JPH0829891B2

JPH0829891B2 - 循環式シート収納箱及び収納方法

Info

Publication number: JPH0829891B2
Application number: JP2201517A
Authority: JP
Inventors: 敦則木村; 敦内田; 秀一秦
Original assignee: Fujitsu Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd
Priority date: 1990-07-31
Filing date: 1990-07-31
Publication date: 1996-03-27
Anticipated expiration: 2011-03-27
Also published as: JPH0489772A

Description

【発明の詳細な説明】〔概要〕上部にシート回収口を有し下部にシート繰り出し口を
有し、内部にシートを積み重ねた状態で収容できるケー
スと、該ケース内に回収されるシートの下側を保持する
仕切り板と、前記レース内に回収されたシートの上部を
押圧する押し板と、シートをケース下方へ落下させるべ
く前記仕切り板を開放し、更に該仕切り板を積み重ねら
たシートの上側へ移動させて、新たに回収されるシート
の下側を保持できる態勢に移行する仕切り板駆動手段
と、押圧すべきシートがなくなった時に前記押し板を新
たに回収されたシートを押圧する態勢に復旧させる押し
板駆動手段とから成る循環シート収納箱に関し、折り癖の付けられた紙幣（シート）又は流通券のよう
に膨らんだ紙幣（シート）でも、所定枚数以上を収容で
き、なお且つ押し板の復旧スペースを十分確保できるよ
うにすることを目的とし、シートの上部を下方へ圧縮する圧縮板と、少なくとも
前記押し板が復旧する際に、該圧縮板を作動させる圧縮
板駆動手段とを具備する循環式シート収納箱を構成す
る。

〔産業上の利用分野〕

本発明は循環式シート収納箱、例えば循環式入出金装
置における紙幣カセットのような、回収したシート（紙
幣）を再度繰り出す循環式シート収納箱に関する。

このような循環式紙幣収納箱においては、折り癖の付
けられた紙幣又は流通券のように膨らんだ紙幣でも、所
定枚数以上を収容できる容積が確保されるのが望まし
い。

〔従来の技術〕

例えば特開昭60-216098号公報又は特開昭63-78291号
公報に記載されているようなATM（Auto matic Tellers
Machine;自動現金預金支払機）に使用可能な、循環式入
出金装置における紙幣カセットの従来例として、第７図
及び第８図に示すようなものがある。第７図は従来の循
環式入出金装置の概略図、第８図は同従来例の動作を説
明する図である。これらの図において、１は紙幣（シー
ト）、２は紙幣を積み重ねて収納する紙幣収納ケース、
３は回収した紙幣をケース内へ入れる回収口、４はケー
ス内の紙幣を繰り出す繰り出し口、５は紙幣繰り出しロ
ーラ、６は仕切り板、6aは仕切り板を駆動するモータ、
７は押し板、7aは押し板を駆動するモータ、８は制御
部、９は仕切り板駆動手段（マグネット）、10は押し板
駆動手段（マグネット）である。

第８図に示すように、Ａ）紙幣１はケース２の上部に
ある回収口３からケース２内へ入り、ケース２の両側に
対称に設けられた仕切り板６の上に載る。Ｂ）紙幣１が
ある程度溜まると、押し板７が矢印のように立ち上が
り、紙幣が下降できる領域外に退避する。Ｃ）紙幣を載
せた仕切り板６が下降し所定の位置まで来ると、仕切り
板６が矢印のように開いて紙幣を落とす。Ｄ）紙幣はケ
ースの底まで落下する。一方、退避した押し板７は上昇
し、溜まった紙幣の上側へ来て矢印のように倒れて紙幣
を押圧する状態に復旧する。Ｅ）仕切り板６も上昇し押
し板７の上側に来た後矢印のように開き、次に入ってい
る紙幣を受ける姿勢になる。Ｆ）そして、最も下にある
紙幣から順次ローラ５により繰り出し口４からケース外
部へ繰り出される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のような従来の循環式紙幣（シート）収納箱によ
ると、Ｄの工程において押し板７が復旧する際、落下さ
せた紙幣の上に復旧スペースＳが必要であり、回収紙幣
の容積はこの条件により決定される。例えば、回収紙幣
の容積が（その高さでＨで）200mm必要であるとすれ
ば、この容積は官封券で約2000枚収容でき、折り癖の付
けられた紙幣又は流通券のように膨らんだ紙幣であると
同枚数で250mmぐらいの高さが必要となり、このままで
は押し板７が復旧できなくなる。また、回収紙幣の容積
をその高さで200mmぐらいにとどめるためには、回収枚
数を減らさなければならなかった。

そこで、本発明は、折り癖の付けられた紙幣（シー
ト）又は流通券のように膨らんだ紙幣（シート）でも、
所定枚数以上を収容でき、なお且つ押し板の復旧スペー
スを十分確保できるようなした循環式紙幣（シート）収
納箱を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

このような課題を解決するために、本発明によれば、
従来と同様の循環式シート収納箱に、第１図に示すよう
に、シートの上部を下方へ圧縮する圧縮板（11）を付加
し、前記Ｄ工程の紙片（シート）を押さえ込むようにし
たものである。即ち、本発明では、上部にシート回収口
（３）を有し下部にシート繰り出し口（４）を有し、内
部にシートを積み重ねた状態で収容できるケース（２）
と、該ケース内へ回収されるシートの下側を保持する仕
切り板（６）と、前記ケース内に回収されたシートの上
部を押圧する押し板（７）と、シートをケース下方へ落
下させるべく前記仕切り板（６）を開放し、更に該仕切
り板を積み重ねられたシートの上側へ移動させて、新た
に回収されるシートの下側を保持できる態勢に移行する
仕切り板駆動手段（９）と、押圧すべきシートがなくな
った時に前記押し板（７）を新たに回収されたシートを
押圧する態勢に復旧させる押し板駆動手段（10）とから
成る循環式シート収納箱において、シートの上部を下方
へ圧縮する圧縮板（11）と、少なくとも前記押し板が復
旧する際に、該圧縮板を作動させる圧縮板駆動手段（1
2）とを具備する循環式シート収納箱が提供される。

また、本発明は、Ａ）ケース（２）の上部にある回収口（３）から入っ
たシート（１）をケース内に設けた仕切り板（６）上に
載せる工程と、Ｂ）仕切り板（６）の下側にある押し板（７）をシー
トが下降できる領域外に退避させる工程と、Ｃ）シートを載せた仕切り板を下降させ所定位置まで
来ると、前記仕切り板を開いてシートを落下させる工程
と、Ｄ）退避した押し板を上昇させ、仕切り板上に溜まっ
たシートの上側へもたらしてシートを押圧する状態に復
旧する工程と、Ｅ）仕切り板も上昇させて押し板の上側へもたらし、
回収口から入っている次のシートを受ける態勢にさせる
工程と、Ｆ）ケース内の最も下にあるシートから順次シートを
繰り出し口（４）からケース外部へ繰り出す工程とを含
んでなる循環式シート収納方法において、少なくとも退避した押し板（７）が上昇し、仕切り板
（６）上に溜まったシート（１）の上側へ来て、該シー
トを押圧する状態に復旧する間、前記仕切り板上に積み
重ねられたシートを下方へ圧縮するようにしたことを特
徴する循環式シート収納方法が提供される。

〔作用〕

本発明によれば、退避した押し板（７）が上昇し、仕
切り板（６）上に溜まったシート（１）の上側へ来て、
該シートを押圧する状態に復旧する間、前記仕切り板上
に積み重ねられたシートが下方へ圧縮さるので、折り癖
の付けられた紙幣（シート）又は流通券のように膨らん
だ紙幣（シート）でも、官封券と同様に、所定の容積の
収容スペースで所定枚数の紙幣（シート）を収容でき、
従って、押し板の復旧スペースを十分確保できる。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本発明の循環式紙幣収納箱の概略図である。
第１図において、１は紙幣（シート）、２は紙幣を積み
重ねて収納する紙幣収納ケース、３は回収した紙幣をケ
ース内へ入れる回収口、４はケース内の紙幣を繰り出す
繰り出し口、５は紙幣繰り出しローラ、６は仕切り板、
6aは仕切り板を駆動するモータ、７は押し板、7aは押し
板を駆動するモータ、８は制御部、９は仕切り板駆動手
段（マグネット）、10は押し板駆動手段（マグネッ
ト）、11は圧縮板であり、以上は従来のものと同様であ
る。

従来のものと相違する点は、押し板７の補助として作
用する圧縮板11及びこの圧縮板を作動する圧縮板駆動手
段12を追加したことである。

第２図は本発明の循環式紙幣収納箱の動作を工程順に
示した図である。最初のＡ〜Ｃの工程は従来と同様であ
る。即ち、Ａ）紙幣１はケース２の上部にある回収口３
からケース２内へ入り、ケース２の両側に対称に設けら
れた仕切り板６の上に載る。Ｂ）紙幣１がある程度溜ま
ると、押し板７が矢印のように立ち上がり、紙幣が下降
できる領域外に退避する。Ｃ）紙幣を載せた仕切り板６
が下降し所定の位置まで来ると、仕切り板６が矢印のよ
うに開いて紙幣を落とす。

本発明では、Ｃ）の工程の終了後、D₁においてケース
２内の最上位置にある圧縮板11が矢印のように下降し、
紙幣を押圧する。従って、膨らんだ紙幣を圧縮して押し
板７が復旧するためのスペースを十分確保する。その間
に、押し板７が上昇し、仕切り板６上に溜まった紙幣１
の上側へ来て、該紙幣を押圧する状態に復旧する
（D₂）。押し板７が紙幣１を押圧する態勢になった後、
D₃のように圧縮板11が矢印のように上昇しケース２内の
ケース２内の最上位置に戻る。

次のＥ及びＦの工程は従来と同様である。即ち、Ｅ）
仕切り板６も上昇し押し板７の上側に来た後矢印のよう
に開き、次に入っている紙幣を受ける態勢になる。Ｆ）
そして、最も下にある紙幣から順次ローラ５により繰り
出し口４からケース外部へ繰り出される。

第３図は本発明で施用する押し板の実施例を示す図で
あり、恰好は正面図、（ｂ）は側面図、（ｃ）は退避動
作を示す側面図である。モータ30（7a）で駆動される一
対のベルト31に、金具32が掛け渡すように取付けられ、
金具32には押し板７を担持するレバー33が支点34で駆動
できるように取付けられる。この支点34には爪35aを有
するストッパ35も枢動可能に取付けられている。第２レ
バー36は一端がレバー33に枢動可能に取付けられ、他端
が垂直に移動可能にガイド39に案内されている。レバー
33、36間にはバネ38が取付けられる。

第３図（ｂ）に示すように、ストッパ35の爪35aが軸3
7に係合している時は、レバー36を所定位置に保持し、
押し板７を押圧状態（水平位置）に維持する。なお、支
点34もガイド39に沿って垂直方向に移動するように規制
されている。退避動作では、第３図（ｃ）に示すよう
に、押し板駆動手段であるソレノイド40（10）が作用し
ストッパ35を矢印のように移動させ、爪35aを軸37から
外す。この時軸37の上昇を許容されるのでバネ38の力で
レバー33、36間の角度を大きくするように作用し、レバ
ー33及び押し板７が矢印のように立ち上がる。

第４図は本発明で使用する仕切り板の機構を示す図で
あり、第４図（ａ）は正面図、第４図（ｂ）は退避動作
を示す図である。第５図は本発明で使用する紙幣圧縮板
の図である。モータ20（6a）で駆動される両側のベルト
21には金具22が取付けられ、これらの金具22には仕切り
板６が駆動可能に対称的に取付けられている。各金具22
には、レバー23、スプリング24、連結バー25、及びスト
ッパ26が取付けられる。モータ20（6a）の駆動により金
具22が下降し、所定の位置に達するとマグネット９（第
４図には図示せず）の駆動よりストッパ26を矢印の方向
に回転させ、ストッパ26を仕切り板６から外す。これに
より、第４図（ｂ）のように仕切り板６は垂直な状態に
倒れて退避状態となる。

仕切り板６が倒れると、仕切り板６によって支えられ
ていた連結バーが下がり、スプリング24によりレバー23
が矢印の方向に回転する。この状態で所定の位置まで上
昇すると、レバー23が圧縮板11の切欠部11aと係合する
（第５図参照）。金具22がモータ20（6a）で駆動され、
押し板７が復旧するのに十分なスペースを確保する所定
の位置まで圧縮板11を引きさげる。

押し板７の金具32が所定の上昇位置に来ると、軸37が
ケース側の図示しないストッパに当接し、更に金具32が
上昇されるとレバー33及び押し板７が矢印と反対の方向
へ移動し、ストッパ35の爪35aが軸37に係合し、レバー3
3及び押し板７を押圧状態（水平位置）にロックする。
押し板７の上下動作はモータ30（7a）及びベルト31によ
り行われる。次に、押し板７が所定の位置まで下降する
ことにより、紙幣１を更に押さえ、仕切り板６が復旧す
るのに十分なスペースを確保する。

押し板７が紙幣１を押さえる状態に復帰した後は、再
度金具22（ベルト21）が上昇し、圧縮板11がケース上端
部のストッパ51に当接して停止し、圧縮板11はこれ以上
上昇できなくなる。一方、金具22（ベルト21）はわずか
であるが更に上昇する。上昇すると仕切り板６に設けら
れた突出部分6bがケース上部に固定された固定ガイド2b
（第４図（ｂ）に破線で示す）によって引き起こされ仕
切り板６を水平位置にする。この動作によって仕切り板
６のもう１つの突起6cが、図示しないトーションスプリ
ングで矢印と反対の方向へ付勢されているレバー26を乗
り越え、このレバー26により仕切り板６が水平位置にロ
ックされる。

更に、仕切り板６が回動することにより、連結バー25
を介してレバー23を矢印方向と逆の方向に退避させる。
これによりレバー23が圧縮板11の切欠11aから外れ、圧
縮板11aと仕切り板６との連結が解除される。

なお、上述の実施例では、紙幣圧縮板11と仕切り板６
とを連動させる構成としたが、圧縮板駆動用のモータを
使用し、それぞれ単独の駆動原で作動するように構成し
てもよいことは勿論である。

第６図は本発明における押し板、仕切り板、及び紙幣
圧縮板の関係を示す図である。

〔発明の効果〕

以上に説明したように、本発明によれば、少なくとも
退避した押し板（７）が上昇し、仕切り板（６）上に溜
まったシート（１）の上側へ来て、該シートを押圧する
状態に復旧する間、前記仕切り板上に積み重ねられたシ
ートが下方へ圧縮されるので、折り癖の付けられた紙幣
（シート）又は流通券のように膨らんだ紙幣（シート）
でも、官封券と同様に、所定の容積の収容スペースで所
定枚数の紙幣（シート）を収容でき、従って押し板の復
旧のためのスペースを十分確保できる。このため、紙幣
（シート）を収容できる容積を実質上増加することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の循環式紙幣収納箱（右側は正面断面図
及び左側は側面断面図）の概略図、第２図は本発明の循
環式紙幣収納箱の動作を工程順に示した図、第３図は本
発明で使用する押し板の実施例を示す図で、第３図
（ａ）は正面図、第３図（ｂ）は側面図、第３図（ｃ）
は退避状態を示す図、第４図は本発明で使用する仕切り
板の図で、第４図（ａ）は正面図、第４図（ｂ）は退避
動作を示す図、第５図は本発明で使用する紙幣圧縮板の
図、第６図は本発明における押し板、仕切り板、及び紙
幣圧縮板の動作を説明する図、第７図は従来の循環式入
出金装置の概略図、第８図は同従来例の動作を説明する
図である。１……紙幣（シート）、２……ケース、３……回収口、
４……繰り出し口、５……ローラ、６……仕切り板、７
……押し板、８……制御部、９……仕切り板駆動手段、
10……押し板駆動手段、11……圧縮板、12……圧縮板駆
動手段。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上部にシート回収口（３）を有し下部にシ
ート繰り出し口（４）を有し、内部にシートを積み重ね
た状態で収容できるケース（２）と、該ケース内に回収
されるシートの下側を保持する仕切り板（６）と、前記
ケース内に回収されたシートの上部を押圧する押し板
（７）と、シートをケース下方へ落下させるべく前記仕
切り板（６）を開放し、更に該仕切り板を積み重ねらた
シートの上側へ移動させて、新たに回収されるシートの
下側を保持できる態勢に移行する仕切り板駆動手段
（９）と、押圧すべきシートがなくなった時に前記押し
板（７）を新たに回収されたシートを押圧する態勢に復
旧させる押し板駆動手段（10）とから成る循環式シート
収納箱において、シートの上部を下方へ圧縮する圧縮板
（11）と、少なくとも前記押し板（７）が復旧する際
に、該圧縮板を作動させる圧縮板駆動手段（12）とを具
備する循環式シート収納箱。
【請求項２】前記圧縮板（11）と前記仕切り板（６）と
を連動するように構成したことを特徴とする請求項１に
記載の循環式シート収納箱。
【請求項３】Ａ）ケース（２）の上部にある回収口
（３）から入ったシート（１）をケース内に設けた仕切
り板（６）上に載せる工程と、Ｂ）仕切り板（６）の下側にある押し板（７）をシー
トが下降できる領域外に退避させる工程と、Ｃ）シートを載せた仕切り板を下降させ所定位置まで
来ると、前記仕切り板を開いてシートを落下させる工程
と、Ｄ）退避した押し板を上昇させ、仕切り板上に溜まっ
たシートの上側へもたらしてシートを押圧する状態に復
旧する工程と、Ｅ）仕切り板も上昇させて押し板の上側へもたらし、
回収口から入っている次のシートを受ける態勢にさせる
工程と、Ｆ）ケース内の最も下にあるシートから順次シートを
繰り出し口（４）からケース外部へ繰り出す工程とを含
んでなる循環式シート収納方法において、少なくとも退避した押し板（７）が上昇し、仕切り板
（６）上に溜まったシート（１）の上側へ来て、該シー
トを押圧する状態に復旧する間、前記仕切り板上に積み
重ねられたシートを下方へ圧縮するようにしたことを特
徴とする循環式シート収納方法。