JPH0829927B2 - シランガスの製造法 - Google Patents

シランガスの製造法

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JPH0829927B2
JPH0829927B2 JP4370087A JP4370087A JPH0829927B2 JP H0829927 B2 JPH0829927 B2 JP H0829927B2 JP 4370087 A JP4370087 A JP 4370087A JP 4370087 A JP4370087 A JP 4370087A JP H0829927 B2 JPH0829927 B2 JP H0829927B2
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JP
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reaction
silane gas
producing
oxide
silane
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伸一 稲葉
英樹 長浜
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシランガスの製造方法に関するものであり、
更に詳しくはトリアルコキシシランを不均化させてシラ
ンガスを製造する改良方法に関する。
〔従来の技術〕
シランガスは太陽電池や電子複写機感光ドラム用のア
モルファスシリコン、半導体用多結晶シリコン、及びエ
ピタキシャルシリコンのエピタキシャル膜成長などの原
料として有用な物質である。
シランガスの工業的製法としては、従来、液体アン
モニア中で珪化マグネシウムとアンモニウム塩とを反応
させ方法(例えば、特公昭38−19951号公報)、水素
化リチウム等の金属水素化物によりクロロシランを還元
する方法(例えば、特公昭39−3660号公報、特公昭59−
1211号公報)3クロロシランをα−オキソアミン基を
含む化合物などの触媒の存在下で不均化する方法(例え
ば特開昭59−54617号公報)、或はトリアルコキシシ
ランをナトリウムエトキシドやマグネシウムアセチルア
セトネート、塩化リチウム、ヘキサメチル燐酸トリアミ
ド等の触媒の存在下液相で不均化する方法(例えば、特
公昭51−20440号公報、特公昭60−4195号公報)等が知
られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これらの従来の製造法の内、第1の方法では珪化マグ
ネシウムのような特殊な化合物を用いねばならないこと
の他、液体アンモニアを使用するため高圧低温を維持す
るための設備が必要であり、設備投資に多額の費用を要
するという欠点がある。又、アンモニアを含んだマグネ
シウム塩の泥状残渣の処理という問題もある。
第2の方法では金属水素化物のような取扱に慎重を要
する危険な化合物を使用しなければならず、また塩素、
塩化リチウムなど多量の副生成物が発生するため、これ
を廃棄物として系外に出さないためには回収再利用の為
の複雑なリサイクルシステムの開発が必要であり、なお
また第3の方法とも共通の問題点としてクロロシランを
出発原料とするため装置の腐食に対する対策を要すると
いう欠点がある。
第4の方法は、トリアルコキシシランがトリクロロシ
ランに比較して不均化され易い、適当な触媒の存在下で
は室温でも反応が進行し、シランなどの不均化生成物が
得られることを利用して、液相反応により穏和な加熱条
件下で不均化させる方法である。しかしながら、この方
法は理想的な製造法のように見えるが、実はそうではな
い。何故ならば、シランのような危険な化合物を工業的
規模で製造する場合に必須である反応制御の容易さの点
で問題点を有しているからである。即ち、液相反応によ
りトリアルコキシシランを不均化する方法に於ては、反
応を途中で速やかに停止させた場合に、反応器の加熱を
停止し室温まで冷却したとしても、反応液体系に触媒が
溶解ないし懸濁し又は固体として常に接触状態となって
おり、反応が急速に且つ完全に停止することはないので
あり、緊急停止ができないという重大な欠点を有してい
るのである。
本発明は、これらの問題点を解決し、トリアルコキシ
シランの不均化反応の制御を容易なものとし、シランを
選択的にしかも収率良く製造する方法を提供することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等はアルコキシシランの不均化反応について
詳細に研究を行った結果、アルコキシシランを気体とし
て固定触媒に送通することにより、反応の制御を容易に
し得ること、又固定触媒に適した触媒効果の大きい触媒
として周期表の第5周期又は第6周期のランタノイド系
列に属する金属の酸化物が良好であることを見出して本
発明を完成した。
本発明は一般式[A] (但し、R1、R2及びR3は炭素数1〜3のアルキル基であ
る。以下同じ。) で表わされるトリアルコキシシランを気相系で、元素の
周期表の第5周期又は第6周期のランタノイド系列に属
する金属の酸化物を触媒として、不均化反応させること
を特徴とするシランガスの製造法である。
本発明に於て用いて原料のトリアルコキシシランは、
一般式[A]で示される如く、同一アルコキシ基を有す
るものであっても、2種以上のアルコキシ基を有する混
合トリアルコキシシランであっても良く、例えばトリメ
トキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシ
ラン、トリイソプロポキシシラン、エトシシジメトキシ
シラン、ジエトキシメトキシシラン、ジメトキシプロポ
キシシラン、ジエトキシイソプロポキシシランなどを挙
げることができる。
本発明に於て用いる触媒は、元素の周期表の第5周期
又は第6周期のランタノイド系列に属する金属の酸化物
である。該金属酸化物としては、例えば第5周期に属す
る金属の酸化物としては酸化ジルコニウム、酸化ニオブ
類、酸化モリブデン類、酸化ルテニウム類、酸化ロジウ
ム類、酸化パラジウム類等を、また第6周期のランタノ
イド系列に属する金属の酸化物としては酸化セリウム
類、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ジスプロシウ
ム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウ
ム等などを挙げることができ、これらの内酸化ジルコニ
ウム、二酸化ルテニウム、及び酸化セリウムが特に好ま
しい。又これらの触媒は単独で用いるだけでなく2種以
上の混合して用いてもよいし、通常触媒担体として用い
られるアルミナやシリカなどの無機化合物或は珪藻土等
の天然の無機物質やガラス製もしくは磁製のラシヒリン
グに付着させるかもしくは混合した形で用いてもよい。
本発明の反応は気相系で行うものであり、触媒を充填
した反応管を加熱し、該反応管にトリアルコキシシラン
の蒸気を送入して不均化反応を行う。トリアルコキシシ
ランは、気化して、ヘリウム、アルゴン、窒素、水素な
どの気体で希釈し、或は希釈せずにそのまま反応管にフ
ィードするが、予め予熱器で加熱しておくと反応温度一
定に保つのが容易になる。
反応温度は100〜500℃がよく、150〜350℃の範囲がよ
り好ましい。温度100℃未満ではトリアルコキシシラン
の転化率が低くなり過ぎるし、500℃を越えると生成し
たシランが分解し易くなる。
反応式は (但し、RiはR1、R2、もしくはR3の何れかである炭素数
1〜3のアルキル基である)である。
〔作 用〕
本発明では周期表の第5周期又は第6周期のランタノ
イド系列に属する金属の酸化物を触媒として選定したの
で、トリアルコキシシランを気体で固定触媒層に送通す
る不均化反応遂行を可能にし、これによってトリアルコ
キシシランの送入量を制御することにより、反応を容易
に制御し得る。即ち極端な場合、送入を停止することに
より反応を緊急停止させることが可能となった。触媒の
効果の大きいことと相まって、ジアルコキシシラン、モ
ノアルコキシシランを生成しないという良好な選択性が
あるので、生成物の精製を容易にしている。
〔実施例〕
実施例によって、本発明を更に具体的に説明するの
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 酸化ジルコニウム0.5gをガラス製反応管に充填し、電
気炉で250℃に加熱した。気化させたトリメトキシシラ
ン(流量2.4ml/min)とヘリウム(流量20ml/min)との
混合物を予熱器で250℃に加熱した後反応管に供給して
不均化反応を行ない、反応管から出てきた気体の反応混
合物を30分毎にガスクロマトグラフィーで分析した。未
反応のトリメトキシシラン、シラン、テトラメトキシシ
ランの組成比は反応中ほぼ一定の値を示した。ジメトキ
シシランとモノメトキシシランは反応中に検出すること
ができなかった。反応を開始してから3時間後の分析結
果は、トリメトキシシランの転化率:62%、供給したト
リメトキシシランに対するシランの収率:62%(転化ト
リメトキシシランに対するシランの収率:100%)、供給
したトリメトキシシランに対するテトラメトキシシラン
の収率:62%(転化トリメトキシシランに対するテトラ
メトキシシランの収率:100%)であり、副生物が検出で
きなかった。
実施例2〜9 実施例1と同一の気相反応装置を用いほぼ同じ反応条
件下で、触媒の種類を替えて不均化反応を行わせ、シラ
ンを製造した。結果を第1表に示す。
この場合も、トリアルコキシシランの転化率が低い場
合であっても、ジアルコキシシラン、モノアルコキシシ
ランの生成は認められなかった。
〔発明の効果〕
本発明によって、トルアルコキシシランの不均化反応
の制御が容易になり、特に緊急時にはトリアルコキシシ
ランの反応管への送入を停止することによって、直ちに
反応を停止させることができる。又触媒の選択性が良
く、シランとテトラアルコキシシランとを選択的に製造
することができ、不均化反応の中間生成物であるジアル
コキシシラン及びモノアルコキシシランは生成しないの
で、生成物の単離精製操作が簡単になり、従って収率も
良好である。
危険な化合物であるシランを安全な制御の下に、テト
ラアルコキシシラン以外の副生物を生成せずに反応を行
わせ得るので実用的効果の大きい発明である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[A] (但し、R1、R2及びR3は炭素数1〜3のアルキル基であ
    る) で表されるトリアルコキシシランを気相系で、元素の周
    期表の第5周期または第6周期のランタノイド系列に属
    する金属の酸化物を触媒として、不均化反応させること
    を特徴とするシランガスの製造法。
  2. 【請求項2】周期表の第5周期に属する金属の酸化物が
    酸化ジルコニウムもしくは二酸化ルテニウムであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のシランガス
    の製造法。
  3. 【請求項3】周期表の第6周期のランタノイド系列に属
    する金属の酸化物が酸化セリウムであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載のシランガスの製造方
    法。
  4. 【請求項4】気相不均化反応を温度100〜500℃において
    行う特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載
    のシランガスの製造方法。
  5. 【請求項5】気相不均化反応を温度150〜350℃において
    行う特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載
    のシランガスの製造方法。
  6. 【請求項6】トリアルコキシシランがトリメトキシシラ
    ンである特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれかに
    記載のシランガスの製造方法。
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FR2665446B1 (fr) * 1990-07-31 1992-11-27 Rhone Poulenc Chimie Procede et catalyseur comprenant un compose de lanthanide comme additif promoteur pour la synthese directe du dimethyldichlorosilane.
JP5647620B2 (ja) * 2009-11-25 2015-01-07 昭和電工株式会社 モノシラン及びテトラアルコキシシランの製造方法

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