JP2003000746A - トンネル内火災の消火方法および消火設備 - Google Patents
トンネル内火災の消火方法および消火設備Info
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- JP2003000746A JP2003000746A JP2001190088A JP2001190088A JP2003000746A JP 2003000746 A JP2003000746 A JP 2003000746A JP 2001190088 A JP2001190088 A JP 2001190088A JP 2001190088 A JP2001190088 A JP 2001190088A JP 2003000746 A JP2003000746 A JP 2003000746A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】トンネル内火災を消火する場合において、火災
発生箇所をウォーターカーテンにて遮蔽したままの状態
で粉末消火薬剤により消火活動を実施する。 【解決手段】トンネル内の火災発生箇所両側を水流放出
によるウォーターカーテンで遮断するとともに、該遮断
領域内に粉末消火薬剤を放射するようにした。これによ
りウォーターカーテンにより火災発生箇所付近の燃焼熱
を冷却して被災者の避難を容易にするとともに、少ない
消火薬剤により消火の完全を期することができ、また特
に水性消火薬剤使用の場合に比べ、例えば車輛のボンネ
ットに覆われたエンジン内にも粉末消火薬剤が入り込み
やすく、またエンジン部分を中心とした油脂火災の消火
にきわめて有効である。
発生箇所をウォーターカーテンにて遮蔽したままの状態
で粉末消火薬剤により消火活動を実施する。 【解決手段】トンネル内の火災発生箇所両側を水流放出
によるウォーターカーテンで遮断するとともに、該遮断
領域内に粉末消火薬剤を放射するようにした。これによ
りウォーターカーテンにより火災発生箇所付近の燃焼熱
を冷却して被災者の避難を容易にするとともに、少ない
消火薬剤により消火の完全を期することができ、また特
に水性消火薬剤使用の場合に比べ、例えば車輛のボンネ
ットに覆われたエンジン内にも粉末消火薬剤が入り込み
やすく、またエンジン部分を中心とした油脂火災の消火
にきわめて有効である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に高速自動車道
等におけるトンネル内火災の消火方法およびその設備に
関し、火災発生箇所を水流放出水膜により閉塞遮断し
て、少ない消火薬剤により消火の完全を期するととも
に、被災者の安全を確保することを目的とする。
等におけるトンネル内火災の消火方法およびその設備に
関し、火災発生箇所を水流放出水膜により閉塞遮断し
て、少ない消火薬剤により消火の完全を期するととも
に、被災者の安全を確保することを目的とする。
【０００２】
【従来の技術】トンネル内で発生した火災に対する消火
手段については、これまで主につぎの３つの方法が汎用
されている。 その１は、トンネル内に一定間隔毎に可
搬式の消火器を設置する方法。 その２は、トンネル内
に一定間隔毎に消火栓を設置する方法。 その３は、ト
ンネル内天井部に一定間隔毎に水噴射設備を設ける方法
である。
手段については、これまで主につぎの３つの方法が汎用
されている。 その１は、トンネル内に一定間隔毎に可
搬式の消火器を設置する方法。 その２は、トンネル内
に一定間隔毎に消火栓を設置する方法。 その３は、ト
ンネル内天井部に一定間隔毎に水噴射設備を設ける方法
である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、１の可
搬式消火器は、主に小規模火災の初期消火用に対応した
もので、火災発生箇所に向かってトンネル内を自在に持
ち運べる利点がある半面、大規模の火災に対応する能力
はない。 また２の消火栓を設置する方法にあっては、
消火器に比して消火能力が大きく信頼性があるが、一般
人として使用する場合には馴染みがなく取り扱いに不安
がある。
搬式消火器は、主に小規模火災の初期消火用に対応した
もので、火災発生箇所に向かってトンネル内を自在に持
ち運べる利点がある半面、大規模の火災に対応する能力
はない。 また２の消火栓を設置する方法にあっては、
消火器に比して消火能力が大きく信頼性があるが、一般
人として使用する場合には馴染みがなく取り扱いに不安
がある。
【０００４】そればかりでなく、トンネル内火災が発生
した場合、被災者は初期消火が重要と知りつつも、車輌
火災により生じた炎熱や多量の煙が狭い空間に立ち込
め、また酸素濃度の低下や一酸化炭素の滞留した状況下
にあっては、寧ろ避難を最優先させることになるため
に、前記した消火器や消火栓使用による初期消火の可能
性については事実上殆ど望めない。
した場合、被災者は初期消火が重要と知りつつも、車輌
火災により生じた炎熱や多量の煙が狭い空間に立ち込
め、また酸素濃度の低下や一酸化炭素の滞留した状況下
にあっては、寧ろ避難を最優先させることになるため
に、前記した消火器や消火栓使用による初期消火の可能
性については事実上殆ど望めない。
【０００５】さらに３のトンネル内天井部に一定間隔毎
に水噴射設備を設ける方法による場合には、ある程度規
模の大きな火災に対応ができる利点はあるが、トンネル
内全体に対する水の噴射がおこなわれるために、水の使
用量が多く、また被災者の避難に大きく支障を来たすこ
とが多い。 また最近ではトンネル内における特定箇所
毎に限定して水の噴射をおこなう設備も開発されている
が、遠隔操作により火災発生箇所領域に的確に対応した
水噴射設備を稼動させるのは難しく、初期消火を逸しや
すい。
に水噴射設備を設ける方法による場合には、ある程度規
模の大きな火災に対応ができる利点はあるが、トンネル
内全体に対する水の噴射がおこなわれるために、水の使
用量が多く、また被災者の避難に大きく支障を来たすこ
とが多い。 また最近ではトンネル内における特定箇所
毎に限定して水の噴射をおこなう設備も開発されている
が、遠隔操作により火災発生箇所領域に的確に対応した
水噴射設備を稼動させるのは難しく、初期消火を逸しや
すい。
【０００６】さらに水噴射は水路から供給される水を水
噴霧ヘッドから広域に噴霧するものであり、火災の延焼
・拡大を抑制できる利点がある半面、例えば昭和５４年
に起きた東名高速道日本坂トンネル内火災事故に象徴さ
れるようにトンネル内において多数の車輌が巻き込まれ
て発生した火災の場合などにあっては、ボンネットに覆
われたエンジン部分を中心とした油脂火災に対して水が
十分に届かないためにきわめて効果が薄く、また周辺部
に放射された水によって熱気流を発生し、これが原因で
狭い空間での天井部の煙がたちまち路面近くにまで下が
るために被災者の避難環境をきわめて悪化させることが
多い。
噴霧ヘッドから広域に噴霧するものであり、火災の延焼
・拡大を抑制できる利点がある半面、例えば昭和５４年
に起きた東名高速道日本坂トンネル内火災事故に象徴さ
れるようにトンネル内において多数の車輌が巻き込まれ
て発生した火災の場合などにあっては、ボンネットに覆
われたエンジン部分を中心とした油脂火災に対して水が
十分に届かないためにきわめて効果が薄く、また周辺部
に放射された水によって熱気流を発生し、これが原因で
狭い空間での天井部の煙がたちまち路面近くにまで下が
るために被災者の避難環境をきわめて悪化させることが
多い。
【０００７】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、消火器
や消火栓使用による人的消火手段によるのではなしに、
トンネル内火災の発生後、遠隔操作により火災発生箇所
に対して的確且つ効果的な消火活動を実施できるように
したものであって、具体的には請求項１の発明は、トン
ネル内の火災発生箇所両側を水流放出によるウォーター
カーテンで遮断するとともに、該遮断領域内に粉末消火
薬剤を放射するようにしたトンネル内火災の消火方法に
関する。
や消火栓使用による人的消火手段によるのではなしに、
トンネル内火災の発生後、遠隔操作により火災発生箇所
に対して的確且つ効果的な消火活動を実施できるように
したものであって、具体的には請求項１の発明は、トン
ネル内の火災発生箇所両側を水流放出によるウォーター
カーテンで遮断するとともに、該遮断領域内に粉末消火
薬剤を放射するようにしたトンネル内火災の消火方法に
関する。
【０００８】また請求項２の発明は、トンネル内の火災
発生箇所両側をウォーターカーテンで遮断するためのウ
ォーターカーテン形成装置、および粉末消火薬剤放出用
の消火装置を備え、トンネル内を撮像する赤外線カメラ
とともにトンネル内の長さ方向に向けて取りつけられた
ガイドレールに沿って移動自在とされ、監視室において
前記赤外線カメラの撮像をもとに火災発生個所へ向けて
ウォーターカーテン形成装置、および消火装置を遠隔操
作により移動・消火活動の実施をおこなうようにした請
求項１に記載のトンネル内火災の消火方法に関する。
発生箇所両側をウォーターカーテンで遮断するためのウ
ォーターカーテン形成装置、および粉末消火薬剤放出用
の消火装置を備え、トンネル内を撮像する赤外線カメラ
とともにトンネル内の長さ方向に向けて取りつけられた
ガイドレールに沿って移動自在とされ、監視室において
前記赤外線カメラの撮像をもとに火災発生個所へ向けて
ウォーターカーテン形成装置、および消火装置を遠隔操
作により移動・消火活動の実施をおこなうようにした請
求項１に記載のトンネル内火災の消火方法に関する。
【０００９】さらに請求項３の発明は、ガイドレールに
沿って走行自在のウォーターカーテン形成装置は、水貯
蔵容器と該水貯蔵容器内の水を加圧放出するための加圧
ガスボンベと、該加圧ガスボンベの加圧ガスにより加圧
放出される水をトンネル内の横断方向に遮蔽すべくカー
テン状に噴射するノズルとからなるものであるところの
請求項２に記載のトンネル内火災の消火方法に関する。
沿って走行自在のウォーターカーテン形成装置は、水貯
蔵容器と該水貯蔵容器内の水を加圧放出するための加圧
ガスボンベと、該加圧ガスボンベの加圧ガスにより加圧
放出される水をトンネル内の横断方向に遮蔽すべくカー
テン状に噴射するノズルとからなるものであるところの
請求項２に記載のトンネル内火災の消火方法に関する。
【００１０】さらに請求項４の発明は、ガイドレールに
沿って走行自在の消火装置は、粉末消火薬剤貯蔵容器
と、該貯蔵容器内の粉末消火薬剤を加圧放出するガスボ
ンベと、ガスボンベからの加圧ガスにより圧縮噴出され
る粉末消火薬剤を火災発生箇所に向けて噴射するノズル
とからなるものであるところの請求項２に記載のトンネ
ル内火災の消火方法に関する。
沿って走行自在の消火装置は、粉末消火薬剤貯蔵容器
と、該貯蔵容器内の粉末消火薬剤を加圧放出するガスボ
ンベと、ガスボンベからの加圧ガスにより圧縮噴出され
る粉末消火薬剤を火災発生箇所に向けて噴射するノズル
とからなるものであるところの請求項２に記載のトンネ
ル内火災の消火方法に関する。
【００１１】さらに請求項５の発明は、トンネル内に取
りつけられたガイドレールと、該ガイドレールに沿って
走行自在の、火災発生個所両側を遮断するためのウォー
ターカーテン形成装置、および該ウォーターカーテンに
て仕切られた領域内に粉末消火薬剤を放出するための消
火装置ならびにトンネル内を撮像する赤外線カメラと、
該赤外線カメラの撮像をもとに火災発生個所へとウォー
ターカーテン形成装置および消火装置を遠隔移動操作す
る監視室とからなるトンネル内火災の消火設備に関す
る。
りつけられたガイドレールと、該ガイドレールに沿って
走行自在の、火災発生個所両側を遮断するためのウォー
ターカーテン形成装置、および該ウォーターカーテンに
て仕切られた領域内に粉末消火薬剤を放出するための消
火装置ならびにトンネル内を撮像する赤外線カメラと、
該赤外線カメラの撮像をもとに火災発生個所へとウォー
ターカーテン形成装置および消火装置を遠隔移動操作す
る監視室とからなるトンネル内火災の消火設備に関す
る。
【００１２】さらに請求項６の発明は、ガイドレールに
沿って走行自在のウォーターカーテン形成装置は、水貯
蔵容器と該水貯蔵容器内の水を加圧放出するための加圧
ガスボンベと、該加圧ガスボンベの加圧ガスにより加圧
放出される水をトンネル内の横断方向に遮蔽すべくカー
テン状に噴射するノズルとからなるものであるところの
請求項５に記載のトンネル内火災の消火設備に関する。
沿って走行自在のウォーターカーテン形成装置は、水貯
蔵容器と該水貯蔵容器内の水を加圧放出するための加圧
ガスボンベと、該加圧ガスボンベの加圧ガスにより加圧
放出される水をトンネル内の横断方向に遮蔽すべくカー
テン状に噴射するノズルとからなるものであるところの
請求項５に記載のトンネル内火災の消火設備に関する。
【００１３】さらに請求項７の発明は、ガイドレールに
沿って走行自在の消火装置は、粉末消火薬剤貯蔵容器
と、該貯蔵容器内の粉末消火薬剤を加圧放出するガスボ
ンベと、ガスボンベからの加圧ガスにより圧縮噴出され
る粉末消火薬剤を火災発生箇所に向けて噴射するノズル
とからなるものであるところの請求項５に記載のトンネ
ル内火災の消火設備に関する。
沿って走行自在の消火装置は、粉末消火薬剤貯蔵容器
と、該貯蔵容器内の粉末消火薬剤を加圧放出するガスボ
ンベと、ガスボンベからの加圧ガスにより圧縮噴出され
る粉末消火薬剤を火災発生箇所に向けて噴射するノズル
とからなるものであるところの請求項５に記載のトンネ
ル内火災の消火設備に関する。
【００１４】さらに請求項８の発明は、ガイドレールに
沿って走行自在のウォーターカーテン形成装置および消
火装置ならびに赤外線カメラには駆動用モータが付設さ
れているところの請求項５〜７に記載のトンネル内火災
の消火設備に関する。 さらに請求項９の発明は、ガイ
ドレールに沿って走行する赤外線カメラには、監視室内
に設置した受信機に送信可能な発信機が付設されている
とことの請求項５〜８に記載のトンネル内火災の消火設
備に関する。
沿って走行自在のウォーターカーテン形成装置および消
火装置ならびに赤外線カメラには駆動用モータが付設さ
れているところの請求項５〜７に記載のトンネル内火災
の消火設備に関する。 さらに請求項９の発明は、ガイ
ドレールに沿って走行する赤外線カメラには、監視室内
に設置した受信機に送信可能な発信機が付設されている
とことの請求項５〜８に記載のトンネル内火災の消火設
備に関する。
【００１５】上記した構成において、トンネル内におい
て火災が発生した場合、監視室においてモニターを見な
がら遠隔操作によりウォーターカーテン形成装置、およ
び消火装置ならびに赤外線カメラをガイドレールに沿っ
て上記赤外線カメラから発信される撮像をもとに火災発
生箇所付近に移動させる。 つぎにウォーターカーテン
形成装置における加圧ガスボンベから圧力ガスを噴出さ
せて水貯蔵容器内の水をノズルから加圧放出し、火災発
生個所を挟んだ両側をカーテン状に水噴射して囲む。
て火災が発生した場合、監視室においてモニターを見な
がら遠隔操作によりウォーターカーテン形成装置、およ
び消火装置ならびに赤外線カメラをガイドレールに沿っ
て上記赤外線カメラから発信される撮像をもとに火災発
生箇所付近に移動させる。 つぎにウォーターカーテン
形成装置における加圧ガスボンベから圧力ガスを噴出さ
せて水貯蔵容器内の水をノズルから加圧放出し、火災発
生個所を挟んだ両側をカーテン状に水噴射して囲む。
【００１６】さらに消火装置におけるガスボンベから圧
力ガスを放出して粉末消火薬剤貯蔵容器内から粉末消火
薬剤を加圧放出し、これを前記したウオーターカーテン
により囲まれた領域内にある火災発生箇所に向けて噴射
して消火活動を実施する。
力ガスを放出して粉末消火薬剤貯蔵容器内から粉末消火
薬剤を加圧放出し、これを前記したウオーターカーテン
により囲まれた領域内にある火災発生箇所に向けて噴射
して消火活動を実施する。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の具体的な
内容を図１の実施例をもとに説明すると、１はトンネ
ル、６はウォーターカーテン形成装置、１０は消火装
置、１３は監視室をあらわす。 トンネル１は山間部や
海底あるいは市街地地下部などに設置され、主に自動車
などの車輛通行道として用いられる。 ウォーターカー
テン形成装置６は水貯蔵容器３および該水貯蔵容器３内
の水を加圧放出するための窒素ガスあるいは炭酸ガス等
を充填した加圧ガスボンベ４、および該加圧ガスボンベ
４の加圧ガスにより加圧放出される水をトンネル１内の
横断方向に遮蔽すべくカーテン状に噴射するノズル５と
から構成される。
内容を図１の実施例をもとに説明すると、１はトンネ
ル、６はウォーターカーテン形成装置、１０は消火装
置、１３は監視室をあらわす。 トンネル１は山間部や
海底あるいは市街地地下部などに設置され、主に自動車
などの車輛通行道として用いられる。 ウォーターカー
テン形成装置６は水貯蔵容器３および該水貯蔵容器３内
の水を加圧放出するための窒素ガスあるいは炭酸ガス等
を充填した加圧ガスボンベ４、および該加圧ガスボンベ
４の加圧ガスにより加圧放出される水をトンネル１内の
横断方向に遮蔽すべくカーテン状に噴射するノズル５と
から構成される。
【００１８】また消火装置１０は、粉末消火薬剤貯蔵容
器７と、該貯蔵容器７内の粉末消火薬剤を加圧放出する
ための窒素ガスあるいは炭酸ガス等を充填したガスボン
ベ８と、該ガスボンベ８からの加圧ガスにより圧縮噴出
される貯蔵容器７内の粉末消火薬剤を火災発生箇所に向
けて噴射するノズル９とから構成される。
器７と、該貯蔵容器７内の粉末消火薬剤を加圧放出する
ための窒素ガスあるいは炭酸ガス等を充填したガスボン
ベ８と、該ガスボンベ８からの加圧ガスにより圧縮噴出
される貯蔵容器７内の粉末消火薬剤を火災発生箇所に向
けて噴射するノズル９とから構成される。
【００１９】さらに監視室１３は、トンネル１の外部に
設置され、通常は例えば高速道路の通行料金管理事務棟
や道路管理施設を兼ね、あるいはそれらの一部に付設さ
れることが多く、監視室１３には、トンネル１内に設置
された後述する赤外線カメラからの撮影した撮像を閲覧
するモニター装置やトンネル内に設置した前記ウオータ
ーカーテン形成装置６および消火装置１０、さらには赤
外線カメラなどをトンネル１内の火災発生箇所に向けて
遠隔移動操作するための設備を備えるものとする。
設置され、通常は例えば高速道路の通行料金管理事務棟
や道路管理施設を兼ね、あるいはそれらの一部に付設さ
れることが多く、監視室１３には、トンネル１内に設置
された後述する赤外線カメラからの撮影した撮像を閲覧
するモニター装置やトンネル内に設置した前記ウオータ
ーカーテン形成装置６および消火装置１０、さらには赤
外線カメラなどをトンネル１内の火災発生箇所に向けて
遠隔移動操作するための設備を備えるものとする。
【００２０】さらにトンネル１内には、その長さ方向に
沿ってトンネル内天井もしくは壁面にガイドレール２が
取りつけられており、このガイドレール２に沿って前記
した火災発生個所両側を遮断するためのウォーターカー
テン形成装置６、および該ウォーターカーテンにて仕切
られた領域内に粉末消火薬剤Ｐを放出するための消火装
置１０ならびにトンネル内を撮像する赤外線カメラ１２
が走行自在に取りつけられる。
沿ってトンネル内天井もしくは壁面にガイドレール２が
取りつけられており、このガイドレール２に沿って前記
した火災発生個所両側を遮断するためのウォーターカー
テン形成装置６、および該ウォーターカーテンにて仕切
られた領域内に粉末消火薬剤Ｐを放出するための消火装
置１０ならびにトンネル内を撮像する赤外線カメラ１２
が走行自在に取りつけられる。
【００２１】なお図中において１１は駆動装置をあらわ
し、前記したウォーターカーテン形成装置６および消火
装置１０、ならびに赤外線カメラ１２をガイドレール２
に沿ってトンネル１内の長さ方向に向けて移動させるも
のであり、具体的な駆動指示は、監視室１３内からの駆
動操作によりおこなわれる。 なお駆動装置１１として
は例えばステッピングモーター等の駆動モーターが使用
される。 また赤外線カメラ１２には、特に図示はしな
いが監視室１３内に設置した受信機に送信可能な発信機
が付設されている。
し、前記したウォーターカーテン形成装置６および消火
装置１０、ならびに赤外線カメラ１２をガイドレール２
に沿ってトンネル１内の長さ方向に向けて移動させるも
のであり、具体的な駆動指示は、監視室１３内からの駆
動操作によりおこなわれる。 なお駆動装置１１として
は例えばステッピングモーター等の駆動モーターが使用
される。 また赤外線カメラ１２には、特に図示はしな
いが監視室１３内に設置した受信機に送信可能な発信機
が付設されている。
【００２２】上記した構成において、トンネル１内にお
いて車輛衝突等の原因による火災が発生した場合、監視
室１３においてモニターを見ながら遠隔操作によりウォ
ーターカーテン形成装置６、および消火装置１０ならび
に赤外線カメラ１２を、駆動装置１１を駆動させてガイ
ドレール２に沿って上記赤外線カメラ１２から発信され
る撮像をもとに火災発生箇所Ｆ付近に向けて移動させ
る。
いて車輛衝突等の原因による火災が発生した場合、監視
室１３においてモニターを見ながら遠隔操作によりウォ
ーターカーテン形成装置６、および消火装置１０ならび
に赤外線カメラ１２を、駆動装置１１を駆動させてガイ
ドレール２に沿って上記赤外線カメラ１２から発信され
る撮像をもとに火災発生箇所Ｆ付近に向けて移動させ
る。
【００２３】つぎにウォーターカーテン形成装置６にお
ける加圧ガスボンベ４から圧力ガスを噴出させて水貯蔵
容器３内の水をノズル５から加圧放出し、火災発生個所
Ｆを挟んだ両側にウォーターカーテンＷＣ１およびＷＣ
２を形成して遮蔽する。 さらに消火装置１０における
ガスボンベ８から圧力ガスを放出して粉末消火薬剤貯蔵
容器７内から粉末消火薬剤Ｐを加圧放出し、これを前記
したウォーターカーテンＷＣ１・ＷＣ２により囲まれた
領域内にある火災発生箇所Ｆに向けて噴射して消火活動
を実施する。
ける加圧ガスボンベ４から圧力ガスを噴出させて水貯蔵
容器３内の水をノズル５から加圧放出し、火災発生個所
Ｆを挟んだ両側にウォーターカーテンＷＣ１およびＷＣ
２を形成して遮蔽する。 さらに消火装置１０における
ガスボンベ８から圧力ガスを放出して粉末消火薬剤貯蔵
容器７内から粉末消火薬剤Ｐを加圧放出し、これを前記
したウォーターカーテンＷＣ１・ＷＣ２により囲まれた
領域内にある火災発生箇所Ｆに向けて噴射して消火活動
を実施する。
【００２４】
【発明の効果】本発明は上記した通り、トンネル内の火
災発生箇所両側を水流放出によるウォーターカーテンで
遮断するとともに、該遮断領域内に粉末消火薬剤を放射
するようにしたために、ウォーターカーテンにより火災
発生箇所付近の燃焼熱を冷却して被災者の避難を容易に
するとともに、少ない消火薬剤により消火の完全を期す
ることができ、また特に水噴霧設備使用の場合に比べ、
例えば車輛のボンネットに覆われたエンジン内にも粉末
消火薬剤が入り込みやすく、またエンジン部分を中心と
した油脂火災の消火にきわめて有効である。
災発生箇所両側を水流放出によるウォーターカーテンで
遮断するとともに、該遮断領域内に粉末消火薬剤を放射
するようにしたために、ウォーターカーテンにより火災
発生箇所付近の燃焼熱を冷却して被災者の避難を容易に
するとともに、少ない消火薬剤により消火の完全を期す
ることができ、また特に水噴霧設備使用の場合に比べ、
例えば車輛のボンネットに覆われたエンジン内にも粉末
消火薬剤が入り込みやすく、またエンジン部分を中心と
した油脂火災の消火にきわめて有効である。
【００２５】また粉末消火薬剤使用であるために、水を
使用する場合のように周辺部に放射された水によって熱
気流を発生し、これが原因で狭い空間での天井部の煙が
たちまち路面近くにまで下がって被災者の避難環境を悪
化させるようなことがない。
使用する場合のように周辺部に放射された水によって熱
気流を発生し、これが原因で狭い空間での天井部の煙が
たちまち路面近くにまで下がって被災者の避難環境を悪
化させるようなことがない。
【００２６】さらに本発明は、トンネル内の火災発生箇
所両側をウォーターカーテンで遮断するためのウォータ
ーカーテン形成装置、および粉末消火薬剤放出用の消火
装置を備え、トンネル内を撮像する赤外線カメラととも
にトンネル内の長さ方向に向けて取りつけられたガイド
レールに沿って移動自在とされ、監視室において前記赤
外線カメラの撮像をもとに火災発生個所へ向けてウォー
ターカーテン形成装置、および消火装置を遠隔移動・消
火活動の操作をおこなうようにしたために、トンネル内
の被災者はすべて避難することのみに専念すればよく、
二次的災害を防止することができ、しかも迅速かつ的確
な消火活動を実施することができる。
所両側をウォーターカーテンで遮断するためのウォータ
ーカーテン形成装置、および粉末消火薬剤放出用の消火
装置を備え、トンネル内を撮像する赤外線カメラととも
にトンネル内の長さ方向に向けて取りつけられたガイド
レールに沿って移動自在とされ、監視室において前記赤
外線カメラの撮像をもとに火災発生個所へ向けてウォー
ターカーテン形成装置、および消火装置を遠隔移動・消
火活動の操作をおこなうようにしたために、トンネル内
の被災者はすべて避難することのみに専念すればよく、
二次的災害を防止することができ、しかも迅速かつ的確
な消火活動を実施することができる。
【図１】本発明の一実施例であるところのトンネル内火
災の消火設備の概要をあらわした模式的斜視図。
災の消火設備の概要をあらわした模式的斜視図。
１ トンネル
２ ガイドレール
３ 水貯蔵容器
４ 加圧ガスボンベ
５ ノズル
６ ウォーターカーテン形成装置
７ 粉末消火薬剤貯蔵容器
８ ガスボンベ
９ ノズル
１０ 消火装置
１１ 駆動装置
１２ 赤外線カメラ
１３ 監視室
Ｆ 火災発生箇所
ＷＣ１ ウォーターカーテン
ＷＣ２ ウォーターカーテン
Ｐ 粉末消火薬剤
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 中澤 洋介
神奈川県茅ヶ崎市下町屋一丁目１番１号
宮田工業株式会社内
Ｆターム(参考） 2E189 BA02 BB06 BC01 FA02 FA07
FB01 FB03 FB06 FB07 FB09
KA05 KB07
5G405 AA01 AA06 AB05 AD05 BA07
CA29 FA25
Claims (9)
- 【請求項１】トンネル内の火災発生箇所両側を水流放出
によるウォーターカーテンで遮断するとともに、該遮断
領域内に粉末消火薬剤を放射するようにしたトンネル内
火災の消火方法。 - 【請求項２】トンネル内の火災発生箇所両側をウォータ
ーカーテンで遮断するためのウォーターカーテン形成装
置、および粉末消火薬剤放出用の消火装置を備え、トン
ネル内を撮像する赤外線カメラとともにトンネル内の長
さ方向に向けて取りつけられたガイドレールに沿って移
動自在とされ、監視室において前記赤外線カメラの撮像
をもとに火災発生個所へ向けてウォーターカーテン形成
装置、および消火装置を遠隔操作により移動・消火活動
の実施をおこなうようにした請求項１に記載のトンネル
内火災の消火方法。 - 【請求項３】ガイドレールに沿って走行自在のウォータ
ーカーテン形成装置は、水貯蔵容器と該水貯蔵容器内の
水を加圧放出するための加圧ガスボンベと、該加圧ガス
ボンベの加圧ガスにより加圧放出される水をトンネル内
の横断方向に遮蔽すべくカーテン状に噴射するノズルと
からなるものであるところの請求項２に記載のトンネル
内火災の消火方法。 - 【請求項４】ガイドレールに沿って走行自在の消火装置
は、粉末消火薬剤貯蔵容器と、該貯蔵容器内の粉末消火
薬剤を加圧放出するガスボンベと、ガスボンベからの加
圧ガスにより圧縮噴出される粉末消火薬剤を火災発生箇
所に向けて噴射するノズルとからなるものであるところ
の請求項２に記載のトンネル内火災の消火方法。 - 【請求項５】トンネル内に取りつけられたガイドレール
と、該ガイドレールに沿って走行自在の、火災発生個所
両側を遮断するためのウォーターカーテン形成装置、お
よび該ウォーターカーテンにて仕切られた領域内に粉末
消火薬剤を放出するための消火装置ならびにトンネル内
を撮像する赤外線カメラと、該赤外線カメラの撮像をも
とに火災発生個所へとウォーターカーテン形成装置およ
び消火装置を遠隔移動操作する監視室とからなるトンネ
ル内火災の消火設備。 - 【請求項６】ガイドレールに沿って走行自在のウォータ
ーカーテン形成装置は、水貯蔵容器と該水貯蔵容器内の
水を加圧放出するための加圧ガスボンベと、該加圧ガス
ボンベの加圧ガスにより加圧放出される水をトンネル内
の横断方向に遮蔽すべくカーテン状に噴射するノズルと
からなるものであるところの請求項５に記載のトンネル
内火災の消火設備。 - 【請求項７】ガイドレールに沿って走行自在の消火装置
は、粉末消火薬剤貯蔵容器と、該貯蔵容器内の粉末消火
薬剤を加圧放出するガスボンベと、ガスボンベからの加
圧ガスにより圧縮噴出される粉末消火薬剤を火災発生箇
所に向けて噴射するノズルとからなるものであるところ
の請求項５に記載のトンネル内火災の消火設備。 - 【請求項８】ガイドレールに沿って走行自在のウォータ
ーカーテン形成装置および消火装置ならびに赤外線カメ
ラには駆動用モータが付設されているところの請求項５
〜７に記載のトンネル内火災の消火設備。 - 【請求項９】ガイドレールに沿って走行する赤外線カメ
ラには、監視室内に設置した受信機に送信可能な発信機
が付設されているとことの請求項５〜８に記載のトンネ
ル内火災の消火設備。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001190088A JP2003000746A (ja) | 2001-06-22 | 2001-06-22 | トンネル内火災の消火方法および消火設備 |
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| JP2001190088A JP2003000746A (ja) | 2001-06-22 | 2001-06-22 | トンネル内火災の消火方法および消火設備 |
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|---|---|
| JP2003000746A true JP2003000746A (ja) | 2003-01-07 |
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ID=19028912
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|---|---|---|---|
| JP2001190088A Pending JP2003000746A (ja) | 2001-06-22 | 2001-06-22 | トンネル内火災の消火方法および消火設備 |
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