設け、前記散水検知手段か
ら出力された検知信号に基づいて前記ポリマ供給手段に
よる吸水性ポリマの前記ポリマ散布手段への供給を制御
するバルブ制御装置22等のポリマ供給制御部を設けて
構成されるので、居住空間への吸水性ポリマの散布は、
該居住空間に対する散水動作に応じた適切なタイミング
で実施される。従って、居住空間に散布される水、或い
は居住空間に散布された水の、吸水性ポリマによる吸収
がより確実に行われるので、第一の発明の効果に加え
て、居住空間に散布された水が床や壁等に染み込むこと
は更に一層防止され、散水後に居住空間から排水などを
行う復旧作業は更に一層容易になる。
【0018】また本発明のうち第三の発明は、第一の発
明のスプリンクラ設備において、前記スプリンクラヘッ
ドに前記ポリマ散布手段を設けて構成されるので、スプ
リンクラヘッドからの水の散布は、該スプリンクラヘッ
ドから散布されようとする水と、該スプリンクラヘッド
に設けられたポリマ散布手段から散布されようとする吸
水性ポリマとが混合される形で実施される。従って、居
住空間に散布された水は、既に吸水性ポリマに吸収され
た状態で散布されているので、第一の発明の効果に加え
て、居住空間に散布された水が床や壁等に染み込むこと
は更に一層防止され、散水後に居住空間から排水などを
行う復旧作業は更に一層容易になる。
【0019】また本発明のうち第四の発明は、第二の発
明のスプリンクラ設備において、前記散水検知手段は、
前記居住空間内に設置された水検知センサ30等の水検
知センサからなるので、居住空間内において水が散布さ
れた状態を直接検知することができることから、第二の
発明による効果に加えて、誤検知が生じにくく、従って
スプリンクラ設備に対する信頼性が向上する。
【0020】また本発明のうち第五の発明は、第二の発
明のスプリンクラ設備において、前記散水検知手段は、
前記送水手段内の水の流動を検知することにより散水を
検知する水流検知器13等の水流動検知センサからなる
ので、スプリンクラヘッドから水が散布される前に、予
め散水を検知して吸水性ポリマを散布することが可能と
なる。即ち、水が居住空間に実際に散布された時点で
は、既に吸水性ポリマが散布されているので、散布され
た水の床や壁等に染み込むことの防止は更に一層確実に
行われる。従って、第二の発明による効果に加えて、散
水後の復旧作業は更に一層容易になる。
【0021】また本発明のうち第六の発明は、第二の発
明のスプリンクラ設備において、前記散水検知手段は、
前記スプリンクラヘッドの作動を検知することにより散
水を検知する温度検知センサ31等の作動検知センサか
らなるので、スプリンクラヘッドから水が散布される前
に、予め散水を検知して吸水性ポリマを散布させること
が可能となる。即ち、水が居住空間に実際に散布された
時点では、既に吸水性ポリマが散布されているので、散
布された水の床や壁等に染み込むことの防止は更に一層
確実に行われる。従って、第二の発明による効果に加え
て、散水後の復旧作業は更に一層容易になる。
【0022】また本発明のうち第七の発明は、第一の発
明のスプリンクラ設備において、前記水供給手段から前
記スプリンクラヘッドへの水の供給を制御するスプリン
クラ制御部42、流水制御開閉装置43等のスプリンク
ラ制御手段を設け、前記スプリンクラ制御手段から出力
される散水信号に基づいて前記ポリマ供給手段による吸
水性ポリマの前記ポリマ散布手段への供給を制御するバ
ルブ20、バブル制御装置22等のポリマ供給制御手段
を設けて構成されるので、居住空間への吸水性ポリマの
散布は、スプリンクラヘッドへの水の供給と共に開始さ
れる。即ち、スプリンクラヘッドから水が散布される前
に、予め吸水性ポリマを散布させることが可能となるの
で、水が居住空間に実際に散布された時点では、既に吸
水性ポリマが散布されており、散布された水の床や壁等
に染み込むことの防止は更に一層確実に行われる。従っ
て、第一の発明による効果に加えて散水後の復旧作業は
更に一層容易になる。
【0023】また本発明のうち第八の発明は、第七の発
明のスプリンクラ設備において、前記居住空間に火災検
知センサ40、火災検知部41等の火災検知手段を設
け、前記スプリンクラ制御手段は、前記火災検知手段か
ら出力される火災検知信号F1等の火災検知信号に基づ
いて前記散水信号を出力するようにして構成されるの
で、スプリンクラヘッドに対する水の供給が火災発生に
応じて適切に行われ、吸水性ポリマの散布も火災発生に
応じて適切に行われる。従って、第七の発明の効果に加
えて、居住空間に散布される水、或いは居住空間に散布
された水の、吸水性ポリマによる吸収がより適切に行わ
れるので都合がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるスプリンクラ設備の一例
を示した模式図である。
【図2】図2は、本発明によるスプリンクラ設備のうち
の別の一例を示した模式図である。
【図3】図3は、本発明によるスプリンクラ設備のうち
の別の一例を示した模式図である。
【符号の説明】
1……構造物(集合住宅) 5……居住空間 10……スプリンクラ設備 11……水供給手段 12……送水手段(水輸送管ユニット) 12a……部位(分岐部) 13……散水検知手段、水流動検知センサ(水流検知
器) 15……ポリマ供給手段(ポリマタンク) 16……ポリマ供給手段(ポリマ供給管) 19……スプリンクラヘッド 20……ポリマ供給制御手段(バルブ) 21……ポリマ散布手段(ポリマ散布ヘッド) 22……ポリマ供給制御手段(バルブ制御装置) 30……散水検知手段、水検知センサ(水検知センサ) 31……散水検知手段、作動検知センサ(温度検知セン
サ) 40……火災検知手段(火災検知センサ) 41……火災検知手段(火災検知部) 42……スプリンクラ制御手段(スプリンクラ制御部) 43……スプリンクラ制御手段(流水制御開閉装置) 51……スプリンクラヘッド、ポリマ散布手段(混合散
布ヘッド) K1……検知信号 F1……火災検知信号 M1……散水信号
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−345045(JP,A) 特開 昭56−158667(JP,A) 特公 昭50−26879(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A62C 27/00 - 39/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に居住空間が形成された構造物に設置
    されるスプリンクラ設備において、 前記スプリンクラ設備は水供給手段を有し、 前記水供給手段に、該水供給手段の水を輸送し得る送水
    手段を、該送水手段が前記居住空間に到達する形で設
    け、 前記送水手段のうち前記居住空間に到達している部位
    に、該送水手段により輸送された水を前記居住空間に散
    布し得るスプリンクラヘッドを設け、 吸水性ポリマを供給自在なポリマ供給手段を設け、 前記ポリマ供給手段により供給された吸水性ポリマを前
    記スプリンクラヘッドが設けられた居住空間に散布し得
    るポリマ散布手段を設けて構成したスプリンクラ設備。
  2. 【請求項2】請求項1記載のスプリンクラ設備におい
    て、 前記スプリンクラヘッドによる散水を検知し、検知信号
    を出力する散水検知手段を設け、 前記散水検知手段から出力された検知信号に基づいて前
    記ポリマ供給手段による吸水性ポリマの前記ポリマ散布
    手段への供給を制御するポリマ供給制御部を設けて構成
    したスプリンクラ設備。
  3. 【請求項3】前記スプリンクラヘッドに前記ポリマ散布
    手段を設けて構成した請求項1記載のスプリンクラ設
    備。
  4. 【請求項4】前記散水検知手段は、前記居住空間内に設
    置された水検知センサからなる請求項2記載のスプリン
    クラ設備。
  5. 【請求項5】前記散水検知手段は、前記送水手段内の水
    の流動を検知することにより散水を検知する水流動検知
    センサからなる請求項2記載のスプリンクラ設備。
  6. 【請求項6】前記散水検知手段は、前記スプリンクラヘ
    ッドの作動を検知することにより散水を検知する作動検
    知センサからなる請求項2記載のスプリンクラ設備。
  7. 【請求項7】前記水供給手段から前記スプリンクラヘッ
    ドへの水の供給を制御するスプリンクラ制御手段を設
    け、 前記スプリンクラ制御手段から出力される散水信号に基
    づいて前記ポリマ供給手段による吸水性ポリマの前記ポ
    リマ散布手段への供給を制御するポリマ供給制御手段を
    設けて構成した請求項1記載のスプリンクラ設備。
  8. 【請求項8】前記居住空間に火災検知手段を設け、 前記スプリンクラ制御手段は、前記火災検知手段から出
    力される火災検知信号に基づいて前記散水信号を出力す
    るようにして構成した請求項7記載のスプリンクラ設
    備。
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