JPH1024119A - 閉鎖型スプリンクラ水成膜消火設備 - Google Patents

閉鎖型スプリンクラ水成膜消火設備

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JPH1024119A
JPH1024119A JP8180974A JP18097496A JPH1024119A JP H1024119 A JPH1024119 A JP H1024119A JP 8180974 A JP8180974 A JP 8180974A JP 18097496 A JP18097496 A JP 18097496A JP H1024119 A JPH1024119 A JP H1024119A
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JP
Japan
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water
foam
head
fire
extinguishing
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JP8180974A
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English (en)
Inventor
Shinji Murata
眞志 村田
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Nohmi Bosai Ltd
Original Assignee
Nohmi Bosai Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水成膜泡消火薬剤を用いて効率良く消火できる
様にするとともに、設備費や維持費等の低減化を図る。 【解決手段】給水源及び原料タンクに連通する混合器
と、該混合器の下流側に水成膜溶液を充填して配設され
たヘッドと、を備えた消火設備において;該原料タンク
が、水成膜泡消火薬剤専用のタンクであり;該ヘッド
が、該水成膜溶液を直接飛散させるデフレクタを有する
速動型の閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スプリンクラ消
火設備に関するもので、更に述べると、水成膜により窒
息消火せしめる閉鎖型スプリンクラ水成膜消火設備に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】消火設備には、水消火を行うスプリンク
ラ消火設備と、泡消火を行う泡スプリンクラ消火設備と
がある。この泡スプリンクラ消火設備は、石油、ガソリ
ン等の可燃性液体の火災の様に、水消火が困難な火災を
対象とする場合に主に採用されている。従来の泡スプリ
ンクラ消火設備は、火災の際、泡消火薬剤を混合した消
火用水を閉鎖型泡ヘッドにより起泡させて散布してい
る。
【0003】従来の閉鎖型泡ヘッドとして、次の様なも
のがある(特開平7−31691号参照)。 即ち、放
出口から流出する泡消火液が所定箇所に設けられた吸気
口から吸引した空気を巻き込んで起泡するようになされ
た泡ヘッド本体と、この泡ヘッド本体における起泡した
泡消火液の放出口に対向して配備されたデフレクタと、
上記放出口の周縁部に設けられた座部に重ねられてその
放出口を閉鎖するためのバルブと、バルブを上記座部に
押し付け、かつ、火災を感知することにより分解飛散し
てバルブに対する押付状態を解除し泡消火液の圧力によ
るバルブの吹き飛びを許す火災感知作動部材とを備え、
泡ヘッド本体における放出口とデフレクタとの間に、分
解飛散した上記火災感知作動部材の構成部品およびバル
ブの飛散を許す解放口が形成されていることを特徴とす
る閉鎖型泡ヘッド。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例の泡スプリンク
ラ消火設備には、次の様な問題がある。 (1)この泡ヘッドでは、泡消火液が吸気口から吸引し
た空気を巻き込んで起泡し、この泡がデフレクタに衝突
して分散されるが、この泡は水滴に比べ極めて軽い。そ
のため、この泡は遠く迄飛ぶことができないので、 1
つの泡ヘッドで散布可能な領域は、スプリンクラ消火設
備の散水ヘッドに比べ極めて狭いものとなる。 従っ
て、所定範囲全域にわたって泡を散布するためには、散
水ヘッドに比べてより多くの泡ヘッドが必要となるの
で、設備費が嵩んでしまう。
【0005】(2)泡消火薬剤として、たん白泡消火薬
剤や合成界面活性剤泡消火薬剤が用いられている。しか
し、これらの泡消火薬剤は、主に積み重なった泡により
燃料の表面を覆うことにより空気を遮断し火災を窒息消
火するものであるが、泡の還元液は比重が大きいため燃
料の下に沈み込んでしまう。そのため、効率良く消火を
行うことができない。
【0006】(3)高層ビルなどでは、地上階のスプリ
ンクラ消火設備の他に、地下駐車場などに泡スプリンク
ラ消火設備を設けているが、この両設備は、揚程などの
違いから互いに独立し、それぞれ独自の給水ポンプと水
槽とを備えている。そのため、設備費が嵩むとともに、
多くの維持費が必要となる。
【0007】この発明は上記事情に鑑み、水成膜泡消火
薬剤を用いて効率良く消火できる様にすることを目的と
する。他の目的は、設備費や維持費等の低減化を図るこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、給水源及び
原料タンクに連通する混合器と、該混合器の下流側に水
成膜溶液を充填して配設されたヘッドと、を備えた消火
設備において;該原料タンクが、水成膜泡消火薬剤専用
のタンクであり;該ヘッドが、該水成膜溶液を直接飛散
させるデフレクタを有する速動型の閉鎖型泡水溶液噴霧
ヘッドであることを特徴とする閉鎖型スプリンクラ水成
膜消火設備、である。
【0009】この発明は、給水源及び原料タンクに連通
する混合器の下流側にヘッドを水成膜溶液を充填して配
設した泡スプリンクラ配管系と、消火水を充填して閉鎖
型散水ヘッドを配設したスプリンクラ配管系と、を備え
た消火設備において;該原料タンクが、水成膜泡消火薬
剤専用のタンクであり;該ヘッドが、該水成膜溶液を直
接飛散させるデフレクタを有する速動型の閉鎖型泡水溶
性液噴霧ヘッドであり;前記両配管系が、共通のポンプ
を介して給水源に連結されていることを特徴とする閉鎖
型スプリンクラ水成膜消火設備、である。
【0010】
【発明の実施の形態】混合器は、水槽などの給水源と水
成膜泡消火薬剤専用の原料タンクとに接続されている。
この混合器は、給水源から供給される消火用水と原料タ
ンクから供給される水成膜泡消火薬剤とを混合して水成
膜溶液としての泡水溶液を形成する。
【0011】この水成膜泡消火薬剤は、フッ素系界面活
性剤を主成分とする水溶性液体用の泡消火薬剤であり、
一般的には、泡と水成膜の両者の空気遮断作用により消
火を行う。しかし、本発明では、起泡手段の欠如する閉
鎖型泡水溶液噴霧ヘッドを用いることにより泡立てない
ようにしながら泡水溶液を直接噴霧し、燃料の表面に直
接降下させて薄膜所謂水成膜を形成して被覆し、窒息消
火させるものである。
【0012】この水成膜消火薬剤として、種々開発され
ているが、例えば、ライトウォーター(商品名 米国、
スリーエム社ほか)、メガフォーム F−623(商品
名、大日本インキ化学工業株式会社)等がある。これら
の泡消火薬剤は、フッ素系界面活性剤の他、起泡安定
剤、水溶性高分子、凍結抑止剤等からなり、たん白泡消
火薬剤や界面泡消火薬剤に比べ3〜4倍の消火効果を発
揮する。
【0013】混合器の下流側には閉鎖型泡水溶液噴霧ヘ
ッドが設けられている。このヘッドは、放出口を閉鎖す
る弁体と、該弁体を該放出口に押し付ける速動型の火災
感知作動部材と、放出口から直接放出さる泡水溶液を直
接分散せしめるデフレクタと、を備えているが、前述の
様に起泡手段は欠如している。
【0014】火災発生により速動型として熱容量の小さ
い火災感知作動部材が火災を感知すると、該作動部材は
分解飛散するとともに、弁体が落下し放出口を開放す
る。泡水溶液は、放出口から直接噴出してデフレクタに
衝突し、所定散布域に向かって直接飛散する。この時、
ヘッドは起泡手段を欠如しているので、泡水溶液はほと
んど発泡することなく水滴になりながら直接飛散し、炎
の気流にも逆らって燃料の表面に降下して水成膜を形成
し窒息消火させる。
【0015】
【実施例】この発明の実施例を図1〜図9により説明す
る。ビルの消火設備は、例えば、地上階部分に配設さ
れ、かつ、火災時に消火用水Wを散布する閉鎖型スプリ
ンクラ配管系Aと、地下の駐車場部分に配設され、か
つ、消火用水Wと水成膜泡消火薬剤Gとを混合した水成
膜溶液としての泡水溶液Mを噴霧するスプリンクラ水成
膜配管系Bと、を備えている。前記両配管系A、Bは共
通のポンプ40を介して水槽41に連結されている。そ
のため、設備費の低減化を図ることができる。
【0016】スプリンクラ配管系Aは、駐車場以外の地
上階部分に設けられており、流水検知機能付き開放弁1
と、該開放弁1の二次側に配設され、かつ、火災感知作
動部材の熱感知により開放される熱容量の小さい速動型
の閉鎖型散水ヘッド3と、火災を検出する煙感知器5、
とを備えている。この煙感知器5は、一般的なものでも
良いが、通常散水ヘッド3より速く作動するものが選ば
れる。この開放弁1と閉鎖型散水ヘッド3との間には、
消火用水Wが充填されており、所謂湿式であるが、この
消火用水Wの代わりに、気体、例えば空気を充填し、所
謂乾式にしても良い。
【0017】開放弁1は、消火システム盤30に接続さ
れ、又、煙感知器5は自火報受信機32に接続されてい
る。
【0018】スプリンクラ水成膜配管系Bは、駐車場P
Aに設けられている。この駐車場PAは機械駐車場で、
車路部50と駐車部60とを備えている。この配管系B
は、ポンプ40から圧送される消火用水Wの水圧を調整
する圧力調整弁10と、消火用水Wと原液タンク12か
ら供給される水成膜泡消火薬剤Gとを混合する混合器1
4と、通水時に警報を発する流水検知機能付開放弁15
と、該開放弁15の二次側に配設され、かつ、火災感知
作動部材の熱感知により開放される熱容量の小さい速動
型の閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッド16と、火災を検出する
熱感知器17と、を備えている。この熱感知器17は、
一般的なものでも良いが、通常噴霧ヘッド16よりも速
く作動するものが選ばれる。
【0019】原料タンク12は、水成膜泡消火薬剤専用
のタンクであるが、この水成膜消火薬剤として、例え
ば、ライトウォーター(商品名 米国、スリーエム社ほ
か)、メガフォーム F−623(商品名、大日本イン
キ化学工業株式会社)等を用いる。これらの泡消火薬剤
は、フッ素系界面活性剤の他、起泡安定剤、水溶性高分
子、凍結抑止剤等からなり、たん白泡消火薬剤や界面泡
消火薬剤に比べ3〜4倍の消火効果を発揮する。この閉
鎖型泡水溶液噴霧ヘッド16は、車路部50と駐車部6
0とにそれぞれ配設されている。車路部50では該ヘッ
ド16が天井51に設けられ、駐車場60では上段用閉
鎖型泡水溶液噴霧ヘッド16aが天井51に設けられ、
又、下段用閉鎖型水溶液噴霧ヘッド16bが隣り合うパ
レットP1、P2、3、間の空間部に設けられている。該
ヘッド16aは上段のパレットP1〜P3の略中央部上方
の天井51に設けられ、又、該ヘッド16bはそれぞれ
パレットP1〜P3を挟むようにしながら該パレットP1
〜P3の近傍に固定されている。P11〜P13は下段のパ
レットで、各パレットP11〜P13には乗用車MCが駐車
している。これらの各パレットは、駐車の入出時に上下
動するもので、ヘッド16はそのためにパレット間に設
けられる。そして、ヘッド16への配管が側壁方向又は
天井方向からパレットを避けて設けられることは勿論で
ある。
【0020】また、このような機械式の駐車部60で
は、上段のパレットP1〜P3の場合は天井51の閉鎖型
ヘッド16が動作するので、該パレットP1〜P3の中央
上部に配置され、また、下段のパレットP11〜P13の場
合は、上部のパレットP1〜P3にヘッドを配置できない
ので、その左右の空間部の中央に配置して、左右に分か
れる熱気流を検知するようにしている。従って、上段の
パレットは中央上部の1つのヘッドで、2段目以下の下
部のパレットは左右の空間部の2つのヘッドからの放出
で消火を行う。この閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッド16、1
6a、16bは、放出口19を封鎖する弁体18と、該弁
体18を放出口19に押し付ける熱容量の小さい速動型
の火災感知作動部材20と、アーム21に固定されたデ
フレクタ22と、を備えている。
【0021】弁体18は、パッキン23を介して放出口
19に圧接されている。火災感知作動部材20は、ガラ
ス管20bと、該ガラス管20bに封入されたアルコー
ル20aと、からなるグラスバルブで、熱によりアルコ
ール20aが膨張すると、ガラス管20bが破損し、弁
体18の支持機能を失う。このときグラスバルブの大き
さによって熱応答性が異なり、細型となることによって
速動型となる。
【0022】デフレクタ22は、長方形平板で、その中
央の衝突部24の外周部には、案内部26a〜26c、
28a、28b、及びスリット25a〜25c、27
a、27bが形成されている。
【0023】各スリット25a〜25c、27a、27
bは、それぞれデフレクタ22の中心Oを通る直線上に
位置し、隣り合うスリット同志は互いに放射線状に配設
されている。長方形平板の長辺L側のスリット27a、
27bは、短辺S側のスリット25a〜25cのそれよ
り短く形成されているが、このスリットの深さや幅は必
要に応じて適宜選択される。
【0024】該長方形の短辺側の案内部26a、26bの
先端は、該短辺S上に位置している。該長方形の長辺L
側の中央部が凹状となっており、中央案内部 28a、
28bの長さはその両側の対角案内部26c、26cの
それより短くなっている。これは、該案内部28a、2
8bの案内方向の飛散距離を抑えるためである。このデ
フレクタ22では、短辺S側の案内部26a、26b、
及び長辺L側の対角案内部26cが、長辺L側の案内部
28a、28bより長いので、案内部26a〜 26c
方向の飛散距離が案内部28a、28bに比べ長くな
り、全体として、長方形状の散布領域を形成する。な
お、29は、アーム21にデフレクタ22とグラスバル
ブ20とを取り付けるための固着部材で、この部材29
は、噴霧時にデフフレクタ22上に突出するので、コー
ンの役割を果たす。
【0025】この実施例の作動につき説明する。地上
階、例えば、2階で火災が発生し、煙感知器5が火災を
検知すると、その検知信号は自火報受信機32に送られ
るとともに、該受信機32から消火システム盤30に火
災情報が送信される。この火災情報に基いて消火システ
ム盤30は必要な開放弁1に起動信号を出力し、解放可
能とする。ここで、2次側が乾式の場合、直接解放させ
る。
【0026】更に火災が進んで、2階の閉鎖型散水ヘッ
ド3aが火災を感知し、火災感知作動部材が解放される
と、弁体が開き、まず開放弁1の二次側に溜まっている
消火用水Wが放出される。そして、該当する開放弁1流
水が発生して流水検知機能が働き、消火システム盤30
に火災情報が送信される。
【0027】前記配管系Aの圧力低下に基いて、ポンプ
40が起動する。これにより、水槽41内の消火用水W
はポンプ40によりスプリンクラ配管系Aに圧送され、
開放弁1の詳細に示さない調圧機能に基づき最適の放水
圧で散水ヘッド3aから放出される。消火用水Wが開放
弁1を通過する限り、流水検知機能が働き、流水警報等
の流水情報が発せられる。
【0028】又、例えば、地下駐車場のパレットP12
駐車中の乗用車MC1で火災が発生し、熱感知器17が
火災を検知すると、その検知信号は自火報受信機32に
送られるとともに、該受信機32から消火システム盤3
0に火災情報が送信される。この火災情報に基いて消火
システム盤30は必要な開放弁1に起動信号を出力し、
解放可能とする。ここでで、2次側が乾式でもよく、そ
の時は直接解放する。
【0029】更に、火災が進展し、前記乗用車MC1
傍の閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッド16b、16bがそれぞ
れ火災の熱を受けると、熱容量の小さいグラスバルブ2
0b内のアルコール20aが膨張してガラス管20bが
速く破損するとともに、弁体18が落下する。放出口1
9が開き、まず開放弁15の二次側に溜まっていた泡水
溶液Mが放出される。そして、開放弁15の流水検知に
基いて消火システム盤30に火災情報が送信される。
【0030】スプリンクラ配管系A同じく圧力低下に基
いて、ポンプ40が起動する。
【0031】これにより水槽41内の消火用水Wは、圧
力調整弁10により圧力を調整されながら混合器14に
入るとともに、原料タンク12から供給される水成膜泡
消火薬剤Gと混合されて所定濃度の泡水溶液Mとなる。
この水成膜泡消火薬剤Gの混合率は必要に応じて適宜選
択されるが、例えば、3%が選ばれる。
【0032】この泡水溶液Mは、開放弁15を通って詳
細に示さない調圧機能に基いて、所定圧で供給され、閉
鎖型泡水溶液噴霧ヘッド16bに到達し、放出口19か
らデフレクタ22に向かって直接放出される。この放出
された泡水溶液Mは、固定部材29及びデフレクタ22
の衝突部24に衝突し、案内部により制御されながら直
接飛散する。
【0033】この時、閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッド16b
には、起泡手段を設けておらず、かつ、泡水溶液Mも低
発泡性なので、該泡水溶液Mはほとんど泡立つことなく
液滴の状態で直接飛散する。そのため、泡状で飛散する
場合に比べ大幅にその飛距離を伸ばすことができるの
で、消火範囲を拡大することができる。
【0034】即ち、デフレクタ22に衝突した泡水溶液
Mは液滴となって直接分散し、案内部26a〜26c、
28a、28bに案内されながら、それぞれ矢印X方向
に飛散するが、各案内部 26a〜26cは案内部 28
a、28bに比べて長いので、その飛距離は前者の方が
長く、即ち、遠くまで飛ぶ。又、スリット25a〜25
c、27a、27bからも泡水溶液Mが矢印Z方向に落
下するが、その飛距離は、前記案内部26a〜26c、
28a、28bに比べ短い。このデフレクタ22により
形成される噴霧領域AR1、AR2 は図5に示す様に、長
方形状となるが、両者AR1、AR2 間に隙間ができない
ようにするため、その一部を重複させる。
【0035】又、該泡水溶液Mは火炎の中に直接飛び込
み、燃料の表面に到着するので、該燃料の表面には容易
に水成膜が形成されるとともに、この水成膜は拡張され
て燃料全体を覆い窒息消火させる。この水成膜の広がり
方は非常に迅速で、燃料表面の隅々にまで及ぶので、効
果的な消火を行うことができる。
【0036】上記実施例のシステムは、スプリンクラ配
管系Aにいわゆる湿式の調圧型予作動式システムを採用
し、閉鎖型散水ヘッド3に速動型を用いているので、同
時解放個数を少なく設定でき、ポンプの能力も比較的小
さくなり、その結果、駐車場にのみ設けられているスプ
リンクラ水成膜配管系Bと一体化させやすく、水成膜配
管系B側には特に圧力調整弁10が設けられ、一次側に
多少の変動が生じても、所定濃度の水成膜溶液を混合す
ることができる。
【0037】そして、スプリンクラ水成膜配管系Bにも
開放弁15を設け、感知器17の信号に基いて解放可能
としているので、火災でない誤解放時には二次側の溶液
しか放出しない。更に、解放弁15が調圧機能を有する
ので、水成膜水溶液を泡立てるずに十分に直接飛散させ
る圧力を設定でき、水成膜の生成に有効である。
【0038】
【発明の効果】この発明は、水成膜泡消火薬剤専用の原
料タンクと閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドとを備えているの
で、放出口から放出される泡水溶液は泡立てられずにデ
フレクタに衝突し、液滴となって分散される。この液滴
は、従来例の泡に比べて重いため、遠方まで飛散すると
ともに、火炎中に直接飛び込んで燃料の表面に着地す
る。 そのため、従来例に比べ効率よく消火できるとと
もに、従来例より少ないヘッド数で十分に所定消火域を
カバーすることができるので、設備費の低減を図ること
ができる。また、前記両配管系が、共通のポンプを介し
て給水源に連結されているので、従来例に比べ、設備費
及び維持費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すシステム系統図である。
【図2】本発明の実施例の駐車場を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例の駐車場を示す正面図である。
【図4】本発明の実施例の駐車場を示す側面図である。
【図5】散布状況を示す平面図である。
【図6】発明の実施例の閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドの正
面図である。
【図7】閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドのデフレクタの平面
図である。
【図8】発明の実施例の閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドの縦
断面図である。
【図9】閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドの噴霧時の状態を示
す縦断面図である。
【符号の説明】
12 原液タンク 15 開放弁 16 閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッド 18 弁体 19 放出口 20 火災感知作動部材 22 デフレクタ 25a スリット 26a 案内部 40 ポンプ G 水成膜泡消火薬剤 M 泡水溶液

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】給水源及び原料タンクに連通する混合器
    と、該混合器の下流側に水成膜溶液を充填して配設され
    たヘッドと、を備えた消火設備において;該原料タンク
    が、水成膜泡消火薬剤専用のタンクであり;該ヘッド
    が、該水成膜溶液を直接飛散させるデフレクタを有する
    速動型の閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドであることを特徴と
    する閉鎖型スプリンクラ水成膜消火設備。
  2. 【請求項2】給水源及び原料タンクに連通する混合器の
    下流側にヘッドを水成膜溶液を充填して配設した泡スプ
    リンクラ配管系と、閉鎖型散水ヘッドを消火水を充填し
    て配設したスプリンクラ配管系と、を備えた消火設備に
    おいて;該原料タンクが、水成膜泡消火薬剤専用のタン
    クであり;該ヘッドが、該水成膜溶液を直接飛散させる
    デデフレクタを有する速動型の閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッ
    ドであり;前記両配管系が、共通のポンプを介して給水
    源に連結されていることを特徴とする閉鎖型スプリンク
    ラ水成膜消火設備。
  3. 【請求項3】共通のポンプと混合器との間に圧力調整弁
    を設けたことを特徴とする請求項2記載の閉鎖型スプリ
    ンクラ水性膜消火設備。
  4. 【請求項4】混合器と閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドとの間
    に、予作動式流水検知開放弁を設けたことを特徴とする
    請求項1、又は、2記載の閉鎖型スプリンクラ水成膜消
    火設備。
  5. 【請求項5】閉鎖型泡水溶液噴霧ヘッドが、放出口を閉
    鎖する弁体と、該弁体を放出口に押しつける火災感知作
    動部材と、該放出口から直接放出される水成膜溶液を直
    接分散せしめるデフレクタと、を備えていることを特徴
    とする請求項1、又は、2記載の閉鎖型スプリンクラ水
    成膜消火設備。
JP8180974A 1996-07-10 1996-07-10 閉鎖型スプリンクラ水成膜消火設備 Pending JPH1024119A (ja)

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