JP2003126286A - 消火システム - Google Patents
消火システムInfo
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- JP2003126286A JP2003126286A JP2001323743A JP2001323743A JP2003126286A JP 2003126286 A JP2003126286 A JP 2003126286A JP 2001323743 A JP2001323743 A JP 2001323743A JP 2001323743 A JP2001323743 A JP 2001323743A JP 2003126286 A JP2003126286 A JP 2003126286A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ビル、トンネルなどの種々の構造物内におけ
る火災の発生に際し、出火箇所を特定し、その箇所のみ
に対して迅速、効果的かつ効率的な消火活動を行うこと
のできる、消火システムを提供する。 【解決手段】 構造物の天井部より吊下したレールと、
このレール上を走行する少なくとも１台の自走式消火ロ
ボットと、この自走式消火ロボットを格納する待機ステ
ーションと、構造物内に設置した複数の火災検知器とを
具え、火災検知器により火災発生が検知されると、待機
ステーションから自走式消火ロボットを火災発生箇所ま
で移動させ、赤外線カメラ等により特定した火災発生箇
所に対して、自走式消火ロボットに設けた消火剤噴射ノ
ズルから消火剤を噴出させて消火を行う。
る火災の発生に際し、出火箇所を特定し、その箇所のみ
に対して迅速、効果的かつ効率的な消火活動を行うこと
のできる、消火システムを提供する。 【解決手段】 構造物の天井部より吊下したレールと、
このレール上を走行する少なくとも１台の自走式消火ロ
ボットと、この自走式消火ロボットを格納する待機ステ
ーションと、構造物内に設置した複数の火災検知器とを
具え、火災検知器により火災発生が検知されると、待機
ステーションから自走式消火ロボットを火災発生箇所ま
で移動させ、赤外線カメラ等により特定した火災発生箇
所に対して、自走式消火ロボットに設けた消火剤噴射ノ
ズルから消火剤を噴出させて消火を行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル、トンネルな
どの種々の構造物内における火災の発生を検知し、消火
を行うための消火システムに関するものである。
どの種々の構造物内における火災の発生を検知し、消火
を行うための消火システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のこうした消火システムは、いわゆ
るスプリンクラーのように、建物の天井部分に設置され
た火災検知器で火災発生が検知されると、天井や壁面に
設けた消火装置から水や他の消火剤を、火災が発生した
フロア全体に一斉（全域放出）に、あるいは出火箇所近
く（局所放出）で噴出させて消火を行うものであった。
るスプリンクラーのように、建物の天井部分に設置され
た火災検知器で火災発生が検知されると、天井や壁面に
設けた消火装置から水や他の消火剤を、火災が発生した
フロア全体に一斉（全域放出）に、あるいは出火箇所近
く（局所放出）で噴出させて消火を行うものであった。
【０００３】しかしながら、かかる消火システムの場
合、建物内の火災発生箇所（出火箇所）を特定し、その
出火箇所のみに対して消火を行うものではないため、効
果的な消火活動を行うことが難しいと言う問題がある。
合、建物内の火災発生箇所（出火箇所）を特定し、その
出火箇所のみに対して消火を行うものではないため、効
果的な消火活動を行うことが難しいと言う問題がある。
【０００４】また、全域放出の場合、水や消火剤が不必
要な個所に対しても噴出されるものであるため、システ
ムに関する設備の設置や維持にかかる費用が割高とな
り、消火後の除去作業に労力を要したり、延焼・類焼を
免れた設備や書類等が水や消火剤によって汚損すると言
う問題もある。
要な個所に対しても噴出されるものであるため、システ
ムに関する設備の設置や維持にかかる費用が割高とな
り、消火後の除去作業に労力を要したり、延焼・類焼を
免れた設備や書類等が水や消火剤によって汚損すると言
う問題もある。
【０００５】さらには局所放出の場合も、延焼や類焼が
発生した場合の迅速な対応が困難であると言う問題があ
る。
発生した場合の迅速な対応が困難であると言う問題があ
る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決し、出火箇所を特定し、その箇所のみに
対して迅速、効果的かつ効率的な消火活動を行うことの
できる、消火システムを提供することにある。
の問題点を解決し、出火箇所を特定し、その箇所のみに
対して迅速、効果的かつ効率的な消火活動を行うことの
できる、消火システムを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明による消
火システムは、構造物の天井部より吊下したレールと、
このレール上を走行する少なくとも１台の自走式消火ロ
ボットと、前記自走式消火ロボットを格納する待機ステ
ーションと、前記構造物内に設置した複数の火災検知器
とを具え、前記自走式消火ロボットが、走行手段と、バ
ッテリーと、消火剤タンクと、消火剤噴射ノズルと、赤
外線カメラと、通信装置とを具え、前記待機ステーショ
ンに前記自走式消火ロボットのバッテリーを充電するた
めの充電設備および、消火剤の充填設備を設け、前記火
災検知器により火災発生が検知されると、前記待機ステ
ーションから前記自走式消火ロボットを火災発生箇所ま
で移動させ、前記赤外線カメラにより特定した火災発生
箇所に対して前記消火剤噴射ノズルから前記消火剤タン
ク内に収容した消火剤を噴出させて消火を行うことを特
徴とするものである。
火システムは、構造物の天井部より吊下したレールと、
このレール上を走行する少なくとも１台の自走式消火ロ
ボットと、前記自走式消火ロボットを格納する待機ステ
ーションと、前記構造物内に設置した複数の火災検知器
とを具え、前記自走式消火ロボットが、走行手段と、バ
ッテリーと、消火剤タンクと、消火剤噴射ノズルと、赤
外線カメラと、通信装置とを具え、前記待機ステーショ
ンに前記自走式消火ロボットのバッテリーを充電するた
めの充電設備および、消火剤の充填設備を設け、前記火
災検知器により火災発生が検知されると、前記待機ステ
ーションから前記自走式消火ロボットを火災発生箇所ま
で移動させ、前記赤外線カメラにより特定した火災発生
箇所に対して前記消火剤噴射ノズルから前記消火剤タン
ク内に収容した消火剤を噴出させて消火を行うことを特
徴とするものである。
【０００８】本発明による消火システムは、前記自走式
消火ロボットが、泡消火剤と粉末消火剤のいずれか一
方、あるいは双方をそれぞれ収容した複数の消火剤タン
クを具えることを特徴とするものである。
消火ロボットが、泡消火剤と粉末消火剤のいずれか一
方、あるいは双方をそれぞれ収容した複数の消火剤タン
クを具えることを特徴とするものである。
【０００９】本発明による消火システムは、紫外線セン
サをさらに具えることを特徴とするものである。
サをさらに具えることを特徴とするものである。
【００１０】また本発明による消火システムは、前記自
走式消火ロボットが、モニター用のカメラをさらに具え
ることを特徴とするものである。
走式消火ロボットが、モニター用のカメラをさらに具え
ることを特徴とするものである。
【００１１】さらに本発明による消火システムは、前記
自走式消火ロボットを、火災の非発生時においても前記
レールを走行させて前記構造物内を監視させるようにし
たことを特徴とするものである。
自走式消火ロボットを、火災の非発生時においても前記
レールを走行させて前記構造物内を監視させるようにし
たことを特徴とするものである。
【００１２】
【発明の効果】本発明による消火システムにおいては、
通常は待機状態にある消火剤を搭載した自走式消火ロボ
ットが、火災発生時には天井に設置したレール上を走行
して出火箇所を探し、その出火箇所のみに向けて消火剤
を噴射して消火を行うこととしている。そのため効果的
かつ効率的な消火活動を行うことが可能である。また、
従来の全域放出型の消火システムと比較して、設備の設
置や維持に要する費用を低減することができ、不必要な
個所への消火剤の放出が行われることもない。さらに、
自走式消火ロボットが走行しながら出火箇所の特定と消
火活動を行うため、延焼や類焼にも迅速に対処すること
が可能である。
通常は待機状態にある消火剤を搭載した自走式消火ロボ
ットが、火災発生時には天井に設置したレール上を走行
して出火箇所を探し、その出火箇所のみに向けて消火剤
を噴射して消火を行うこととしている。そのため効果的
かつ効率的な消火活動を行うことが可能である。また、
従来の全域放出型の消火システムと比較して、設備の設
置や維持に要する費用を低減することができ、不必要な
個所への消火剤の放出が行われることもない。さらに、
自走式消火ロボットが走行しながら出火箇所の特定と消
火活動を行うため、延焼や類焼にも迅速に対処すること
が可能である。
【００１３】本発明による消火システムにおいては、自
走式消火ロボットが泡消火剤と粉末消火剤のいずれか一
方、あるいは双方を搭載するものとしている。そのた
め、火災の種類や程度に応じて効果的な消火活動を行う
ことが可能であり、特に無人の場合でも自動的に消火活
動を行うことができる。
走式消火ロボットが泡消火剤と粉末消火剤のいずれか一
方、あるいは双方を搭載するものとしている。そのた
め、火災の種類や程度に応じて効果的な消火活動を行う
ことが可能であり、特に無人の場合でも自動的に消火活
動を行うことができる。
【００１４】本発明による消火システムにおいては、自
走式消火ロボットに紫外線センサをさらに設けることと
している。火災が発生した場合、通常、火炎は赤外線の
みならず紫外線をも放射している。そのため、紫外線セ
ンサにより、炎が放射している紫外線を検知することに
より、出火箇所の特定が、より確実に行えるようにな
る。
走式消火ロボットに紫外線センサをさらに設けることと
している。火災が発生した場合、通常、火炎は赤外線の
みならず紫外線をも放射している。そのため、紫外線セ
ンサにより、炎が放射している紫外線を検知することに
より、出火箇所の特定が、より確実に行えるようにな
る。
【００１５】また本発明による消火システムにおいて
は、自走式消火ロボットにモニター用のカメラをさらに
設けることとしている。それによって、人が火災の状況
を確認することができ、それに応じて自走式消火ロボッ
トを操作したり、火災の発生したフロアに取り残された
人の発見等を行うことも可能となる。
は、自走式消火ロボットにモニター用のカメラをさらに
設けることとしている。それによって、人が火災の状況
を確認することができ、それに応じて自走式消火ロボッ
トを操作したり、火災の発生したフロアに取り残された
人の発見等を行うことも可能となる。
【００１６】さらに本発明による消火システムにおいて
は、自走式消火ロボットを火災発生の有無を監視できる
ように、火災が発生していなくてもレール上を走行させ
ることとしている。それによって、火災の発見と、それ
に対する処置を、より迅速に行うことが可能となる。さ
らに、火災以外の事象、例えば侵入者や事故等の発見も
速やかに行うことができると言う副次的な効果も期待で
きる。
は、自走式消火ロボットを火災発生の有無を監視できる
ように、火災が発生していなくてもレール上を走行させ
ることとしている。それによって、火災の発見と、それ
に対する処置を、より迅速に行うことが可能となる。さ
らに、火災以外の事象、例えば侵入者や事故等の発見も
速やかに行うことができると言う副次的な効果も期待で
きる。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について説明する。
適な実施形態について説明する。
【００１８】図1〜図3は、本発明による消火システムに
用いる自走式消火ロボットの一例を示すものであり、図
1は正面図を、図2は平面図を、図3は側面図をそれぞれ
示すものである。
用いる自走式消火ロボットの一例を示すものであり、図
1は正面図を、図2は平面図を、図3は側面図をそれぞれ
示すものである。
【００１９】図示の自走式消火ロボット10は、本体11に
設けた複数の車輪12が、後述するようにビルやトンネル
などの建造物の天井に設置したレール上を走行すること
により移動するものである。本体11には、車輪12を駆動
するためのモータ13、二本の消火剤タンク14，15、機器
箱16、二個のバッテリー17，18が搭載されている。
設けた複数の車輪12が、後述するようにビルやトンネル
などの建造物の天井に設置したレール上を走行すること
により移動するものである。本体11には、車輪12を駆動
するためのモータ13、二本の消火剤タンク14，15、機器
箱16、二個のバッテリー17，18が搭載されている。
【００２０】消火剤タンク14，15には、それぞれ消火剤
が充填されている。消火剤としては、例えば泡消火剤と
粉末消火剤があるが、これらを各消火剤タンク14，15に
収容しても良く、あるいは一方の消火剤を二つのタンク
の両方に収容しても良い。なお、これら消火剤タンク1
4，15への消火剤の充填は、後述する待機ステーション
で自走式消火ロボット10が待機している際に行われる。
が充填されている。消火剤としては、例えば泡消火剤と
粉末消火剤があるが、これらを各消火剤タンク14，15に
収容しても良く、あるいは一方の消火剤を二つのタンク
の両方に収容しても良い。なお、これら消火剤タンク1
4，15への消火剤の充填は、後述する待機ステーション
で自走式消火ロボット10が待機している際に行われる。
【００２１】機器箱16には消火剤を噴射するためのノズ
ル19が取り付けられており、消火剤タンク14，15とは配
管20によって接続している。また、配管20には電動バル
ブ21，22が設けられている。なお、機器箱16は、図1に
示すように水平面で旋回可能であり、またノズル19は、
図3に示すように上下に揺動可能となっている。
ル19が取り付けられており、消火剤タンク14，15とは配
管20によって接続している。また、配管20には電動バル
ブ21，22が設けられている。なお、機器箱16は、図1に
示すように水平面で旋回可能であり、またノズル19は、
図3に示すように上下に揺動可能となっている。
【００２２】機器箱16にはさらに、赤外線カメラ23、紫
外線センサ24、モニタ用のカラーカメラ25が設けられて
いる。赤外線カメラ23は、火炎から放射される赤外線を
検知して出火箇所を探知するものであり、また紫外線セ
ンサ24は、同様に火炎から放射される紫外線を検知する
ためのものである。火災が発生した場合、通常、火炎は
赤外線のみならず紫外線をも放射している。そのため、
紫外線センサ24によって火炎が放射している紫外線を検
知することにより、火災発生の確認が、より確実に行え
るようになる。但し、赤外線は波長が長く空気中を直進
し易い性質を有し、一方紫外線は波長が短く空気中で散
乱、吸収され易い性質を有していることから、赤外線カ
メラ23を火災発生箇所の特定に用い、紫外線センサ24は
火災発生の有無の確認に用いることとする。さらにカラ
ーカメラ25は、後述するように、建造物や本システムを
監視する人物が火災の状況等を確認することができるよ
うにするためのものである。
外線センサ24、モニタ用のカラーカメラ25が設けられて
いる。赤外線カメラ23は、火炎から放射される赤外線を
検知して出火箇所を探知するものであり、また紫外線セ
ンサ24は、同様に火炎から放射される紫外線を検知する
ためのものである。火災が発生した場合、通常、火炎は
赤外線のみならず紫外線をも放射している。そのため、
紫外線センサ24によって火炎が放射している紫外線を検
知することにより、火災発生の確認が、より確実に行え
るようになる。但し、赤外線は波長が長く空気中を直進
し易い性質を有し、一方紫外線は波長が短く空気中で散
乱、吸収され易い性質を有していることから、赤外線カ
メラ23を火災発生箇所の特定に用い、紫外線センサ24は
火災発生の有無の確認に用いることとする。さらにカラ
ーカメラ25は、後述するように、建造物や本システムを
監視する人物が火災の状況等を確認することができるよ
うにするためのものである。
【００２３】バッテリー17，18は、本体11に搭載された
モータ13、バルブ21，22、赤外線カメラ23等に電力を供
給するためのものである。これらバッテリー17，18は、
自走式消火ロボット10が後述する待機ステーションで待
機している際に充電が行われる。
モータ13、バルブ21，22、赤外線カメラ23等に電力を供
給するためのものである。これらバッテリー17，18は、
自走式消火ロボット10が後述する待機ステーションで待
機している際に充電が行われる。
【００２４】自走式消火ロボット10は、図3に示すよう
に、モータ13からの駆動力がベルト26によって車輪12に
伝達されることにより、車輪12が回転してレール上を走
行する。
に、モータ13からの駆動力がベルト26によって車輪12に
伝達されることにより、車輪12が回転してレール上を走
行する。
【００２５】なお、自走式消火ロボット10には、この
他、図示しない制御装置および通信装置が設けられてい
るものとする。制御装置は、赤外線カメラ23等より得た
火災状況等の情報を基に、本体11に搭載されているモー
タ13等を制御するためのものであり、通信装置は、前述
した監視者等がロボット10からの情報を得るため、およ
びロボット10に対する指令を伝達するために設けられて
いるものである。
他、図示しない制御装置および通信装置が設けられてい
るものとする。制御装置は、赤外線カメラ23等より得た
火災状況等の情報を基に、本体11に搭載されているモー
タ13等を制御するためのものであり、通信装置は、前述
した監視者等がロボット10からの情報を得るため、およ
びロボット10に対する指令を伝達するために設けられて
いるものである。
【００２６】次に、本発明による消火システムの構成
と、動作について説明する。
と、動作について説明する。
【００２７】図4は、本発明による消火システムの構成
の一例を概略示す図であり、ビル内に構築したシステム
を示すものである。
の一例を概略示す図であり、ビル内に構築したシステム
を示すものである。
【００２８】図示のシステムにおいては、ビル30の各フ
ロアの天井にレール31が取り付けられ、このレール31を
自走式消火ロボット10が走行する。ロボット10は、通常
は各フロアに設けた待機ステーション32で待機してい
る。待機ステーション32には充電器33が設置されてお
り、自走式消火ロボット10のバッテリー17，18（図2参
照）は、ケーブル34を介して充電が行われる。また、自
走式消火ロボット10に搭載されている消火剤タンク14，
15への消火剤の充填や、ロボット10の保守点検作業も、
この待機ステーション32で行われる。
ロアの天井にレール31が取り付けられ、このレール31を
自走式消火ロボット10が走行する。ロボット10は、通常
は各フロアに設けた待機ステーション32で待機してい
る。待機ステーション32には充電器33が設置されてお
り、自走式消火ロボット10のバッテリー17，18（図2参
照）は、ケーブル34を介して充電が行われる。また、自
走式消火ロボット10に搭載されている消火剤タンク14，
15への消火剤の充填や、ロボット10の保守点検作業も、
この待機ステーション32で行われる。
【００２９】ここで、レール31の設置方法であるが、こ
れは本システムを設置する建造物の種類や床面積等に応
じて任意の形態を取ることができ、例えばフロアを１周
するループ状として自走式消火ロボット10が循環した
り、複数のレールを平行に、あるいは１列に並べ、各レ
ールを自走式消火ロボット10が往復することとしても良
い。このとき、例えばレールをループ状にした場合に
は、１周の長さを100ｍ、また平行に並べた場合にはレ
ールの間隔を10ｍとすることが望ましい。
れは本システムを設置する建造物の種類や床面積等に応
じて任意の形態を取ることができ、例えばフロアを１周
するループ状として自走式消火ロボット10が循環した
り、複数のレールを平行に、あるいは１列に並べ、各レ
ールを自走式消火ロボット10が往復することとしても良
い。このとき、例えばレールをループ状にした場合に
は、１周の長さを100ｍ、また平行に並べた場合にはレ
ールの間隔を10ｍとすることが望ましい。
【００３０】各フロアの天井には多数の火災検知器35が
設置され、火災発生を検知する。この火災検知器35とし
ては、公知のものが使用できる。
設置され、火災発生を検知する。この火災検知器35とし
ては、公知のものが使用できる。
【００３１】図示のシステムにおいては、ビル30に設け
られた監視室36に監視制御装置37が設けられ、監視員38
が火災の発生状況や自走式消火ロボット10の動作状況を
監視できるようになっている。図では火災検知器35から
の火災検知信号および自走式消火ロボット10に搭載され
ているカラーカメラ25からの画像が監視制御装置37に伝
達され、一方、監視制御装置37からは、予め設定された
プログラムによって自動的に、あるいは監視員38の操作
に応じて自走式消火ロボット10への動作指令が伝達され
る。
られた監視室36に監視制御装置37が設けられ、監視員38
が火災の発生状況や自走式消火ロボット10の動作状況を
監視できるようになっている。図では火災検知器35から
の火災検知信号および自走式消火ロボット10に搭載され
ているカラーカメラ25からの画像が監視制御装置37に伝
達され、一方、監視制御装置37からは、予め設定された
プログラムによって自動的に、あるいは監視員38の操作
に応じて自走式消火ロボット10への動作指令が伝達され
る。
【００３２】次に、図示のシステムによる消火作業のプ
ロセスについて説明する。
ロセスについて説明する。
【００３３】まず、図5に示すように火災（ここではビ
ル20の２階）30が発生した場合、これを火災検知器35が
検知し、火災検知信号が２階の待機ステーション32に待
機している自走式消火ロボット10および監視室36の監視
制御装置37へ伝達される。自走式消火ロボット10は、こ
の火災検知信号に基づいて、待機ステーション32から移
動を開始する。
ル20の２階）30が発生した場合、これを火災検知器35が
検知し、火災検知信号が２階の待機ステーション32に待
機している自走式消火ロボット10および監視室36の監視
制御装置37へ伝達される。自走式消火ロボット10は、こ
の火災検知信号に基づいて、待機ステーション32から移
動を開始する。
【００３４】次いで、図6に示すように、自走式消火ロ
ボット10はレール31を走行して火災発生箇所40を探知・
特定する。火災発生箇所40の探知は、自走式消火ロボッ
ト10に搭載された赤外線カメラ23および紫外線センサ2
4、ならびにカラーカメラ25により行う。これら複数の
手段を用いることにより、出火箇所の探知・特定をより
迅速かつ正確に行うことが可能である。この時、カラー
カメラ25で撮影した画像信号は監視室36内の監視制御装
置37へ送られ、監視員38はその画像を見ることができ
る。また監視員38は、その画像を見て、火災の状況等を
さらに詳しく知るために、自走式消火ロボット10の移動
や、これに搭載されているカラーカメラ25を操作するた
めの動作指令を自走式消火ロボット10に対して与えるこ
とができる。
ボット10はレール31を走行して火災発生箇所40を探知・
特定する。火災発生箇所40の探知は、自走式消火ロボッ
ト10に搭載された赤外線カメラ23および紫外線センサ2
4、ならびにカラーカメラ25により行う。これら複数の
手段を用いることにより、出火箇所の探知・特定をより
迅速かつ正確に行うことが可能である。この時、カラー
カメラ25で撮影した画像信号は監視室36内の監視制御装
置37へ送られ、監視員38はその画像を見ることができ
る。また監視員38は、その画像を見て、火災の状況等を
さらに詳しく知るために、自走式消火ロボット10の移動
や、これに搭載されているカラーカメラ25を操作するた
めの動作指令を自走式消火ロボット10に対して与えるこ
とができる。
【００３５】火災発生箇所40を特定すると、図7に示す
ように、自走式消火ロボット10は、電動バルブ21，22を
操作して消火剤タンク14，15に充填された消火剤をノズ
ル19から火災発生箇所40へ向けて噴射する。この時の消
火剤の噴射量や噴射時間（電動バルブ21，22の開時間）
は、火災の程度や大きさに応じて適切に制御されるもの
とする。なお、この間も、カラーカメラ25で撮影した画
像信号を監視室36内の監視制御装置37へ送り、監視員38
がその画像を見ることができるようにすることが望まし
い。
ように、自走式消火ロボット10は、電動バルブ21，22を
操作して消火剤タンク14，15に充填された消火剤をノズ
ル19から火災発生箇所40へ向けて噴射する。この時の消
火剤の噴射量や噴射時間（電動バルブ21，22の開時間）
は、火災の程度や大きさに応じて適切に制御されるもの
とする。なお、この間も、カラーカメラ25で撮影した画
像信号を監視室36内の監視制御装置37へ送り、監視員38
がその画像を見ることができるようにすることが望まし
い。
【００３６】その後、赤外線カメラ23および紫外線セン
サ24、ならびにカラーカメラ25により得られた情報に基
づいて鎮火が確認された場合、あるいは消火剤を完全に
放出した場合には、自走式消火ロボット10は、図8に示
すように待機ステーション32へ向けて移動を開始する。
なお、この移動は自走式消火ロボット10の制御装置に組
み込まれたプログラムによるものとしても、あるいは監
視員38の操作によるものとしても良いことは言うまでも
ない。
サ24、ならびにカラーカメラ25により得られた情報に基
づいて鎮火が確認された場合、あるいは消火剤を完全に
放出した場合には、自走式消火ロボット10は、図8に示
すように待機ステーション32へ向けて移動を開始する。
なお、この移動は自走式消火ロボット10の制御装置に組
み込まれたプログラムによるものとしても、あるいは監
視員38の操作によるものとしても良いことは言うまでも
ない。
【００３７】そして、図9に示すように待機ステーショ
ン32へ戻った自走式消火ロボット10は、搭載したバッテ
リー17，18が充電器33により充電されると共に、消火剤
タンク14，15への消火剤の再充填ならびにロボット自体
の保守点検が行われる。
ン32へ戻った自走式消火ロボット10は、搭載したバッテ
リー17，18が充電器33により充電されると共に、消火剤
タンク14，15への消火剤の再充填ならびにロボット自体
の保守点検が行われる。
【００３８】以上説明したように、本発明による防災シ
ステムは、消火装置を搭載した自走式ロボットにより、
火災発生箇所の探知・特定と、それに応じた消火活動を
自動的に行うことから、迅速で、効果的かつ効率的な消
火活動を行うことができる。また、従来の全域放出型の
消火システムと比較して、設備の設置や維持に要する費
用を低減することができ、不必要な個所への消火剤の放
出が行われることもない。さらには無人の施設等におい
ても自動的な消火活動を行うことができる。
ステムは、消火装置を搭載した自走式ロボットにより、
火災発生箇所の探知・特定と、それに応じた消火活動を
自動的に行うことから、迅速で、効果的かつ効率的な消
火活動を行うことができる。また、従来の全域放出型の
消火システムと比較して、設備の設置や維持に要する費
用を低減することができ、不必要な個所への消火剤の放
出が行われることもない。さらには無人の施設等におい
ても自動的な消火活動を行うことができる。
【００３９】なお、本システムにおいては、火災が発生
していない場合でも、例えば一定時間毎に自走式消火ロ
ボットを走行させて、建造物内部を監視させることとし
ても良い。それによって、火災の発見と、それに対する
処置を、より迅速に行うことができるようになる。さら
には、火災以外の事象、例えばビル内への侵入者の存在
や、トンネル内での事故発生等を速やかに発見し、これ
ら事象に迅速に対処することができると言う副次的な効
果も期待できる。
していない場合でも、例えば一定時間毎に自走式消火ロ
ボットを走行させて、建造物内部を監視させることとし
ても良い。それによって、火災の発見と、それに対する
処置を、より迅速に行うことができるようになる。さら
には、火災以外の事象、例えばビル内への侵入者の存在
や、トンネル内での事故発生等を速やかに発見し、これ
ら事象に迅速に対処することができると言う副次的な効
果も期待できる。
【００４０】特に本システムは、通信ケーブル用のトン
ネル（共同溝）や原子力発電所の高放射能レベル区域等
に好適であり、また可燃性の高い物品を収納した倉庫や
美術品倉庫等にも好適である。
ネル（共同溝）や原子力発電所の高放射能レベル区域等
に好適であり、また可燃性の高い物品を収納した倉庫や
美術品倉庫等にも好適である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による消火システムに用いる自走式消
火ロボットの正面図である。
火ロボットの正面図である。
【図２】 図１の自走式消火ロボットの平面図である。
【図３】 図１の自走式消火ロボットの側面図である。
【図４】 本発明による消火システムの構成例を概略示
す図である。
す図である。
【図５】 本システムによる消火作業のプロセスを示す
図である。
図である。
【図６】 本システムによる消火作業のプロセスを示す
図である。
図である。
【図７】 本システムによる消火作業のプロセスを示す
図である。
図である。
【図８】 本システムによる消火作業のプロセスを示す
図である。
図である。
【図９】 本システムによる消火作業のプロセスを示す
図である。
図である。
10 自走式消火ロボット
11 ロボット本体
12 車輪
13 モータ
14，15 消火剤タンク
16 機器箱
17，18 バッテリー
19 ノズル
20 配管
21，22 電動バルブ
23 赤外線カメラ
24 紫外線センサ
25 カラーカメラ
30 ビル
31 レール
32 待機ステーション
33 充電器
34 ケーブル
35 火災検知機
36 監視室
37 監視制御装置
38 監視員
40 火災発生箇所
Claims (5)
- 【請求項１】 構造物の天井部より吊下したレールと、 このレール上を走行する少なくとも１台の自走式消火ロ
ボットと、 前記自走式消火ロボットを格納する待機ステーション
と、 前記構造物内に設置した複数の火災検知器とを具え、 前記自走式消火ロボットが、走行手段と、バッテリー
と、消火剤タンクと、消火剤噴射ノズルと、赤外線カメ
ラと、通信装置とを具え、 前記待機ステーションに前記自走式消火ロボットのバッ
テリーを充電するための充電設備および、消火剤の充填
設備を設け、 前記火災検知器により火災発生が検知されると、前記待
機ステーションから前記自走式消火ロボットを火災発生
箇所まで移動させ、前記赤外線カメラにより特定した火
災発生箇所に対して前記消火剤噴射ノズルから前記消火
剤タンク内に収容した消火剤を噴出させて消火を行うこ
とを特徴とする、消火システム。 - 【請求項２】 前記自走式消火ロボットが、泡消火剤と
粉末消火剤のいずれか一方、あるいは双方をそれぞれ収
容した複数の消火剤タンクを具えることを特徴とする、
請求項１記載の消火システム。 - 【請求項３】 前記自走式消火ロボットが、紫外線セン
サをさらに具えることを特徴とする、請求項２記載の消
火システム。 - 【請求項４】 前記自走式消火ロボットが、モニター用
のカメラをさらに具えることを特徴とする、請求項３記
載の消火システム。 - 【請求項５】 前記自走式消火ロボットを、火災の非発
生時においても前記レールを走行させて、前記構造物内
を監視させるようにしたことを特徴とする、請求項１〜
４のいずれか１項記載の消火システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001323743A JP2003126286A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | 消火システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001323743A JP2003126286A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | 消火システム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003126286A true JP2003126286A (ja) | 2003-05-07 |
Family
ID=19140588
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001323743A Pending JP2003126286A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | 消火システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003126286A (ja) |
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