JPH08298285A - 半導体素子とその製造方法 - Google Patents

半導体素子とその製造方法

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JPH08298285A
JPH08298285A JP7103283A JP10328395A JPH08298285A JP H08298285 A JPH08298285 A JP H08298285A JP 7103283 A JP7103283 A JP 7103283A JP 10328395 A JP10328395 A JP 10328395A JP H08298285 A JPH08298285 A JP H08298285A
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wiring
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insulating film
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Yusuke Harada
裕介 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好なカバレージを有し、かつ電源ライン等
の比較的大きな電流を必要とする部分の配線用として低
抵抗の配線層を備えた配線を有する半導体素子と、その
製造方法を提供する。 【構成】 基体21上に設けられた配線層23の上に層
間絶縁膜24を形成し、これをエッチングして開口凹部
25を形成し、開口凹部25上を再度エッチングし、第
一の溝26とこれより幅の広い第二の溝27を形成し、
かつ配線層23に通じるスルーホール28を形成し、ス
ルーホール28内および第一の溝26内と、第二の溝2
7内の底部および側壁部とに第一の配線材料30を埋め
込み、第二の溝27内に第一の配線材料30より導電率
の高い第二の配線材料31を埋め込み、層間絶縁膜24
表面上の第二の配線材料31と第一の配線材料30とを
化学機械研磨法により研磨除去して半導体素子34を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の配線層を有する
半導体素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子において多層配線を形
成する方法としては、例えば図3に示すような方法が知
られている。この方法では、まず、IC基板1上にSi
2 、BPSG(ホウ素リンシリケートガラス)等から
なる絶縁膜2を形成し、次にこの絶縁膜2上に、Al−
Si系合金等の配線材料からなる層をスパッタ法によっ
て形成し、さらに、ホトリソグラフィー、エッチングに
よりパターニングして第一の配線パターン3を形成す
る。
【0003】次いで、第一の配線パターン3上にこれを
覆ってSiO2 等の層間絶縁膜4を形成し、さらにこの
層間絶縁膜4にホトリソグラフィー技術、エッチング技
術を用いてスルーホール5を選択的に形成する。その
後、前記スルーホール5内に入り込み、前記第一の配線
パターン3に接続するようにしてAl−Si系合金等の
配線材料からなる層をスパッタ法によって形成し、さら
に、ホトリソグラフィー、エッチングによりパターニン
グして第二の配線パターン6を形成し、これによって二
層配線構造を有する半導体素子を得る。
【0004】ところが、このようにスパッタ法で第二の
配線パターン6を形成すると、スルーホール5内で充分
なカバレージが得られず、また、第一の配線パターン3
が形成されることによって当然該パターン3が形成され
ている箇所といない箇所とで段差が生じ、これに伴って
層間絶縁膜4の平坦性が不充分となっていることから、
これの上に形成される第二の配線パターン6にもその影
響が及んでしまう。
【0005】このような背景から近年では、平坦化配線
の一法として、図4(a)、(b)に示すようなダマシ
ン法と呼ばれる配線方法が検討されている。この方法で
は、まず、図4(a)に示すようにIC基板11上にS
iO2 、BPSG(ホウ素リンシリケートガラス)等か
らなる絶縁膜12を形成し、次に、この絶縁膜12上に
Al−Si系合金等の配線材料からなる第一の配線パタ
ーン13を形成する。
【0006】次いで、第一の配線パターン13上にこれ
を覆ってSiO2 等の層間絶縁膜14を形成し、さらに
この層間絶縁膜14にホトリソグラフィー技術、エッチ
ング技術を用いてスルーホール15を層間絶縁膜14の
途中まで、すなわち第一の配線パターン13に到達しな
い深さに形成する。次いで、再度ホトリソグラフィー技
術、エッチング技術を用い、図4(b)に示すように第
二の配線パターンとなるパターン形状の溝16を前記ス
ルーホール15上を通って所定深さに形成する。する
と、この溝16のエッチング(例えばドライエッチン
グ)時に、スルーホール15の底面も同時にエッチング
され、該スルーホール15が第一の配線パターン13に
通じるようになる。
【0007】次いで、低圧CVD法によって層間絶縁膜
14上にタングステン(W)を堆積し、これにより前記
スルーホール15および溝16内にWを埋め込む。この
場合、CVD法によるW膜はカバレージが良いことか
ら、スルーホール15内および溝16内への埋め込みは
良好なカバレージでなされる。その後、堆積形成された
W膜をケミカルメカニカルポリッシング法(化学機械研
磨法;CMP法)により研磨して溝16形成箇所以外の
部分の層間絶縁膜14面を露出させ、かつ該露出面と溝
16内に埋め込まれたW膜との間の段差をなくし、これ
によりスルーホール15内と溝16内とにW膜からなる
第二の配線パターン17を形成する。
【0008】このような方法によれば、スルーホール1
5の埋め込みと同時に溝16内に良好なカバレージで配
線パターンを形成することができ、しかも層間絶縁膜1
4に形成した溝16内に第二の配線パターン17を形成
することから、第一の配線パターン13のパターン形状
に伴う層間絶縁膜14の段差に影響されることなく該第
二の配線パターン17を形成することができる。したが
って、この方法を繰り返し行うことにより、平坦な多層
配線を実現することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4
(a)、(b)に示した方法では、抵抗が従来のAlあ
るいはその合金に比べて高いW膜によって第二の配線パ
ターン17を形成していることから、以下に述べる不都
合がある。すなわち、前記第二の配線パター17を電源
ライン等の比較的大きな電流を必要とする部分に用いた
場合、その抵抗の高さにより、デバイススピードが従来
のものに比べ低下してしまう可能性がある。さらに、C
VD法によるW膜は、膜ストレスが1×1010dyne
/cm2 と大く、したがって厚く形成することができ
ず、また埋め込む溝の幅にも限度があると考えられてい
る。
【0010】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、良好なカバレージを有
し、かつ電源ライン等の比較的大きな電流を必要とする
部分の配線用として低抵抗の配線層を備えた配線を有す
る半導体素子と、その製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の半導体素子では、基体上に設けられた配線層の上
に該配線層を覆って層間絶縁膜が設けられ、該層間絶縁
膜に、前記配線層に通じる複数のスルーホールが形成さ
れ、かつ、該層間絶縁膜に、前記スルーホールのうちの
少なくとも一つを通ってこれに連通するとともに、該ス
ルーホールの内寸より幅の広い第一の溝と、前記スルー
ホールのうちの他のスルーホールを通ってこれに連通す
るとともに、前記第一の溝より幅の広い第二の溝とが形
成され、前記第一の溝内とこれに連通するスルーホール
内とにこれらを埋め込んだ状態で第一の配線材料からな
る第一配線層が設けられ、前記第二の溝内の底部および
側壁部と該第二の溝内に連通するスルーホール内とに前
記第一の配線材料からなる第一の配線材料部が設けら
れ、かつ該第一の配線材料部上に該第一の配線材料部と
ともに前記第二の溝内を埋め込んだ状態で前記第一の配
線材料より導電率の高い第二の配線材料からなる第二の
配線材料部が設けられ、これにより前記第二の溝内とこ
れに連通するスルーホール内に前記第一の配線材料部と
第二の配線材料部とからなる第二配線層が設けられたこ
とを前記課題の解決手段とした。
【0012】請求項2記載の半導体素子では、基体上に
設けられた配線層の上に該配線層を覆って層間絶縁膜が
設けられ、該層間絶縁膜に、前記配線層に通じる複数の
スルーホールが形成され、かつ、該層間絶縁膜に、前記
スルーホールのうちの少なくとも一つを通ってこれに連
通するとともに、該スルーホールの内寸より幅の広い第
一の溝と、前記スルーホールのうちの他のスルーホール
を通ってこれに連通するとともに、前記第一の溝より幅
の広い第二の溝とが形成され、前記第一の溝内に連通す
るスルーホール内と該第一の溝内におけるスルーホール
の直上箇所とに第二の配線材料からなる第二の配線材料
部が設けられ、かつ前記第一の溝内に前記第二の配線材
料部とともに該第一の溝内を埋め込んだ状態で前記第二
の配線材料より導電率の低い第一の配線材料からなる第
一の配線材料部が設けられ、これにより前記第一の溝内
とこれに連通するスルーホール内に前記第二の配線材料
部と第一の配線材料部とからなる第一配線層が設けら
れ、前記第二の溝内の底部および側壁部に前記第一の配
線材料からなる第一の配線材料部が設けられ、かつ該第
二の溝内に連通するスルーホール内および前記第一の配
線材料部上に該第一の配線材料部とともに前記第二の溝
内を埋め込んだ状態で前記第二の配線材料からなる第二
の配線材料部が設けられ、これにより前記第二の溝内と
これに連通するスルーホール内に前記第二の配線材料部
と第一の配線材料部とからなる第二配線層が設けられた
ことを前記課題の解決手段とした。
【0013】請求項3記載の半導体素子の製造方法で
は、基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って
層間絶縁膜を形成する第一の工程と、この層間絶縁膜を
エッチングして該層間絶縁膜を貫通しない状態に複数の
開口凹部を形成する第二の工程と、開口凹部を形成した
層間絶縁膜の前記開口凹部上を再度エッチングし、該開
口凹部の少なくとも一つの上を通る第一の溝を前記開口
凹部の内寸より広い幅に形成すると同時に、他の開口凹
部の上を通る、前記第一の溝より幅の広い第二の溝を形
成し、かつ前記開口凹部形成箇所を、層間絶縁膜を貫通
して前記配線層に通じるスルーホールに形成する第三の
工程と、前記スルーホール内および第一の溝内と、前記
第二の溝内の底部および側壁部とに第一の配線材料を埋
め込む第四の工程と、前記第二の溝内に前記第一の配線
材料より導電率の高い第二の配線材料を埋め込む第五の
工程と、前記第一、第二の溝内に埋め込んだ前記配線材
料を残して層間絶縁膜表面上の第二の配線材料と第一の
配線材料とを化学機械研磨法により研磨除去し、第一、
第二の溝内に埋め込んだ前記配線材料との間に段差がな
くなるように前記層間絶縁膜を露出させる第六の工程
と、を備えてなることを前記課題の解決手段とした。
【0014】請求項4記載の半導体素子の製造方法で
は、基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って
層間絶縁膜を形成する第一の工程と、前記層間絶縁膜を
エッチングして該層間絶縁膜内に第一の溝と該第一の溝
より幅の広い第二の溝とを形成する第二の工程と、前記
第一の溝内と第二の溝内とをエッチングし、前記層間絶
縁層を貫通して前記配線層に通じ、かつ前記第一の溝の
幅より内寸の小さいスルーホールを形成する第三の工程
と、前記スルーホール内および第一の溝内と、前記第二
の溝内の底部および側壁部とに第一の配線材料を埋め込
む第四の工程と、前記第二の溝内に前記第一の配線材料
より導電率の高い第二の配線材料を埋め込む第五の工程
と、前記第一、第二の溝内に埋め込んだ前記配線材料を
残して層間絶縁膜表面上の第二の配線材料と第一の配線
材料とを化学機械研磨法により研磨除去し、第一、第二
の溝内に埋め込んだ前記配線材料との間に段差がなくな
るように前記層間絶縁膜を露出させる第六の工程と、を
備えてなることを前記課題の解決手段とした。
【0015】請求項5記載の半導体素子の製造方法で
は、基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って
層間絶縁膜を形成する第一の工程と、前記層間絶縁膜を
エッチングして該層間絶縁膜内に第一の溝と該第一の溝
より幅の広い第二の溝とを形成する第二の工程と、前記
第一の溝内と前記第二の溝内の底部および側壁部とに、
第一の配線材料を埋め込む第三の工程と、前記第一の溝
内と第二の溝内とをエッチングし、前記第一の配線材料
および前記層間絶縁層を貫通して前記配線層に通じ、か
つ前記第一の溝の幅より内寸の小さいスルーホールを形
成する第四の工程と、前記スルーホール内に前記第一の
配線材料より導電率の高い第二の配線材料を埋め込むと
ともに、前記第二の溝内に前記第二の配線材料を埋め込
む第五の工程と、前記第一、第二の溝内に埋め込んだ前
記配線材料を残して層間絶縁膜表面上の第二の配線材料
と第一の配線材料とを化学機械研磨法により研磨除去
し、第一、第二の溝内に埋め込んだ前記配線材料との間
に段差がなくなるように前記層間絶縁膜を露出させる第
六の工程と、を備えてなることを前記課題の解決手段と
した。
【0016】
【作用】本発明における請求項1記載の半導体素子によ
れば、第二の溝が第一の溝より幅が広く形成され、か
つ、この第二の溝内に設けられた第二配線層が第一の配
線材料部とこれにより導電率が高い第二の配線材料部と
からなっているので、この第二配線層が第一配線層に比
べ低抵抗のものとなり、したがってこの第二配線層を例
えば電源ライン等の大電流を必要とする配線として用い
ることにより、デバイススピードの低下を防止すること
が可能になる。また、第一の溝、第二の溝が共にスルー
ホールの内寸より幅が広く形成されているので、スルー
ホール内に埋め込まれる配線材料のカバレージが良好に
なる。
【0017】請求項2記載の半導体素子によれば、第二
の溝が第一の溝より幅が広く形成され、かつ、この第二
の溝内に設けられた第二配線層が第一の配線材料部とこ
れにより導電率が高い第二の配線材料部とからなってい
るので、前記請求項1記載の半導体素子と同様にこの第
二配線層が第一配線層に比べ低抵抗のものとなり、した
がってこの第二配線層を例えば電源ライン等の大電流を
必要とする配線として用いることにより、デバイススピ
ードの低下を防止することが可能になる。また、第一の
溝、第二の溝が共にスルーホールの内寸より幅が広く形
成されているので、スルーホール内に埋め込まれる配線
材料のカバレージが良好になる。さらに、スルーホール
内に第二の配線材料が埋め込まれており、しかもこれが
第一、第二の溝内にてそれぞれの溝の開口側に延びてい
るので、該第二の配線材料と溝内に形成される配線層と
の接触面積が単にスルーホールの面積のみとならず、溝
内に延出した部分の表面積となり、したがってスルーホ
ール抵抗の低減化が可能になる。
【0018】請求項3、4記載の半導体素子の製造方法
によれば、層間絶縁膜をエッチングして第一の溝とこれ
より幅の広い第二の溝を形成するとともに、これらに連
通するスルーホールを形成し、スルーホール内および第
一の溝内と、前記第二の溝内の底部および側壁部とに第
一の配線材料を埋め込み、さらに第二の溝内に前記第一
の配線材料より導電率の高い第二の配線材料を埋め込む
ので、第二の溝内に形成される配線層が第一の配線材料
とこれにより導電率が高い第二の配線材料とからなって
いるため、この配線層を第一の溝内に形成される配線層
に比べ低抵抗のものにすることができる。また、スルー
ホールの内寸が第一の溝、第二の溝の幅より小さくなる
ことから、スルーホール内に埋め込まむ配線材料のカバ
レージを良好にすることが可能になる。
【0019】請求項5記載の半導体素子の製造方法によ
れば、層間絶縁膜をエッチングして第一の溝とこれより
幅の広い第二の溝とを形成し、第一の溝内と前記第二の
溝内の底部および側壁部とに第一の配線材料を埋め込ん
だ後、第一の溝内と第二の溝内とをエッチングしてスル
ーホールを形成し、これらスルーホール内に前記第一の
配線材料より導電率の高い第二の配線材料を埋め込むと
ともに、前記第二の溝内に前記第二の配線材料を埋め込
むので、第二の溝内に形成される配線層が第一の配線材
料とこれにより導電率が高い第二の配線材料とからなっ
ているため、この配線層を第一の溝内に形成される配線
層に比べ低抵抗のものにすることができる。また、第一
の溝の幅より内寸の小さいスルーホールを形成すること
から、スルーホール内に埋め込む配線材料のカバレージ
を良好にすることが可能になる。さらに、第一の配線材
料を貫通して貫通してスルーホールを形成し、該スルー
ホール内に第二の配線材料を埋め込むので、該スルーホ
ール内の第二の配線材料と溝内に形成される配線層との
接触面積が単にスルーホールの面積のみとならず、溝内
を通る部分の表面積となり、したがってスルーホール抵
抗の低減化が可能になる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。図1(a)〜(c)は本発明の第一実施例を示す図
であり、この第一実施例は本発明における請求項1、3
記載の発明に係るものである。まず、図1(a)〜
(c)を参照し、請求項3記載の製造方法の一実施例に
ついて説明する。図1(a)に示すように、半導体素子
の構成要素(図示略)を形成したIC基板21を用意
し、これの上にBPSG等の絶縁膜22形成し、さらに
この絶縁膜22上にタングステン(W)からなる配線層
23を形成する。なお、この配線層23については、公
知のホトリソグラフィー技術、エッチング技術により、
所定の形状にパターニングしておく。次に、CVD法等
により、SiO2 等からなる層間絶縁膜24を厚さ2μ
m形成し、その後、CMP法(化学機械研磨法)を用い
て該層間絶縁膜24をその厚さが1.5μmとなるまで
研磨し、該層間絶縁膜24を平坦化する。
【0021】次いで、この層間絶縁膜24上にレジスト
層(図示略)を形成し、さらにこれを露光・現像して所
定形状にパターンニングする。そして、このレジストパ
ターン(図示略)をマスクとして層間絶縁膜24をエッ
チングし、図1(a)中二点鎖線で示す開口凹部25を
複数形成する。この開口凹部25については、後述する
ようにスルーホールとなるものであることから、その平
面視形状が例えば円形とされ、さらにその内径(内寸)
も所望するスルーホールの内径(内寸)に略一致するよ
うに形成される。また、この開口凹部25の深さについ
ては800nmとされ、この深さになった時点でエッチ
ングを終了させる。エッチングとしてはドライエッチン
グが採用され、またそのエッチング条件としては、例え
ばエッチングガスとその流量としてC2 6 ;50SCC
M、CHF3 ;10SCCMを採用し、RFパワーが2k
W、圧力が80Paで行う。
【0022】次いで、層間絶縁膜24上に形成したレジ
ストパターンを除去し、さらに再度該層間絶縁膜24上
にレジスト層(図示略)を形成し、これを露光・現像し
て所定形状にパターンニングする。ここで、パターニン
グによって形成するレジストパターン(図示略)は、前
記配線層の上に位置する配線層のパターンとなるものの
であり、このパターンとしては、前記開口凹部25…の
うちの少なくとも一つの上を通る細い溝状部と、残りの
開口凹部のうちの少なくとも一つの上を通る太い溝状
部、すなわち前記細い溝状部に比べ幅の広い溝状部を有
したパターンとされ、かつ、その細い溝状部の幅が、前
記開口凹部25の内寸より広い幅となるパターンとされ
る。
【0023】そして、このレジストパターン(図示略)
をマスクとして層間絶縁膜24を再度エッチングし、配
線層パターンとなる第一の溝26とこれより幅の広い第
二の溝27とを形成する。ここで、エッチング条件とし
ては、先の開口凹部25形成の際のエッチング条件と同
様の条件が採用される。また、第一の溝26、第二の溝
27の深さについては700nmとされ、この深さにな
った時点でエッチングを終了させる。このようにしてエ
ッチングを行うと、前記開口凹部25の底面も同時にエ
ッチングされることから、該開口凹部25が層間絶縁膜
24を貫通して配線層23にまで到達し、これにより前
記第一の溝26、第二の溝27の形成と同時に開口凹部
25がエッチングされてなるスルーホール28が形成さ
れる。
【0024】次いで、形成したスルーホール28…内の
底部、すなわち該スルーホール28内に臨む配線層23
の上面をクリーニングし、表面に形成された酸化膜等を
除去する。クリーニングの方法としては、配線層23と
してWを用いているので、F系のガス、例えばNF3
しくはCF4 等のプラズマを用いて行うか、あるいはA
r等の不活性ガスの逆スパッタを行えばよい。なお、配
線層23として他の金属を用いた場合には、用いた金属
をエッチングできるガスで行うか、あるいはAr等の不
活性ガスで逆スパッタを行えばよい。そして、このよう
にしてクリーニングを行った後、CVD法あるいはスパ
ッタ法により、図1(b)に示すように層間絶縁膜24
の上面側全面、すなわちスルーホール28に臨む配線層
23の面、スルーホール28の内面、第一の溝26の内
面、第二の溝27の内面、および層間絶縁膜24の上面
にTiN(窒化チタン)等を厚さ50nm程度に堆積
し、後述するWからなる膜に対する密着層29を形成す
る。
【0025】次いで、CVD法によって層間絶縁膜24
の全面に高融点金属からなる第一の配線材料、本実施例
ではWを堆積させ、前記スルーホール28内および第一
の溝26内と、前記第二の溝27内の底部および側壁部
とにW(第一の配線材料)を埋め込み、W膜(第一の配
線材料部)30を形成する。W膜30の形成条件として
は、例えば温度;400〜500℃、WF6 ガス;40
〜100SCCM、H2 ガス;1000〜2000SCCM、A
rガス1500〜3000SCCM、圧力;20〜100To
rrで行う。また、形成するW膜30の膜厚としては、前
記第一の溝26の幅の半分強でよく、これにより該W膜
30でスルーホール28内と第一の溝26内が埋まり、
一方、第二の溝27内ではその底部と側壁部とにのみW
膜30が均一に付着する。
【0026】次いで、層間絶縁膜24の全面に前記第一
の配線材料より導電率の高い第二の配線材料、本実施例
ではCu(銅)を堆積させ、前記第二の溝27内にCu
(第二の配線材料)を埋め込み、Cu膜(第二の配線材
料部)31を形成する。Cu膜の形成方法としては、C
VD法を用いる場合、ガスとしてHFA銅(ヘキサフル
オロアセチルアセトネート銅)・ビストリメチルシリル
アセチレン付加体や、Cu(HFA)2 等を用いる熱C
VD法が採用される。また、スパッタ法を用いる場合に
は、Cuを直接堆積させてCu膜を形成するか、もしく
は堆積後450℃の熱処理を施してCuをリフローさ
せ、平坦性を向上したCu膜を得るといった方法が採用
される。
【0027】なお、第二の配線材料としては、第一の配
線材料、すなわちWより導電率が高くしたがって抵抗が
低いものであればよく、例えばAlやAl合金、さらに
はCu合金を用いることもできる。そして、例えばAl
を用いた場合のAl膜の形成方法としては、CVD法を
用いる場合、ガスとしてトリイソブチルアルミニウムや
ジメチルアルミハイドライド等を用いる熱CVDが採用
される。また、スパッタ法を用いる場合には、Alを直
接堆積させてAl膜を形成するか、もしくは堆積後熱処
理を施してAlをリフローさせ、平坦性を向上したAl
膜を得るか、さらには基板温度を400℃以上にしてA
lをスパッタし、得られるAl膜の平坦性を向上させる
といった方法が採用される。
【0028】その後、第一、第二の溝26、27内に埋
め込んだW膜30、Cu膜31を残してCMP法により
層間絶縁膜24表面上のCu膜31とW膜30と密着層
29とを同時に研磨し、これらを除去して図1(c)に
示すように第一、第二の溝26、27内のW膜30、C
u膜31との間に段差がなくなるように前記層間絶縁膜
24を露出させる。そして、このように第一の溝26内
とこれに連通するスルーホール28内にW膜30を埋め
込んで該W膜30からなる第一配線層32を層間絶縁膜
24との間に段差なく形成し、かつ、第二の溝27内と
これに連通するスルーホール28内にW膜30およびC
u膜31からなる第二配線層33を層間絶縁膜24との
間に段差なく形成することにより、本発明における請求
項1記載の半導体素子の一実施例品である半導体素子3
4を得る。
【0029】このようにして得られた半導体素子34に
あっては、スルーホール28内と第一の溝26内全てに
Wが埋め込まれて第一配線層32が形成され、第一の溝
26より幅の広い第二の溝27内にWとこれより導電率
の高いCu(あるいはAl、Al合金、Cu合金)とが
埋め込まれて第二配線層33が形成されていることか
ら、この第二配線層33が第一配線層32に比べ低抵抗
のものとなり、したがってこの第二配線層33を例えば
電源ライン等の大電流を必要とする配線として用いるこ
とにより、デバイススピードの低下を防止することでき
る。また、第一の溝26、第二の溝27が共にスルーホ
ール28の内寸より幅が広く形成されているので、スル
ーホール28内に埋め込まれる配線材料のカバレージを
良好にすることができる。
【0030】さらに、一般に極細の配線では充分なエレ
クトロマイグレーション耐性およびストレスマイグレー
ション耐性が要求されるが、W膜30の方がCu膜31
よりもエレクトロマイグレーション耐性およびストレス
マイグレーション耐性が極めて高いため、W膜30のみ
からなる第一配線層32をこのような用途に好適に用い
ることができる。また、膜ストレスの大きいW膜30を
厚く形成する必要がないため、ウエハ(基板)に対する
ストレスを緩和することもできる。また、このような半
導体素子34の製造方法にあっては、前述したような効
果を奏する半導体素子34を容易に製造することがで
き、しかも、通常Cu膜31は密着層が必要とされる
が、先に形成しているW膜30がCu膜31の密着層と
して機能することから、Cu膜31形成のための密着層
を別に形成する必要がなく、これにより製造の容易化を
図ることができる。
【0031】なお、前記実施例では、開口凹部25を形
成した後、第一の溝26および第二の溝27の形成のた
めのエッチングを行い、これにより開口凹部25の底面
を同時にエッチングしてスルーホール28を形成した
が、開口凹部25を形成することなく直接第一の溝26
および第二の溝27の形成のためのエッチングを行い、
その後、これら溝26、27内にスルーホール形成のた
めのエッチングを行ってもよい。また、前記実施例で
は、配線層23の上に第一配線層32と第二配線層33
とからなる上層配線を形成した二層配線の半導体素子の
例を示したが、本発明はこれに限定されることなく、第
一配線層32と第二配線層33とからなる上層配線の上
に、前記工程を順次繰り返すことにより、三層またはそ
れ以上の多層配線を有する半導体素子とすることもでき
る。
【0032】図2(a)〜(c)は本発明の第二実施例
を示す図であり、この第二実施例は本発明における請求
項2、5記載の発明に係るものである。まず、図2
(a)〜(c)を参照し、請求項3記載の製造方法の一
実施例について説明する。第一実施例と同様にして、図
2(a)に示すように、IC基板41の上に絶縁膜42
形成し、さらにこの絶縁膜42上にWからなる配線層4
3を形成する。なお、この配線層43についても、公知
のホトリソグラフィー技術、エッチング技術により、所
定の形状にパターニングしておく。次に、CVD法等に
より、SiO2 等からなる層間絶縁膜44を厚さ2μm
形成し、その後、CMP法を用いて該層間絶縁膜44を
その厚さが1.5μmとなるまで研磨し、該層間絶縁膜
44を平坦化する。
【0033】次いで、この層間絶縁膜44上にレジスト
層(図示略)を形成し、さらにこれを露光・現像して所
定形状にパターンニングする。そして、このレジストパ
ターン(図示略)をマスクとして層間絶縁膜44をエッ
チングし、該層間絶縁膜44内に第一配線層パターン形
状の第一の溝45と、該第一の溝45より幅の広い第二
配線層パターン形状の第二の溝46とを形成する。エッ
チング条件としては前記第一実施例における開口凹部2
5のエッチング条件と同様とし、また、第一の溝45、
第二の溝46の深さについては700nm程度とする。
次いで、層間絶縁膜44上に形成したレジストターンを
除去し、続いて該層間絶縁膜44の上面側全面、すなわ
ち第一の溝45、第二の溝46の内面、および層間絶縁
膜44の上面にTiN(窒化チタン)を厚さ50nm程
度に堆積し、後述するWからなる膜に対する密着層47
を形成する。
【0034】次いで、CVD法によって層間絶縁膜44
の全面に第一の配線材料、本実施例ではWを堆積させ、
第一の溝45内にW(第一の配線材料)を埋め込むと同
時に、第二の溝46内の底部および側壁部にWを付着さ
せ、W膜(第一の配線材料部)48を形成する。W膜4
8の形成条件としては、前記第一実施例におけるW膜3
0の形成方法と同様の条件が採用される。また、形成す
るW膜48の膜厚としては、前記第一実施例と同様に第
一の溝45の幅の半分強でよく、これにより該W膜48
で第一の溝45内が埋まり、一方、第二の溝46内では
その底部と側壁部とにのみW膜48が均一に付着する。
【0035】次いで、層間絶縁膜44上の前記W膜48
の上にレジスト層(図示略)を形成し、これを露光・現
像して所定形状にパターンニングする。ここで、パター
ニングによって形成するレジストパターン(図示略)と
しては、所望するスルホールの形状、すなわち円孔状の
凹部を形成したパターンとされ、また円孔状の凹部の位
置としては、前記第一の溝45の底面の直上、および第
二の溝の底面の直上の所定位置とされる。なお、この円
孔状の凹部の開口径については、前記第一の溝45の幅
より小径とされる。
【0036】そして、このレジストパターン(図示略)
をマスクとしてW膜48、層間絶縁膜44を再度エッチ
ングし、W膜48および層間絶縁層44を貫通して前記
配線層43に通じ、かつ前記第一の溝45の幅より内径
の小さいスルーホール49を形成する。このときのエッ
チングとしては、W膜48をSF6 ;50〜100SCC
M、RFパワー;10〜100W、圧力;0.1〜0.
5Paの条件でエッチングした後、密着層47であるT
iNをCl2 ;10〜300SCCM、RFパワー70W、
圧力0.1〜0.5Paの条件で続けてエッチングし、
さらに層間絶縁膜44をC2 6 ;50SCCM、CH
3 ;10SCCM、RFパワー;2kW、圧力;80Pa
の条件でエッチングする。なお、このエッチングにあた
っては、第一の溝45内に形成されたW膜48と第二の
溝46内に形成されたW膜48との間の高低差に起因し
て、第二の溝46内に形成されるスルーホール49が配
線層43中にまで深く形成されないように考慮して行う
のはもちろんである。
【0037】次いで、前記レジストパターンを除去し、
続いてW膜48の表面およびスルーホール49内…内の
底部、すなわち該スルーホール49内に臨む配線層43
の上面の自然酸化膜をプラズマで除去する。使用するガ
スとしては、配線層43としてWを用いているので、N
3 もしくはCF4 等のF系のガスによって行うことが
できる。なお、配線層43として他の金属を用いた場合
には、Ar等の不活性ガスによる逆スパッタクリーニン
グ法を採用することができる。そして、このようにクリ
ーニング処理して自然酸化膜を除去した後、層間絶縁膜
44の全面に前記第一の配線材料より導電率の高い第二
の配線材料、具体的には第一実施例と同様にCu(銅)
を堆積させ、図2(c)に示すように該Cuをスルーホ
ール49内、および第二の溝46内における前記W膜4
8上に埋め込み、Cu膜(第二の配線材料部)50を形
成する。
【0038】Cu膜50の厚さは100nm程度とさ
れ、またCu膜50の堆積法としては、先の第一実施例
と同様のCVD法、あるいはスパッタ法が用いられる。
スパッタ法を用いる場合には、例えばスパッタCu膜を
形成した後、450℃以上で熱処理をしてスルーホール
49内にCuを流し込むといった方法が採られる。ま
た、Cuの代わりにAlやAl合金、Cu合金を用いる
こともでき、例えばAlを用いる場合には、先の第一実
施例で述べたようにCVD法によってAl膜を形成する
方法、もしくはAl膜をスパッタ法で形成した後、40
0℃以上の温度で熱処理してAlをスルーホール内に流
し込む方法、さらにはAl膜をスパッタ法で形成した
後、400℃以上の温度と大気圧以上の圧力を用いてA
lをスルーホール内に押し込むといった方法が採用され
る。
【0039】その後、第一、第二の溝45、46内に埋
め込んだW膜48、Cu膜50を残してCMP法により
層間絶縁膜44表面上のCu膜50とW膜48と密着層
47とを同時に研磨し、これらを除去して図2(c)に
示すように第一、第二の溝45、46内のW膜48、C
u膜50との間に段差がなくなるように前記層間絶縁膜
44を露出させる。そして、このように第一の溝45内
とこれに連通するスルーホール49内にW膜48および
Cu膜50を埋め込んで該W膜48とCu膜50とから
なる第一配線層51を層間絶縁膜44との間に段差なく
形成し、かつ、第二の溝46内とこれに連通するスルー
ホール49内にW膜48とCu膜50とからなる第二配
線層52を層間絶縁膜44との間に段差なく形成するこ
とにより、本発明における請求項2記載の半導体素子の
一実施例品である半導体素子53を得る。
【0040】このようにして得られた半導体素子53に
あっては、第二の溝46が第一の溝45より幅が広く形
成され、かつ、この第二の溝46内に設けられたWとこ
れより導電率の高いCu(あるいはAl、Al合金、C
u合金)とが埋め込まれて第二配線層52が形成されて
いることから、この第二配線層52が第一配線層51に
比べ低抵抗のものとなり、したがってこの第二配線層3
3を例えば電源ライン等の大電流を必要とする配線とし
て用いることにより、デバイススピードの低下を防止す
ることできる。また、第一の溝45、第二の溝46が共
にスルーホール49の内径より幅が広く形成されている
ので、スルーホール49内に埋め込まれる配線材料のカ
バレージを良好にすることができる。
【0041】さらに、スルーホール49内にWより導電
率の高いCu等の第二の配線材料が埋め込まれており、
しかもこれが第一、第二の溝45、46内にてそれぞれ
の溝の開口側に延びているので、該第二の配線材料と溝
45、46内に形成される配線層51、52との接触面
積が単にスルーホール49の面積のみとならず、溝4
5、46内に延出した部分の表面積となり、したがって
スルーホール抵抗を大幅に低下させることができる。ま
た、第一の溝45内におけるスルーホール49内上部に
は低抵抗材料であるCuが埋め込まれているので、例え
ば第一配線層51の上にさらにその上層配線を形成し、
前記スルーホール49の上にさらにスルーホールを重ね
た場合、より一層低抵抗なスルーホールとなり、その性
能が一層向上したものとなる。
【0042】また、このような半導体素子53の製造方
法にあっては、前述したような効果を奏する半導体素子
53を容易に製造することができ、しかも、通常Cu膜
31は密着層が必要とされるが、先に形成しているW膜
48がCu膜50の密着層として機能することから、C
u膜50形成のための密着層を別に形成する必要がな
く、これにより製造の容易化を図ることができる。ま
た、Cu膜50等のSiO 2 と密着性が悪い金属でも、
これの形成時には溝45、46内にW膜48が存在して
いるため、密着層を必要とせずに形成できる。さらに、
膜ストレスの強いW膜48を厚く形成する必要がないの
で、IC基板41(ウエハ)に対するストレスも低減で
きる。
【0043】なお、前記実施例においても、配線層43
の上に第一配線層51と第二配線層52とからなる上層
配線を形成した二層配線の半導体素子の例を示したが、
本発明はこれに限定されることなく、第一配線層51と
第二配線層52とからなる上層配線の上に、前記工程を
順次繰り返すことにより、三層またはそれ以上の多層配
線を有する半導体素子とすることもできる。また、前記
第一実施例、第二実施例のいずれも、その第一の配線材
料として高融点金属であるWを用いたが、例えば高融点
金属の窒化物またはシリサイド、具体的には窒化チタン
(TiN)やタングステンシリサイド(WSi2 )を用
いることもできる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体素子
は、第二配線層を第一配線層に比べ低抵抗のものとした
ものであるから、この第二配線層を例えば電源ライン等
の大電流を必要とする配線として用いることにより、デ
バイススピードの低下を防止することができる。また、
第一の溝、第二の溝が共にスルーホールの内寸より幅が
広く形成されているので、スルーホール内に埋め込まれ
る配線材料のカバレージが良好なものとなる。また、特
に請求項2記載の半導体素子は、スルーホール内に第二
の配線材料が埋め込まれ、これが第一、第二の溝内にて
それぞれの溝の開口側に延びたものであるから、該第二
の配線材料と溝内に形成される配線層との接触面積が単
にスルーホールの面積のみとならず、溝内に延出した部
分の表面積となり、したがってスルーホール抵抗を低下
させることができる。本発明の半導体素子の製造方法に
あっては、前述したような効果を奏する半導体素子を容
易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は本発明の製造方法の第一実施
例を製造工程順に説明するための要部側断面図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の製造方法の第二実施
例を製造工程順に説明するための要部側断面図である。
【図3】従来の半導体素子の製造方法の一例を説明する
ための要部側断面図である。
【図4】(a)、(b)は従来の半導体素子の製造方法
の他の例を工程順に説明するための要部側断面図であ
る。
【符号の説明】
21、41 IC基板(基体) 23、43 配線層 24、44 層間絶縁膜 25 開口凹部 26、45 第一の溝 27、46 第二の溝 28、49 スルーホール 30、48 W膜(第一の配線材料部) 31、50 Cu膜(第二の配線材料部) 32、51 第一配線層 33、52 第二配線層 34、53 半導体素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の配線層を有する半導体素子であっ
    て、 基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って層間
    絶縁膜が設けられ、 該層間絶縁膜に、前記配線層に通じる複数のスルーホー
    ルが形成され、かつ、該層間絶縁膜に、前記スルーホー
    ルのうちの少なくとも一つを通ってこれに連通するとと
    もに、該スルーホールの内寸より幅の広い第一の溝と、
    前記スルーホールのうちの他のスルーホールを通ってこ
    れに連通するとともに、前記第一の溝より幅の広い第二
    の溝とが形成され、 前記第一の溝内とこれに連通するスルーホール内とにこ
    れらを埋め込んだ状態で第一の配線材料からなる第一配
    線層が設けられ、 前記第二の溝内の底部および側壁部と該第二の溝内に連
    通するスルーホール内とに前記第一の配線材料からなる
    第一の配線材料部が設けられ、かつ該第一の配線材料部
    上に該第一の配線材料部とともに前記第二の溝内を埋め
    込んだ状態で前記第一の配線材料より導電率の高い第二
    の配線材料からなる第二の配線材料部が設けられ、これ
    により前記第二の溝内とこれに連通するスルーホール内
    に前記第一の配線材料部と第二の配線材料部とからなる
    第二配線層が設けられたことを特徴とする半導体素子。
  2. 【請求項2】 複数の配線層を有する半導体素子であっ
    て、 基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って層間
    絶縁膜が設けられ、 該層間絶縁膜に、前記配線層に通じる複数のスルーホー
    ルが形成され、かつ、該層間絶縁膜に、前記スルーホー
    ルのうちの少なくとも一つを通ってこれに連通するとと
    もに、該スルーホールの内寸より幅の広い第一の溝と、
    前記スルーホールのうちの他のスルーホールを通ってこ
    れに連通するとともに、前記第一の溝より幅の広い第二
    の溝とが形成され、 前記第一の溝内に連通するスルーホール内と該第一の溝
    内におけるスルーホールの直上箇所とに第二の配線材料
    からなる第二の配線材料部が設けられ、かつ前記第一の
    溝内に前記第二の配線材料部とともに該第一の溝内を埋
    め込んだ状態で前記第二の配線材料より導電率の低い第
    一の配線材料からなる第一の配線材料部が設けられ、こ
    れにより前記第一の溝内とこれに連通するスルーホール
    内に前記第二の配線材料部と第一の配線材料部とからな
    る第一配線層が設けられ、 前記第二の溝内の底部および側壁部に前記第一の配線材
    料からなる第一の配線材料部が設けられ、かつ該第二の
    溝内に連通するスルーホール内および前記第一の配線材
    料部上に該第一の配線材料部とともに前記第二の溝内を
    埋め込んだ状態で前記第二の配線材料からなる第二の配
    線材料部が設けられ、これにより前記第二の溝内とこれ
    に連通するスルーホール内に前記第二の配線材料部と第
    一の配線材料部とからなる第二配線層が設けられたこと
    を特徴とする半導体素子。
  3. 【請求項3】 複数の配線層を有する半導体素子の製造
    方法であって、 基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って層間
    絶縁膜を形成する第一の工程と、 この層間絶縁膜をエッチングして該層間絶縁膜を貫通し
    ない状態に複数の開口凹部を形成する第二の工程と、 開口凹部を形成した層間絶縁膜の前記開口凹部上を再度
    エッチングし、該開口凹部の少なくとも一つの上を通る
    第一の溝を前記開口凹部の内寸より広い幅に形成すると
    同時に、他の開口凹部の上を通る、前記第一の溝より幅
    の広い第二の溝を形成し、かつ前記開口凹部形成箇所
    を、層間絶縁膜を貫通して前記配線層に通じるスルーホ
    ールに形成する第三の工程と、 前記スルーホール内および第一の溝内と、前記第二の溝
    内の底部および側壁部とに第一の配線材料を埋め込む第
    四の工程と、 前記第二の溝内に前記第一の配線材料より導電率の高い
    第二の配線材料を埋め込む第五の工程と、 前記第一、第二の溝内に埋め込んだ前記配線材料を残し
    て層間絶縁膜表面上の第二の配線材料と第一の配線材料
    とを化学機械研磨法により研磨除去し、第一、第二の溝
    内に埋め込んだ前記配線材料との間に段差がなくなるよ
    うに前記層間絶縁膜を露出させる第六の工程と、を備え
    てなることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 複数の配線層を有する半導体素子の製造
    方法であって、 基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って層間
    絶縁膜を形成する第一の工程と、 前記層間絶縁膜をエッチングして該層間絶縁膜内に第一
    の溝と該第一の溝より幅の広い第二の溝とを形成する第
    二の工程と、 前記第一の溝内と第二の溝内とをエッチングし、前記層
    間絶縁層を貫通して前記配線層に通じ、かつ前記第一の
    溝の幅より内寸の小さいスルーホールを形成する第三の
    工程と、 前記スルーホール内および第一の溝内と、前記第二の溝
    内の底部および側壁部とに第一の配線材料を埋め込む第
    四の工程と、 前記第二の溝内に前記第一の配線材料より導電率の高い
    第二の配線材料を埋め込む第五の工程と、 前記第一、第二の溝内に埋め込んだ前記配線材料を残し
    て層間絶縁膜表面上の第二の配線材料と第一の配線材料
    とを化学機械研磨法により研磨除去し、第一、第二の溝
    内に埋め込んだ前記配線材料との間に段差がなくなるよ
    うに前記層間絶縁膜を露出させる第六の工程と、を備え
    てなることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の配線層を有する半導体素子の製造
    方法であって、 基体上に設けられた配線層の上に該配線層を覆って層間
    絶縁膜を形成する第一の工程と、 前記層間絶縁膜をエッチングして該層間絶縁膜内に第一
    の溝と該第一の溝より幅の広い第二の溝とを形成する第
    二の工程と、 前記第一の溝内と前記第二の溝内の底部および側壁部と
    に、第一の配線材料を埋め込む第三の工程と、 前記第一の溝内と第二の溝内とをエッチングし、前記第
    一の配線材料および前記層間絶縁層を貫通して前記配線
    層に通じ、かつ前記第一の溝の幅より内寸の小さいスル
    ーホールを形成する第四の工程と、 前記スルーホール内に前記第一の配線材料より導電率の
    高い第二の配線材料を埋め込むとともに、前記第二の溝
    内に前記第二の配線材料を埋め込む第五の工程と、 前記第一、第二の溝内に埋め込んだ前記配線材料を残し
    て層間絶縁膜表面上の第二の配線材料と第一の配線材料
    とを化学機械研磨法により研磨除去し、第一、第二の溝
    内に埋め込んだ前記配線材料との間に段差がなくなるよ
    うに前記層間絶縁膜を露出させる第六の工程と、を備え
    てなることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第一の配線材料として、高融点金属
    あるいは高融点金属の窒化物またはシリサイドを用い、
    第二の配線材料として、Cu、AlあるいはCu系合
    金、Al系合金を用いることを特徴とする請求項3、4
    又は5記載の半導体素子の製造方法。
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