JPH05345045A - 消火設備用スプリンクラー装置 - Google Patents
消火設備用スプリンクラー装置Info
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- JPH05345045A JPH05345045A JP15648292A JP15648292A JPH05345045A JP H05345045 A JPH05345045 A JP H05345045A JP 15648292 A JP15648292 A JP 15648292A JP 15648292 A JP15648292 A JP 15648292A JP H05345045 A JPH05345045 A JP H05345045A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 消火設備用スプリンクラー装置において、ス
プリンクラーヘッドから水と消火薬剤の混合物を放出さ
せることによって、消火に使われる水量を減少し、もっ
て水損を抑制する。 【構成】 特定の防御区画A´に配設された配水管1の
始端部に消火薬剤混合装置10を設ける。
プリンクラーヘッドから水と消火薬剤の混合物を放出さ
せることによって、消火に使われる水量を減少し、もっ
て水損を抑制する。 【構成】 特定の防御区画A´に配設された配水管1の
始端部に消火薬剤混合装置10を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消火設備用スプリンクラ
ー装置に関する。
ー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火災発生時に自動的にスプリンクラーヘ
ッドから水を放射して消火を行うような消火設備におい
て、水源に接続された送水ラインに配水管が接続され、
その配水管から延び出た多数の巻出し管のそれぞれにス
プリンクラーヘッドが接続されているような消火設備用
スプリンクラー装置は知られている。
ッドから水を放射して消火を行うような消火設備におい
て、水源に接続された送水ラインに配水管が接続され、
その配水管から延び出た多数の巻出し管のそれぞれにス
プリンクラーヘッドが接続されているような消火設備用
スプリンクラー装置は知られている。
【0003】この種のスプリンクラー装置において、火
災起動時のスプリンクラーヘッドの1個当りの放水圧力
や放水量は消防法によりそれぞれ1kgf/cm2 で8
0l/min以上と義務付けられている。
災起動時のスプリンクラーヘッドの1個当りの放水圧力
や放水量は消防法によりそれぞれ1kgf/cm2 で8
0l/min以上と義務付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際の火災
起動時には、放水圧力が8kgf/cm2 以上になるス
プリンクラーヘッドも存在し、そのときの放水量は20
0l/min以上にも達する。この放水量は消火に必要
な放水量に対して過剰な量であり、そのような過剰に放
水された水により生じる水損すなわち消火が必要な防御
区画以外の場所が水浸しになったりするという水損が大
きな問題になっている。
起動時には、放水圧力が8kgf/cm2 以上になるス
プリンクラーヘッドも存在し、そのときの放水量は20
0l/min以上にも達する。この放水量は消火に必要
な放水量に対して過剰な量であり、そのような過剰に放
水された水により生じる水損すなわち消火が必要な防御
区画以外の場所が水浸しになったりするという水損が大
きな問題になっている。
【0005】また、上述のような過剰な放水量に対処す
るには、その過剰放水量に対して配管の太さ・強度やポ
ンプ能力、各種のバルブ径などの消火設備用資材の機能
を合わせておく必要があるので、消火設備が大幅なコス
ト高になるという問題があった。
るには、その過剰放水量に対して配管の太さ・強度やポ
ンプ能力、各種のバルブ径などの消火設備用資材の機能
を合わせておく必要があるので、消火設備が大幅なコス
ト高になるという問題があった。
【0006】本発明は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、火災起動時に水と共に消火薬剤等をスプリンク
ラーヘッドから放出させることにより消火効力を上げ、
それにより消火に消費される単位時間当りの水量を減少
させて水損を抑制すると共に配管材料の管径を小さくす
るというダウンサイジングを可能にするようにした消火
設備用スプリンクラー装置を提供することを目的とす
る。
であり、火災起動時に水と共に消火薬剤等をスプリンク
ラーヘッドから放出させることにより消火効力を上げ、
それにより消火に消費される単位時間当りの水量を減少
させて水損を抑制すると共に配管材料の管径を小さくす
るというダウンサイジングを可能にするようにした消火
設備用スプリンクラー装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による消
火設備用スプリンクラー装置は、スプリンクラーヘッド
と、スプリンクラーヘッドに送水するための配水管と、
水源と配水管の始端部とを接続する送水ラインと、配水
管に水流が発生したときに配水管内の水に消火薬剤を添
加するための消火薬剤混合装置とを有するものである。
火設備用スプリンクラー装置は、スプリンクラーヘッド
と、スプリンクラーヘッドに送水するための配水管と、
水源と配水管の始端部とを接続する送水ラインと、配水
管に水流が発生したときに配水管内の水に消火薬剤を添
加するための消火薬剤混合装置とを有するものである。
【0008】請求項2の発明による消火設備用スプリン
クラー装置は、複数の防御区画のそれぞれに請求項1の
スプリンクラーヘッドと配水管とが配設され、各防御区
画の配水管のそれぞれと水源とが共通の送水ラインによ
り接続され、特定の防御区画に配設されている配水管
に、その配水管に水流が発生したときにその配水管内の
水に消火薬剤を添加するための消火薬剤混合装置が設け
られているものである。
クラー装置は、複数の防御区画のそれぞれに請求項1の
スプリンクラーヘッドと配水管とが配設され、各防御区
画の配水管のそれぞれと水源とが共通の送水ラインによ
り接続され、特定の防御区画に配設されている配水管
に、その配水管に水流が発生したときにその配水管内の
水に消火薬剤を添加するための消火薬剤混合装置が設け
られているものである。
【0009】
【作用】請求項1の発明において、スプリンクラーヘッ
ドが火災発生に伴って起動し配水管に水流が発生する
と、その配水管内の水に消火薬剤混合装置により消火薬
剤が添加され、火災現場には水と消火薬剤との混合物が
放出される。実験により消火薬剤の消火作用は水のそれ
よりも優れていることが判っている。したがって、水だ
けで消火する場合に比べて、少ない放水率で消火が可能
になる。
ドが火災発生に伴って起動し配水管に水流が発生する
と、その配水管内の水に消火薬剤混合装置により消火薬
剤が添加され、火災現場には水と消火薬剤との混合物が
放出される。実験により消火薬剤の消火作用は水のそれ
よりも優れていることが判っている。したがって、水だ
けで消火する場合に比べて、少ない放水率で消火が可能
になる。
【0010】請求項2の発明において、火災発生に伴っ
て水と共に消火薬剤が放出される防御区画は消火薬剤混
合装置の設けられた配水管が配設されている特定の防御
区画だけであり、その他の防御区画で発生した火災に対
しては水だけが放出される。したがって、消火薬剤に触
れても差し支えない物の置かれている防御区画の火災に
対しては水と消火薬剤との混合物による消火を行って少
ない水量での消火が可能になり、消火薬剤に触れること
が好ましくない物の置かれている防御区画の火災に対し
ては水だけによる消火を行ってその物と消火薬剤とを接
触させずに消火させることが可能になる。
て水と共に消火薬剤が放出される防御区画は消火薬剤混
合装置の設けられた配水管が配設されている特定の防御
区画だけであり、その他の防御区画で発生した火災に対
しては水だけが放出される。したがって、消火薬剤に触
れても差し支えない物の置かれている防御区画の火災に
対しては水と消火薬剤との混合物による消火を行って少
ない水量での消火が可能になり、消火薬剤に触れること
が好ましくない物の置かれている防御区画の火災に対し
ては水だけによる消火を行ってその物と消火薬剤とを接
触させずに消火させることが可能になる。
【0011】
【実施例】図1は請求項1の発明の実施例による消火設
備用スプリンクラー装置の送水系統図である。
備用スプリンクラー装置の送水系統図である。
【0012】このスプリンクラー装置において、建物の
各階の防御区画A,Bに配設された配水管1…の始端部
は水源2にそれらに共通の送水ライン3で接続されてお
り、それぞれの配水管1…には複数の巻出し管4…が接
続され、それらの巻出し管4…ごとにスプリンクラーヘ
ッド5…が接続されている。Pはポンプ、6は逆止弁、
7は止水弁、8は高架水槽、9はテスト用開閉弁であ
る。
各階の防御区画A,Bに配設された配水管1…の始端部
は水源2にそれらに共通の送水ライン3で接続されてお
り、それぞれの配水管1…には複数の巻出し管4…が接
続され、それらの巻出し管4…ごとにスプリンクラーヘ
ッド5…が接続されている。Pはポンプ、6は逆止弁、
7は止水弁、8は高架水槽、9はテスト用開閉弁であ
る。
【0013】また、各防御区画A,Bに配設された配水
管1…のそれぞれの始端部には、消火薬剤混合装置10
が設けられている。消火薬剤混合装置10は、消火薬剤
を常時貯留しておくための薬剤貯留タンク11と、オリ
フィス12,13および逆止弁14の組合せでなるプレ
ッシャープロポーショナー機構15とによって構成され
ている。この消火薬剤混合装置10は配水管1…のそれ
ぞれの始端部に介在された制御弁Vの直近の下流側に設
けられていて、その拡大図を図3に示してある。同図の
ように消火薬剤混合装置10の薬剤貯留タンク11には
可撓膜16が設けられており、その可撓膜16で仕切ら
れた薬剤貯留タンク11の上部空間が薬剤貯留室17と
なされ、下部空間が水圧発生室18となされている。そ
して、水圧発生室18に配水管1における制御弁Vより
も下流側箇所から分岐された導水管19が接続されてい
る。また、上記オリフィス13と逆止弁14とは薬剤貯
留室17の出口と配水管1における上記導水管19の分
岐箇所よりも下流側箇所とを連通する薬剤供給管20に
介在されている。
管1…のそれぞれの始端部には、消火薬剤混合装置10
が設けられている。消火薬剤混合装置10は、消火薬剤
を常時貯留しておくための薬剤貯留タンク11と、オリ
フィス12,13および逆止弁14の組合せでなるプレ
ッシャープロポーショナー機構15とによって構成され
ている。この消火薬剤混合装置10は配水管1…のそれ
ぞれの始端部に介在された制御弁Vの直近の下流側に設
けられていて、その拡大図を図3に示してある。同図の
ように消火薬剤混合装置10の薬剤貯留タンク11には
可撓膜16が設けられており、その可撓膜16で仕切ら
れた薬剤貯留タンク11の上部空間が薬剤貯留室17と
なされ、下部空間が水圧発生室18となされている。そ
して、水圧発生室18に配水管1における制御弁Vより
も下流側箇所から分岐された導水管19が接続されてい
る。また、上記オリフィス13と逆止弁14とは薬剤貯
留室17の出口と配水管1における上記導水管19の分
岐箇所よりも下流側箇所とを連通する薬剤供給管20に
介在されている。
【0014】図1のスプリンクラー装置において、たと
えば防御区画Aに設置された図示していない特定の火災
検知器がその防御区画Aでの火災発生を検知すると、そ
の火災検知信号に基づいてポンプPが作動し、スタンバ
イ状態になる。
えば防御区画Aに設置された図示していない特定の火災
検知器がその防御区画Aでの火災発生を検知すると、そ
の火災検知信号に基づいてポンプPが作動し、スタンバ
イ状態になる。
【0015】続いて火災現場(防御区画A)のスプリン
クラーヘッド5が起動し放水が開始されると、ポンプP
の能力に応じてその防御区画Aの配水管1に水流が発生
するため、導水管19を経て薬剤貯留タンク11の水圧
発生室18に流入している水の圧力がプレッシャープロ
ポーショナー機構15の作用によりオリフィス13の出
口圧力よりも高くなる。そのため、水圧発生室18の水
圧とオリフィス13の出口圧力との差圧によって配水管
1を流れる水量に見合う量の薬剤が薬剤貯留タンク11
から薬剤供給管20を経て配水管1内の水に添加され
る。したがって、スプリンクラーヘッド5からは水と消
火薬剤とを一定の比率で含む混合物が放出され、水と消
火薬剤の両方の消火作用により消火が行われる。
クラーヘッド5が起動し放水が開始されると、ポンプP
の能力に応じてその防御区画Aの配水管1に水流が発生
するため、導水管19を経て薬剤貯留タンク11の水圧
発生室18に流入している水の圧力がプレッシャープロ
ポーショナー機構15の作用によりオリフィス13の出
口圧力よりも高くなる。そのため、水圧発生室18の水
圧とオリフィス13の出口圧力との差圧によって配水管
1を流れる水量に見合う量の薬剤が薬剤貯留タンク11
から薬剤供給管20を経て配水管1内の水に添加され
る。したがって、スプリンクラーヘッド5からは水と消
火薬剤とを一定の比率で含む混合物が放出され、水と消
火薬剤の両方の消火作用により消火が行われる。
【0016】消火薬剤には第2リン酸アンモニウム水溶
液、浸潤剤水溶液、保水剤水溶液などが用いられ、これ
らの消火薬剤は後述するところからも明らかになるよう
に水よりも優れた消火作用を発揮する。したがって、上
述のようにスプリンクラーヘッド5から水と消火薬剤と
の混合物が放出されると、水だけを放出して消火を行う
場合よりも少ない水量での消火が可能になる。このこと
より、消火が完了するまでにスプリンクラーヘッド5か
ら放出される水量は、水だけで消火を行う場合に比べて
少なくなり、それだけ水損が少なくなる。
液、浸潤剤水溶液、保水剤水溶液などが用いられ、これ
らの消火薬剤は後述するところからも明らかになるよう
に水よりも優れた消火作用を発揮する。したがって、上
述のようにスプリンクラーヘッド5から水と消火薬剤と
の混合物が放出されると、水だけを放出して消火を行う
場合よりも少ない水量での消火が可能になる。このこと
より、消火が完了するまでにスプリンクラーヘッド5か
ら放出される水量は、水だけで消火を行う場合に比べて
少なくなり、それだけ水損が少なくなる。
【0017】図4には消火薬剤混合装置10の変形例を
示してある。この消火薬剤混合装置10は、制御弁Vの
入口側と出口側とに生じる差圧を利用して配水管1内の
水の流速に見合う量の薬剤がその水に添加されるように
構成したものである。この消火薬剤混合装置10を配水
管1の始端部に設けておいても、上述したところと同様
に水と消火薬剤との消火作用により消火が行われ、水だ
けで消火を行う場合に比べて使用水量が少なくなり、そ
れだけ水損が少なくなる。なお、この消火薬剤混合装置
10においては、配水管1からの導水管19の分岐箇所
が制御弁Vの上流側に定められている点、可撓膜16を
備えた薬剤貯留タンク11の下部空間が薬剤貯留室17
となされ上部空間が水圧発生室18となされている点が
図3のものと異なるだけであり、その他の構成は図3の
ものと同一である。したがって、同一部分に同一符号を
付して詳細な説明を省略する。
示してある。この消火薬剤混合装置10は、制御弁Vの
入口側と出口側とに生じる差圧を利用して配水管1内の
水の流速に見合う量の薬剤がその水に添加されるように
構成したものである。この消火薬剤混合装置10を配水
管1の始端部に設けておいても、上述したところと同様
に水と消火薬剤との消火作用により消火が行われ、水だ
けで消火を行う場合に比べて使用水量が少なくなり、そ
れだけ水損が少なくなる。なお、この消火薬剤混合装置
10においては、配水管1からの導水管19の分岐箇所
が制御弁Vの上流側に定められている点、可撓膜16を
備えた薬剤貯留タンク11の下部空間が薬剤貯留室17
となされ上部空間が水圧発生室18となされている点が
図3のものと異なるだけであり、その他の構成は図3の
ものと同一である。したがって、同一部分に同一符号を
付して詳細な説明を省略する。
【0018】図2は請求項2の発明の実施例による消火
設備用スプリンクラー装置の送水系統図である。この事
例は防御区画A´,B´のうち、防御区画A´の配水管
1の始端部にのみ消火薬剤混合装置10を設け、他の防
御区画B´には消火薬剤混合装置を設けていないという
事例である。消火薬剤混合装置10は図3で説明したも
のを用いることができるが、図4で説明したものを用い
ることも可能である。また、送水系統は図1で説明した
ものと同様であるので、同一部分には同一符号を付して
詳細な説明を省略する。
設備用スプリンクラー装置の送水系統図である。この事
例は防御区画A´,B´のうち、防御区画A´の配水管
1の始端部にのみ消火薬剤混合装置10を設け、他の防
御区画B´には消火薬剤混合装置を設けていないという
事例である。消火薬剤混合装置10は図3で説明したも
のを用いることができるが、図4で説明したものを用い
ることも可能である。また、送水系統は図1で説明した
ものと同様であるので、同一部分には同一符号を付して
詳細な説明を省略する。
【0019】このスプリンクラー装置よると、防御区画
A´で発生した火災は水と消火薬剤との混合物により消
火される。しかし、防御区画B´で発生した火災は水だ
けにより消火される。このため、たとえばデパートや多
層の倉庫において、防御区画B´に消火薬剤に触れるこ
とが好ましくなく、消火薬剤に触れると大きな損害が出
るような商品や物品が置いてある場合には、防御区画B
´での火災を消火したときにその区画B´の商品や物品
が消火薬剤に触れて二次的損害を発生するということが
防止される。これに対して、防御区画A´で発生した火
災は水と消火薬剤との混合物により消火されるので、水
だけで消火を行う場合に比べて使用水量が少なくなり、
それだけ水損が少なくなる。
A´で発生した火災は水と消火薬剤との混合物により消
火される。しかし、防御区画B´で発生した火災は水だ
けにより消火される。このため、たとえばデパートや多
層の倉庫において、防御区画B´に消火薬剤に触れるこ
とが好ましくなく、消火薬剤に触れると大きな損害が出
るような商品や物品が置いてある場合には、防御区画B
´での火災を消火したときにその区画B´の商品や物品
が消火薬剤に触れて二次的損害を発生するということが
防止される。これに対して、防御区画A´で発生した火
災は水と消火薬剤との混合物により消火されるので、水
だけで消火を行う場合に比べて使用水量が少なくなり、
それだけ水損が少なくなる。
【0020】実験例 自治省令(消火器の技術上の規格を定める省令)に基づ
きA=1火災模型(35×30×700mmの杉の気乾
材74本)のクリブ火災を3分間予備燃焼後、10lの
各薬液の入った消火器より放射し、消火に至る迄に使用
した薬液量を測定した。
きA=1火災模型(35×30×700mmの杉の気乾
材74本)のクリブ火災を3分間予備燃焼後、10lの
各薬液の入った消火器より放射し、消火に至る迄に使用
した薬液量を測定した。
【0021】
【表1】
【0022】上表に示された結果より、水だけで消火を
行った場合に比べて他の薬剤は約半分またはそれより少
ない量で消火が可能である。言い換えると、水以外の薬
剤は水の2倍またはそれより大きな消火作用を発揮して
いる。このことより、本発明による消火設備用スプリン
クラー装置においても、薬液2〜4として示した薬剤を
使用することにより、水だけの消火に比べて少ない水量
での消火が可能になるということが言える。ちなみに、
従来の半分以下の水量で十分な消火性能が得られるた
め、少水量(たとえば50l/min,at 1kgf
/cm2 )のスプリンクラーヘッドの使用を可能とする
ものである。
行った場合に比べて他の薬剤は約半分またはそれより少
ない量で消火が可能である。言い換えると、水以外の薬
剤は水の2倍またはそれより大きな消火作用を発揮して
いる。このことより、本発明による消火設備用スプリン
クラー装置においても、薬液2〜4として示した薬剤を
使用することにより、水だけの消火に比べて少ない水量
での消火が可能になるということが言える。ちなみに、
従来の半分以下の水量で十分な消火性能が得られるた
め、少水量(たとえば50l/min,at 1kgf
/cm2 )のスプリンクラーヘッドの使用を可能とする
ものである。
【0023】ここで、上表に例示した第2リン酸アンモ
ニウムは粉末状であるけれども、水易溶であるので前も
って濃縮液を調合しておき、上述の消火薬剤混合装置に
より配水管中で0.2%水溶液となるように添加すれば
よい。上表の浸潤剤は保湿、浸透、濡れ作用に優れ一般
に広く販売・使用されているもので、可燃物に浸透し消
火を速める作用を発揮する。上表の保水剤には各種多糖
類、CMC、アルギン酸ソーダなどが広く知られてお
り、一般に増粘作用があり可燃物表面に付着して消火を
速める作用を発揮する。また、この保水剤は粉末の場合
もあるので、上述した第2リン酸アンモニウムと同様に
前もって濃縮物としておくことが望ましい。なお、上表
には掲載していないけれども、消火薬剤として一般火災
消火強化剤として広く知られている第1リン酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウムエステル塩、ケイ酸塩なども
使用可能である。また、一般に駐車場用の泡消火設備に
使用される水成膜泡原液(AFFF)を使用すれば一般
火災のみでなく油火災に対しても有効となる。
ニウムは粉末状であるけれども、水易溶であるので前も
って濃縮液を調合しておき、上述の消火薬剤混合装置に
より配水管中で0.2%水溶液となるように添加すれば
よい。上表の浸潤剤は保湿、浸透、濡れ作用に優れ一般
に広く販売・使用されているもので、可燃物に浸透し消
火を速める作用を発揮する。上表の保水剤には各種多糖
類、CMC、アルギン酸ソーダなどが広く知られてお
り、一般に増粘作用があり可燃物表面に付着して消火を
速める作用を発揮する。また、この保水剤は粉末の場合
もあるので、上述した第2リン酸アンモニウムと同様に
前もって濃縮物としておくことが望ましい。なお、上表
には掲載していないけれども、消火薬剤として一般火災
消火強化剤として広く知られている第1リン酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウムエステル塩、ケイ酸塩なども
使用可能である。また、一般に駐車場用の泡消火設備に
使用される水成膜泡原液(AFFF)を使用すれば一般
火災のみでなく油火災に対しても有効となる。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明の発明によれば、水と混
合して火災現場に放出される消火薬剤が水に比べて優れ
た消火作用を発揮するため、水だけで消火を行う場合よ
りも少ない水量での消火が可能になる。そのため、火災
の発生していない防御区画たとえば多層建物における火
災の発生した階よりも下層の階に火災現場に放出した水
が浸入して大きな水損を発生させるということが抑制さ
れる。また、このことにより配管および周辺部材のサイ
ズを小さくすることができるためシステム全体のコスト
を下げられる。
合して火災現場に放出される消火薬剤が水に比べて優れ
た消火作用を発揮するため、水だけで消火を行う場合よ
りも少ない水量での消火が可能になる。そのため、火災
の発生していない防御区画たとえば多層建物における火
災の発生した階よりも下層の階に火災現場に放出した水
が浸入して大きな水損を発生させるということが抑制さ
れる。また、このことにより配管および周辺部材のサイ
ズを小さくすることができるためシステム全体のコスト
を下げられる。
【0025】請求項2の発明によれば、消火薬剤との接
触に起因する二次的損害を生じるおそれのない防御区画
の火災に対しては消火薬剤の優れた消火作用により消火
に使われる水量が少なくなって水損が抑制されるのに対
し、消火薬剤との接触に起因する二次的損害を生じるお
それのある防御区画に対しては水だけによる消火が行わ
れるのでそのような二次的損害の発生が防止される。し
たがって、デパートや多層階の倉庫などのように多種多
様の商品や物を種類ごとに分類して置いてあるような建
物に設けられる消火設備用スプリンクラー装置としてき
わめて有益である。また、火災の危険性の高い(燃焼ス
ピードが速い)火災に対しても、その火災に応じた消火
薬剤の種類を選択することで対応が可能となり、スプリ
ンクラーヘッドの放水率・取付個数を変更することなく
各フロアーを同一の放水率・取付個数で対応することも
可能となり、施工が極めて容易となる。
触に起因する二次的損害を生じるおそれのない防御区画
の火災に対しては消火薬剤の優れた消火作用により消火
に使われる水量が少なくなって水損が抑制されるのに対
し、消火薬剤との接触に起因する二次的損害を生じるお
それのある防御区画に対しては水だけによる消火が行わ
れるのでそのような二次的損害の発生が防止される。し
たがって、デパートや多層階の倉庫などのように多種多
様の商品や物を種類ごとに分類して置いてあるような建
物に設けられる消火設備用スプリンクラー装置としてき
わめて有益である。また、火災の危険性の高い(燃焼ス
ピードが速い)火災に対しても、その火災に応じた消火
薬剤の種類を選択することで対応が可能となり、スプリ
ンクラーヘッドの放水率・取付個数を変更することなく
各フロアーを同一の放水率・取付個数で対応することも
可能となり、施工が極めて容易となる。
【図1】請求項1の発明の実施例による消火設備用スプ
リンクラー装置の送水系統図である。
リンクラー装置の送水系統図である。
【図2】請求項2の発明の実施例による消火設備用スプ
リンクラー装置の送水系統図である。
リンクラー装置の送水系統図である。
【図3】消火薬剤混合装置の説明図である。
【図4】他の事例による消火薬剤混合装置の説明図であ
る。
る。
1 配水管 2 水源 3 送水ライン 5 スプリンクラーヘッド 10 消火薬剤混合装置 A´ 特定の防御区画 B´ 特定の防御区画以外の防御区画
Claims (2)
- 【請求項1】 スプリンクラーヘッドと、スプリンクラ
ーヘッドに送水するための配水管と、水源と配水管の始
端部とを接続する送水ラインと、配水管に水流が発生し
たときに配水管内の水に消火薬剤を添加するための消火
薬剤混合装置とを有することを特徴とする消火設備用ス
プリンクラー装置。 - 【請求項2】 複数の防御区画のそれぞれに請求項1の
スプリンクラーヘッドと配水管とが配設され、各防御区
画の配水管のそれぞれと水源とが共通の送水ラインによ
り接続され、特定の防御区画に配設されている配水管
に、その配水管に水流が発生したときにその配水管内の
水に消火薬剤を添加するための消火薬剤混合装置が設け
られていることを特徴とする消火設備用スプリンクラー
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15648292A JPH05345045A (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 消火設備用スプリンクラー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15648292A JPH05345045A (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 消火設備用スプリンクラー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05345045A true JPH05345045A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=15628726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15648292A Pending JPH05345045A (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 消火設備用スプリンクラー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05345045A (ja) |
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1992
- 1992-06-16 JP JP15648292A patent/JPH05345045A/ja active Pending
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---|---|---|---|
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