JPH0825791A - パターン形成方法とこのパターン形成方法に用いる印刷版および印刷物 - Google Patents

パターン形成方法とこのパターン形成方法に用いる印刷版および印刷物

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JPH0825791A
JPH0825791A JP6190921A JP19092194A JPH0825791A JP H0825791 A JPH0825791 A JP H0825791A JP 6190921 A JP6190921 A JP 6190921A JP 19092194 A JP19092194 A JP 19092194A JP H0825791 A JPH0825791 A JP H0825791A
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magnetic
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JP6190921A
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Kazumi Izumitani
和美 泉谷
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 パターンを構成するパターン要素の横幅に依
存することなく膜厚が均一なパターンを形成するための
パターン形成方法とこのパターン形成方法に用いる印刷
版および印刷物を提供する。 【構成】 横幅が最小であるパターン要素2,3を横幅
方向にN分割(Nは1以上の整数)して基準要素Eと
し、横幅が異なる2種以上のパターン要素2,3をそれ
ぞれ微小間隙を介して1以上の上記の基準要素Eの集合
とし、この基準要素E毎にインキを付着させた後、2以
上の基準要素Eからなるパターン要素3については、そ
の間隙を付着インキで埋めることにより各パターン要素
3′を形成し、このようなパターン要素2′,3′が横
幅方向へ複数配列した状態のパターン1′とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は膜厚が均一なパターンの
形成方法とこのパターン形成方法に用いる印刷版および
印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、プリペイドカード等のカードの
偽造防止のために、カード上に磁気パターンを形成する
ことが行われている。これは、予め形成された磁気パタ
ーンを使用時に読み取り、所定の磁気出力信号が得られ
るか否か判定することによりカードの真偽を決定するも
のである。
【0003】上記のような磁気パターンの読み取りに
は、2つのコイルを巻いた磁気ヘッドが用いられ、この
磁気ヘッドの一方のコイルには定電流を流し、磁気ヘッ
ドが磁気パターンを走査したときに誘起される誘導電流
または電圧を他方のコイルで検出する。誘導される電流
は、磁気ヘッドの磁束の変化に応じて発生する。
【0004】一方、磁気パターンを構成する材料として
は強磁性体が用いられ、また、磁気パターンの形状は種
々のものが考えられるが、いわゆるバーコード状のパタ
ーンが一般的に用いられる。このバーコード状のパター
ンである磁気パターンは、パターン要素である複数の磁
気バーがその横幅方向に配列されて構成されており、磁
気パターンを構成する磁気バーの横幅は2種以上からな
る。
【0005】そして、バーコード状の磁気パターンは、
上述のような磁気ヘッドを密着して一定の速度で走査す
ることにより磁気出力信号が得られる。
【0006】上記のような磁気パターンを形成する方法
としては、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラ
ビア印刷法等を用いることができる。これらの印刷法
は、製造コストの面で有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印刷法
によるパターン形成には印刷法の特性に起因して次のよ
うな問題がある。
【0008】例えば、スクリーン印刷法では、印刷線幅
すなわち横幅と印刷膜厚とに相関があり、同一の乳剤厚
のスクリーン版を使用した場合でも、横幅の増加に伴い
印刷膜厚が増加するのが一般的である。
【0009】図8にスクリーン印刷法で形成された従来
の磁気パターンを示す。図8(a)に示されるように、
磁気パターン101は、印刷線幅すなわち横幅d1を有
する磁気バー102と、横幅d2を有する磁気バー10
3が横幅方向に複数配列されて構成されている。図8
(b)は、この磁気パターン101の断面状態を示す図
であり、狭い横幅d1を有する磁気バー102の膜厚h
に比べて、広い横幅d2を有する磁気バー103の膜厚
Hは大きくなっている。そして、このような磁気パター
ンを磁気ヘッドが図中左から右へ等速で走査したときに
生じる磁気出力信号波形は図8(c)のようになる。図
8(c)に示されるように、磁気出力信号波形は、磁気
バー103の立ち上がり端部103aに対応して、この
立ち上がり端部103aを微分したような正パルス10
4aと、磁気バー103の立ち下がり端部103bに対
応して、この立ち下がり端部103bを微分したような
負パルス104bと、次の磁気バー102の立ち上がり
端部102aに対応して、この立ち上がり端部102a
を微分したような正パルス105aと、磁気バー102
の立ち下がり端部102bに対応して、この立ち下がり
端部102bを微分したような負パルス105bとから
構成される。そして、磁気バーの膜厚の違いを反映し
て、正パルス104aと負パルス104bの振幅は、正
パルス105aと負パルス105bの振幅よりも大きい
ものとなる。
【0010】本来、プリペイドカード等の偽造防止が要
望されるカードに設けられる磁気パターンは、磁気バー
の横幅の大きさが異なってもパルスの振幅は同じである
べきにもかかわらず、上記のように磁気バーの横幅の大
きさによって膜厚が異なるため、磁気ヘッドで走査した
ときに生じる磁気出力信号波形は磁気バーの横幅に依存
してしまい、カードの真偽判定が正確に行えないという
問題があった。
【0011】本発明は上述のような実情に鑑みてなされ
たものであり、パターンを構成するパターン要素の横幅
に依存することなく膜厚が均一なパターンを形成するた
めのパターン形成方法とこのパターン形成方法に用いる
印刷版および印刷物を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のパターン形成方法は、インキを付着
させることによって、横幅が2種以上からなるパターン
要素を前記横幅方向に複数配列して所望のパターンを形
成するパターン形成方法において、前記パターン要素の
うち横幅が最小であるパターン要素を横幅方向にN分割
(Nは1以上の整数)したものを基準要素とし、各パタ
ーン要素を微小間隙を介した1個以上の前記基準要素の
集合で構成し、前記基準要素毎にインキを付着させ、前
記間隙を付着インキで埋めて各パターン要素を形成する
ような構成とした。
【0013】また、本発明の印刷版は、インキを付着さ
せるインキ付着部が、横幅が2種以上からなるパターン
要素を前記横幅方向に複数配列したパターン形状である
印刷版において、前記パターン要素のうち横幅が最小で
あるパターン要素を横幅方向にN分割(Nは1以上の整
数)したものを基準要素とし、各パターン要素を微小間
隙を介した1個以上の前記基準要素の集合で構成したも
のとした。
【0014】さらに、本発明の印刷物は、横幅が2種以
上からなるパターン要素を前記横幅方向に複数配列して
形成された所望のパターンを備える印刷物において、横
幅が最小であるパターン要素を横幅方向にN分割(Nは
1以上の整数)した基準要素を微小間隙を介して1個以
上集合させて各パターン要素を構成し、前記基準要素毎
にインキを付着させ、付着インキで前記間隙を埋めるこ
とにより形成したほぼ同一膜厚のパターン要素によって
前記パターンが構成されるようにした。
【0015】
【作用】横幅が最小であるパターン要素を横幅方向にN
分割(Nは1以上の整数)して基準要素とし、横幅が異
なる2種以上のパターン要素を、それぞれ微小間隙を介
して上記の基準要素の1個以上の集合として構成し、こ
の基準要素毎にインキを付着させるので、各パターン要
素における基準要素毎のインキ付着量はすべて同一であ
り、2個以上の基準要素からなるパターン要素は間隙を
付着インキで埋めることにより形成されるので、最終的
に形成された各パターン要素の膜厚は、パターン要素の
横幅に依存することなくほぼ同一となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0017】図1は本発明の一実施例を説明するための
図であり、図1(a)は本発明の印刷版を示す平面図、
図1(b)はこの印刷版を使用して形成されたパターン
を備える印刷物の平面図である。図1(a)において、
印刷版1はパターン要素2とパターン要素3が横幅方向
に複数配列したパターン形状のインキ付着部を有してい
る。一方、図1(b)において、パターン1´は横幅=
d1のパターン要素2´と横幅=d2のパターン要素3
´からなる2種のパターン要素が横幅方向に複数配列さ
れたものである。
【0018】本実施例では、パターン1´を構成する横
幅が最小であるパターン要素(この場合、パターン要素
2´)を分割することなくそのまま基本要素Eとし、印
刷版1を構成する各パターン要素をこの基本要素Eの集
合としている。すなわち、印刷版1のパターン要素2は
横幅=d1の基準要素Eそのものとし、パターン要素3
は間隙=d3を介した2個の基準要素Eの集合で構成さ
れている。
【0019】本発明のパターン形成方法は、図1(a)
に示されるような印刷版1を用いて被印刷物に印刷を行
い、基準要素E毎にインキを被印刷物上に付着させる。
これにより、パターン要素2(1個の基準要素E)に該
当する被印刷物上のインキ付着箇所はそのまま横幅=d
1のパターン要素2´となる。一方、パターン要素3
(2個の基準要素E)に該当する被印刷物上のインキ付
着箇所では、付着インキのレベリングや表面張力によっ
て間隙d3が埋められて横幅=d2のパターン要素3´
が形成される。
【0020】このようにして形成されたパターン1´の
断面形状は、図1(c)に示されるように横幅=d1の
パターン要素2´の膜厚hと横幅=d2のパターン要素
3´の膜厚hとにほとんど差がない均一なものである。
このようにパターン1´を構成する各パターン要素の膜
厚がほぼ同一となるのは、上述のように印刷版1におい
て、各パターン要素2、3を基準要素Eの集合としてい
るため、基準要素毎に被印刷物上にインキ付着箇所が形
成され、このインキ付着箇所のインキ厚みはすべて等し
く、その後に各基準要素におけるインキのレベリング等
により横幅の異なるパターン要素2´、3´が形成され
るからである。すなわち、本発明のパターン形成方法で
は、従来のパターン形成で問題となっていた横幅の増加
に伴う印刷膜厚の増加という現象はまったく発生しな
い。
【0021】上述のようにパターン1´を構成する各パ
ターン要素の膜厚がほぼ同一であるため、例えば、強磁
性体を含有する磁気インキを用いてパターン1´を形成
して磁気パターンとした場合、このような磁気パターン
1´を磁気ヘッドが図中左から右へ等速で走査したとき
に生じる磁気出力信号波形は図1(d)のようになる。
図1(d)に示されるように、磁気出力信号波形は、パ
ターン要素(磁気バー)3´の立ち上がり端部3´aに
対応して、この立ち上がり端部3´aを微分したような
正パルス4aと、パターン要素(磁気バー)3´の立ち
下がり端部3´bに対応して、このたち下がり端部3´
bを微分したような負パルス4bと、次のパターン要素
(磁気バー)2´の立ち上がり端部2´aに対応して、
この立ち上がり端部2´aを微分したような正パルス5
aと、パターン要素(磁気バー)2´の立ち下がり端部
2´bに対応して、このたち下がり端部2´bを微分し
たような負パルス5bとから構成される。そして、上述
のように磁気パターン1を構成する各パターン要素の膜
厚がほぼ同一であるため、正パルス4aと負パルス4b
の振幅は、正パルス5aと負パルス5bの振幅と等しい
ものとなる。
【0022】ここで、上述の基準要素Eの間隙の幅d3
は、印刷後にインキのレベリング等によって隣接する基
準要素Eがつながるためには小さい方が好ましい。しか
し、例えば、スクリーン印刷版の製版は光硬化型の乳剤
を塗ったスクリーンメッシュにポジフィルムでマスクす
る写真製版で行われており、基準要素(インキ付着部)
相互の間隙の最小値はスクリーンメッシュ数、乳剤厚、
露光時間、ポジフィルム精度等で決定される。さらに、
乳剤には印刷時にスキージにより高圧力がかかることか
ら、このような加圧状態でも壊れにくいような材質の乳
剤の選定が前提となって基準要素Eの間隙の幅d3が設
定される。一例としては、乳剤厚が3〜20μmで間隙
d3が10〜50μm程度である。
【0023】尚、上述の実施例ではパターン1´を構成
する横幅最小のパターン要素2´の横幅と、印刷版1を
構成する横幅最小のパターン要素2を同一の幅(d1)
としているが、パターン要素2(1個の基準要素E)に
該当する被印刷物上のインキ付着箇所におけるインキの
レベリング等による線幅の太りを考慮して、印刷版1を
構成する横幅最小のパターン要素2の横幅をやや狭く設
定してもよい。
【0024】図2は本発明の印刷版の他の実施例を説明
するための図である。図2において、印刷版11はパタ
ーン要素12とパターン要素13が横幅方向に複数配列
したパターン形状のインキ付着部を有している。
【0025】本実施例では、印刷版11のパターンを構
成する横幅が最小であるパターン要素12を分割するこ
となくそのまま基本要素Eとし、印刷版11を構成する
各パターン要素をこの基本要素Eの集合としている。す
なわち、印刷版11のパターン要素12は横幅=d1の
基準要素Eそのものとし、パターン要素13は間隙=d
3を介した2個の基準要素Eの集合とするとともに、隣
接する基準要素Eは縦方向のほぼ中央において縦幅s1
で連結してH型となっている。
【0026】本実施例の印刷版11が上述の印刷版1と
相違する点は、横幅d2のパターン要素がH型をなして
いる点であり、このようにH型をなすことにより次のよ
うな更なる効果が得られる。
【0027】例えば、磁気バーコードパターンの場合、
安全性の関係上、磁気出力信号の振幅に加えピーク間の
時間幅を検知している。したがって、インキのレベリン
グによって印刷後のパターン要素(磁気バー)の横幅が
設計値より大きくなった場合、情報を誤って読み取るお
それがある。一方、印刷後のパターン要素(磁気バー)
の横幅精度を高くする場合、インキのレベリングによる
磁気バーの横幅の変動発生を防止するため、インキの粘
度等を高くしてインキのレベリングを抑える必要があ
る。
【0028】しかしながら、インキのレベリングが充分
に行われなかった場合には、1個の磁気バー(パターン
要素)内に膜厚のバラツキが発生する危険性がある。図
3は、図1(a)に示されるような印刷版1を使用して
形成された磁気パターン21´において、インキのレベ
リングが充分に行われなかった場合を示すものであり、
図3(a)はパターンの平面図であり、図3(b)はパ
ターンの断面形状を示す図である。図3(a)、(b)
に示されるように、インキのレベリングが不充分である
場合、パターン要素(磁気バー)23´を構成する2個
の基準要素Eの間に存在する間隙d3がインキにより完
全に埋められた状態とはならず、パターン要素(磁気バ
ー)23´の横幅方向の中央部には溝部26´が生じて
しまう。このため、このような磁気パターン21´を磁
気ヘッドが図中左から右へ等速で走査したときに生じる
パターン要素(磁気バー)23´の磁気出力信号波形
は、図3(c)に示されるように、パターン要素(磁気
バー)23´の立ち上がり端部23´aおよび立ち下が
り端部23´bに対応した正パルス24aと負パルス2
4bとの他に、パターン要素(磁気バー)23´の溝部
26´の立ち下がり端部および立ち上がり端部に対応し
た負パルス27aと正パルス27bを有するものとな
り、情報を誤って読み取るおそれがある。
【0029】そこで、上述のようにパターン要素13の
隣接する基準要素Eを、その縦方向のほぼ中央において
縦幅s1で連結してH型とすることによって、この連結
部がきっかけとなってインキのレベリングが容易とな
り、粘度が高いインキを使用しても、膜厚のバラツキが
なく横幅精度の高いパターン要素(磁気バー)を得るこ
とができる。連結部の縦幅s1の大きさは、使用するイ
ンキのレベリング状態、間隙d3の大きさ等の応じて設
定することができる。
【0030】図4および図5は本発明の印刷版の他の実
施例を説明するための図である。図4において、印刷版
31はパターン要素32とパターン要素33が横幅方向
に複数配列したパターン形状のインキ付着部を有してい
る。また、図5においても、印刷版41はパターン要素
42とパターン要素43が横幅方向に複数配列したパタ
ーン形状のインキ付着部を有している。
【0031】図4に示される実施例では、印刷版31の
パターンを構成する横幅が最小であるパターン要素32
を分割することなくそのまま基本要素Eとし、印刷版3
1を構成する各パターン要素をこの基本要素Eの集合と
している。すなわち、印刷版31のパターン要素32は
横幅=d1の基準要素Eそのものとし、パターン要素3
3は間隙=d3を介した2個の基準要素Eの集合とする
とともに、隣接する基準要素Eは縦方向の一方の端部に
おいて縦幅s2で連結してコ字型となっている。また、
図5に示される印刷版41は、パターン要素43の隣接
する基準要素Eの縦方向の両端部において縦幅s2で連
結してロ字型としている点を除いて、図4に示される印
刷版31と同様である。
【0032】このように1つのパターン要素を構成する
隣接した基準要素Eをその縦方向の一方の端部において
連結してコ字型としたり、両端部において連結してロ字
型とした場合、上述の実施例と同様に、粘度が高いイン
キを使用しても連結部がきっかけとなってインキのレベ
リングが容易となる。特に、パターン要素の縦方向の端
部(図4の例ではパターン要素の下端部、図5の例では
パターン要素の上端部および下端部)において膜厚のバ
ラツキがなく横幅精度の高いパターン要素を得ることが
できる。したがって、磁気バーコードには磁気バーの縦
方向の端部から磁気出力信号を得るものがあり、磁気バ
ーの端部形状が極めて重要となる場合があるが、本発明
の印刷版31、41を用いて形成された磁気バーコード
は、その縦方向の端部において膜厚のバラツキがなく横
幅精度が高いものとなる。尚、連結部の縦幅s2の大き
さは、使用するインキのレベリング状態、間隙d3の大
きさ等の応じて設定することができる。
【0033】上述の各実施例では、パターンを構成する
横幅が最小であるパターン要素を分割することなくその
まま基本要素Eとし、各パターン要素をこの基本要素E
の集合としているが、本発明はこれに限定されるもので
はない。例えば、横幅が最小であるパターン要素の横幅
と他のパターン要素の横幅との関係から、横幅が最小で
あるパターン要素を2以上に分割したものを基本要素E
とし、各パターン要素をこの基本要素Eの集合としても
よい。図6はこのような態様の本発明の印刷版を説明す
るための図である。図6において、印刷版51はパター
ン要素52とパターン要素53が横幅方向に複数配列し
たパターン形状のインキ付着部を有している。本実施例
では、印刷版51のパターンを構成する横幅が最小(d
2)であるパターン要素52は横幅がd1の基準要素E
を間隙=d4を介して2個配列した集合とし、また、横
幅がd3であるパターン要素53は間隙=d4を介した
3個の基準要素Eの集合としている。このような印刷版
51を用いて被印刷物に印刷を行いて基準要素E毎にイ
ンキを被印刷物上に付着させることにより、パターン要
素52(2個の基準要素E)に該当する被印刷物上のイ
ンキ付着箇所では、付着インキのレベリングや表面張力
によって1つの間隙d4が埋められて横幅=d2のパタ
ーン要素が形成され、パターン要素53(3個の基準要
素E)に該当する被印刷物上のインキ付着箇所では、付
着インキのレベリングや表面張力によって2つの間隙d
4が埋められて横幅=d3のパターン要素が形成され
る。
【0034】また、1つのパターン要素が3個以上の基
準要素Eの集合となる場合でも、上述の実施例と同様
に、隣接する基準要素Eの一部を連結してもよい。図7
は3個の基準要素Eの集合であるパターン要素の例を示
す図である。図7(a)に示されるパターン要素63
は、隣接する3個の基準要素Eが縦方向のほぼ中央にお
いて縦幅s1で連結されている。また、図7(b)に示
されるパターン要素73は、隣接する3個の基準要素E
が縦方向の一方の端部において縦幅s2で連結されてい
る。さらに、図7(c)に示されるパターン要素83
は、隣接する3個の基準要素Eが縦方向の両端部におい
て縦幅s2で連結されている。
【0035】本発明において使用可能なインキは特に制
限がないが、形成したパターンを磁気ヘッドで走査して
磁気出力信号を検出したり、パターン中における電気抵
抗の変化を検出することにより、所定の情報を得る場合
には、公知の磁気インキ、導電性インキを使用すること
ができる。
【0036】尚、上述の実施例ではパターンを構成する
パターン要素の横幅が2種類であるが、本発明はこれに
限定されるものではなく、パターン要素の横幅は3種類
以上であってもよい。
【0037】次に、具体的な実施例を示して本発明を更
に詳細に説明する。 (実施例1)印刷版として、図1に示されるインキ付着
部を設けたスクリーン印刷版1を作成した。
【0038】(スクリーン印刷版1の構成) ・スクリーンメッシュ:325線/インチ ・乳 剤 :光硬化型エマルジョンマスク ・乳剤厚 :10μm ・インキ付着部寸法 :d1=100μm d2=230μm d3=30μm また、下記の組成を有する磁気インキ(粘度(B型粘度
計、25℃、60rpm):7000cps)を調製し
た。
【0039】 (磁気インキの組成) ・軟磁性粉末 … 70重量部 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 … 4重量部 ・ポリウレタン樹脂 … 4重量部 ・有機ベントナイト … 0.4重量部 ・有機溶剤 (イソホロン/ブチルカルビトールアセテート=2/1) …21.6重量部 次に、被印刷物としてポリエチレンテレフタレート製の
カード(厚み188μm)を準備し、このカード上に下
記の条件でスクリーン印刷を行い、その後、室温で放置
して磁気インキを乾燥させて磁気パターンを形成した。
【0040】(スクリーン印刷条件) ・スキージ速度 :45cm/秒 ・スキージ材料 :ウレタン系ゴム このようにしてカード上に形成した磁気パターンの膜
厚、横幅を測定した結果を下記の表1に示した。
【0041】また、検査機(サンエテック(株)製 磁
気カード評価機 EMMC−3)により磁気パターンの
磁気出力信号を検出し、横幅が最小のパターン要素(図
1(b)のパターン要素2´に相当する)におけるパル
ス振幅の平均値を100として、横幅が広いパターン要
素(図1(b)のパターン要素3´に相当する)におけ
るパルス振幅の平均値を下記の表1に示した。 (実施例2)印刷版として、図2に示されるインキ付着
部を設けたスクリーン印刷版2を作成した。
【0042】(スクリーン印刷版2の構成) ・スクリーンメッシュ:325線/インチ ・乳 剤 :光硬化型エマルジョンマスク ・乳剤厚 :10μm ・インキ付着部寸法 :d1=100μm d2=230μm d3=30μm s1=1mm また、下記の組成を有する磁気インキ(粘度(B型粘度
計、25℃、60rpm):10000cps)を調製
した。
【0043】 (磁気インキの組成) ・軟磁性粉末 … 70重量部 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 … 4重量部 ・ポリウレタン樹脂 … 4重量部 ・有機ベントナイト … 0.6重量部 ・有機溶剤 (イソホロン/ブチルカルビトールアセテート=2/1) …21.4重量部 次に、実施例1と同様のカード上に実施例1と同様の条
件でスクリーン印刷を行い、その後、室温で放置して磁
気インキを乾燥させて磁気パターンを形成した。
【0044】このようにしてカード上に形成した磁気パ
ターンの膜厚、横幅を測定した結果を下記の表1に示し
た。
【0045】また、実施例1と同様に磁気パターンの磁
気出力信号を検出し、横幅が最小のパターン要素におけ
るパルス振幅の平均値を100として、横幅が広いパタ
ーン要素におけるパルス振幅の平均値を下記の表1に示
した。 (実施例3)印刷版として、図4に示されるインキ付着
部を設けたスクリーン印刷版3を作成し、このスクリー
ン印刷版3を使用した他は、実施例2と同様にしてカー
ド上に磁気パターンを形成した。
【0046】(スクリーン印刷版3の構成) ・スクリーンメッシュ:325線/インチ ・乳 剤 :光硬化型エマルジョンマスク ・乳剤厚 :10μm ・インキ付着部寸法 :d1=100μm d2=230μm d3=30μm s2=50μm このようにしてカード上に形成した磁気パターンの膜
厚、横幅を測定した結果を下記の表1に示した。
【0047】また、実施例1と同様に磁気パターンの磁
気出力信号を検出し、横幅が最小のパターン要素におけ
るパルス振幅の平均値を100として、横幅が広いパタ
ーン要素におけるパルス振幅の平均値を下記の表1に示
した。 (比較例)印刷版として、基準要素の集合ではなく、目
的とするパターン要素に対応したインキ付着部を備えた
図8に示されるようなスクリーン印刷版4を作成し、こ
のスクリーン印刷版4を使用した他は、実施例1と同様
にしてカード上に磁気パターンを形成した。
【0048】(スクリーン印刷版4の構成) ・スクリーンメッシュ:325線/インチ ・乳 剤 :光硬化型エマルジョンマスク ・乳剤厚 :10μm ・インキ付着部寸法 :d1=100μm d2=230μm このようにしてカード上に形成した磁気パターンの膜
厚、横幅を測定した結果を下記の表1に示した。
【0049】また、実施例1と同様に磁気パターンの磁
気出力信号を検出し、横幅が最小のパターン要素におけ
るパルス振幅の平均値を100として、横幅が広いパタ
ーン要素におけるパルス振幅の平均値を下記の表1に示
した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば横
幅が異なる2種以上のパターン要素はそれぞれ微小間隙
を介して1以上の基準要素の集合とされ、この基準要素
は横幅が最小であるパターン要素を横幅方向にN分割
(Nは1以上の整数)したものであり、基準要素毎にイ
ンキを付着させることにより、各パターン要素における
基準要素毎のインキ付着量はすべて同一となり、2以上
の基準要素からなるパターン要素は間隙を付着インキで
埋められることにより形成されるので、パターン要素の
横幅に依存することなく膜厚が均一なパターンが得ら
れ、このため、例えば、カードに設けた磁気パターンの
場合には、磁気パターンを構成するパターン要素である
磁気バーの厚みが一定なので、磁気ヘッドで走査したと
きに生じる磁気出力信号の強度が磁気バーの横幅に依存
せず、得られる情報の精度が向上し、カードの真偽の判
定を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための図である。
【図2】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図3】インキのレベリングが充分でない場合のパター
ンの状態を説明するための図である。
【図4】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図6】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図7】3個の基準要素Eの集合であるパターン要素の
一例を示す図である。
【図8】スクリーン印刷法で形成された従来の磁気パタ
ーンを示す図である。
【符号の説明】
1,11,31,41,51…印刷版 2,3,12,13,32,33,42,43,52,
53,63,73,83…パターン要素 1´…パターン 2´,3´…パターン要素 E…基準要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 19/06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキを付着させることによって、横幅
    が2種以上からなるパターン要素を前記横幅方向に複数
    配列して所望のパターンを形成するパターン形成方法に
    おいて、 前記パターン要素のうち横幅が最小であるパターン要素
    を横幅方向にN分割(Nは1以上の整数)したものを基
    準要素とし、各パターン要素を微小間隙を介した1個以
    上の前記基準要素の集合で構成し、前記基準要素毎にイ
    ンキを付着させ、前記間隙を付着インキで埋めて各パタ
    ーン要素を形成することを特徴とするパターン形成方
    法。
  2. 【請求項2】 インキを付着させるインキ付着部が、横
    幅が2種以上からなるパターン要素を前記横幅方向に複
    数配列したパターン形状である印刷版において、 前記パターン要素のうち横幅が最小であるパターン要素
    を横幅方向にN分割(Nは1以上の整数)したものを基
    準要素とし、各パターン要素を微小間隙を介した1個以
    上の前記基準要素の集合で構成したことを特徴とする印
    刷版。
  3. 【請求項3】 横幅が2種以上からなるパターン要素を
    前記横幅方向に複数配列して形成された所望のパターン
    を備える印刷物において、 横幅が最小であるパターン要素を横幅方向にN分割(N
    は1以上の整数)した基準要素を微小間隙を介して1個
    以上集合させて各パターン要素を構成し、前記基準要素
    毎にインキを付着させ、付着インキで前記間隙を埋める
    ことにより形成したほぼ同一膜厚のパターン要素によっ
    て前記パターンが構成されることを特徴とする印刷物。
JP6190921A 1994-07-21 1994-07-21 パターン形成方法とこのパターン形成方法に用いる印刷版および印刷物 Pending JPH0825791A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7140296B2 (en) 2002-12-27 2006-11-28 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Method for forming pattern of liquid crystal display device
CN101811867A (zh) * 2010-03-11 2010-08-25 西北工业大学 钛酸锶钡-钛酸镁陶瓷的制备方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7140296B2 (en) 2002-12-27 2006-11-28 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Method for forming pattern of liquid crystal display device
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