JP7070115B2 - 遠隔監視システム - Google Patents
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Description
(1) 無人変電所の構内を遠隔監視する遠隔監視システムであって、前記構内を走行して、前記構内の設備を撮像する自走式装置と、前記自走式装置を遠隔制御し、前記自走式装置から巡視データを受信する制御装置とを備え、前記自走式装置は、前記制御装置から移動指令と撮像指令を受信する指令受信部と、前記移動指令に基づいて、当該自走式装置が前記構内を移動するために走行装置を駆動する駆動部と、前記撮像指令に基づいて、前記構内の設備を撮像装置で撮像するための撮像部と、前記撮像部により撮像された映像データを含む巡視データを、前記制御装置に送信する巡視データ送信部とを備え、前記制御装置は、前記自走式装置に、前記移動指令と前記撮像指令を送信する指令送信部と、前記巡視データを受信する巡視データ受信部と、前記巡視データを格納する記憶部と、を備え、前記移動指令及び前記撮像指令はルーチン化されている、遠隔監視システム。
〔1.発明の構成〕
最初に、本発明の構成について、図1~図3を参照することにより説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る遠隔監視システム1の全体構成図である。遠隔監視システム1は、制御装置10と自走式装置20とを備える。
また、自走式装置20は、制御装置10によって自動制御されることにより走行及び撮像を実行することも可能であり、監視センターの監視員によって手動制御されることにより走行及び撮像を実行することも可能である。
なお、自走式装置20は、使用していない際、ホームステーションに接続され、ホームステーションから充電される。
CPUは制御装置10を全体的に制御するプロセッサである。該CPUは、ROMに格納されたシステムプログラム及びアプリケーションプログラムを、バスを介して読み出し、該システムプログラム及びアプリケーションプログラムに従って制御装置10全体を制御することで、図2に示すように制御部11を指令送信部111、巡視データ受信部112、データ表示部113、異常検知部114、及び巡視条件設定部115の機能を実現するように構成される。RAMには一時的な計算データや表示データ等の各種データが格納される。CMOSメモリは図示しないバッテリでバックアップされ、制御装置10の電源がオフされても記憶状態が保持される不揮発性メモリとして構成される。
また、移動指令と撮像指令は基本的にはルーチン化されている。この「ルーチン」とは、自走式装置20が所定の時間に所定の移動ルートを走行することで所定の設備に移動し、所定の時間に設備を撮像することである。この場合、移動指令は、予め定められた自走式装置20の移動ルートに対応して生成される。また、撮像指令は、自走式装置20が、撮像の対象となる設備を撮像可能な位置に到達した際、当該位置における撮像を指令するものである。
更に、指令送信部111は、非常時に自走式装置20が特定の設備に移動し、撮像するケースにおいても移動指令及び撮像指令を生成し、これら移動指令及び撮像指令を自走式装置20に送信する。この場合、自走式装置20の移動先の設備に応じて自走式装置20の移動ルートが定まり、移動指令はこの移動ルートに対応して生成され、撮像指令はこの特定の設備が存在する場所に対応して生成される。
更に、指令送信部111は、無人変電所の構内に侵入禁止箇所が存在すると仮定した場合に、この侵入禁止箇所を迂回するルートに対応する移動指令を生成する。
更に、指令送信部111は、無人変電所の構内の臭気指数を測定するため、自走式装置20に対して、臭気データ取得指令を生成し、送信してもよい。
また、データ表示部113は、後述の異常検知部114により異常が検知された異常データを表示装置13内で示すことも可能である。
更に、データ表示部113は、自走式装置20が巡視する変電所の構内の平面図等の構内図を表示装置13に表示することも可能である。
とりわけ、巡視データに含まれる映像データが、連続する静止画から構成される動画であると共に、この動画が所定の時間に所定の場所で撮像された動画である場合、この動画を構成する各静止画に対して、監視員が正常か異常かを二値化したフラグを付与した学習データを用いることにより、巡視データに含まれる映像データが動画だったとしても、この動画を用いて機械学習し、学習モデルを生成することが可能である。
巡視条件設定部115は、例えば、天気が晴れの場合に、自走式装置20が通常のルーチンに従って巡視を実行し、天気が晴れ以外の場合には、自走式装置20が各々の天気に対応した移動ルートと巡視時間(移動時間)に従ったルーチンを実行するよう巡視条件を設定することが可能である。あるいは、例えば天気が台風等の通常時ではない場合には、自走式装置が所定の時間間隔で巡視を繰り返すように巡視条件を設定することが可能である。
更に、記憶部12は、指令送信部111が自走式装置20に対して送信する移動指令及び/又は撮像指令を事前に記憶することが可能である。具体的には、記憶部12は、ルーチン化されている移動指令と撮像指令を記憶し、指令送信部111が記憶部12に記憶された移動指令と撮像指令を読み取って、自走式装置20に対して送信することが可能である。
更に、記憶部12は、自走式装置20が無人変電所の構内において巡視する移動ルート中の任意の場所に、侵入禁止箇所や障害物が存在する場合を想定して、これら侵入禁止箇所や障害物を迂回する迂回ルートに対応する移動指令を、事前に記憶することも可能である。
更に、記憶部12は、自走式装置20が、無人変電所の構内の任意の設備付近に移動して撮像する場合、この設備の場所まで移動する移動ルートに対応した移動指令と撮像指令を事前に記憶し、指令送信部111が記憶部12に記憶された移動指令と撮像指令を読み取って、自走式装置20に対して送信することが可能である。
CPUは自走式装置20を全体的に制御するプロセッサである。該CPUは、ROMに格納されたシステムプログラム及びアプリケーションプログラムを、バスを介して読み出し、該システムプログラム及びアプリケーションプログラムに従って自走式装置20全体を制御することで、図3に示すように制御部24を指令受信部241、駆動部242、撮像部243、臭気データ取得部244、及び巡視データ送信部245の機能を実現するように構成される。RAMには一時的な計算データや表示データ等の各種データが格納される。CMOSメモリは図示しないバッテリでバックアップされ、自走式装置20の電源がオフされても記憶状態が保持される不揮発性メモリとして構成される。
更に撮像部243は、撮像装置22が、移動ルート上の侵入禁止箇所や障害物を撮像した場合には、侵入禁止箇所や障害物の存在を検知することが可能である。
あるいは、自走式装置20が通常のルーチンに従って巡視を行ったり、事前に設定された移動ルートを移動することにより巡視を行ったりする場合には、自走式装置20の走行速度と移動を開始してからの時間によって、自走式装置20の走行距離を算出し、自走式装置20の移動ルート上でこの走行距離に対応する現在位置の場所IDと映像データとを紐づけてもよい。
また、巡視データ送信部245は、同時に取得された、通常のカメラの映像と、サーモカメラの映像と、臭気データとを紐づけて、制御装置10に送信する。
なお、巡視データ送信部245による巡視データの送信タイミングは特に限定されない。例えば、巡視データ送信部245は、自走式装置20が構内を移動している最中に、リアルタイムで巡視データを制御装置10に送信してもよく、自走式装置20がホームステーションに帰還した際に、自身から直接、あるいはホームステーションを介して、巡視データをまとめて制御装置10に送信してもよい。
図4A~図4Cは、遠隔監視システム1の動作、とりわけ遠隔監視システム1の制御装置10が自走式装置20から巡視データを取得するフローを示す。
ステップS10で、自走式装置20は通常ルートを選定する。
ステップS11で、自走式装置20は、巡視ルートを走行すると共に、巡視ルート上で無人変電所の構内の設備を撮像する。
ステップS18で、自走式装置20はホームステーションに帰還し、巡視データを制御装置10に送信する。
図5~図6Bは、制御装置10における巡視データの表示方法を示す。
図5は、通常の巡視ルーチンによって取得された巡視データの表示方法を示す。図5に示すように、制御装置10が備える表示装置13には、変電所毎のモニタを表示するためのアイコンが一覧表示される。図5に示す例においては、左から順に、「A変電所モニタ」のアイコン、「B変電所モニタ」のアイコン、「C変電所モニタ」のアイコン、「D変電所モニタ」のアイコンが一覧表示されている。これらのうち例えば「A変電所モニタ」のアイコンをクリックすると、A変電所の平面図aが表示される。
監視員は、図5の平面図a内の定期巡視範囲のうち、点線の長方形で示されるごとく巡視データを確認したい領域を選択し、通常カメラの映像を表示するか、サーモカメラの映像を表示するかを選択し、更に、確認したい巡視データの日時を入力する。これにより、監視員の操作により選択された巡視データとして、通常カメラによる映像又はサーモカメラによる映像が表示装置13に表示される。
なお、表示装置13には変電所毎のモニタを表示するためのアイコンが一覧表示されるとしたが、これに限定されない。例えば、表示装置13のモニタの面積がある程度以上大きい場合には、各変電所の平面図を一覧表示してもよい。
また、図5に示す例においては、表示装置13に各変電所の構内の平面図が表示され、監視員が、当該平面図内で巡視データを確認したい領域を選択しているが、これには限定されない。表示装置には各変電所の構内の立面図や、3D図面を用いた立体図が構内図として表示され、監視員はこれらの構内図内で巡視データを確認したい領域を選択してもよい。
とりわけ、構内図として立体図が表示装置13に表示される場合に、監視員がグラフィック表示された立体図の任意の場所を指定すると,その場所の「緯度・経度・高さ」、又は、何らかの基準からの相対位置としての「縦・横・高さ」が算定され、これら「緯度・経度・高さ」又は「縦・横・高さ」が、制御装置10から自走式装置20に送信される移動指令・撮影指令に反映される。あるいは、監視員が表示画面13内で「緯度・経度・高さ」又は「縦・横・高さ」を数値で指定し、指定された「緯度・経度・高さ」又は「縦・横・高さ」が、制御装置10から自走式装置20に送信される移動指令・撮影指令に反映されてもよい。
この際、監視員が変電所の構内図a内で巡視データを取得したい領域を選択した上で、通常カメラの映像を表示するか、サーモカメラの映像を表示するか選択した時点で、制御装置10は、構内図a内の選択領域を囲う点線を点滅させ、自走式装置20から巡視データを受信した時点で、点滅を終了し通常の点灯状態としてもよい。あるいは、自走式装置20から巡視データを受信する前後で、構内図a内の選択領域を囲う点線や選択領域自体の色を変えてもよい。
一覧表示されたサムネイル画像から、巡視データとしての映像を表示させたいサムネイル画像を選択すると、図7Bに示すように、撮影の日時、天気と共に、通常カメラによる映像c、サーモカメラによる映像d、及び各種センサ値eが表示装置13に拡大表示される。なお、通常カメラによる映像cとサーモカメラによる映像dは、静止画でも良く動画でも良い。
図8A~図8Bは、制御装置10における異常データの報知方法を示す。
図7Aに示した巡視データの表示方法と同様に、監視員が構内図a内で巡視データを表示させたい領域を選択すると共に、所定の操作により構内図aに表示された日付バー内で表示させたい期間をドラッグすると、表示させたい領域・期間の巡視データのサムネイル画像が、縦軸を場所ID、横軸を日時として一覧表示される。これらの各々のサムネイル画像に対応する巡視データのうち、制御装置10の異常検知部114によって異常が検知された異常データは、当該異常データに対応するサムネイル画像が図8Aに示すように強調表示される。
監視員が、強調表示されたサムネイル画像から、異常の内容を表示させたいサムネイル画像を選択すると、図8Bに示すように、撮影の日時、天気と共に、通常カメラによる映像c、サーモカメラによる映像dに加えて、異常の内容が記載された報知内容fが表示装置13に拡大表示される。なお、通常カメラによる映像cとサーモカメラによる映像dは、静止画でもよく動画でもよい。
また、図示はしないが、異常データの場所IDに対応する構内図内の場所を強調表示してもよい。
以上、説明したように構成された本実施形態によれば、無人変電所の構内を巡視して、構内の設備を撮像する自走式装置20と、自走式装置20を遠隔制御し、自走式装置20から巡視データを受信する制御装置10とを備える遠隔監視システムであって、自走式装置20は、制御装置10から受信する移動指令及び撮像指令に基づいて巡視し、この移動指令と撮像指令はルーチン化されている。これにより、無人変電所内のレイアウトやその変更等を問わず、無人変電所の構内の設備を簡便に遠隔監視することが可能となる。
また、移動指令と撮像指令がルーチン化されていることにより、巡視データを時系列表示した場合、異なる日時の巡視データの比較がしやすく、ルーチン化された移動指令と撮像指令によって得られた巡視データを用いることにより、機械学習を実行することも可能となる。
10 制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 表示装置
20 自走式装置
21 走行装置
22 撮像装置
23 臭気センサ
24 制御部
111 指令送信部
112 巡視データ受信部
113 データ表示部
114 異常検知部
115 巡視条件設定部
241 指令受信部
242 駆動部
243 撮像部
244 臭気データ取得部
245 巡視データ送信部
Claims (6)
- 無人変電所の構内を遠隔監視する遠隔監視システムであって、
前記構内を巡視して、前記構内の設備を撮像する自走式装置と、
前記自走式装置を遠隔制御し、前記自走式装置から巡視データを受信する制御装置とを備え、
前記自走式装置は、
前記制御装置から移動指令と撮像指令を受信する指令受信部と、
前記移動指令に基づいて、当該自走式装置が前記構内を巡視するために走行装置を駆動する駆動部と、
前記撮像指令に基づいて、前記構内の設備を撮像装置で撮像するための撮像部と、
前記撮像部により撮像された映像データを含む巡視データを、前記制御装置に送信する巡視データ送信部とを備え、
前記制御装置は、
前記自走式装置に、前記移動指令と前記撮像指令を送信する指令送信部と、
前記巡視データを受信する巡視データ受信部と、
前記巡視データを格納する記憶部と、
を備え、
前記移動指令及び前記撮像指令はルーチン化されており、
前記無人変電所の構内に侵入禁止箇所が存在すると仮定した場合に前記侵入禁止箇所を迂回する迂回ルートに対応する前記移動指令が生成され、前記自走式装置は前記迂回ルートを選定する、
遠隔監視システム。 - 前記制御装置は、前記巡視データを時系列表示するデータ表示部を更に備える、請求項1に記載の遠隔監視システム。
- 前記制御装置は、前記巡視データ内の異常データを検知する異常検知部を更に備える、請求項1又は2に記載の遠隔監視システム。
- 前記制御装置は、更に、前記自走式装置が前記構内の巡視を実行する巡視条件を設定する巡視条件設定部を備え、
前記指令送信部は、前記巡視条件に対応した前記移動指令及び前記撮像指令を前記自走式装置に送信する、請求項1~3のいずれか1項に記載の遠隔監視システム。 - 前記撮像部は、更に撮像装置でサーモ画像を撮像し、前記巡視データにはサーモ画像が含まれる、請求項1~4のいずれか1項に記載の遠隔監視システム。
- 前記自走式装置は、更に臭気センサと該臭気センサから臭気データを取得する臭気データ取得部とを備え、前記制御装置からの臭気データ取得指令に基づいて臭気データを取得し、前記巡視データには臭気データが含まれる、請求項1~5のいずれか1項に記載の遠隔監視システム。
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