JPH08295090A - 磁気パターンの製造方法 - Google Patents

磁気パターンの製造方法

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JPH08295090A
JPH08295090A JP7102308A JP10230895A JPH08295090A JP H08295090 A JPH08295090 A JP H08295090A JP 7102308 A JP7102308 A JP 7102308A JP 10230895 A JP10230895 A JP 10230895A JP H08295090 A JPH08295090 A JP H08295090A
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magnetic
pattern
adhesive layer
bar
magnetic pattern
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JP7102308A
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English (en)
Inventor
Naoatsu Higuchi
口 直 篤 樋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気バーの立上り端部で発生した信号を増幅
器で増幅した信号と磁気バーの立下り端部で発生した信
号を増幅器で増幅した信号とが略等しい振幅を有するよ
うにした磁気パターンの製造方法を提供する。 【構成】 磁気パターンの製造方法であって、この磁気
パターンは、パターン状に並設された磁気バー1からな
り磁気ヘッドが各々の磁気バーの立上り端部2と立下り
端部3を所定速度で走査する時に発生する信号を所定の
応答速度の増幅器で増幅して情報を得る磁気パターンで
あり、基材100上に所望のパターンを有する粘着剤層
101を印刷法により形成し、次にこの粘着剤層上に磁
性粉を付着させる102ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偽造防止等の目的でプ
リペイドカード等のパターン状に並設された磁気バーか
らなる磁気パターンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリペイドカード等のカードの偽造防止
のために、カード上に磁気パターンを形成することが一
般に行われている。これは、予め形成された磁気パター
ンを使用時に読取り、所定の磁気出力信号が得られるか
否か判定することによりカードの真偽を決定するもので
ある。
【0003】読取りには2つのコイルを巻いた磁気ヘッ
ドを用いる。磁気ヘッドの一方のコイルには定電流を流
し、磁気ヘッドが磁気パターンを走査したときに誘起さ
れる誘導電流または電圧を他方のコイルで検出する。誘
導される電流は、磁気ヘッドと磁気パターンとの間の磁
気抵抗の変化に応じて発生する。磁気パターンを構成す
る材料としては強磁性体が用いられる。
【0004】磁気パターンの形状は種々のものが考えら
れるが、いわゆるバーコード状のパターンが一般的に用
いられる。このバーコード状のパターンである磁気パタ
ーンは、複数の磁気バーが並設されて構成されている。
磁気パターンを構成する磁気バーの横幅は1種類または
2種類以上からなる。
【0005】磁気出力信号は、磁気バーからなる磁気パ
ターン部分に磁気ヘッドを密着して一定の速度で走査す
ることによって得られる。
【0006】図5および図6に従来の磁気パターンを示
す。簡単のために、磁気パターンは1種類の横幅の磁気
バーから構成されているとしてある。図5は、磁気バー
1の横幅dが磁気バー1と磁気バー1との間の間隔sよ
り小さくない場合を示し、図6は横幅dが間隔sより大
きくない場合を示す。
【0007】図5において、符号lは磁気バー1の縦幅
を示し、符号hは磁気バーの厚さを示す。図5(c)
は、図5(a)に示す磁気パターンを磁気ヘッドが左か
ら右へ等速に走査したときに生じる磁気出力信号波形を
示す。図5(c)に示すように磁気出力信号波形は、磁
気バー1の立上り端部2に対応してこの立上り端部2を
微分したような正パルス4と、磁気バー1の立下がり端
部3に対応してこの立下がり端部3を微分したような負
パルス5とから構成されている。図5(c)に示す磁気
出力信号波形は所定の応答速度を有する増幅器によって
増幅され、図5(d)に示すような磁気出力信号増幅波
形となる。磁気出力信号増幅波形は図5(d)に示すよ
うに、増幅正パルス6と増幅負パルス7とから構成され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】カードの偽造防止効果
を高めるために磁気パターンはパターンの微細化が行わ
れる。
【0009】また、例えば駅の改札で用いるカードのよ
うに、カードの搬送速度は高いことが要求される。
【0010】このように、磁気パターンのパターンの微
細化およびカードの搬送速度の高速化に伴い、図5
(c)に示すような磁気出力信号波形を増幅する増幅器
の応答速度が十分でなくなった。
【0011】このような場合、図5(d)や図6(d)
に示すように、増幅正パルス6と増幅負パルス7の振幅
が等しくならないという問題点があった。
【0012】すなわち、磁気バー1の横幅dが間隔sよ
り小さくない場合には図5(d)に示すように、隣接す
る次の磁気バー1aの立上り端部2aに対応する正パル
ス4aは、磁気バー1の立下り端部3に対応する負パル
ス5との時間間隔が増幅器の応答時間よりも短いため、
積分的な波形で増幅される。この結果、増幅正パルス6
aは増幅負パルス7の振幅よりも小さい振幅を有するこ
とになる。
【0013】また、磁気バー1の横幅dが間隔sより大
きくない場合には図6(d)に示すように、磁気バー1
の立上り端部2に対応する正パルス4は、磁気バー1の
立下り端部3に対応する負パルス5との時間間隔が増幅
器の応答時間よりも短いため、積分的な波形で増幅され
る。この結果、増幅負パルス7は増幅正パルス6の振幅
よりも小さい振幅を有することなる。
【0014】一方、磁気出力信号は、表面に磁気パター
ンを形成する磁性粉層のエッジにおける層厚の変化率に
より大きく影響される。したがって、高精度の信号出力
を得るためには、磁性粉層は磁気パターンの全体に渡っ
て厚さが一定でありかつエッジにおける層厚の変化率も
相互に均一であることが求められる。
【0015】例えば磁気バーコード等の微細なパターン
を形成する場合には、製造コストの面で優れる印刷法が
一般に用いられており、特にその中でもシルク印刷法が
適しているが、単純にこの方法を適用したとしても、磁
気パターンの全体に渡って厚さが一定でありかつエッジ
における層厚の変化率も相互に均一である磁気粉層を得
ることは容易でない。
【0016】そこで本発明の目的は、上記従来技術の有
する問題を解消することができる磁気パターンを製造す
る方法を提供することであり、この磁気パターンは、既
存の設備を用いて、磁気バーの立上り端部で発生した信
号を増幅器で増幅した信号と磁気バーの立下り端部で発
生した信号を増幅器で増幅した信号とが略等しい振幅を
有するようにしたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、予め所望のパターンにパターンニングされた粘着剤
層上に磁性粉を付着させることにより、磁気パターンの
全体に渡って厚さが一定でありかつエッジにおける層厚
の変化率も相互に均一である磁性粉層を得るようにす
る。具体的には、本発明による磁気パターンの製造方法
は、磁気パターンの製造方法であって、この磁気パター
ンは、パターン状に並設された磁気バーからなり磁気ヘ
ッドが各々の磁気バーの立上り端部と立下り端部を所定
速度で走査する時に発生する信号を所定の応答速度の増
幅器で増幅して情報を得る磁気パターンであり、基材上
に所望のパターンを有する粘着剤層を印刷法により形成
し、次にこの粘着剤層上に磁性粉を付着させることを特
徴とする。
【0018】また、感光して粘着性の変化する粘着剤か
らなる光粘着剤層を基材上に形成し、次に所望のパター
ンを有するマスクを介して前記光粘着剤層上に露光し、
次に前記光粘着剤層の露光あるいは非露光部分に磁性粉
を付着させることを特徴とする。
【0019】また、基材上に粘着剤層を形成し、次にこ
の粘着剤層上に所望のパターンを有するマスクを介して
磁性粉を付着させることを特徴とする。
【0020】
【実施例】以下に図面を参照して本発明による磁気パタ
ーンの製造方法を説明する。図1を参照して本発明の第
1実施例を説明する。図1において、まず、基材100
上に、所望の磁性パターンを得るべく所望のパターンを
有する粘着剤層101をスクリーン印刷法により一定の
厚さで形成する。粘着剤としてはアクリル系の粘着剤
(日本カーバイト工業製PE−118)を使用し、約2
μmの厚さの凹凸が形成されるようにし、凸部の表面に
粘着力を有するようにした。
【0021】次に、粘着剤層101上に磁性粉を付着さ
せ、磁性粉からなる磁性粉層102を形成する。磁性粉
層102の表面により、所望の磁性パターンが得られ
る。磁性粉としては、約1μmの径のフェライト粉を用
い、ダスティングによりフェライト粉を粘着剤層101
上の凸部に付着させ、凹部における余分の磁性剤粉を除
去した。
【0022】次に、本実施例により得られた磁性パター
ンについて説明する。本実施例で得られる磁性パターン
は、図3(a)に示すように、図5に示した場合と同じ
く、磁気バー1の横幅dが間隔sより小さくない場合に
相当する。本実施例の磁気バー1は、図5における磁気
バー1をその縦方向に二等分した形で配列されている。
上下の磁気バー1の間には、副磁気バー11がバーコー
ド状に並設されている。副磁気バー11の横幅dsは磁
気バー1の間隔sよりも広い。また、副磁気バー11は
磁気バー1の間隔sを対称にまたぐように配列されてい
る。特に、副磁気バー11はその立上り端部12が磁気
バー1の立下り端部3の直前になるように配列されてい
る。副磁気バー11の縦幅lsは、上下の磁気バー1の
縦幅の和2lよりも小さい。
【0023】図3(b)は、図3(a)に示す磁気パタ
ーンを磁気ヘッドが左から右へ等速に走査したときに生
じる磁気出力信号波形を示す。磁気出力信号波形は、磁
気バー1の立上り端部2に対応してこの立上り端部2を
微分したような正パルス4と、磁気バー1の立下がり端
部3に対応してこの立下がり端部3を微分したような負
パルス5と、副磁気バー11の立上り端部12に対応し
てこの立上り端部12を微分したような正パルス14
と、副磁気バー11の立下がり端部13に対応してこの
立下がり端部13を微分したような負パルス15とから
構成されている。図3(b)に示されるように、正パル
ス14および負パルス15の振幅は、正パルス4および
負パルス5の振幅よりも小さい。これは、磁気出力信号
の振幅は磁気バー1または副磁気バー11の縦幅に比例
し、副磁気バー11の縦幅lsを上下の磁気バー1の縦
幅の和2lよりも小さくしているからである。
【0024】図3(c)は図3(b)に示す磁気出力信
号波形を増幅器によって増幅した磁気出力信号増幅波形
を示す。増幅器の応答時間は、磁気ヘッドが横幅d、d
sを走査する時間より早いが、正パルス14と負パルス
5の時間間隔より長い。このような応答速度を有する増
幅器で増幅する結果、負パルス5は正パルス14と積分
的に増幅されて、正パルス14がない場合に比べてわず
かに振幅が小さくなる。また、隣接する磁気バー1aの
正パルス4aは、振幅が小さくなった負パルス5との積
分的な増幅の結果、正パルス14の存在しない場合に比
べて、振幅の減少度が小さくなる。この結果、増幅正パ
ルス6と増幅負パルス7とは、略等しい振幅を有するこ
とができるようになる。
【0025】本実施例では、副磁気バー11を設け、磁
気バー1の立下り端部3の直前に副磁気バー11の立上
り端部12を配設するようにしたので、磁気バー1の横
幅dが間隔sより小さくない場合において、増幅正パル
ス6の振幅と増幅負パルス7の振幅とを略等しくするこ
とができる。
【0026】本実施例の構成によれば、基材100上に
所望のパターンを有する粘着剤層101をスクリーン印
刷法により形成するようにし、粘着剤層101上に磁性
粉を付着させるようにしたので、予め所望のパターンに
パターンニングされた粘着剤層101上に磁性粉を付着
させることにより、磁気パターンの全体に渡って厚さが
一定でありかつエッジにおける層厚の変化率も相互に均
一である磁性粉層102を得ることができる。
【0027】次に、図2を参照して本発明の第2実施例
について説明する。図2において、まず、基材100上
の全面に、感光して粘着性の変化する粘着剤からなる光
粘着剤層103を形成する。
【0028】次に、所望の磁性パターンを得るべく所望
のパターンを有するマスクを介して露光する。露光部分
には、所望のパターン上のみに粘着性が発現される。こ
のような光粘着剤としては富士薬品工業製のフォトタッ
チングレジストが用いられ、基材100上の全面をグラ
ビアコーティングした。
【0029】次に、第1実施例の場合と同様に、粘着剤
磁性粉を付着させ、磁性粉からなる磁性粉層102を形
成する。磁性粉層102の表面により、所望の磁性パタ
ーンが得られる。磁性粉としては、約1μmの径のフェ
ライト粉を用い、ダスティングによりフェライト粉を粘
着剤層102上のパターン上の粘着部に付着させ、の磁
性剤粉を除去した。
【0030】本実施例の構成によれば、基材100上に
光粘着剤層103を形成し、光粘着剤層103を所望の
パターンを有するマスクを用いて露光し、予め所望のパ
ターンにパターンニングされた粘着剤層103上に磁性
粉を付着させることにより、磁気パターンの全体に渡っ
て厚さが一定でありかつエッジにおける層厚の変化率も
相互に均一である磁気粉層102を得ることができる。
【0031】次に、図2を参照して本発明の第3実施例
について説明する。本実施例では、まず、基材100上
の全面に、粘着剤からなる粘着剤層103を形成する。
粘着剤としてはアクリル系の粘着剤(日本カーバイト工
業製PE−118)を使用し、約2μmの厚さで基材1
00上の全面をグラビアコーティングした。
【0032】次に、所望の磁性パターンを得るべく所望
のパターンを有するステンレス製のマスクを通して磁性
粉を振りまき、このマスクを通過した粘着剤層103の
表面上に磁性粉を付着させた。
【0033】本実施例の構成によれば、基材100上に
粘着剤層101を形成し、所望のパターンを有するマス
クを通過させて磁性粉を振りまき、予め所望のパターン
にパターンニングされた粘着剤層103上に磁性粉を付
着させることにより、磁気パターンの全体に渡って厚さ
が一定でありかつエッジにおける層厚の変化率も相互に
均一である磁気粉層102を得ることができる。
【0034】なお、上述の実施例の説明において、図3
(a)に示すように図5に示した場合と同じく、磁気バ
ー1の横幅dが間隔sより小さくない場合について説明
したが、図4に示すように、図6に示した場合と同じ
く、磁気バー1の横幅dが間隔sより大きくない場合を
示す。副磁気バー11の横幅dsは磁気バー1の間隔s
よりも狭い場合であってもよい。この場合、図4におい
て、副磁気バー11は磁気バー1の間隔sを対称に位置
するように配列されている。特に、副磁気バー11はそ
の立下がり端部13が磁気バー1の立上り端部2の直前
になるように配列されている。副磁気バー11の縦幅l
sは、上下の磁気バー1の縦幅の和2lよりも小さい。
【0035】図4(b)は、図4(a)に示す磁気パタ
ーンを磁気ヘッドが左から右へ等速に走査したときに生
じる磁気出力信号波形を示す。磁気出力信号波形は、磁
気バー1の立上り端部2に対応してこの立上り端部2を
微分したような正パルス4と、磁気バー1の立下がり端
部3に対応してこの立下がり端部3を微分したような負
パルス5と、副磁気バー11の立上り端部12に対応し
てこの立上り端部12を微分したような正パルス14
と、副磁気バー11の立下がり端部13に対応してこの
立下がり端部13を微分したような負パルス15とから
構成されている。
【0036】図4(c)は図4(b)に示す磁気出力信
号波形を増幅器によって増幅した磁気出力信号増幅波形
を示す。増幅器の応答時間は、磁気ヘッドが横幅d、d
sを走査する時間より短く、また、同一の磁気バーに起
因する正パルス14および負パルス5の時間間隔より長
い関係にある。このような応答速度を有する増幅器で増
幅する結果、正パルス4はこの直前にある負パルス15
とともに積分的に増幅される。そして、正パルス4は、
直前の負パルス15がない場合に比べてわずかに振幅が
小さくなる。また、直前の負パルス15の存在によって
振幅の小さくなった正パルス4とともに積分的に増幅さ
れる結果、負パルス15の存在しない場合に比べて、負
パルス5の振幅の減少度は小さくなる。
【0037】このように、負パルス15の存在によっ
て、正パルス6と負パルス7とは、略等しい振幅を有す
ることができるようになる。
【0038】この上述した場合においても、副磁気バー
11を設け、磁気バー1の立上り端部2aの直前に副磁
気バー11の立下り端部13を配設するようにしたの
で、磁気バー1の横幅dが間隔sより大きくない場合に
おいて、増幅正パルス6の振幅と増幅負パルス7の振幅
とを略等しくすることができる。
【0039】なお、上述し磁気パターンの製造方法の実
施例の説明において、以下のようにすることも可能であ
る。すなわち、本発明の磁気パターンを製造する方法と
しては、従来公知の磁性粉末を適当な樹脂あるいはイン
キビヒクルに分散したインキを用いて、スクリーン印
刷、オフセット印刷、グラビア印刷法により形成する方
法、または、金属または合金あるいはその酸化物を用い
て、真空蒸着法、スパッタ法、メッキ法等により形成す
る方法等を用いることができる。印刷法を用いるとき
は、印刷適性を整える目的として、各種顔料やレベリン
グ剤等の添加剤を加えてもよい。
【0040】実際の印刷においては、例えば図7のよう
に正確な台形形状になることは稀である。粘度あるいは
チキソトロピック性の高いインキを用いると、図8
(a)に磁気バー1の断面図を示すように、断面は丸み
を帯びた台形形状になりやすい。一方、粘度あるいはチ
キソトロピック性の低いインキを用いた場合には、磁気
バー1の断面は図8(b)に示すような形状になりやす
い。断面形状により磁気出力の波形が異なるので、設計
通りの出力波形を得るためには製版パターンも考慮にい
れる必要がある場合もある。
【0041】スクリーン印刷を用いた場合には、印刷適
性の点から磁気バーの乾燥前の印刷膜厚は5〜30μm
程度である。スクリーン印刷は印刷線幅と印刷膜厚との
相関があり、同一の乳剤厚のスクリーン版を用いた場合
でも、線幅の増加に伴い印刷膜厚が増加するのが一般的
である。このため、複数の線幅の磁気バーが混在する磁
気パターンでは、線幅の大きい磁気バーの磁気出力がよ
り大きくなることが多い。出力波形の振幅を揃えるため
には、例えば図9に示すように、線幅の大きい磁気バー
の縦幅が線幅の小さい磁気バーの縦幅より長くなるよう
に磁気パターンを変更してもよい。このようなパターン
の変更により線幅の大きな磁気バーの出力波形の振幅の
みを減少させることができるため、異なる線幅の磁気バ
ーの出力波形の振幅を略等しくすることができる。
【0042】基材100はシート状あるいは板状を呈し
ており、この基材100としては、ナイロン、セルロー
スジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ポリイミド、ポリカーボネートなどのプラスチック類、
銅、アルミニウムなどの金属、紙、含浸紙などを単独で
あるいは組合せて複合体として用いることができる。基
材として要求される物性たとえば強度、剛性、隠蔽性、
光不透過性などを考慮して、上記材料の中から好ましい
ものを適宜選択すればよい。なお基材100の膜厚は
0.005〜5mm程度である。
【0043】接着剤層102、103としては、基材1
00がプラスチックの場合、ポリ塩化ビニルやポリエチ
レンテレフタレートが好適である。ポリ塩化ビニルは、
基材100がエラストマー系(ニトリルウレタン)、熱
可塑性樹脂系(ポリ酢酸ビニル)やその他のポリエステ
ル、樹脂エマルジョンの場合に好適であり、ポリエチレ
ンテレフタレームは、エラストマー系(ウレタン)、ポ
リエステルの場合に好適である。
【0044】また、接着剤層102、103は、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル/プロピオン酸共重合体、ゴム系樹
脂、シアノアクリレート樹脂、セルロース系樹脂、アイ
オノマー樹脂、ポリオレフィン系共重合体などのバイン
ダーに、必要に応じて、可塑剤、安定剤、硬化剤などを
添加した後、溶剤あるいは希釈剤で充分に混練してなる
接着層用塗料を用いることが可能である。
【0045】磁性粉としては、γ−Fe2O3、Co接
着γ−Fe2O3,Fe3O4,CrO2,Fe,Fe
−Cr,Fe−Co,Co−Cr,Co−Ni,MnA
l,Baフェライト、Srフェライトなどの従来公知の
磁性微粒子が適当な樹脂あるいはインキビヒクル中に分
散されてなる分散物を用いることが可能である。磁性粉
はは、Fe,Fe−Cr,Fe−Co,Co−Crなど
の金属または合金あるいはその酸化物を用いて、真空蒸
着法、スパッタ法、めっき法などによって粘着剤層10
1、103上に形成することもできる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
粘着剤層上に磁性粉を付着させるようにし、予め所望の
パターンにパターンニングされた粘着剤層上に磁性粉を
付着させるようにしたので、磁気パターンの全体に渡っ
て厚さが一定でありかつエッジにおける層厚の変化率も
相互に均一である磁気粉層を得ることができる。この結
果、立上り端部で発生した信号または立下り端部で発生
した信号を補正し、立上り端部で発生した信号を増幅器
で増幅した信号と立下り端部で発生した信号を増幅器で
増幅した信号とが略等しい振幅を有するようにすること
ができ、カードの真偽判定を精度よく行うことができる
磁気パターンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気パターンの製造方法の第1実
施例により製造された磁気パターンを示す斜視図。
【図2】本発明による磁気パターンの製造方法の第2実
施例、第3実施例により製造された磁気パターンを示す
斜視図。
【図3】本発明による磁気パターンの製造方法により得
られた磁気パターンの平面図(a)、磁気出力信号波形
(b)および磁気出力信号増幅波形(c)。
【図4】本発明による磁気パターンの製造方法により得
られた他の磁気パターンの平面図(a)、磁気出力信号
波形(b)および磁気出力信号増幅波形(c)。
【図5】従来の磁気パターンの平面図(a)、断面図
(b)、磁気出力信号波形(c)および磁気出力信号増
幅波形(d)。
【図6】従来の他の磁気パターンの平面図(a)、断面
図(b)、磁気出力信号波形(c)および磁気出力信号
増幅波形(d)。
【図7】磁気粉層の断面図。
【図8】印刷のインキの粘度が高い場合の磁気バーの膜
(a)と、印刷のインキの粘度が低い場合の磁気バーの
膜(b)を示す断面図。
【図9】磁気パターンの他の変形例を示す平面図。
【符号の説明】
1 磁気バー 2 立上り端部 3 立下り端部 4 正パルス 5 負パルス 6 増幅正パルス 7 増幅負パルス 11 副磁気バー 12 立上り端部 13 立下り端部 14 正パルス 15 負パルス 100 基材 101 粘着剤層 102 磁性粉層 103 光粘着剤層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気パターンの製造方法であって、この磁
    気パターンは、パターン状に並設された磁気バーからな
    り磁気ヘッドが各々の磁気バーの立上り端部と立下り端
    部を所定速度で走査する時に発生する信号を所定の応答
    速度の増幅器で増幅して情報を得る磁気パターンであ
    り、 基材上に所望のパターンを有する粘着剤層を印刷法によ
    り形成し、次にこの粘着剤層上に磁性粉を付着させるこ
    とを特徴とする磁気パターンの製造方法。
  2. 【請求項2】磁気パターンの製造方法であって、この磁
    気パターンは、パターン状に並設された磁気バーからな
    り磁気ヘッドが各々の磁気バーの立上り端部と立下り端
    部を所定速度で走査する時に発生する信号を所定の応答
    速度の増幅器で増幅して情報を得る磁気パターンであ
    り、 感光して粘着性の変化する粘着剤からなる光粘着剤層を
    基材上に形成し、次に所望のパターンを有するマスクを
    介して前記光粘着剤層上に露光し、次に前記光粘着剤層
    の露光あるいは非露光部分に磁性粉を付着させることを
    特徴とする磁気パターンの製造方法。
  3. 【請求項3】磁気パターンの製造方法であって、この磁
    気パターンは、パターン状に並設された磁気バーからな
    り磁気ヘッドが各々の磁気バーの立上り端部と立下り端
    部を所定速度で走査する時に発生する信号を所定の応答
    速度の増幅器で増幅して情報を得る磁気パターンであ
    り、 基材上に粘着剤層を形成し、次にこの粘着剤層上に所望
    のパターンを有するマスクを介して磁性粉を付着させる
    ことを特徴とする磁気パターンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007520023A (ja) * 2004-01-30 2007-07-19 レオンハード クルツ ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー 部分磁気層を有するセキュリティエレメント

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JP2007520023A (ja) * 2004-01-30 2007-07-19 レオンハード クルツ ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー 部分磁気層を有するセキュリティエレメント
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