JPH08295880A - 有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子

Info

Publication number
JPH08295880A
JPH08295880A JP7295138A JP29513895A JPH08295880A JP H08295880 A JPH08295880 A JP H08295880A JP 7295138 A JP7295138 A JP 7295138A JP 29513895 A JP29513895 A JP 29513895A JP H08295880 A JPH08295880 A JP H08295880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hole
substituted
organic
transporting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7295138A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Yamazaki
一夫 山崎
Takashi Morikawa
尚 森川
Katsumi Nukada
克己 額田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP7295138A priority Critical patent/JPH08295880A/ja
Publication of JPH08295880A publication Critical patent/JPH08295880A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 製造が容易で十分な輝度が得られ、耐久性に
優れた有機EL素子を提供する。 【解決手段】 少なくとも一方が透明または半透明であ
る陽極および陰極よりなる一対の電極間に挾持された一
つまたは複数の有機化合物層より構成される電界発光素
子であって、有機化合物層の少なくとも一層が、下記一
般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選
択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し
単位よりなる正孔輸送性ポリエステルを1種以上含有す
る。 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原
子、または置換もしくは未置換のアリール基を表し、X
は置換または未置換の2価の芳香族基を表し、Tは炭素
数1〜6の2価の直鎖状炭化水素基または炭素数2〜1
0の2価の分枝鎖状炭化水素基を表し、kは0または1
の整数を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機電界発光素子に関
し、詳しくは特定の正孔輸送性ポリマーを用いることに
より素子作製を容易にし、さらに安定性が向上した大面
積化が容易な有機電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】電界発光素子(以下、「EL素子」と記
述する)は、自発光性の全固体素子であり、視認性が高
く衝撃にも強いため、広く応用が期待されている。現在
は無機螢光体を用いたものが主流であり広く使用されて
いるが、駆動に200V以上の交流電圧が必要なため製
造コストが高く、また輝度が不十分等の問題点を有して
いる。一方、有機化合物を用いたEL素子研究は、最初
アントラセン等の単結晶を用いて始まったが、膜厚が1
mm程度と厚く、100V以上の駆動電圧が必要であっ
た。そのため蒸着法による薄膜化が試みられている(T
hin SolidFilms,94,171(198
2))。しかしながら、蒸着法による薄膜は、駆動電圧
が30Vと未だ高く、また、膜中の電子・ホール等のキ
ャリア密度が低く、キャリアの再結合による励起確率が
低いため十分な輝度が得られなかった。
【0003】近年、正孔輸送性有機化合物と電子輸送能
を持つ有機螢光物質を真空蒸着法を用いて順次積層し薄
膜化した機能分離型の素子に関して活発に研究が行われ
ており、10V程度の低電圧で1000cd/m2 以上
の高輝度が得られるものが報告されている(Appl.
Phys.Lett.,51,913(1987))。
しかしながら、このEL素子では、真空蒸着法を用いて
0.1μm以下の薄膜を形成するためピンホールを生じ
易く、十分な性能を得るためには厳しく管理された条件
下で製膜を行うことが必要であり、生産性が低く、大面
積化が難しいという問題がある。また、このEL素子は
数mA/cm2 という高い電流密度状態で駆動されるた
め、大量の熱を発生し、正孔輸送材料として好適に使用
されているテトラフェニルジアミン誘導体が次第に結晶
化し、輝度の低下を招く等、EL素子の安定性に関する
問題がある。
【0004】安定性に関する問題解決のために、正孔輸
送材料として安定なアモルファス状態が得られるスター
バーストアミンを用いたり(第40回応用物理学関係連
合講演会予稿集30a−SZK−14(1993))、
ポリフォスファゼンの側鎖にトリフェニルアミンを導入
したポリマーを用いる(第42回高分子討論会予稿集2
0J21(1993))ことが報告されているが、単独
では正孔輸送材料のエネルギー準位に起因する、陽極か
らのホール注入性或いは発光層へのホール注入性を満足
するものではない。また、ポリマーを用いた場合、高い
電流密度が得られず十分な輝度が得られていない。
【0005】一方、ポリフェニレンビニレン等の導電性
高分子を用いたり(Nature,Vol.357,4
77(1992))、正孔輸送性ポリビニルカルバゾー
ル中に電子輸送材料と螢光色素を混入した(第38回応
用物理学関係連合講演会予稿集31p−G−12(19
91))ポリマー単層構造のEL素子が提案され、生産
性向上が期待されているが、未だ輝度、発光効率等が積
層型EL素子には及ばない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的
は製造が容易で十分な輝度が得られ、耐久性に優れた有
機EL素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
正孔輸送材料に関し鋭意検討した結果、下記一般式(I
−1)および(I−2)で示される構造より選択された
少なくとも1種を部分構造として含む正孔輸送性ポリエ
ステルが、有機EL素子として好適な注入特性、正孔移
動度、薄膜形成能を有することを見出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明の有機EL素子は、少
なくとも一方が透明または半透明である陽極および陰極
よりなる一対の電極間に挾持された一つまたは複数の有
機化合物層より構成されるものであって、有機化合物層
の少なくとも一層が、下記一般式(I−1)および(I
−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を
部分構造として含む繰り返し単位よりなる正孔輸送性ポ
リエステルを、少なくとも1種含有することを特徴とす
る。
【0008】
【化3】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原
子、または置換もしくは未置換のアリール基を表し、X
は置換または未置換の2価の芳香族基を表し、Tは炭素
数1〜6の2価の直鎖状炭化水素基または炭素数2〜1
0の2価の分枝鎖状炭化水素基を表し、kは0または1
の整数を表す。)
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明の有機EL素子に関
して、正孔輸送性ポリエステルについて説明する。本発
明において使用する正孔輸送性ポリエステルは、上記一
般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選
択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し
単位よりなるものであって、具体的には、下記一般式(I
I)または(III) で示されるものが好適に使用される。
【0010】
【化4】 〔式中、Aは上記一般式(I−1)および(I−2)で
示される構造から選択された少なくとも1種を表し、R
は水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリー
ル基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表
し、Yは2価のアルコール残基を表し、Zは2価のカル
ボン酸残基を表し、BおよびB′は、それぞれ独立に基
−O−(Y−O)−Rまたは基−O−(Y−O)
CO−Z−CO−O−R′(ここで、R、Y、Zは上記
したと同じ意味を有し、R′はアルキル基、置換もしく
は未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のア
ラルキル基を表し、mは1〜5の整数を表す。)を表
し、mは1〜5の整数を表し、pは5〜5000の整数
を表す。〕
【0011】上記一般式(I−1)または(I−2)に
おけるX、および一般式(II)または(III )における
YおよびZは、具体的には下記の基があげられる。Xと
しては、以下の式(1)〜(7)から選択された基があ
げられる。
【化5】 〔式中、R3 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、置換もしくは未置換のフェニル基、または置換もし
くは未置換のアラルキル基を表し、R4 〜R10は、それ
ぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のアルコキシル基、置換もしくは未置換のフェニル
基、置換もしくは未置換のアラルキル基、またはハロゲ
ン原子を表し、aは0または1を意味し、Vは下記の式
(8)〜(17)から選択された基を表す。
【0012】
【化6】 (bは1〜10の整数を意味し、cは1〜3の整数を意
味する。)〕
【0013】また、YおよびZは、下記の式(18)〜
(24)から選択されるた基を表す。
【化7】 (式中、R11およびR12は、それぞれ水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、
置換もしくは未置換のフェニル基、置換もしくは未置換
のアラルキル基、またはハロゲン原子を表し、dおよび
eはそれぞれ1〜10の整数を意味し、fおよびgは、
それぞれ0、1または2の整数を意味し、hおよびiは
それぞれ0または1を意味し、Vは前記したものと同意
義を有する。)
【0014】本発明における正孔輸送性ポリエステルに
おいて、基Xが下記構造式(A)または(B)で示され
るビフェニル構造を有するポリマーは、「The Sixth In
ternational Congress on Advances in Non-impact Pri
nting Technologies, 306, (1990) 」にも報告されてい
るように、モビリティーが高く、特に好ましい。
【0015】
【化8】
【0016】また、上記一般式(I−1)および(I−
2)におけるTは、炭素数1〜6の2価の直鎖状炭化水
素基または炭素数2〜10の2価の分枝鎖状炭化水素基
を示し、好ましくは炭素数が2〜6の2価の直鎖状炭化
水素基および炭素数3〜7の2価の分枝鎖状炭化水素基
より選択される。具体的な構造を以下に示す。
【0017】
【化9】
【0018】本発明で用いられる上記の正孔輸送性ポリ
エステルは、pが5〜5,000であるが、好ましくは
10〜1,000の範囲である。また、重量平均分子量
Mwは、10,000〜300,000の範囲にあるの
が好ましい。
【0019】上記の正孔輸送性ポリエステルについて具
体例を示す。表1〜表4に一般式(I−1)で示される
構造の具体例を示し、表5〜表8に一般式(I−2)で
示される構造の具体例を示す。また、表9〜表14に、
一般式(II)および一般式(III )で示される正孔輸送
性ポリエステルを示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【表11】
【0031】
【表12】
【0032】
【表13】
【0033】
【表14】
【0034】本発明の上記正孔輸送性ポリエステルは、
下記構造式(I−3)で示される正孔輸送性モノマー
を、例えば、第4版実験化学講座第28巻等に記載され
た公知の方法で重合させることによって合成することが
できる。
【0035】
【化10】 〔式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原
子、置換または未置換のアリール基を表し、Xは置換ま
たは未置換の2価の芳香族基を表し、Tは炭素数1以上
の2価の直鎖状炭化水素基または炭素数2以上の2価の
分枝鎖状炭化水素基を表し、kは0または1であり、
A′は水酸基、ハロゲン原子、または基−O−R13を表
す。(ただし、R13はアルキル基、置換または未置換の
アリール基、またはアラルキル基を表す。)〕
【0036】すなわち、一般式(II)で示される正孔輸
送性ポリエステルは、次のようにして合成することがで
きる。A′が水酸基の場合には、HO−(Y−O)
Hで示される2価アルコール類をほぼ当量混合し、酸触
媒を用いて重合する。酸触媒としては、硫酸、トルエン
スルホン酸、トリフルオロ酢酸等、通常のエステル化反
応に用いるものが使用でき、正孔輸送性モノマー1重量
部に対して、1/10,000〜1/10重量部、好ま
しくは1/1,000〜1/50重量部の範囲で用いら
れる。重合中に生成する水を除去するために、水と共沸
可能な溶剤を用いることが好ましく、トルエン、クロロ
ベンゼン、1−クロロナフタレン等が有効であり、正孔
輸送性モノマー1重量部に対して、1〜100重量部、
好ましくは2〜50重量部の範囲で用いられる。反応温
度は任意に設定できるが、重合中に生成する水を除去す
るために、溶剤の沸点で反応させることが好ましい。
【0037】反応終了後、溶剤を用いなかった場合には
溶解可能な溶剤に溶解させる。溶剤を用いた場合には、
反応溶液をそのまま、メタノール、エタノール等のアル
コール類や、アセトン等のポリマーが溶解しにくい貧溶
剤中に滴下し、正孔輸送性ポリエステルを析出させ、正
孔輸送性ポリエステルを分離した後、水や有機溶剤で十
分洗浄し、乾燥させる。更に、必要であれば適当な有機
溶剤に溶解させ、貧溶剤中に滴下し、正孔輸送性ポリエ
ステルを析出させる再沈殿処理を繰り返してもよい。再
沈殿処理の際には、メカニカルスターラー等で、効率よ
く撹拌しながら行うことが好ましい。再沈殿処理の際に
正孔輸送性ポリエステルを溶解させる溶剤は、正孔輸送
性ポリエステル1重量部に対して、1〜100重量部、
好ましくは2〜50重量部の範囲で用いられる。また、
貧溶剤は正孔輸送性ポリエステル1重量部に対して、1
〜1,000重量部、好ましくは10〜500重量部の
範囲で用いられる。
【0038】A′がハロゲンの場合には、HO−(Y−
O)−Hで示される2価アルコール類をほぼ当量混合
し、ピリジンやトリエチルアミン等の有機塩基性触媒を
用いて重合する。有機塩基性触媒は、正孔輸送性モノマ
ー1当量に対して、1〜10当量、好ましくは2〜5当
量の範囲で用いられる。溶剤としては、塩化メチレン、
テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、クロロベン
ゼン、1−クロロナフタレン等が有効であり、正孔輸送
性モノマー1重量部に対して、1〜100重量部、好ま
しくは2〜50重量部の範囲で用いられる。反応温度は
任意に設定できる。重合後、前述のように再沈殿処理
し、精製する。
【0039】また、ビスフェノール等の酸性度の高い2
価アルコール類の場合には、界面重合法も用いることが
できる。すなわち、2価アルコール類を水に加え、当量
の塩基を加えて溶解させた後、激しく撹拌しながら2価
アルコール類と当量の正孔輸送性モノマー溶液を加える
ことによって重合できる。この際、水は2価アルコール
類1重量部に対して、1〜1,000重量部、好ましく
は2〜500重量部の範囲で用いられる。正孔輸送性モ
ノマーを溶解させる溶剤としては、塩化メチレン、ジク
ロロエタン、トリクロロエタン、トルエン、クロロベン
ゼン、1−クロロナフタレン等が有効である。反応温度
は任意に設定でき、反応を促進するために、アンモニウ
ム塩、スルホニウム塩等の相間移動触媒を用いることが
効果的である。相間移動触媒は、正孔輸送性モノマー1
重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.
2〜5重量部の範囲で用いられる。
【0040】A′が−O−R13の場合には、HO−(Y
−O)−Hで示される2価アルコール類を過剰に加
え、硫酸、リン酸等の無機酸、チタンアルコキシド、カ
ルシウムおよびコバルト等の酢酸塩或いは炭酸塩、亜鉛
や鉛の酸化物を触媒に用いて加熱し、エステル交換によ
り合成できる。2価アルコール類は正孔輸送性モノマー
1当量に対して、2〜100当量、好ましくは3〜50
当量の範囲で用いられる。触媒は正孔輸送性モノマー1
重量部に対して、1/10,000〜1重量部、好まし
くは1/1,000〜1/2重量部の範囲で用いられ
る。反応は、反応温度200〜300℃で行い、基−O
−R13から基−O−(Y−O)−Hへのエステル交換
終了後は、HO−(Y−O)−Hの脱離による重合を
促進するため、減圧下で反応させることが好ましい。ま
た、HO−(Y−O)−Hと共沸可能な1−クロロナ
フタレン等の高沸点溶剤を用いて、常圧下でHO−(Y
−O)−Hを共沸で除きながら反応させることもでき
る。
【0041】また、一般式(III )で示される正孔輸送
性ポリエステルは、次のようにして合成することができ
る。上記それぞれの場合において、2価アルコール類を
過剰に加えて反応させることによって下記構造式(I−
4)で示される化合物を生成した後、これを正孔輸送性
モノマーとして用いて上記と同様の方法で、2価カルボ
ン酸または2価カルボン酸ハロゲン化物等と反応させれ
ばよく、それによって正孔輸送性ポリエステルを得るこ
とができる。
【0042】
【0043】
【化11】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原
子、置換または未置換のアリール基を表し、Xは置換ま
たは未置換の2価の芳香族基を表し、Yは2価の炭化水
素基を表し、Tは炭素数1以上の2価の直鎖状炭化水素
基または炭素数2以上の2価の分枝鎖状炭化水素基を表
し、mは1〜5の整数を表し、kは0および1であ
る。)
【0044】次に、上記の正孔輸送性ポリエステルを含
む層を有する本発明の有機EL素子の層構成について詳
記する。本発明の有機EL素子は、少なくとも一方が透
明または半透明である一対の電極と、それら電極間に挾
持された発光層を含む一つまたは複数の有機化合物層よ
り構成される。本発明において、有機化合物層が一つの
場合は、有機化合物層は発光層を意味する。また、有機
化合物層が複数の場合は、その一つが発光層であり、他
の有機化合物層は、正孔輸送層、電子輸送層、或いは正
孔輸送層と電子輸送層よりなるものを意味する。
【0045】図1および図2は、本発明の有機EL素子
の層構成を説明するための模式的断面図であって、図1
の場合は、有機化合物層が複数の場合の一例であり、図
2の場合は、有機化合物層が1つの場合の例を示す。図
中、1は透明絶縁体基板、2は透明電極、31は正孔輸
送層、32は発光層、4は電子輸送能を持つ発光層、5
は背面電極である。
【0046】透明絶縁体基板1は、発光を取り出すため
透明なものが好ましく、ガラス、プラスチックフィルム
等が用いられる。透明電極2は、透明絶縁体基板と同様
に発光を取り出すため透明であって、かつ正孔の注入を
行うため仕事関数が大きなものが好ましく、酸化スズイ
ンジウム(ITO)、酸化スズ(NESA)、酸化イン
ジウム、酸化亜鉛等の酸化膜、および蒸着或いはスパッ
タされた金、白金、パラジウム等が用いられる。
【0047】一般式(I−1)および(I−2)で示さ
れる構造から選択された少なくとも1種を部分構造とし
て含む繰り返し単位よりなる正孔輸送性ポリエステル
(以下、単に「正孔輸送性ポリエステル」という。)か
ら構成される有機化合物層は、図1の有機EL素子の層
構成の場合、正孔輸送層31として作用し、また、図2
の有機EL素子の層構成の場合、発光層32として作用
する。
【0048】図1の有機EL素子の層構成の場合、正孔
輸送層31は正孔輸送性ポリエステルの単独で形成され
ていてもよいが、正孔移動度を調節するためにテトラフ
ェニレンジアミン誘導体を1重量%ないし50重量%の
範囲で分散させて形成されていてもよい。
【0049】図1において電子輸送能を持つ発光層4に
は、固体状態で蛍光を示し、真空蒸着法により良好な薄
膜形成が可能で、隣接する正孔輸送層の正孔輸送性ポリ
エステルと強い電子相互作用を示さない化合物が発光材
料として用いられる。好適には下記の化合物(IV−1)
〜化合物(IV−13)が用いられるが、これらに限られ
るものではない。化合物が電子相互作用を示すか否か
は、上記正孔輸送性ポリエステル中にその化合物を分散
することにより螢光波長が長波長側にシフトするか否か
によって区別することができる。
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】また、発光材料として、真空蒸着が可能で
あるが良好な薄膜とならないものや、明確な電子輸送性
を示さないものを用いる場合には、有機EL素子の耐久
性向上或いは発光効率の向上を目的として、発光層と背
面電極5の間に電子輸送層を挿入してもよい。このよう
な電子輸送層に用いられる電子輸送材料としては、真空
蒸着法により良好な薄膜形成が可能な有機化合物が用い
られ、好適にはオキサジアゾール誘導体、ニトロ置換フ
ルオレノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピラン
ジオキシド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体等が
用いられる。好適な具体例として、下記の化合物(V−
1)〜(V−3)があげられるが、これらに限られるも
のではない。
【0053】
【化14】
【0054】図2の有機EL素子の層構成の場合、発光
層32は少なくとも上記正孔輸送性ポリエステル中に発
光材料を50重量%以下分散させた有機化合物層であ
り、発光材料としては前記化合物(IV−1)ないし化合
物(IV−13)が好適に用いられるが、有機EL素子に
注入される正孔と電子のバランスを調節するために電子
輸送材料を10重量%〜50重量%分散させてもよく、
或いは発光層32と背面電極5の間に、電子輸送材料よ
りなる電子輸送層を挿入してもよい。このような電子輸
送材料としては、上記正孔輸送性ポリエステルと強い電
子相互作用を示さない有機化合物が用いられ、好適には
下記の化合物(VI)が用いられるがこれに限られるもの
ではない。同様に正孔移動度を調節するためにテトラフ
ェニレンジアミン誘導体を適量同時に分散させて用いて
もよい。
【0055】
【化15】
【0056】背面電極5には、真空蒸着可能で、電子注
入を行うため仕事関数の小さな金属が使用されるが、特
に好ましくはマグネシウム、アルミニウム、銀、インジ
ウムおよびこれらの合金である。
【0057】これら本発明の有機EL素子において、正
孔輸送層31或いは発光層32は、まず上記正孔輸送性
ポリエステル単独、或いはこれらの正孔輸送性ポリエス
テルと発光材料、および必要に応じて電子輸送材料、正
孔輸送材料を有機溶媒中に溶解或いは分散し、得られた
塗布液を用いて前記透明電極上にスピンコーティング
法、ディップ法等を用いて製膜することによって形成さ
れる。正孔輸送層或いは発光層の膜厚は、0.03〜
0.2μm程度が好ましい。発光材料の分散状態は分子
分散状態でも微粒子分散状態でも構わない。分子分散状
態とするためには、分散溶媒は正孔輸送性ポリエステ
ル、発光材料、電子輸送材料、正孔輸送材料の共通溶媒
を用いる必要があり、微粒子分散状態とするためには分
散溶媒は発光材料の分散性と、電子輸送材料、正孔輸送
材料および正孔輸送性ポリエステルの溶解性を考慮して
選択する必要がある。微粒子状に分散するためには、ボ
ールミル、サンドミル、ペイントシェイカー、アトライ
ター、ボールミル、ホモジナイザー、超音波法等が利用
できる。
【0058】次いで、上記のようにして形成された正孔
輸送性ポリエステルを含む層の上に、各有機EL素子の
層構成に応じて、それぞれ、発光材料、電子輸送材料、
背面電極を真空蒸着法を用いて形成する。それにより容
易に有機EL素子を作製することが可能である。積層す
る電子輸送能を持つ発光層および電子輸送層の膜厚は、
各々0.1μm以下、特に0.03〜0.08μmの範
囲であることが好ましい。 本発明の有機EL素子は、
一対の電極間に、例えば、4〜20Vで、電流密度1〜
200mA/cm2 の直流電圧を印加することによって
発光させることができる。
【0059】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。用
いた正孔輸送性ポリエステルは、例えば以下のようにし
て得た。 合成例1〔例示化合物(34)〕 3,3′−ジメチル−N,N′−ビス(3,4−ジメチ
ルフェニル)−N,N′−ビス[4−(2−メトキシカ
ルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミン2.0g、エチレングリコー
ル4.0gおよびテトラブトキシチタン0.1gを50
mlのフラスコに入れ、窒素気流下で3時間加熱還流し
た。3,3′−ジメチル−N,N′−ビス(3,4−ジ
メチルフェニル)−N,N′−ビス[4−(2−メトキ
シカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビフェ
ニル]−4,4′−ジアミンが消費されたことを確認し
た後、0.5mmHgに減圧してエチレングリコールを
留去しながら230℃に加熱し、3時間反応を続けた。
その後、室温まで冷却し、塩化メチレン50mlに溶解
して不溶物を濾過し、その濾液をエタノール250ml
を撹拌している中に滴下してポリマーを析出させた。得
られたポリマーを濾過し、十分にエタノールで洗浄した
後乾燥させ、1.9gの正孔輸送性ポリエステルを得
た。分子量はGPCにて測定し、Mw=1.23×10
5 (スチレン換算)であり、モノマーの分子量から求め
たpは約165であった。
【0060】合成例2〔例示化合物(44)〕 N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[4−(4−エ
トキシカルボニルエチルフェニル)フェニル]−[1,
1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン1.0g、エ
チレングリコール2.0gおよびテトラブトキシチタン
0.05gを50mlのフラスコに入れ、窒素気流下で
3時間加熱還流した。N,N′−ジフェニル−N,N′
−ビス[4−(4−エトキシカルボニルエチルフェニ
ル)フェニル]−[1,1′−ビフェニル]−4,4′
−ジアミンが消費されたことを確認した後、0.5mm
Hgに減圧してエチレングリコールを留去した。その
後、室温まで冷却し、塩化メチレン20mlに溶解し、
イソフタル酸ジクロライド0.24gを10mlの塩化
メチレンに溶かした溶液を滴下した。トリエチルアミン
0.48gを加え、30分加熱還流した。メタノール
0.3mlを加え、さらに30分加熱還流した後、不溶
物を濾過し、その濾液をエタノール300mlを撹拌し
ている中に滴下してポリマーを析出させた。得られたポ
リマーを濾過し、テトラヒドロフラン(THF)50m
lに溶解し、水300mlを撹拌している中に滴下し、
ポリマーを析出させた。これを濾過して十分にエタノー
ルで洗浄した後乾燥させ、0.9gの正孔輸送性ポリエ
ステルを得た。分子量はGPCにて測定し、Mw=1.
60×104 (スチレン換算)、モノマーの分子量から
求めたpは約20であった。
【0061】合成例3〔例示化合物(73)〕 N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エ
トキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビ
フェニル]−4,4′−ジアミン5.0g、3,3′−
ジメチル−N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)−N,N′−ビス[4−(2−メトキシカルボニル
エチル)フェニル]−[1,1′−ビフェニル]−4,
4′−ジアミン5.4g、エチレングリコール20gお
よびテトラブトキシチタン0.1gを50mlのフラス
コに入れ、窒素気流下で2時間加熱還流した。その後、
0.5mmHgに減圧してエチレングリコールを留去し
ながら230℃に加熱し、5時間反応を続けた。その
後、室温まで冷却し、塩化メチレン250mlに溶解
し、不溶物を濾過し、その濾液をエタノール1500m
lを撹拌している中に滴下してポリマーを析出させた。
得られたポリマーを濾過し、十分にエタノールで洗浄し
た後乾燥させ、10.1gの正孔輸送性ポリエステルを
得た。分子量はGPCにて測定し、Mw=1.40×1
5 (スチレン換算)、モノマーの分子量から求めたp
は約200であった。
【0062】実施例1 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(6)〕(Mw=
4.2×104 )の5重量%ジクロロエタン溶液を調製
し、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)フィルターで濾過した。この溶液を用いて、2mm
幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラ
ス基板上に、ディップ法により塗布し、膜厚約0.1μ
mの正孔輸送層を形成した。十分乾燥させた後、発光材
料として昇華精製した前記例示化合物(IV−1)をタン
グステンボートに入れ、真空蒸着法により蒸着して、正
孔輸送層上に膜厚0.05μmの発光層を形成した。こ
の時の真空度は10-5Torr、ボート温度は300℃
であった。続いてMg−Ag合金を共蒸着により蒸着し
て、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極
と交差するように形成した。形成された有機EL素子の
有効面積は0.04cm2 であった。
【0063】実施例2 実施例1に用いた正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物
(6)〕(Mw=4.2×104 )1重量部、発光材料
として、前記例示化合物(IV−1)1重量部を混合し、
10重量%ジクロロエタン溶液を調製し、0.1μmの
PTFEフィルターで濾過した。この溶液を用いて、2
mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成した
ガラス基板上に、ディップ法により膜厚約0.15μm
の正孔輸送層を形成した。充分乾燥させた後、Mg−A
g合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μ
m厚の背面電極をITO電極と交差するように形成し
た。形成された有機EL素子の有効面積は0.04cm
2 であった。
【0064】実施例3 実施例1に用いた正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物
(6)〕(Mw=4.2×104 )を2重量部、発光材
料として前記例示化合物(IV−10)を0.1重量部、
電子輸送材料として前記化合物(VI)を1重量部を混合
し、10重量%ジクロロエタン溶液を調製し、0.1μ
mのPTFEフィルターで濾過した。この溶液を用い
て、2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形
成したガラス基板上に、ディップ法により塗布して、膜
厚約0.15μmの正孔輸送層を形成した。十分乾燥さ
せた後、Mg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2m
m幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差す
るように形成した。形成された有機EL素子の有効面積
は0.04cm2 であった。
【0065】実施例4 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(34)〕(Mw
=1.23×105 )を用いた以外は、実施例1と同様
にして有機EL素子を作製した。 実施例5 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(34)〕(Mw
=1.23×105 )を用いた以外は、実施例2と同様
にして有機EL素子を作製した。 実施例6 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(34)〕(Mw
=1.23×105 )を用いた以外は、実施例3と同様
にして有機EL素子を作製した。
【0066】実施例7 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(39)〕(Mw
=1.2×105 )を用いた以外は、実施例1と同様に
して有機EL素子を作製した。 実施例8 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(39)〕(Mw
=1.2×105 )を用いた以外は、実施例2と同様に
して有機EL素子を作製した。 実施例9 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(39)〕(Mw
=1.2×105 )を用いた以外は、実施例3と同様に
して有機EL素子を作製した。
【0067】実施例10 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(40)〕(Mw
=1.2×105 )を用いた以外は、実施例1と同様に
して有機EL素子を作製した。 実施例11 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(40)〕(Mw
=1.2×105 )を用いた以外は、実施例2と同様に
して有機EL素子を作製した。 実施例12 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(40)〕(Mw
=1.2×105 )を用いた以外は、実施例3と同様に
して有機EL素子を作製した。
【0068】実施例13 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(73)〕(Mw
=1.4×105 )を用いた以外は、実施例1と同様に
して有機EL素子を作製した。 実施例14 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(73)〕(Mw
=1.4×105 )を用いた以外は、実施例2と同様に
して有機EL素子を作製した。 実施例15 正孔輸送性ポリエステル〔例示化合物(73)〕(Mw
=1.4×105 )を用いた以外は、実施例3と同様に
して有機EL素子を作製した。
【0069】比較例1 下記構造式(VII )で示される正孔輸送材料を1重量
部、発光材料として前記例示化合物(IV−1)を1重量
部、結着樹脂としてポリメチルメタクリレート(PMM
A)を1重量部混合し、10重量%ジクロロエタン溶液
を調製し、0.1μmのPTFEフィルターで濾過し
た。この溶液を用いて、2mm幅の短冊型ITO電極を
エッチングにより形成したガラス基板上に、ディップ法
により塗布して、膜厚約0.15μmの正孔輸送層を形
成した。十分乾燥させた後、Mg−Ag合金を共蒸着に
より蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極を
ITO電極と交差するように形成した。形成された有機
EL素子の有効面積は0.04cm2 であった。
【0070】
【化16】
【0071】比較例2 正孔輸送性ポリエステルとしてポリビニルカルバゾール
(PVK)を2重量部、発光材料として前記例示化合物
(IV−10)を0.1重量部、電子輸送材料として前記
化合物(V−1)を1重量部混合し、10重量%ジクロ
ロエタン溶液を調製し、0.1μmのPTFEフィルタ
ーで濾過した。この溶液を用いて、2mm幅の短冊型I
TO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、
ディップ法により塗布して、膜厚約0.15μmの正孔
輸送層を形成した。十分乾燥させた後、Mg−Ag合金
を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の
背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成
された有機EL素子の有効面積は0.04cm2 であっ
た。
【0072】以上のように作製した有機EL素子を、真
空中(10-3Torr)でITO電極側をプラス、Mg
−Ag背面電極をマイナスとして直流電圧を印加し、発
光について測定を行い、このときの最高輝度、および発
光色を評価した。それらの結果を表15に示す。また、
乾燥窒素中で有機EL素子の発光寿命の測定を行った。
発光寿命の評価は、低電流駆動により初期発光強度50
cd/m2 から発光強度が半減するまでの時間を測定
し、素子寿命(hr)とした。この時の駆動電流密度を
素子寿命と共に表15に示す。
【0073】
【表15】
【0074】
【発明の効果】上記一般式(I−1)および(I−2)
で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構
造として含む繰り返し構造単位からなる正孔輸送性ポリ
エステルは、有機EL素子に好適なイオン化ポテンシャ
ルおよび正孔移動度を持ち、また、スピンコーティング
法、ディップ法等を用いて良好な薄膜を形成することが
可能であるので、これを用いて形成された本発明の有機
EL素子は、十分に高い輝度を示し、また、膜厚を比較
的厚く設定できるため、ピンホール等の不良も少なく、
大面積化も容易であり、しかも向上した耐久性を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機EL素子の一例の模式的断面図
である。
【図2】 本発明の有機EL素子の他の一例の模式的断
面図である。
【符号の説明】
1…透明絶縁体基板、2…透明電極、31…正孔輸送
層、32…発光層、4…電子輸送能を持つ発光層、5…
背面電極。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明または半透明であ
    る陽極および陰極よりなる一対の電極間に挾持された一
    つまたは複数の有機化合物層より構成される電界発光素
    子において、該有機化合物層の少なくとも一層が、下記
    一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から
    選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返
    し単位よりなる正孔輸送性ポリエステルを1種以上含有
    することを特徴とする有機電界発光素子。 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に水素原子、
    アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原
    子、または置換もしくは未置換のアリール基を表し、X
    は置換または未置換の2価の芳香族基を表し、Tは炭素
    数1〜6の2価の直鎖状炭化水素基または炭素数2〜1
    0の2価の分枝鎖状炭化水素基を表し、kは0または1
    の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 透明電極上に、上記一般式(I−1)お
    よび(I−2)で示される構造から選択された少なくと
    も1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる正孔
    輸送性ポリエステルを1種以上含有する有機化合物層お
    よび発光層を順次形成したことを特徴とする請求項1に
    記載の有機電界発光素子。
  3. 【請求項3】 透明電極上に、一般式(I−1)および
    (I−2)で示される構造から選択された少なくとも1
    種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる正孔輸送
    性ポリエステルを1種以上を含有する発光層を形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  4. 【請求項4】 発光層が電荷輸送性化合物を含むことを
    特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
  5. 【請求項5】 正孔輸送性ポリエステルが下記一般式
    (II)または(III )で示されるポリエステルであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4項記載の有機電界発光素
    子。 【化2】 〔式中、Aは上記一般式(I−1)および(I−2)で
    示される構造から選択された少なくとも1種を表し、R
    は水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリー
    ル基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表
    し、Yは2価アルコール残基を表し、Zは2価のカルボ
    ン酸残基を表し、BおよびB′は、それぞれ独立に基−
    O−(Y−O)−Rまたは基−O−(Y−O)−C
    O−Z−CO−O−R′(ここで、R、Y、Zは上記し
    たと同じ意味を有し、R′はアルキル基、置換もしくは
    未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のアラ
    ルキル基を表し、mは1〜5の整数を表す。)を表し、
    mは1〜5の整数を表し、pは5〜5000の整数を表
    す。〕
JP7295138A 1995-02-27 1995-11-14 有機電界発光素子 Pending JPH08295880A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7295138A JPH08295880A (ja) 1995-02-27 1995-11-14 有機電界発光素子

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-61580 1995-02-27
JP6158095 1995-02-27
JP7295138A JPH08295880A (ja) 1995-02-27 1995-11-14 有機電界発光素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08295880A true JPH08295880A (ja) 1996-11-12

Family

ID=26402628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7295138A Pending JPH08295880A (ja) 1995-02-27 1995-11-14 有機電界発光素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08295880A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6544670B1 (en) 1997-07-22 2003-04-08 Sumitomo Chemical Company, Ltd. Hole transporting polymer and organic electroluminescence device using the same
US6652995B2 (en) * 2000-10-13 2003-11-25 Fuji Xerox Co., Ltd. Organic electroluminescence device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6544670B1 (en) 1997-07-22 2003-04-08 Sumitomo Chemical Company, Ltd. Hole transporting polymer and organic electroluminescence device using the same
US6841269B2 (en) 1997-07-22 2005-01-11 Sumitomo Chemical Company, Ltd. Hole transporting polymer and organic electroluminescence device using the same
US6652995B2 (en) * 2000-10-13 2003-11-25 Fuji Xerox Co., Ltd. Organic electroluminescence device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4122901B2 (ja) 有機電界発光素子
JP3893869B2 (ja) 有機電界発光素子
JP3546645B2 (ja) 高分子蛍光体および有機エレクトロルミネッセンス素子
JPH0945478A (ja) 高分子蛍光体とその製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP4314771B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4078922B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4238506B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4221973B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4239523B2 (ja) 有機電界発光素子
JP3846163B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4134535B2 (ja) 有機電界発光素子
JP2005042004A (ja) 正孔輸送性高分子及びそれを用いた有機電界発光素子
JPH08295880A (ja) 有機電界発光素子
JP4103348B2 (ja) 有機電界発光素子
JP2005259442A (ja) 有機電界発光素子
JP4352736B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4254169B2 (ja) 有機電界発光素子
JP2004095428A (ja) 有機電界発光素子
JP3528370B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4639611B2 (ja) 有機電界発光素子
JP4122722B2 (ja) 有機電界発光素子
JP2004171858A (ja) 有機電界発光素子
JP2005235646A (ja) 有機電界発光素子
JP3855640B2 (ja) 有機電界発光素子
JP3855641B2 (ja) 有機電界発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040210