JPH08298825A - 水田作業機 - Google Patents

水田作業機

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JPH08298825A
JPH08298825A JP10922795A JP10922795A JPH08298825A JP H08298825 A JPH08298825 A JP H08298825A JP 10922795 A JP10922795 A JP 10922795A JP 10922795 A JP10922795 A JP 10922795A JP H08298825 A JPH08298825 A JP H08298825A
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depth
groove
sensor
ground
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JP10922795A
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Hideaki Mizota
秀昭 溝田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 田面から対地作業装置までの高さを検出する
高さセンサー、右及び左サイドフロートが田面に形成す
る溝の深さを検出する右及び左溝深さセンサーを備え、
高さセンサーの検出値に基づいて対地作業装置を昇降操
作して、右及び左溝深さセンサーの検出値に基づいて昇
降操作の制御感度を変更し、且つ、対地作業装置をロー
リング操作するように構成した水田作業機において、田
面の凹凸が多いことによるローリング操作のハンチング
現象を抑える。 【構成】 水平面に対する対地作業装置3の左右角度を
検出する傾斜センサーを備えて、田面Gの凹凸が少ない
場合は右及び左溝深さセンサーの検出値に基づいて、対
地作業装置3がローリング操作される第1状態が選択で
きるように、田面Gの凹凸が多い場合には傾斜センサー
の検出値に基づいて、対地作業装置3がローリング操作
される第2状態が選択できるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乗用型田植機や乗用型直
播機等の水田作業機において、対地作業装置の昇降操作
及びローリング操作の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような水田作業機の一例が、特開
平7‐50907号公報に開示されている。この水田作
業機では、対地作業装置(前記公報の図1中の5)を機
体に対して第1アクチュエータ(前記公報の図1中の
3)により昇降操作自在、第2アクチュエータ(前記公
報の図1中の4)によりローリング操作自在に連結し
て、田面から対地作業装置までの高さを検出する高さセ
ンサー(前記公報の図4中の10)、右サイドフロート
が田面に形成する溝の深さを検出する右溝深さセンサー
(前記公報の図2及び図4中のPM)、並びに、左サイ
ドフロートが田面に形成する溝の深さを検出する左溝深
さセンサー(前記公報の図2及び図4中のPM)を備え
ている。
【0003】これにより、高さセンサーの検出値に基づ
いて対地作業装置が田面から設定高さに維持されるよう
に、第1アクチュエータにより対地作業装置が自動的に
昇降操作されるのであり、右及び左溝深さセンサーの検
出値に基づいて、昇降操作の制御感度が自動的に変更操
作される。この場合、右及び左溝深さセンサーの検出値
に基づいて右及び左の溝の深さの差が設定量以下となる
ように、第2アクチュエータにより対地作業装置が自動
的にローリング操作される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の水田作業機では
一対の接地体(前記公報の図2及び図3中の21,2
2)の動作に基づいて、右及び左溝深さセンサーが溝の
深さを検出するように構成されている。これにより、田
面の凹凸が多くなると右及び左溝深さセンサーの検出値
が激しく変化することになるので、第2アクチュエータ
による対地作業装置のローリング操作にハンチング現象
が発生することがある。このような状態になると、ロー
リング操作の制御感度を鈍感側に変更する必要がある
が、田面の凹凸の状態によっては、ローリング操作の制
御感度を鈍感側に変更するだけでは、ハンチング現象を
抑えることができない場合がある。本発明は高さセンサ
ー、右及び左溝深さセンサーを備えて対地作業装置を昇
降及びローリング操作するように構成した水田作業機に
おいて、田面の凹凸が多い場合でもハンチング現象を起
こさずに、対地作業装置のローリング操作が行えるよう
に構成することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな水田作業機において、次のように構成することにあ
る。 〔1〕対地作業装置を機体に対して第1アクチュエータ
により昇降操作自在、第2アクチュエータによりローリ
ング操作自在に連結して、対地作業装置の左右に右サイ
ドフロート及び左サイドフロートを備え、田面から対地
作業装置までの高さを検出する高さセンサーと、右サイ
ドフロートが田面に形成する溝の深さを検出する右溝深
さセンサーと、左サイドフロートが田面に形成する溝の
深さを検出する左溝深さセンサーと、水平面に対する対
地作業装置の左右角度を検出する傾斜センサーとを備え
ると共に、高さセンサーの検出値に基づいて対地作業装
置が田面から設定高さに維持されるように、第1アクチ
ュエータを作動操作する昇降制御手段と、右及び左溝深
さセンサーの検出値に基づいて、溝の深さが深いと昇降
制御手段の制御感度を敏感側に変更し、溝の深さが浅い
と昇降制御手段の制御感度を鈍感側に変更する感度変更
手段と、右及び左溝深さセンサーの検出値に基づいて、
右及び左の溝の深さの比が設定値となるように、第2ア
クチュエータを作動操作する第1ローリング制御手段
と、傾斜センサーの検出値に基づいて、対地作業装置が
水平面に対して設定角度に維持されるように、第2アク
チュエータを作動操作する第2ローリング制御手段と、
第1ローリング制御手段を作動させて第2ローリング制
御手段を停止させる第1状態、及び第2ローリング制御
手段を作動させて第1ローリング制御手段を停止させる
第2状態に選択切換可能な切換手段とを備えてある。
【0006】〔2〕前項〔1〕の構成において、右溝深
さセンサーの検出値と左溝深さセンサーの検出値との差
の変化頻度が設定値よりも小さいと、第1状態が自動的
に選択されるように、変化頻度が設定値よりも大きいと
第2状態が自動的に選択されるように、切換手段を構成
してある。
【0007】
【作用】
〔I〕前項〔1〕のように構成すると、高さセンサーの
検出値に基づいて対地作業装置が田面から設定高さに維
持されるように、昇降制御手段により第1アクチュエー
タが作動操作されて、対地作業装置が自動的に昇降操作
されるのであり、右及び左溝深さセンサーの検出値に基
づいて、昇降制御手段の制御感度が感度変更手段により
自動的に変更操作される(溝の深さが深いと昇降制御手
段の制御感度が敏感側に変更操作され、溝の深さが浅い
と昇降制御手段の制御感度が鈍感側に変更操作され
る)。
【0008】この場合、田面の凹凸が少ないと判断でき
る場合には、切換手段により第1状態を設定すればよ
い。これにより、右及び左溝深さセンサーの検出値に基
づいて右及び左の溝の深さの比が設定値となるように
(右及び左の溝の深さの差が設定量以下となる状態と同
等)、第1ローリング制御手段により第2アクチュエー
タが作動操作されて、対地作業装置が自動的にローリン
グ操作される。苗植付装置や直播機等の対地作業装置は
田面に対して作業(苗の植付作業や種の播き作業)を行
うので、ハンチング現象を起こさなければ、第1ローリ
ング制御手段により田面を基準とした対地作業装置のロ
ーリング操作を行うことが好ましい。
【0009】逆に、田面の凹凸が多いと判断できる場合
には、切換手段により第2状態を設定すればよい。これ
により、傾斜センサーの検出値に基づいて対地作業装置
が水平面に対して設定角度に維持されるように、第2ロ
ーリング制御手段により第2アクチュエータが作動操作
されて、対地作業装置が自動的にローリング操作され
る。この場合、田面の凹凸に関係なく第2ローリング制
御手段により、対地作業装置が水平面を基準としてロー
リング操作されるので、田面の凹凸によるハンチング現
象は生じない。
【0010】〔II〕前項〔2〕のように構成すると、
前項〔1〕の構成の場合と同様に前項〔I〕に記載の
「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作
用」を備えている。田面の凹凸が多いと、右及び左溝深
さセンサーの検出値の差は比較的激しく変化するので、
この検出値の差の変化頻度が小さいと田面の凹凸が少な
いと判断でき、変化頻度が大きいと田面の凹凸が多いと
判断できる。これにより、前項〔3〕のように構成する
と、右及び左溝深さセンサーの検出値の差の変化頻度が
小さければ、自動的に第1状態(第1ローリング制御手
段が作動する状態)が設定され、変化頻度が大きいと自
動的に第2状態(第2ローリング制御手段が作動する状
態)が設定される。従って、作業者は田面の凹凸の状態
を目視しながら、切換手段を手動で切換操作する必要が
ない。
【0011】
【発明の効果】請求項1のように構成すると、高さセン
サー、右及び左溝深さセンサーを備えて対地作業装置を
昇降及びローリング操作するように構成した水田作業機
において、田面の凹凸が少ない場合には右及び左溝深さ
センサーにより田面を基準とした対地作業装置のローリ
ング操作が行え、田面の凹凸が多い場合には傾斜センサ
ーにより田面の凹凸の影響を受けずに対地作業装置をロ
ーリング操作することができるようになって、水田作業
機における対地作業装置のローリング制御性能を向上さ
せることができた。
【0012】請求項2のように構成すると、請求項1の
ように構成した場合と同様に前述の請求項1の「発明の
効果」を備えている。請求項2のように構成すると、田
面の凹凸の状態に応じて自動的に第1状態及び第2状態
が設定され、作業者は田面の凹凸の状態を目視しながら
切換手段を手動で切換操作する必要がなくなるので、操
作性も向上させることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)図1に示すように、前輪1及び後輪2で支持され
た機体の後部に、苗植付装置3(対地作業装置に相当)
を、リンク機構4及び油圧シリンダ5(第1アクチュエ
ータに相当)により昇降操作自在に連結して、水田作業
機の一例である乗用型田植機を構成している。一対の植
付アーム7を備えた植付ケース8が、苗植付装置3の支
持ケース6の後部に回転駆動自在に支持され、苗のせ台
9が支持ケース6に対して左右に往復横送り駆動自在に
支持されており、植付ケース8の回転に伴い、苗のせ台
9から一対の植付アーム7が交互に苗を取り出して田面
Gに植え付けて行くように、苗植付装置3が構成されて
いる。
【0014】図1及び図2に示すように、苗植付装置3
はリンク機構4の前後軸芯P1回りにローリング自在に
連結されている。リンク機構4の後端のフレーム4aに
電動シリンダ15(第2アクチュエータに相当)が備え
られ、苗植付装置3において苗のせ台9を支持するフレ
ーム10と電動シリンダ15とがバネ14を介して連結
されている。これにより、電動シリンダ15を伸縮操作
することによって、苗植付装置3をリンク機構4の前後
軸芯P1周りにローリング操作する。
【0015】(2)図1,2,3に示すように、苗植付
装置3の左右中央に1個のセンターフロート16が配置
され、一対の右サイドフロート17,18、及び一対の
左サイドフロート19,20が配置されており、次にセ
ンターフロート16、右及び左サイドフロート17〜2
0の構造について説明する。
【0016】図3及び図6に示すように支持フレーム2
3の横軸芯P2周りに、センターフロート16の後部が
上下揺動自在に支持され、センターフロート16の前部
がバネ(図示せず)により下降側に付勢されており、支
持ケース6の前部に備えられた第1ポテンショメータ1
1(高さセンサーに相当)の検出アーム11aと、セン
ターフロート16の前部とがロッド21により連結され
ている。これにより、田面Gから苗植付装置3までの高
さが、センターフロート16の上下角度として第1ポテ
ンショメータ11により検出されるのであり、第1ポテ
ンショメータ11の検出値が制御装置22に入力されて
いる。
【0017】図3及び図5に示すように、支持ケース6
から延出された支持フレーム24の横軸芯P3周りに、
右及び左サイドフロート17〜20の後部が上下揺動自
在に支持され、右及び左サイドフロート17〜20の前
部がバネ(図示せず)により下降側に付勢されている。
図3,4,5に示すように、左右両端側の右及び左サイ
ドフロート17,19の後部に開口17a,19aが形
成されており、支持フレーム24の横軸芯P3周りに支
持されたアーム25に接地フロート26が連結され、接
地フロート26が右及び左サイドフロート17,19の
開口17a,19a内で上下揺動するように構成されて
いる。
【0018】右サイドフロート17,18の間及び左サ
イドフロート19,20の間に、左右一対の支持フレー
ム27が配置され、支持フレーム27の後部の横軸芯P
3周りに、アーム28を介して左右一対の接地フロート
29が上下揺動自在に支持されている。図4及び図5に
示すように、支持ケース6に固定された左右一対の支持
軸30に、ベアリング32を介して左右一対の円筒部材
33が回転自在に支持され、右側の円筒部材33内に第
2ポテンショメータ12(右溝深さセンサーに相当)が
固定され、左の円筒部材33内の第3ポテンショメータ
13(左溝深さセンサーに相当)が固定されている。
【0019】左右の接地フロート29のアーム28の支
持軸34と、左右の円筒部材33とが各々ロッド35に
よって接続され、接地フロート29の上下動作が円筒部
材33に伝達されるように構成している。第2及び第3
ポテンショメータ12,13の検出軸12a,13aに
操作軸36が接続されており、左右の接地フロート26
のアーム25の支持軸37と、第2及び第3ポテンショ
メータ12,13の操作軸36とが各々ロッド38によ
って接続され、接地フロート26の上下動作が操作軸3
6に伝達されるように構成している。
【0020】以上の構造により、右及び左の接地フロー
ト29は田面Gに接地追従して、右及び左サイドフロー
ト17,19が田面Gに形成していく溝G1に、右及び
左の接地フロート26が接地していく。これによって溝
G1の深さが深くなると、接地フロート26,29の上
下方向での位置の差が大きくなっていくのであり(接地
フロート26の位置が下がる状態)、溝G1の深さが接
地フロート26,29の上下方向での位置の差として、
第2及び第3ポテンショメータ12,13により検出さ
れ、第2及び第3ポテンショメータ12,13の検出値
が制御装置22に入力されている。
【0021】(3)次に、苗植付装置3の昇降制御につ
いて説明する。前項(2)で説明したように図6に示す
ように、センターフロート16の第1ポテンショメータ
11の検出値が制御装置22に入力されており、植付走
行に伴ってセンターフロート16が田面Gに接地追従し
て行くと、第1ポテンショメータ11の検出値が目標値
Cとなるように(第1ポテンショメータ11の検出アー
ム11aが目標値Cの姿勢となるように)、制御装置2
2により制御弁39が操作され油圧シリンダ5が伸縮操
作されて、苗植付装置3が自動的に昇降操作される。こ
れにより、苗植付装置3が田面Gから設定高さに自動的
に維持されて、苗の植付深さが設定値に維持される(昇
降制御手段に相当)。
【0022】図6に示すように、前述のような昇降制御
手段の制御感度を人為的に設定可能なダイヤル式の感度
設定スイッチ40が備えられている。前述のような昇降
制御手段において、田面Gの泥が硬い場合には感度設定
スイッチ40を鈍感側に操作する。この場合、図6に示
す目標値Cが感度設定スイッチ40の操作位置に対応し
て上向き側に変更される。
【0023】これにより、第1ポテンショメータ11の
検出値が上向きの目標値Cとなるように(第1ポテンシ
ョメータ11の検出アーム11aが上向きの目標値Cの
姿勢となるように)、苗植付装置3が自動的に昇降操作
される。この上向きの目標値Cにおけるセンターフロー
ト16の姿勢は図6に示す姿勢よりも上向きになるの
で、センターフロート16の田面Gへの接地面積が減少
し、センターフロート16を下降側に付勢するバネが圧
縮されてバネの付勢力が強められる。従って、センター
フロート16の田面Gへの接地追従感度、つまり昇降制
御手段の制御感度が鈍感側に変更される。
【0024】逆に、田面Gの泥が軟らかい場合には感度
設定スイッチ40を敏感側に操作する。この場合、図6
に示す目標値Cが感度設定スイッチ40の操作位置に対
応して下向き側に変更される。これにより、第1ポテン
ショメータ11の検出値が下向きの目標値Cとなるよう
に(第1ポテンショメータ11の検出アーム11aが下
向きの目標値Cの姿勢となるように)、苗植付装置3が
自動的に昇降操作される。この下向きの目標値Cにおけ
るセンターフロート16の姿勢は図6に示す姿勢よりも
下向きになるので、センターフロート16の田面Gへの
接地面積が増加し、センターフロート16を下降側に付
勢するバネが伸長してバネの付勢力が弱められる。従っ
て、センターフロート16の田面Gへの接地追従感度、
つまり昇降制御手段の制御感度が敏感側に変更される。
【0025】前項(2)で説明したように、図4及び図
5に示す右及び左サイドフロート17,19において、
接地フロート26,29、第2及び第3ポテンショメー
タ12,13により、右及び左サイドフロート17,1
9が田面Gに形成する溝G1の深さを検出している。こ
の場合、溝G1の深さが深いと田面Gの泥が軟らかいと
判断でき、溝G1の深さが浅いと田面Gの泥が硬いと判
断できる。
【0026】これにより、第2ポテンショメータ12で
検出される右の溝G1の深さと、第3ポテンショメータ
13で検出される左の溝G1の深さとの平均値が制御装
置22により検出されて、田面Gの泥の硬軟が制御装置
22において判断される。従って、第2及び第3ポテン
ショメータ12,13により溝G1の深さが浅く田面G
の泥が硬いと判断されると、昇降制御手段の制御感度が
現在の感度設定スイッチ40の操作位置での制御感度か
ら、自動的に鈍感側に変更操作される(図6に示す目標
値Cが感度設定スイッチ40の操作位置での制御感度よ
りも上向き側に変更操作される)(感度変更手段に相
当)。逆に、溝G1の深さが深く田面Gの泥が軟らかい
と判断されると、昇降制御手段の制御感度が現在の感度
設定スイッチ40の操作位置での制御感度から、自動的
に敏感側に変更操作される(図6に示す目標値Cが感度
設定スイッチ40の操作位置での制御感度よりも下向き
側に変更操作される)(感度変更手段に相当)。
【0027】(4)次に、苗植付装置3のローリング制
御について説明する。この乗用型田植機では第1ローリ
ング制御手段と、第2ローリング制御手段とを備えてお
り、図6に示す切換スイッチ41(切換手段に相当)に
よりどちらか一方を選択して作動させることができるよ
うに構成している。これにより、切換スイッチ41を第
1位置A1(第1状態に対応)に操作していると、第2
及び第3ポテンショメータ12,13により、右の溝G
1の深さと左の溝G1の深さとが検出され、右及び左の
溝G1が等しくなるように(右及び左の溝G1の深さの
比が設定値「1」の状態)、制御装置22により電動シ
リンダ15が作動操作されて、苗植付装置3が自動的に
ローリング操作されるのであり、苗植付装置3が田面G
に対して略平行に維持される(第1ローリング制御手段
に相当)。
【0028】図2及び図6に示すように苗のせ台9のフ
レーム10に、水平面に対する苗植付装置3の左右角度
を検出する傾斜センサー31が設けられており、傾斜セ
ンサー31の検出値が制御装置22に入力されている。
これにより、切換スイッチ41を第2位置A2(第2状
態に対応)に操作していると、傾斜センサー31の検出
値に基づいて制御装置22により電動シリンダ15が作
動操作されて、苗植付装置3が水平面に対して平行(水
平面に対する設定角度に相当)に維持されるように、自
動的にローリング操作される(第2ローリング制御手段
に相当)。
【0029】次に、切換スイッチ41を自動位置A3に
操作した状態について説明する。図7に示すように、切
換スイッチ41を自動位置A3に操作すると(ステップ
S2)、前述の第1ローリング制御手段により苗植付装
置3がローリング操作される状態で(N=1,ステップ
S1)、変化頻度Bがクリアされ(ステップS3)、タ
イマーのカウントが開始される(ステップS4)。
【0030】そして、第2ポテンショメータ12により
右の溝G1の深さが検出され(ステップS5)、第3ポ
テンショメータ13により左の溝G1の深さが検出され
て(ステップS6)、右及び左の溝G1の深さの差が検
出され(ステップS7)、傾斜センサー31により水平
面に対する苗植付装置3の左右角度が検出される(ステ
ップS8)。この場合、最初はステップS1において
(N=1)と設定されているので(ステップS9)、第
1ローリング制御手段により右及び左の溝G1の深さが
等しくなるように、苗植付装置3がローリング操作され
る(ステップS10)。
【0031】タイマーのカウント開始から最初の設定時
間が経過するまでは(ステップS14)、ステップS1
0において第1ローリング制御手段により右及び左の溝
G1の深さが等しくなるように、苗植付装置3がローリ
ング操作される。この設定時間の間、右及び左の溝G1
の深さの差に変化があると(ステップS12)、この深
さの差の変化が変化頻度Bとして積算されていく(ステ
ップS13)。
【0032】以上のようにして最初の設定時間が経過す
ると(ステップS14)、積算された変化頻度Bが設定
値B1と比較される(ステップS15)。この場合、変
化頻度Bが設定値B1以下であると、田面Gの凹凸が比
較的少なく田面Gの泥が軟らかいと判断されて、ステッ
プS16において(N=1)と設定される。これによ
り、ステップS2に戻り再び次の設定時間の間だけ、第
1ローリング制御手段により右及び左の溝G1の深さが
等しくなるように、苗植付装置3がローリング操作され
るのであり(ステップS10)、右及び左の溝G1の深
さの差に変化があると(ステップS12)、この深さの
差の変化が変化頻度Bとして積算されていく(ステップ
S13)。
【0033】逆に積算された変化頻度Bが設定値B1よ
りも大きいと、田面Gの凹凸が比較的多く田面Gの泥が
硬いと判断されて(ステップS15)、ステップS17
において(N=2)と設定される。これにより、ステッ
プS2に戻り次の設定時間の間は、第2ローリング制御
手段により水平面と平行になるように、苗植付装置3が
ローリング操作されるのであり(ステップS11)、右
及び左の溝G1の深さの差に変化があると(ステップS
12)、この深さの差の変化が変化頻度Bとして積算さ
れていく(ステップS13)。
【0034】以上のように、設定時間の経過毎に右及び
左の溝G1の深さの変化頻度Bが積算されていき、変化
頻度Bに基づいて第1ローリング制御手段により苗植付
装置3がローリング操作される状態(ステップS1
0)、及び第2ローリング制御手段により苗植付装置3
がローリング操作される状態(ステップS11)が、自
動的に選択される。切換スイッチ41を第1,2,3位
置A1,A2,A3に操作している状態において、第2
又は第3ポテンショメータ12,13に異常が発生した
場合、切換スイッチ41の操作位置に関係なく常時、第
2ローリング手段により水平面と平行になるように苗植
付装置3がローリング操作される。逆に傾斜センサー3
1に異常が発生した場合、切換スイッチ41の操作位置
に関係なく常時、第1ローリング手段により右及び左の
溝G1の深さが等しくなるように苗植付装置3がローリ
ング操作される。
【0035】〔別実施例〕前述の実施例では、第1ロー
リング制御手段により右及び左の溝G1の深さが等しく
なるように苗植付装置3をローリング操作しているが、
右及び左の溝G1の深さの比が設定値(例えば、右の溝
G1の深さが「1.0」である場合に、左の溝G1の深
さが「1.2」となるような場合)となるように、苗植
付装置3をローリング操作するように構成してもよい。
この第1ローリング制御手段において、右及び左の溝G
1の深さの差が設定値以下に維持されるように、苗植付
装置3をローリング操作するように構成し、前述の設定
値を人為的に変更できるように構成してもよい。
【0036】第2ローリング制御手段において、水平面
に対し苗植付装置3が平行になるようにローリング操作
するのに代えて、傾斜センサー31の検出値に基づいて
苗植付装置3を、水平面に対して右又は左に傾斜した設
定角度に維持するようにローリング操作するように構成
してもよい。本発明は乗用型田植機ばかりでなく、直播
機(対地作業装置に相当)を機体後部に昇降自在に連結
した乗用型直播機にも適用できる。
【0037】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】苗植付装置付近の正面図
【図3】苗植付装置のセンターフロート、右及び左サイ
ドフロート等の平面図
【図4】右及び左サイドフロート、接地体、第1及び第
2ポテンショメータ付近の縦断背面図
【図5】右及び左サイドフロート、接地体、第1及び第
2ポテンショメータ付近の縦断側面図
【図6】第1,2,3ポテンショメータ、傾斜センサ
ー、感度設定スイッチ、切換スイッチ、苗植付装置用の
油圧シリンダ及び電動シリンダ等の連係状態を示す図
【図7】第1及び第2ローリング制御手段による制御の
流れを示す図
【符号の説明】
3 対地作業装置 5 第1アクチュエータ 11 高さセンサー 12 右溝深さセンサー 13 左溝深さセンサー 15 第2アクチュエータ 17 右サイドフロート 19 左サイドフロート 31 傾斜センサー 41 切換手段 A1 第1状態 A2 第2状態 B 変化頻度 B1 設定値 G1 溝 G 田面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対地作業装置(3)を機体に対して第1
    アクチュエータ(5)により昇降操作自在、第2アクチ
    ュエータ(15)によりローリング操作自在に連結し
    て、前記対地作業装置(3)の左右に右サイドフロート
    (17)及び左サイドフロート(19)を備え、 田面(G)から前記対地作業装置(3)までの高さを検
    出する高さセンサー(11)と、前記右サイドフロート
    (17)が田面(G)に形成する溝(G1)の深さを検
    出する右溝深さセンサー(12)と、前記左サイドフロ
    ート(19)が田面(G)に形成する溝(G1)の深さ
    を検出する左溝深さセンサー(13)と、水平面に対す
    る前記対地作業装置(3)の左右角度を検出する傾斜セ
    ンサー(31)とを備えると共に、 前記高さセンサー(11)の検出値に基づいて前記対地
    作業装置(3)が田面(G)から設定高さに維持される
    ように、前記第1アクチュエータ(5)を作動操作する
    昇降制御手段と、 前記右及び左溝深さセンサー(12),(13)の検出
    値に基づいて、溝(G1)の深さが深いと前記昇降制御
    手段の制御感度を敏感側に変更し、溝(G1)の深さが
    浅いと前記昇降制御手段の制御感度を鈍感側に変更する
    感度変更手段と、 前記右及び左溝深さセンサー(12),(13)の検出
    値に基づいて、右及び左の溝(G1)の深さの比が設定
    値となるように、前記第2アクチュエータ(15)を作
    動操作する第1ローリング制御手段と、 前記傾斜センサー(31)の検出値に基づいて、前記対
    地作業装置(3)が水平面に対して設定角度に維持され
    るように、前記第2アクチュエータ(15)を作動操作
    する第2ローリング制御手段と、 前記第1ローリング制御手段を作動させて前記第2ロー
    リング制御手段を停止させる第1状態(A1)、及び前
    記第2ローリング制御手段を作動させて前記第1ローリ
    ング制御手段を停止させる第2状態(A2)に選択切換
    可能な切換手段(41)とを備えてある水田作業機。
  2. 【請求項2】 前記右溝深さセンサー(12)の検出値
    と前記左溝深さセンサー(13)の検出値との差の変化
    頻度(B)が設定値(B1)よりも小さいと、前記第1
    状態(A1)が自動的に選択されるように、前記変化頻
    度(B)が設定値(B1)よりも大きいと前記第2状態
    (A2)が自動的に選択されるように、前記切換手段
    (41)を構成してある請求項1記載の水田作業機。
JP10922795A 1995-05-08 1995-05-08 水田作業機 Pending JPH08298825A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012125153A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Iseki & Co Ltd 苗移植機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012125153A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Iseki & Co Ltd 苗移植機

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